JPH0888256A - パターンの重合わせ検査方法 - Google Patents
パターンの重合わせ検査方法Info
- Publication number
- JPH0888256A JPH0888256A JP6221645A JP22164594A JPH0888256A JP H0888256 A JPH0888256 A JP H0888256A JP 6221645 A JP6221645 A JP 6221645A JP 22164594 A JP22164594 A JP 22164594A JP H0888256 A JPH0888256 A JP H0888256A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mark
- pattern
- layer
- inspection
- measurement
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Investigating Materials By The Use Of Optical Means Adapted For Particular Applications (AREA)
- Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
- Testing Or Measuring Of Semiconductors Or The Like (AREA)
- Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 パターンの重合わせにおける位置ずれを自動
的に検査する方法において、自動測定プログラムの最適
化が可能であり、また測定時間の短縮化が可能であり、
さらに測定精度の改善された検査方法を提供する。 【構成】 第1層のパターンの形成時に形成された第1
(1B)と第2(1C)の検証用マーク(M2)を用い
て測定プログラムを最適化し、位置ずれ要素のスケーリ
ング,ローテーションおよび直交を考慮して位置ずれ測
定のサンプリングショットを選択し、検査マーク(M
1)と検証用マーク(M2)の測定結果を用いて計算す
ることによって層構造に基づく測定誤差を抽出して補正
する。
的に検査する方法において、自動測定プログラムの最適
化が可能であり、また測定時間の短縮化が可能であり、
さらに測定精度の改善された検査方法を提供する。 【構成】 第1層のパターンの形成時に形成された第1
(1B)と第2(1C)の検証用マーク(M2)を用い
て測定プログラムを最適化し、位置ずれ要素のスケーリ
ング,ローテーションおよび直交を考慮して位置ずれ測
定のサンプリングショットを選択し、検査マーク(M
1)と検証用マーク(M2)の測定結果を用いて計算す
ることによって層構造に基づく測定誤差を抽出して補正
する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体デバイスの製造工
程で行なわれるパターンの重合わせにおける位置ずれを
検査する方法に関し、特に、測定プログラムに従って自
動的にパターンの重合わせの位置ずれを検査する方法の
改善に関するものである。
程で行なわれるパターンの重合わせにおける位置ずれを
検査する方法に関し、特に、測定プログラムに従って自
動的にパターンの重合わせの位置ずれを検査する方法の
改善に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体デバイスの集積度の増大に
伴って、パターンの重合わせ精度に対する要求は、0.
20μmから0.10μmとなり、さらにナノメータの
オーダにならんとしている。したがって、パターンの重
合わせにおける位置ずれの測定に関しても、その精度の
向上やスループットの改善が必要不可欠となってきてい
る。最近では、パターン重合わせにおける位置ずれを自
動的に検知する技術が用いられており、その一例が特開
平4−24913において開示されている。
伴って、パターンの重合わせ精度に対する要求は、0.
20μmから0.10μmとなり、さらにナノメータの
オーダにならんとしている。したがって、パターンの重
合わせにおける位置ずれの測定に関しても、その精度の
向上やスループットの改善が必要不可欠となってきてい
る。最近では、パターン重合わせにおける位置ずれを自
動的に検知する技術が用いられており、その一例が特開
平4−24913において開示されている。
【0003】以下において、現在用いられているパター
ンの重合わせ検査技術における自動測定プログラムの作
成手順,測定フロー,および測定方法の概略を示す。
ンの重合わせ検査技術における自動測定プログラムの作
成手順,測定フロー,および測定方法の概略を示す。
【0004】[測定プログラムの作成手順] (手順1−1) 半導体ウェハを検査ステージ上に搬送
したときに発生する回転量を補正するために用いるマク
ロマークを指定する。通常は、ショット(ICチップと
なる領域)とショットとの間にあるスクライブラインが
このマクロマークとして用いられる。マクロマークを用
いた大まかな回転量の補正の後に、さらに細かい回転補
正を行なうために、ミクロマークが指定される。通常
は、ウェハ上のデバイスパターンの中から、差別化しや
すい任意のパターンがこのミクロマークとして選択され
る。
したときに発生する回転量を補正するために用いるマク
ロマークを指定する。通常は、ショット(ICチップと
なる領域)とショットとの間にあるスクライブラインが
このマクロマークとして用いられる。マクロマークを用
いた大まかな回転量の補正の後に、さらに細かい回転補
正を行なうために、ミクロマークが指定される。通常
は、ウェハ上のデバイスパターンの中から、差別化しや
すい任意のパターンがこのミクロマークとして選択され
る。
【0005】(手順1−2) ウェハ上において、位置
座標の基準となるポイントが指定される。
座標の基準となるポイントが指定される。
【0006】(手順1−3) パターンの重合わせの検
査に使用するマークの大きさに合わせて、そのマークの
測定範囲が指定される。そして、測定時におけるウェハ
と対物レンズとの距離や照明光の光強度の決定が自動的
になされる。
査に使用するマークの大きさに合わせて、そのマークの
測定範囲が指定される。そして、測定時におけるウェハ
と対物レンズとの距離や照明光の光強度の決定が自動的
になされる。
【0007】(手順1−4) その後、ウェハ内におい
て測定されるべきショットが指定される。
て測定されるべきショットが指定される。
【0008】[測定フロー] (手順2−1) ウェハを検査ステージ上に搬送し、マ
クロマークおよびミクロマークを用いてウェハの回転量
を補正する。
クロマークおよびミクロマークを用いてウェハの回転量
を補正する。
【0009】(手順2−2) ウェハ上において、位置
座標の基準となるポイントを確認する。
座標の基準となるポイントを確認する。
【0010】(手順2−3) 測定すべき検査マークの
測定箇所の画像を取込み、パターンのずれ量を検出する
(検査マークについては後で詳述される)。
測定箇所の画像を取込み、パターンのずれ量を検出する
