JPH0889757A - ごみ焼却炉排ガスの処理法 - Google Patents
ごみ焼却炉排ガスの処理法Info
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- JPH0889757A JPH0889757A JP6229512A JP22951294A JPH0889757A JP H0889757 A JPH0889757 A JP H0889757A JP 6229512 A JP6229512 A JP 6229512A JP 22951294 A JP22951294 A JP 22951294A JP H0889757 A JPH0889757 A JP H0889757A
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- exhaust gas
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ごみ焼却炉の排ガス中の水銀成分の内のほと
んどを占める塩化水銀を効果的に除去するのに適した排
煙処理法を提供することである。 【構成】 ごみ焼却炉の排ガス中の水銀との反応剤とし
て金属硫化物の溶解度積が硫化水銀よりも大きい金属硫
化物（ＰｂＳ、ＣｄＳ、Ｓｂ2Ｓ3、Ｆｅ2Ｓ、ＮｉＳや
ＺｎＳなど）を濾過助剤となる無機の多孔質酸化物担体
（アルミナ、ケイソウ土、ゼオライト、活性白土、シリ
カ、バーライトや軽石など）に担持させ、ごみ焼却炉の
冷却塔とバグフィルタの間の煙道に投入する。水銀反応
剤担持担体の排ガス中への投入は、そのもの単独でもよ
く、酸性物質除去剤に使われる消石灰（Ｃａ（Ｏ
Ｈ）2）などに混ぜて行ってもよい。
んどを占める塩化水銀を効果的に除去するのに適した排
煙処理法を提供することである。 【構成】 ごみ焼却炉の排ガス中の水銀との反応剤とし
て金属硫化物の溶解度積が硫化水銀よりも大きい金属硫
化物（ＰｂＳ、ＣｄＳ、Ｓｂ2Ｓ3、Ｆｅ2Ｓ、ＮｉＳや
ＺｎＳなど）を濾過助剤となる無機の多孔質酸化物担体
（アルミナ、ケイソウ土、ゼオライト、活性白土、シリ
カ、バーライトや軽石など）に担持させ、ごみ焼却炉の
冷却塔とバグフィルタの間の煙道に投入する。水銀反応
剤担持担体の排ガス中への投入は、そのもの単独でもよ
く、酸性物質除去剤に使われる消石灰（Ｃａ（Ｏ
Ｈ）2）などに混ぜて行ってもよい。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は都市ごみ焼却炉の排ガス
の処理法に係り、特に排ガス中の水銀の除去に好適な処
理法に関する。
の処理法に係り、特に排ガス中の水銀の除去に好適な処
理法に関する。
【０００２】
【従来の技術】都市ごみ焼却炉の排ガス中の水銀（Ｈ
ｇ）の大部分は塩化物の形で存在することから、乾式法
でかつフライアッシュを除去するバグフィルタ方式で
は、その処理温度を下げることにより、水銀化合物の蒸
気圧低下で排出量を低減できる。さらに水銀成分の除去
率を上げるためには、この温度操作だけでは解決でき
ず、吸着法や酸化法などの処理が行わなければならな
い。これまで、排ガスが冷却されたバグフィルタの前段
で消石灰にＮａ2ＳとＺｎを添加する方法（特開昭６１
−２９３５３１号）や活性炭の投入（三菱重工技報，２
８，６２３（１９９１））、活性コークスの投入（第１
