JPH0882780A - 画像出力装置 - Google Patents

画像出力装置

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JPH0882780A
JPH0882780A JP6219283A JP21928394A JPH0882780A JP H0882780 A JPH0882780 A JP H0882780A JP 6219283 A JP6219283 A JP 6219283A JP 21928394 A JP21928394 A JP 21928394A JP H0882780 A JPH0882780 A JP H0882780A
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spatial light
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light modulator
mirror
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JP6219283A
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English (en)
Inventor
Masayoshi Shiraishi
政良 白石
Koji Kawaguchi
幸治 川口
Yukio Koiwa
進雄 小岩
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Seiko Instruments Inc
Original Assignee
Seiko Instruments Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光画像情報を光学的に任意の位置へ移動する
機能を持つ画像出力装置を得ることである。 【構成】 空間光変調器と、画像を表示する表示手段
と、前記画像を前記空間光変調器に結像するための入力
結像系と、前記空間光変調器に表示された画像を表示面
上に結像するための出力結像系と、前記空間光変調器の
変調特性を制御する制御手段と、水平方向に移動する水
平方向移動手段と、垂直方向に移動する垂直方向移動手
段により構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、小型の物体、書類、
ネガ及びリバーサル写真フィルム、写真プリント等の画
像情報を取込み表示する画像出力装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、図9に示すようにリバーサル写真
フィルムや所謂OHPシートのような透明な物体に記録
された画像情報を透過照明して見易いように拡大投影し
て表示する装置が既に広く用いられている。また、図1
0に示すように小型の物体や書類、写真プリント等の不
透明な物体に記録された情報を反射照明により拡大投影
して表示する装置も存在する。拡大投影する際に強力な
光源を用いて高輝度な表示の為に十分な光量を確保でき
るよう、対象画像を空間光変調器を介して光増幅して表
示する装置も存在し、特に液晶空間光変調器を用いたも
のが例えば本願人出願の特公平4−33016号公報に
開示されている。更に、図11に示すように画像情報の
取込みにあたって撮像管やCCD等の走査型のイメージ
デバイスを用いて面画像情報を一度走査されたビデオ情
報に変換し、それをCRTや液晶表示パネルのような表
示装置に入力して表示する装置も既に市販されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の単純な
透過乃至は反射照明による拡大投影機においては、以下
のような問題を有している。第一に、表示装置自体に画
像情報を調整するという機能が全くない為に、表示の目
的に応じて対象物体として使用する媒体の画像の品質を
あらかじめかなり厳密に調整しておく必要があり、画像
情報の複製過程などで画像品質が劣化している場合に
は、表示したい品質の画像が容易に得られないという欠
点を有していた。例えば通常のスライド映写機では、入
力する画像情報の媒体としてはあらかじめリバーサルフ
ィルムに記録したポジ(陽画)画像しか用いることが出
来ず、一般的により広く用いられているネガ(陰画)フ
ィルムは、そのまま拡大投影すると当然コントラスト・
色彩ともに反転した陰画が表示される為、画像情報の媒
体として用いることが出来ない。オーバーヘッドプロジ
ェクターにおいても、画像情報の調整機能を欠くという
点では同じ欠点を有している。
【0004】文字文書のような白黒二値画像の表示では
この欠点はさほど目立たないが、写真のようなグレース
ケール乃至はカラーの色調を伴う画像については、OH
Pシートの作成に用いられる電子コピー等の過程で生ず
る原画像情報の劣化が直接表示画像の品質に反映され
る。その為に「OHPでは良く判りませんが・・・」と
いう言訳がよく聞かれる事になる。例え表示対象が小型
部品等の実物であっても、その表面が黒色で十分な反射
率が得られなかったり、逆に金属反射面で明るすぎる為
に細かい詳細情報がまぶし過ぎて良く見えなかったりす
る場合があり、表示画像の品質を調整する機能を備えて
いることが望ましい。
【0005】第二に、対象物体を照明した光がそのまま
表示に用いられる為に、高品質の画像表示に十分な照度
がとれないという欠点も有していた。例えばスライド映
写機においては、スライドフィルムが熱によって劣化・
変形する為これを照射する光強度には限界がある。また
実体投影機においても、対象物の反射率が低かったり反
射面が傾いた鏡面である場合には、照明光の大部分が吸
収されるか表示装置の読取り窓以外の方向に反射される
為に、表示装置に入力される光強度は実際に照射した光
強度に比べて大きく低下する。このような場合には表示
される画像の輝度が低くなる為強力な照明光源を用いれ
ば本来得られる筈である高輝度の表示が実現できない。
対象画像を空間光変調器を介して光増幅して表示する装
置は、強力な表示用光源と空間光変調器による光増幅機
能を持たせたものであり、この第二の欠点を克服し高輝
度の表示画像を得る事が出来るが、既に挙げた読込み画
像の劣化を補正して高品質の表示を得る機能が無いとい
う第一の欠点は免れていない。
【0006】第三に、表示装置自体に画像情報を選択す
るという機能が全くない為に、予め不要な画像情報を削
除し、所望の画像情報のみを選択しておく必要がある。
このように、対象物体として使用する媒体中に表示や記
