JPH0890647A - コルゲート成形装置、および繊維強化プラスチック製のハニカムコア - Google Patents

コルゲート成形装置、および繊維強化プラスチック製のハニカムコア

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JPH0890647A
JPH0890647A JP6257564A JP25756494A JPH0890647A JP H0890647 A JPH0890647 A JP H0890647A JP 6257564 A JP6257564 A JP 6257564A JP 25756494 A JP25756494 A JP 25756494A JP H0890647 A JPH0890647 A JP H0890647A
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JP
Japan
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corrugated
reinforced plastic
belt
fiber
honeycomb core
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JP6257564A
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Kazuhiko Nomoto
和彦 野本
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Showa Aircraft Industry Co Ltd
Original Assignee
Showa Aircraft Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 第1に、繊維強化プラスチック製の波板の成
形に手間取らず、工数が低減され、波板成形の連続化,
機械化が実現される、コルゲート成形装置を提案すると
共に、第2に、このように成形された波板を用いること
により、コスト面に優れた繊維強化プラスチック製のハ
ニカムコアを提案する。 【構成】 このコルゲート成形装置では、まず熱硬化性
樹脂を用いた繊維強化プラスチックの帯状のプリプレグ
シートAを、歯車1とコルゲートベルト2間に挟み込ん
で送ることにより、繊維強化プラスチック製の波板Bを
連続的に折曲形成する。そして、このように加工された
波板Bを、循環走行するコルゲートベルト2とコルゲー
ト治具群3間に挟み込み、そのまま形状保持すると共に
順次連続的に加熱炉4へと搬送する。もって加熱炉4内
にて、更に搬送しつつ加熱硬化せしめることにより、繊
維強化プラスチック製の波板Bとして最終的に成形され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コルゲート成形装置お
よび繊維強化プラスチック製のハニカムコアに関する。
すなわち、繊維強化プラスチック(FRP)製の波板を
成形するコルゲート成形装置、および、この波板を重
積,接着した繊維強化プラスチック製のハニカムコアに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種のコルゲート成形装置では、ま
ず、供給された熱硬化性樹脂を用いた繊維強化プラスチ
ックのプリプレグシートを、回転する1対の歯車や歯車
とラック間に、噛み合わせつつ挟み込んで送ることによ
り、繊維強化プラスチック製の波板を折曲形成してい
た。ところで熱硬化性樹脂は、一般的にその加熱硬化に
長時間を要する。そこで従来は、このように加工された
波板を、1対の歯車間や歯車とラック間等から取り出し
た後、同様な波形が形成された1対の金型治具内に挿入
して表裏から挟み込み、そのまま形状保持しつつホット
プレス装置や炉内に搬び込み、時間をかけて加熱するこ
