JPH0888934A - 母線短絡保護装置 - Google Patents
母線短絡保護装置Info
- Publication number
- JPH0888934A JPH0888934A JP22192694A JP22192694A JPH0888934A JP H0888934 A JPH0888934 A JP H0888934A JP 22192694 A JP22192694 A JP 22192694A JP 22192694 A JP22192694 A JP 22192694A JP H0888934 A JPH0888934 A JP H0888934A
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- relay
- bus
- busbar
- circuit
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Abstract
(57)【要約】
【構成】上位送電線F1 ,F2 からそれぞれ流れ込む電
流の和電流等に基づいて判定を行う短絡距離リレー44
S(IFT)と、下位送電線L1 ,L2 ごとに設置され、
下位送電線L1 ,L2 を流れ出る電流等に基づいて距離
判定を行う短絡距離リレー44S(IL1),44S(I
L2)とを備え、前記短絡距離リレー44S(IFT)は、
インピーダンス平面上でモー要素を原点を含む円となる
ようにし、リアクタンス軸とほぼ平行になるようにブラ
インダー要素を設けている。 【効果】母線内の短絡事故時には、母線内部故障を確実
に見分けることができる。また、健全時の大電流で誤動
作せず、事故時には母線内部などの至近端事故でも確実
に検出することができる。
流の和電流等に基づいて判定を行う短絡距離リレー44
S(IFT)と、下位送電線L1 ,L2 ごとに設置され、
下位送電線L1 ,L2 を流れ出る電流等に基づいて距離
判定を行う短絡距離リレー44S(IL1),44S(I
L2)とを備え、前記短絡距離リレー44S(IFT)は、
インピーダンス平面上でモー要素を原点を含む円となる
ようにし、リアクタンス軸とほぼ平行になるようにブラ
インダー要素を設けている。 【効果】母線内の短絡事故時には、母線内部故障を確実
に見分けることができる。また、健全時の大電流で誤動
作せず、事故時には母線内部などの至近端事故でも確実
に検出することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の上位送電線が母
線に接続されていて、母線から下位送電線が1本又は複
数本出ている単母線回路又は複母線回路における、母線
内の短絡事故に対応することのできる母線短絡保護装置
に関するものである。
線に接続されていて、母線から下位送電線が1本又は複
数本出ている単母線回路又は複母線回路における、母線
内の短絡事故に対応することのできる母線短絡保護装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】1次変電所低圧側母線には多数の送電線
が接続されているが、この母線の短絡保護には、各回線
の差電流を用いた電流差動継電方式が一般に採用されて
いる。ところが、保護の信頼性を向上させるためには、
誤動作対策と同時に、誤不動作対策をとることが必要と
なる。誤不動作対策には通常、主保護装置に対し自端後
備保護装置を設置し、主保護装置の不動作時のバックア
ップを行っている。
が接続されているが、この母線の短絡保護には、各回線
の差電流を用いた電流差動継電方式が一般に採用されて
いる。ところが、保護の信頼性を向上させるためには、
誤動作対策と同時に、誤不動作対策をとることが必要と
なる。誤不動作対策には通常、主保護装置に対し自端後
備保護装置を設置し、主保護装置の不動作時のバックア
ップを行っている。
【0003】前記自端後備保護装置は、主保護装置との
二重設備になる点で遠端後備保護装置に比べ高価になる
等の問題もあるが、その反面、高感度化、保護時間の延
長防止のメリットもあり、広く利用されている。前記自
端後備保護方式としては、本願では、短絡距離継電方式
(44S) や短絡方向継電方式 (67S)を想定し、適用する母
線としては、単数又は複数本の母線を想定する。
二重設備になる点で遠端後備保護装置に比べ高価になる
等の問題もあるが、その反面、高感度化、保護時間の延
長防止のメリットもあり、広く利用されている。前記自
端後備保護方式としては、本願では、短絡距離継電方式
(44S) や短絡方向継電方式 (67S)を想定し、適用する母
線としては、単数又は複数本の母線を想定する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記自端後備保護方式
の適用にあたっては、外部事故時に確実に引き外しを阻
止でき、母線内部事故時には確実に引き外しができるよ
う母線内部事故を確実に判定できる方式でなければなら
ない。特に複数の母線を使用する系統では、母線内部事
故時にいずれの母線の事故であるかを判定して選択しゃ
断を行わなければならない。
の適用にあたっては、外部事故時に確実に引き外しを阻
止でき、母線内部事故時には確実に引き外しができるよ
う母線内部事故を確実に判定できる方式でなければなら
ない。特に複数の母線を使用する系統では、母線内部事
故時にいずれの母線の事故であるかを判定して選択しゃ
断を行わなければならない。
【0005】そこで、本発明の目的は、上述の技術的課
題を解決し、母線内部事故を確実に判定することができ
る母線短絡保護装置を提供することである。また、本発
明の目的は、母線内部事故時にいずれの母線の事故であ
るかを確実に判定することができる母線短絡保護装置を
