JPH0888964A - ブラシレスモータ - Google Patents

ブラシレスモータ

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JPH0888964A
JPH0888964A JP6219237A JP21923794A JPH0888964A JP H0888964 A JPH0888964 A JP H0888964A JP 6219237 A JP6219237 A JP 6219237A JP 21923794 A JP21923794 A JP 21923794A JP H0888964 A JPH0888964 A JP H0888964A
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magnetic
stator
brushless motor
magnet
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Hiroshi Iwai
広 岩井
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Victor Company of Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 慣性が小さくて立上がりが速くトルクが大き
いブラシレスモータを提供すること。 【構成】 ロータ2の位置検出手段13とこの位置検出
手段13の出力に応じて駆動電流を制御する駆動回路1
4とこの駆動回路14の駆動電流を流して回転磁界を発
生しステータベース9上に配設した電機子コイル11と
を有するステータ10と、このステータ10に回転自在
に回転軸6を介して支承し前記回転磁界に応じて回転力
を発生するロータ2とを備えたブラシレスモータにおい
て、ロータ2は周方向にステータ10との磁気抵抗変調
部5を有し、ステータ10上に磁極を有するマグネット
12を設けると共に前記磁極の主たる磁束は電機子コイ
ル11と鎖交し且つ磁気抵抗変調部5を通る経路を取る
ようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、円盤状記録媒体、多角
形反射鏡やVTRのシリンダなどを回転駆動するブラシ
レスモータに関する。
【0002】
【従来の技術】図17及び図18に示すように、従来の
ブラシレスモータ100のロータ101は、ロータヨー
ク102の内周面に鉄芯103に対向する16極の磁極
を有するリング状のマグネット104を設けている。ま
た、ロータ101の中心には、回転軸105が嵌装さ
れ、軸受106と軸受ホルダ107によってステータベ
ース108上に回転自在に支承されている。
【0003】一方、ステータ109は、鉄芯103の1
2個のスロット103aがマグネット104の磁極と対
向しており、夫々の鉄芯103には電機子コイル110
が設けられている。ステータベース108上には、ロー
タ101の回転位置を検出する位置検出手段111とそ
の出力信号に応じて電機子コイル110の駆動電流を制
御する駆動回路112が設けられており、電機子コイル
110はロータ101の回転位置に応じた磁界を発生す
る。ロータ101は、電機子コイル110が発生する磁
界とマグネット104の磁極との相互作用によって連続
的な回転力を生じる。図19は、従来のブラシレスモー
タ100の概念図である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のブラシレスモー
タ100にあっては、図17及び図18に示すように、
ロータヨーク102の内周面にマグネット104を取付
けているためロータ101の慣性が大きく、立上がりが
遅くなり、同様にマグネット104の厚み分だけステー
タ109の鉄芯103の外径を小さくする必要があるた
め発生するトルクが小さくなるという問題点を有してい
た。
【0005】また、マグネット104に多極の磁極を設
けると極の境目に磁束密度の低い部分が出来、有効総磁
束量が十分に得られず、更にロータ101にマグネット
104を設けているから漏れ磁束も多くその遮断に特別