(検査マークについては後で詳述される)。
【0011】(手順2−4) ウェハ内の指定されたシ
ョットのすべてについて検査マークを測定する。
ョットのすべてについて検査マークを測定する。
【0012】[測定方法]図9に示されているような箱
内箱マークM1が検査マークとして用いられる。図9
(A)は箱内箱マークの平面図を示しており、図9
(B)はその断面図を示している。すなわち、半導体ウ
ェハ上に形成された任意の第1層のパターンの形成時
に、外側の箱1Aが形成されている。そして、第1層の
パターン上に第2層のパターンが形成されるときに外側
の箱1A内に内側の箱2Aが形成されている。箱内箱マ
ークM1の測定には、一般に画像認識装置を用いるのが
主流である。検査マークを照明するための光としては、
キセノンランプのような光源からのブロードバンド光が
用いられる。各箱のエッジ付近から反射する光強度を検
出することによって、そのエッジ位置が認識されて、図
9に示された間隔aと間隔bが次式(1)に当てはめら
れて、第1層のパターンと第2層のパターンとのずれ量
が求められる。
内箱マークM1が検査マークとして用いられる。図9
(A)は箱内箱マークの平面図を示しており、図9
(B)はその断面図を示している。すなわち、半導体ウ
ェハ上に形成された任意の第1層のパターンの形成時
に、外側の箱1Aが形成されている。そして、第1層の
パターン上に第2層のパターンが形成されるときに外側
の箱1A内に内側の箱2Aが形成されている。箱内箱マ
ークM1の測定には、一般に画像認識装置を用いるのが
主流である。検査マークを照明するための光としては、
キセノンランプのような光源からのブロードバンド光が
用いられる。各箱のエッジ付近から反射する光強度を検
出することによって、そのエッジ位置が認識されて、図
9に示された間隔aと間隔bが次式(1)に当てはめら
れて、第1層のパターンと第2層のパターンとのずれ量
が求められる。
【0013】ずれ量=(a−b)/2 …(1)
【0014】
【発明が解決しようとする課題】以上に説明されたよう
な先行技術による測定プログラムの作成や実際の測定に
は、次のような問題点(P1)〜(P4)が存在する。
な先行技術による測定プログラムの作成や実際の測定に
は、次のような問題点(P1)〜(P4)が存在する。
【0015】(P1) 測定を行なうためには、前述の
ようにデバイスパターンの中から基準マークが選択され
るので、デバイスの種類および各工程の数だけの測定プ
ログラムが必要である。また、開発段階のデバイスにお
いてはウェハ上の最終層の膜が確定されていないので、
最終層の膜に依存する反射率の違いによって、各試作ロ
ットごとに測定プログラムの作成が必要であるという問
題がある。
ようにデバイスパターンの中から基準マークが選択され
るので、デバイスの種類および各工程の数だけの測定プ
ログラムが必要である。また、開発段階のデバイスにお
いてはウェハ上の最終層の膜が確定されていないので、
最終層の膜に依存する反射率の違いによって、各試作ロ
ットごとに測定プログラムの作成が必要であるという問
題がある。
【0016】(P2) 実際に用いられている測定プロ
グラムがその測定を行なうのに最適なプログラムである
かどうかの判定をする方法が存在しないという問題があ
る。
グラムがその測定を行なうのに最適なプログラムである
かどうかの判定をする方法が存在しないという問題があ
る。
【0017】(P3) ウェハ上の測定を行なうサンプ
リングショットの位置は、予め測定プログラムに設定さ
れている。しかし、位置ずれ要素のオフセット,スケー
リング,ローテーション,および直交のうち特定の要素
が他の要素よりも大きい値をとるときには、パターンの
重合わせにおける位置ずれ量は、ウェハ面内の場所に依
存して偏った傾向を持つ。しかし、先行技術においては
予め固定されたサンプリングショットが計測されるの
で、そのような位置ずれ要素に関する情報が全く考慮さ
れていないという問題がある。
リングショットの位置は、予め測定プログラムに設定さ
れている。しかし、位置ずれ要素のオフセット,スケー
リング,ローテーション,および直交のうち特定の要素
が他の要素よりも大きい値をとるときには、パターンの
重合わせにおける位置ずれ量は、ウェハ面内の場所に依
存して偏った傾向を持つ。しかし、先行技術においては
予め固定されたサンプリングショットが計測されるの
で、そのような位置ずれ要素に関する情報が全く考慮さ
れていないという問題がある。
【0018】(P4) 位置ずれ量の測定時にその測定
精度を劣化させる要因として、図10に示されているよ
うに外側の箱1A上に形成された金属膜などからなる第
2層の膜2の影響がある。他方、内側の箱2Aはレジス
トで形成されていて、その上には付加的な膜が形成され
ないので、内側の箱2Aは正確に測定することが可能で
ある。しかし、現在の位置ずれ自動測定装置において
は、図10における膜2による測定誤差を低減する方法
が存在しないという問題がある。
精度を劣化させる要因として、図10に示されているよ
うに外側の箱1A上に形成された金属膜などからなる第
2層の膜2の影響がある。他方、内側の箱2Aはレジス
トで形成されていて、その上には付加的な膜が形成され
ないので、内側の箱2Aは正確に測定することが可能で
ある。しかし、現在の位置ずれ自動測定装置において
は、図10における膜2による測定誤差を低減する方法
が存在しないという問題がある。
【0019】以上のような先行技術における課題に鑑
み、本発明は、測定プログラムを検査マークの測定に関
して最適化することができ、位置ずれ要素を考慮するこ
とによって迅速かつ正確に全ショットにおける位置ずれ
の平均値を推定することができ、さらに、層構造に起因
する測定誤差を抽出することによって位置ずれ量をより
正確に検出し得るパターンの重合わせ検査方法を提供す
ることを目的としている。
み、本発明は、測定プログラムを検査マークの測定に関
して最適化することができ、位置ずれ要素を考慮するこ
とによって迅速かつ正確に全ショットにおける位置ずれ
の平均値を推定することができ、さらに、層構造に起因
する測定誤差を抽出することによって位置ずれ量をより
正確に検出し得るパターンの重合わせ検査方法を提供す
ることを目的としている。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明の1つの態様によ
るパターンの重合わせ検査方法は、半導体ウェハ上の任
意の第1層のパターンの形成時に形成される第1の位置
合わせ検査マークと第1層上に形成される第2層のパタ
ーンの形成時に形成される第2の位置合わせ検査マーク
とを用いて測定プログラムに従って自動的にパターンの
重合わせの位置ずれを検査する方法において、第1層の
形成時に第1と第2の検証用マークを形成し、測定プロ
グラムに従ってそれらの第1と第2の検証用マークを測
定し、第1と第2の検証用マークを用いた測定結果とし
て位置ずれを含まないという結果が得られるように測定
プログラム中のパラメータを最適化し、以後は、第1層
に重ねられる各層のパターンの位置ずれが、最適化され
た測定プログラムに従って検査マークを用いて検査され
ることを特徴としている。
