JPH0882720A - 光ファイバの位置決め装置 - Google Patents
光ファイバの位置決め装置Info
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- JPH0882720A JPH0882720A JP24455694A JP24455694A JPH0882720A JP H0882720 A JPH0882720 A JP H0882720A JP 24455694 A JP24455694 A JP 24455694A JP 24455694 A JP24455694 A JP 24455694A JP H0882720 A JPH0882720 A JP H0882720A
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- JP
- Japan
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- piezoelectric actuator
- pedestal
- expansion
- optical fiber
- contraction
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 光ファイバの位置決めに圧電アクチュエータ
を用いる場合、圧電アクチュエータが外気温度の変化に
よって伸縮すると、調心を始める前の状態に狂いが生ず
る。これが調心を難しくし、調心時間を長くする。これ
を解決する。 【構成】 圧電アクチュエータ28の固定してある台座
26を変位可能にし、温度変化に基づくアクチュエータ
28の伸縮量を、台座の変位により補償する。温度変化
により伸縮する伸縮部材36を台座に連結し、それで台
座を変位させると具合いが良い。特に伸縮部材36とし
て、圧電アクチュエータ28と同等の熱膨張係数を持つ
圧電セラミックス材料を用いると、伸縮部材36の長さ
や取付位置を適当にすることにより、伸縮部材36を外
部から調節することなく、アクチュエータ28の熱伸縮
量を補償できる。
を用いる場合、圧電アクチュエータが外気温度の変化に
よって伸縮すると、調心を始める前の状態に狂いが生ず
る。これが調心を難しくし、調心時間を長くする。これ
を解決する。 【構成】 圧電アクチュエータ28の固定してある台座
26を変位可能にし、温度変化に基づくアクチュエータ
28の伸縮量を、台座の変位により補償する。温度変化
により伸縮する伸縮部材36を台座に連結し、それで台
座を変位させると具合いが良い。特に伸縮部材36とし
て、圧電アクチュエータ28と同等の熱膨張係数を持つ
圧電セラミックス材料を用いると、伸縮部材36の長さ
や取付位置を適当にすることにより、伸縮部材36を外
部から調節することなく、アクチュエータ28の熱伸縮
量を補償できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、光ファイバの融着接
続装置の調心等における光ファイバ位置決め装置に関
し、特に圧電アクチュエータを用いる位置決め装置に関
するものである。
続装置の調心等における光ファイバ位置決め装置に関
し、特に圧電アクチュエータを用いる位置決め装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】多心光ファイバの位置を、個別に調心で
きるようにした装置の一例を、図4(a)に示す。12
は位置決め溝で、横並びの位置決め溝内に多心の光ファ
イバが配設される。その断面は略V形である。その傾斜
する側面の片方120は不動の固定片であり、すべての
固定片は位置決めブロック14を加工して櫛歯状に一体
形成したものである。側面の他方122は可動であり、
可動片16の上端に形成してある。可動片16の上下に
伴って、光ファイバ10の位置が変わる。図示するよう
に、可動片は固定片の櫛歯内に挿入されるようにして交
互に設けられる。後記のように、可動片16は個別に上
下に変位できる。よつて光ファイバ10を、個別に位置