とにより硬化させ、もって最終的に波板として成形して
いた。そして、このように成形された繊維強化プラスチ
ック製の波板を重積,接着することにより、繊維強化プ
ラスチック製のハニカムコアを得ていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
従来例にあっては、次の問題が指摘されていた。すなわ
ち、上述した従来のコルゲート成形装置にあっては、加
工された繊維強化プラスチック製の波板を加熱硬化のた
め、まず別途準備された1対の金型治具内に挿入して張
り付け、金型治具どうしを噛み合わせてから、そのまま
ホットプレス装置や炉内に搬入し、事後これらから搬出
して、加熱硬化した波板を金型治具内から剥がして取り
出し、もって最終的に波板として成形していた。そし
て、このような加熱硬化のための挿入,張り付け,噛み
合わせ,搬入,搬出,剥がし等は、それぞれ殆んど手作
業で行われており、結局、繊維強化プラスチック製の波
板の成形が、非常に手間取り工数がかかると共に、各工
程毎に作業が分断されるので、連続化,機械化,量産化
が容易でない、という問題が指摘されていた。又、この
ような波板を用いて製造される繊維強化プラスチック製
のハニカムコアについても、これらに起因してコスト高
となる、という問題が指摘されていた。
【0004】本発明は、このような実情に鑑み、上記従
来例の問題点を解決すべくなされたものであって、歯車
とコルゲートベルトにて加工された繊維強化プラスチッ
ク製の波板を、順次連続的に、コルゲートベルトとコル
ゲート治具群間に挟み込み、そのまま形状保持して搬送
しつつ、加熱炉中で加熱硬化するようにしたことによ
り、第1に、繊維強化プラスチック製の波板の成形に手
間取らず工数が低減され、波板成形の連続化,機械化,
量産化が実現される、コルゲート成形装置を提案すると
共に、第2に、このように成形された波板を用い、コス
ト面に優れた繊維強化プラスチック製のハニカムコアを
提案することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成する本発
明の技術的手段は、次のとおりである。まず、請求項1
については次のとおり。このコルゲート成形装置は、供
給された熱硬化性樹脂を用いた繊維強化プラスチックの
帯状のプリプレグシートを、噛み合いつつ挟み込んで送
ることにより、波形の凹凸が連続的に折曲形成された繊
維強化プラスチック製の波板に加工する、歯車およびコ
ルゲートベルトと、このように加工された該波板を、順
次連続的に、噛み合いつつ表裏から挟み込みそのまま形
状保持して搬送する、該コルゲートベルトおよびコルゲ
ート治具群と、このように該コルゲートベルトおよびコ
ルゲート治具群にて搬送される該波板を、加熱すること
により硬化させ、もって最終的に該波板として成形する
加熱炉と、を有してなる。そして、該コルゲートベルト
は、該波板に対応した波形の凹凸が連続的に形成される
と共に無端状の帯状をなし、専用のガイドレールにて案
内されつつ循環走行する。又、該コルゲート治具群は、
該波板やコルゲートベルトの波形の凹凸の各単位に対応
した形状の多数のコルゲート治具の横並びの集合体より
なると共に、専用のガイドレールにて案内されつつ循環
走行する。そして、該コルゲートベルトおよびコルゲー
ト治具群は、少なくとも該加熱炉内では、それぞれのガ
イドレールにて、相互間で該波板を挟み込む接近した位
置関係の軌道に設定され、又、少なくとも前記歯車と該
コルゲートベルトにて前記プリプレグシートを挟み込む
前後では、それぞれのガイドレールにて離反した位置関
係の軌道に設定されている。
【0006】請求項2については次のとおり。すなわ
ち、この繊維強化プラスチック製のハニカムコアは、請
求項1記載のコルゲート成形装置にて成形された繊維強
化プラスチック製の波板が、複数枚、谷部と頂部とを合
わせて重積,接着された中空柱状のセルの平面的集合体
よりなる。次に、請求項3については次のとおり。すな
