JPH0886003A - 連接物のジョイントシール材 - Google Patents

連接物のジョイントシール材

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JPH0886003A
JPH0886003A JP32223294A JP32223294A JPH0886003A JP H0886003 A JPH0886003 A JP H0886003A JP 32223294 A JP32223294 A JP 32223294A JP 32223294 A JP32223294 A JP 32223294A JP H0886003 A JPH0886003 A JP H0886003A
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Kunio Tanaka
邦男 田中
Shinji Kaneko
眞二 兼子
Yukio Ogata
幸雄 緒方
Hiroyuki Yamamura
浩幸 山村
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Tokai Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 弾性芯体の弾性破壊によるシール不良を防止
する。 【構成】 隣接する両連接物1の相対する接続面2,4
の間に圧縮状態で介在されることで、両接続面2,4を
シールするジョイントシール材11であって、ジョイン
トシール材は断面の幅方向において弾発力が高い部分1
4と低い部分15とがそれぞれ形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、水路を構成するため
のコンクリート製ボックスカルバートのようなコンクリ
ート製品、建築構造物等の隣接する連接物の接続面をシ
ールするジョイントシール材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば隣接するコンクリート製品
の相対する接続面の間に圧縮状態で介在されるジョイン
トシール材は、スポンジゴムのような弾性圧縮可能な材
料よりなりかつ断面台形状の弾性芯体と、該弾性芯体の
表面を被うようにして押出成形されるブチルゴムのよう
な粘着性を有する粘着層とを備えたものが知られてい
る。このようなジョイントシール材において、隣接する
コンクリート製品の相対する接続面のうち、一方のコン
クリート製品の接続面に前記ジョイントシール材の一側
面が環状に貼着された後、ジョイントシール材の他側面
が他方のコンクリート製品の接続面に当接される。そし
て隣接する各コンクリート製品が相互に位置ずれするこ
となく位置合せ調整されたところで、前記各コンクリー
ト製品の相対する接続面が接近され、これによって、ジ
ョイントシール材が圧縮されることで、相対する接続面
をシールするようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、コンクリー
ト製品の接続面は表面精度が粗いため、相対する接続面
の間に所要とする圧縮率、例えば、圧縮率50%前後に
おいてジョイントシール材が均一に圧縮されることなく
局部的に過不足が生じることがある。特に、ジョイント
シール材の一部が圧縮率70%〜80%前後に過大に圧
縮されたときには、その過大な圧縮部分において弾性芯
体がその断面の全幅にわたって弾性破壊される場合があ
り、その弾性芯体の全幅にわたる弾性破壊によってシー
ル不良が発生するという問題点があった。この発明の目
的は、前記従来の問題点に鑑み、ジョイントシール材の
断面の全幅にわたる弾性破壊が原因となるシール不良を
防止することができる連接物のジョイントシール材を提
供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1の発明に係る連接物のジョイントシール材
は、隣接する両連接物の相対する接続面の間に圧縮状態
で介在されることで、前記両接続面をシールするジョイ
ントシール材であって、前記ジョイントシール材は、そ
の断面の幅方向において弾発力が高い部分と低い部分と
がそれぞれ形成されている。請求項2の発明に係る連接
物のジョイントシール材は、請求項1に記載の連接物の
ジョイントシール材において、ジョイントシール材の断
面の全幅にわたって存在する弾性圧縮可能な弾性体と、
断面の幅方向の少なくとも一部に存在して前記弾性体の
圧縮率を幅方向において変化させる弾発力調整体との複
合体で構成されている。請求項3の発明に係る連接物の