提供することである。
題を解決し、母線内部事故を確実に判定することができ
る母線短絡保護装置を提供することである。また、本発
明の目的は、母線内部事故時にいずれの母線の事故であ
るかを確実に判定することができる母線短絡保護装置を
提供することである。
【0006】
(1) 前記の目的を達成するための請求項1記載の母線短
絡保護装置は、母線に複数本の上位送電線が接続されて
いて、母線から下位送電線が1本又は複数本出ている単
母線回路における短絡事故に対応することのできる母線
短絡保護装置であって、上位送電線からそれぞれ流れ込
む電流の和電流等に基づいて判定を行う第1の事故検出
リレーと、下位送電線ごとに設置され、下位送電線を流
れ出る電流等に基づいて距離判定を行う第2の事故検出
リレーと、前記第1の事故検出リレーの判定と、第2の
事故検出リレーのそれぞれの判定の論理和の否定との論
理積に基づいて、母線内の短絡事故を判定する判定手段
とを備え、前記第1の事故検出リレーは、インピーダン
ス平面上でモー要素を原点を含む円となるようにし、リ
アクタンス軸とほぼ平行になるようにブラインダー要素
を設けた距離リレーである。
絡保護装置は、母線に複数本の上位送電線が接続されて
いて、母線から下位送電線が1本又は複数本出ている単
母線回路における短絡事故に対応することのできる母線
短絡保護装置であって、上位送電線からそれぞれ流れ込
む電流の和電流等に基づいて判定を行う第1の事故検出
リレーと、下位送電線ごとに設置され、下位送電線を流
れ出る電流等に基づいて距離判定を行う第2の事故検出
リレーと、前記第1の事故検出リレーの判定と、第2の
事故検出リレーのそれぞれの判定の論理和の否定との論
理積に基づいて、母線内の短絡事故を判定する判定手段
とを備え、前記第1の事故検出リレーは、インピーダン
ス平面上でモー要素を原点を含む円となるようにし、リ
アクタンス軸とほぼ平行になるようにブラインダー要素
を設けた距離リレーである。
【0007】前記の母線短絡保護装置によれば、母線内
の短絡事故時には、母線から出ている各送電線から電流
の流出がいずれも少ないにもかかわらず、上位送電線に
は電流が多く流入することになるから、前記判定手段に
よって母線内部故障と判定することができる。また、第
1の事故検出リレーは、上位送電線からそれぞれ流れ込
む電流の和電流等に基づいて判定を行うものであり、健
全時でも大きな電流を検出していることになる。したが
って、インピーダンス平面上でモー要素を原点を含む円
となるようにし、リアクタンス軸とほぼ平行になるよう
にブラインダー要素を設けることによって、誤動作を防
止し、母線内部などの至近端事故でも確実に検出できる
ようにしている。 (2) 前記の目的を達成するための請求項2記載の母線短
絡保護装置は、複数の母線を互いに遮断器で接続し、複
数の母線のそれぞれに、1本又は複数本の上位送電線が
接続されていて、それぞれの母線から下位送電線が1本
又は複数本出ている複母線回路における短絡事故に対応
することのできる母線短絡保護装置であって、母線に上
位送電線から流れ込む電流の和電流等に基づいて判定を
行う第1の事故検出リレーと、下位送電線ごとに設置さ
れ、下位送電線を流れ出る電流等に基づいて距離判定を
行う第2の事故検出リレーと、遮断器を通して母線に流
れ込む電流を検出して方向判定を行う第3の事故検出リ
レーと、前記第1の事故検出リレーの判定と、第2の事
故検出リレーのそれぞれの判定の論理和の否定と、前記
第3の事故検出リレーの判定との論理積に基づいて、い
ずれかの母線内の短絡事故を判定する判定手段とを備
え、前記第1の事故検出リレーは、インピーダンス平面
上でモー要素を原点を含む円となるようにし、リアクタ
ンス軸とほぼ平行になるようにブラインダー要素を設け
た距離リレーである。
の短絡事故時には、母線から出ている各送電線から電流
の流出がいずれも少ないにもかかわらず、上位送電線に
は電流が多く流入することになるから、前記判定手段に
よって母線内部故障と判定することができる。また、第
1の事故検出リレーは、上位送電線からそれぞれ流れ込
む電流の和電流等に基づいて判定を行うものであり、健
全時でも大きな電流を検出していることになる。したが
って、インピーダンス平面上でモー要素を原点を含む円
となるようにし、リアクタンス軸とほぼ平行になるよう
にブラインダー要素を設けることによって、誤動作を防
止し、母線内部などの至近端事故でも確実に検出できる
ようにしている。 (2) 前記の目的を達成するための請求項2記載の母線短
絡保護装置は、複数の母線を互いに遮断器で接続し、複
数の母線のそれぞれに、1本又は複数本の上位送電線が
接続されていて、それぞれの母線から下位送電線が1本
又は複数本出ている複母線回路における短絡事故に対応
することのできる母線短絡保護装置であって、母線に上
位送電線から流れ込む電流の和電流等に基づいて判定を
行う第1の事故検出リレーと、下位送電線ごとに設置さ
れ、下位送電線を流れ出る電流等に基づいて距離判定を
行う第2の事故検出リレーと、遮断器を通して母線に流
れ込む電流を検出して方向判定を行う第3の事故検出リ
レーと、前記第1の事故検出リレーの判定と、第2の事
故検出リレーのそれぞれの判定の論理和の否定と、前記
第3の事故検出リレーの判定との論理積に基づいて、い
ずれかの母線内の短絡事故を判定する判定手段とを備
え、前記第1の事故検出リレーは、インピーダンス平面
上でモー要素を原点を含む円となるようにし、リアクタ
ンス軸とほぼ平行になるようにブラインダー要素を設け
た距離リレーである。
【0008】この母線短絡保護装置によれば、母線から
出ている各送電線から電流の流出がいずれも少ないにも
かかわらず、上位送電線には電流が多く流入することに