録に用いる画像情報と用いたくない画像情報が混在する
場合に、画像情報を選択的に抽出することが困難である
という欠点を有していた。
【0007】例えば、オーバーヘッドプロジェクターで
は、紙や黒いフィルム等をOHPフィルムの上に置き、
光を遮ることにより画像情報を選択しなければならず、
所望の形に紙やフィルムを切断するのに手間が掛かっ
た。また、通常のスライド映写機でも予め画像情報を選
択した専用スライドフィルムを作成する必要があり面倒
であった。
【0008】第四に、所望の画像情報を所望の位置に移
動するという機能がない為に、表示装置自体または対象
物体として使用する媒体を移動させる必要がある。例え
ば、オーバーヘッドプロジェクターでは、選択した画像
情報をスクリーンの上部や中央等の見やすい位置に投影
するためには、OHPフィルムを移動させなければなら
ない。また、スライド映写機ではスライド映写機自体を
動かし、所望の画像情報を所望の位置に移動しなければ
ならず、さらに、この移動に伴い焦点距離を再度調整す
る必要があるという欠点を有していた。
【0009】以上をまとめれば、従来の画像情報を光の
ままで取込み表示する装置においては、第一に画像情報
の劣化を補い、又は表示の目的に応じて調整する機能が
無くしばしば目的に応じた最適な表示が得られない、第
二に十分に強力な光源を対象物に照射できないか、たと
え出来たとしても表示する為にそのすべてを利用できな
い、第三に表示装置自体に画像情報を選択するという機
能が全くない、第四に所望の画像情報を見やすい位置に
移動するという機能がないという課題があった。
【0010】そこで、この発明の目的は従来のこのよう
な課題を解決するため、画像出力装置の内部に画像の品
質を目的に従って調整する機構を有し、更に高輝度の表
示画像を得る為の光増幅機能も同時に有しながら、光画
像信号を電気走査信号に変換する場合に生じる高周波成
分の欠落を避け、光入力信号をそのまま光出力信号とし
て表示できる画像出力装置を得ることに加え、特に、画
像情報を選択するという機能と、画像情報を任意の位置
に移動する機能を持つ画像出力装置を得ることである。
【0011】
【課題を解決するための手段】空間光変調器と、表示対
象画像を表示する表示手段と、前記表示対象画像を前記
空間光変調器の入力面上に結像するための入力結像系
と、前記空間光変調器の出力面上に表示された画像を表
示面上に結像するための出力結像系と、前記空間光変調
器の変調特性を制御する制御手段を有する画像出力装置
であって、前記表示対象画像の画像情報を水平方向に移
動する水平方向移動手段と、垂直方向に移動する垂直方
向移動手段を設けた。
【0012】
【作用】上記のように構成された画像出力装置において
は、空間光変調器によって入力画像の光増幅が可能にな
るとともに、その変調特性を制御手段により制御するこ
とによって、単なる光増幅に止まらず空間光変調器の持
つ変調機能を生かして画像情報を目的に応じて調整する
ことが可能になり、さらには、表示対象画像の画像情報
を水平方向に移動する水平方向移動手段と垂直方向に移
動する垂直方向移動手段を設けることにより、表示面上
の任意の場所に表示対象画像を出力することが可能であ
る。
【0013】
【実施例】
(実施例1)以下に本発明の実施例を以下の図に基づい
て説明する。図1は本発明の画像出力装置における全体
の構成を示す構成図である。図2は入力結像系の構成を
示す構成図である。図3は本実施例における光書込液晶
空間光変調器の構造を示す説明図である。図4は本実施
例における光書込液晶空間光変調器に印加する駆動波形
を示した説明図である。
【0014】まず、図1に基づいて本実施例における画
像出力装置の構造について説明する。書込光源1とコリ
メータレンズ2とネガフィルム3は表示手段を構成して
いる。書込光源1はハロゲンランプやメタルハライドラ
ンプ等の広帯域の可視光を出力する白色光源であるが、
空間光変調器6に書き込み可能な周波数を有するもので
あれば良く、特にこれに限定されるものではない。コリ
メータレンズ2は入射光を略平行にするものである。ネ
ガフィルム3は画像情報を陰画画像で記録しているもの
である。入力結像系53はネガフィルム3を透過した光
の画像情報(以下、これを光画像情報とする)を任意の
位置に移動し、移動した光画像情報を空間光変調器6の
書込面上に結像させるものである。空間光変調器6の詳
細については後述する動作説明の中で説明する。
【0015】読出光源8とコリメータレンズ9とPBS
7と出力投影レンズ系10は出力結像系を構成してい
る。読出光源8は書込光源1と同様で白色光源である
が、赤色や緑色など狭帯域の光源であるLEDなどでも
よいし、半導体レーザーのようなコヒーレント光源でも
良い。コリメータレンズ9は読出光源8の出力光を略平
行にするものである。PBS7は偏光ビームスプリッタ
ー(以下、PBSと略称する)であり、コリメータレン
ズ9により略平行にされた光束を空間光変調器6の読み
出し面に照射し、且つ、空間光変調器6の読み出し面か
らの反射光を透過させるものである。出力投影レンズ系
10は空間光変調器6の読み出し面より読み出した光画
像情報をスクリーンなどの出力画面11に結像されるも
のである。
【0016】次に本実施例における画像出力装置の詳細
な動作について説明する。ネガフィルム3はコリメータ
レンズ2によって集光された書込光源1の光により透過
照明される。そして、ネガフィルム3を透過した光は光
画像情報として伝搬され、入力結像系53内の水平方向
移動手段と垂直方向移動手段によって任意の位置に移動
された後に空間光変調器6の書込面上に結像される。
【0017】例えば、図2に示す構成により任意の位置
に画像情報を移動する。ネガフィルム3を透過した光画
像情報24はミラー21で反射され、ミラー22に入射
される。ミラー22は垂直方向移動手段に相当し、ミラ
ー21に反射された光束の光軸方向にミラー22を移動
することにより、表示面上に結像される最終的な画像情
報を垂直方向に移動することが可能である。また、ミラ
ー22で反射された画像情報はミラー23に入射され
る。ミラー23は水平方向移動手段に相当し、ミラー2
3をミラー22に反射された光束の光軸方向に移動する
ことにより、表示面上に結像される最終的な画像情報を
水平方向に移動することが可能である。この際、ミラー
で幾度か反射され、画像情報は反時計回りに90゜回転
するが、予めネガフィルム3を時計回りに90゜回転し
ておくことにより、この回転を補正することが出来る。
このように、所望の位置に移動された画像情報25は空
間光変調器6の書き込み面に結像される。