ジョイントシール材は、請求項2に記載の連接物のジョ
イントシール材において、弾性体は低反発ゴムより形成
され、弾発力調整体は高反発ゴムより形成されている。
請求項4の発明に係る連接物のジョイントシール材は、
請求項2又は3に記載の連接物のジョイントシール材に
おいて、弾性体及び弾発力調整体は、ジョイントシール
材の断面の全幅にわたってそれぞれ存在し、前記弾性体
及び弾発力調整体の幅方向において肉厚寸法に大小の差
がそれぞれ設けられるとともに、前記弾性体の肉厚寸法
に弾発力調整体の肉厚寸法を加えた複合肉厚寸法は幅方
向の略全幅にわたって略均一となっている。請求項5の
発明に係る連接物のジョイントシール材は、請求項1に
記載の連接物のジョイントシール材において、ジョイン
トシール材は、弾性圧縮可能な弾性芯体と、該弾性芯体
の表面を被覆するように設けられた粘着性を有する粘着
層と、を備え、前記弾性芯体の断面の幅方向において弾
発力が高い部分と低い部分とがそれぞれ形成されてい
る。請求項6の発明に係る連接物のジョイントシール材
は、請求項5に記載の連接物のジョイントシール材にお
いて、弾性芯体は、その断面の幅方向において肉厚寸法
に大小の差が設けられることで、弾発力の高い部分と低
い部分とがそれぞれ形成されている。請求項7の発明に
係る連接物のジョイントシール材は、請求項5に記載の
連接物のジョイントシール材において、弾性芯体は、高
反発スポンジゴムよりなる主体部と、低反発スポンジゴ
ムよりなる補足部とを備え、前記主体部は、その断面の
幅方向において肉厚寸法に大小の差が設けられること
で、弾発力の高い部分と低い部分とがそれぞれ形成さ
れ、前記補足部は、前記弾性芯体の肉厚寸法を略均一に
するように、前記主体部に設けられている。
【0005】
【作用】前記したように構成される請求項1〜4の発明
に係る連接物のジョイントシール材において、隣接する
両連接物の相対する接続面に凹凸の歪みがある場合、ジ
ョイントシール材が所要の圧縮率において均一に圧縮さ
れることなく、その長手方向に局部的に過不足が生じる
ことがある。特に、ジョイントシール材の圧縮率が大き
い部分においては、弾発力の高い部分が弾性破壊される
場合があるが、弾発力が低い部分の弾性圧縮に基づく弾
発力によってシール性が確保される。請求項5の発明に
係る連接物のジョイントシール材においては、粘着層で
被覆された弾性芯体において、その断面の幅方向に弾発
力が高い部分と低い部分とが形成されるため、弾性芯体
がその断面の全幅にわたって弾性破壊されることが防止
され、シール性が確保される。また、請求項6の発明に
係る連接物のジョイントシール材においては、弾性芯体
の肉厚寸法に大小の差が設けられることで、弾発力の高
い部分と低い部分とが容易に得られる。請求項7の発明
に係る連接物のジョイントシール材において、弾性芯体
の主体部が弾性圧縮されるときに、同弾性芯体の補足部
によって前記主体部が不測に傾くことなく安定よく弾性
圧縮され、その弾性圧縮に基づいて所望とする弾発力が
良好に得られる。
【0006】
【実施例】
(実施例1)この発明の実施例1を図1〜図4にしたが
って説明する。この実施例1において、図4に示すよう
に、連接物が両端開口する方形箱形状のコンクリート製
ボックスカルバート1である場合を例示するものであっ
て、所要数のボックスカルバート1は直列に連接されて
水路を構成する。隣接するボックスカルバート1の相対
する接続面2,4のうち、一方の接続面2には、ジョイ
ントシール材11が、その一側面において貼着される凹
部3が環状に形成されている。
【0007】図1に示すように、ジョイントシール材1
1は、発泡樹脂、ゴム等の弾性圧縮可能な材料よりなる
弾性芯体12と、該弾性芯体12の表面を被う粘着層2
2とを備えている。さらに、前記弾性芯体12は、その
断面の幅方向において、弾発力が高い部分14と低い部
分15とがそれぞれ形成されている。この実施例1にお
いて、弾性芯体12は、EPDMを主成分とするスポン
ジゴムよりなり、その断面の幅方向中央部の肉厚寸法が
左右両側部の肉厚寸法よりも2〜3倍前後大きい段差状
に形成されている。そして、中央部の肉厚部分によって
弾発力の高い部分14が形成され、左右両側の薄肉部分
によって弾発力の低い部分15が形成されている。ま
た、前記弾性芯体12の表面を被う粘着性を有する粘着
層22は、未加流のブチルゴムのよりなり、弾性芯体1
2の表面を被うようにして、該弾性芯体12の長手方向
に押出成形によって形成されている。
【0008】この実施例1は上述したように構成され
る。したがって、図2と図4に示すように、一方のボッ