なるから、前記判定手段によって母線内部故障と判定で
きることは、請求項1記載の母線短絡保護装置と同様で
ある。さらにこれとともに、遮断器を通して母線に流れ
込む電流の方向判定によって、いずれの母線の内部故障
であるのかを判定することができる。
出ている各送電線から電流の流出がいずれも少ないにも
かかわらず、上位送電線には電流が多く流入することに
なるから、前記判定手段によって母線内部故障と判定で
きることは、請求項1記載の母線短絡保護装置と同様で
ある。さらにこれとともに、遮断器を通して母線に流れ
込む電流の方向判定によって、いずれの母線の内部故障
であるのかを判定することができる。
【0009】
【実施例】以下実施例を示す添付図面によって詳細に説
明する。 (1) 実施例1(単母線) 図2は、2本の上位送電線F1 ,F2 に母線が接続され
ていて、母線から2本の下位送電線L1 ,L2 が出てい
る単母線回路を示す図である。上位送電線F1,F2 を
流れる電流IF1,IF2をそれぞれ変流器CTF1,CTF2
で検出し、下位送電線L1 ,L2 を流れる電流IL1,I
L2をそれぞれ変流器CTL1,CTL2で検出している。変
流器CTF1,CTF2で検出された電流IF1,IF2の和電
流IF1+IF2は、母線に流れ込む全電流を表し、変流器
CTL1,CTL2で検出された電流IL1,IL2は、それぞ
れ母線から流れ出す電流を表している。前記和電流IF1
+IF2を、 IF1+IF2=IFT と書くことにする。
明する。 (1) 実施例1(単母線) 図2は、2本の上位送電線F1 ,F2 に母線が接続され
ていて、母線から2本の下位送電線L1 ,L2 が出てい
る単母線回路を示す図である。上位送電線F1,F2 を
流れる電流IF1,IF2をそれぞれ変流器CTF1,CTF2
で検出し、下位送電線L1 ,L2 を流れる電流IL1,I
L2をそれぞれ変流器CTL1,CTL2で検出している。変
流器CTF1,CTF2で検出された電流IF1,IF2の和電
流IF1+IF2は、母線に流れ込む全電流を表し、変流器
CTL1,CTL2で検出された電流IL1,IL2は、それぞ
れ母線から流れ出す電流を表している。前記和電流IF1
+IF2を、 IF1+IF2=IFT と書くことにする。
【0010】上位の変流器CTF1,CTF2で検出された
和電流IFTと、母線に接続された計器用変圧器GPTの
2次線間電圧とは短絡距離リレーに入力され、下位の変
流器CTL1,CTL2で検出された電流IL1,IL2と、母
線に接続された計器用変圧器GPTの2次線間電圧とは
それぞれ他の短絡距離リレーに入力される。上位の変流
器CTF1,CTF2で検出された和電流IFTを検出してい
るのは、電源故障等のときの上位送電線の回り込み電流
による誤動作を防止するためである。したがって、上位
送電線自体の短絡は、この短絡距離リレーでは検出でき
ないことになるが、もともとリレーの保護範囲外なので
問題ない。
和電流IFTと、母線に接続された計器用変圧器GPTの
2次線間電圧とは短絡距離リレーに入力され、下位の変
流器CTL1,CTL2で検出された電流IL1,IL2と、母
線に接続された計器用変圧器GPTの2次線間電圧とは
それぞれ他の短絡距離リレーに入力される。上位の変流
器CTF1,CTF2で検出された和電流IFTを検出してい
るのは、電源故障等のときの上位送電線の回り込み電流
による誤動作を防止するためである。したがって、上位
送電線自体の短絡は、この短絡距離リレーでは検出でき
ないことになるが、もともとリレーの保護範囲外なので
問題ない。
【0011】この明細書及び図面では、以下短絡距離リ
レーを44Sリレーということにし、44Sリレーに入
力される電流Iに着目するときは、44S(I)リレー
と書くことにする。また、44S(I)リレーの判定を
単に44S(I)と書くことにする。44Sリレーの一
般動作特性を図示すると、図3に示すようになる。電圧
の電流に対する比(インピーダンス)を極座標ベクトル
で表すと、動作特性は原点を通る円(モー要素)で示さ
れ、インピーダンスがこの円内に入れば、予定方向で短
絡が生じていると判定する。
レーを44Sリレーということにし、44Sリレーに入
力される電流Iに着目するときは、44S(I)リレー
と書くことにする。また、44S(I)リレーの判定を
単に44S(I)と書くことにする。44Sリレーの一
般動作特性を図示すると、図3に示すようになる。電圧
の電流に対する比(インピーダンス)を極座標ベクトル
で表すと、動作特性は原点を通る円(モー要素)で示さ
れ、インピーダンスがこの円内に入れば、予定方向で短
絡が生じていると判定する。
【0012】ところで、健全時でも大きな負荷電流(重
潮流)が流れると、44Sリレーの検出するインピーダ
ンスがインピーダンス平面上で抵抗軸(横軸)に沿って
前記円内に入ってしまい、誤動作する可能性がある。そ
こで、通常は、円内に入ってもリレーが不要動作しない
ように、電圧抑制要素(ブラインダー要素)を設けるこ
とが行われている。こうすれば、インピーダンスが重潮
流のために円内に入っても、ブラインダー内に入らなけ
れば動作しないようにできる。一方、故障電流は負荷電
流と位相がずれているので、ブラインダーに妨げられる
ことなく検出される。
潮流)が流れると、44Sリレーの検出するインピーダ
ンスがインピーダンス平面上で抵抗軸(横軸)に沿って
前記円内に入ってしまい、誤動作する可能性がある。そ
こで、通常は、円内に入ってもリレーが不要動作しない
ように、電圧抑制要素(ブラインダー要素)を設けるこ
とが行われている。こうすれば、インピーダンスが重潮
流のために円内に入っても、ブラインダー内に入らなけ
