JPH0882812A - 光多段分離装置 - Google Patents

光多段分離装置

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JPH0882812A
JPH0882812A JP6216910A JP21691094A JPH0882812A JP H0882812 A JPH0882812 A JP H0882812A JP 6216910 A JP6216910 A JP 6216910A JP 21691094 A JP21691094 A JP 21691094A JP H0882812 A JPH0882812 A JP H0882812A
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optical
light
input
pulse
signal
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JP6216910A
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English (en)
Inventor
Saeko Oshiba
小枝子 大柴
Shin Arataira
慎 荒平
Satoko Kutsuzawa
聡子 沓澤
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Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 構成が簡単で、かつ伝送損失が少ない光多段
分離装置を提供する。 【構成】 ビットレートB(bit/s)の入力光信号
パルスと同期している、繰り返し周波数がN(Hz)
(Nは正の整数)の光クロックパルスのそれぞれをN個
の光クロックパルスに分配する光分配器10と、分配さ
れた各光クロックパルスを個別に遅延させるN個の光遅
延器12と、この光遅延器の出力端にそれぞれ接続され
たN個の光分離器14とを具えている。また、光分離器
は、入力光信号パルスと光遅延器で遅延された遅延光ク
ロックパルスを合波する光合波器18と、合波されたそ
れぞれの光パルスを新たな再生信号を発生させるための
非線形手段18と、再生された信号を前記入力光信号パ
ルス及び光クロックパルスから分波し、かつ入力光信号
パルスを次段の光分離器に導くための光分波器20とを
具えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、光多段分離装置、特
に、時分割多重された光信号を、光デマルチプレクシン
グしてビットレート(bit/s)の低い複数チャネル
の光パルス信号に分離するための光多段分離装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来の光多段分離装置の一例が、特開平
5−346598号公報(以下、文献Iという。)に開
示されている。
【0003】この光多段分離装置は、光合波器と光ファ
イバと光分波器とから構成されている。
【0004】入力光信号パルスから各列毎に低速データ
列を取り出すときは、ビットレート(bit/s)の光
強度変調された入力光信号パルス(ディジタル光信号パ
ルス)を、繰返し周波数がB/N(Hz)(Nは正の整
数)の光クロックパルスと共に光合波器に入力し、その
後、両パルスを光ファイバに入力する。このとき入力さ
れた光クロックパルスと入力光信号パルスとは同期させ
てある。
【0005】また、両パルスは、光ファイバ中の4光子
混合により、入力光信号パルスの内、光クロックパルス
と時間的に重なった光信号をもつデータ(このデータを
光再生信号ともいう。)が光再生信号として新たに発生
する。この光再生信号を光分波器によって分離して低速
データ列として出力している。
【0006】更に、入力光信号パルスと光クロックパル
スとは、次段の光遅延器(例えば光ファイバ)に導か
れ、光ファイバの波長分散を利用して両パルスを、1タ
イムスロット分だけずらすことにより2段目の光再生信
号を光分波器から出力する。このような動作を順次繰返
すことにより、N個の光ファイバを用いてパルス繰り返
し周波数がB/N(Hz)に落とされたNチャネルの光
信号を出力することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
