JPH0889768A - 膜分離方法 - Google Patents
膜分離方法Info
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- JPH0889768A JPH0889768A JP25741694A JP25741694A JPH0889768A JP H0889768 A JPH0889768 A JP H0889768A JP 25741694 A JP25741694 A JP 25741694A JP 25741694 A JP25741694 A JP 25741694A JP H0889768 A JPH0889768 A JP H0889768A
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- membrane unit
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Abstract
(57)【要約】
【目的】濾過液流路用シ−トの両側に半透膜を有する膜
ユニットを原液槽内に設け、膜ユニットの下方よりエア
−スクラビングを行いつつ膜ユニットの濾過液流路側を
減圧して原液を濾過する場合、膜面でのゲル層の生成を
よく防止して高濾過流速を保証できる懸濁液の膜分離方
法を提供する。 【構成】膜ユニット2の半透膜端部201と濾過液流路
用シ−ト23との間に間隔eを設け、上記エア−スクラ
ビングの気液混合流等によるにより半透膜を振動させ
る。通常、膜ユニットの半透膜端部と濾過液流路用シ−
トとの間の間隔は1mm〜5mmとされ、膜ユニットの
濾過液流路側の減圧は間歇的に行なうことが好ましい。
ユニットを原液槽内に設け、膜ユニットの下方よりエア
−スクラビングを行いつつ膜ユニットの濾過液流路側を
減圧して原液を濾過する場合、膜面でのゲル層の生成を
よく防止して高濾過流速を保証できる懸濁液の膜分離方
法を提供する。 【構成】膜ユニット2の半透膜端部201と濾過液流路
用シ−ト23との間に間隔eを設け、上記エア−スクラ
ビングの気液混合流等によるにより半透膜を振動させ
る。通常、膜ユニットの半透膜端部と濾過液流路用シ−
トとの間の間隔は1mm〜5mmとされ、膜ユニットの
濾過液流路側の減圧は間歇的に行なうことが好ましい。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は懸濁液の膜分離方法に関
し、特に生活排水や工場排水の浄化処理に有用なもので
ある。
し、特に生活排水や工場排水の浄化処理に有用なもので
ある。
【0002】
【従来の技術】高濃度懸濁液を膜分離法により浄化処理
する場合、濾過液流路用シ−トの両側に半透膜を有する
膜ユニットの複数枚を原液槽内に並設し、この膜ユニッ
ト群の下方に散気管を設けた膜分離装置の原液槽内に懸
濁液を供給し、散気管から気体噴出によりエア−スクラ
ビングを行いつつ、膜ユニットの濾過液流路側を減圧し
て懸濁液を濾過することが公知である(特公平4−70
958号公報)。
する場合、濾過液流路用シ−トの両側に半透膜を有する
膜ユニットの複数枚を原液槽内に並設し、この膜ユニッ
ト群の下方に散気管を設けた膜分離装置の原液槽内に懸
濁液を供給し、散気管から気体噴出によりエア−スクラ
ビングを行いつつ、膜ユニットの濾過液流路側を減圧し
て懸濁液を濾過することが公知である(特公平4−70
958号公報)。
【0003】この膜分離方法においては、特に、原液が
生活排水や工場排水のように有機物を多量に含有する懸
濁液の場合、排水中の有機物が浮遊状態の活性汚泥によ
って好気状態下で吸着・代謝分解されて病原菌が減少さ
れ、活性汚泥が増殖されていく。即ち、微生物反応も進
行していく。
生活排水や工場排水のように有機物を多量に含有する懸
濁液の場合、排水中の有機物が浮遊状態の活性汚泥によ
って好気状態下で吸着・代謝分解されて病原菌が減少さ