れば動作しないようにできる。一方、故障電流は負荷電
流と位相がずれているので、ブラインダーに妨げられる
ことなく検出される。
【0013】しかし、本実施例では、前記のような44
Sリレーを、母線に流れ込む和電流IFTの検出に用いて
いるので、非常に大きな負荷電流が流れるおそれがあ
る。非常に大きな負荷電流が流れると、図3の破線で示
したように、健全時のインピーダンスが重潮流のために
ブラインダー内に入ってしまい、リレーが誤動作する。
Sリレーを、母線に流れ込む和電流IFTの検出に用いて
いるので、非常に大きな負荷電流が流れるおそれがあ
る。非常に大きな負荷電流が流れると、図3の破線で示
したように、健全時のインピーダンスが重潮流のために
ブラインダー内に入ってしまい、リレーが誤動作する。
【0014】そこで、図1に示すように、モー要素を原
点を含む円となるようにした。さらにリアクタンス軸
(縦軸)に沿う形で、ブラインダー要素を設けることと
した。これにより、母線に流れ込む和電流IFTが過大に
なっても、誤動作するおそれはない。しかも、至近端短
絡のため電圧及びインピーダンスがほぼ0になったと
き、すなわちベクトルが原点付近に入ってきたときで
も、原点が円の中心であるため確実に動作する。このた
め後備保護リレーとして最適である。
点を含む円となるようにした。さらにリアクタンス軸
(縦軸)に沿う形で、ブラインダー要素を設けることと
した。これにより、母線に流れ込む和電流IFTが過大に
なっても、誤動作するおそれはない。しかも、至近端短
絡のため電圧及びインピーダンスがほぼ0になったと
き、すなわちベクトルが原点付近に入ってきたときで
も、原点が円の中心であるため確実に動作する。このた
め後備保護リレーとして最適である。
【0015】なお、図1では円の中心は原点となってい
るが、必ずしもこれに限らず、原点が円内に入っていれ
ばよい。しかし円の中心を原点とすると、母線内部で短
絡事故が発生して瞬時に母線電圧が失われるときでも、
前述したように事故検出がより確実にできる。なお、図
1のような原点を含む特性としたことで、方向判定はで
きなくなるが、もともと上位送電線の和電流IFTを検出
しており、いずれかの上位送電線が故障したときは、電
流の回り込みのため動作しない。つまり、この44Sリ
レーは、専ら下位の故障検出のために用いるものなの
で、方向判定ができなくても不都合はない。
るが、必ずしもこれに限らず、原点が円内に入っていれ
ばよい。しかし円の中心を原点とすると、母線内部で短
絡事故が発生して瞬時に母線電圧が失われるときでも、
前述したように事故検出がより確実にできる。なお、図
1のような原点を含む特性としたことで、方向判定はで
きなくなるが、もともと上位送電線の和電流IFTを検出
しており、いずれかの上位送電線が故障したときは、電
流の回り込みのため動作しない。つまり、この44Sリ
レーは、専ら下位の故障検出のために用いるものなの
で、方向判定ができなくても不都合はない。
【0016】このような特性のリレーは、一般に電圧抑
制付き過電流リレー(51V)ともいわれるものであ
り、入力電流(CT2次)の電圧変換値から抑制電圧で
あるPT2次線間電圧を差し引いた値が所定値を越えた
ときに動作する。このリレーは、ディジタル形リレーで
も容易に実現することができる。なお、図1に示される
測距要素は、必要なものではないが、あれば、下位送電
線の故障位置を知ることができるので後備保護のために
は便利である。
制付き過電流リレー(51V)ともいわれるものであ
り、入力電流(CT2次)の電圧変換値から抑制電圧で
あるPT2次線間電圧を差し引いた値が所定値を越えた
ときに動作する。このリレーは、ディジタル形リレーで
も容易に実現することができる。なお、図1に示される
測距要素は、必要なものではないが、あれば、下位送電
線の故障位置を知ることができるので後備保護のために
は便利である。
【0017】前記図2の単母線回路における故障時の動
作は、次のとおりである。上位送電線F1 ,F2 で短絡
故障(以下単に「故障」という)が発生したときは、4
4S(IFT)リレーに入力される電流IFTも、44S
(IL1)リレー、44S(IL2)リレーに入力される電
流IL1,IL2もリレーの不動作領域に入っているので、
リレーは動作しない。
作は、次のとおりである。上位送電線F1 ,F2 で短絡
故障(以下単に「故障」という)が発生したときは、4
4S(IFT)リレーに入力される電流IFTも、44S
(IL1)リレー、44S(IL2)リレーに入力される電
流IL1,IL2もリレーの不動作領域に入っているので、
リレーは動作しない。
【0018】母線で故障が発生したときは、44S(I
FT)リレーに入力される電流IFTは増大してリレーの動
作領域に入り、44S(IFT)リレーは動作するが、4
4S(IL1)リレー、44S(IL2)リレーに入力され
る電流IL1,IL2は増大せず、44S(IL1)リレー、
44S(IL2)リレーは動作しない。したがって母線内
部の事故と判定できる。
FT)リレーに入力される電流IFTは増大してリレーの動
作領域に入り、44S(IFT)リレーは動作するが、4
4S(IL1)リレー、44S(IL2)リレーに入力され
る電流IL1,IL2は増大せず、44S(IL1)リレー、
44S(IL2)リレーは動作しない。したがって母線内
部の事故と判定できる。
【0019】下位送電線L1 ,L2 で故障が発生したと
きは、44S(IFT)リレーに入力される電流IFTが増
大し、44S(IFT)リレーは動作し、44S(IL1)
リレー、44S(IL2)リレーに入力されるいずれかの
電流IL1,IL2が増大するので、44S(IL1)リレ
ー、44S(IL2)リレーのいずれかが動作する。以上