決めできる。
きるようにした装置の一例を、図4(a)に示す。12
は位置決め溝で、横並びの位置決め溝内に多心の光ファ
イバが配設される。その断面は略V形である。その傾斜
する側面の片方120は不動の固定片であり、すべての
固定片は位置決めブロック14を加工して櫛歯状に一体
形成したものである。側面の他方122は可動であり、
可動片16の上端に形成してある。可動片16の上下に
伴って、光ファイバ10の位置が変わる。図示するよう
に、可動片は固定片の櫛歯内に挿入されるようにして交
互に設けられる。後記のように、可動片16は個別に上
下に変位できる。よつて光ファイバ10を、個別に位置
決めできる。
【0003】多心光ファイバの位置を、個別に調心する
装置の別例を、図4(b)(c)に示す。(b)は、位
置決め溝12の両方の側面120,122とも可動とし
たものであり、2方向(斜面と垂直方向)に光ファイバ
を変位させることができる。図4(a)のタイプは図示
しない相手側の位置決めブロックと協働して2方向調心
を行う。この場合、相手側ブロックとは固定片と可動片
の配列をずらして、固定片と可動片とが対向するように
全体のセッティングを行う。なお、側面120は可動片
18の上端に形成される。(c)は、45°の傾斜面20
とこれに接する可動片16、並びに各可動片16の上端
に位置決め溝12を形成する。可動片16を上下にスラ
イドさせると、光ファイバ10の位置が変わる。
装置の別例を、図4(b)(c)に示す。(b)は、位
置決め溝12の両方の側面120,122とも可動とし
たものであり、2方向(斜面と垂直方向)に光ファイバ
を変位させることができる。図4(a)のタイプは図示
しない相手側の位置決めブロックと協働して2方向調心
を行う。この場合、相手側ブロックとは固定片と可動片
の配列をずらして、固定片と可動片とが対向するように
全体のセッティングを行う。なお、側面120は可動片
18の上端に形成される。(c)は、45°の傾斜面20
とこれに接する可動片16、並びに各可動片16の上端
に位置決め溝12を形成する。可動片16を上下にスラ
イドさせると、光ファイバ10の位置が変わる。
【0004】上記の可動片16を動かすのに、スタック
型のピエゾ圧電アクチュエータを用いることが提案され
ている。その一例を図5に示す。可動片16を薄板状ア
ーム22の先端に取り付ける(あるいはL型の薄板アー
ムの先端をテーパ加工して可動片16を設ける)。アー
ム22を、たとえばL形の台座26に、ピン24で揺動
自在に止める。台座26はベース27に固定されて不動
であり可動片はピン24を支点として上下に変位する。
当該支点においてアーム22はスペーサ等を介在するこ
とによりアーム間の幅を調節する。アーム22と台座2
6との間に圧電アクチュエータ28を取り付ける。圧電
アクチュエータ28に電圧を印加し、圧電効果により伸
縮させ、アーム22,可動片16を介して光ファイバ1
0の位置を調節する。
型のピエゾ圧電アクチュエータを用いることが提案され
ている。その一例を図5に示す。可動片16を薄板状ア
ーム22の先端に取り付ける(あるいはL型の薄板アー
ムの先端をテーパ加工して可動片16を設ける)。アー
ム22を、たとえばL形の台座26に、ピン24で揺動
自在に止める。台座26はベース27に固定されて不動
であり可動片はピン24を支点として上下に変位する。
当該支点においてアーム22はスペーサ等を介在するこ
とによりアーム間の幅を調節する。アーム22と台座2
6との間に圧電アクチュエータ28を取り付ける。圧電
アクチュエータ28に電圧を印加し、圧電効果により伸
縮させ、アーム22,可動片16を介して光ファイバ1
0の位置を調節する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】圧電アクチュエータ2
8の伸縮は、印加電圧により制御するが、圧電アクチュ
エータ28は一般に正の温度係数をもち外気温度の変化
によっても伸縮する。調心を始める前は、図6(a)の
ように、常温のスタンバイ状態にして位置決め溝12の