【0018】本実施例ではミラー23とミラー22は独
立に移動し、水平方向と垂直方向の移動を実現してい
る。このように水平方向移動手段と垂直方向移動手段を
独立に動作させる場合には、後段の移動手段(ここで
は、ミラー23)は前段の移動手段(ここではミラー2
2)の移動により画像情報が移動しても必要な画像情報
が欠落しないような大きさが必要である。しかし、ミラ
ー23とミラー22が同一のステージ上にあり、ミラー
23とミラー22が同一の方向に同一の距離だけ移動す
る場合にはミラー23とミラー22は同等の大きさで良
い。
【0019】また、本実施例では垂直方向に移動した後
に水平方向に移動したが、移動の順序はこれに限定され
るものではないことは言うまでもない。さらに、本実施
例では、24の入力光と25の出力光の方向を合わせる
為にミラーを3枚により構成したが、方向を合わせるこ
とを考慮しなければミラー2枚により構成できる。
【0020】次に、この書き込み面に結像された画像情
報は、図示しない制御手段により制御された空間光変調
器6の変調特性にしたがって変調を受け、空間光変調器
6の読出面上に現れる。以下に、空間光変調器6の構造
や変調方法について、図3と図4を用いて説明する。
【0021】図3において、液晶分子を狭持するための
ガラスやプラスティックなどの透明基板206a、20
6bは、表面に透明電極層207a、207b、垂直配
向ポリイミド膜を塗布した後表面を毛先の揃ったベルベ
ットやナイロンなどの布でラビング処理した配向膜層2
08a、208bが設けられている。透明基板206a
と206bはその配向膜層208a、208b側を、ス
ペーサ213を介して間隙を制御して対向させ、ネマチ
ック液晶211を狭持するようになっている。
【0022】また、光による書き込み側の透明電極層2
07a上には、光導電層209が配向膜層208aとの
間に積層形成され、書き込み側の透明基板206aと読
み出し側の透明基板206bのセル外面には、無反射コ
ーティング212a、212bが形成されている。光導
電層209としては、i型、pi型またはpin型の水
素化アモルファスシリコンや、ZnSe、CdSeまた
はCdTeSeなどのカルコゲナイド光導電体、さらに
はバナジルフタロシアニンなどの有機光導電体などを用
いることができる。
【0023】また、光導電層209と配向膜層208a
との間には誘電体ミラー210が積層形成されている。
誘電体ミラー210は、シリコンや、シリコンとゲルマ
ニウムの化合物などからなる高屈折率膜のλ/4膜と二
酸化ケイ素やフッ化マグネシウムなどの低屈折率酸化物
のλ/4膜を交互に積層した構造を持つ遮光性の高い光
反射層と、酸化チタンや酸化ジルコニウムなどの高屈折
率酸化物のλ/4膜と二酸化ケイ素やフッ化マグネシウ
ムなどの低屈折率酸化物のλ/4膜を交互に積層した構
造を持つ高反射層とが光導電体209の側から順に積層
形成された構成になっている。なお、以下の説明では、
透明電極207aと光導電層209との界面を書込面、
ネマチック液晶211で形成される面を読出面と呼ぶこ
とにする。
【0024】また、上記透明基板206aとしては、光
ファイバープレートなどの光伝送異方性を持った透明基
板を用いてもよいことは言うまでもない。上記構造を持
つ光書込型空間光変調器において、ネマチック液晶21
1は配向膜層208a、208b面の垂線に対して、約
0.3〜5度液晶分子が傾いて初期配向されている。す
なわち、なんら電界が当該ネマチック液晶211に印加
されていない場合は、ネマチック液晶211は配向膜層
208a、208b面の垂線に対して、約0.3〜5度
液晶分子が傾いて配向されている。この光書込型空間光
変調器に、図4(A)に示すような双極パルス電圧を印
加する。そのとき、図3の透明基板206aの側から書
込光108を照射すると、当該書込光が照射された部分
の光導電体209のインピーダンスはおよそ1000倍
近くまたはそれ以上低下するために、前記双極パルス電
圧の実効値の大部分はネマチック液晶211に印加され
る。すると、前記双極パルス電圧の実効値が印加された
液晶分子は、当該実効値に対応して配向膜層208a、
208b面の垂線に対しての傾き角が大きくなるため
に、これに対応した複屈折変化が前記書込光108が照
射された部分のネマチック液晶211に生じる。従っ
て、当該光書込型空間光変調器の読出側から特定の方向
に偏光した読出光109を照射し、当該読出光109の
偏光方向に垂直な(平行な)方向に偏光方向を持つ偏光
素子を介して、当該光書込型液晶空間光変調器からの読
出光109の反射光を検出すれば、書込光108が照射
された部分がポジ(ネガ)の読出像が得られる。
【0025】このとき、駆動電圧の振幅を図4(B)の
ように小さく(または大きく)したり、駆動電圧波形の
周波数を図4(C)のように大きく(または小さく)す
ることによって、読出画像の明るさ、コントラストおよ
び解像度を変化させたり、ポジ/ネガ反転を行ったりす
ることができる。このとき印加される駆動電圧は、当該
光書込型液晶空間光変調器の構成膜材料や膜厚などによ
って制限されるが、振幅が8〜20V、周波数は0.5
〜10kHzの範囲内である場合が多い。
【0026】また、当該光書込型液晶空間光変調器に印
加される駆動電圧波形としては、図4に示すような波形
以外にも、正弦波形や鋸歯波形などの周期的電圧波形を
印加してもよいことは言うまでもない。本実施例で用い
た以外の空間光変調器6として、図7に示す光書込型強
誘電性液晶空間光変調器も本実施例の空間光変調器とし
て使用可能である。
【0027】次に、空間光変調器6により変調を施した
画像情報の読み出し方法について説明する。読出光源8
から発せられる光束は、コリメータレンズ9によって略
平行にされ、PBS7によってP偏光とS偏光の光束に
分離される。PBS7によって分離・反射されたS偏光
の光束は、空間光変調器6の読出面を照射する。ここで
はS偏光のみを利用するとしたが、P偏光の光束を利用
する光学系でも良いことは言うまでもない。PBS7に
よって分離・反射されたS偏光の光束は、空間光変調器
6の読出面を照射する。空間光変調器6は、S偏光の光
束が読出面に照射されたときに位相変調されるように、
あらかじめ液晶の配向方向や電気光学結晶の光学軸の方
向が調整されている。このS偏光の光束は読み出し面で
位相変調されて反射される。この読み出し面で反射され
た光束は、再びPBS7を透過することによって位相変
調から強度変調に変換される。この強度変調された光束
は、出力投影レンズ系10によってスクリーンなどの出