クスカルバート1の接続面2に形成された凹部3の底面
にジョイントシール材11が、その粘着層22の一側面
において貼着される。なお、凹部3の底面には、ジョイ
ントシール材11を貼着する前に必要に応じて接着剤が
塗布される。次に、図2に示すように、前記一方のボッ
クスカルバート1の接続面2に貼着されたジョイントシ
ール材11の他側面に対し、他方のボックスカルバート
1の接続面4が当接されるとともに、各ボックスカルバ
ート1が相互に位置ずれすることなく位置合せ調整され
る。ここで、締付手段(図示しない)によって各ボック
スカルバート1の相対する接続面2,4が所要の間隔を
もって接近され、これら接続面2,4との間にジョイン
トシール材11が、図3の(b)に示すように、所要の
圧縮率、例えば50%前後の圧縮率において圧縮される
ことで、相対する接続面2,4がジョイントシールされ
る。
【0009】前記したように、ボックスカルバート1の
接続面2,4がジョイントシール材11によってジョイ
ントシールされた状態において、各接続面2,4に凹凸
の歪みがある場合、ジョイントシール材11が、所要の
圧縮率において均一に圧縮されることなく、局部的に過
不足が生じることがある。
【0010】例えば、図3の(a)に示すように、ジョ
イントシール材11の圧縮率が30%前後で不足してい
る部分においては、同ジョイントシール材11の弾性芯
体12の幅方向中央部に設けられた弾発力の高い部分1
4が主として弾性圧縮されるため、その弾発力の高い部
分において、充分なシール性が確保される。また、図3
の(c)に示すように、ジョイントシール材11の圧縮
率が70%前後で過大な部分においては、同ジョイント
シール材11の弾性芯体12の幅方向中央部に設けられ
た弾発力の高い部分14が弾性破壊される場合がある。
【0011】しかしながら、前記弾性芯体12の幅方向
両側部に設けられた弾発力の低い部分15が弾性変形の
範囲内において弾性圧縮されるため、その弾発力の低い
部分15において所要とする弾発力が得られ、充分なシ
ール性が確保される。したがって、ジョイントシール材
11の圧縮率において、局部的に過不足があったとして
も、シール不良が防止される。
【0012】(実施例2)次に、この発明の実施例2を
図5〜図7にしたがって説明する。この実施例2におい
ては、図5と図6に示すように弾性芯体12の断面の幅
方向中央部に凹部が形成され、該凹部によって中央部の
肉厚寸法が左右両側の肉厚寸法よりも半分程度に小さく
なっている。そして、中央部の薄肉部分によって弾発力
の低い部分15が形成され、その左右両側の厚肉部分に
よって弾発力の高い部分14が形成されている。そし
て、前記弾性芯体12の表面には、実施例1とほぼ同様
にして、粘着性を有する粘着層22が押出成形によって
形成されている。
【0013】したがって、この実施例2においては、実
施例1とほぼ同様の作用をなす。すなわち、図7の
(b)に示すように、隣接するボックスカルバート1の
相対する接続面2,4の間にジョイントシール材11が
50%前後の圧縮率において圧縮されることで、相対す
る接続面2,4がジョイントシールされる。前記ジョイ
ントシール材11が均一に圧縮されることなく、図7の
(a)に示すように、圧縮率が30%前後で不足してい
る部分においては、弾性芯体12の幅方向両側部の弾発
力の高い部分14が弾性圧縮されることで、充分なシー
ル性が確保される。また、図7の(c)に示すように、
ジョイントシール材11の圧縮率が70%前後で過大な
部分においては、弾性芯体12の幅方向両側の弾発力の
高い部分14が弾性破壊される場合があるが、中央部の
弾発力の低い部分15において所要とする弾発力が得ら
れ、充分なシール性が確保される。
【0014】(実施例3)次に、この発明の実施例3を
図8〜図10にしたがって説明する。この実施例3にお
いては、図8と図9に示すように、弾性芯体12が断面
十字状に形成され、中央部の肉厚寸法が左右両側の肉厚
寸法よりも3倍程度に大きくなっている。そして、中央
部の肉厚部分によって弾発力の高い部分14が形成さ
れ、左右両側の薄肉部分によって弾発力の低い部分15
が形成されている。前記弾性芯体12の表面には実施例
1と同様にして、粘着性を有する粘着層22が押出成形
によって形成されている。
【0015】したがって、この実施例3においても、実
施例1とほぼ同様にして作用する。すなわち、図10の
(b)に示すように、隣接するボックスカルバート1の
相対する接続面2,4の間にジョイントシール材11が
50%前後の圧縮率で圧縮されることで、相対する接続