るパターンの重合わせ検査方法は、半導体ウェハ上の任
意の第1層のパターンの形成時に形成される第1の位置
合わせ検査マークと第1層上に形成される第2層のパタ
ーンの形成時に形成される第2の位置合わせ検査マーク
とを用いて測定プログラムに従って自動的にパターンの
重合わせの位置ずれを検査する方法において、第1層の
形成時に第1と第2の検証用マークを形成し、測定プロ
グラムに従ってそれらの第1と第2の検証用マークを測
定し、第1と第2の検証用マークを用いた測定結果とし
て位置ずれを含まないという結果が得られるように測定
プログラム中のパラメータを最適化し、以後は、第1層
に重ねられる各層のパターンの位置ずれが、最適化され
た測定プログラムに従って検査マークを用いて検査され
ることを特徴としている。
【0021】本発明のもう1つの態様によるパターンの
重合わせ検査方法は、半導体ウェハ上で互いに隔てられ
ていて同一直線上に存在しない少なくとも3つのショッ
トに関して検査マークを用いて位置ずれを求めることに
よって、位置ずれの要素であるスケーリング,ローテー
ションおよび直交の大きさを求め、それらのスケーリン
グ,ローテーションおよび直交の大きさを考慮して位置
ずれ測定用のサンプリングショットを選択し、それらの
サンプリングショットにおける位置ずれを測定して平均
することによって全ショットにおける位置ずれの平均値
を正確かつ迅速に推定することができることを特徴とし
ている。
重合わせ検査方法は、半導体ウェハ上で互いに隔てられ
ていて同一直線上に存在しない少なくとも3つのショッ
トに関して検査マークを用いて位置ずれを求めることに
よって、位置ずれの要素であるスケーリング,ローテー
ションおよび直交の大きさを求め、それらのスケーリン
グ,ローテーションおよび直交の大きさを考慮して位置
ずれ測定用のサンプリングショットを選択し、それらの
サンプリングショットにおける位置ずれを測定して平均
することによって全ショットにおける位置ずれの平均値
を正確かつ迅速に推定することができることを特徴とし
ている。
【0022】本発明のさらにもう1つの態様によるパタ
ーンの重合わせ検査方法は、半導体ウェハ上の任意の第
1層のパターンの形成時に形成される第1の位置合わせ
検査マークと第1層上に形成される第2層のパターンの
形成時に形成される第2の位置合わせ検査マークとを用
いてパターンの重合わせの位置ずれを検査する方法にお
いて、第1層の形成時に第1と第2の検証用マークを形
成し、検査マークの測定結果と検証用マークの測定結果
とを比較計算することによって半導体ウェハ上の層構造
に基づく測定誤差を抽出し、これによって、第1層のパ
ターンと第2層のパターンとの位置ずれ量をより正確に
検出し得ることを特徴としている。
ーンの重合わせ検査方法は、半導体ウェハ上の任意の第
1層のパターンの形成時に形成される第1の位置合わせ
検査マークと第1層上に形成される第2層のパターンの
形成時に形成される第2の位置合わせ検査マークとを用
いてパターンの重合わせの位置ずれを検査する方法にお
いて、第1層の形成時に第1と第2の検証用マークを形
成し、検査マークの測定結果と検証用マークの測定結果
とを比較計算することによって半導体ウェハ上の層構造
に基づく測定誤差を抽出し、これによって、第1層のパ
ターンと第2層のパターンとの位置ずれ量をより正確に
検出し得ることを特徴としている。
【0023】
【作用】本発明の1つの態様によるパターンの重合わせ
検査方法においては、第1層の形成時に形成された第1
と第2の検証用マークを用いた測定結果として位置ずれ
を含まないという結果が得られるように測定プログラム
中のパラメータが最適化されるので、第1層のパターン
上に重ねられる各層のパターンの位置ずれが、その最適
化された測定プログラムに従って検査マークを用いてパ
ターン間の位置ずれがより正確に検査され得る。
検査方法においては、第1層の形成時に形成された第1
と第2の検証用マークを用いた測定結果として位置ずれ
を含まないという結果が得られるように測定プログラム
中のパラメータが最適化されるので、第1層のパターン
上に重ねられる各層のパターンの位置ずれが、その最適
化された測定プログラムに従って検査マークを用いてパ
ターン間の位置ずれがより正確に検査され得る。
【0024】本発明のもう1つの態様によるパターンの
重合わせ検査方法によれば、位置ずれ要素であるスケー
リング,ローテーションおよび直交の大きさを考慮して
位置ずれ測定用のサンプリングショットが選択されるの
で、それらのサンプリングショットにおける位置ずれを
平均することによって、全ショットにおける位置ずれの
平均値を正確かつ迅速に推定することができる。
重合わせ検査方法によれば、位置ずれ要素であるスケー
リング,ローテーションおよび直交の大きさを考慮して
位置ずれ測定用のサンプリングショットが選択されるの
で、それらのサンプリングショットにおける位置ずれを
平均することによって、全ショットにおける位置ずれの
平均値を正確かつ迅速に推定することができる。
【0025】本発明にさらにもう1つの態様によるパタ
ーンの重合わせ検査方法よれば、第1層の形成時に形成
された第1と第2の検証用マークの測定結果と検査マー
クの測定結果を比較計算することによって半導体ウェハ
上の層構造に基づく測定誤差が抽出されるので、第1層
のパターンと第2層のパターンとの位置ずれ量がより正
確に検出され得ることになる。
ーンの重合わせ検査方法よれば、第1層の形成時に形成
された第1と第2の検証用マークの測定結果と検査マー
クの測定結果を比較計算することによって半導体ウェハ
上の層構造に基づく測定誤差が抽出されるので、第1層
のパターンと第2層のパターンとの位置ずれ量がより正
確に検出され得ることになる。
【0026】
[実施例1]従来例で説明したように、位置ずれ測定プ
ログラムを自動で作成して自動で測定するためには、以
下の4つのポイント(A1)〜(A4)が存在する。
ログラムを自動で作成して自動で測定するためには、以
下の4つのポイント(A1)〜(A4)が存在する。
【0027】(A1) 半導体ウェハを検査ステージ上
に搬送したときの回転量の補正 (A2) ウェハ上のすべての位置の基準となる原点の
決定 (A3) 測定プログラムの作成 (A4) 測定ショットの指定 また、測定プログラム自動作成および自動測定を行なう
ためには、次のデータ(D1)〜(D6)が必要であ
る。
に搬送したときの回転量の補正 (A2) ウェハ上のすべての位置の基準となる原点の
決定 (A3) 測定プログラムの作成 (A4) 測定ショットの指定 また、測定プログラム自動作成および自動測定を行なう
ためには、次のデータ(D1)〜(D6)が必要であ
る。
【0028】(D1) 半導体ウェハの大きさ (D2) 測定ショットの大きさ(縦横の長さ) (D3) ウェハ面内における全ショットの配列および
選択された測定ショットの位置 (D4) 検査マークとしての箱マークの大きさ(外側
の箱と内側の箱の辺の長さ) (D5) ショット内において基準点マークを基準とす
る箱マークの位置 (D6) ショット内における基準点マークの座標値 本実施例においては、回転補正を行なうために必要とさ