れ、活性汚泥が増殖されていく。即ち、微生物反応も進
行していく。
【0004】この懸濁液の膜分離方法によれば、原液槽
圧力が実質的に大気圧であるために、散気管からエア−
を原液中に噴出させてエア−スクラビングを効率良く発
生させ得、膜面にエア−リフト効果による気液混合流を
充分に高速で接触させる得るので、上記ゲル層乃至はケ
−ク層の生成の効果的な防止が期待されている。
圧力が実質的に大気圧であるために、散気管からエア−
を原液中に噴出させてエア−スクラビングを効率良く発
生させ得、膜面にエア−リフト効果による気液混合流を
充分に高速で接触させる得るので、上記ゲル層乃至はケ
−ク層の生成の効果的な防止が期待されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者等の実験結果によれば、懸濁液が生活排水や工場排水
の場合は、活性汚泥が絶えず増殖され、これが膜面に付
着するから、単なるエア−スクラビングでは、ゲル層乃
至はケ−ク層の生成を満足に抑制し難く、充分な濾過流
束を保証し難い。
者等の実験結果によれば、懸濁液が生活排水や工場排水
の場合は、活性汚泥が絶えず増殖され、これが膜面に付
着するから、単なるエア−スクラビングでは、ゲル層乃
至はケ−ク層の生成を満足に抑制し難く、充分な濾過流
束を保証し難い。
【0006】本発明の目的は、濾過液流路用シ−トの両
側に半透膜を有する膜ユニットを原液槽内に設け、膜ユ
ニットの下方よりエア−スクラビングを行いつつ膜ユニ
ットの濾過液流路側を減圧して原液を濾過する場合、膜
面でのゲル層の生成をよく防止して高濾過流速を保証で
きる懸濁液の膜分離方法を提供することにある。
側に半透膜を有する膜ユニットを原液槽内に設け、膜ユ
ニットの下方よりエア−スクラビングを行いつつ膜ユニ
ットの濾過液流路側を減圧して原液を濾過する場合、膜
面でのゲル層の生成をよく防止して高濾過流速を保証で
きる懸濁液の膜分離方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る膜分離方法
は、濾過液流路用シ−トの両側に半透膜を有する膜ユニ
ットを原液槽内に設け、膜ユニットの下方よりエア−ス
クラビングを行いつつ膜ユニットの濾過液流路側を減圧
して原液を濾過する方法において、上記膜ユニットの半
透膜端部と濾過液流路用シ−トとの間に間隔を設け、濾
過中、半透膜を振動させることを特徴とする構成であ
り、通常、膜ユニットの半透膜端部と濾過液流路用シ−
トとの間の間隔は1mm〜5mmとされ、膜ユニットの
濾過液流路側の減圧は間歇的に行なうことが好ましい。
は、濾過液流路用シ−トの両側に半透膜を有する膜ユニ
ットを原液槽内に設け、膜ユニットの下方よりエア−ス
クラビングを行いつつ膜ユニットの濾過液流路側を減圧
して原液を濾過する方法において、上記膜ユニットの半
透膜端部と濾過液流路用シ−トとの間に間隔を設け、濾
過中、半透膜を振動させることを特徴とする構成であ
り、通常、膜ユニットの半透膜端部と濾過液流路用シ−
トとの間の間隔は1mm〜5mmとされ、膜ユニットの
濾過液流路側の減圧は間歇的に行なうことが好ましい。
【0008】以下、図面を参照しつつ本発明の構成を説
明する。図1の(イ)は本発明において使用する膜分離
装置を示す断面説明図、図1の(ロ)は同膜分離装置を
示す平面説明図である。図1の(イ)並びに図1の
(ロ)において、1は原液槽であり、載蓋で蓋閉するこ
とができ(図示されていない)、この場合でも、内部は
大気圧に保持される。この原液槽1には、従来の活性汚
泥方式による散気式曝気槽の曝気槽本体を使用すること
ができる。2,…は原液槽1内に所定の間隔で配設した
平型の膜ユニットであり、後述する通り、濾過液流路用
シ−トの両側に半透膜を有し、半透膜間が濾過液流路と
され、半透膜端部と濾過液流路用シ−トとの間に間隔が
設けられている。21は膜ユニットの濾過液集水管であ
り、膜ユニット2内の濾過液流路に連通され、膜を通過