な部材を必要とするという問題点を有していた。また、
モータの高性能化に伴い必要な磁束を得るために残留磁
束密度の高い希土類磁石材料を用いる必要があり、ロー
タ全周にマグネットを配設するとコスト高になるという
問題点も有していた。
【0006】本発明は、従来の技術が有するこのような
問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすると
ころは、慣性が小さくて立上がりが速くトルクが大きい
ブラシレスモータを提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく本
発明は、ロータの位置を検出する位置検出手段とこの位
置検出手段の出力に応じて駆動電流を制御する駆動回路
とこの駆動回路の駆動電流を流して回転磁界を発生しス
テータベース上に配設した電機子コイルとを有するステ
ータと、このステータに回転自在に回転軸を介して支承
し前記回転磁界に応じて回転力を発生する前記ロータと
を備えたブラシレスモータにおいて、前記ロータは周方
向に前記ステータとの磁気抵抗変調部を有し、前記ステ
ータ上に磁極を有するマグネットを設けると共に前記磁
極の主たる磁束は前記電機子コイルと鎖交し且つ前記磁
気抵抗変調部を通る経路を取るようにした。
【0008】前記電機子コイルは、前記ロータの外周に
配設してもよい。
【0009】前記ステータベースは、磁性材料を主体と
し前記主たる磁束の経路の一部を構成することも出来
る。
【0010】前記ステータベースは、鉄板上に絶縁層を
介してエッチングにより形成した銅箔配線路を有し、こ
の銅箔配線路の一部で前記電機子コイルの端末処理を施
してもよい。
【0011】前記銅箔配線路に折返しコイル部を形成
し、この折返しコイル部を前記主たる磁束の一部と鎖交
するように配設して前記ロータの回転検出手段とするこ
とも出来る。
【0012】前記回転軸に高透磁率材を用い前記主たる
磁束の経路の一部を成すように構成してもよい。
【0013】前記ロータは、前記ステータベースと接近
して面で対向する磁路板を備え、前記主たる磁束の経路
の一部を成すように構成することも出来る。
【0014】
【作用】ロータにマグネットを設けないので、ロータの
慣性が小さくなり立上がりが速くなる。また、電機子コ
イルをロータの外周に配設する場合には、鉄芯の外径を
大きくすることが可能となり、発生トルクを大きく出来
る。また、銅箔配線路に折返しコイル部を形成すると、
折返しコイル部はロータの回転検出手段として作用す
る。
【0015】
【実施例】以下に本発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。ここで、図1は本発明に係るブラシレスモー
タの第1実施例の縦断面図、図2は同じく横断面図、図
3は本発明に係るブラシレスモータの第2実施例の縦断
面図、図4は同じく横断面図、図5は鉄ベースプリント
配線板の概要平面図、図6は鉄ベースプリント配線板を
用いた電機子コイルの端末処理を示す概要側面図、図7
は本発明に係るブラシレスモータの第3実施例の縦断面
図、図8は同じく横断面図、図9は本発明に係るブラシ
レスモータの概念図、図10乃至図13は本発明に係る
ブラシレスモータの第3実施例の磁束経路を示す縦断面
図、図14は同じく第3実施例の変形の縦断面図、図1
5は本発明に係るブラシレスモータの駆動回路図、図1
6は同じくタイミングチャートである。
【0016】本発明に係るブラシレスモータの第1実施
例は、図1及び図2に示すように、ブラシレスモータ1
のロータ2を構成するロータヨーク3の内周面にステー
タ10の鉄芯4に対向する磁気抵抗変調部5を設けてい
る。また、ロータ2は、その中心に回転軸6を固定し、
一対の軸受7と軸受ホルダ8によってステータベース9
上に回転自在に支承されている。一方、ステータ10
は、鉄芯4の12個のスロット4aが磁気抵抗変調部5
と対向しており、夫々の鉄芯4には電機子コイル11が
設けられている。
【0017】また、鉄芯4のうち電機子コイル11の無
い部分には、厚み方向に単極の磁極を有するマグネット
12が設けられている。マグネット12が発生する磁束
は主として空隙G1を介してロータヨーク3に至り、更