れる基準点マークは、従来のようにデバイスパターン中
から選択されたマークではなく、個別に設けられたマー
クである。その基準点マークは、キセノンランプなどか
らの光に対して強い乱反射を生じるパターンであり、ウ
ェハ内において画像処理的に非常に認識率の高いという
特徴をもつマークである。この基準点マークは、その上
に層構造が形成されても認識可能である。
選択された測定ショットの位置 (D4) 検査マークとしての箱マークの大きさ(外側
の箱と内側の箱の辺の長さ) (D5) ショット内において基準点マークを基準とす
る箱マークの位置 (D6) ショット内における基準点マークの座標値 本実施例においては、回転補正を行なうために必要とさ
れる基準点マークは、従来のようにデバイスパターン中
から選択されたマークではなく、個別に設けられたマー
クである。その基準点マークは、キセノンランプなどか
らの光に対して強い乱反射を生じるパターンであり、ウ
ェハ内において画像処理的に非常に認識率の高いという
特徴をもつマークである。この基準点マークは、その上
に層構造が形成されても認識可能である。
【0029】また、本実施例においては、測定プログラ
ムを作成するときに、そのプログラムが正確に作成され
ているか否かの判定を行なうために、図1に示されてい
るように、検査マークM1に加えて検証用マークM2が
用いられる。図1において、半導体ウェハ上に形成され
る任意の第1層構造1上に第2層の膜2が形成されてい
る。第1層構造中には、検査マークM1の外箱1Aが形
成されると同時に、検証用マークM2の外箱1Bと内箱
1Cが同時に形成されている。そして、検査マークM1
の外箱1A内において第2層の膜2上に内箱2Aが形成
されている。
ムを作成するときに、そのプログラムが正確に作成され
ているか否かの判定を行なうために、図1に示されてい
るように、検査マークM1に加えて検証用マークM2が
用いられる。図1において、半導体ウェハ上に形成され
る任意の第1層構造1上に第2層の膜2が形成されてい
る。第1層構造中には、検査マークM1の外箱1Aが形
成されると同時に、検証用マークM2の外箱1Bと内箱
1Cが同時に形成されている。そして、検査マークM1
の外箱1A内において第2層の膜2上に内箱2Aが形成
されている。
【0030】図1に示された検証用マークM2の外箱1
Bと内箱1Cは第1層構造1のパターンが形成されると
きに同時に形成されているので、その外箱1Bと内箱1
Cとの位置ずれはゼロであり、間隔cと間隔dが等しく
なる。また、検査マークM1においては外箱1Aについ
てのみ第2層の膜2に基づく測定誤差が生じるが、検証
用マークM2においては外箱1Bのみならず内箱1Cも
第2層の膜2によって覆われるので、外箱1Bの測定に
ついて第2層の膜2に基づく測定誤差と同等の測定誤差
が内箱1Cについても生じる。
Bと内箱1Cは第1層構造1のパターンが形成されると
きに同時に形成されているので、その外箱1Bと内箱1
Cとの位置ずれはゼロであり、間隔cと間隔dが等しく
なる。また、検査マークM1においては外箱1Aについ
てのみ第2層の膜2に基づく測定誤差が生じるが、検証
用マークM2においては外箱1Bのみならず内箱1Cも
第2層の膜2によって覆われるので、外箱1Bの測定に
ついて第2層の膜2に基づく測定誤差と同等の測定誤差
が内箱1Cについても生じる。
【0031】上述のような基準点マークと検証用マーク
とを用いる本実施例の測定フローを図2のフローチャー
トに従って説明する。
とを用いる本実施例の測定フローを図2のフローチャー
トに従って説明する。
【0032】まずステップS1において、半導体ウェハ
が検査ステージに搬送され、マクロマーク(通常はスク
ライブライン)を用いて大まかな回転補正が行なわれ
る。
が検査ステージに搬送され、マクロマーク(通常はスク
ライブライン)を用いて大まかな回転補正が行なわれ
る。
【0033】ステップS2においては、予め入力されて
いるウェハの大きさ,ショット配列および基準点マーク
の座標値などを元にして、検出部へ基準点マークを移動
させ、その基準点マークを用いることによってさらに高
精度に回転補正の微調整が行なわれる。
いるウェハの大きさ,ショット配列および基準点マーク
の座標値などを元にして、検出部へ基準点マークを移動
させ、その基準点マークを用いることによってさらに高
精度に回転補正の微調整が行なわれる。
【0034】ステップS3では、ウェハ上において基準
となるポイントとして基準点マークを用いて原点が定め
られる。このとき、もちろん基準点マーク自体を原点と
することも可能である。
となるポイントとして基準点マークを用いて原点が定め
られる。このとき、もちろん基準点マーク自体を原点と
することも可能である。
【0035】ステップS4においては、基準点マークを
基準としてショット内の検査マークM1を検出部に移動
させる。予め入力されているその検査マークである箱の
大きさを元にして、箱のエッジ付近の反射強度が最大に
なるように、従来例と同様に自動光度調節およびフォー
カス面自動調整を行なって測定プログラムを作成する。
このとき、検査マークM1の外箱1Aと内箱2Aの両方
について測定プログラムが作成される。さらに、ウェハ
内における測定すべきショットの指定が行なわれる。
基準としてショット内の検査マークM1を検出部に移動
させる。予め入力されているその検査マークである箱の
大きさを元にして、箱のエッジ付近の反射強度が最大に
なるように、従来例と同様に自動光度調節およびフォー
カス面自動調整を行なって測定プログラムを作成する。
このとき、検査マークM1の外箱1Aと内箱2Aの両方
について測定プログラムが作成される。さらに、ウェハ
内における測定すべきショットの指定が行なわれる。
【0036】ステップS5において、作成された測定プ
ログラムの検証が行なわれる。図1に示されているよう
に、検査マークM1中の内箱2Aはレジストで形成され
ていて、そのレジストは他の膜で覆われていないので、
内箱2Aを測定する際にはそのプログラムに関しての検
証は必要ない。検証が必要とされるのは、第2の層の膜
2によって覆われている外箱1Aの測定プログラムであ
る。そこで、作成された測定プログラムを用いて図1に
示された検証用マークM2が測定される。前述のよう
に、検証用マークM2は位置ずれ量がゼロになるように
形成されているので、その測定プログラムによる測定結
果としての位置ずれ量がゼロでない場合は、その測定プ
ログラムが正確ではないことを意味する。したがって、
その場合にはステップS6に進む。
ログラムの検証が行なわれる。図1に示されているよう
に、検査マークM1中の内箱2Aはレジストで形成され
ていて、そのレジストは他の膜で覆われていないので、
内箱2Aを測定する際にはそのプログラムに関しての検
証は必要ない。検証が必要とされるのは、第2の層の膜
2によって覆われている外箱1Aの測定プログラムであ
る。そこで、作成された測定プログラムを用いて図1に
示された検証用マークM2が測定される。前述のよう
に、検証用マークM2は位置ずれ量がゼロになるように
形成されているので、その測定プログラムによる測定結
果としての位置ずれ量がゼロでない場合は、その測定プ