光多段分離装置において、1タイムスロット分の入力光
信号パルス及び光クロックパルスの時間をずらすのに、
例えば光ファイバの光遅延器を用いて行う場合、ファイ
バ中の波長分散(ここで、波長分散とは光ファイバ中の
伝送速度が波長によって異なる現象をいう。)を利用し
てそれぞれのパルスを1タイムスロット分ずらす方法が
取られていた。すなわち、光ファイバ中を入力光信号パ
ルスと光クロックパルスが伝送していくとき、それぞれ
のパルスの波長差(Δλ)によって時間ずれが生じる。
このようにして、入力光信号パルスと光クロックパルス
を光ファイバ中で1タイムスロット分だけずらすことに
よって各光分波器から光再生信号を出力していた。
【0008】しかし、従来の装置を用いて入力光信号パ
ルスと光クロックパルスの遅延を行うには、以下のよう
な問題があった。文献Iに記載されている計算によれ
ば、変換効率20dBを得るためには、入力光信号パル
スのピーク強度を0.5Wとし、分散Dを−1ps/n
m/kmとしたとき、入力光信号パルスと光クロックパ
ルスの波長差ΔλがΔλ=2nmとなる。このため、光
ファイバ中の波長分散を利用して入力信号パルスと光ク
ロックパルスを1タイムスロットだけずらすためには光
ファイバ長が長くなる。以下、その理由について述べ
る。
【0009】例えば、波長差ΔλをΔλ=2nmとし、
光分散値DをD=−1ps/nm/kmとするとき、伝
送時の両パルスの時間ずれΔtは次式で表される。
【0010】 Δt=Δλ×D×L=2×(−1)×L (1) となる。ただし、L:光ファイバ長(km)とする。
【0011】両パルスを1タイムスロット分だけずらす
ためには(1)式から伝送ファイバ長Lが求まる。
【0012】 L=Δt/(Δλ×D)(km) (2) 例えばビットレートBが40Gbit/sとするとき、
1タイムスロットの時間ずれΔtは、Δt=25psと
なる。従って、光ファイバ長Lは、(2)式を用いて計
算すると2.5kmになる。
【0013】更に、ビットレートBが10Gbit/s
の場合、時間ずれΔtは、100psになるので、光フ
ァイバ長は更に長くなって50kmになる。このため、
光ファイバ中に伝送損失(約0.5dB/km)が生じ
る結果となり、この損失を補償するための光増幅器が必
要となる。
【0014】更に、光ファイバ中を入力光信号パルスと
光クロックパルスを伝送させるとき、公知の通り両パル
スのパルス幅が拡がるため(「やさしい光ファイバ通
信」電気通信協会発行、昭和60年6月、p61参
照)、このパルス幅の拡がりを補正するための装置も必
要になる。このため、装置構成が複雑となり、ジッタや
装置を付加することにより発生する雑音によって伝送中
の光信号誤り率が増加するという問題があった。
【0015】このため、装置構成が簡単で、光ファイバ
による伝送損失の少ない光多段分離装置の開発が望まれ
ていた。
【0016】
【課題を解決するための手段】このため、この発明の光
多段分離装置は、ビットレートB(bit/s)の入力
光信号パルスと同期しているパルス繰り返し周波数がB
/N(Hz)(Nは正の整数)の光クロックパルスをN
個の該光クロックパルスに分配する光分配器と、この分
配器からの光クロックパルスの各々を個別に遅延させる
N個の光遅延器と、この光遅延器の出力端にそれぞれ接
続されかつ互いに順次に接続されたN個の光分離器とを
具えている。そして、この光分離器は、入力光信号パル
スと光遅延器で遅延された遅延光クロックパルスを合波
する光合波器と、合波されたそれぞれの光パルスをから
新たな再生信号を発生させるための3次の非線形効果を
もった非線形手段と、この非線形手段で再生された光再
生信号を、入力光信号パルス及び遅延光クロックパルス
から分波し、かつ入力光信号パルスを次段の光分離器に
導くための光分波器とを含んでいる。
【0017】
【作用】この発明の光多段分離装置によれば、光クロッ
クパルスをN個に分配するための光分配器と、この光分
配器からの光クロックパルスの各々を個別に遅延させる
N個の光遅延器と、この光遅延器の出力端にそれぞれ接
続されかつ互いに順次に接続されたN個の光分離器を具
えている。このため、光分配器で1対Nに分配された光
クロックパルスは、N個の光遅延器にそれぞれ個別に入
力される。このとき光遅延器により、遅延された遅延光