力画面11に結像される。ここで、出力投影レンズ系1
1にとって、空間光変調器6の読み出し面と出力画面1
1とは結像位置の関係になっている。プロジェクターな
どの場合は出力画面11はスクリーンであり、コピー機
などの場合には出力画面11には印字機構の結像面であ
る。また、ネガフィルム上の陰画を陰画紙上に拡大投影
して焼付ける引伸ばし機の場合には、出力画面11は感
光性の印画紙の結像面である。
【0028】上記実施例では、入力結像系53中に水平
方向移動手段と垂直方向移動手段を設け、画像情報を移
動した後に空間光変調器6に書き込む画像出力装置の構
成としたが、入力結像系53中ではなく、出力結像系中
に水平方向移動手段と垂直方向移動手段を設けても同様
に所望の位置に移動できる。具体的には、PBS7と出
力投影レンズ系10の間に、図2に示す水平方向移動手
段と垂直方向移動手段から成る構成を設ければ良い。ま
た、後段の移動手段(ここでは、ミラー23)に合わせ
て、出力投影レンズ系10を移動することにより収差の
小さい画像を出力できる。また、本実施例で用いた水平
方向移動手段と垂直方向移動手段のように光束に対する
角度を一定に保ち、所望の位置に画像情報を移動する方
式の他に、光束に対する角度を調整することにより、所
望の位置に画像情報を移動する方式、例えば、ガルバノ
メトリックミラーやポリゴンミラー等を用いても良い。
【0029】さらに、上記実施例ではPBS7は、
(1)読出光入射光と反射光との光路の分離、(2)読
出入射光の偏光、(3)読出反射光の検光、の三つの機
能を果たしているが、これらの機能を異なる要素部品に
分担して負わせる事も可能である。図13はこのような
場合の実施例の構成を示す構成図である。
【0030】図13(a)は(1)の機能にハーフミラ
ー、(2)及び(3)の機能に偏光板を各1枚用いる場
合、図13(b)は(2)及び(3)の機能を偏光板1
枚で兼用する場合である。図13(a)においては、読
出光源からの略平行な光束は、偏光子15によって偏光
された光束としてハーフミラー16に入射し、ハーフミ
ラー16で2光束に分岐される。分岐された一方の光束
は光書込液晶空間光変調器6の読出面を照射する。光書
込液晶空間光変調器6の読出面で反射する位相変調され
た光束は、再びハーフミラー16で2光束に分岐された
後、その一方の光束は検光子17によって強度変調に変
換される。以上の構成により、図12で示した構成と同
様の動作が可能である。さらに、図13(b)に示すよ
うに、偏光子15と検光子17を1枚の偏光板18で兼
用し、ハーフミラー16と光書込液晶空間光変調器6の
間の光路中に配置する構成でも良いことは言うまでもな
い。
【0031】ところで、空間光変調器6の変調特性のな
かで、ネガ像読み出しとポジ像読み出しに関しては、空
間光変調器6の駆動方法を変えることによって互いに変
更できるだけでなく、光学系を変更することによっても
可能である。例えば、図12で示した実施例のようにP
BSを用いた場合は、偏光子と検光子の関係はクロスニ
コルになっており、図13(b)の場合は平行ニコルに
なっており、それぞれ変更することは出来ない。しか
し、図13(a)で示した実施例の場合は変更すること
が可能である。例えば偏光子15と検光子17がクロス
ニコルになっている場合にポジ像での読み出しが可能で
ある状態において、偏光子15或いは検光子17のどち
らか一方を45度回転して平行ニコルにすると、ネガ像
での読み出しとなる。さらに45度回転することによ
り、再びクロスニコルにするとポジ像での読み出しとな
る。
【0032】上記構成により、空間光変調器6の書込面
に照射された画像は、空間光変調器6の図示しない制御
手段によってその変調特性を意図的に変えることによっ
て、ネガ・ポジ反転やガンマ特性の変更など、所望の処
理をされた画像に変換されて出力面面11上に投影する
ことが可能となる。ここで、読出光源が照射する光束の
分光分布に応じて、投影された画像は単色或いは狭帯域
の画像であったり、白黒画像であったりする。
【0033】本実施例においては出力対象画像情報媒体
が透過性の媒体である場合について説明したが、出力対
象画像情報が反射性の媒体、例えば小型部品・書類等で
あっても同様の効果得られる。出力対象画像情報媒体が
透過性の媒体か反射性の媒体かの違いは、画像入力に使
われる照明形態が透過照明か反射照明かの違いになって
あらわれるだけであり、本発明にとって本質的な違いで
はない。従って、以下の実施例の説明においては、繁雑
を避ける為にすべて透過性の媒体に対する透過照明によ
る読込みの例だけを挙げるが、照明形態を変更すれば、
これらすべての例が反射性の媒体に担われた画像情報に
たいしても適用可能であるのは言うまでもない。また、
空間光変調器についても、読出部の構成が反射型である
場合のみを記載しているが、透過読出型の空間光変調器
を用いたとしても、空間光変調器出力画像の読出光の照
明形態を反射照明から透過照明に変更する事により同様
に実現可能である事を述べておく。当然、本発明の実施
形態は、反射読取り型空間光変調器に限られるものでは
なく、透過読取り型の空間光変調器を用いても実施可能
である事は言うまでもない。
【0034】(実施例2)以下に本発明の実施例を以下
の図に基づいて説明する。図5は本発明の画像出力装置
における全体の構成を示す構成図である。図1と重複す
る部分には同一の符号を付して説明を省略する。図6は
本実施例における領域抽出手段の動作を説明する説明図
である。図7は本実施例における光書込強誘電性液晶空
間光変調器の構造を示す説明図である。
【0035】まず、図5に基づいて本実施例における画
像出力装置の構造について説明する。液晶シャッタ4は
領域抽出手段に相当し、TFT液晶や強誘電性液晶等に
より構成される。その他の構成は実施例1と同様であ
り、説明は省略する。
【0036】次に本実施例における画像出力装置の詳細
な動作について説明する。ネガフィルム3はコリメータ
レンズ2によって集光された書込光源1の光により透過
照明される。そして、ネガフィルム3を透過した光は入
力画像情報として伝搬され、液晶シャッタ4に照射され
る。液晶シャッタ4は図示しない制御手段により予め所
望の領域のみが光を透過するように書き込まれており、
液晶シャッタ4を透過した所望の入力画像情報のみが、
入力結像系53によって任意の位置に移動され空間光変
調器6の書込面上に結像される。
【0037】例えば、図6(a)に示すような陰画画像
がネガフィルム3に記録されており、1行目の文字領域
だけを出力画面11に照射する為には、予め液晶シャッ