した濾過液が濾過液流路を経てこの濾過液集水管21に
集められる。
明する。図1の(イ)は本発明において使用する膜分離
装置を示す断面説明図、図1の(ロ)は同膜分離装置を
示す平面説明図である。図1の(イ)並びに図1の
(ロ)において、1は原液槽であり、載蓋で蓋閉するこ
とができ(図示されていない)、この場合でも、内部は
大気圧に保持される。この原液槽1には、従来の活性汚
泥方式による散気式曝気槽の曝気槽本体を使用すること
ができる。2,…は原液槽1内に所定の間隔で配設した
平型の膜ユニットであり、後述する通り、濾過液流路用
シ−トの両側に半透膜を有し、半透膜間が濾過液流路と
され、半透膜端部と濾過液流路用シ−トとの間に間隔が
設けられている。21は膜ユニットの濾過液集水管であ
り、膜ユニット2内の濾過液流路に連通され、膜を通過
した濾過液が濾過液流路を経てこの濾過液集水管21に
集められる。
【0009】3は膜ユニット2,…の下方に設けた散気
管、31は送気配管、32はブロワである。4は膜ユニ
ット2,…の濾過液集水管21,…に接続した濾過液取
出し配管、41はこの配管4に挿入した吸引ポンプ、4
2は濾過液貯槽である。5は懸濁液供給配管、51はこ
の配管5に挿入した液送ポンプである。
管、31は送気配管、32はブロワである。4は膜ユニ
ット2,…の濾過液集水管21,…に接続した濾過液取
出し配管、41はこの配管4に挿入した吸引ポンプ、4
2は濾過液貯槽である。5は懸濁液供給配管、51はこ
の配管5に挿入した液送ポンプである。
【0010】図2の(イ)は上記膜ユニット2の一例の
平面図を、図2の(ロ)は図2の(イ)におけるロ−ロ
断面図をそれぞれ示し、半割れの集水管部21を有する
2枚のプラスチック枠板22,22間に濾過液流路用シ
−ト23を挾み、各枠板22の窓に外側から半透膜20
を接着剤24または融着により貼着し、枠板22,22
間をボルト25で締結すると共に接着剤26でシ−ル
し、半透膜端部201と濾過液流路用シ−ト23との間
を枠板22の厚みeの間隔で隔離してある。
平面図を、図2の(ロ)は図2の(イ)におけるロ−ロ
断面図をそれぞれ示し、半割れの集水管部21を有する
2枚のプラスチック枠板22,22間に濾過液流路用シ
−ト23を挾み、各枠板22の窓に外側から半透膜20
を接着剤24または融着により貼着し、枠板22,22
間をボルト25で締結すると共に接着剤26でシ−ル
し、半透膜端部201と濾過液流路用シ−ト23との間
を枠板22の厚みeの間隔で隔離してある。
【0011】上記濾過液流路用シ−ト23には、例え
ば、プラスチックネット、プラスチック不織布、織物
(例えば、ポリエステル製トリコット織物、特に、この
織物を樹脂液、例えばメラミン樹脂液で内部に繊維間隙
を残すように固めたもの等)、多孔プラスチック板等を
使用でき、半透膜20には、精密濾過膜や限外濾過膜の
単体の他、精密濾過膜や限外濾過膜を不織布等の基材に
貼り合わせたもの、精密濾過膜や限外濾過膜に不織布等
の基材を埋め込んだもの等を使用できる。上記接着剤2
4,26には、例えば、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等
の硬化型接着剤、ホットメルト接着剤を使用できる。
ば、プラスチックネット、プラスチック不織布、織物
(例えば、ポリエステル製トリコット織物、特に、この
織物を樹脂液、例えばメラミン樹脂液で内部に繊維間隙
を残すように固めたもの等)、多孔プラスチック板等を
使用でき、半透膜20には、精密濾過膜や限外濾過膜の
単体の他、精密濾過膜や限外濾過膜を不織布等の基材に
貼り合わせたもの、精密濾過膜や限外濾過膜に不織布等
の基材を埋め込んだもの等を使用できる。上記接着剤2
4,26には、例えば、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等
の硬化型接着剤、ホットメルト接着剤を使用できる。
【0012】上記膜ユニット2の寸法は、処理槽の寸法