にロータヨーク3内を通じて磁気抵抗変調部5に至り、
磁気抵抗変調部5から対向する鉄芯4のスロット4aを
通じ電機子コイル11と鎖交しながら鉄芯4のティース
4bを通ってマグネット12の反対磁極に戻るような経
路を取るようにしている。
【0018】ステータベース9上には、ロータ2の回転
位置を検出する位置検出手段13とその出力信号に応じ
て電機子コイル11の駆動電流を制御する駆動回路14
が設けられており、電機子コイル11はロータ2の回転
位置に応じた磁界を発生する。ロータ2は、電機子コイ
ル11が発生する磁界とマグネット12の磁極との相互
作用によって連続的な回転力を生じる。
【0019】磁気抵抗変調部5は、円周方向に8個の凸
部と8個の凹部が交互に均等に配設され、対向する鉄芯
4の12個のティース4bとの径方向の距離がロータ2
の回転に伴って大きく変化するように構成されている。
即ち、凸部がティース4bと近くなれば磁気抵抗が小さ
くなって通過磁束は多くなり、凹部がティース4bと近
くなれば磁気抵抗が大きくなって通過磁束は少なくな
る。なお、ロータヨーク3の外周面も磁気抵抗変調部5
と同様に凸部と凹部で形成されている。
【0020】このような磁気抵抗の変化によってロータ
2の磁気抵抗変調部5とティース4bとの回転角により
1個のティース4bを通過する磁束の大きさは、図16
に示すaのように極性は同じままで略正弦波状に変化
し、また他のティース4bを通過する磁束も電気角で1
20度づつの位相差をもって図16に示すb、cのよう
な略正弦波状に変化する。
【0021】これらの磁束は電機子コイル11と鎖交す
るからその鎖交数もa、b、cと同様に変化し、V=N
×dφ/dtのように磁束φの変化を時間tで微分した
値と電機子コイル11の各コイルL1,L2,L3の巻
数Nの積に等しい逆起電力Vを図16に示すd、e、f
のような波形で各相のコイルL1,L2,L3に発生す
る。
【0022】一方、鉄芯4のティース4b近傍に配置さ
れた位置検出手段13、例えば図9に示すホール素子H
G1,HG2,HG3にもほぼティース4bを通過する
磁束と同様に変化する磁束が通過し、ホール素子HG
1,HG2,HG3は図16に示すg、h、iのような
出力(電圧)を発生する。
【0023】図15は、本発明に係るブラシレスモータ
1の駆動回路を示し、NPNトランジスタQ1〜Q1
2,Q16〜Q18,Q25,Q26と、PNPトラン
ジスタQ13〜Q15,Q19〜Q24と、抵抗R1,
R2,R7〜R17を備えて構成されている。
【0024】ホール素子HG1,HG2,HG3の出力
信号g,h,iは、図15に示す差動増幅回路(トラン
ジスタQ1〜Q6などで構成される)で処理され、図1
6で示すj、k、l、m、n、oのような駆動信号とな
り、各相のコイルL1,L2,L3に所定の駆動電流
U,V,Wを流すよう駆動用トランジスタQ13〜Q1
8を駆動する。
【0025】抵抗R17は、電流検出用抵抗で駆動電流
U,V,Wをまとめて流して電圧降下に変換し、抵抗R
16を介してNPNトランジスタQ25,Q26のエミ
ッタに負帰還するようにして電流帰還ループを構成して
いる。NPNトランジスタQ25,Q26のベースは、
共通に接続され駆動電流U,V,Wの制御入力となって
いる。
【0026】図16に示すように、駆動信号j,k,
l,m,n,oにより電機子コイル11の各相のコイル
L1,L2,L3に流れる駆動電流U,V,Wが、電機
子コイル11の各相のコイルL1,L2,L3に発生す
る逆起電力d,e,fと位相(タイミング)が合うよう
にホール素子HG1,HG2,HG3を配置すれば3相
で間断なく連続的な回転力(トルク)sが得られる。
【0027】このようにステータ10に磁極を有するマ
グネット12を設けると共に、ロータ2には円周方向に
ステータ10との磁気抵抗変調部5を設け、マグネット
12の磁極の主たる磁束が電機子コイル11と鎖交し、
且つロータ2の磁気抵抗変調部5を通過する経路を取る
ようにすることでブラシレスモータ1が構成される。
【0028】本発明に係るブラシレスモータの第2実施
例は、図3及び図4に示すように、マグネット20を鉄
芯4と磁性材料から成るステータベース9との間に設