クロックパルスを必要とするタイムスロット分をずらし
て入力光信号パルスと時間的に重ね合わせることができ
る。しかも、光遅延器として光ファイバを用いた場合、
光クロックパルスを入力光信号パルスに対して1タイム
スロット分ずらすための光ファイバ長を短くすることが
できるので(詳細は後述する。)、従来、光ファイバ中
で発生していた伝送損失や遅延光クロックパルスの波形
ひずみがなくなる。
【0018】また、光分離器は、入力信号パルスと光遅
延器で遅延された遅延光クロックパルスを合波する光合
波器と3次の非線形効果をもった非線形手段と再生信号
を他の入力光信号パルスや遅延光クロックパルスから分
波し、かつ入力光信号パルスを次段の光分離器に導くた
めの光分波器とを具えている。このため、非線形手段に
より4光子混合によって入力光信号パルスと遅延光クロ
ックパルスとのタイミング時間が重なって発生した再生
信号を各段に設けた光分波器からNチャンネルの光パル
ス信号として順次取り出すことができる。
【0019】
【実施例】以下、図面を参照して、この発明の光多段分
離装置について説明する。なお、図1及び図3は、この
発明の構成が理解できる程度に構成成分を概略的に示
し、図4では、この発明が理解できる程度に各構成成分
の形状、大きさ及び配置を概略的に示してあるにすぎな
い。したがって、この発明は以下に述べる実施例にのみ
限定されるものではない。
【0020】[この発明の装置構成]図1を参照してこ
の発明の光多段分離装置(以下装置という。)の構成に
ついて説明する。なお、図1は、この発明の装置構成を
説明するためのブロック図である。
【0021】この発明の装置は、N個の光クロックパル
スに分配するための光分配器と、N個の光遅延器と、こ
の光遅延器にそれぞれ対応して設けられた光分離器とか
ら構成されている。また、各光分離器14(14a,1
4b,14c及び14d)は、光合波器16(16a,
16b,16c及び16d)と3次の非線形効果をもっ
た非線形手段18(18a,18b,18c及び18
d)と光分波器20(20a,20b,20c及び20
d)とからそれぞれ構成されている。ここでは、N=4
の場合について説明する。したがって、光遅延器12
は、4つの光分配器10に対し並列に設けてあり、それ
ぞれを12a,12b,12c及び12dで示し、所要
に応じ光遅延器を代表して12で表す。また、これら光
遅延器12a〜12dに接続されている光分離器を14
a,14b,14c及び14dで示し、所要に応じて光
分離器を代表して14で表す。
【0022】これら光分離器14a〜14dは、この順
序で直列に接続されている。すなわち、光合波器16
a,非線形手段18a、光分波器20a、光合波器16
b,非線形手段18b、光分波器20b・・・・・、光
合波器16d,非線形手段18d、光分波器20dと接
続されていて、各光合波器16a,16b,16c及び
16dには、光ファイバ12a,12b,12c及び1
2dがそれぞれ接続され、光分波器20a,20b,2
0c及び20dからは、光パルス列26、28、30、
32がそれぞれ出力するように構成されている。
【0023】次に、装置の各構成部分について説明す
る。光分配器10として、例えば光カプラを用いる。以
下、光分配器を光カプラと称する。この光カプラ10
は、1個の光クロックパルス列22をN個の遅延器12
a、12b,12c及び12dに同時に分配させるため
のものである。
【0024】また、光遅延器12として、例えば光ファ
イバを用いている。以下、光遅延器12を光ファイバと
称する。この光ファイバ12は、波長に応じた伝送速度
を有しているので、その長さを調整しておけば、波長が
一定の光クロックパルス列22が光ファイバを通過する
とき所定の時間だけ遅延させて光ファイバ12より出力
するようにしてある。
【0025】また、光合波器16は、入力光信号パルス
列24と光クロックパルス列22を合波させるためのも
のである。
【0026】また、3次の非線形効果をもった非線形手
段18として、例えば半導体増幅器を用いる。以下、非
線形手段18を半導体増幅器と称する。
【0027】図4は、この半導体増幅器の構造を示すた
めの斜視図である。
【0028】この半導体増幅器18は、光導波路50
と、この光導波路50の上下方向をはさむ下側クラッド