の結果を表に表すと、次のようになる。
きは、44S(IFT)リレーに入力される電流IFTが増
大し、44S(IFT)リレーは動作し、44S(IL1)
リレー、44S(IL2)リレーに入力されるいずれかの
電流IL1,IL2が増大するので、44S(IL1)リレ
ー、44S(IL2)リレーのいずれかが動作する。以上
の結果を表に表すと、次のようになる。
【0020】
【表1】
【0021】したがって、次式(1) のように、44S
(IFT)と、44S(IL1)及び44S(IL2)の論理
和の否定との論理積に基づき判定することができる。
(IFT)と、44S(IL1)及び44S(IL2)の論理
和の否定との論理積に基づき判定することができる。
【0022】
【数1】
【0023】(2) 実施例2(単母線+単母線) 本実施例でも、上位送電線F1 −F4 には、前記の実施
例1で用いた特殊な44Sリレーを使用している。図4
は、2本の上位送電線F1 ,F2 に母線Aが接続され、
同じく2本の上位送電線F3 ,F4 に母線Bが接続され
ていて、母線Aから下位送電線L1 ,L3が接続され、
母線Bから下位送電線L2 ,L4 が接続されている母線
回路(このうちL1 ,L2 は平行2回線となっている)
を示す図である。この回路は、見た目には複母線のよう
であるが、保護するときは、単母線と単母線との組み合
わせと考えてよい。
例1で用いた特殊な44Sリレーを使用している。図4
は、2本の上位送電線F1 ,F2 に母線Aが接続され、
同じく2本の上位送電線F3 ,F4 に母線Bが接続され
ていて、母線Aから下位送電線L1 ,L3が接続され、
母線Bから下位送電線L2 ,L4 が接続されている母線
回路(このうちL1 ,L2 は平行2回線となっている)
を示す図である。この回路は、見た目には複母線のよう
であるが、保護するときは、単母線と単母線との組み合
わせと考えてよい。
【0024】すなわち、上位送電線F1 又はF2 で故障
が発生したときは、44S(IFTA)リレー、44S
(IFTB )リレーは動作しない。また、44S(IL1)
リレー−44S(IL4)リレーも動作しない。母線Aで
故障が発生したときは、44S(IFTA )リレーで検出
される電流I FTA は増大して44S(IFTA )リレーの
動作領域に入り44S(IFTA )リレーは動作するが、
下位の44S(IL1)リレー、44S(IL3)リレーは
動作しない。したがって母線A内部の事故と判定でき
る。
が発生したときは、44S(IFTA)リレー、44S
(IFTB )リレーは動作しない。また、44S(IL1)
リレー−44S(IL4)リレーも動作しない。母線Aで
故障が発生したときは、44S(IFTA )リレーで検出
される電流I FTA は増大して44S(IFTA )リレーの
動作領域に入り44S(IFTA )リレーは動作するが、
下位の44S(IL1)リレー、44S(IL3)リレーは
動作しない。したがって母線A内部の事故と判定でき
る。
【0025】母線Bで故障が発生したときは、44S
(IFTB )リレーで検出される電流I FTB は増大して4
4S(IFTB )リレーの動作領域に入り44S
(IFTB )リレーは動作するが、下位の44S(IL2)
リレー、44S(IL4)リレーは動作しない。したがっ
て母線B内部の事故と判定できる。下位送電線L1 ,L
3 で故障が発生したときは、44S(IFTA )リレー
と、44S(IL1)リレー、44S(IL3)リレーが動
作し、下位送電線L2 ,L4で故障が発生したときは、
44S(IFTB )リレーと、44S(IL2)リレー、4
4S(IL4)リレーが動作する。
(IFTB )リレーで検出される電流I FTB は増大して4
4S(IFTB )リレーの動作領域に入り44S
(IFTB )リレーは動作するが、下位の44S(IL2)
リレー、44S(IL4)リレーは動作しない。したがっ
て母線B内部の事故と判定できる。下位送電線L1 ,L
3 で故障が発生したときは、44S(IFTA )リレー
と、44S(IL1)リレー、44S(IL3)リレーが動
作し、下位送電線L2 ,L4で故障が発生したときは、
44S(IFTB )リレーと、44S(IL2)リレー、4
4S(IL4)リレーが動作する。
【0026】以上の結果を表に表すと、次のようにな
る。
る。
【0027】
【表2】
【0028】したがって、次式(2) のように、44S
(IFTA )と、44S(IL1)リレー、44S(IL3)
の論理和の否定との論理積により母線A内部の事故と判
定することができ、次式(3) のように、44S
(IFTB )と、44S(IL2)リレー、44S(IL4)
の論理和の否定との論理積により母線B内部の事故と判
定することができる。
(IFTA )と、44S(IL1)リレー、44S(IL3)
の論理和の否定との論理積により母線A内部の事故と判
定することができ、次式(3) のように、44S
(IFTB )と、44S(IL2)リレー、44S(IL4)
の論理和の否定との論理積により母線B内部の事故と判
定することができる。
【0029】
【数2】
【0030】(3) 実施例3(複母線) 本実施例でも、上位送電線F1 −F4 には、前記の実施
例1で用いた特殊な44Sリレーを使用している。図5
は、された2本の上位送電線F1 ,F2 に母線Aが接続
され、同じく2本の上位送電線F3 ,F4 に母線Bが接
続されていて、母線Aから下位送電線L1,L3 が接続
され、母線Bから下位送電線L2 ,L4 が接続されてい
る(このうちL1 ,L2 は平行2回線となっている)と
ともに、母線Aと母線Bとを選択しゃ断できるように母