によって異なるが、通常、高さ50cm〜150cm、
巾20cm〜100cm、厚み(両半透膜と濾過液流路
用シ−トとの合計厚み)3mm〜6mmとされる。ま
た、半透膜端部と濾過液流路用シ−トとの間の間隔e
は、通常、1mm〜5mm、好ましくは、2mm〜3m
mとされる。1mm以下では、後述する膜の振動(繰返
し撓み)による膜面でのゲル層の生成防止を満足に達成
し難く、5mm以上では、膜の過度の撓みにより折れ傷
が発生し易くなるからである。上記膜ユニットには、巾
両側に濾過液集水管部を有するものを使用することもで
きる。
によって異なるが、通常、高さ50cm〜150cm、
巾20cm〜100cm、厚み(両半透膜と濾過液流路
用シ−トとの合計厚み)3mm〜6mmとされる。ま
た、半透膜端部と濾過液流路用シ−トとの間の間隔e
は、通常、1mm〜5mm、好ましくは、2mm〜3m
mとされる。1mm以下では、後述する膜の振動(繰返
し撓み)による膜面でのゲル層の生成防止を満足に達成
し難く、5mm以上では、膜の過度の撓みにより折れ傷
が発生し易くなるからである。上記膜ユニットには、巾
両側に濾過液集水管部を有するものを使用することもで
きる。
【0013】上記膜ユニットのモジュ−ル構造について
は、所定箇数の膜ユニットをフレ−ムに支持固定し、フ
レ−ムで機械的強度を保証するもの、膜ユニットの枠板
と他の梁材や柱材とで構造体を組立て、枠体を構造材の
一部として用いるもの等を使用できる。
は、所定箇数の膜ユニットをフレ−ムに支持固定し、フ
レ−ムで機械的強度を保証するもの、膜ユニットの枠板
と他の梁材や柱材とで構造体を組立て、枠体を構造材の
一部として用いるもの等を使用できる。
【0014】本発明にかかわる膜分離方法により懸濁
液、例えば、生活排水、工場排水等の汚水を処理するに
は、この排水を貯槽に一旦貯えたうえ、図1の(イ)並
びに(ロ)において、この汚水を液送ポンプ51により
原液槽1に供給し、ブロワ32の駆動により散気管3,
…から空気を噴出させエア−スクラビングを行い、吸引
ポンプ41の駆動により膜ユニット2の濾過液流路側を
減圧して所定の膜間差圧を作用させ、汚水中の有機物を
空気との接触下、好気性微生物により吸着・代謝分解さ
せ、病原菌を減少させると共に好気性微生物を増殖させ
つつ、膜ユニット2の膜に水を透過させ、これを濾過液
取出し配管4を経て濾過液貯槽42に取出していく。
液、例えば、生活排水、工場排水等の汚水を処理するに
は、この排水を貯槽に一旦貯えたうえ、図1の(イ)並
びに(ロ)において、この汚水を液送ポンプ51により
原液槽1に供給し、ブロワ32の駆動により散気管3,
…から空気を噴出させエア−スクラビングを行い、吸引
ポンプ41の駆動により膜ユニット2の濾過液流路側を
減圧して所定の膜間差圧を作用させ、汚水中の有機物を
空気との接触下、好気性微生物により吸着・代謝分解さ
せ、病原菌を減少させると共に好気性微生物を増殖させ
つつ、膜ユニット2の膜に水を透過させ、これを濾過液
取出し配管4を経て濾過液貯槽42に取出していく。
【0015】この場合、エア−スクラビングによる旋回
流速(平均流速)は、懸濁液の液質や濃度や処理速度等
によっても異なるが、通常0.4〜2.0m/sec、
好ましくは、0.5〜1.0m/secの範囲内とする
ように、ブロワ32の送風量が調整される。0.4m/
sec以下では、活性汚泥が沈殿して微生物反応を促進
させ難く、また、膜面の洗浄効果も不充分となる。2.
0m/sec以上では、上記モジュ−ルの強度上、安全
保障が難しくなり、空気供給コストも高くなり過ぎる。
流速(平均流速)は、懸濁液の液質や濃度や処理速度等
によっても異なるが、通常0.4〜2.0m/sec、
好ましくは、0.5〜1.0m/secの範囲内とする
ように、ブロワ32の送風量が調整される。0.4m/
sec以下では、活性汚泥が沈殿して微生物反応を促進
させ難く、また、膜面の洗浄効果も不充分となる。2.