わち、この繊維強化プラスチック製のハニカムコアは、
請求項2記載のハニカムコアにおいて、各該波板間に、
平坦な熱硬化性樹脂を用いた繊維強化プラスチック製の
平板が介装されている。
【0007】
【作用】本発明は、このような手段よりなるので、次の
ように作用する。このコルゲート成形装置では、まず、
熱硬化性樹脂を用いた繊維強化プラスチックの帯状のプ
リプレグシートを、歯車とコルゲートベルト間に挟み込
んで送ることにより、繊維強化プラスチック製の波板
が、連続的に折曲形成される。次に、このように加工さ
れた波板は、循環走行するコルゲートベルトとコルゲー
ト治具間に挟み込まれ、そのまま形状保持されると共
に、順次連続的に加熱炉へと搬送される。そして、加熱
炉内にて更に搬送されつつ加熱されて硬化し、もって、
繊維強化プラスチック製の波板として最終的に成形され
る。
【0008】そこで第1に、この請求項1のコルゲート
成形装置では、プリプレグシートから繊維強化プラスチ
ック製の波板が、順次連続的に成形される。すなわち、
成形に手間取ることなく工数も低減され、波板成形の連
続化,機械化,量産化が実現される。第2に、このよう
に成形された繊維強化プラスチック製の波板を、請求項
2では、複数枚重積,接着することにより、繊維強化プ
ラスチック製のハニカムコアが、手間取らず工数も低減
されつつ連続的,機械的に量産可能となる。なお、請求
項3の繊維強化プラスチック製のハニカムコアは、波板
間に平板が介装されてなる。
【0009】
【実施例】以下本発明を、図面に示すその実施例に基づ
いて、詳細に説明する。図1,図2,図3,図4は、本
発明に係るコルゲート成形装置の実施例を示し、図1
は、波板への加工工程等を示す正面説明図、図2は、波
板の加熱硬化工程等の正面説明図、図3の(1)図は、
図1中の円表示部分の要部拡大図、図3の(2)図は、
図2中の円表示部分の要部拡大図、図4の(1)図は、
コルゲート治具の第1例の斜視図、図4の(2)図はコ
ルゲート治具の第2例の斜視図、図4の(3)図は第3
例の斜視図である。図5はハニカムコアの要部の正面図
であり、(1)図はその1例を、(2)図は他の例を示
す。このコルゲート成形装置は、次の歯車1,コルゲー
トベルト2,コルゲート治具群3,加熱炉4等を備えて
なる。以下これらについて説明する。
【0010】まず、歯車1およびコルゲートベルト2に
ついて述べる。このコルゲート成形装置の歯車1および
コルゲートベルト2は、供給された熱硬化性樹脂を用い
た繊維強化プラスチックの帯状のプリプレグシートA
を、噛み合いつつ挟み込んで送ることにより、波形の凹
凸が連続的に折曲形成された繊維強化プラスチック製の
波板Bに加工する。これらについて詳述すると、まず、
繊維強化プラスチック(FRP)としては、ガラス繊
維,ケブラー繊維,カーボン繊維,セラミック繊維,金
属繊維,樹脂繊維,その他の織,不織の繊維材と、フェ
ノール樹脂,その他の熱硬化性樹脂とを、熱硬化性樹脂
をマトリックスとしつつ付着,含浸,混入せしめて、組
み合わせたものよりなる。プリプレグシートAは、この
ような繊維強化プラスチックがまだ完全硬化せず柔軟性
・粘性を備えた状態よりなると共に、極薄の平坦な帯状
をなす。
【0011】そして図1に示したように、軸支された歯
車1と、これと噛み合って走行するコルゲートベルト2
間に、リール5から巻き戻され平坦な帯状となって供給
されたプリプレグシートAを挿入し、挟み込んで送るこ
とにより、繊維強化プラスチックのプリプレグシートA
が、コルゲートベルト2上にて繊維強化プラスチック製
の波板Bに加圧,加工,変形される。波板Bは、図示例
の断面台形状のもののほか、歯車1やコルゲートベルト
2の歯型に対応した断面三角形状,四角形状,その他各
種形状の波形の凹凸が、所定のピッチと高さで、短手方
向に直線的に平行かつ長手方向に連続的に折曲形成さ
れ、帯状をなす。
【0012】各図に示したようにコルゲートベルト2