け、鉄芯4のスロット4aや電機子コイル11は第1実
施例と同様で、マグネット20も厚み方向に単極の磁極
を有するリング形状をしている。また、ロータ2を構成
するロータヨーク3の内周面には、第1実施例と同様に
ステータ10の鉄芯4に対向する磁気抵抗変調部15を
設けている。
【0029】磁気抵抗変調部15は、円周方向に8個の
凸部と8個の凹部が交互に均等に配設され、対向する鉄
芯4の12個のティース4bとの径方向の距離がロータ
2の回転に伴って大きく変化するように構成されてい
る。即ち、凸部がティース4bと近くなれば磁気抵抗が
小さくなって通過磁束は多くなり、凹部がティース4b
と近くなれば磁気抵抗が大きくなって通過磁束は少なく
なる。なお、ロータヨーク3の外周面は、第1実施例と
異なり円形状に形成されているが、第1実施例のように
凸部と凹部で形成してもよい。
【0030】マグネット20の磁極の主たる磁束は、ス
テータベース9内を通り、空隙G2を介してロータ2の
外周部に至り、ここから磁気抵抗変調部15を介して対
向する鉄芯4のスロット4aを通り電機子コイル11と
鎖交しながらティース4bを通りマグネット20の反対
磁極に戻るような経路を取るようにしている。なお、磁
気抵抗を小さくするためロータ2とステータベース9の
空隙G2は極力狭くなるように構成している。
【0031】第2実施例においても第1実施例と同様に
ロータ2は、電機子コイル11が発生する磁界とマグネ
ット20の磁極との相互作用によって連続的な回転力を
生じる。
【0032】また、ステータベース9を単一の磁性材料
で形成するのではなく、図5又は図6に示すように、磁
性体基板(鉄板、ケイ素鋼板)21上に絶縁層22を介
してエッチングにより銅箔配線路23を有する所謂鉄ベ
ースプリント配線板を形成することが出来る。そして、
銅箔配線路23の一部を利用して電機子コイル11の端
末処理を施せば、部品点数の削減が可能となり、ステー
タ10を薄く且つ軽量に構成することが出来る。なお、
11aは電機子コイル11の端末、24は半田である。
【0033】また、図5に示すように、銅箔配線路23
に折返しコイル部25を形成し、折返しコイル部25を
主たる磁束の一部と鎖交するよう、例えばロータ2とス
テータベース9の空隙近傍に配設すれば特別なFGマグ
ネットを設けなくとも折返しコイル部25は、回転検出
手段としての主たる磁束の一部との鎖交によってFG信
号(ロータ2の回転速度に比例した周波数である回転検
出信号)を出力することが出来る。
【0034】本発明に係るブラシレスモータの第3実施
例は、図7及び図8に示すように、鉄芯30に3個のテ
ィース31を形成し、ロータ32の外側に配置してい
る。ロータヨーク33の外周面には、鉄芯30に対向す
る8個の凸部と8個の凹部が円周方向に交互に均等に形
成されて成る磁気抵抗変調部34が設けられている。
【0035】また、鉄芯30と磁性材料から成るステー
タベース35との間に厚み方向に単極の磁極を有するマ
グネット36を配設している。マグネット36の磁極の
主たる磁束の経路は、図10に示す矢印Aのように、鉄
芯30のスロットを通り電機子コイル37と鎖交しなが
らティース31を通り、空隙G3を介してロータ32の
磁気抵抗変調部34に至り、ここから空隙G4を介して
ステータベース35内を通りマグネット36の反対磁極
に戻るような経路を取るようにしている。
【0036】駆動回路14は、ロータヨーク33の内側
のステータベース35上に配置されている。第3実施例
においても第1実施例と同様にロータ32は、電機子コ
イル37が発生する磁界とマグネット36の磁極との相
互作用によって連続的な回転力を生じる。
【0037】図11乃至図13は、第3実施例において
磁気回路の磁気抵抗を低減することを目的として磁路を
構成した場合のブラシレスモータの縦断面図である。図
11は、ロータ32にステータベース35と接近して面
で対向する磁路板40を設け、主たる磁束の経路の一部
を成すように構成して磁気回路の磁気抵抗を低減したも
のである。ここで、マグネット36の磁極の主たる磁束
の経路は、矢印Bに示すループを形成する。
【0038】図12は、ロータヨーク33の一部をステ