面2,4がジョイントシールされる。図10の(a)に
示すように、圧縮率が30%前後で不足している部分に
おいては、弾性芯体11の中央部の弾発力の高い部分1
4の弾性圧縮に基づく弾発力によって充分なシール性が
確保され、図10の(c)に示すように、圧縮率が70
%前後で過大な部分においては、両側部の弾発力の低い
部分15の弾性圧縮に基づく弾発力によって充分なシー
ル性が確保される。
【0016】(実施例4)次に、この発明の実施例4を
図11〜図13にしたがって説明する。この実施例4に
おいて、弾性芯体12は、EPDMを主成分としかつ発
泡率が低い高反発スポンジゴムよりなる主体部13と、
EPDMを主成分としかつ発泡率が高い低反発スポンジ
ゴムよりなる補足部16とを備えている。前記主体部1
3は、実施例1の弾性芯体12と略同一の断面逆T字に
形成され、その中央部の厚肉部分によって弾発力の高い
部分14が形成され、左右両側の薄肉部分によって弾発
力の低い部分15が形成されている。また、前記補足部
16は、弾性芯体12全体の肉厚寸法を略均一にするよ
うに、主体部13の両側の薄肉部分に設けられている。
そして、主体部13と補足部16によって断面略台形又
は四角形に弾性芯体12が形成され、該弾性芯体12の
表面には、粘着性の粘着層22が押出成形によって形成
されている。
【0017】したがって、この実施例4においても実施
例1とほぼ同様にして作用する。ただし、この実施例4
においては、図13の(a),(b)及び(c)に示す
ように、隣接するボックスカルバート1の相対する接続
面2,4の間に介装されたジョイントシール材11の圧
縮に基づいて弾性芯体12の主体部13が弾性圧縮され
るときに、その補足部16によって、主体部13、特に
厚肉部分である弾発力の高い部分14が接続面2,4に
直交する方向に安定よく弾性圧縮される。このため、前
記したように弾性圧縮される主体部13によって所望と
する弾発力が安定よく確実に得られ、シール性の向上が
図られる。
【0018】また、弾性芯体12全体の肉厚寸法が、補
足部16によって略均一化されるため、弾性芯体12の
表面に粘着層22を押出成形によって容易に形成するこ
とができ、弾性芯体12と粘着層22との境界部に空洞
が発生する不具合が防止される。
【0019】図13において、(a)は隣接するボック
スカルバート1の接続面2,4の間に介装されたジョイ
ントシール材11の一部が圧縮率が30%前後で不足し
ている状態を示し、(b)は圧縮率が50%前後で設定
の圧縮率においてジョイントシール材11が圧縮された
状態を示し、(c)は圧縮率が70%前後で過大に圧縮
されたジョイントシール材11の一部を示している。
【0020】(実施例5)次に、この発明の実施例5を
図14〜図16にしたがって説明する。図14と図15
に示すように、この実施例5においても、実施例4とほ
ぼ同様にして弾性芯体12が主体部13と補足部16と
を備えている。前記主体部13は、実施例2の弾性芯体
12を略同一の断面U字状に形成され、その中央部の薄
肉部分によって弾発力の低い部分15が形成され、左右
両側の厚肉部分によって弾発力の高い部分14が形成さ
れている。また、前記補足部16は、主体部13の薄肉
部分を埋めるようにして設けられ、弾性芯体12全体の
肉厚寸法を略均一にしている。
【0021】したがって、この実施例5においても、実
施例4とほぼ同様に作用する。図16において、(a)
は隣接するボックスカルバート1の接続面2,4の間に
介装されたジョイントシール材11の一部が圧縮率が3
0%前後で不足している状態を示し、(b)は圧縮率が
50%前後で設定の圧縮率においてジョイントシール材
11が圧縮された状態を示し、(c)は圧縮率が70%
前後で過大に圧縮されたジョイントシール材11の一部
を示している。
【0022】(実施例6)次に、この発明の実施例6を
図17〜図19にしたがって説明する。図17と図18
に示すように、この実施例6においても、実施例4とほ
ぼ同様にして弾性芯体12が主体部13と補足部16と
を備えている。前記主体部13は、実施例3の弾性芯体
12と略同一の断面十字状に形成され、その中央部の厚
肉部分によって弾発力の高い部分14が形成され、左右
両側の薄肉部分によって弾発力の低い部分15が形成さ
れている。また、補足部16は、弾性芯体12全体の肉
厚寸法を略均一にするように主体部13の左右両側の薄
肉部分の上下部にそれぞれ設けられている。
【0023】したがって、この実施例6においても、実
施例4とほぼ同様に作用する。図19において、(a)
は隣接するボックスカルバート1の接続面2,4の間に