は、波板Bに対応した波形の凹凸が連続的に形成される
と共に無端状の帯状をなし、専用のガイドレール6にて
案内されつつ循環走行する。すなわちコルゲートベルト
2は、波板Bに対応した断面形状の波形の凹凸が、短手
方向に直線的に平行、かつ長手方向に連続的に形成され
ると共に、無端状の帯状をなす。このようなコルゲート
ベルト2として、図示例では、金属や繊維強化プラスチ
ック製のフレキシブルな帯状シート7の表面に、金属や
繊維強化プラスチックやセラミックス製で所定断面形状
の多数の角棒部材8が、短手方向に平行かつ長手方向に
連続的に、溶接,ろう付け,接着等により接合されたも
のが用いられている。なおこのような図示例によらず、
多数の凹凸部材をピン結合等により長手方向に連続的に
機械的に連結した略キャタピラ状のものにて、コルゲー
トベルト2を構成するようにしてもよい。そして図示例
では、帯状シート7下に所定間隔を置きつつ付設される
と共に側方に突出した多数の案内部9が、所定間隔で上
下対をなしつつ無端状に延設されたガイドレール6間
に、挟まれて案内されることにより、コルゲートベルト
2が後述する所定の軌道にて、循環走行するようになっ
ている。このようなコルゲートベルト2の走行駆動装置
(図示せず)としては、例えば、モーターにて駆動され
る駆動歯車を複数箇所に配設して、コルゲートベルト2
の裏面等と噛み合うようにした方式のものが考えられ
る。
【0013】さて、このようなコルゲートベルト2は、
前述により加工された波板Bを、コルゲート治具群3と
の間で噛み合いつつ表裏から挟み込み、そのまま形状保
持して順次連続的に搬送する。そして、コルゲートベル
ト2およびコルゲート治具群3は、長時間の加熱硬化に
際し、波板Bをそのまま形状保持すべく機能する。
【0014】各図に示したようにコルゲート治具群3
は、波板Bやコルゲートベルト2の各単位に対応した多
数のコルゲート治具10の横並びの集合体よりなると共
に、専用のガイドレール11にて案内されつつ循環走行
する。すなわち各コルゲート治具10は、前述した波板
Bやコルゲートベルト2の波形の凹凸の各単位、例え
ば、波の1個の頂部(凸部)と頂部の両側の半分の谷部
(凹部)とからなる断面形状を部分的に備えた角棒部材
よりなり、金属,樹脂,繊維強化プラスチック,セラミ
ックス製よりなる。そして、このような各コルゲート治
具10は、横並びで僅かな間隔のもとに集合せしめられ
てコルゲート治具群3を形成し、コルゲート治具群3は
全体的には、波形の凹凸が短手方向に直線的に平行、か
つ長手方向に連続的に形成された外観を呈し、もって波
板Bやコルゲートベルト2に対応する。そして、各コル
ゲート治具10には、それぞれ、その基部に案内部12
が付設されており、両側方に突出した案内部12が、そ
れぞれ、所定間隔で上下対をなしつつ無端状に延設され
た左右のガイドレール11間に挟まれ、案内されるよう
になっている。
【0015】もって、このような各コルゲート治具10
そしてその集合体たるコルゲート治具群3は、後述する
所定の軌道にて、循環走行するようになっている。な
お、このようなコルゲート治具群3の走行駆動装置とし
ては、これと噛み合う前述したコルゲートベルト2用の
ものに依存し、これにより走行されるが、ガイドレール
11との間の摩擦が大きい場合や全体のライン長が長い
場合には、前述したコルゲートベルト2用の走行駆動装
置に準じたものが、専用に別途設けられる。なお図4に
は、このようなコルゲート治具10の各種例が示されて
おり、図4の(1)図に示したものが、図示実施例にお
いて採用されているが、その他図4の(2)図や(3)
図に示したものも、その案内部12の形状や波形の凹凸
の形状に応じ、適宜採用される。
【0016】次に、図2に示した加熱炉4は、このよう
なコルゲート治具群3とコルゲートベルト2にて搬送さ
れる波板Bを、加熱することにより硬化させ、もって最
終的に波板Bとして成形する。すなわち加熱炉4は、壁
にて囲まれた高温チャンバーよりなり、例えば内部にヒ