0m/sec以上では、上記モジュ−ルの強度上、安全
保障が難しくなり、空気供給コストも高くなり過ぎる。
【0016】上記膜ユニット2,2間の相互間隔は、原
液の水質等によっても異なるが、通常、5〜15mm程
度とされる。5mm以下では、エア−スクラビングによ
る膜ユニット間の原液上昇流に対する抵抗が高くなり過
ぎ、その流速を高速になし得ずに膜面洗浄効果が低下
し、15mm以上では、原液槽容積に対する膜面積が小
となり過ぎ、膜分離装置の大型化が招来される。
液の水質等によっても異なるが、通常、5〜15mm程
度とされる。5mm以下では、エア−スクラビングによ
る膜ユニット間の原液上昇流に対する抵抗が高くなり過
ぎ、その流速を高速になし得ずに膜面洗浄効果が低下
し、15mm以上では、原液槽容積に対する膜面積が小
となり過ぎ、膜分離装置の大型化が招来される。
【0017】上記実施例においては、好気性微生物によ
る活性汚泥処理を行っているが、散気管から窒素ガス等
の非酸素ガスをエア−スクラビングさせて嫌気性微生物
による処理を行うことも可能である。
る活性汚泥処理を行っているが、散気管から窒素ガス等
の非酸素ガスをエア−スクラビングさせて嫌気性微生物
による処理を行うことも可能である。
【0018】本発明に係る膜分離方法において、膜ユニ
ットの濾過液流路側の吸引ポンプ41による減圧は、間
歇的に行うことが好ましく(例えば、15分間吸引ポン
プ駆動,5分間吸引ポンプ停止の繰返し)、かくするこ
とにより、吸引ポンプ停止期間中、膜間差圧を零にし、
ゲル層の膜面へのゲル層の押え付けを排除してエア−ス
クラビングによるゲル層の除去を効率よく行い得、全体
としての経時的なゲル層の付着生成を抑制することがで
きる。
ットの濾過液流路側の吸引ポンプ41による減圧は、間
歇的に行うことが好ましく(例えば、15分間吸引ポン
プ駆動,5分間吸引ポンプ停止の繰返し)、かくするこ
とにより、吸引ポンプ停止期間中、膜間差圧を零にし、
ゲル層の膜面へのゲル層の押え付けを排除してエア−ス
クラビングによるゲル層の除去を効率よく行い得、全体
としての経時的なゲル層の付着生成を抑制することがで
きる。
【0019】この場合、膜面での経時的なゲル層の生成
にもかかわらず、濾過流束を一定とするように、ゲル層
生成に基づく濾過抵抗の増大に応じ、漸次に減圧度(上
記間歇的減圧運転の減圧時の減圧度)を高くして膜間差
圧を増大し、所定の減圧度(例えば、−230mmHg
程度)に達すれば、運転を中断し、適当な手段で濾過流
束をほぼ回復させたうえで、前記の一定濾過流束下での
再運転を行うことができる(定量運転)。あるいは、一
定の減圧度で間歇的に減圧し、透過流束が下限値に低下
すると運転を中断し、適当な手段で濾過流束をほぼ回復
させたうえで、前記の一定減圧度下での再運転を行うこ
ともできる(定圧運転)。
にもかかわらず、濾過流束を一定とするように、ゲル層
生成に基づく濾過抵抗の増大に応じ、漸次に減圧度(上
記間歇的減圧運転の減圧時の減圧度)を高くして膜間差
圧を増大し、所定の減圧度(例えば、−230mmHg
程度)に達すれば、運転を中断し、適当な手段で濾過流
束をほぼ回復させたうえで、前記の一定濾過流束下での
再運転を行うことができる(定量運転)。あるいは、一
定の減圧度で間歇的に減圧し、透過流束が下限値に低下
すると運転を中断し、適当な手段で濾過流束をほぼ回復
させたうえで、前記の一定減圧度下での再運転を行うこ
ともできる(定圧運転)。
【0020】
【作用】膜ユニットにおいて、濾過液流路用シ−トに対
し半透膜端部が所定の高さで隔てられているから、膜面
に作用する外力により、膜がその高さの範囲内で撓み変
形し、従って、膜面の外力変化に応じその撓み量が変化
する。而るに、エア−スクラビングによる気液混合流の
膜面接触や膜ユニットの濾過液側の間歇的減圧による膜
間差圧の変動は、実質上、膜面に作用する外力を頻繁に
変動させることになるから、膜を効果的に振動させ得、
膜面へのゲル層の付着生成を防止できる。従って、濾過
流束の低下をよく抑制でき、濾過流束を充分に高く維持
できる。このことは、次ぎの実施例と比較例との対比か
らも確認できる。
し半透膜端部が所定の高さで隔てられているから、膜面
に作用する外力により、膜がその高さの範囲内で撓み変