両側面120,122が同じレベルにあることが望まし
い(すなわちV形状)。しかし、たとえば圧電アクチュ
エータ28が外気温度変動により伸びると、アクチュエ
ータ28とアーム22との接点(アーム22に対する力
点)が持ち上げられ、同図(b)のようになる。また、
縮むと(c)のようになる。この(b)や(c)の状態
からのスタートは、制御が複雑となり、また制御量が大
きくなるので調心を難しくし、調心時間を長くする。
8の伸縮は、印加電圧により制御するが、圧電アクチュ
エータ28は一般に正の温度係数をもち外気温度の変化
によっても伸縮する。調心を始める前は、図6(a)の
ように、常温のスタンバイ状態にして位置決め溝12の
両側面120,122が同じレベルにあることが望まし
い(すなわちV形状)。しかし、たとえば圧電アクチュ
エータ28が外気温度変動により伸びると、アクチュエ
ータ28とアーム22との接点(アーム22に対する力
点)が持ち上げられ、同図(b)のようになる。また、
縮むと(c)のようになる。この(b)や(c)の状態
からのスタートは、制御が複雑となり、また制御量が大
きくなるので調心を難しくし、調心時間を長くする。
【0006】
【課題を解決するための手段】図3に例示するように、
圧電アクチュエータ28の固定してある台座26を変位
して、圧電アクチュエータの温度変化を吸収できるよう
にする。
圧電アクチュエータ28の固定してある台座26を変位
して、圧電アクチュエータの温度変化を吸収できるよう
にする。
【0007】台座26を変位させるための手段32とし
ては、公知のものの中から任意のものを用いることがで
きる。
ては、公知のものの中から任意のものを用いることがで
きる。
【0008】あるいは図2に例示するように、温度変化
により伸縮する伸縮部材36を台座26に少なくとも1
個連結し、伸縮部材36の伸縮により、台座26を変位
させてもよい。
により伸縮する伸縮部材36を台座26に少なくとも1
個連結し、伸縮部材36の伸縮により、台座26を変位
させてもよい。
【0009】さらに図1に例示するように、伸縮部材3
6として、圧電アクチュエータ28と同等の熱膨張係数
を持つ圧電セラミックス材料を用いることもできる。
6として、圧電アクチュエータ28と同等の熱膨張係数
を持つ圧電セラミックス材料を用いることもできる。
【作 用】たとえば外気温度が基準となる常温よりも上
昇したために圧電アクチュエータ28が伸びて、位置決
め溝12が上記の図6(b)の状態になつていたとす
る。そのときは、台座26を下げることにより、圧電ア
クチュエータ28の伸びによる望ましくない影響を相殺
することができる。
昇したために圧電アクチュエータ28が伸びて、位置決
め溝12が上記の図6(b)の状態になつていたとす
る。そのときは、台座26を下げることにより、圧電ア
クチュエータ28の伸びによる望ましくない影響を相殺
することができる。
【0010】温度変化により伸縮する伸縮部材36を台
座26に連結し、伸縮部材36の伸縮により、台座の高
さを変位26させ、これによって圧電アクチュエータ2
8の伸縮量を補償するようにすると、たとえば外気温度
により圧電アクチュエータ28が伸びるとき、伸び量を
打ち消す方向へ伸縮部材36の伸縮量と伸縮方向を制御
する。調心開始時には、相当程度まで望ましい状態(図
6(a))に近づけておくことができ、この状態から調
心を開始すれば調心制御が容易になる。
座26に連結し、伸縮部材36の伸縮により、台座の高
さを変位26させ、これによって圧電アクチュエータ2
8の伸縮量を補償するようにすると、たとえば外気温度
により圧電アクチュエータ28が伸びるとき、伸び量を
打ち消す方向へ伸縮部材36の伸縮量と伸縮方向を制御
する。調心開始時には、相当程度まで望ましい状態(図
6(a))に近づけておくことができ、この状態から調
心を開始すれば調心制御が容易になる。
【0011】伸縮部材36として、正の温度係数を持つ
圧電アクチュエータ28としてピエゾ圧電セラミックス
材料を用いると、後記のように、圧電アクチュエータ2