ーターが配設されると共に、2個の出入口13が付設さ
れている。
【0017】さて、コルゲートベルト2およびコルゲー
ト治具群3は、少なくとも加熱炉4内では、それぞれの
ガイドレール6,11にて、相互間で噛み合いつつ波板
Bを挟み込む接近した位置関係の軌道に設定され、又、
少なくとも歯車1とコルゲートベルト2にてプリプレグ
シートAを挟み込む前後では、それぞれのガイドレール
6,11にて、離反した位置関係の軌道に設定されてい
る。すなわち、コルゲートベルト2のガイドレール6と
コルゲート治具群3のガイドレール11とは、図2等に
示したように加熱炉4内とその前後では、接近した位置
関係で平行に周延設され、もってコルゲートベルト2と
コルゲート治具群3は、相互間で波板Bを挟み込む軌道
にて走行される。又、図1等に示したように加熱炉4外
のリール5や歯車1付近では、大きく離反した位置関係
でそれぞれ独立して延設され、コルゲートベルト2とコ
ルゲート治具群3も、大きく離反した軌道にて走行され
る。
【0018】そして、図1中および図3の(1)図に示
したように、歯車1とコルゲートベルト2にて、プリプ
レグシートAが波板Bに加工された直後の段階において
は、次のようになる。すなわちこの段階では、コルゲー
トベルト2のガイドレール6とコルゲート治具群3のガ
イドレール11とは、再び徐々に接近する方向に延設さ
れ、もってコルゲートベルト2とコルゲート治具群3
が、再び徐々に接近する方向の軌道に設定されている。
それからガイドレール11は、下位のものそして次に上
位のものの順に、上下共に段差が形成され不連続となっ
ており、もって、このようなガイドレール11にて案内
されて走行するコルゲート治具群3の各コルゲート治具
10は、このガイドレール11の段差箇所において、集
合した状態から順次分断され次々と1個ずつ落下し、再
び集合した状態となる。すなわち、コルゲートベルト2
のガイドレール6とコルゲート治具群3のガイドレール
11とは、このようなコルゲート治具10の落下前にお
いては、まだ分離した位置関係にあり、落下後において
は、接近した平行の位置関係となっており、もって各コ
ルゲート治具10は、コルゲートベルト2上にて搬送さ
れる波板B上に、順次落下し、コルゲート治具群3とし
てコルゲートベルト2と噛み合いつつ、波板Bを挟み込
む接近した軌道に切り替わるようになっている。
【0019】又、図2に示したように、加熱炉4内にお
いて、ガイドレール6そしてコルゲートベルト2や、ガ
イドレール11そしてコルゲート治具群3は、それぞ
れ、波板Bの搬入側から搬出側に向け、外側から内側へ
と徐々に巻回され、全体的には円や楕円の略渦巻き状・
鳴門状の位置関係,軌道に設定されている。このよう
に、ガイドレール6やガイドレール11が、接近した位
置関係で平行かつ略渦巻き状に周延設され、もってコル
ゲートベルト2やコルゲート治具群3が、波板Bを挟み
込みつつ略渦巻き状の軌道を辿って走行することによ
り、波板Bの加熱炉4内での搬送時間,加熱硬化時間を
長く確保できると共に、加熱炉4を長大化しなくてもよ
く、スペース面に優れるという利点がある。
【0020】ところで、このように略渦巻き状の軌道を
辿って走行するので、外側に位置するコルゲート治具群
3は、内側に位置するコルゲートベルト2より、本来、
全体的に周長が長いことを要するが、コルゲート治具群
3は、各々独立したコルゲート治具10の集合体よりな
るので、何ら不具合は発生しない。つまり各コルゲート
治具10間は、直線的な軌道で走行する場合は図3の
(1)図に示したように、内外等間隔の僅かな隙間14
が形成されているが、略渦巻き状に巻回された軌道で走
行する場合は図3の(2)図に示したように、外側から
内側に向け徐々に幅狭まとなった略V字状の比較的広い
隙間15が形成される。もって、この隙間15の発生に
より、コルゲート治具群3の各コルゲート治具10は、
何ら支障なくコルゲートベルト2の波形の凹凸との間で
