JPH0885355A - 4輪駆動車のディファレンシャル装置 - Google Patents

4輪駆動車のディファレンシャル装置

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JPH0885355A
JPH0885355A JP22387994A JP22387994A JPH0885355A JP H0885355 A JPH0885355 A JP H0885355A JP 22387994 A JP22387994 A JP 22387994A JP 22387994 A JP22387994 A JP 22387994A JP H0885355 A JPH0885355 A JP H0885355A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 4WD時の走行性能と2WD時の燃費性能と
の向上の両立 【構成】 2WDと4WDを切換可能で後輪常時駆動の
4輪駆動車のディファレンシャル装置において、2WD
時にドライブシャフトからプロペラシャフトへの回転動
力の伝達を禁止するアクスルディスコネクト機構と、4
WD時に左右のドライブシャフトへに互いに異なる回転
数の回転動力の伝達を禁止するデフロック機構とを備え
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は2輪駆動と4輪駆動とを
選択可能な4輪駆動車のディファレンシャル装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の2WDと4WDとを選択可能な4
輪駆動車では、4WD時のみ駆動されるアクスル側で
は、2WD時には車輪がドライブシャフトを回転させる
ことになり、これが抵抗となり2WD時の燃費性能が悪
化する原因の一つとなっている。この問題を解決するた
め、従来アクスルディスコネクト機構(ADD機構)あ
るいはフリーホイールハブ機構が知られている。
【0003】特開昭56−135320号公報には、A
DD機構を備えたディファレンシャル装置が記載されて
いる。これは、プロペラシャフトと一体に回転するピニ
オンギアと、ピニオンギアと噛み合い、プロペラシャフ
トからの回転を減速するリングギアと、リングギアが結
合して、リングギアの回転を左右の車輪に適宜分配する
ディファレンシャルギアを有している。ディファレンシ
ャルギアはリングギアが結合されているデフケースと、
デフケースはピニオンメートシャフトに取り付けられた
ピニオンメートを担持する。ピニオンメートは左右のサ
イドギアと噛み合い、各サイドギアには左右のスタブ軸
がスプラインライン結合されている。一方のスタブ軸に
はドライブシャフトに常時動力伝達可能に連結されてお
り、他方のスタブ軸にはADD機構を介してドライブシ
ャフトが結合されている。ADD機構は、スタブ軸のド
ライブシャフト対面側の端部と、ドライブシャフトのス
タブ軸対面側の端部にそれぞれスプラインを有し、スタ
ブ軸のスプラインには軸方向移動可能にスリーブがスプ
ラインライン結合されている。このスリーブは運転者の
操作に応じて移動され、スリーブがドライブシャフト側
へ移動しているときにはスリーブを介してスタブ軸とド
ライブシャフトとの間で動力が伝達される。従って、こ
の場合には通常の終減速装置として機能する。また、ス
リーブがサイドギア側へ移動すると、スタブ軸とドライ
ブシャフトとは連結されなくなるのでスタブ軸とドライ
ブシャフトとの間では動力は伝達されない。この状態が
ADD機構ON状態であり、2WD時にADD機構をO
N状態とすると、前輪の回転により、プロペラシャフト
が回転するということはなくなるので、2WD時の燃費
性能が向上される。
【0004】また、左右の車輪の一方の車輪が空転をす
るとディファレンシャルギアの作用により他方の車輪に
は動力が伝達されなくなり、走行性能が低下する。この
問題を解決するため、従来デフロック機構が知られてい