介装されたジョイントシール材11の一部が圧縮率が3
0%前後で不足している状態を示し、(b)は圧縮率が
50%前後で設定の圧縮率においてジョイントシール材
11が圧縮された状態を示し、(c)は圧縮率が70%
前後で過大に圧縮されたジョイントシール材11の一部
を示している。
【0024】なお、弾性芯体12の断面形状を例えば、
図20に示すように変えてもよく、図21に示すように
変えてもよい。図20に示すものは、表面が粘着層22
によって被覆された弾性芯体12の内部に空洞部17が
適宜に形成されている。さらに、図21に示すものは、
表面が粘着層22によって被覆された弾性芯体12が断
面四角形に形成され、その内部に断面逆T字の空洞部1
8が形成され、弾性芯体12の断面の幅方向に弾発力の
高い部分14と低い部分15とが形成されている。
【0025】(実施例7)次に、この発明の実施例7を
図22にしたがって説明する。この実施例7において、
図22に示すように、表面が粘着層22によって被覆さ
れた弾性芯体12は、その断面の全幅にわたって存在す
る弾性圧縮可能な弾性体17と、断面の幅方向の少なく
とも一部に存在して前記弾性体の弾発力を幅方向におい
て変化させる弾発力調整体18との複合体で構成される
ことで、弾性芯体12の断面の幅方向において弾発力が
高い部分14と低い部分15とがそれぞれ形成されてい
る。前記弾性体17は弾性圧縮可能な低反発スポンジゴ
ムよりなり、断面逆T字状に形成される一方、弾発力調
整体18は、高反発スポンジゴム,リゾットゴム,合成
樹脂,金属等よりなり、弾性芯体12の断面の略全幅に
わたって存在するとともに、弾性芯体12の肉厚寸法を
その全幅にわたって略均一にするようにして弾性体17
の上側に重合して設けられている。そして、弾性体17
の左右両側部は、その弾発力が弾発力調整体18によっ
て高められることで、弾発力の高い部分14が形成さ
れ、同弾性体17の中央部に弾発力の低い部分15が形
成されている。
【0026】したがって、この実施例7においても、ジ
ョイントシール材11の圧縮率が大きい部分において
は、同ジョイントシール材11の弾性芯体12の幅方向
に設けられた弾発力の高い部分14において弾性体17
が弾性破壊される場合であるが、前記弾性芯体12の幅
方向中央部に設けられた弾発力の低い部分15が弾性変
形の範囲内において弾性圧縮されるため、その弾発力の
低い部分15において所要とする弾発力が得られ、充分
なシール性が確保される。したがって、ジョイントシー
ル材11の圧縮率において、局部的に過不足があったと
しても、シール不良が防止される。
【0027】(実施例8)次に、この発明の実施例8を
図23にしたがって説明すると、この実施例8において
は、弾性芯体12を構成する弾性体17と弾発力調整体
18とが、前記実施例7とは上下逆の関係に設けられた
ものであり、弾性芯体12の中央部に弾発力の高い部分
14が形成され、左右両側部に弾発力の低い部分15が
形成されたものである。したがって、この実施例8にお
いても、実施例7とほぼ同様の作用・効果を奏する。
【0028】(実施例9)次に、この発明の実施例9を
図24にしたがって説明すると、この実施例9において
は、ジョイントシール材が、前記実施例7の弾性芯体1
2に相当する部分で構成されたものであり、弾性圧縮可
能な弾性体17と、該弾性体17の弾発力を幅方向にお
いて変化させる弾発力調整体18との複合体で構成され
ることで、ジョイントシール材11の断面の幅方向の左
右両側部に弾発力の高い部分14が形成され、中央部に
弾発力の低い部分15が形成されている。また、弾性体
17及び弾発力調整体18の材質,断面形状は実施例7
とほぼ同様である。さらに、ジョイントシール材11の
片側面、例えば、弾性体17の下面には、ブチルゴムよ
りなる粘着層19や両面接着テープ等の接着手段が必要
に応じて設けられ、ボックスカルバート等の接続面に貼
着される。したがって、この実施例9においても、ジョ
イントシール材11の断面の幅方向において、左右両側
部の弾発力の高い部分14が弾性破壊されたとしても、
中央部の弾発力の低い部分15における弾性圧縮に基づ
く弾発力によって充分なシール性が確保される。
【0029】(実施例10)次に、この発明の実施例1
0を図25にしたがって説明すると、この実施例10に
おいては、ジョイントシール材11を構成する弾性体1
7と弾発力調整体18とが前記実施例9とは上下逆の関
係に設けられたものであり、ジョイントシール材11の
断面の幅方向中央部に弾発力の高い部分14が形成さ
れ、左右両側部に弾発力の低い部分15が形成されたも