ログラムが正確ではないことを意味する。したがって、
その場合にはステップS6に進む。
【0037】ステップS6では、検証用マークM2にお
ける位置ずれ量がゼロであると測定されるように、プロ
グラム中の光強度やフォーカスのパラメータが変更され
る。そして、ステップS5に戻り、検証用マークM2の
測定結果として位置ずれ量がゼロであるという結果が得
られればステップS7へ進む。
ける位置ずれ量がゼロであると測定されるように、プロ
グラム中の光強度やフォーカスのパラメータが変更され
る。そして、ステップS5に戻り、検証用マークM2の
測定結果として位置ずれ量がゼロであるという結果が得
られればステップS7へ進む。
【0038】ステップS7では、ウェハ内の選択されて
指定されたショットのすべてについてパターンの位置ず
れが測定される。
指定されたショットのすべてについてパターンの位置ず
れが測定される。
【0039】以上のように、本実施例によれば、検証さ
れて最適化された測定プログラムを用いて、自動的に位
置ずれ量検査マークを測定することが可能となる。
れて最適化された測定プログラムを用いて、自動的に位
置ずれ量検査マークを測定することが可能となる。
【0040】[実施例2]この実施例は、位置ずれの要
素であるオフセット,スケーリング,ローテーションお
よび直交が残留しているときに、位置ずれがウェハ面内
において偏ったずれ方をすることに着目したものであ
る。
素であるオフセット,スケーリング,ローテーションお
よび直交が残留しているときに、位置ずれがウェハ面内
において偏ったずれ方をすることに着目したものであ
る。
【0041】図3,図4および図5は、これらの位置ず
れ要素が残留したときのウェハ面内における位置ずれ分
布を示している。なおこれらの図において、説明の明瞭
化のために位置ずれはX方向のみに関して示されている
が、Y方向に関しても同様であるので、以下はX方向の
位置ずれのみについて説明する。また、これらの図にお
いて位置ずれの大きさがウェハ面内の拡大された矢印で
示されているが、その大きさはウェハの図形の近傍に示
された矢印の長さが0.1μmに対応するものである。
れ要素が残留したときのウェハ面内における位置ずれ分
布を示している。なおこれらの図において、説明の明瞭
化のために位置ずれはX方向のみに関して示されている
が、Y方向に関しても同様であるので、以下はX方向の
位置ずれのみについて説明する。また、これらの図にお
いて位置ずれの大きさがウェハ面内の拡大された矢印で
示されているが、その大きさはウェハの図形の近傍に示
された矢印の長さが0.1μmに対応するものである。
【0042】図3は、X方向に0.5μmのオフセット
を与えたときの位置ずれ分布を示している。図4は、図
3の位置ずれに対してさらに0.5ppmのスケーリン
グを加えたときの位置ずれ分布を示している。図5は、
図4の位置ずれ分布に対してさらに0.5μradのロ
ーテーションおよび直交を加えた場合の位置ずれ分布を
示している。
を与えたときの位置ずれ分布を示している。図4は、図
3の位置ずれに対してさらに0.5ppmのスケーリン
グを加えたときの位置ずれ分布を示している。図5は、
図4の位置ずれ分布に対してさらに0.5μradのロ
ーテーションおよび直交を加えた場合の位置ずれ分布を
示している。
【0043】図6(A)は、図5の位置ずれ分布をグラ
フ化したものである。このグラフにおいて、横軸は図6
(B)に示されたウェハ内のショット位置の番号を表わ
しており、縦軸はX方向の位置ずれ量(μm)を表わし
ている。またグラフ中の矢印6Aはオフセットによる影
響を表わし、矢印6Bはローテーションおよび直交によ
る影響を表わし、そして矢印6Cはスケーリングによる
影響を表わしている。図6Aのグラフと図6Bのウェハ
中のショット配列からすれば、ショット番号が1から6
に進むにつれて位置ずれ量が増大し、さらにショット番
号が7から12に進むにつれて位置ずれ量が減少すると
いう効果を生じている。またローテーションと直交は、
ウェハ番号1,12,13,24,25,そして36の
順で位置ずれ量を減少させる効果があることがわかる。
このように、スケーリング,ローテーションおよび直交
の値の大きさに依存して、位置ずれ量はウェハ面内にお
いて分布を生じることが理論的に明らかである。
フ化したものである。このグラフにおいて、横軸は図6
(B)に示されたウェハ内のショット位置の番号を表わ
しており、縦軸はX方向の位置ずれ量(μm)を表わし
ている。またグラフ中の矢印6Aはオフセットによる影
響を表わし、矢印6Bはローテーションおよび直交によ
る影響を表わし、そして矢印6Cはスケーリングによる
影響を表わしている。図6Aのグラフと図6Bのウェハ
中のショット配列からすれば、ショット番号が1から6
に進むにつれて位置ずれ量が増大し、さらにショット番
号が7から12に進むにつれて位置ずれ量が減少すると
いう効果を生じている。またローテーションと直交は、
ウェハ番号1,12,13,24,25,そして36の
順で位置ずれ量を減少させる効果があることがわかる。
このように、スケーリング,ローテーションおよび直交
の値の大きさに依存して、位置ずれ量はウェハ面内にお
いて分布を生じることが理論的に明らかである。
【0044】図7は、ウェハ面内における位置ずれ量の
分布を実験的に求めた一例を示すグラフである。図7の
グラフの横軸は、図6(B)に示されたショット配列の
番号を表わしており、縦軸はX方向の測定された位置ず
れ量(μm)を表わしている。図7の測定実験において
は、12枚のウェハに対してローテーションおよび直交
として0.01〜0.02μradの範囲内の値が与え
られ、スケーリングとして0.2ppm〜0.3ppm
の範囲内の値が与えられている。
分布を実験的に求めた一例を示すグラフである。図7の
グラフの横軸は、図6(B)に示されたショット配列の
番号を表わしており、縦軸はX方向の測定された位置ず
れ量(μm)を表わしている。図7の測定実験において
は、12枚のウェハに対してローテーションおよび直交
として0.01〜0.02μradの範囲内の値が与え
られ、スケーリングとして0.2ppm〜0.3ppm
の範囲内の値が与えられている。
【0045】図6や図7から、ウェハ面内において、シ
ョット配列の行ごとにデータのグルーピングが可能であ
ることがわかる。
ョット配列の行ごとにデータのグルーピングが可能であ
ることがわかる。
【0046】図8は、測定されるべきショットをランダ
ムにサンプリングした場合とグループごとによってサン
プリングする層別サンプリングの場合とにおける位置ず
れ量の平均値の収束を示している。図8のグラフにおい
て、横軸はサンプリングショットの個数を表わし、縦軸
はX方向の位置ずれ量の絶対値の平均値に標準偏差σの
3倍を加えた値(μm)を表わしている。
ムにサンプリングした場合とグループごとによってサン
プリングする層別サンプリングの場合とにおける位置ず
れ量の平均値の収束を示している。図8のグラフにおい
て、横軸はサンプリングショットの個数を表わし、縦軸
はX方向の位置ずれ量の絶対値の平均値に標準偏差σの
3倍を加えた値(μm)を表わしている。
【0047】図8(A)のグラフにおいては、黒四角印