8及び伸縮部材36の長さや取付位置を適当にすること
により、伸縮部材36を調節することなく、温度変化に
基づく圧電アクチュエータの伸縮を補償することができ
る。
圧電アクチュエータ28としてピエゾ圧電セラミックス
材料を用いると、後記のように、圧電アクチュエータ2
8及び伸縮部材36の長さや取付位置を適当にすること
により、伸縮部材36を調節することなく、温度変化に
基づく圧電アクチュエータの伸縮を補償することができ
る。
【0012】
【実施例1】図3において、30は固定部材で、断面が
L型であり、その底部300を融着機等のベース27に
固定してある。これに、台座26を揺動自在に上記のピ
ン24で止める。図示はしないが、前述のように薄板状
の可動片は紙面方向へ複数枚あり、各可動片に1個の長
方形状のスタック型圧電アクチュエータが取り付けられ
る。各圧電アクチュエータを支える台座26は、これら
複数個の圧電アクチュエータを平面上に一括して搭載す
る紙面方向に幅を持った1枚の台座とする場合と、複数
に分割した台座とし、各台座がピン24を支点として個
別に変位するようにして、各圧電アクチュエータ28を
個別支持する構成が採いられる。台座26の先端と固定
部材30の底部300との間に、変位手段32を設け
る。変位手段32として、たとえば公知の減速モーター
を用いた微動装置(モーターの出力軸にネジ切りし、こ
れにナットを対偶させたもの)を用いることができる。
本図の場合、温度上昇による圧電アクチュエータ28の
変位を相殺するには、変位手段32を逆方向へ変位させ
ねばならない。
L型であり、その底部300を融着機等のベース27に
固定してある。これに、台座26を揺動自在に上記のピ
ン24で止める。図示はしないが、前述のように薄板状
の可動片は紙面方向へ複数枚あり、各可動片に1個の長
方形状のスタック型圧電アクチュエータが取り付けられ
る。各圧電アクチュエータを支える台座26は、これら
複数個の圧電アクチュエータを平面上に一括して搭載す
る紙面方向に幅を持った1枚の台座とする場合と、複数
に分割した台座とし、各台座がピン24を支点として個
別に変位するようにして、各圧電アクチュエータ28を
個別支持する構成が採いられる。台座26の先端と固定
部材30の底部300との間に、変位手段32を設け
る。変位手段32として、たとえば公知の減速モーター
を用いた微動装置(モーターの出力軸にネジ切りし、こ
れにナットを対偶させたもの)を用いることができる。
本図の場合、温度上昇による圧電アクチュエータ28の
変位を相殺するには、変位手段32を逆方向へ変位させ
ねばならない。
【0013】V溝を調節し基準位置にセッティングする
には、V溝形状を光学的に捕捉する必要があり、光学顕
微鏡にてV溝形状を直接捉える場合と、調心動作時と同
様にV溝に基準光ファイバを配設し、当該基準光ファイ
バの先端側を周知の2方向観察で光透過させた虚実像を
捉えて、これら2つの像よりV溝形状の歪を補正するよ
うに圧電アクチュエータ28の位置補正を行う場合があ
る。また極めて簡単な方法として、可動片16の上端
(位置決め溝の側面122が形成されている部分)の位
置を知るために、たとえば融着機に付いている顕微鏡3
4を用いることもできる。位置決め溝12に光ファイバ
10を置く前に、変位手段32を操作して、所定位置に
おいて、可動片16の上端(位置決め溝の側面122が
形成されている部分)の鮮明な像が得られるようにする
(焦点合わせ法)。焦点合わせは、目視または画像処理
により行う。
には、V溝形状を光学的に捕捉する必要があり、光学顕
微鏡にてV溝形状を直接捉える場合と、調心動作時と同
様にV溝に基準光ファイバを配設し、当該基準光ファイ
バの先端側を周知の2方向観察で光透過させた虚実像を
捉えて、これら2つの像よりV溝形状の歪を補正するよ
うに圧電アクチュエータ28の位置補正を行う場合があ
る。また極めて簡単な方法として、可動片16の上端
(位置決め溝の側面122が形成されている部分)の位
置を知るために、たとえば融着機に付いている顕微鏡3
4を用いることもできる。位置決め溝12に光ファイバ