３回全国都市清掃研究発表会講演論文集，１６５ｐ（１
９９２））、また液体キレートを噴霧する方法（第１３
回全国都市清掃研究発表会講演論文集，１２９ｐ（１９
９２））が報告されている。
ｇ）の大部分は塩化物の形で存在することから、乾式法
でかつフライアッシュを除去するバグフィルタ方式で
は、その処理温度を下げることにより、水銀化合物の蒸
気圧低下で排出量を低減できる。さらに水銀成分の除去
率を上げるためには、この温度操作だけでは解決でき
ず、吸着法や酸化法などの処理が行わなければならな
い。これまで、排ガスが冷却されたバグフィルタの前段
で消石灰にＮａ2ＳとＺｎを添加する方法（特開昭６１
−２９３５３１号）や活性炭の投入（三菱重工技報，２
８，６２３（１９９１））、活性コークスの投入（第１
３回全国都市清掃研究発表会講演論文集，１６５ｐ（１
９９２））、また液体キレートを噴霧する方法（第１３
回全国都市清掃研究発表会講演論文集，１２９ｐ（１９
９２））が報告されている。
【０００３】一方、都市ごみ焼却炉排ガス中の水銀のみ
ならず、水銀取扱い工場などの環境空気や工場排ガスの
処理に対して、各種の吸着剤が検討され、吸着塔による
除去が試みられている。シリカをベースとした酸化物担
体、例えばケイソウ土にイオウ（Ｓ）を担持させた吸着
剤（Ｒｅａｃｔｉｏｎ ｏｆ Ｓｏｌｄ，３，３５１
（１９８７）や三酸化クロム添加シリカアルミナ系吸着
剤（安全工学，２０，３０（１９９１））が水銀除去に
使用された。また、硫酸製造プラントで適用された鉛−
水銀置換法による水銀除去法を応用し、粒径の比較的大
きい多孔質の軽石に硫化鉛（ＰｂＳ）を担持させ、吸着
塔で除去する方法（大気汚染学会誌，２３，３２９（１
９８８））が報告されている。また、水素と水銀含有炭
化水素等を含む原料を鉄、ニッケル、コバルトまたはバ
ラジウムの金属含有触媒に接触させ、次いで硫黄または
硫黄化合物（好適には硫黄と銅、鉄、銀の化合物）を担
持したアルミナ、ゼオライトなどの担体からなる捕集物
質と接触（または前記触媒と捕集物質を混合したものと
接触）させて水銀を除去する方法が特開平１−２３１９
２０号公報に開示されている。
ならず、水銀取扱い工場などの環境空気や工場排ガスの
処理に対して、各種の吸着剤が検討され、吸着塔による
除去が試みられている。シリカをベースとした酸化物担
体、例えばケイソウ土にイオウ（Ｓ）を担持させた吸着
剤（Ｒｅａｃｔｉｏｎ ｏｆ Ｓｏｌｄ，３，３５１
（１９８７）や三酸化クロム添加シリカアルミナ系吸着
剤（安全工学，２０，３０（１９９１））が水銀除去に
使用された。また、硫酸製造プラントで適用された鉛−
水銀置換法による水銀除去法を応用し、粒径の比較的大
きい多孔質の軽石に硫化鉛（ＰｂＳ）を担持させ、吸着
塔で除去する方法（大気汚染学会誌，２３，３２９（１
９８８））が報告されている。また、水素と水銀含有炭
化水素等を含む原料を鉄、ニッケル、コバルトまたはバ
ラジウムの金属含有触媒に接触させ、次いで硫黄または
硫黄化合物（好適には硫黄と銅、鉄、銀の化合物）を担
持したアルミナ、ゼオライトなどの担体からなる捕集物
質と接触（または前記触媒と捕集物質を混合したものと
接触）させて水銀を除去する方法が特開平１−２３１９
２０号公報に開示されている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】前記従来技術におい