る。パジェロ新型車解説書(1991年1月 三菱自動
車工業発行)にはデフロック機構を備えた後輪用終減速
装置が記載されている。これは、右側サイドギアと一体
に回転しドグクラッチを有するドリブンカムと、ドリブ
ンカムに対面して、デフケースと一体に回転しドグクラ
ッチを有するドライブカムと、ドライブカムをドリブン
カム方向へ移動させるアクチュエータとを備えている。
【0005】フリーの状態では、左右のドライブシャフ
トの間に差動が起こっても何等妨げるものはないため、
通常の差動装置として機能する。アクチュエータの作動
によりドライブカムがドリブンカム方向へ移動し、ドグ
クラッチが噛み合うとロック状態となる。このときデフ
ケースと右側サイドケースとが一体となるため左右のド
ライブシャフトの間の差動ができなくなる。このため、
一方の車輪が空転するような状況であっても他方の車輪
には回転動力が確実に伝達されるため、走行性能が向上
する。
【0006】また、上記新型車解説書にはフリーホイー
ルハブが記載されており、これは2WD時に手動操作に
より、一方の車輪とハブとの間の動力の伝達を行わなく
させるものであり、上記の特開昭56−135320号
と同様の効果を奏するものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述した
従来例ではADD機構およびデフロック機構はそれぞれ
2WD時の燃費性能の向上あるいは走行性能の向上とい
う効果を有するものであるが、これらの効果を両立させ
るものではない。また、デフロック機構については、後
輪側のみならずより走行条件の悪化した状況では前輪側
にもデフロック機構を備えることが望ましい場合があ
る。これらの性能を両立さするため、上記従来例を単に
組み合わせた場合には、構造及び操作が複雑となってし
まうという問題がある。
【0008】本発明は、4輪駆動時の動力性能の向上と
2輪駆動時の燃費性能の向上とを簡易な操作により両立
できる構成を実現させるものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め本発明の請求項1記載の4輪駆動車のディファレンシ
ャル装置では、2WDと4WDを切換可能な4輪駆動車
に用いられ、4WD時のみプロペラシャフトからの回転
動力を左右の車輪にそれぞれドライブシャフトを介して
伝達するディファレンシャル装置において、2WD時に
上記ドライブシャフトと上記プロペラシャフトとの間の
回転動力の伝達を禁止するADD機構と、4WD時に上
記左右のドライブシャフトへに互いに異なる回転数の回
転動力の伝達を禁止するデフロック機構とを備えた構成
とした。
【0010】また、上記の課題を解決するため、本発明
の請求項2記載の4輪駆動車のディファレンシャル装置
では、上記プロペラシャフトからの回転動力が伝達され
るデフケースと、上記デフケース内に設けられ、上記デ
ィファレンシャルギアケースに伝達された回転動力を左
右に適宜分配する複数のギアから構成されるディファレ
ンシャルギアと、一方の上記ドライブシャフトの外周部
に軸方向移動可能にスプライン結合された第1スリーブ
を有し、上記第1スリーブが上記ディファレンシャルギ
ア側に位置しているとき(第1スリーブON状態)に
は、上記第1スリーブを介して一方の上記ドライブシャ
フトと上記ディファレンシャルギアの上記複数のギアの
いずれかとが回転動力伝達可能に連結され、上記第1ス
リーブの外周部に軸方向移動可能にスプライン結合され
た第2スリーブを有し、上記第2スリーブが上記デフケ
ース側に位置しているとき(第2スリーブON状態)に
は、上記第2スリーブを介して上記デフケースと一方の
上記ドライブシャフトとが回転動力伝達可能に連結さ
れ、第1スリーブOFF状態かつ第2スリーブOFF状
態となることによりADD機構がON状態となり、第1
スリーブON状態かつ第2スリーブON状態のときにデ
フロック状態の4WDとなり、第1スリーブON状態か
つ第2スリーブOFF状態のときに通常の4WDとなる