線同士が母線連絡しゃ断器(母連CBという)で接続さ
れている。そして、母連CBを挟んで変流器CTABとC
TBAとが配置されているが、CTABとCTBAとの巻線の
向きは反対になっている。
例1で用いた特殊な44Sリレーを使用している。図5
は、された2本の上位送電線F1 ,F2 に母線Aが接続
され、同じく2本の上位送電線F3 ,F4 に母線Bが接
続されていて、母線Aから下位送電線L1,L3 が接続
され、母線Bから下位送電線L2 ,L4 が接続されてい
る(このうちL1 ,L2 は平行2回線となっている)と
ともに、母線Aと母線Bとを選択しゃ断できるように母
線同士が母線連絡しゃ断器(母連CBという)で接続さ
れている。そして、母連CBを挟んで変流器CTABとC
TBAとが配置されているが、CTABとCTBAとの巻線の
向きは反対になっている。
【0031】上位送電線F1 ,F2 を流れそれぞれ変流
器CTF1,CTF2で検出される電流IF1,IF2と、上位
送電線F3 ,F4 を流れそれぞれ変流器CTF3,CTF4
で検出される電流IF3,IF4との和電流をIFTとし、4
4S(IFT)リレーで検出している。また、下位送電線
L1 −L4 を流れそれぞれ変流器CTL1−CTL4で検出
される電流は、それぞれ44S(IL1)リレー−44S
(IL4)リレーで検出している。
器CTF1,CTF2で検出される電流IF1,IF2と、上位
送電線F3 ,F4 を流れそれぞれ変流器CTF3,CTF4
で検出される電流IF3,IF4との和電流をIFTとし、4
4S(IFT)リレーで検出している。また、下位送電線
L1 −L4 を流れそれぞれ変流器CTL1−CTL4で検出
される電流は、それぞれ44S(IL1)リレー−44S
(IL4)リレーで検出している。
【0032】さらに、母線Aから母連CBを通って母線
Bに流れる電流IABを、短絡方向リレー(67Sとい
う)(IAB)リレーで検出し、母線Bから母連CBを通
って母線Aに流れる電流IBAを、67S(IBA)リレー
で検出している。このように、一方の母線から遮断器を
通して他方の母線に向かって流れる電流を、遮断器より
前記一方の母線に近い側で検出するようにしているが、
これは保護範囲を、遮断器の一方の側と他方の側とで重
複させるためである。
Bに流れる電流IABを、短絡方向リレー(67Sとい
う)(IAB)リレーで検出し、母線Bから母連CBを通
って母線Aに流れる電流IBAを、67S(IBA)リレー
で検出している。このように、一方の母線から遮断器を
通して他方の母線に向かって流れる電流を、遮断器より
前記一方の母線に近い側で検出するようにしているが、
これは保護範囲を、遮断器の一方の側と他方の側とで重
複させるためである。
【0033】上位送電線F1 −F4 で故障が発生したと
きは、いずれのリレーも動作しないのは、いままでに説
明したことと同様である。母線Aで故障が起こったとき
は、上位送電線F1 ,F2 から電流が流れ込むととも
に、上位送電線F3 ,F4 からも母連CBを通って電流
が流れ込む。したがって、44S(IFT)リレーが動作
し、67S(IBA)リレーも動作する。しかし、下位送
電線L1 −L4 に設置された44S(IL1)リレー−4
4S(IL4)リレーはいずれも動作しない。
きは、いずれのリレーも動作しないのは、いままでに説
明したことと同様である。母線Aで故障が起こったとき
は、上位送電線F1 ,F2 から電流が流れ込むととも
に、上位送電線F3 ,F4 からも母連CBを通って電流
が流れ込む。したがって、44S(IFT)リレーが動作
し、67S(IBA)リレーも動作する。しかし、下位送
電線L1 −L4 に設置された44S(IL1)リレー−4
4S(IL4)リレーはいずれも動作しない。
【0034】母線Bで故障が起こったときは、上位送電
線F3 ,F4 から電流が流れ込むとともに、上位送電線
F1 ,F2 からも母連CBを通って電流が流れ込む。し
たがって、44S(IFT)リレーが動作し、67S(I
AB)リレーも動作する。しかし、下位送電線L1 −L4
に設置された44S(IL1)リレー−44S(IL4)リ
レーはいずれも動作しない。
線F3 ,F4 から電流が流れ込むとともに、上位送電線
F1 ,F2 からも母連CBを通って電流が流れ込む。し
たがって、44S(IFT)リレーが動作し、67S(I
AB)リレーも動作する。しかし、下位送電線L1 −L4
に設置された44S(IL1)リレー−44S(IL4)リ
レーはいずれも動作しない。
【0035】下位送電線L1 又はL3 が故障したとき
は、上位送電線F1 ,F2 から電流が流れ込むととも
に、上位送電線F3 ,F4 からも母連CBを通って電流
が流れ込む。したがって、44S(IL1)リレー又は4
4S(IL3)リレーが動作し、44S(IFT)リレーが
動作し、67S(IBA)リレーも動作する。下位送電線
L2 又はL4 が故障したときは、上位送電線F3 ,F4
から電流が流れ込むとともに、上位送電線F1 ,F2 か
らも母連CBを通って電流が流れ込む。したがって、4
4S(IL2)リレー又は44S(IL4)リレーが動作
し、44S(IFT)リレーリレーが動作し、67S(I
AB)リレーも動作する。
は、上位送電線F1 ,F2 から電流が流れ込むととも
に、上位送電線F3 ,F4 からも母連CBを通って電流
が流れ込む。したがって、44S(IL1)リレー又は4
4S(IL3)リレーが動作し、44S(IFT)リレーが
動作し、67S(IBA)リレーも動作する。下位送電線
L2 又はL4 が故障したときは、上位送電線F3 ,F4
から電流が流れ込むとともに、上位送電線F1 ,F2 か
らも母連CBを通って電流が流れ込む。したがって、4