は全ショットの位置ずれ平均値を表わし、白四角印はラ
ンダムサンプリングによる位置ずれの平均値を示してい
る。図8(A)において、サンプリングショット数が少
ない間は、全ショットにおける平均値からのばらつきが
大きいが、サンプリングショット数の増大に伴って全シ
ョットにおける平均値0.05μmに収束していること
がわかる。
は全ショットの位置ずれ平均値を表わし、白四角印はラ
ンダムサンプリングによる位置ずれの平均値を示してい
る。図8(A)において、サンプリングショット数が少
ない間は、全ショットにおける平均値からのばらつきが
大きいが、サンプリングショット数の増大に伴って全シ
ョットにおける平均値0.05μmに収束していること
がわかる。
【0048】図8(B)においては、黒四角印は図8
(A)の場合と同様に全ショットにおける位置ずれの平
均値を表わしているが、白四角印は層別サンプリングの
場合のサンプリングショットにおける位置ずれの平均値
を表わしている。図8(B)においてもサンプリングシ
ョット数が少ない場合には全サンプリングショットにお
ける平均値からのずれが大きいが、図8(A)の場合に
比べてはるかに少ないサンプリングショット数で全数サ
ンプリングにおける平均値0.05μmに収束している
ことがわかる。すなわち、適切な層別サンプリングによ
って測定すべきショットを選択することにより、ランダ
ムサンプリングの場合に比べて、はるかに少ないサンプ
リングショット数における平均値でもって全数サンプリ
ングの場合の平均値を予測し得ることが理解される。
(A)の場合と同様に全ショットにおける位置ずれの平
均値を表わしているが、白四角印は層別サンプリングの
場合のサンプリングショットにおける位置ずれの平均値
を表わしている。図8(B)においてもサンプリングシ
ョット数が少ない場合には全サンプリングショットにお
ける平均値からのずれが大きいが、図8(A)の場合に
比べてはるかに少ないサンプリングショット数で全数サ
ンプリングにおける平均値0.05μmに収束している
ことがわかる。すなわち、適切な層別サンプリングによ
って測定すべきショットを選択することにより、ランダ
ムサンプリングの場合に比べて、はるかに少ないサンプ
リングショット数における平均値でもって全数サンプリ
ングの場合の平均値を予測し得ることが理解される。
【0049】したがって、ウェハ内において同一直線上
に存在しない少なくとも3つ以上のショットについて位
置ずれを測定し、そのデータから位置ずれ要素のスケー
リング,ローテーションおよび直交を求めて、それに基
づいてサンプリングショットを選択することによって、
効率よく全数サンプリングにおける位置ずれの平均値を
効率よく推定することが可能となる。この場合、位置ず
れ要素を求めるために測定されるウェハ内のショット
は、ウェハ内のショット配列の対称性などを考慮して四
隅に存在する4つのショットを選択するのが好ましい。
に存在しない少なくとも3つ以上のショットについて位
置ずれを測定し、そのデータから位置ずれ要素のスケー
リング,ローテーションおよび直交を求めて、それに基
づいてサンプリングショットを選択することによって、
効率よく全数サンプリングにおける位置ずれの平均値を
効率よく推定することが可能となる。この場合、位置ず
れ要素を求めるために測定されるウェハ内のショット
は、ウェハ内のショット配列の対称性などを考慮して四
隅に存在する4つのショットを選択するのが好ましい。
【0050】[実施例3]この実施例は、パターンの重
合わせ検査の測定時に生じる主要な測定誤差を抽出して
補正せんとするものである。測定時に発生する誤差の主
要なものは、図1中の検査マークM1の外箱1Aを覆っ
ている第2層の膜2の存在よって外箱1Aのエッジ部E
が正確に検出することができないことに基づいている。
そこで、図1に示された検証用マークM2を用いて、以
下に述べる方法によって測定誤差が抽出されて補正され
る。
合わせ検査の測定時に生じる主要な測定誤差を抽出して
補正せんとするものである。測定時に発生する誤差の主
要なものは、図1中の検査マークM1の外箱1Aを覆っ
ている第2層の膜2の存在よって外箱1Aのエッジ部E
が正確に検出することができないことに基づいている。
そこで、図1に示された検証用マークM2を用いて、以
下に述べる方法によって測定誤差が抽出されて補正され
る。
【0051】ウェハ面内で予め選択されている複数のシ
ョット(たとえば10ショット)について位置ずれが測
定される。そのときの測定データから求められる位置ず
れ量のばらつきσt1は、次式(2)で表わされる。
ョット(たとえば10ショット)について位置ずれが測
定される。そのときの測定データから求められる位置ず
れ量のばらつきσt1は、次式(2)で表わされる。
【0052】 σt1 2 =σd1 2 +σoe1 2+σie1 2 …(2) ここで、σd1は本来求められるべき真の位置ずれデータ
のばらつきを表わし、σ oe1 は外箱1Aの測定に関する
誤差に基づくばらつきを表わし、そしてσie1 は内箱2
Aの測定誤差に基づくばらつきを表わしている。ところ
で、内箱2Aはレジストで形成されており、付加的な膜
によって覆われていないので、σie1 =0と考えられ
る。
のばらつきを表わし、σ oe1 は外箱1Aの測定に関する
誤差に基づくばらつきを表わし、そしてσie1 は内箱2
Aの測定誤差に基づくばらつきを表わしている。ところ
で、内箱2Aはレジストで形成されており、付加的な膜
によって覆われていないので、σie1 =0と考えられ
る。
【0053】次に、検証用マークM2を測定したときの
位置ずれ量のばらつきσt2は次式(3)で表わされる。
位置ずれ量のばらつきσt2は次式(3)で表わされる。
【0054】σt2 2 =σd2 2 +σoe2 2+σie2 2…(3) ここで、σd2は真の位置ずれ量のばらつきを表わし、σ
oe2 は外箱1Bの測定誤差に基づくばらつきを表わし、
そしてσie2 は内箱1Cの測定誤差に基づくばらつきを
表わしている。
oe2 は外箱1Bの測定誤差に基づくばらつきを表わし、
そしてσie2 は内箱1Cの測定誤差に基づくばらつきを
表わしている。
【0055】ところで、検証用マークM2は前述のよう
に位置ずれ量がゼロになるように形成されており、ま
た、外箱1Bと内箱1Cのいずれもが第2の層の膜2に
よって覆われて同じ構造を有しているので、次式(4)
と(5)が成り立つ。
に位置ずれ量がゼロになるように形成されており、ま
た、外箱1Bと内箱1Cのいずれもが第2の層の膜2に
よって覆われて同じ構造を有しているので、次式(4)
と(5)が成り立つ。
【0056】σt2=0 …(4) σoe2 =σie2 …(5) さらに、本来測定すべき検査用マークM1の外箱1Aと
検証用マークM2の外箱1Bは同じ構造を有しているの
で、次式(6)が成り立つ。
検証用マークM2の外箱1Bは同じ構造を有しているの
で、次式(6)が成り立つ。
【0057】σoe1 =σoe2 …(6) 上述の式(2)から式(6)を用いて、真の位置ずれ量
のばらつきσd1は次式(7)で表わされる。
のばらつきσd1は次式(7)で表わされる。