10を置く前に、変位手段32を操作して、所定位置に
おいて、可動片16の上端(位置決め溝の側面122が
形成されている部分)の鮮明な像が得られるようにする
(焦点合わせ法)。焦点合わせは、目視または画像処理
により行う。
【0014】外気温度の影響を受けて圧電アクチュエー
タ28が伸縮すると、可動片16の上端の溝側面122
が上下し、側面120との間に食い違いができ、顕微鏡
34で観察するとき、側面122の像が不鮮明になる。
そこで、変位手段32により台座26の端を上下させ
て、側面122の像が鮮明になるようにする。このよう
にすると、側面122と側面120との食い違いは無く
なる(図6(a))。その後、位置決め溝12に光ファ
イバ10をセットし、調心を行う。
タ28が伸縮すると、可動片16の上端の溝側面122
が上下し、側面120との間に食い違いができ、顕微鏡
34で観察するとき、側面122の像が不鮮明になる。
そこで、変位手段32により台座26の端を上下させ
て、側面122の像が鮮明になるようにする。このよう
にすると、側面122と側面120との食い違いは無く
なる(図6(a))。その後、位置決め溝12に光ファ
イバ10をセットし、調心を行う。
【0015】
【実施例2】図2のように、固定部材30は、仰向けC
型である。すなわち、底部300の両側に垂直部30
2,304が立上り、それらの上端から水平部306,
308が内側に突出する。底部300はベース27に固
定される。実施例1の場合と同様に、台座26を固定部
材30にピン24により揺動自在に取り付ける。固定部
材30の水平部308と台座26の先端との間に、温度
変化により伸縮する伸縮部材36を取り付け、収縮部材
36の変化と台座先端の動きとを連結させる。伸縮部材
36としては、たとえば金属片を用いる。一般に、金属
とセラミックの熱膨張率は異なるから、金属片に何らか
の制御手段を設けることが望ましい。そこで、伸縮部材
36を熱伸縮させるための加熱・冷却手段38(たとえ
ばペルチェ素子など)と、その電流制御装置40を必要
に応じて設ける。前実施例と同様に台座26を複数の薄
板部材とし、この上側面に圧電アクチュエータ28を1
個ずつ搭載したもの、あるいは広面積の板状部材として
複数の圧電アクチュエータ28を上面に一括して搭載す
る構成を採いることができる。伸縮部材は台座の数に応
じて1個あるいは複数とする。製作コストの面からは伸
縮部材は1個が安価であるが、制御精度上からは複数個
が望ましい。
型である。すなわち、底部300の両側に垂直部30
2,304が立上り、それらの上端から水平部306,
308が内側に突出する。底部300はベース27に固
定される。実施例1の場合と同様に、台座26を固定部
材30にピン24により揺動自在に取り付ける。固定部
材30の水平部308と台座26の先端との間に、温度
変化により伸縮する伸縮部材36を取り付け、収縮部材
36の変化と台座先端の動きとを連結させる。伸縮部材
36としては、たとえば金属片を用いる。一般に、金属
とセラミックの熱膨張率は異なるから、金属片に何らか
の制御手段を設けることが望ましい。そこで、伸縮部材
36を熱伸縮させるための加熱・冷却手段38(たとえ
ばペルチェ素子など)と、その電流制御装置40を必要
に応じて設ける。前実施例と同様に台座26を複数の薄
板部材とし、この上側面に圧電アクチュエータ28を1
個ずつ搭載したもの、あるいは広面積の板状部材として
複数の圧電アクチュエータ28を上面に一括して搭載す
る構成を採いることができる。伸縮部材は台座の数に応
じて1個あるいは複数とする。製作コストの面からは伸
縮部材は1個が安価であるが、制御精度上からは複数個
が望ましい。
【0016】外気温度の影響を受けて、たとえば圧電ア
クチュエータ28が温度上昇で伸びたとする。従来の図
5の場合であると、上記のように、位置決め溝12の片
方の側面122が他方の側面120よりも、ある程度持
ち上がる。しかし、本実施例の場合は、伸縮部材36も
同時に伸びる。伸縮部材36と圧電アクチュエータ28
の長さやアーム上の位置の関係により温度変化量とアー