構成とした。
【0011】また、上記の課題を解決するため、本発明
の請求項3記載の4輪駆動車のディファレンシャル装置
では、上記のディファレンシャルギアの上記複数のギア
は、上記デフケース内に上記リングギアの中心軸に対し
て垂直に固定されたピニオンメートシャフトと、上記ピ
ニオンメートシャフトに回転可能に設けられたピニオン
メートと、上記デフケース内に回転可能にピニオンメー
トシャフトの左右にリングギアと同軸に設けられ、上記
ピニオンメートに噛み合う左右のサイドギアと、から構
成されるものであって、一方の上記ドライブシャフトの
外周部に軸方向移動可能にスプライン結合された第1ス
リーブを有し、第1スリーブがディファレンシャルギア
側に位置しているとき(第1スリーブON状態)には、
上記第1スリーブを介して一方の上記ドライブシャフト
と一方の上記サイドギアとが回転動力伝達可能に連結さ
れ、上記第1スリーブの外周部に軸方向移動可能にスプ
ライン結合された第2スリーブを有し、第2スリーブが
デフケース側に位置しているとき(第2スリーブON状
態)には、上記第2スリーブを介してデフケースと一方
の上記ドライブシャフトとが回転動力伝達可能に連結さ
れ、第1スリーブOFF状態かつ第2スリーブOFF状
態となることによりADD機構がON状態となり、第1
スリーブON状態かつ第2スリーブON状態のときにデ
フロック状態の4WDとなり、第1スリーブON状態か
つ第2スリーブOFF状態のときに通常の4WDとなる
構成とした。
【0012】
【作用】上記の方法によると、本発明の請求項1記載の
4輪駆動車のディファレンシャル装置では、ADD機構
により、2WD時にはドライブシャフトからプロペラシ
ャフトへの回転動力の伝達が禁止され、4WD時にデフ
ロック機構を作動させると左右のドライブシャフトへに
互いに異なる回転数の回転動力の伝達をが禁止され、一
方の車輪が空転するような状況においても他方の車輪に
は動力が伝達されるようになり、4WD時の走行性能の
向上と2WD時の燃費性能の向上とを両立させることが
できる。
【0013】また、本発明の請求項2記載の4輪駆動車
のディファレンシャル装置では、ドライブシャフトの外
周部に設けられた第1スリーブと、上記第1スリーブの
外周部に設けられた第2スリーブにより、ADD機構及
びデフロック機構が構成されるため、2つのスリーブの
操作によりADD機構及びデフロック機構が選択可能と
なるため、簡易な構成かつ簡易な操作で4WD時の走行
性能の向上と2WD時の燃費性能の向上とを両立させる
ことができる。
【0014】また、本発明の請求項3記載の4輪駆動車
のディファレンシャル装置では、デフケース内にピニオ
ンメートと、左右のサイドギアと、から構成されるディ
ファレンシャルギアを備えたものにおいて、ドライブシ
ャフトの外周部に設けられた第1スリーブと、上記第1
スリーブの外周部に設けられた第2スリーブにより、A
DD機構及びデフロック機構が構成されるため、2つの
スリーブの操作によりADD機構及びデフロック機構が
選択可能となるため、簡易な構成かつ簡易な操作で4W
D時の走行性能の向上と2WD時の燃費性能の向上とを
両立させることができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて詳細に
説明する。図示しないプロペラシャフトからの回転動力
減速するファイナルギアと、左右の車輪にそれぞれドラ
イブシャフトを介して伝達するディファレンシャルギア
3からなる、2輪駆動(以下2WD)と4輪駆動(以下
4WD)を切換可能で後輪常時駆動のな4輪駆動車の前
輪用終減速装置(ディファレンシャル装置)1であっ
て、2WD時にドライブシャフトからプロペラシャフト
への回転動力の伝達を禁止するアクスルディスコネクト
機構(以下ADD機構)と、4WD時に左右のドライブ
シャフトへに互いに異なる回転数の回転動力の伝達を禁
止するデフロック機構とを備えている。
【0016】ファイナルギアはプロペラシャフトと一体