層52及び上側クラッド層54と、光導波路の左右方向
を挟む2段構造の電流ブロック層56及び58とを具え
ている。
【0029】更に、光導波路50の上側には、上部電極
60を設けてあり、光導波路50の下側には下部電極6
2を設けてある。そして、光入射方向及び光出力方向側
の端面をARコート64及び66によりコーテイングし
てある。
【0030】更に、この装置は、光分波器20を具えて
おり、この光分波器20は、半導体増幅器18で再生さ
れた再生信号を入力光信号パルスや光クロックパルスか
ら分波し、かつ入力光信号パルスを次段の光合波器16
に導くためのものである。
【0031】以下、光合波器16a、半導体増幅器18
a及び光分波器20aを含む光分離器14を第1段と称
し、光合波器16b、半導体増幅器18b及び光分波器
20bを含む光分離器14を第2段と称し、順次第3
段、第4段と称して説明する。
【0032】[装置の動作説明]次に、図1及び図2を
参照してこの装置から多段に分離された低速データ列の
出力パルス信号を取り出すときの動作について説明す
る。なお、図2は装置の動作を説明するためのタイムチ
ャート図である。
【0033】入力光信号パルス列24として、ビットレ
ートB(bit/s)に光強度変調されたデジタル光信
号パルスを用いる。この入力光信号パルス列24の各パ
ルスは、それぞれを例えばa、b、c、d、a・・・a
とする。
【0034】一方、入力光信号パルス列24と同期させ
た光クロックパルス列22の各パルスは、一定の繰返し
周期Tc で例えば時刻x1 、x2 及びx3 で発生してい
るものとする。尚、光クロックパルス列22の周波数を
B/N(Hz)(ただし、Nは正の整数)とする。
【0035】更に、この光クロックパルス列22は、入
力光信号パルス列24と同程度のパルス幅をもってい
る。尚、図1では、入力光信号列24をa、b、c、d
・・・aの9個を示し、光クロックパルス列22を時刻
1 、x2 及びx3 の3個を示してあるが、実際にはそ
てぞれのパルスが複数個連続して発生しているものとす
る。そして、この実施例では、光クロックパルスの繰返
し周期Tc 中に4個の入力光信号パルスa、b、c、d
が発生する関係にあるとする。
【0036】まず、入力信号パルス列24は、a、b、
c、d、a、b、c・・・の順に光合波器16aに入射
される。これらの光分離器14a〜14dは実質的に信
号の遅延をもたらせないと考えて良いので、入力光信号
パルスa、b、c、・・・の1つずつは、実質的に各光
合波器16a,16b,16c及び16dに入射される
と考えて良い。従って、Ti の周期で各パルスa、b、
c、d、a・・・がこの順序で順次に、同時に各光分離
器14に供給される。
【0037】一方、光クロックパルス列22の各パルス
は、1対Nの光カプラ10によって分配されてそれぞれ
の光ファイバ12a,12b,12c及び12dに入射
する(図2の(II)参照)。この実施例では、4個の
光ファイバ(光遅延器)12a,12b、12c及び1
2dをそれぞれ(T0 )、(T0 +T1 )、(T0 +2
1 )、(T0 +3T1 )・・・(T0 +NT1 )とい
うように一定の時間周期だけ遅延された遅延光クロック
パルスとなって出力される(図2の(III)参照)。
従って、この遅延光クロックパルスが光ファイバ12a
〜12dから順次に入力光信号パルス列24のパルス
a,b,c及びdと時間的に一致して出力するように光
ファイバ12a,12b,12c,12dの各々が調節
されている。
【0038】ここで、図2を参照して光ファイバ中での
光クロックパルス列22の遅延の調整方法について詳細
に説明する。
【0039】一般に、光ファイバの長さと伝送時間との
間には次式(3)で求められる。
【0040】 T=L/C (3) 但し、光ファイバの長さをL(cm)とし、光速をCと
する。但し、C=3×1010cm/sである。
【0041】この図に示す実施例では、光ファイバ12
a〜12dを4本使用したものとして説明する。光ファ
イバ12aから出力された遅延光クロックパルスは、時
刻t1 ,t5 及びt9 の光クロックパルス列22と入力
光信号パルス列24中の信号aとタイミングを合わせて
ある。
【0042】光ファイバ12bから出力された遅延光ク
ロックパルスは、時刻t2 及びt6の遅延光クロックパ
ルス列22と入力光信号パルス列24中の信号bとのタ