波板Bを挟み込んで、略渦巻き状に巻回された軌道を辿
ることができる。
【0021】このようにして、歯車1とコルゲートベル
ト2間で加工された繊維強化プラスチック製の波板B
は、コルゲートベルト2上にて搬送された後、落下して
きた各コルゲート治具10の集合体であるコルゲート治
具群3とコルゲートベルト2間にて挟み込まれて搬送さ
れ、出入口13から加熱炉4内へと導かれる。そして、
加熱炉4内を略渦巻き状に搬送されつつ、加熱硬化され
る。もって、最終的に成形された繊維強化プラスチック
製の波板Bが、加熱炉4外へと出入口13から搬出され
ると共に、そのまま循環走行されるコルゲートベルト2
やコルゲート治具群3とは分離される。なお、加熱炉4
外への波板Bの搬出に際しては、波板B,コルゲートベ
ルト2,そのガイドレール6,コルゲート治具群3,そ
のガイドレール11等は、それまでの略渦巻き状の位置
関係,軌道に対し側方向にずれることにより、加熱炉4
外へと向かう位置関係,軌道に設定される。
【0022】さて、このようにして成形された繊維強化
プラスチック製の波板Bは、谷部と頂部とを合わせて複
数枚重積,接着することにより、図5に示した繊維強化
プラスチック製のハニカムコアCが得られる。これらに
ついて詳述すると、成形された波板Bは、その波の谷部
下面や頂部上面等に接着剤(図示せず)が塗布されると
共に乾燥された後、所定長さ毎に切断される。そして多
数枚の波板Bが、上下で順次波の半ピッチ分ずつずらさ
れ、上下相互間で谷部と頂部とを合わせる位置関係で、
全体的に空間が存した積層ブロック状に重積される。そ
れから、このように重積された波板Bは、炉中等で加熱
加圧されることにより、塗布されていた接着剤が溶融硬
化され、もって各波板B間が接着される。
【0023】このような工程を辿ることにより、繊維強
化プラスチック製の波板Bをセル壁Dとし、各々独立空
間に区画された中空柱状のセルEの平面的集合体であ
る、繊維強化プラスチック製のハニカムコアCが製造さ
れる。図5の(1)図には、このような波板Bのみにて
セル壁Dを構成し各セルEが正六角形状をなすハニカム
コアCが示され、図5の(2)図には、セル壁Dを構成
する波板Bの谷部と頂部間に、同じくセル壁Dを構成す
る熱硬化性樹脂を用いた繊維強化プラスチック製の平坦
な平板Fを介装してなる、各セルEが台形状をなすハニ
カムコアCが示されている。なお、そのセル壁Dそして
セルEの断面形状は、図示の正六角形状や台形状のもの
が代表的であるが、更に、三角形,四角形,その他各種
形状のものも考えられる。
【0024】繊維強化プラスチック製のハニカムコアC
は、一般のものと同様に、重量比強度に優れ、軽量であ
ると共に高い剛性・強度を備え、又、整流効果,平面精
度,保温性,遮音性にも優れ、単位容積当りの表面積が
大である、等々の特性を備えてなる。なお、このような
繊維強化プラスチック製のハニカムコアCについて、よ
り高い剛性・強度が要求される場合には、更に後処理と
して、そのセル壁Dの外表面に熱硬化性樹脂等が付着,
含浸される。すなわち、繊維強化プラスチック製のハニ
カムコアCを、例えば熱硬化性樹脂の浴槽中に浸漬した
後、浴槽から取出し、付着,含浸した熱硬化性樹脂を加
熱硬化せしめることにより、セル壁Dの外表面がこのよ
うな補強用の熱硬化性樹脂にて被覆され、もって、その
剛性・強度が補強された繊維強化プラスチック製のハニ
カムコアCとされる。
【0025】本発明は、以上説明したようになってい
る。そこで以下のようになる。図1,図2に示したよう
に、このコルゲート成形装置にあっては、まず、その歯
車1とコルゲートベルト2間に、熱硬化性樹脂を用いた
繊維強化プラスチックの帯状のプリプレグシートAが供
給される。そして、歯車1とコルゲートベルト2が噛み
合いつつプリプレグシートAを挟み込んで送ることによ
り、繊維強化プラスチック製の波板Bが連続的に折曲形
成される。そして次に、このように加工された繊維強化