て、バグフィルタ前段でＮａ2ＳとＺｎを添加する場
合、排ガスに塩化水素が存在するため、Ｈ2Ｓ生成の問
題が生じる。一方、活性炭や活性コークス添加の場合
は、バグフィルタの処理温度が２００℃前後であるた
め、運転停止時に酸素濃度が運転時より高くなった場
合、それら添加物の燃焼が問題となる。液体もレート噴
霧も同様の問題がある。また、各種の吸着剤を用いる吸
着塔除去方式では排ガス流路系の圧力降下が避けられ
ず、排ガスの処理量に問題が残る。本発明の目的は、ご
み焼却炉の排ガスに特に適した処理方法を提供すること
である。また、本発明の目的はごみ焼却炉の排ガス中の
水銀成分の内のほとんどを占める塩化水銀を効果的に除
去するのに適した排煙処理法を提供することである。ま
た、本発明の目的は水銀成分がどのような形態で存在し
ていても、これを効果的に除去するのに適した排煙処理
法を提供することである。
て、バグフィルタ前段でＮａ2ＳとＺｎを添加する場
合、排ガスに塩化水素が存在するため、Ｈ2Ｓ生成の問
題が生じる。一方、活性炭や活性コークス添加の場合
は、バグフィルタの処理温度が２００℃前後であるた
め、運転停止時に酸素濃度が運転時より高くなった場
合、それら添加物の燃焼が問題となる。液体もレート噴
霧も同様の問題がある。また、各種の吸着剤を用いる吸
着塔除去方式では排ガス流路系の圧力降下が避けられ
ず、排ガスの処理量に問題が残る。本発明の目的は、ご
み焼却炉の排ガスに特に適した処理方法を提供すること
である。また、本発明の目的はごみ焼却炉の排ガス中の
水銀成分の内のほとんどを占める塩化水銀を効果的に除
去するのに適した排煙処理法を提供することである。ま
た、本発明の目的は水銀成分がどのような形態で存在し
ていても、これを効果的に除去するのに適した排煙処理
法を提供することである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、次
の構成によって達成される。すなわち、ごみ焼却炉から
の排ガスの煙道に排ガス冷却塔と集塵装置を設けたごみ
焼却炉排ガスの処理法において、水銀の硫化物の溶解度
積より大きい金属の硫化物を無機の酸化物担体に担持さ
せ、これをごみ焼却炉の排ガス冷却塔と集塵装置の間の
煙道に導入するごみ焼却炉排ガスの処理法、または、ご
み焼却炉からの排ガスの煙道に排ガス冷却塔と集塵装置
を設けたごみ焼却炉排ガスの処理法において、水銀の硫
化物の溶解度積より大きい金属の硫化物を無機の酸化物
担体に担持させ、これと排ガス中の酸性物質除去剤とを
混合してごみ焼却炉の排ガス冷却塔と集塵装置の間の煙
道に導入するごみ焼却炉排ガスの処理法である。本発明
の上記ごみ焼却炉排ガスの処理法において、無機の酸化
物担体は複数の担体の混合物を使用することができる。
の構成によって達成される。すなわち、ごみ焼却炉から
の排ガスの煙道に排ガス冷却塔と集塵装置を設けたごみ
焼却炉排ガスの処理法において、水銀の硫化物の溶解度
積より大きい金属の硫化物を無機の酸化物担体に担持さ
せ、これをごみ焼却炉の排ガス冷却塔と集塵装置の間の
煙道に導入するごみ焼却炉排ガスの処理法、または、ご
み焼却炉からの排ガスの煙道に排ガス冷却塔と集塵装置
を設けたごみ焼却炉排ガスの処理法において、水銀の硫
化物の溶解度積より大きい金属の硫化物を無機の酸化物
担体に担持させ、これと排ガス中の酸性物質除去剤とを