【0058】σd1 2 =σt1 2 −σt2 2 /2 …(7) 以上のように、検査マークM1の測定結果のみならず検
証用マークM2の測定結果を用いて式(7)の計算を行
なうことにより、第2層の膜2に基づく測定誤差が除か
れた真の位置ずれ量のばらつきであるσd1を得ることが
できる。
証用マークM2の測定結果を用いて式(7)の計算を行
なうことにより、第2層の膜2に基づく測定誤差が除か
れた真の位置ずれ量のばらつきであるσd1を得ることが
できる。
【0059】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、パター
ンの重合わせ検査における自動的測定方法の最適化され
た測定プログラムを得ることができ、また少ないサンプ
リングショット数によって全ショットにおける平均位置
ずれ量を迅速かつ正確に推定することができ、さらに層
構造に基づく測定誤差を抽出して補正することによって
より正確な位置ずれ量の検出が可能となる。
ンの重合わせ検査における自動的測定方法の最適化され
た測定プログラムを得ることができ、また少ないサンプ
リングショット数によって全ショットにおける平均位置
ずれ量を迅速かつ正確に推定することができ、さらに層
構造に基づく測定誤差を抽出して補正することによって
より正確な位置ずれ量の検出が可能となる。
【図1】 本発明によるパターンの重合わせ検査方法に
おいて用いられる検査用箱マークと検証用箱マークとを
示す概略的な断面図である。
おいて用いられる検査用箱マークと検証用箱マークとを
示す概略的な断面図である。
【図2】 本発明の一実施例による測定フローを示すフ
ローチャートである。
ローチャートである。
【図3】 オフセットによる位置ずれを説明するための
ウェハの上面図である。
ウェハの上面図である。
【図4】 オフセットにローテーションおよび直交が重
ねられた場合における位置ずれ量分布を説明するための
ウェハの上面図である。
ねられた場合における位置ずれ量分布を説明するための
ウェハの上面図である。
【図5】 オフセット,ローテーション,直交およびス
ケーリングが重合わされた場合における位置ずれ量の分
布を説明するためのウェハの上面図である。
ケーリングが重合わされた場合における位置ずれ量の分
布を説明するためのウェハの上面図である。
【図6】 (A)はオフセット,ローテーション,直交
およびスケーリングが重合わせられた場合における位置
ずれ量の分布を示すグラフであり、(B)はウェハ上の
ショット配列を示す平面図である。
およびスケーリングが重合わせられた場合における位置
ずれ量の分布を示すグラフであり、(B)はウェハ上の
ショット配列を示す平面図である。
【図7】 ローテーション,直交およびスケーリングが
重合わせられた場合におけるウェハ上の位置ずれ分布の
実験結果を示すグラフである。
重合わせられた場合におけるウェハ上の位置ずれ分布の
実験結果を示すグラフである。
【図8】 サンプリングショットをランダムに選択した
場合と層別に選択した場合とにおける位置ずれ量の平均
値の収束を示すグラフである。
場合と層別に選択した場合とにおける位置ずれ量の平均
値の収束を示すグラフである。
【図9】 (A)は従来の検査マークとして用いられる
箱マークの概略的な平面図であり、(B)はその箱マー
クの概略的な断面図である。
箱マークの概略的な平面図であり、(B)はその箱マー
クの概略的な断面図である。
【図10】 箱マークにおける外箱が第2層の膜で覆わ
れている状態を示す断面図である。
れている状態を示す断面図である。
1 半導体ウェハ上の任意の第1層構造、1A 第1層
のパターンの形成時に形成された検査マークの外箱、1
B 第1層のパターンの形成時に形成された検証用マー
クの外箱、1C 第1層のパターン形成時に形成された
検証用マークの内箱、2 第2層の膜、2A 第2層の
パターン形成時に形成された検査用マークの内箱、M1
検査用マーク、M2 検証用マーク、a,b 検査用
マークの内箱と外箱との間隔、c,d 検証用マークの
外箱と内箱との間隔、E 検査用マークの外箱のエッジ
部。
のパターンの形成時に形成された検査マークの外箱、1
B 第1層のパターンの形成時に形成された検証用マー
クの外箱、1C 第1層のパターン形成時に形成された
検証用マークの内箱、2 第2層の膜、2A 第2層の
パターン形成時に形成された検査用マークの内箱、M1
検査用マーク、M2 検証用マーク、a,b 検査用
マークの内箱と外箱との間隔、c,d 検証用マークの
外箱と内箱との間隔、E 検査用マークの外箱のエッジ
部。
Claims (7)
- 【請求項1】 半導体ウェハ上の任意の第1層のパター
ンの形成時に形成される第1の位置合わせ検査マークと
前記第1層上に形成される第2層のパターンの形成時に
形成される第2の位置合わせ検査マークとを用いて、測
定プログラムに従って自動的にパターンの重合わせの位
置ずれを検査する方法において、 前記第1層の形成時に第1と第2の検証用マークを形成
し、 前記測定プログラムに従って前記第1と第2の検証用マ
ークを測定し、 前記第1と第2の検証用マークを用いた測定結果として
位置ずれを含まないという結果が得られるように前記測
定プログラム中のパラメータを最適化し、 以後は、前記第1層上に重ねられる各層のパターンの位
置ずれが、前記最適化された測定プログラムに従って前
記検査マークを用いて検査されることを特徴とするパタ
ーンの重合わせ検査方法。 - 【請求項2】 前記第1の検証用マークは外側の箱であ
り、前記第2の検証用マークは前記外側の箱内に形成さ
れる内側の箱であることを特徴とする請求項1に記載の
パターンの重合わせ検査方法。 - 【請求項3】 前記検査マークおよび前記検証用マーク
の位置は、デバイスパターンと別に設けられた明瞭な基
準点マークを基準にして定められることを特徴とする請
求項1または2に記載のパターンの重合わせ検査方法。 - 【請求項4】 位置合わせ検査マークを用いてパターン
の重合わせを検査する方法であって、 半導体ウェハ上で互いに隔てられていて同一直線上に存
在しない少なくとも3つのショットに関して前記検査マ
ークを用いて位置ずれを求めることによって、位置ずれ
要素のスケーリング,ローテーションおよび直交の大き
さを求め、 それらのスケーリング,ローテーションおよび直交の大
きさを考慮して位置ずれ測定用のサンプリングショット
を選択し、 前記サンプリングショットにおける位置ずれを測定して
平均することによって、全ショットにおける位置ずれの
平均値を正確かつ迅速に推定することができることを特
徴するパターンの重合わせ検査方法。 - 【請求項5】 半導体ウェハ上の任意の第1層のパター
ンの形成時に形成される第1の位置合わせ検査マークと
前記第1層上に形成される第2層のパターンの形成時に
形成される第2の位置合わせ検査マークとを用いてパタ
ーンの重合わせの位置ずれを検査する方法において、 前記第1層の形成時に第1と第2の検証用マークを形成
し、 前記検査マークの測定結果と前記検証用マークの測定結
果を比較計算することによって前記半導体ウェハ上の層
構造に基づく測定誤差を抽出し、 その抽出された測定誤差を補正することによって前記第
1層のパターンと前記第2層のパターンとの位置ずれ量