プラスチック製の波板Bは、コルゲートベルト2にて送
られた後、循環走行するコルゲートベルト2とコルゲー
ト治具群3間に挟み込まれ、変形しないようにそのまま
形状保持されると共に、順次連続的に加熱炉4へと搬送
される。そして、加熱炉4内にて略渦巻き状に搬送され
つつ、時間をかけて加熱されて硬化する。このように、
コルゲートベルト2とコルゲート治具群3間にて形状保
持されつつ加熱硬化されることにより、繊維強化プラス
チック製の波板Bが最終的に成形される。そこで、次の
第1,第2のようになる。
【0026】第1に、このコルゲート成形装置にあって
は、プリプレグシートAから繊維強化プラスチック製の
波板Bが、歯車1とコルゲートベルト2を経た後、コル
ゲートベルト2とコルゲート治具群3にて加熱炉4内を
搬送されることにより、順次連続的に、加工され加熱硬
化されて成形される。つまり、前述したこの種従来例の
ように、波板Bの加熱硬化に際し、形状保持用の金型治
具を別途準備し、主に手作業にて挿入,張り付け,噛み
合わせ,搬入,搬出,剥がし等を行うことなく、各工程
毎に作業が分断されることもない。もって、繊維強化プ
ラスチック製の波板Bは、成形に手間取ることがなく、
工数も低減され、波板Bの成形の連続化,機械化,量産
化が実現される。
【0027】第2に、このように成形された繊維強化プ
ラスチック製の波板Bを、複数枚重積,接着することに
より、図5に示した繊維強化プラスチック製のハニカム
コアCが得られる。そこで、繊維強化プラスチック製の
ハニカムコアCも、手間取らず工数も低減されつつ、連
続的,機械的に量産可能となる。
【0028】なお、上述した例では、成形された繊維強
化プラスチック製の波板Bを、複数枚、重積,接着して
繊維強化プラスチック製のハニカムコアCとしていた
が、これによらず、次のような例も可能である。すなわ
ち、成形された少なくとも1枚の繊維強化プラスチック
製の波板Bと、平坦な繊維強化プラスチックや単なるプ
ラスチック製の少なくとも1枚の平板とを、重積,接着
することにより、比較的厚さの薄いダンボール構造体と
することも、考えられる。
【0029】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように、歯車と
コルゲートベルトにて加工された繊維強化プラスチック
製の波板を、順次連続的に、コルゲートベルトとコルゲ
ート治具間に挟み込み、そのまま形状保持して搬送しつ
つ、加熱炉中で加熱硬化するようにしたことにより、次
の効果を発揮する。
【0030】第1に、繊維強化プラスチック製の波板の
成形に手間取らず、工数が低減され、波板成形の連続
化,機械化,量産化が実現される。すなわち、このコル
ゲート成形装置は、前述したこの種従来例のように、加
熱硬化のため主に手作業にて、挿入,張り付け,噛み合
わせ,搬入,搬出,剥がし等を実施することを要せず、
手間取らず工数が低減されると共に、繊維強化プラスチ
ック製の波板が連続的,機械的に量産される。
【0031】第2に、このように成形される波板を用
い、コスト面に優れた繊維強化プラスチック製のハニカ
ムコアが得られる。すなわち上述した第1のように、繊
維強化プラスチック製の波板の成形に手間取らず工数が
低減され、波板成形の連続化,機械化,量産化が実現さ
れるので、前述したこの種従来例に比し、繊維強化プラ
スチック製のハニカムコアが低コストで製造可能とな
る。このように、この種従来例に存した問題点が一掃さ
れる等、本発明の発揮する効果は、顕著にして大なるも
のがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るコルゲート成形装置の実施例の正
面説明図であり、波板への加工工程等を示す。
【図2】同実施例の正面説明図であり、波板の加熱硬化
工程等を示す。
【図3】同実施例の要部拡大図であり、(1)図は図1
中の円表示部分を、(2)図は図2中の円表示部分を示
す。
【図4】コルゲート治具の斜視図であり、(1)図は第