のである。したがって、この実施例10においても、実
施例9とほぼ同様の作用・効果を奏する。
【0030】(実施例11)次に、この発明の実施例1
1を図26にしたがって説明すると、この実施例11に
おいては、ジョイントシール材11を構成する弾性体1
7と弾発力調整体18のうち、弾性体18はジョイント
シール材11の断面の全幅にわたって存在し、弾発力調
整体18は全幅にわたることなく、局部的に存在してい
る。すなわち、この実施例11において、弾性体17は
その下面の中央部に凹溝を有する断面逆U字状に形成さ
れ、弾発力調整体18は、弾性体17の凹溝を埋めるよ
うにして形成されている。そして、ジョイントシール材
11の断面の幅方向中央部に弾発力の高い部分14が形
成され、左右両側部に弾発力の低い部分15が形成され
ている。また、この実施例11において、ジョイントシ
ール材11の一側面,弾性体17の下面にはブチルゴム
よりなる粘着層19や両面接着テープ等の接着手段が必
要に応じて設けられる。したがって、この実施例11に
おいても、実施例9とほぼ同様の作用・効果を奏する。
【0031】なお、弾発力調整体18は、弾性体17の
内部に設けてもよく、さらに、ジョイントシール材11
の断面の幅方向に複数個設けてもよい。
【0032】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1〜4の発明
に係る連接物のジョイントシール材によれば、ジョイン
トシール材の長手方向の一部が過大に圧縮され、その弾
発力の高い部分が弾性破壊されたとしても、弾発力が低
い部分においてシール性を確保することができる。請求
項5の発明に係る連接物のジョイントシール材によれ
ば、粘着層で被覆された弾性芯体において、その断面の
幅方向に弾発力が高い部分と低い部分とを容易に形成す
ることができるとともに、弾性芯体がその断面の全幅に
わたって弾性破壊されることを防止してシール性を高め
ることができる。また、請求項6の発明に係る連接物の
ジョイントシール材によれば、弾性芯体の肉厚寸法に大
小の差を設けることで、弾発力の高い部分と低い部分と
を容易に形成することができ、安価に提供することがで
きる。請求項7の発明に係る連接物のジョイントシール
材によれば、弾性芯体の主体部が補足部によって安定よ
く弾性圧縮されるため、シール性の向上をより一層図る
ことができる。さらに、弾性芯体全体の肉厚寸法が補足
部によって略均一化されるため、弾性芯体と粘着層との
境界部に空洞を発生させることなく、同弾性芯体の表面
に粘着層を容易に被覆することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1のジョイントシール材を破
断して示す斜視図である。
【図2】同じく両接続面の間にジョイントシール材が非
圧縮状態で介在された状態を示す正断面図である。
【図3】同じくジョイントシール材が圧縮された状態を
示す作用説明図である。
【図4】同じく一方のボックスカルバートの接続面にジ
ョイントシール材が貼着された状態を破断して示す斜視
図である。
【図5】この発明の実施例2のジョイントシール材を破
断して示す斜視図である。
【図6】同じく両接続面の間にジョイントシール材が非
圧縮状態で介在された状態を示す正断面図である。
【図7】同じくジョイントシール材が圧縮された状態を
示す作用説明図である。
【図8】この発明の実施例3のジョイントシール材を破
断して示す斜視図である。
【図9】同じく両接続面の間にジョイントシール材が非
圧縮状態で介在された状態を示す正断面図である。
【図10】同じくジョイントシール材が圧縮された状態
を示す作用説明図である。
【図11】この発明の実施例4のジョイントシール材を
破断して示す斜視図である。
【図12】同じく両接続面の間にジョイントシール材が
非圧縮状態で介在された状態を示す正断面図である。
【図13】同じくジョイントシール材が圧縮された状態
を示す作用説明図である。
【図14】この発明の実施例5のジョイントシール材を
破断して示す斜視図である。
【図15】同じく両接続面の間にジョイントシール材が
非圧縮状態で介在された状態を示す正断面図である。
【図16】同じくジョイントシール材が圧縮された状態
を示す作用説明図である。
【図17】この発明の実施例6のジョイントシール材を
破断して示す斜視図である。
【図18】同じく両接続面の間にジョイントシール材が
非圧縮状態で介在された状態を示す正断面図である。
【図19】同じくジョイントシール材が圧縮された状態
を示す作用説明図である。
【図20】この発明のジョイントシール材の弾性芯体の