タ4に図6(b)に示す像を書き込んでおき、画像情報
の選択を行う。液晶シャッタ4の透過領域は光を透過
し、遮断領域は光を遮断するものであり、図6(c)に
示す画像情報が入力結像系53に入射される。入力結像
系53に入射された画像情報は上述したように水平方向
移動手段と垂直方向移動手段によって任意の位置に移動
され、例えば、空間光変調器6の書き込み面上では中央
部に移動され結像される。この書き込み面に結像された
画像情報は、空間光変調器6の変調特性にしたがって変
調を受け、空間光変調器6の読出面上に現れる。
【0038】次に、本発明で用いた空間光変調器の構造
について説明する。図7は本発明に用いた光書込型強誘
電性液晶空間光変調器の一例を示す構成図である。図7
に示される光書込型強誘電性液晶空間光変調器が図3に
示される空間光変調器と異なるところは、図3のネマチ
ック液晶211の代わりに強誘電性液晶214が用いら
れていることだけである。従って、図3と同様の作用を
及ぼす構成要素に対しては同一の番号を付しその説明を
省略する。ただし、配向膜層208a、および208b
としては、透明基板の法線方向から75度から85度の
範囲で一酸化珪素を斜方蒸着して形成したものを用いた
方が、良好な変調特性を有することは付記しておく。さ
らに、誘電体ミラー210は、上記表示対象画像を二値
化して変調しかつ光増幅を要しない場合には、その駆動
方法に応じて省略してもよい。
【0039】次に、上記構造を持つ光書込型強誘電性液
晶空間光変調器を初期化する方法を示す。第1の方法
は、一度光書込型強誘電性液晶空間光変調器の書込面
(誘電体ミラーを有さない光書込型強誘電性液晶空間光
変調器の場合は読出面でもよい)全面を光照射し、その
明時の動作閾値電圧よりも充分に高いパルス電圧あるい
は直流バイアス電圧あるいは100Hz〜50kHzの
交流電圧を重畳した直流バイアス電圧を透明電極層20
7aと207bとの間に印加して、強誘電性液晶分子を
一方向の安定状態に揃え、その状態をメモリさせる方法
である。第2の方法は、光照射があるなしに関わらず、
暗時の動作閾値電圧よりも充分に高いパルス電圧あるい
は直流バイアス電圧あるいは100Hz〜50kHzの
交流電圧を重畳した直流バイアス電圧を透明電極層20
7aと207bとの間に印加して強誘電性液晶を一方向
の安定状態に揃え、その状態をメモリさせる方法であ
る。
【0040】さらに、光書込型強誘電性液晶空間光変調
器を上記のように初期化した後の動作について説明す
る。暗時の動作閾値電圧よりも低く、光照射時の動作閾
値電圧よりも高い初期化したときと逆極性のパルス電圧
あるいは直流バイアス電圧あるいは100Hz〜50k
Hzの交流電圧を重畳した直流バイアス電圧を透明電極
層207aと207bとの間に印加しながら、表示対象
画像の光書き込みをする。光導電層209として水素化
アモルファスシリコンを用いた場合は、照射されるレー
ザ光の波長が約900nm以下であるならば、書込光照
射を受けた領域の光導電層にはキャリアが発生し、発生
したキャリアは駆動電圧により電界方向にドリフトし、
その結果駆動閾値電圧が下がり、書込光照射が行われた
領域には動作閾値電圧以上で初期化のときと逆極性のバ
イアス電圧が印加され、強誘電性液晶は自発分極の反転
に伴う分子の反転が起こり、もう一方の安定状態に移行
するので、画像が二値化処理されて記憶される。この記
憶された画像は、駆動電圧がゼロになっても記憶された
ままになっている。
【0041】二値化されて記憶された画像は、初期化に
よって揃えられた液晶分子の配列の方向(またはそれに
直角方向)に偏光軸を合わせた直線偏光の読み出し光の
照射、および、誘電体ミラー210による反射光の偏光
方向に対し、偏光軸が直角(あるいは平行)になるよう
に配置された検光子を通すことにより、ポジ状態または
ネガ状態で読み出すことができる。あるいはまた、上記
説明で得られた読出画像のポジ/ネガ反転画像を得るた
めには、上記説明の初期化電圧、正電圧および負電圧の
極性を全て逆極性にすることによっても実現できること
は言うまでもない。
【0042】光導電層209として水素化アモルファス
シリコンを用いた場合は、波長約660nm近傍より長
い波長の光は光導電層209を透過するようになる。従
ってこの場合、誘電体ミラー210を有していない光書
込型強誘電性液晶空間光変調器の読出光として、波長6
60nm以上の光を用いれば、当該光書込型強誘電性液
晶空間光変調器を透過型の光書込型空間光変調器として
用いることができる。特に、記憶された画像を駆動電圧
ゼロで保持した状態で読み出せば、記憶された画像を消
去することなく読み出すことができる。
【0043】あるいはまた、本発明に用いた光書込型強
誘電性液晶空間光変調器は、連続階調を有する画像の表
示をすることもできる。すなわち、このような光書込強
誘電性液晶空間光変調器の光導電層209の電圧特性が
正、負交互に繰り返されるようなパルス電圧を、透明電
極層207a、207bの間に連続的に印加して当該光
書込強誘電性液晶空間光変調器を動作させる。そして、
このとき前記正電圧のほうが前記負電圧よりもパルス高
さが高くなるように、前記透明電極層207a、207
bの間にはDCバイアス電圧を重畳するものとする。ま
た、上記のようにして、読み出される入力画像がポジ画
像になるように、読み出し光の偏光方向を定めておくも
のとする。そして、当該光書込型強誘電性液晶空間光変
調器は、前記正電圧が印加されているときに入力像の消
去、前記負電圧が印加去れているときに入力像の書き込
みと読み出しを行う。
【0044】このような非対称パルス電圧が印加されて
いると、書き込み時には光導電層209に照射される光
強度に比例した書き込み電圧(負電圧)が強誘電性液晶
層214に印加され、強誘電性液晶分子にはこの書込光
に比例した反発力が働くが、同時に駆動電圧の非対称性
のため、もとの安定状態に戻ろうとする緩和力が強誘電
性液晶分子に働く。このため、当該駆動方式を用いた光
書込型強誘電性液晶空間光変調器の書き込み時の読み出
し光強度は、書き込み光強度に比例して大きくなり、時
間とともに消失する。この消失時間は強誘電性液晶分子
の緩和時間によって決まるため、当該光書込型強誘電性
液晶空間光変調器に用いる強誘電性液晶材料によっても
異なるが、前記非対称パルス電圧の周波数は約100H
z以上が好ましい。以上説明した駆動方式を用いること
により、本発明に用いる光書込型強誘電性液晶空間光変
調器には、連続的な階調を持った表示対象画像の書き込
みを実時間で行うことができる。
【0045】また、ネガ画像の連続階調画像を当該光書