混合してごみ焼却炉の排ガス冷却塔と集塵装置の間の煙
道に導入するごみ焼却炉排ガスの処理法である。本発明
の上記ごみ焼却炉排ガスの処理法において、無機の酸化
物担体は複数の担体の混合物を使用することができる。
【０００６】本発明の金属硫化物はＰｂＳにとどまら
ず、ＨｇＳやＨｇ2Ｓより溶解度積の大きいＣｄＳ、Ｓ
ｂ2Ｓ3、Ｆｅ2Ｓ、ＮｉＳやＺｎＳが原理的に使用でき
るが、バグフィルタ振り落とし後の前記物質を含む灰の
処理を考えるとＰｂＳ、Ｓｂ2Ｓ3、Ｆｅ2Ｓ、ＺｎＳや
ＮｉＳが望ましい。本発明の水銀反応剤（前記金属硫化
物）を担持する無機の多孔質酸化物担体は、アルミナ、
ケイソウ土、ゼオライト、活性白土、シリカ、バーライ
トや軽石が好ましく、これらの担体の粒径は１〜１００
μｍ、好ましくは、５０μｍ前後のものが良い。排ガス
中に投入する場合、前記水銀反応剤を担持した担体は濾
過助剤（逆洗時にフィルタ上のダストの剥離性向上や脱
塩の向上）の効果があり、それ故、単独もしくは２種以
上の混合物でもよい。
ず、ＨｇＳやＨｇ2Ｓより溶解度積の大きいＣｄＳ、Ｓ
ｂ2Ｓ3、Ｆｅ2Ｓ、ＮｉＳやＺｎＳが原理的に使用でき
るが、バグフィルタ振り落とし後の前記物質を含む灰の
処理を考えるとＰｂＳ、Ｓｂ2Ｓ3、Ｆｅ2Ｓ、ＺｎＳや
ＮｉＳが望ましい。本発明の水銀反応剤（前記金属硫化
物）を担持する無機の多孔質酸化物担体は、アルミナ、
ケイソウ土、ゼオライト、活性白土、シリカ、バーライ
トや軽石が好ましく、これらの担体の粒径は１〜１００
μｍ、好ましくは、５０μｍ前後のものが良い。排ガス
中に投入する場合、前記水銀反応剤を担持した担体は濾
過助剤（逆洗時にフィルタ上のダストの剥離性向上や脱
塩の向上）の効果があり、それ故、単独もしくは２種以
上の混合物でもよい。
【０００７】担体に水銀反応剤を担持するには、以下の
簡単な方法で達成される。すなわち、前記担体に所定量
の硫化物となる金属塩水溶液を含浸させ、これに硫化水
素を接触させる。次いで水洗、乾燥を行い、希望とする
水銀反応剤担持担体（吸着剤）が得られる。水銀反応剤
担持担体（吸着剤）の排ガス中への投入は、そのもの単
独でもよく、酸性物質除去剤に使われる消石灰（Ｃａ
（ＯＨ）2）などに混ぜて行ってもよい。この場合の吸
着剤の投入量は酸性物質除去剤の１〜５０重量％、好ま
しくは５〜１０重量％である。
簡単な方法で達成される。すなわち、前記担体に所定量
の硫化物となる金属塩水溶液を含浸させ、これに硫化水
素を接触させる。次いで水洗、乾燥を行い、希望とする
水銀反応剤担持担体（吸着剤）が得られる。水銀反応剤
担持担体（吸着剤）の排ガス中への投入は、そのもの単
独でもよく、酸性物質除去剤に使われる消石灰（Ｃａ
（ＯＨ）2）などに混ぜて行ってもよい。この場合の吸
着剤の投入量は酸性物質除去剤の１〜５０重量％、好ま
しくは５〜１０重量％である。
【０００８】
【作用】ごみ焼却炉排ガスにはＳＯ2、Ｏ2が存在するの
で金属状水銀は例えば硫化鉛の存在で、次の反応式によ
り除去される。 Ｈｇ＋ＰｂＳ＋ＳＯ2＋Ｏ2→ＨｇＳ＋ＰｂＳＯ4 （１） Ｈｇ＋ＰｂＳ＋ＳＯ2＋Ｏ2→Ｈｇ2Ｓ＋ＰｂＳＯ4 （２） 一方、都市ごみ焼却炉の排ガス中の水銀の大部分（〜９
０％）は塩化水銀の形で存在する。これの除去は、次の
反応で進む。 ＨｇＣｌ2＋ＰｂＳ→ＨｇＳ＋ＰｂＣｌ2 （３） ２ＨｇＣｌ＋ＰｂＳ→Ｈｇ2Ｓ＋ＰｂＣｌ2 （４） すなわち、硫化水銀よりも大きい溶解度積の金属硫化物
