JPH0886326A - 摩擦材用フェノール樹脂組成物 - Google Patents

摩擦材用フェノール樹脂組成物

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JPH0886326A
JPH0886326A JP22048194A JP22048194A JPH0886326A JP H0886326 A JPH0886326 A JP H0886326A JP 22048194 A JP22048194 A JP 22048194A JP 22048194 A JP22048194 A JP 22048194A JP H0886326 A JPH0886326 A JP H0886326A
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JP
Japan
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silicone gel
parts
phenol resin
resin composition
friction material
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Pending
Application number
JP22048194A
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English (en)
Inventor
Shinichi Ozeki
真一 大関
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Sumitomo Durez Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Durez Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ノボラック型フェノール樹脂100重量部
と、針入度(JIS K 2530−1976−50g荷
重にて測定)が50〜200であるシリコーンゲル1〜
50重量部と、硬化剤としてヘキサメチレンテトラミン
3〜20重量部とを含有する摩擦材用フェノール樹脂組
成物。 【効果】 本発明によるフェノール樹脂組成物を結合剤
とする摩擦材は、成形性に優れ、柔軟であり、振動吸収
性に優れる。また、鳴きが低減され、自動車、鉄道車
両、航空機、産業機械の制動部品に好適である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、柔軟性、振動吸収性に
優れ、摩擦材の鳴きを低減させ得る摩擦材用フェノール
樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車、産業機械には動力の制動または
伝達のためブレーキライニング、ディスクパッド、クラ
ッチフェーシング等の摩擦材が使用されている。これら
の摩擦材は、一般にガラス繊維、アラミド繊維、金属繊
維等の基材とカシューダスト、メラミンダスト、ゴムダ
スト等の有機添加剤及び硫酸バリウム、炭酸カルシウ
ム、ウォラストナイト、銅粉などの無機添加剤をフェノ
ール系樹脂で結合して製造される。一方、昨今の急速な
交通機関の高速化に伴い、これらの摩擦材に対しては過
酷な条件下での制動安定性と鳴きの低減によるフィーリ
ング性の向上が強く要求されいる。
【0003】鳴きは摩擦材と相手材の接触による振動に
起因し、部分当たりが生じた時発生しやすい。また、一
旦生じた振動の伝達、増幅は摩擦材の持つ固有振動数及
び共振の大きさの影響を強く受ける。つまり、部分当た
りを防止するためには、柔軟な摩擦材が要求され、また
振動を伝達、増幅しにくい、即ち固有振動数における共
振の小さい摩擦材(言い換えれば振動吸収性に優れた摩
擦材)が要求される。摩擦材料のこれら特性に最も大き
く影響する要因は結合剤の選択によるとされている。
【0004】前記諸性能を改善するために変性フェノー
ル樹脂の研究が盛んに行われており、油変性フェノール
樹脂、カシュー変性フェノール樹脂、エポキシ変性フェ
ノール樹脂、メラミン変性フェノール樹脂などが検討さ
れ、一部実用に供されている。しかし、これらの変性フ
ェノール樹脂では、柔軟性、振動吸収性が十分でなく、
鳴きが発生しやすい。また、鳴きの低減を目的として各
種ゴム変性フェノール樹脂が検討されているが、ゴムそ
のものに耐熱性が乏しく、熱履歴により鳴きが発生する
という問題があった。また、これらのフェノール樹脂は
硬化が遅く、成形性、作業性が悪いという難点があっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の摩擦
材のこのような問題点を解決するため種々検討の結果完
成したもので、その目的とするところは柔軟性、振動吸
収性に優れ、低温から高温に至るまで、これらの特性を
失わなず、且つ硬化が速く、成形性が良い摩擦材用フェ
ノール樹脂組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記問題点を
解決するために鋭意検討した結果、特定のシリコンゲル
がこれらの特性に大きく影響することを見出し、本発明
を完成するに至ったものである。即ち、本発明は針入度
(JIS K2530−1976−50g荷重にて測
定)(以下、単に針入度という)が50〜200である
シリコーンゲルを必須成分として含有することを特徴と
する摩擦材用フェノール樹脂組成物に関するものであ
る。
【0007】以下、本発明について具体的に説明する。
シリコーン化合物は本来耐熱性に優れ、広い温度域で性
能が変化しにくいという特長を有する。従って、本発明
に使用する針入度50〜200のシリコーンゲルは衝撃
吸収性、振動防止に優れた性質を持ち、常温から高温に
至る広い温度域でこれらの特性を失わない。前記シリコ
ーンゲルをノボラック型フェノール樹脂中に均一に分
散、含有せしめることにより、柔軟性、振動吸収性に優
れ、低温から高温までこれらの特性を維持した摩擦材用