ムムの動く量は異なるが、概略的には伸縮部材36が伸
びると、台座26が押し下げられ、圧電アクチュエータ
28全体が下がって、位置決め溝12の側面122も下
がる。その結果、位置決め溝12の側面122の温度変
化による高さの誤差を解消することができる。制御精度
をたかめるかあるいは制御安定性を得るためには、前述
の如く必要に応じて加熱・冷却手段38により伸縮部材
36を加熱し、その伸びをさらに大きくしたり、小さく
したりする。ところで制御の容易性を考慮した場合、上
記の調整は調心前に行うのが好ましく、側面120と側
面122との食い違いがなくなりV形状をなした状態に
て光ファイバ10をセットし、調心を開始する。
クチュエータ28が温度上昇で伸びたとする。従来の図
5の場合であると、上記のように、位置決め溝12の片
方の側面122が他方の側面120よりも、ある程度持
ち上がる。しかし、本実施例の場合は、伸縮部材36も
同時に伸びる。伸縮部材36と圧電アクチュエータ28
の長さやアーム上の位置の関係により温度変化量とアー
ムムの動く量は異なるが、概略的には伸縮部材36が伸
びると、台座26が押し下げられ、圧電アクチュエータ
28全体が下がって、位置決め溝12の側面122も下
がる。その結果、位置決め溝12の側面122の温度変
化による高さの誤差を解消することができる。制御精度
をたかめるかあるいは制御安定性を得るためには、前述
の如く必要に応じて加熱・冷却手段38により伸縮部材
36を加熱し、その伸びをさらに大きくしたり、小さく
したりする。ところで制御の容易性を考慮した場合、上
記の調整は調心前に行うのが好ましく、側面120と側
面122との食い違いがなくなりV形状をなした状態に
て光ファイバ10をセットし、調心を開始する。
【0017】
【実施例3】図1に示すように、上記実施例2(図2)
の場合と同様に、伸縮部材36を用いる。ただし、伸縮
部材36としては、前実施例と同様の構成か、あるいは
圧電セラミックス材料を用い、実施例2の金属体、ある
いは好ましくは圧電アクチュエータ28と同等の熱膨張
係数を持つ圧電セラミックス材料を用いる。台座26の
構成(個数)は上記実施例と同様にする。したがって、
収縮部材36の個数も1個あるいは複数個である。ま
た、加熱・冷却手段38と電流制御装置40は特に図示
しないが必要に応じて用いる。
の場合と同様に、伸縮部材36を用いる。ただし、伸縮
部材36としては、前実施例と同様の構成か、あるいは
圧電セラミックス材料を用い、実施例2の金属体、ある
いは好ましくは圧電アクチュエータ28と同等の熱膨張
係数を持つ圧電セラミックス材料を用いる。台座26の
構成(個数)は上記実施例と同様にする。したがって、
収縮部材36の個数も1個あるいは複数個である。ま
た、加熱・冷却手段38と電流制御装置40は特に図示
しないが必要に応じて用いる。
【0018】上記のように、圧電アクチュエータ28及
び伸縮部材36の長さや取付位置を適当にすると、伸縮
部材36を外部から調節することなく、温度変化に基づ
く圧電アクチュエータ28の伸縮を補償することができ
る。以下、このことについて述べる。台座26は、ピン
24を支点として揺動する。しかし、計算を簡単にする
ため、Aを支点と仮定しても、誤差は無視できる程度で
ある。圧電アクチュエータ28の長さをa、伸縮部材3
6の長さをb、Aから圧電アクチュエータ28までの距
離をc、Aから伸縮部材36までの距離をdとする。圧
電アクチュエータ28,伸縮部材36の熱膨張係数をα
とすると、温度変化がtのとき、圧電アクチュエータ2
8の歪△aは、 △a=aαt であり、伸縮部材36の歪△bは、 △b=bαt である。もし、 △b=d/c・△a であれば、伸縮部材36の伸縮によって、圧電アクチュ
エータ28の望ましくない伸縮が補償される。式に
を代入する。 bαt=d/c・aαt すなわち、 b=d/c・a を満足するように、伸縮部材36の長さと位置を選ぶ
と、伸縮部材36を外部から調節することなく、温度変
化に基づく圧電アクチュエータ28の伸縮を補償して、