形し、従って、膜面の外力変化に応じその撓み量が変化
する。而るに、エア−スクラビングによる気液混合流の
膜面接触や膜ユニットの濾過液側の間歇的減圧による膜
間差圧の変動は、実質上、膜面に作用する外力を頻繁に
変動させることになるから、膜を効果的に振動させ得、
膜面へのゲル層の付着生成を防止できる。従って、濾過
流束の低下をよく抑制でき、濾過流束を充分に高く維持
できる。このことは、次ぎの実施例と比較例との対比か
らも確認できる。
【0021】
〔実施例1〕膜ユニットには図2の(イ)並びに(ロ)
に示すものを使用し、枠板22の寸法は、外郭で縦60
cm×横(巾)50cm、内郭で縦50cm×横40c
m、厚み3mmとし、膜20には公称孔径0.3μmの
精密濾過膜を、濾過液流路用シ−ト23にはプラスチッ
クネツトをそれぞれ使用し、枠板と膜との接着、枠板間
の接着シ−ルには、共にウレタン樹脂を使用した。この
膜ユニット10枚を10mmの間隔で並設してモジュ−
ルとした。
に示すものを使用し、枠板22の寸法は、外郭で縦60
cm×横(巾)50cm、内郭で縦50cm×横40c
m、厚み3mmとし、膜20には公称孔径0.3μmの
精密濾過膜を、濾過液流路用シ−ト23にはプラスチッ
クネツトをそれぞれ使用し、枠板と膜との接着、枠板間
の接着シ−ルには、共にウレタン樹脂を使用した。この
膜ユニット10枚を10mmの間隔で並設してモジュ−
ルとした。
【0022】懸濁液には、MLSS濃度6,000〜7,0
00mg/リットルの活性汚泥溶液を使用し、原液の槽
内平均旋回流速を1m/secとするようにエア−噴出
量を調整してエア−スクラビングを行いつつ、濾過流束
を0.6m3/m2・dayに保持するように、吸引ポンプ
を15分間作動、5分間停止の間歇的減圧で運転した。
00mg/リットルの活性汚泥溶液を使用し、原液の槽
内平均旋回流速を1m/secとするようにエア−噴出
量を調整してエア−スクラビングを行いつつ、濾過流束
を0.6m3/m2・dayに保持するように、吸引ポンプ
を15分間作動、5分間停止の間歇的減圧で運転した。
【0023】〔実施例2〕実施例1に対し、膜ユニット
の枠板の厚み、すなわち、半透膜端部と濾過液流路用シ
−トとの間の間隔を7mmとした以外、実施例1に同じ
とした。
の枠板の厚み、すなわち、半透膜端部と濾過液流路用シ
−トとの間の間隔を7mmとした以外、実施例1に同じ
とした。
【0024】〔比較例〕二枚の膜の間に濾過液流路用シ
−トを重ね、この重畳体を枠板で挾み、半透膜端部と濾
過液流路用シ−トとの間の間隔を0mmとした以外、実
施例1に同じとした。
−トを重ね、この重畳体を枠板で挾み、半透膜端部と濾
過液流路用シ−トとの間の間隔を0mmとした以外、実
施例1に同じとした。
【0025】上記の実施例並びに比較例における、濾過
処理開始後、濾過流束0.6m3/m2・day保持下での
膜ユニットの濾過液流路側吸引圧力(吸引ポンプの間歇
作動における吸引ポンプ作動中の吸引圧力)は、図3に
示す通りであり、何れの実施例においても、比較例に較
べ経時的な濾過抵抗の増大が小であって、減圧度を小に
できること、従って、ゲル層の生成が少ないことが明ら
かである。なお、実施例2においては、濾過処理開始
後、35日後に膜に折り傷が発生した。
処理開始後、濾過流束0.6m3/m2・day保持下での
膜ユニットの濾過液流路側吸引圧力(吸引ポンプの間歇
作動における吸引ポンプ作動中の吸引圧力)は、図3に
示す通りであり、何れの実施例においても、比較例に較
べ経時的な濾過抵抗の増大が小であって、減圧度を小に
できること、従って、ゲル層の生成が少ないことが明ら
かである。なお、実施例2においては、濾過処理開始
後、35日後に膜に折り傷が発生した。
【0026】
【発明の効果】本発明に係る膜分離方法によれば、濾過
液流路用シ−トの両側に半透膜を有する膜ユニットを原
液槽内に設け、膜ユニットの下方よりエア−スクラビン
グを行いつつ膜ユニットの濾過液流路側を減圧して原液
を濾過する方法において、上記膜ユニットの半透膜端部
と濾過液流路用シ−トとの間に間隔を設けているから、
濾過中、エア−スクラビングによる気液混合流の半透膜
への接触、膜間差圧の変動等により半透膜をよく撓み振
動させ得、膜面でのゲル層の生成を抑制して濾過流束を