を用いることにより、金属硫化物の金属成分がＨｇと置
換してＨｇＳが生成する。生成したＨｇＳは水銀反応剤
を担持する無機の多孔質酸化物担体中に取り込まれる。
で金属状水銀は例えば硫化鉛の存在で、次の反応式によ
り除去される。 Ｈｇ＋ＰｂＳ＋ＳＯ2＋Ｏ2→ＨｇＳ＋ＰｂＳＯ4 （１） Ｈｇ＋ＰｂＳ＋ＳＯ2＋Ｏ2→Ｈｇ2Ｓ＋ＰｂＳＯ4 （２） 一方、都市ごみ焼却炉の排ガス中の水銀の大部分（〜９
０％）は塩化水銀の形で存在する。これの除去は、次の
反応で進む。 ＨｇＣｌ2＋ＰｂＳ→ＨｇＳ＋ＰｂＣｌ2 （３） ２ＨｇＣｌ＋ＰｂＳ→Ｈｇ2Ｓ＋ＰｂＣｌ2 （４） すなわち、硫化水銀よりも大きい溶解度積の金属硫化物
を用いることにより、金属硫化物の金属成分がＨｇと置
換してＨｇＳが生成する。生成したＨｇＳは水銀反応剤
を担持する無機の多孔質酸化物担体中に取り込まれる。
【０００９】前記従来技術で述べた特開平１−２３１９
２０号公報に開示された水銀除去剤は「元素状態」の水
銀を用いるとしているので、この公報記載の水銀はメタ
ル蒸気であり、もし、水銀メタル蒸気が金属硫化物と反
応すると前記反応式（１）、（２）の反応で水銀を除去
するものである。しかし、前述のように都市ごみ焼却炉
の排ガス中の水銀の大部分は塩化水銀の形で存在するの
で、これは反応式（３）、（４）に示すように、金属硫
化物との反応でしか除去できない。したがって、特開平
１−２３１９２０号公報に開示された水銀除去剤で有効
に水銀が除去できるとすると、当該公報に記載された水
銀のと反応剤（Ｃｕ、ＡｇまたはＦｅ）を用いることか
ら水銀のアマルガム化によるものと考えられ、特開平１
−２３１９２０号公報の水銀除去剤は本発明の水銀反応
剤とは異なり、しかもその水銀除去機構も異なるもので
ある。また、本発明の水銀反応剤を含む吸着剤は濾過助
剤（逆洗時にフィルタ上のダストの剥離性向上や脱塩の
向上）の効果もあり、重金属除去にプラスの効果があ
る。
２０号公報に開示された水銀除去剤は「元素状態」の水
銀を用いるとしているので、この公報記載の水銀はメタ
ル蒸気であり、もし、水銀メタル蒸気が金属硫化物と反
応すると前記反応式（１）、（２）の反応で水銀を除去
するものである。しかし、前述のように都市ごみ焼却炉
の排ガス中の水銀の大部分は塩化水銀の形で存在するの
で、これは反応式（３）、（４）に示すように、金属硫
化物との反応でしか除去できない。したがって、特開平
１−２３１９２０号公報に開示された水銀除去剤で有効
に水銀が除去できるとすると、当該公報に記載された水
銀のと反応剤（Ｃｕ、ＡｇまたはＦｅ）を用いることか
ら水銀のアマルガム化によるものと考えられ、特開平１
−２３１９２０号公報の水銀除去剤は本発明の水銀反応
剤とは異なり、しかもその水銀除去機構も異なるもので
ある。また、本発明の水銀反応剤を含む吸着剤は濾過助
剤（逆洗時にフィルタ上のダストの剥離性向上や脱塩の
向上）の効果もあり、重金属除去にプラスの効果があ
る。
【００１０】
【実施例】本発明の一実施例を説明する。 （吸着剤の製法）１０重量％の塩化鉛（ＰｂＣｌ2）の
溶液１００ｍｌを２５０〜３２５メッシュ（４３〜６１
μｍ）の活性白土およびゼオライトの各１００ｇにそれ
ぞれ含浸させた。これに硫化水素ガスを３時間接触さ
せ、その後蒸留水で、その液のｐＨが４．５〜５．５に
なるまで洗浄した。水切りを十分に行った後、９０〜１