収縮による誤差を打ち消すことができる。なお、圧電ア
クチュエータの電圧伸び特性に温度係数を有する場合も
あるが、この誤差は調心制御によつて解消させることが
できる。
び伸縮部材36の長さや取付位置を適当にすると、伸縮
部材36を外部から調節することなく、温度変化に基づ
く圧電アクチュエータ28の伸縮を補償することができ
る。以下、このことについて述べる。台座26は、ピン
24を支点として揺動する。しかし、計算を簡単にする
ため、Aを支点と仮定しても、誤差は無視できる程度で
ある。圧電アクチュエータ28の長さをa、伸縮部材3
6の長さをb、Aから圧電アクチュエータ28までの距
離をc、Aから伸縮部材36までの距離をdとする。圧
電アクチュエータ28,伸縮部材36の熱膨張係数をα
とすると、温度変化がtのとき、圧電アクチュエータ2
8の歪△aは、 △a=aαt であり、伸縮部材36の歪△bは、 △b=bαt である。もし、 △b=d/c・△a であれば、伸縮部材36の伸縮によって、圧電アクチュ
エータ28の望ましくない伸縮が補償される。式に
を代入する。 bαt=d/c・aαt すなわち、 b=d/c・a を満足するように、伸縮部材36の長さと位置を選ぶ
と、伸縮部材36を外部から調節することなく、温度変
化に基づく圧電アクチュエータ28の伸縮を補償して、
収縮による誤差を打ち消すことができる。なお、圧電ア
クチュエータの電圧伸び特性に温度係数を有する場合も
あるが、この誤差は調心制御によつて解消させることが
できる。
【0019】以上、すべて多心光ファイバの調心につい
て説明してきたが、この発明は、単心光ファイバの調心
にも適用することができることは言うまでもない。な
お、本発明の実施対象は融着接続機、光ファイバと基盤
型導波路との光軸合わせ等の光部品との接続調心を挙げ
ることができる。
て説明してきたが、この発明は、単心光ファイバの調心
にも適用することができることは言うまでもない。な
お、本発明の実施対象は融着接続機、光ファイバと基盤
型導波路との光軸合わせ等の光部品との接続調心を挙げ
ることができる。
【0020】
(1)圧電アクチュエータの固定してある台座が変位で
きるようにしてあるので、温度変化に基づく圧電アクチ
ュエータの伸縮量を、台座の変位により補償することが
できる。 (2)温度変化により伸縮する伸縮部材が台座に連結し
てあり、前記伸縮部材の伸縮により、台座が変位でるよ
うにしてある場合は、外気温度により圧電アクチュエー
タ28が伸縮したとき、伸縮部材もまた伸縮するから、
調心開始時に、すでに相当程度まで望ましい状態に近づ
けておくことができる。したがって、調心が容易にな
り、調心時間も短くて済む。 (3)伸縮部材が、圧電アクチュエータと同等の熱膨張
係数を持つ圧電セラミックス材料からなる場合は、上記
のように、圧電アクチュエータ及び伸縮部材の長さや取
付位置を適当にすることにより、伸縮部材を外部から調
節することなく、温度変化に基づく圧電アクチュエータ
の伸縮を補償することができる。
きるようにしてあるので、温度変化に基づく圧電アクチ
ュエータの伸縮量を、台座の変位により補償することが
できる。 (2)温度変化により伸縮する伸縮部材が台座に連結し
てあり、前記伸縮部材の伸縮により、台座が変位でるよ
うにしてある場合は、外気温度により圧電アクチュエー
タ28が伸縮したとき、伸縮部材もまた伸縮するから、
調心開始時に、すでに相当程度まで望ましい状態に近づ
けておくことができる。したがって、調心が容易にな
り、調心時間も短くて済む。 (3)伸縮部材が、圧電アクチュエータと同等の熱膨張
係数を持つ圧電セラミックス材料からなる場合は、上記
のように、圧電アクチュエータ及び伸縮部材の長さや取
付位置を適当にすることにより、伸縮部材を外部から調
節することなく、温度変化に基づく圧電アクチュエータ
の伸縮を補償することができる。
【図1】本発明の実施例3の説明図。
【図2】本発明の実施例2の説明図。
【図3】本発明の実施例1の説明図。
【図4】光ファイバを個別に調心できる位置決め溝12
の各種態様の説明図。