に回転するドライブピニオンと、ドライブピニオンに噛
み合うリングギア2から構成される。ディファレンシャ
ルギア3はリングギア2に一体に結合されたデフケース
3Cと、デフケース3C内にリングギア2の中心軸に対
して垂直に固定されたピニオンメートシャフト3Sと、
ピニオンメートシャフト3Sに回転可能に設けられたピ
ニオンメート3Pと、デフケース3C内に回転可能にピ
ニオンメートシャフト3Sの左側にリングギア2と同軸
に設けられ、ピニオンメート3Pに噛み合う左側サイド
ギア3Lと、デフケース3C内に回転可能にピニオンメ
ートシャフト3Sの右側にリングギア2と同軸に設けら
れ、ピニオンメート3Pに噛み合う右側サイドギア3R
と、から構成されている。
【0017】右側ドライブシャフト4Rの外周部に軸方
向移動可能にスプライン結合された第1スリーブS1を
有している。第1スリーブS1のディファレンシャルギ
ア3側の端部にはドグクラッチS1Cが形成されてお
り、第1スリーブS1がディファレンシャルギア3側に
位置しているとき(第1スリーブON状態)には、右側
サイドギア3Rに形成されたドグクラッチ3RCとドグ
クラッチS1Cとが噛み合うことにより第1スリーブS
1を介して右側ドライブシャフト4Rと右側サイドギア
3Rとが回転動力伝達可能に連結される。
【0018】さらに、上記第1スリーブS1の外周部に
軸方向移動可能にスプライン結合された第2スリーブS
2を有している。第2スリーブS2のデフケース3C側
の端部にはドグクラッチS2Cが形成されており、第2
スリーブS2がデフケース3C側に位置しているとき
(第2スリーブON状態)には、デフケース3Cに形成
されたドグクラッチ3CCとドグクラッチS2Cとが噛
み合うことにより第2スリーブS2を介してデフケース
3Cと右側ドライブシャフト4Rとが回転動力伝達可能
に連結される。
【0019】ここで、第1スリーブOFF状態かつ第2
スリーブOFF状態となることによりADD機構がON
状態となり、第1スリーブON状態かつ第2スリーブO
N状態のときにデフロック状態の4WDとなり、第1ス
リーブON状態かつ第2スリーブOFF状態のときに通
常の4WDとなる。また、第1スリーブS1が車輪側に
位置しているとき(第1スリーブOFF状態)には、右
側ドライブシャフト4Rと右側サイドギア3Rとが連結
されておらず、回転動力は伝達不可能となり、第2スリ
ーブS2が車輪側に位置しているとき(第2スリーブO
FF状態)には、ディファレンシャルケースと右側ドラ
イブシャフト4Rとは回転動力伝達可能に連結されな
い。
【0020】なお、左側サイドギア3Lには左側ドライ
ブシャフト4Lが常時回転動力可能に連結されている。
第1スリーブS1及び第2スリーブS2にはそれぞれ溝
S1M、S2Mが形成されており、溝S1M、S2Mに
はそれぞれ図示しないシフトフォークが係合している。
シフトフォークは運転者の操作するシフトレバーに連動
する。このため、ADD機構及びデフロック機構の選択
は運転者が運転室内で操作することにより可能となる。
【0021】以下作用を説明する。図2に示すように各
スリーブの状態により各機構が作動する。2WDの場合
には、第1スリーブOFF状態かつ第2スリーブOFF
状態となることによりADD機構がON状態となり、前
輪からの回転動力は、以下の作用によりプロペラシャフ
トへは伝達されない。ADD機構ON状態では、右側ド
ライブシャフト4Rと右側サイドギア3Rとは連結され
ていないので、右側車輪からの回転動力は右側ドライブ
シャフト4Rまでしか伝達されない。左側ドライブシャ
フト4Lは常時左側サイドギア3Lと連結されているの
で、左側車輪からの回転動力は左側ドライブシャフト4
Lまでは伝達される。ここで、右側サイドギア3Rはこ
れと噛み合うピニオンメート3Pの回転に従って回転す
るため、左側サイドギア3Lの回転により回転するピニ
オンメート3Pに従い左側サイドギア3Lとは反対方向
に回転しようとする。ここで、右側サイドギア3Rと右