００℃で一夜乾燥した。それぞれを活性白土水銀吸着剤
およびゼオライト水銀吸着剤とした。 （実施例１）内径１０ｃｍ、長さ１ｍのバグフィルタを
有する排ガス処理試験装置で、塩化水素１０００ｐｐ
ｍ、水分含有量２０％、塩化第２水銀の濃度〜１ｍｇ／
Ｎｍ3、都市ごみ焼却炉ＥＰ（集塵器）灰１５ｇ／Ｎｍ3
の量で含む２００℃の模擬排ガスをバグフィルタでの線
速度０．８〜１ｍ／ｍｉｎで送り、バグフィルタの前段
の煙道に５重量％の前記活性白土水銀吸着剤を含む消石
灰を３２ｇ／ｈｒの割合で投入した。このときの出口模
擬排ガスの塩化第２水銀の濃度は０．０８〜０．１ｍｇ
／Ｎｍ3であり、水銀の除去率は９０〜９２％であっ
た。
溶液１００ｍｌを２５０〜３２５メッシュ（４３〜６１
μｍ）の活性白土およびゼオライトの各１００ｇにそれ
ぞれ含浸させた。これに硫化水素ガスを３時間接触さ
せ、その後蒸留水で、その液のｐＨが４．５〜５．５に
なるまで洗浄した。水切りを十分に行った後、９０〜１
００℃で一夜乾燥した。それぞれを活性白土水銀吸着剤
およびゼオライト水銀吸着剤とした。 （実施例１）内径１０ｃｍ、長さ１ｍのバグフィルタを
有する排ガス処理試験装置で、塩化水素１０００ｐｐ
ｍ、水分含有量２０％、塩化第２水銀の濃度〜１ｍｇ／
Ｎｍ3、都市ごみ焼却炉ＥＰ（集塵器）灰１５ｇ／Ｎｍ3
の量で含む２００℃の模擬排ガスをバグフィルタでの線
速度０．８〜１ｍ／ｍｉｎで送り、バグフィルタの前段
の煙道に５重量％の前記活性白土水銀吸着剤を含む消石
灰を３２ｇ／ｈｒの割合で投入した。このときの出口模
擬排ガスの塩化第２水銀の濃度は０．０８〜０．１ｍｇ
／Ｎｍ3であり、水銀の除去率は９０〜９２％であっ
た。
【００１１】（実施例２）実施例１と同様に５重量％の
前記ゼオライト水銀吸着剤を含む消石灰を３０ｇ／ｈｒ
の割合で投入した。このときの出口模擬排ガスの塩化第
２水銀の濃度は０．１２〜０．１５ｍｇ／Ｎｍ3で、水
銀の除去率は８５〜８８％であった。 （実施例３）前記吸着剤の製法の操作で、ケイソウ土に
硫化亜鉛（ＺｎＳ）を担持させた、ケイソウ土水銀吸着
剤を調整し、実施例１と同様、これを５重量％含む消石
灰を３２ｇ／ｈｒの割合で投入した。このときの出口模
擬排ガスの塩化第２水銀の濃度は０．１ｍｇ／Ｎｍ
3で、水銀の除去率は９０％であった。
前記ゼオライト水銀吸着剤を含む消石灰を３０ｇ／ｈｒ
の割合で投入した。このときの出口模擬排ガスの塩化第
２水銀の濃度は０．１２〜０．１５ｍｇ／Ｎｍ3で、水
銀の除去率は８５〜８８％であった。 （実施例３）前記吸着剤の製法の操作で、ケイソウ土に
硫化亜鉛（ＺｎＳ）を担持させた、ケイソウ土水銀吸着
剤を調整し、実施例１と同様、これを５重量％含む消石
灰を３２ｇ／ｈｒの割合で投入した。このときの出口模
擬排ガスの塩化第２水銀の濃度は０．１ｍｇ／Ｎｍ
3で、水銀の除去率は９０％であった。
【００１２】
【発明の効果】本発明によれば、水銀と選択的に反応す
る反応剤を多孔質の無機酸化物の担体に担持することで
反応の場（表面積）を広くとることができ、本担体を排
ガス冷却塔とバグフィルタの間の煙道に導入すること
で、バグフィルタに捕捉されるとともに、担持された反
応剤で水銀が９０％以上除去することができる。
る反応剤を多孔質の無機酸化物の担体に担持することで
反応の場（表面積）を広くとることができ、本担体を排