をより正確に検出し得ることを特徴とするパターンの重
合わせ検査方法。 - 【請求項6】 前記第1の検査マークは第1の外側の箱
であり、前記第2の検査マークは前記第1の外側の箱内
に形成される第1の内側の箱であり、前記第1の検証用
マークは第2の外側の箱であり、前記第2の検証用マー
クは前記第2の外側の箱内に形成される第2の内側の箱
であることを特徴とする請求項5に記載のパターンの重
合わせ検査方法。 - 【請求項7】 前記検査マークおよび前記検証用マーク
の位置はデバイスパターンと別に設けられた明瞭な基準
点マークを基準にして定められることを特徴とする請求
項5または6に記載のパターンの重合わせ検査方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6221645A JPH0888256A (ja) | 1994-09-16 | 1994-09-16 | パターンの重合わせ検査方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6221645A JPH0888256A (ja) | 1994-09-16 | 1994-09-16 | パターンの重合わせ検査方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0888256A true JPH0888256A (ja) | 1996-04-02 |
Family
ID=16770032
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6221645A Pending JPH0888256A (ja) | 1994-09-16 | 1994-09-16 | パターンの重合わせ検査方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0888256A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100345070B1 (ko) * | 1999-11-03 | 2002-07-19 | 주식회사 하이닉스반도체 | 폴리2 패턴의 변형을 모니터링하기 위한 오버레이 마크형성방법 |
KR20040050522A (ko) * | 2002-12-10 | 2004-06-16 | 주식회사 하이닉스반도체 | 금속배선 형성용 오버레이 박스 |
JP2009157325A (ja) * | 2007-12-28 | 2009-07-16 | V Technology Co Ltd | 露光照明装置及び露光パターンの位置ずれ調整方法 |
-
1994
- 1994-09-16 JP JP6221645A patent/JPH0888256A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100345070B1 (ko) * | 1999-11-03 | 2002-07-19 | 주식회사 하이닉스반도체 | 폴리2 패턴의 변형을 모니터링하기 위한 오버레이 마크형성방법 |
KR20040050522A (ko) * | 2002-12-10 | 2004-06-16 | 주식회사 하이닉스반도체 | 금속배선 형성용 오버레이 박스 |
JP2009157325A (ja) * | 2007-12-28 | 2009-07-16 | V Technology Co Ltd | 露光照明装置及び露光パターンの位置ずれ調整方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4926171B2 (ja) | 回転対称体或いは鏡面対称体のオーバレイ確定用器具及び方法 | |
US8804137B2 (en) | Unique mark and method to determine critical dimension uniformity and registration of reticles combined with wafer overlay capability | |
KR0170909B1 (ko) | 반도체 소자의 오버레이 검사방법 | |
KR101087515B1 (ko) | 얼라인먼트 조건 결정 방법 및 장치, 그리고 노광 방법 및장치 | |
US8500950B2 (en) | Exposure condition setting method, substrate processing apparatus, and computer program | |
US20180216930A1 (en) | Metrology method, apparatus and computer program | |
TWI732657B (zh) | 半導體晶圓檢測方法及其系統 | |
US7953269B2 (en) | Method for inspecting pattern defect occured on patterns formed on a substrate | |
TW200407961A (en) | Overlay metrology using scatterometry profiling | |
JP3953355B2 (ja) | 画像処理アライメント方法及び半導体装置の製造方法 | |
TWI443476B (zh) | 動態晶圓對位方法及曝光掃瞄系統 | |
KR20170105024A (ko) | 사전 정렬 측정 장치 및 방법 | |
JP2024085420A (ja) | マルチステッププロセス検査方法 | |
JPH0888256A (ja) | パターンの重合わせ検査方法 | |
TWI820371B (zh) | 用於微影裝置製造程序之檢測工具及度量衡方法 | |
KR20100127671A (ko) | 광근접효과보정된 콘택 패턴의 레이아웃을 검증하는 방법 | |
JPH0982612A (ja) | 重ね合せずれの検査方法 | |
KR20060030930A (ko) | 오버레이 측정방법 및 그에 사용되는 오버레이 마크 | |
JPH08264409A (ja) | 半導体集積回路装置の製造方法 | |
EP0890983A1 (en) | Measurement pattern set and method for measuring dimension accuracy and overlay accuracy of circuit pattern | |
JP2005062601A (ja) | フォトマスクパターン検証および補正方法 | |
KR100197981B1 (ko) | 반도체소자의 마스크 정렬 측정방법 | |
KR20080061031A (ko) | 오버레이 마크 및 그 마크를 이용한 마스크정렬 측정방법 | |
JPH10186634A (ja) | フォトマスク | |
JPH10214877A (ja) | アライメント精度向上法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20030107 |