ータベース35と接近して面で対向する磁路板41とし
て使用することにより磁気回路の磁気抵抗を低減したも
のである。ここで、マグネット36の磁極の主たる磁束
の経路は、矢印Cに示すループを形成する。なお、図1
1及び図12に示すロータ32の場合には、駆動回路3
8をロータヨーク33の内側のステータベース35上に
配置することは出来ないので、ロータヨーク33の外側
に配置されることになる。
【0039】図13は、回転軸39を高透磁率材料で形
成し、主たる磁束の経路の一部を成すように構成して磁
気回路の磁気抵抗を低減したものである。軸受(軸受と
軸受ホルダ)42も高透磁率材料で形成すれば、更に磁
気抵抗は低減される。ここで、マグネット36の磁極の
主たる磁束の経路は、矢印Dに示すループを形成する。
【0040】図14は、第3実施例の変形であって、マ
グネット44をロータヨーク33の内側にマグネットホ
ルダ45を介してステータベース35上に鉄芯30のテ
ィースと対向するように配置し、磁気回路を構成したも
のである。マグネットホルダ45は高透磁率材料で形成
する。ここで、マグネット44の磁極の主たる磁束の経
路は、矢印Eに示すループを形成する。なお、ステータ
ホルダ46とした部分についてもマグネット44とすれ
ば、更に磁束が増加してトルクが増大する。
【0041】なお、本実施例における磁気抵抗変調部を
ロータヨークと一体形成したが、2ピースによって別体
形成としても良いことは勿論である。また、本実施例で
はロータ2,32の回転位置を検出する位置検出手段1
3としてホール素子HG1,HG2,HG3を用いる構
成としたが、他の方法で構成することも可能である。例
えば、電機子コイル11,37の誘起起電力に応じてロ
ータ2,32の回転位置を検出する方法や、速度検出用
の周波数発電機を別に設け、その出力信号に応じてロー
タ2,32の回転位置を検出する方法等でもよい。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ロ
ータにマグネットを設けないので慣性が小さく立上がり
が速いブラシレスモータを構成出来る。また、ロータに
マグネットを設けないのでマグネットを取付けていたス
ペースが不要となるから、その分だけステータの鉄芯の
外径を大きくすることが可能となり発生するトルクも大
きくなる。
【0043】また、マグネットの磁極が単極であるから
極の境目のような磁束密度の低い部分が無く総磁束は多
極の場合の2/π倍に出来るから発生するトルクが大き
くなる。
【0044】また、電機子コイルをロータの外周に配設
する場合には、ロータ全周にマグネットを配設する必要
がないからマグネットの体積を減らすことが出来、漏れ
磁束も少なくロータの軽量化が図れる。また、電機子の
鉄芯を通る磁束の周波数が小さいから鉄損を少なくする
ことが出来る。
【0045】更に、電機子コイルをロータの外周に配設
する場合には、ロータとステータのラジアル方向の吸引
力が鉄芯を配置した側とその反対側とで異なり、回転軸
と軸受の隙間が大きい滑り軸受を用いても隙間が常に一
定方向に寄って回転軸の回転精度が良好となる。また、
モータとして発熱する電機子コイルや鉄芯がロータの外
側にあるため放熱が良好になる。
【0046】ステータベースとして鉄板上に絶縁層を介
してエッチングにより銅箔配線路を有する鉄ベースプリ
ント配線板を形成し、銅箔配線路の一部を利用して電機
子コイルの端末処理を施せば、部品点数の削減が可能と
なり、ステータを薄く且つ軽量に構成することが出来
る。
【0047】また、銅箔配線路に折返しコイル部を形成
し、折返しコイル部を主たる磁束の一部と鎖交するよう
に配設すれば特別なFGマグネットを設けなくとも折返
しコイル部は、回転検出手段としての主たる磁束の一部
との鎖交によってFG信号を出力することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るブラシレスモータの第1実施例の
縦断面図
【図2】本発明に係るブラシレスモータの第1実施例の
横断面図
【図3】本発明に係るブラシレスモータの第2実施例の
縦断面図
【図4】本発明に係るブラシレスモータの第2実施例の
横断面図