側ドライブシャフト4Rとは連結されていないので左側
サイドギア3Lとは反対方向への回転が可能となる。こ
のためピニオンメートシャフト3Sは回転すること無く
リングギア2は停止したままとなる。
【0022】このため、2WD時にプロペラシャフトを
回転させることがなくなるため、2WD時の燃費性能が
向上する。4WDの場合には、通常の4WDと、デフロ
ック状態の4WDとが選択可能となっている。第1スリ
ーブON状態かつ第2スリーブON状態のときにデフロ
ック状態の4WDとなり、第1スリーブON状態かつ第
2スリーブOFF状態のときに通常の4WDとなる。
【0023】デフロック機構がON状態では、リングギ
ア2の回転は直接右側ドライブシャフト4Rへと伝達さ
れる。したがって、右側サイドギア3Rは常にリングギ
ア2と一体に回転するため、ピニオンメート3Pは回転
せず、左側サイドギア3Lも右側サイドギア3Rと同一
の回転数で回転することとなる。このため、片方の車輪
が空転した場合であっても、他方の車輪へ確実に動力が
伝達されるため、悪路おいての走行性能が向上する。
【0024】なお、通常の4WDを選択した場合には、
右側ドライブシャフト4Rと右側サイドギア3Rとが連
結されるため、従来のディファレンシャルギアと同様の
作動をする。以上のように、上述した実施例では、AD
D機構とデフロック機構とを併用することにより2WD
時の燃費性能の向上と4WD時の走行性能の向上とが両
立できる。また、ドライブシャフトに設けられた第1ス
リーブS1及び第2スリーブによりADD機構とデフロ
ック機構が構成されるので、簡単な構成となり、さら
に、ADD機構とデフロック機構との選択が簡単な操作
で行うことができる。
【0025】
【発明の効果】以上のように、本発明の請求項1記載の
4輪駆動車のディファレンシャル装置では、ADD機構
により、2WD時にはドライブシャフトからプロペラシ
ャフトへの回転動力の伝達が禁止され、4WD時にデフ
ロック機構を作動させると左右のドライブシャフトへに
互いに異なる回転数の回転動力の伝達をが禁止され、一
方の車輪が空転するような状況においても他方の車輪に
は動力が伝達されるようになる。このため、4WD時の
走行性能の向上と2WD時の燃費性能の向上とを両立さ
せることができる。また、後輪側に従来用いられていた
デフロック機構を用いて本発明と組み合わせれば前後輪
でデフロックが可能となり、より走行条件の悪い状況で
の走行性能が向上する。
【0026】また、本発明の請求項2記載の4輪駆動車
のディファレンシャル装置では、ドライブシャフトの外
周部に設けられた第1スリーブと、上記第1スリーブの
外周部に設けられた第2スリーブにより、ADD機構及
びデフロック機構が構成されるため、2つのスリーブの
操作によりADD機構及びデフロック機構が選択可能と
なるため、簡易な構成かつ簡易な操作で4WD時の走行
性能の向上と2WD時の燃費性能の向上とを両立させる
ことができる。
【0027】また、本発明の請求項3記載の4輪駆動車
のディファレンシャル装置では、デフケース内にピニオ
ンメートと、左右のサイドギアと、から構成されるディ
ファレンシャルギアを備えたものにおいて、ドライブシ
ャフトの外周部に設けられた第1スリーブと、上記第1
スリーブの外周部に設けられた第2スリーブにより、A
DD機構及びデフロック機構が構成されるため、2つの
スリーブの操作によりADD機構及びデフロック機構が
選択可能となるため、簡易な構成かつ簡易な操作で4W
D時の走行性能の向上と2WD時の燃費性能の向上とを
両立させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例
【図2】本発明の実施例の作動説明図
【符号の説明】
1…前輪用終減速装置、2…リングギア、3…ディファ
レンシャルギア 3C…デフケース、3R…右側サイドギア、4R…右側
ドライブシャフト S1…第1スリーブ、S2…第2スリーブ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2輪駆動(以下2WD)と4輪駆動(以下