イミングを合わせてある。同様にして、光ファイバ12
c及び12dでは、順次遅延光クロックパルスの時刻を
入力光信号の周期Ti 、すなわち1タイムスロット分ず
らして入力光信号パルス列24の信号c及び信号dとそ
れぞれタイミングを合わせてある。そのためには、上述
した遅延時間T1 を入力光信号パルスの発生周期Ti
一致させ、かつ光ファイバ12aからの遅延光クロック
パルスの発生時刻と入力光信号パルスの最初のパルスa
の光分離器14への入力時刻と一致させておく。これ
は、(3)式において遅延時間T0 と光速度Cがわかっ
ているので、T=T0 として長さLがわかり、12aの
光ファイバの長さLをその値(T0×C)とすれば良
い。
【0043】一方、各光ファイバ12a,12b,12
c及び12dから遅延光クロックパルスが出力する時刻
を1タイムスロット(Ti )分だけずらすために必要な
光ファイバ長Lは(3)式により計算される。
【0044】遅延時間Tは、光ファイバ長を光速で割っ
た値になるからT=T1 とし、(3)式から求めること
ができる。
【0045】例えば、10GHzでの1タイムスロット
分だけ時間をずらすには、遅延時間Tは、T=100p
sであるから、(3)式から光ファイバ長Lを求めると
3cmとなる。
【0046】更に、40GHzでは、遅延時間TはT=
25psになるから、光ファイバ長Lを求めると0.7
5cmになる。
【0047】このように、光クロックパルスを入力光信
号パルスの繰返し周期Ti に相当する1タイムスロット
分だけ遅延させるのに必要な光ファイバ長Lは従来より
もかなり短くて済むので、光ファイバ中を光クロックパ
ルスが伝送するときの伝送損失や光クロックパルスのパ
ルス波形の歪みはなくなる。
【0048】次に、この入力光信号パルスと遅延光クロ
ックパルスとによって低速データ列を発生する場合につ
いて説明する。
【0049】既に説明したように、順次に、周期Ti
発生する入力光信号パルスa,b,c,d,a・・・が
各光分離器14のそれぞれの光分波器16a,16b,
16c及び16dに、この順序でこの時間間隔Ti で供
給される。このときの入力光信号パルス列の一部を図2
の(IV)に示してある。
【0050】一方、これら光合波器16a、16b,1
6c及び16dには、同一時刻に発生した光クロックパ
ルスが光ファイバ12a,12b,12c及び12dに
それぞれ分配されて、これら光ファイバを経て、遅延光
クロックパルスとして出力させる。このとき、既に説明
したように、光ファイバ12a,12b,12c及び1
2dでの遅延時間を調整してあるので、これら光ファイ
バから出力される遅延光クロックパルスの時間差は、光
ファイバ12a〜12d間で、それぞれT1 (=Ti
となる。そして、今、光ファイバ12aからの遅延光ク
ロックパルスが出力して、第1段目の光合波器16aに
入射する時刻と入力光信号パルスaがこの光合波器16
aに入射する時刻とを時刻t1 に一致させてあるので、
両信号は同時に第1段目の光合波器14aに処理される
(図2の(III)及び(IV)参照)。しかしなが
ら、この時刻t1 では、第2、第3、第4段目の光分離
器14b,14c,14dの光合波器16b,16c、
16dには、遅延光クロックパルスが入力されていない
ので、これら第2、第3、第4段目の光分離器ではなん
ら信号処理が行われない。
【0051】次に、この遅延光クロックパルスの発生
は、T1 (=Ti )時間経過した時刻t2 には、今度は
光ファイバ12bからの遅延光クロックパルスが第2段
目の光分離器14bに入力する。この時刻t2 では、次
の入力光信号パルスbが各段の光分離器に同時に入力さ
れるので、両信号は第2段目の光分離器14bに同時に
入力して信号処理される(図2の(III)及び(I
V)参照)。
【0052】同様にして、時刻t2 よりもT1 (=T
i )だけ遅れた時刻t3 に、光ファイバ12cからの遅
延光クロックパルスと入力光信号パルスcが同時に第3
段目の光分離器14cの光合波器16cに入力して、こ
の光分離器14cで信号処理させる。更に、時刻t3
りもT1 (=Ti )だけ遅れた時刻t4 に、光ファイバ
12dからの遅延光クロックパルスと入力光信号パルス
dが同時に第4段目の光分離器14dに入力してこの光
分離器14dで信号処理される。