4S(IL2)リレー又は44S(IL4)リレーが動作
し、44S(IFT)リレーリレーが動作し、67S(I
AB)リレーも動作する。
【0036】以上の結果を表に表すと、次のようにな
る。
る。
【0037】
【表3】
【0038】したがって、次式(4),(5) のように、44
S(IFT)と、67S(IBA)と、44S(IL1),4
4S(IL2),44S(IL3)及び44S(IL4)の論
理和の否定との論理積により母線A内部の事故と判定す
ることができ、44S(IFT)と、67S(IAB)と、
44S(IL1),44S(IL2),44S(IL3)及び
44S(IL4)の論理和の否定との論理積により母線B
内部の事故と判定することができる。すなわち、次式
(4) 又は(5) により判定できる。
S(IFT)と、67S(IBA)と、44S(IL1),4
4S(IL2),44S(IL3)及び44S(IL4)の論
理和の否定との論理積により母線A内部の事故と判定す
ることができ、44S(IFT)と、67S(IAB)と、
44S(IL1),44S(IL2),44S(IL3)及び
44S(IL4)の論理和の否定との論理積により母線B
内部の事故と判定することができる。すなわち、次式
(4) 又は(5) により判定できる。
【0039】
【数3】
【0040】なお、式(1) −(5) による判定では、さら
に時限リレーを追加してもよい。前記実施例で説明した
母線短絡保護装置を使って母線内部の事故と判定された
場合、母線を切り離す必要がある。この場合、母線の主
保護装置として差電流リレー(87Sリレー)を使い、
前記母線短絡保護装置を後備保護に使っているならば、
誤不動作防止のため両リレーの判定の論理和電流(O
R)に基づいて引き外しをしてもよいし、誤動作防止の
ため両リレーの判定の論理積(AND)に基づいて引き
外しをしてもよい。
に時限リレーを追加してもよい。前記実施例で説明した
母線短絡保護装置を使って母線内部の事故と判定された
場合、母線を切り離す必要がある。この場合、母線の主
保護装置として差電流リレー(87Sリレー)を使い、
前記母線短絡保護装置を後備保護に使っているならば、
誤不動作防止のため両リレーの判定の論理和電流(O
R)に基づいて引き外しをしてもよいし、誤動作防止の
ため両リレーの判定の論理積(AND)に基づいて引き
外しをしてもよい。
【0041】なお、本発明は前記の実施例に限定される
ものではなく、例えば下位送電線は1本でもよい。ま
た、図5において、母連CBは母線A,Bの両端に設置
されていることがある。この場合は、図6に示すように
変流器を母連CBごとに2個、計4個設けて、それぞれ
の母連CBを所定方向に流れる電流の和IAB1 +IAB2
及びIBA1 +IBA2 をとるようにして、これらの和電流
をそれぞれ67Sリレーで検出することが好ましい。こ
のようにすれば、母連CBが1つのときの保護リレー
(67S)の設備をそのまま利用できるので、保護装置
の構成が簡単になる。
ものではなく、例えば下位送電線は1本でもよい。ま
た、図5において、母連CBは母線A,Bの両端に設置
されていることがある。この場合は、図6に示すように
変流器を母連CBごとに2個、計4個設けて、それぞれ
の母連CBを所定方向に流れる電流の和IAB1 +IAB2
及びIBA1 +IBA2 をとるようにして、これらの和電流
をそれぞれ67Sリレーで検出することが好ましい。こ
のようにすれば、母連CBが1つのときの保護リレー
(67S)の設備をそのまま利用できるので、保護装置
の構成が簡単になる。
【0042】
【発明の効果】以上のように本発明の請求項1記載の母
線短絡保護装置によれば、母線内の短絡事故時には、母
線内部故障を見分けることができる。また、上位送電線
からそれぞれ流れ込む電流の和電流等に基づいて第1の
事故検出リレー判定を行い、第1の事故検出リレーの特
性をインピーダンス平面上でモー要素を原点を含む円と
なるようにし、リアクタンス軸とほぼ平行になるように
ブラインダー要素を設けたので、健全時の大電流で誤動
作せず、事故時には母線内部などの至近端事故でも確実
に検出することができる。
線短絡保護装置によれば、母線内の短絡事故時には、母
線内部故障を見分けることができる。また、上位送電線
からそれぞれ流れ込む電流の和電流等に基づいて第1の
事故検出リレー判定を行い、第1の事故検出リレーの特
性をインピーダンス平面上でモー要素を原点を含む円と
なるようにし、リアクタンス軸とほぼ平行になるように
ブラインダー要素を設けたので、健全時の大電流で誤動
作せず、事故時には母線内部などの至近端事故でも確実
に検出することができる。
【0043】請求項2記載の母線短絡保護装置によれ
ば、請求項1記載の母線内部故障判定を行うとともに、
さらにいずれの母線の内部故障であるのかを確実に判定
することができる。
ば、請求項1記載の母線内部故障判定を行うとともに、
さらにいずれの母線の内部故障であるのかを確実に判定
することができる。
【図1】本発明に使用する44Sリレーの動作特性図で
ある。
ある。
【図2】2本の上位送電線F1 ,F2 に母線が接続され
ていて、母線から2本の下位送電線L1 ,L2が出てい
る単母線回路を示す図である。
ていて、母線から2本の下位送電線L1 ,L2が出てい
る単母線回路を示す図である。
【図3】一般的な44Sリレーの動作特性図である。
【図4】2本の上位送電線F1 ,F2 に母線Aが接続さ
れ、同じく2本の上位送電線F 3 ,F4 に母線Bが接続
されていて、各母線から下位送電線L1 −L4 が接続さ
れている母線回路を示す図である。
れ、同じく2本の上位送電線F 3 ,F4 に母線Bが接続
されていて、各母線から下位送電線L1 −L4 が接続さ