込型強誘電性液晶空間光変調器に上記と同一の読出光学
系の配置で行う場合は、上記正電圧のほうが上記負電圧
よりもパルス高さが低くなるように、前記透明電極層2
07a、207bの間にはDCバイアス電圧を重畳して
動作させればよいことは言うまでもない。
【0046】本実施例で用いた以外の空間光変調器とし
て、図3に示した光書込型液晶空間光変調器も本実施例
の空間光変調器として使用可能である。次に、空間光変
調器6により変調を施した画像情報の読み出し方法につ
いて説明する。読出光源8から発せられる光束は、コリ
メータレンズ9によって略平行にされ、PBS7によっ
てP偏光とS偏光の光束に分離される。PBS7によっ
て分離・反射されたS偏光の光束は、空間光変調器6の
読出面を照射する。ここではS偏光のみを利用するとし
たが、P偏光の光束を利用する光学系でも良いことは言
うまでもない。PBS7によって分離・反射されたS偏
光の光束は、空間光変調器6の読出面を照射する。空間
光変調器6は、S偏光の光束が読出面に照射されたとき
に位相変調されるように、あらかじめ液晶の配向方向や
電気光学結晶の光学軸の方向が調整されている。このS
偏光の光束は読み出し面で位相変調されて反射される。
この読み出し面で反射された光束は、再びPBS7を透
過することによって位相変調から強度変調に変換され
る。この強度変調された光束は、出力投影レンズ系10
によってスクリーンなどの出力画面11に結像される。
ここで、出力投影レンズ系11にとって、空間光変調器
6の読み出し面と出力画面11とは結像位置の関係にな
っている。プロジェクターなどの場合は出力画面11は
スクリーンであり、コピー機などの場合には出力画面1
1には印字機構の結像面である。また、ネガフィルム上
の陰画を陰画紙上に拡大投影して焼付ける引伸ばし機の
場合には、出力画面11は感光性の印画紙の結像面であ
る。
【0047】上記実施例では、空間光変調器6の変調特
性のなかで、ネガ像読み出しとポジ像読み出しに関して
は、空間光変調器6の駆動方法を変えることによって互
いに変更できるだけでなく、光学系を変更することによ
っても可能である。まず第一の方法は、空間光変調器を
光軸に対して垂直な面内で回転させる方法である。例え
ば、ポジ像での読み出しが可能である状態において、空
間光変調器を光軸に対して垂直な面内で45度回転する
と、ネガ像での読み出しとなる。さらに45度回転する
と、再びポジ像での読み出しとなる。この方法は、図1
2、図13(a)、(b)のいずれの光学系でも可能で
ある。
【0048】また第2の方法は、偏光子と検光子の関係
を変化させる方法である。例えば、図12で示した実施
例のようにPBSを用いた場合は、偏光子と検光子の関
係はクロスニコルになっており、図13(b)の場合は
平行ニコルになっており、それぞれ変更することは出来
ない。しかし、図13(a)で示した実施例の場合は変
更することが可能である。例えば偏光子15と検光子1
7がクロスニコルになっている場合にポジ像での読み出
しが可能である状態において、偏光子15或いは検光子
17のどちらか一方を45度回転して平行ニコルにする
と、ネガ像での読み出しとなる。さらに45度回転する
ことにより、再びクロスニコルにするとポジ像での読み
出しとなる。
【0049】上記構成により、空間光変調器6の書込面
に照射された画像は、空間光変調器6の図示しない制御
手段によってその変調特性を意図的に変えることによっ
て、ネガ・ポジ反転やガンマ特性の変更など、所望の処
理をされた画像に変換されて出力面面11上に投影する
ことが可能となる。ここで、読出光源が照射する光束の
分光分布に応じて、投影された画像は単色或いは狭帯域
の画像であったり、白黒画像であったりする。
【0050】上記実施例では、入力結像系53中に水平
方向移動手段と垂直方向移動手段を設け、画像情報を移
動した後に空間光変調器6に書き込む画像出力装置の構
成としたが、入力結像系53中ではなく、出力結像系中
に水平方向移動手段と垂直方向移動手段を設けても同様
に所望の位置に移動できる。具体的には、PBS7と出
力投影レンズ系10の間に、図2に示す水平方向移動手
段と垂直方向移動手段から成る構成を設ければ良い。ま
た、後段の移動手段(ここでは、ミラー23)に合わせ
て、出力投影レンズ系10を移動することにより収差の
小さい画像を出力できる。
【0051】また、領域抽出手段に相当する液晶シャッ
タ4をネガフィルム3と入力結像系53の間の光路上に
設けたが、液晶シャッタ4の位置はこれに限定されるも
のではなく、例えば、コリメータレンズ2とネガフィル
ム3,入力結像系53と空間光変調器6,PBS7と出
力投影レンズ10,またはコリメータレンズ9とPBS
7の間等に配置しても同様の効果が得られることは言う
までもない。ただし、移動された後に領域を抽出する
か、移動する前に領域を抽出するかによって、領域を抽
出する位置が異なることを考慮しなければならない。
【0052】また、本実施例においては出力対象画像情
報媒体が透過性の媒体である場合について説明したが、
出力対象画像情報が反射性の媒体、例えば小型部品・書
類等であっても同様の効果得られる。出力対象画像情報
媒体が透過性の媒体か反射性の媒体かの違いは、画像入
力に使われる照明形態が透過照明か反射照明かの違いに
なってあらわれるだけであり、本発明にとって本質的な
違いではない。従って、以下の実施例の説明において
は、繁雑を避ける為にすべて透過性の媒体に対する透過
照明による読込みの例だけを挙げるが、照明形態を変更
すれば、これらすべての例が反射性の媒体に担われた画
像情報にたいしても適用可能であるのは言うまでもな
い。また、空間光変調器についても、読出部の構成が反
射型である場合のみを記載しているが、透過読出型の空
間光変調器を用いたとしても、空間光変調器出力画像の
読出光の照明形態を反射照明から透過照明に変更する事
により同様に実現可能である事を述べておく。当然、本
発明の実施形態は、反射読取り型空間光変調器に限られ
るものではなく、透過読取り型の空間光変調器を用いて
も実施可能である事は言うまでもない。
【0053】(実施例3)以下に本発明の実施例を以下
の図に基づいて説明する。図8は本発明の画像出力装置
における全体の構成を示す構成図である。図5と重複す
る部分には同一の符号を付して説明を省略する。
【0054】まず、図8に基づいて本実施例における画
像出力装置の構造について説明する。図8において、1
2a,12b,12cは色分解光学系12を構成してい
る。結像系19と色分解光学系12は入力結像系53を
構成している。12aはR成分を透過し、G成分とB成