の各種態様の説明図。
【図5】圧電アクチュエータを用いた従来技術の一例の
説明図。
説明図。
【図6】位置決め溝12の両側面の位置と可動片16の
位置との関係を示す説明図。
位置との関係を示す説明図。
10 光ファイバ 12 位置決め溝 120,122 位置決め溝の側面 14 位置決めブロック 16,18 可動片 20 傾斜面 22 アーム 24 ピン 26 台座 27 ベース 28 圧電アクチュエータ 30 固定部材 300 固定部材の底部 302,304 垂直部 306,308 水平部 32 変位手段 34 顕微鏡 36 伸縮部材 38 加熱・冷却手段 40 電流制限装置
Claims (2)
- 【請求項1】 光ファイバの先端位置を圧電アクチュエ
ータにより変位させる、光ファイバの位置決め装置にお
いて前記圧電アクチュエータの固定してある台座に対
し、温度変化により伸縮する伸縮部材が少なくとも1個
連結してあり、前記伸縮部材の伸縮により、台座が前記
圧電アクチュエータの温度変化を打ち消す方向に変位で
きるようにしてある、光ファイバの位置決め装置。 - 【請求項2】伸縮部材が、圧電セラミックス材料からな
る、請求項1記載の光ファイバの位置決め装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24455694A JP3401091B2 (ja) | 1994-09-13 | 1994-09-13 | 光ファイバの位置決め装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24455694A JP3401091B2 (ja) | 1994-09-13 | 1994-09-13 | 光ファイバの位置決め装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0882720A true JPH0882720A (ja) | 1996-03-26 |
JP3401091B2 JP3401091B2 (ja) | 2003-04-28 |
Family
ID=17120472
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24455694A Expired - Fee Related JP3401091B2 (ja) | 1994-09-13 | 1994-09-13 | 光ファイバの位置決め装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3401091B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1091423A2 (de) * | 1999-10-08 | 2001-04-11 | Siemens Aktiengesellschaft | Vorrichtung zum Betätigen eines Stellgliedes |
-
1994
- 1994-09-13 JP JP24455694A patent/JP3401091B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1091423A2 (de) * | 1999-10-08 | 2001-04-11 | Siemens Aktiengesellschaft | Vorrichtung zum Betätigen eines Stellgliedes |
EP1091423A3 (de) * | 1999-10-08 | 2004-05-19 | Siemens Aktiengesellschaft | Vorrichtung zum Betätigen eines Stellgliedes |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3401091B2 (ja) | 2003-04-28 |
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