    4WD)を切換可能な4輪駆動車に用いられ、 4WD時のみプロペラシャフトからの回転動力を左右の
    車輪にそれぞれドライブシャフトを介して伝達するディ
    ファレンシャル装置において、 2WD時に上記ドライブシャフトと上記プロペラシャフ
    トとの間の回転動力の伝達を禁止するアクスルディスコ
    ネクト機構(以下ADD機構)と、 4WD時に上記左右のドライブシャフトへに互いに異な
    る回転数の回転動力の伝達を禁止するデフロック機構と
    を備えていることを特徴とする4輪駆動車のディファレ
    ンシャル装置。
  2. 【請求項2】上記4輪駆動車のディファレンシャル装置
    は、 上記プロペラシャフトからの回転動力が伝達されるデフ
    ケースと、 上記デフケース内に設けられ、上記ディファレンシャル
    ギアケースに伝達された回転動力を左右に適宜分配する
    複数のギアから構成されるディファレンシャルギアと、 一方の上記ドライブシャフトの外周部に軸方向移動可能
    にスプライン結合された第1スリーブを有し、 上記第1スリーブが上記ディファレンシャルギア側に位
    置しているとき(第1スリーブON状態)には、上記第
    1スリーブを介して一方の上記ドライブシャフトと上記
    ディファレンシャルギアの上記複数のギアのいずれかと
    が回転動力伝達可能に連結され、 上記第1スリーブの外周部に軸方向移動可能にスプライ
    ン結合された第2スリーブを有し、 上記第2スリーブが上記デフケース側に位置していると
    き(第2スリーブON状態)には、上記第2スリーブを
    介して上記デフケースと一方の上記ドライブシャフトと
    が回転動力伝達可能に連結され、 第1スリーブOFF状態かつ第2スリーブOFF状態と
    なることによりADD機構がON状態となり、 第1スリーブON状態かつ第2スリーブON状態のとき
    にデフロック状態の4WDとなり、 第1スリーブON状態かつ第2スリーブOFF状態のと
    きに通常の4WDとなることを特徴とする請求項1記載
    の4輪駆動車のディファレンシャル装置。
  3. 【請求項3】上記のディファレンシャルギアの上記複数
    のギアは、 上記デフケース内に上記リングギアの中心軸に対して垂
    直に固定されたピニオンメートシャフトと、 上記ピニオンメートシャフトに回転可能に設けられたピ
    ニオンメートと、 上記デフケース内に回転可能にピニオンメートシャフト
    の左右にリングギアと同軸に設けられ、上記ピニオンメ
    ートに噛み合う左右のサイドギアと、 から構成されるものであって、 一方の上記ドライブシャフトの外周部に軸方向移動可能
    にスプライン結合された第1スリーブを有し、第1スリ
    ーブがディファレンシャルギア側に位置しているとき
    (第1スリーブON状態)には、上記第1スリーブを介
    して一方の上記ドライブシャフトと一方の上記サイドギ
    アとが回転動力伝達可能に連結され、 上記第1スリーブの外周部に軸方向移動可能にスプライ
    ン結合された第2スリーブを有し、 第2スリーブがデフケース側に位置しているとき(第2
    スリーブON状態)には、上記第2スリーブを介してデ
    フケースと一方の上記ドライブシャフトとが回転動力伝
    達可能に連結され、 第1スリーブOFF状態かつ第2スリーブOFF状態と
    なることによりADD機構がON状態となり、 第1スリーブON状態かつ第2スリーブON状態のとき
    にデフロック状態の4WDとなり、 第1スリーブON状態かつ第2スリーブOFF状態のと
    きに通常の4WDとなることを特徴とする請求項2記載
    の4輪駆動車のディファレンシャル装置。
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