1例を、(2)図は第2例を、(3)図は第3例をそれ
ぞれ示す。
【図5】ハニカムコアの要部の正面図であり、(1)図
はその1例を、(2)図は他の例を示す。
【符号の説明】
1 歯車 2 コルゲートベルト 3 コルゲート治具群 4 加熱炉 5 リール 6 ガイドレール 7 帯状シート 8 角棒部材 9 案内部 10 コルゲート治具 11 ガイドレール 12 案内部 13 出入口 14 隙間 15 隙間 A プリプレグシート B 波板 C ハニカムコア D セル壁 E セル F 平板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 105:08 B29L 7:00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 供給された熱硬化性樹脂を用いた繊維強
    化プラスチックの帯状のプリプレグシートを、噛み合い
    つつ挟み込んで送ることにより、波形の凹凸が連続的に
    折曲形成された繊維強化プラスチック製の波板に加工す
    る、歯車およびコルゲートベルトと、 このように加工された該波板を、順次連続的に、噛み合
    いつつ表裏から挟み込みそのまま形状保持して搬送す
    る、該コルゲートベルトおよびコルゲート治具群と、こ
    のように該コルゲートベルトおよびコルゲート治具群に
    て搬送される該波板を、加熱することにより硬化させ、
    もって最終的に該波板として成形する加熱炉と、を有し
    てなり、 該コルゲートベルトは、該波板に対応した波形の凹凸が
    連続的に形成されると共に無端状の帯状をなし、専用の
    ガイドレールにて案内されつつ循環走行し、該コルゲー
    ト治具群は、該波板やコルゲートベルトの波形の凹凸の
    各単位に対応した形状の多数のコルゲート治具の横並び
    の集合体よりなると共に、専用のガイドレールにて案内
    されつつ循環走行するようになっており、 該コルゲートベルトおよびコルゲート治具群は、少なく
    とも該加熱炉内では、それぞれのガイドレールにて、相
    互間で該波板を挟み込む接近した位置関係の軌道に設定
    され、又、少なくとも前記歯車と該コルゲートベルトに
    て前記プリプレグシートを挟み込む前後では、それぞれ
    のガイドレールにて離反した位置関係の軌道に設定され
    ていること、を特徴とするコルゲート成形装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のコルゲート成形装置にて
    成形された繊維強化プラスチック製の波板が、複数枚、
    谷部と頂部とを合わせて重積,接着された、中空柱状の
    セルの平面的集合体よりなること、を特徴とする繊維強
    化プラスチック製のハニカムコア。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のハニカムコアにおいて、
    各該波板間に、平坦な熱硬化性樹脂を用いた繊維強化プ
    ラスチック製の平板が介装されていること、を特徴とす
    る繊維強化プラスチック製のハニカムコア。
JP6257564A 1994-09-27 1994-09-27 コルゲート成形装置、および繊維強化プラスチック製のハニカムコア Pending JPH0890647A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110001081A (zh) * 2019-05-08 2019-07-12 无锡市同腾复合材料有限公司 高绝缘性轻量化复合材料横担生产系统
CN112501965A (zh) * 2020-11-07 2021-03-16 西南交通大学 一种铁路钢轨波浪形磨耗的控制方法

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