分を反射するダイクロイックミラーである。12bはG
成分を反射し、B成分を透過するダイクロイックミラー
である。12cはB成分を反射するものであり、ダイク
ロイックミラーまたは反射鏡である。光書込型強誘電性
液晶空間光変調器5a,5b,5cは図7に示す光書込
型強誘電性液晶空間光変調器であり、詳細については記
述したとおりである。
【0055】読出光源8とコリメータレンズ9と色分解
光学系13とPBS7a,7b,7cと合成系20と移
動手段28と出力投影レンズ系10は出力結像系を構成
している。読出光源8は書込光源1と同様で白色光源で
あり、赤色と緑色と青色のLEDを光源としても良く、
3色のLED光源を用いた場合には図14に示すような
構成となる。コリメータレンズ9は読出光源8の出力光
を略平行にするものである。13aはR成分を反射する
ダイクロイックミラーまたは反射鏡である。13bはG
成分を反射し、R成分を透過するダイクロイックミラー
である。13cはB成分を反射し、R成分とG成分を透
過するダイクロイックミラーである。
【0056】PBS7は偏光ビームスプリッターであ
り、色分解光学系13により色分解された光束を色成分
ごとに光書込型強誘電性液晶空間光変調器5a,5b,
5cの読み出し面に照射し、且つ、光書込型強誘電性液
晶空間光変調器5a,5b,5cの読み出し面からの反
射光を透過させるものである。合成系20は光書込型強
誘電性液晶空間光変調器5a,5b,5cの読み出し面
からの反射光を合成するものであり、R,G,Bの3つ
の光束を1つにまとめ、移動手段28に入力する。移動
手段28は図2に示す構成からなり、画像情報を水平方
向と垂直方向に移動するものである。出力投影レンズ系
10は移動手段28により移動した光画像情報をスクリ
ーンなどの出力画面11に結像するものである。
【0057】次に本実施例の詳細の動作について説明す
る。ネガフィルム3はコリメータレンズ2によって集光
された書込光源1の光により透過照明される。そして、
ネガフィルム3を透過した光は入力画像情報として伝搬
され、液晶シャッタ4に照射される。液晶シャッタ4は
既述したように制御手段により予め所望の領域のみが光
を透過するように書き込まれており、液晶シャッタ4を
透過した所望の入力画像情報のみが入力結像系53に入
射される。そして、入射された画像情報は入力結像系中
の色分解光学系により色分解され、色成分ごとに光書込
型強誘電性液晶空間光変調器の書き込み面に結像され
る。
【0058】画像情報のR成分は12aを透過し、光書
込型強誘電性液晶空間光変調器5aの書き込み面に結像
される。G成分は12aと12bに反射され、光書込型
強誘電性液晶空間光変調器5bの書き込み面に結像され
る。B成分は12aに反射され、12bを透過し、さら
に12cに反射され、光書込型強誘電性液晶空間光変調
器5cの書き込み面に結像される。そして、この書き込
み面に結像された画像情報は、制御手段により制御され
た光書込型強誘電性液晶空間光変調器の変調特性にした
がって変調を受け、光書込型強誘電性液晶空間光変調器
の読出面上に現れる。本実施例で用いた光書込型強誘電
性液晶空間光変調器は実施例2で用いたものと同様であ
り、ここでは説明を省略する。また、実施例1で用いた
光書込型液晶空間光変調器も本実施例で使用可能であ
る。
【0059】次に、光書込型強誘電性液晶空間光変調器
5a,5b,5cにより変調を施した画像情報の読み出
し方法について説明する。読出光源8から発せられる光
束は、コリメータレンズ9によって略平行にされ、13
によりR,G,Bの色成分に分解される。R成分の読み
出し光は13cと13bを透過し、13aにより反射さ
れ、PBS7aに入射される。G成分の読み出し光は1
3cを透過し、13bにより反射され、PBS7bに入
射される。B成分の読み出し光は13cにより反射さ
れ、PBS7cに入射される。そして、各色成分はPB
SによってP偏光とS偏光の光束に分離される。
【0060】PBSによって分離・反射されたS偏光の
光束は、光書込型空間光変調器5a,5b,5cの読出
面を照射する。ここではS偏光のみを利用するとした
が、P偏光の光束を利用する光学系でも良い。光書込型
強誘電性液晶空間光変調器5a,5b,5cは、S偏光
の光束が読出面に照射されたときに位相変調されるよう
に、あらかじめ液晶の配向方向や電気光学結晶の光学軸
の方向が調整されている。このS偏光の光束は読み出し
面で位相変調されて反射される。
【0061】この読み出し面で反射された各光束は、再
びPBSを透過することによって位相変調から強度変調
に変換される。この強度変調されたR成分の光束は、ダ
イクロイックミラー13aに入射され透過する。G成分
の光束はダイクロイックミラー13bに反射され、さら
にダイクロイックミラー13bに反射される。また、B
成分の光束はダイクロイックミラー13cに反射され、
ダイクロイックミラー13bを透過し、さらにダイクロ
イックミラー13cに反射される。このように、各色成
分はダイクロイックミラー13a上で合成され、移動手
段28に入射される。移動手段は図2に示す構成となっ
ており、垂直方向移動手段に相当するミラー22をミラ
ー22に入射される光の光軸上を矢印26方向に移動す
ることにより、出力投影レンズ系10によってスクリー
ンなどの出力画面11に結像される画像を上下に移動で
きる。
【0062】また、水平方向移動手段に相当するミラー
23をミラー23に入射される光の光軸上を矢印27方
向に移動することにより、出力投影レンズ系10によっ
てスクリーンなどの出力画面11に結像される画像を左
右に移動できる。また、後段の移動手段(ここでは、ミ
ラー23)に合わせて、出力投影レンズ系10を移動す
ることにより収差の小さい画像を出力できる。ここで、
出力投影レンズ系10にとって、光書込型強誘電性液晶
空間光変調器5a,5b,5cの読み出し面と出力画面
11とは結像位置の関係になっている。
【0063】以上により、所望の領域の画像情報のみを
投影スクリーンや感光性の印画紙の任意の位置に投影で
きる。また、出力結像系の一例として、図14に示す構
成としても同様の効果を得られる。
【0064】以下に、図14に示す出力結像系を用いた
場合の画像情報の読み出し方法について説明する。8a
は赤色の光を発するLEDであり、8bは緑色の光を発
するLEDであり、8cは青色の光を発するLEDであ
る。9a,9b,9cは8a,8b,8cの各色の出力
光を略平行にするコリメータレンズである。7a,7
b,7cはPBSである。空間光変調器5aにはR成分
の画像情報が変調を施され出力されており、空間光変調