充分に保証できる。
液流路用シ−トの両側に半透膜を有する膜ユニットを原
液槽内に設け、膜ユニットの下方よりエア−スクラビン
グを行いつつ膜ユニットの濾過液流路側を減圧して原液
を濾過する方法において、上記膜ユニットの半透膜端部
と濾過液流路用シ−トとの間に間隔を設けているから、
濾過中、エア−スクラビングによる気液混合流の半透膜
への接触、膜間差圧の変動等により半透膜をよく撓み振
動させ得、膜面でのゲル層の生成を抑制して濾過流束を
充分に保証できる。
【図1】図1の(イ)は、本発明において使用する膜分
離装置を示す断面説明図、図1の(ロ)は、同じく平面
説明図である。
離装置を示す断面説明図、図1の(ロ)は、同じく平面
説明図である。
【図2】本発明において使用する膜ユニットの一例を示
す説明図である。
す説明図である。
【図3】本発明と従来例との定量濾過のもとでの膜ユニ
ットの濾過液流路側減圧状態を示す図である。
ットの濾過液流路側減圧状態を示す図である。
1 原液槽 2 膜ユニット 20 半透膜 23 濾過液流路用シ−ト 3 散気部材 32 ブロワ 4 濾過液取出し配管 41 吸引ポンプ 5 原液供給配管 51 液送ポンプ
Claims (3)
- 【請求項1】濾過液流路用シ−トの両側に半透膜を有す
る膜ユニットを原液槽内に設け、膜ユニットの下方より
エア−スクラビングを行いつつ膜ユニットの濾過液流路
側を減圧して原液を濾過する方法において、上記膜ユニ
ットの半透膜端部と濾過液流路用シ−トとの間に間隔を
設け、濾過中、半透膜を振動させることを特徴とする膜
分離方法。 - 【請求項2】膜ユニットの半透膜端部と濾過液流路用シ
−トとの間の間隔を1mm〜5mmとする請求項1記載
の膜分離方法。 - 【請求項3】膜ユニットの濾過液流路側の減圧を間歇的
に行なう請求項1または2記載の膜分離方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25741694A JPH0889768A (ja) | 1994-09-26 | 1994-09-26 | 膜分離方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25741694A JPH0889768A (ja) | 1994-09-26 | 1994-09-26 | 膜分離方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0889768A true JPH0889768A (ja) | 1996-04-09 |
Family
ID=17306079
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25741694A Pending JPH0889768A (ja) | 1994-09-26 | 1994-09-26 | 膜分離方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0889768A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2017150531A1 (ja) * | 2016-02-29 | 2017-09-08 | 東レ株式会社 | 平膜型分離膜エレメント、エレメントユニット、平膜型分離膜モジュールおよび平膜型分離膜モジュールの運転方法 |
-
1994
- 1994-09-26 JP JP25741694A patent/JPH0889768A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2017150531A1 (ja) * | 2016-02-29 | 2017-09-08 | 東レ株式会社 | 平膜型分離膜エレメント、エレメントユニット、平膜型分離膜モジュールおよび平膜型分離膜モジュールの運転方法 |
JPWO2017150531A1 (ja) * | 2016-02-29 | 2018-12-20 | 東レ株式会社 | 平膜型分離膜エレメント、エレメントユニット、平膜型分離膜モジュールおよび平膜型分離膜モジュールの運転方法 |
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