ガス冷却塔とバグフィルタの間の煙道に導入すること
で、バグフィルタに捕捉されるとともに、担持された反
応剤で水銀が９０％以上除去することができる。
Claims (6)
- 【請求項１】 ごみ焼却炉からの排ガスの煙道に排ガス
冷却塔と集塵装置を設けたごみ焼却炉排ガスの処理法に
おいて、 水銀の硫化物の溶解度積より大きい金属の硫化物を無機
の酸化物担体に担持させ、これをごみ焼却炉の排ガス冷
却塔と集塵装置の間の煙道に導入することを特徴とする
ごみ焼却炉排ガスの処理法。 - 【請求項２】 無機の酸化物担体は複数の担体の混合物
を使用することを特徴とする請求項１記載のごみ焼却炉
排ガスの処理法。 - 【請求項３】 ごみ焼却炉からの排ガスの煙道に排ガス
冷却塔と集塵装置を設けたごみ焼却炉排ガスの処理法に
おいて、 水銀の硫化物の溶解度積より大きい金属の硫化物を無機
の酸化物担体に担持させ、これと排ガス中の酸性物質除
去剤とを混合してごみ焼却炉の排ガス冷却塔と集塵装置
の間の煙道に導入することを特徴とするごみ焼却炉排ガ
スの処理法。 - 【請求項４】 無機の酸化物担体は複数の担体の混合物
を使用することを特徴とする請求項３記載のごみ焼却炉
排ガスの処理法。 - 【請求項５】 水銀の硫化物の溶解度積より大きい金属
の硫化物はＰｂＳ、ＣｄＳ、Ｓｂ2Ｓ3、Ｆｅ2Ｓ、Ｚｎ
Ｓ及びＮｉＳから選択される金属硫化物であることを特
徴とする請求項１ないし４のいずれかに記載のごみ焼却
炉排ガスの処理法。 - 【請求項６】 無機の酸化物担体はアルミナ、ケイソウ
土、ゼオライト、活性白土、シリカ、バーライト及び軽
石から選択されることを特徴とする請求項１ないし４の
いずれかに記載のごみ焼却炉排ガスの処理法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6229512A JPH0889757A (ja) | 1994-09-26 | 1994-09-26 | ごみ焼却炉排ガスの処理法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6229512A JPH0889757A (ja) | 1994-09-26 | 1994-09-26 | ごみ焼却炉排ガスの処理法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0889757A true JPH0889757A (ja) | 1996-04-09 |
Family
ID=16893341
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6229512A Pending JPH0889757A (ja) | 1994-09-26 | 1994-09-26 | ごみ焼却炉排ガスの処理法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0889757A (ja) |
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH10216476A (ja) * | 1997-01-31 | 1998-08-18 | Kawasaki Heavy Ind Ltd | 排ガス処理方法及び装置 |
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