フェノール樹脂を得ることができる。かかるシリコーン
ゲルとして、(株)シーゲル製のαGEL(針入度16
0)や東レダウコーニングシリコーン(株)製のSF18
86GEL(2液型で、120℃、60分程度加熱して
ゲル化させる。針入度150)などがある。フェノール
樹脂の結合剤とする摩擦材において、このようなシリコ
ーンゲルを使用した例は従来にはない。
【0008】本発明のフェノール樹脂組成物におけるシ
リコーンゲル含有量は、ノボラック型フェノール100
重量部に対し、1〜50重量部であり、好ましくは5〜
20重量部である。1重量部以下では、樹脂の十分な柔
軟性、振動吸収性が得られず、50重量部以上では樹脂
の硬化が遅くなり、摩擦材の成形時間が極端に長くなる
と共にバインダー力が極端に小さくなり、実用には供し
難い。硬化剤として用いるヘキサメチレンテトラミンの
添加量はノボラック型フェノール樹脂100重量部に対
して3〜20重量部であり、好ましくは7〜17重量部
である。3重量部以下では樹脂の硬化が不十分になり、
また、20重量部以上の場合は、ヘキサメチレンテトラ
ミンの分解ガスが摩擦材にふくれ、亀裂などを発生させ
る。
【0009】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。しか
し本発明はこれらの実施例によって限定されるものでは
ない。また、実施例及び比較例に記載されている「部」
及び「%」は、すべて「重量部」及び「重量%」を示
す。
【0010】《実施例1》溶融混練機にノボラック型フ
ェノール樹脂(住友デュレズ(株)製PR−5319
5)1000部を仕込み、150℃に昇温、溶融させ
た。シリコーンゲル((株)シーゲル製αGEL、針入
度160)50部を加え、シリコーンゲルが均一に分散
するのを確認し、更に30分間の混練を行い、溶融混練
機より取出して常温で固形のフェノール樹脂組成物99
8部を得た。更にヘキサメチレンテトラミン110部を
加え、粉砕し、粉末のフェノール樹脂組成物1097部
を得た。
【0011】《実施例2》シリコーンゲル((株)シー
ゲル製αGEL)を100部、ヘキサメチレンテトラミ
ンを115部とした以外は実施例1と同様にし粉末のフ
ェノール樹脂組成物1148部を得た。
【0012】《実施例3》シリコーンゲル((株)シー
ゲル製αGEL)を300部、ヘキサメチレンテトラミ
ンを139部とした以外は実施例1と同様にし粉末のフ
ェノール樹脂組成物1360部を得た。
【0013】《比較例》ノボラック型フェノール樹脂
(住友デュレズ(株)製PR−53195)1000部
にヘキサメチレンテトラミン110部を加え、粉砕し、
粉末のフェノール樹脂組成物1099部を得た。
【0014】実施例1、2、3及び比較例1で得られた
4種類のフェノール樹脂を各々別々に下記に示す配合割
合で仕込み混合した。 (配合割合) 配合物 配合量(重量%) ガラス繊維 20 炭酸カルシウム 45 硫酸バリウム 25 樹脂 10 この配合物を温度160℃、圧力200kg/cmで10
分間成形した後180℃で3時間焼成して摩擦材テスト
ピースを作製した。
【0015】得られた4種のフェノール樹脂組成物のゲ
ル化時間とテストピースのロックウェル硬度、及び動電
形振動試験装置(IMV型、VS-2000A-100)による検出
加速度(G)の評価結果を表1に示す。
【0016】 表 1 評価結果 ──────────────────────────────── 実施例1 実施例2 実施例3 比較例 ──────────────────────────────── ゲル化時間(165℃,秒) 41 43 44 42 ロックウェル硬度(HRS) 95 93 91 103 検出加速度 (G) 30 28 33 48 ────────────────────────────────
【0017】表1より明らかなように、実施例1、2、
3は、従来成形性に優れているとされている比較例に比
べ、ゲル化時間は同等で硬化性、成形性に優れているこ
とがわかる。また、ロックウェル硬度からは、実施例
1、2、3は硬度が小さく、柔軟性に優れていることが
わかる。更に、検出加速度が小さく、固有振動域におけ
る共振が小さいことを示しており、振動吸収性に優れる
ことが明らかである。
【0018】
【発明の効果】本発明によるフェノール樹脂組成物を結
合剤とする摩擦材は、成形性に優れ、柔軟であり、振動
吸収性に優れている。また、鳴きが低減され、自動車、
鉄道車両、航空機、産業機械の制動部品に好適である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 針入度(JIS K 2530−1976
    −50g荷重にて測定)が50〜200であるシリコー
    ンゲルを必須成分として含有することを特徴とする摩擦
    材用フェノール樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 ノボラック型フェノール樹脂100重量
    部に対するシリコーンゲルの量が1〜50重量部であ
    り、且つ硬化剤としてヘキサメチレンテトラミンを3〜
    20重量部含有することを特徴とする請求項1記載の摩
    擦材用フェノール樹脂組成物。
JP22048194A 1994-09-14 1994-09-14 摩擦材用フェノール樹脂組成物 Pending JPH0886326A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001089634A (ja) * 1999-09-22 2001-04-03 Mitsui Chemicals Inc フェノール樹脂成形材料
WO2001096472A1 (fr) * 2000-06-12 2001-12-20 Mitsui Chemicals, Inc. Composition de resine phenolique

Cited By (3)

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