器5bにはG成分の画像情報が変調を施され出力されて
おり、空間光変調器5cにはB成分の画像情報が変調を
施され出力されている。各LEDより発せられる光はコ
リメータレンズ8a,8b,8cにより略平行にされ、
7a,7b,7cによってP偏光とS偏光の光束に分離
される。分離・反射されたS偏光の光束は、光書込型強
誘電性液晶空間光変調器5a,5b,5cの読出面を照
射する。ここではS偏光のみを利用するとしたが、P偏
光の光束を利用する光学系でも良いことは言うまでもな
い。このS偏光の光束は光書込型強誘電性液晶空間光変
調器5a,5b,5cの読み出し面で位相変調されて反
射される。以下については既述したとおりであり、ここ
では説明を省略する。
【0065】本実施例では領域抽出手段に相当する液晶
シャッタ4をネガフィルム3と入力結像系53の間の光
路上に設けたが、液晶シャッタ4の位置はこれに限定さ
れるものではなく、例えば、コリメータレンズ2とネガ
フィルム3,結像系19と色分解光学系12,合成系2
0と移動手段28,またはコリメータレンズ9とPBS
7の間等に配置しても同様の効果が得られる。また、3
色に色分解されている箇所に液晶シャッタ4を配設して
も良いが、色分解した数だけ液晶シャッタが必要とな
り、さらに、これらの位置合わせが非常に困難である、
といった点から好ましくない。
【0066】
【発明の効果】この発明は、以上説明したように空間光
変調器と、表示対象画像を表示する表示手段と、前記表
示対象画像を前記空間光変調器の入力面上に結像するた
めの入力結像系と、前記空間光変調器の出力面上に表示
された画像を表示面上に結像するための出力結像系と、
前記空間光変調器の変調特性を制御する制御手段を有す
る画像出力装置であって、前記入力結像系は前記表示対
象画像の画像情報を水平方向に移動する水平方向移動手
段と、垂直方向に移動する垂直方向移動手段を設けたこ
とにより出力画面上の任意の位置に画像情報を出力でき
るようにし、見やすく違和感のない画像を提供できる。
また、表示対象画像の画像情報の一部乃至全部を抽出す
る領域抽出手段を設けたことにより所望の領域に含まれ
る画像情報のみを出力できるようにし、従来必要として
いたマスキングに関わる煩わしい作業を解決した。
【0067】さらに、これらの効果を組み合わせること
により、プレゼンテーションの効果を著しく向上でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における全体の構成を示す構
成図である。
【図2】本発明の画像出力装置における入力結像系の構
成を示す構成図である。
【図3】本発明の画像出力装置における光書込液晶空間
光変調器の構造を示す説明図である。
【図4】本発明の画像出力装置における光書込液晶空間
光変調器に印加する駆動波形を示した説明図である。
【図5】本発明の実施例2における全体の構成を示す構
成図である。
【図6】本発明の画像出力装置における領域抽出手段の
動作を説明する説明図である。
【図7】本発明の画像出力装置における光書込強誘電性
液晶空間光変調器の構造を示す説明図である。
【図8】本発明の実施例3における全体の構成を示す構
成図である。
【図9】従来技術の一例を示した説明図である。
【図10】従来技術の一例を示した説明図である。
【図11】従来技術の一例を示した説明図である。
【図12】本発明における出力結像系の構成を示す構成
図である。
【図13】本発明における出力結像系の構成を示す構成
図である。
【図14】本発明における出力結像系の構成を示す構成
図である。
【符号の説明】
1 書込光源 2 コリメータレンズ 3 ネガフィルム 6 空間光変調器 8 読出光源 10 出力投影レンズ系 21、22、23 ミラー 53 入力結像系

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空間光変調器と、表示対象画像を表示す
    る表示手段と、前記表示対象画像を前記空間光変調器の
    入力面上に結像するための結像系(以下、これを入力結
    像系と呼ぶ)と、前記空間光変調器の出力面上に表示さ
    れた画像を表示面上に結像するための結像系(以下、こ
    れを出力結像系と呼ぶ)と、前記空間光変調器の変調特
    性を制御する制御手段を有する画像出力装置であって、 前記表示対象画像の画像情報を水平方向に移動する水平
    方向移動手段と、垂直方向に移動する垂直方向移動手段
    を有することを特徴とする画像出力装置。
  2. 【請求項2】 前記表示対象画像の画像情報の一部乃至
    全部を抽出する領域抽出手段を有することを特徴とする
    請求項1に記載の画像出力装置。
  3. 【請求項3】 前記入力結像系は前記表示対象画像の色
    情報を色分解する色分解光学系を、前記空間光変調器は
    少なくとも色分解した数の空間光変調器を有することを
    特徴とする請求項1と2に記載の画像出力装置。
JP6219283A 1994-09-13 1994-09-13 画像出力装置 Pending JPH0882780A (ja)

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JP6219283A JPH0882780A (ja) 1994-09-13 1994-09-13 画像出力装置

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JP6219283A Pending JPH0882780A (ja) 1994-09-13 1994-09-13 画像出力装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20160052347A (ko) * 2014-10-29 2016-05-12 팔로 알토 리서치 센터 인코포레이티드 액정 푸리에 변환 이미징 분광계

Cited By (2)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20160052347A (ko) * 2014-10-29 2016-05-12 팔로 알토 리서치 센터 인코포레이티드 액정 푸리에 변환 이미징 분광계
JP2016109676A (ja) * 2014-10-29 2016-06-20 パロ アルト リサーチ センター インコーポレイテッド 液晶のフーリエ変換撮像分光器

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