【0053】次に、このような各段の光分離器14a,
14b,14c,14dにおいて、両信号が同時に入力
されると半導体増幅器18a,18b,18c,18d
にそれぞれ供給される。その1例を第1段目の光分離器
14aの場合について説明する。
【0054】同時に入力したこの遅延光クロックパルス
と入力光信号パルスは、半導体増幅器18aへ入射され
る。このとき、半導体増幅器18aの上部電極と下部電
極間に所定のバイアス電圧を印加することにより起こる
4光波混合の現象により、半導体増幅器中で新たに発生
した再生信号と遅延光クロックパルスとが時間的に一致
している場合に、このときの当該再生信号を光分波器2
0aで分波し、この光分波器20aから低速データ26
(光パルス信号とも称する。)として出力される。同様
にして、第2段目では、光分波器20bから光ファイバ
12bからの遅延光クロックパルスと入力光信号パルス
bとにより、時刻t2 に再生信号を低速データ28とし
て出力され、第3段目では、時刻t3 に光分波器20c
から再生信号を低速データ30として出力され、第4段
目では、時刻t4 に光分波器20dから再生信号を低速
データ32として出力される(図2の(III)、(I
V)及び(V)参照)。
【0055】同様に入力光信号パルス列24の次のサイ
クルの各信号a,b,c,dについても各段において光
ファイバ12a〜12dのそれぞれからの遅延光クロッ
クパルスとの同時入力によって、第1段目の光分波器2
0からは、時刻t5 に、第2段目の光分波器20bから
は時刻t6 に、第3段目の光分波器20cからは、時刻
7 に、第4段目の光分波器20dからは、時刻t8
それぞれ再生信号を低速データとして出力される(図2
の(III)、(IV)及び(V)参照)。このよう
に、入力光信号パルスが続く限り、各段から低速データ
が順次に、出力され、これら各段から出力される低速デ
ータがそれぞれ低速データ列26,28,30,32を
形成する(図1及び図2参照)。尚、この実施例では既
に説明したように、入力光信号パルス列24の周期Ti
と光クロックパルス列22の周期TC とは、Tc =4T
i の関係としてあるので、光合波器16aに入射される
入力光信号パルス列24と遅延光クロックパルス列22
とのタイミングは時刻t1 、t5 及びt9 で合ってい
る。
【0056】上述した4光子混合については、文献OG
E90−86、pp.1〜6にも開示されており、周知
であるが、図3を参照して半導体増幅器中での4光子混
合の原理について説明する。
【0057】図3は、半導体増幅器中で3次の非線形効
果により第4の波長(再生信号)が発生する原理を説明
するための図である。なお、ここでいう4光子結合と
は、半導体増幅器20中の3次の非線形効果により、波
長の異なる2波あるいは3波の入力光から位相整合条件
を満足する第4の波長の光が発生する現象をいう。
【0058】今、第1段目の光分離器14aを例に挙げ
て説明する。任意の時間順次のパルスからなる入力光信
号パルス列(Si )(このとき各パルスの角周波数をω
1 とする。)と、繰返し周波数がB/N(Hz)の光ク
ロックパルス列(Sc )(このときの各パルスの角周波
数をω2 とする。)とが合波器16aを介して半導体増
幅器18aに入射すると4光子混合により角周波数ω3
(ω3 =2ω1 −ω2あるいは2ω2 −ω1 )の光パル
ス列(S0 )が発生する。
【0059】この半導体双幅器18aは、4光子混合に
基づいて、これに、入力光信号パルス列Si の各信号
と、光クロックパルス列Sc の各信号とが供給されたと
き、両信号の論理積が再生信号(角周波数はω3 であ
る。)として出力する。従って、この実施例では、光ク
ロックパルス列Sc が、時刻t1 、t2 ・・・t6 とし
て半導体増幅器18aに入射されるとすると、入力光信
号パルス列Si と光クロックパルス列Sc の各信号が時
間的に重なる(一致する)時刻t1 、t3 、t4 及びt
5 に再生信号が発生する。
【0060】このように、4光子混合によって発生した
光パルス列S0 は、入力光信号パルスSi と光クロック
パルスSc とが同時に半導体増幅器18aに入射したと
きのみ発生するため、発生した光(再生光)は両パルス
の論理積となっているので、ビットレートがB/Nに落
とされた光パルス列となる。
【0061】上述した図1、図2の実施例では、説明を