【図5】鉄ベースプリント配線板の概要平面図
【図6】鉄ベースプリント配線板を用いた電機子コイル
の端末処理を示す概要側面図
【図7】本発明に係るブラシレスモータの第3実施例の
縦断面図
【図8】本発明に係るブラシレスモータの第3実施例の
横断面図
【図9】本発明に係るブラシレスモータの概念図
【図10】本発明に係るブラシレスモータの第3実施例
の磁束経路を示す縦断面図
【図11】本発明に係るブラシレスモータの第3実施例
の磁束経路を示す縦断面図
【図12】本発明に係るブラシレスモータの第3実施例
の磁束経路を示す縦断面図
【図13】本発明に係るブラシレスモータの第3実施例
の磁束経路を示す縦断面図
【図14】本発明に係るブラシレスモータの第3実施例
の変形の縦断面図
【図15】本発明に係るブラシレスモータの駆動回路図
【図16】本発明に係るブラシレスモータのタイミング
チャート
【図17】従来のブラシレスモータの縦断面図
【図18】従来のブラシレスモータの横断面図
【図19】従来のブラシレスモータの概念図
【符号の説明】
1…ブラシレスモータ、2,32…ロータ、3,33…
ロータヨーク、4,30…鉄芯、4a…鉄芯のスロッ
ト、4b,31…鉄芯のティース、5,15,34…磁
気抵抗変調部、6,39…回転軸、9,35…ステータ
ベース、10…ステータ、11,37…電機子コイル、
11a…電機子コイルの端末、12,20,36,44
…マグネット、13…位置検出手段、14…駆動回路、
21…磁性体基板(鉄板)、22…絶縁層、23…銅箔
配線路、25…折返しコイル部、40,41…磁路板、
HG1,HG2,HG3…ホール素子、L1,L2,L
3…電機子コイルの各相のコイル。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロータの位置を検出する位置検出手段と
    この位置検出手段の出力に応じて駆動電流を制御する駆
    動回路とこの駆動回路の駆動電流を流して回転磁界を発
    生しステータベース上に配設した電機子コイルとを有す
    るステータと、このステータに回転自在に回転軸を介し
    て支承し前記回転磁界に応じて回転力を発生する前記ロ
    ータとを備えたブラシレスモータにおいて、前記ロータ
    は周方向に前記ステータとの磁気抵抗変調部を有し、前
    記ステータ上に磁極を有するマグネットを設けると共に
    前記磁極の主たる磁束は前記電機子コイルと鎖交し且つ
    前記磁気抵抗変調部を通る経路を取ることを特徴とする
    ブラシレスモータ。
  2. 【請求項2】 前記電機子コイルは、前記ロータの外周
    に配設した請求項1記載のブラシレスモータ。
  3. 【請求項3】 前記ステータベースは、磁性材料を主体
    とし前記主たる磁束の経路の一部を構成した請求項1又
    は2記載のブラシレスモータ。
  4. 【請求項4】 前記ステータベースは、鉄板上に絶縁層
    を介してエッチングにより形成した銅箔配線路を有し、
    この銅箔配線路の一部で前記電機子コイルの端末処理を
    施した請求項3記載のブラシレスモータ。
  5. 【請求項5】 前記銅箔配線路に折返しコイル部を形成
    し、この折返しコイル部を前記主たる磁束の一部と鎖交
    するように配設して前記ロータの回転検出手段とした請
    求項4記載のブラシレスモータ。
  6. 【請求項6】 前記回転軸に高透磁率材を用い前記主た
    る磁束の経路の一部を成すように構成した請求項1、
    2、3、4又は5記載のブラシレスモータ。
  7. 【請求項7】 前記ロータは、前記ステータベースと接
    近して面で対向する磁路板を備え、前記主たる磁束の経
    路の一部を成すように構成した請求項3、4又は5記載
    のブラシレスモータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20210053073A (ko) * 2019-11-01 2021-05-11 효성전기주식회사 차량용 공기정화장치에 설치되는 모터

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