内部に空洞を形成した実施態様を示す正断面図である。
【図21】この発明のジョイントシール材の弾性芯体を
断面四角形に形成してその内部に断面逆T字状の空洞を
形成した他の実施態様を示す正断面図である。
【図22】この発明の実施例7のジョイントシール材を
破断して示す斜視図である。
【図23】この発明の実施例8のジョイントシール材を
破断して示す斜視図である。
【図24】この発明の実施例9のジョイントシール材を
破断して示す斜視図である。
【図25】この発明の実施例10のジョイントシール材
を破断して示す斜視図である。
【図26】この発明の実施例11のジョイントシール材
を破断して示す斜視図である。
【符号の説明】
1 ボックスカルバート(連接物) 2,4 接続面 11 ジョイントシール材 12 弾性芯体 13 主体部 14 弾発力の高い部分 15 弾発力の低い部分 16 補足部 17 弾性体 18 弾発力調整体 22 粘着層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山村 浩幸 愛知県大府市長根町四丁目1番地 東海興 業株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 隣接する両連接物の相対する接続面の間
    に圧縮状態で介在されることで、前記両接続面をシール
    するジョイントシール材であって、 前記ジョイントシール材は、その断面の幅方向において
    弾発力が高い部分と低い部分とがそれぞれ形成されてい
    ることを特徴とする連接物のジョイントシール材。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の連接物のジョイントシ
    ール材において、ジョイントシール材の断面の全幅にわ
    たって存在する弾性圧縮可能な弾性体と、断面の幅方向
    の少なくとも一部に存在して前記弾性体の圧縮率を幅方
    向において変化させる弾発力調整体との複合体で構成さ
    れていることを特徴とする連接物のジョイントシール
    材。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の連接物のジョイントシ
    ール材において、弾性体は低反発ゴムより形成され、弾
    発力調整体は高反発ゴムより形成されていることを特徴
    とする連接物のジョイントシール材。
  4. 【請求項4】 請求項2又は3に記載の連接物のジョイ
    ントシール材において、弾性体及び弾発力調整体は、ジ
    ョイントシール材の断面の全幅にわたってそれぞれ存在
    し、前記弾性体及び弾発力調整体の幅方向において肉厚
    寸法に大小の差がそれぞれ設けられるとともに、前記弾
    性体の肉厚寸法に弾発力調整体の肉厚寸法を加えた複合
    肉厚寸法は幅方向の略全幅にわたって略均一となってい
    ることを特徴とする連接物のジョイントシール材。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の連接物のジョイントシ
    ール材において、ジョイントシール材は、弾性圧縮可能
    な弾性芯体と、該弾性芯体の表面を被覆するように設け
    られた粘着性を有する粘着層と、を備え、 前記弾性芯体の断面の幅方向において弾発力が高い部分
    と低い部分とがそれぞれ形成されていることを特徴とす
    る連接物のジョイントシール材。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の連接物のジョイントシ
    ール材において、弾性芯体は、その断面の幅方向におい
    て肉厚寸法に大小の差が設けられることで、弾発力の高
    い部分と低い部分とがそれぞれ形成されていることを特
    徴とする連接物のジョイントシール材。
  7. 【請求項7】 請求項5に記載の連接物のジョイントシ
    ール材において、弾性芯体は、高反発スポンジゴムより
    なる主体部と、低反発スポンジゴムよりなる補足部とを
    備え、 前記主体部は、その断面の幅方向において肉厚寸法に大
    小の差が設けられることで、弾発力の高い部分と低い部
    分とがそれぞれ形成され、 前記補足部は、前記弾性芯体の肉厚寸法を略均一にする
    ように、前記主体部に設けられていることを特徴とする
    連接物のジョイントシール材。
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