簡略化するため、光ファイバと光分離器をそれぞれ4個
ずつ示してあるが、実際はN個の光ファイバと光分離器
が設けられている。このため、所要に応じてN個の低速
データ列が得られる。その場合には、N個の半導体増幅
器を用いることによりビットレートがB/N(bit/
s)に落とされたNチャネルの光再生信号を各光分波器
からそれぞれ出力させることができる。
【0062】上述したことから理解できるように、この
発明の実施例では光クロックパルスと入力光信号パルス
とを1タイムスロット分だけずらすには、N個の光遅延
器(光ファイバ)によって予め遅延させるため、光ファ
イバ長は短くて済む。したがって、従来のように光ファ
イバ中の伝送損失や信号のパルス幅の拡がりも回避でき
るので、装置の全体構成も簡単になり、ジッタとか構成
を付加することによって生じる雑音もなくなる。このた
め、出力信号の誤り率も減少するという利点がある。
【0063】上述したこの発明の実施例では、光分配器
に光カプラを用いたが、光カプラの代わりにハーフミラ
ーを用いても良い。
【0064】また、光遅延器として光ファイバを用いて
説明したが、光遅延器に用いる光ファイバ長が短いの
で、光ファイバの代わりに光遅延器として光導波路を用
いてこの光導波路と光カプラと光合波器とを集積化する
こともできる。
【0065】また、この実施例では、3次の非線形効果
をもった非線形手段に半導体増幅器を用いたが、例えば
半導体増幅器の代わりに光ファイバを用いても良い。
【0066】
【発明の効果】上述した説明から明らかなように、この
発明では、従来のように、光分離器中に遅延器を設ける
必要がなくなるので、その分、光ファイバを伝送すると
き発生する入力光信号パルスや遅延光クロックパルスの
伝送損失が減少する。
【0067】また、従来のように、光分離器中に遅延器
を設けたり、光ファイバ中の伝送損失を補償するための
光増幅器や入力光信号パルス及び遅延光クロックパルス
のパルス幅の拡がりを補正するための装置なども必要が
なくなるので、装置も簡単になり、したがって、ジッタ
や雑音による信号の誤り率も減少する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の光多段分離装置の構成を説明するた
めに供するブロック図である。
【図2】この発明の動作を説明するために供するタイム
チャート図である。
【図3】この発明の半導体増幅装置の光再生信号の形成
される様子を説明するために供する説明図である。
【図4】この発明の半導体増幅器の構造を説明するため
に供する斜視図である。
【符号の説明】
10:光カプラ 12(12a〜12d):光ファイバ 14(14a〜14d):光分離器 16(16a〜16d):光合波器 18(18a〜18d):半導体増幅器 20(20a〜20d):光分波器 22:光クロックパルス 24:入力光信号パルス 26、28、30、32:低速データ列(光パルス列) 50:光導波路 52:下側クラッド層 54:上側クラッド層 56、58:電流ブロック層 60:上部電極 62:下部電極 64、66:ARコート

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビットレートB(bit/s)の入力光
    信号パルスと同期しているパルス繰り返し周波数がB/
    N(Hz)(Nは正の整数)の光クロックパルスをN個
    の該光クロックパルスに分配する光分配器と、 該光分配器からの該光クロックパルスの各々を個別に遅
    延させるN個の光遅延器と、 該光遅延器の出力端にそれぞれ接続されかつ互いに順次
    に接続されたN個の光分離器とを具え、 前記光分離器は、前記入力光信号パルスと前記光遅延器
    で遅延された遅延光クロックパルスを合波する光合波器
    と、 合波されたそれぞれの光パルスから新たな再生信号を発
    生させるための3次の非線形効果をもった非線形手段
    と、 該非線形手段で再生された信号を前記入力光信号パルス
    及び前記遅延光クロックパルスから分波し、かつ入力光
    信号パルスを次段の光分離器に導くための光分波器とを
    含むことを特徴とする光多段分離装置。
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