れている母線回路を示す図である。
【図5】2本の上位送電線F1 ,F2 に母線Aが接続さ
れ、同じく2本の上位送電線F 3 ,F4 に母線Bが接続
されていて、各母線から下位送電線L1 −L4 が接続さ
れているとともに、母線Aと母線Bとが選択しゃ断でき
るように母線連絡しゃ断器(母連CBという)で接続さ
れている複母線回路を示す図である。
れ、同じく2本の上位送電線F 3 ,F4 に母線Bが接続
されていて、各母線から下位送電線L1 −L4 が接続さ
れているとともに、母線Aと母線Bとが選択しゃ断でき
るように母線連絡しゃ断器(母連CBという)で接続さ
れている複母線回路を示す図である。
【図6】図5において、母連CBを母線の端にそれぞれ
設けた状態を示す要部回路図である。
設けた状態を示す要部回路図である。
CT 変流器 F 上位送電線 L 下位送電線 A,B母線
Claims (2)
- 【請求項1】母線に複数本の上位送電線が接続されてい
て、母線から下位送電線が1本又は複数本出ている単母
線回路における短絡事故に対応することのできる母線短
絡保護装置であって、 上位送電線からそれぞれ流れ込む電流の和電流等に基づ
いて判定を行う第1の事故検出リレーと、 下位送電線ごとに設置され、下位送電線を流れ出る電流
等に基づいて距離判定を行う第2の事故検出リレーと、 前記第1の事故検出リレーの判定と、第2の事故検出リ
レーのそれぞれの判定の論理和の否定との論理積に基づ
いて、母線内の短絡事故を判定する判定手段とを備え、 前記第1の事故検出リレーは、インピーダンス平面上で
モー要素を原点を含む円となるようにし、リアクタンス
軸とほぼ平行になるようにブラインダー要素を設けた距
離リレーであることを特徴とする母線短絡保護装置。 - 【請求項2】複数の母線を互いに遮断器で接続し、複数
の母線のそれぞれに、1本又は複数本の上位送電線が接
続されていて、それぞれの母線から下位送電線が1本又
は複数本出ている複母線回路における短絡事故に対応す
ることのできる母線短絡保護装置であって、 母線に上位送電線から流れ込む電流の和電流等に基づい
て判定を行う第1の事故検出リレーと、 下位送電線ごとに設置され、下位送電線を流れ出る電流
等に基づいて距離判定を行う第2の事故検出リレーと、 遮断器を通して母線に流れ込む電流を検出して方向判定
を行う第3の事故検出リレーと、 前記第1の事故検出リレーの判定と、第2の事故検出リ
レーのそれぞれの判定の論理和の否定と、前記第3の事
故検出リレーの判定との論理積に基づいて、いずれかの
母線内の短絡事故を判定する判定手段とを備え、 前記第1の事故検出リレーは、インピーダンス平面上で
モー要素を原点を含む円となるようにし、リアクタンス
軸とほぼ平行になるようにブラインダー要素を設けた距
離リレーであることを特徴とする母線短絡保護装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22192694A JP3446775B2 (ja) | 1994-09-16 | 1994-09-16 | 母線短絡保護装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22192694A JP3446775B2 (ja) | 1994-09-16 | 1994-09-16 | 母線短絡保護装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0888934A true JPH0888934A (ja) | 1996-04-02 |
JP3446775B2 JP3446775B2 (ja) | 2003-09-16 |
Family
ID=16774328
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22192694A Expired - Fee Related JP3446775B2 (ja) | 1994-09-16 | 1994-09-16 | 母線短絡保護装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3446775B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100359775C (zh) * | 2005-06-28 | 2008-01-02 | 山东大学 | 一种降压变压器及其中低压侧母线的继电保护方法 |
JP2008022622A (ja) * | 2006-07-12 | 2008-01-31 | Chugoku Electric Power Co Inc:The | 送配電系統の短絡電流減少システムおよび短絡電流減少方法 |
-
1994
- 1994-09-16 JP JP22192694A patent/JP3446775B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100359775C (zh) * | 2005-06-28 | 2008-01-02 | 山东大学 | 一种降压变压器及其中低压侧母线的继电保护方法 |
JP2008022622A (ja) * | 2006-07-12 | 2008-01-31 | Chugoku Electric Power Co Inc:The | 送配電系統の短絡電流減少システムおよび短絡電流減少方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3446775B2 (ja) | 2003-09-16 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |