JPH088258Y2 - 内燃機関の燃料噴射制御装置 - Google Patents

内燃機関の燃料噴射制御装置

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JPH088258Y2
JPH088258Y2 JP1989036053U JP3605389U JPH088258Y2 JP H088258 Y2 JPH088258 Y2 JP H088258Y2 JP 1989036053 U JP1989036053 U JP 1989036053U JP 3605389 U JP3605389 U JP 3605389U JP H088258 Y2 JPH088258 Y2 JP H088258Y2
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throttle
brush
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throttle opening
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哲大 山川
勝年 畠添
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は機関回転数を調整するためのガバナを備えた
内燃機関の燃料噴射制御装置に関する。
〔従来の技術〕
内燃機関の燃料供給装置として、気化器の他に燃料噴
射弁(フェーエルインジェクタ)が使用されている。
内燃機関の燃料噴射制御装置は、スロットル開度と機
関回転数(回転速度)との検出値に基づいて燃料噴射量
を制御するように構成されており、燃料噴射量は燃料噴
射弁の駆動パルス巾を変化させることによって制御され
る。
また、スロットル開度と機関回転数のみでは種々の運
転条件に適格に対応できないことがあり、そのような場
合には、さらに、吸気温度、冷却水温度、大気圧あるい
はバッテリー電圧など必要なパラメータを検出し、その
検出値に基づいて基本の噴射パルス巾を補正することが
行われる。
先行技術文献には、例えば、特開昭63-235632号公報
や特開昭63-29038号公報などがある。
前記スロットル開度センサは、一般に、スロットルシ
ャフトの回転角度を電気的に検出するように構成されて
おり、例えば、スロットルシャフトと一体的に回転する
回転板に取付けたブラシを基板上の抵抗体に沿って摺動
させ、該抵抗体の抵抗値からスロットル開度を求める可
変抵抗型のセンサが使用されている。
一方、機関回転数を調整するガバナとしては、回転部
分に枢着した錘に作用する遠心力とスロットルバルブを
全開方向に付勢するガバナスプリングのばね力とをバラ
ンスさせながらガバナ設定回転数を保持する機械式のも
のが使用されている。
ところで、このようなガバナ機能を備えた内燃機関で
は、スロットル開度センサの回転トルク(摩耗抵抗)を
極力小さくする必要がある。
その理由は、遠心力とばね力の均合いでガバナが作動
しているので、回転トルクが大きいと加減速時のガバナ
の応答性が低下したり、低速軽負荷運転時の機関回転が
不安定になるためである。
第9図は従来のスロットル開度センサ110の構造を示
す縦断面図である。
第9図において、吸気通路1の流路断面積を開閉する
スロットルバルブ2はスロットルシャフト3によって回
動可能に支持されている。
前記スロットルシャフト3の下端突出部にスロットル
開度センサ110が取付けられている。
前記スロットルシャフト3の下端部には、半径方向の
アーム部112を有するボス部材113が一体的に回転するよ
うに掛止嵌合されている。
前記ボス部材113の円筒部114の外周面は固定ボス115
の内周面に回動自在に嵌合支持されている。
前記固定ボス115はブラケット116を介して吸気管(不
図示)の表面にボルト等で固定されている。
前記固定ボス115の外周面には、軸方向所定間隔をお
いて円板状の基板117とリング状のストッパ118が固定さ
れ、これらの間に回転板119が回転自在に嵌合されてい
る。
前記回転板119の前記基板117側の面には、スプリング
押圧式の先端電極120Aを有するブラシ120が取付けられ
ている。一方、前記基板117の前記ブラシ120と対面する
位置には前記電極120Aが押圧接触される抵抗体121が円
弧状の所定範囲にわたって接合されている。前記回転板
119と前記固定ボス115の段付き部との間には、該回転板
119を前記ストッパ118側へ押圧するリーフスプリング12
2が装着されている。このリーフスプリング122は、前記
基板117と前記回転板119との間隙を一定に保ち前記ブラ
シ120と前記抵抗体121との接触圧力を一定に保つための
ものである。
前記回転板119の前記ブラシ120と反対側の面には、前
記ボス部材113の前記アーム部112を両側から挟んで回動
伝達可能に係合する突起部123が形成されている。
こうして、スロットルシャフト3の回転に連動する回
転板119にブラシ120を取付け、該ブラシ120と基板117上
の抵抗板121との接触位置に対応する抵抗値によってス
ロットル開度を電気的に検知するスロットル開度センサ
110が構成されている。
〔考案が解決しようとする技術的課題〕
しかし、以上説明した従来のスロットル開度センサ11
0を使用する内燃機関の燃料噴射制御装置では、リーフ
スプリング122によって回転板119をストッパ118に押付
けているので、その分摺動摩擦力が増大して大きな回動
トルクを必要とし、このため、加減速時のガバナの応答
性が低下したり低速軽負荷運転時の回動が不安定になる
ことがあった。
本考案はこのような従来技術に鑑みてなされたもので
あり、本考案の目的は、スロットルシャフトの回動トル
クを最小にすることにより、遠心錘の遠心力とガバナス
プリングのばね力とのバランスを正確に維持してガバナ
機構のスムーズで安定した動きを確保するとともに、ス
ロットル開度センサが異常値を検出した場合でも適正に
対応でき、もって、正確で安定した燃料噴射量の制御を
行い得る内燃機関の燃料噴射制御装置を提供することで
ある。
〔課題を解決するための手段〕
本考案の内燃機関の燃料噴射制御装置は、支軸を中心
に回動可能でかつリンクロッドを介してスロットルレバ
ーに連結されたガバナアームと、前記スロットルレバー
を全開させる方向に前記支軸を中心に前記ガバナアーム
を回動付勢するガバナスプリングと、クランクシャフト
とともに回転する回転体上にピンを介して揺動自在に枢
支された遠心錘と、機関回転数の上昇に伴う前記遠心錘
の半径方向外方への揺動によって押し出されるスリーブ
と、該スリーブの動きにより前記ガバナスプリングに抗
して前記スロットルレバーが閉じる方向に前記ガバナア
ームを回動させる係合手段とから成る機関回転数調整用
のガバナと、スロットルシャフトの回動に連動する回転
板にブラシを取付けるとともに、該ブラシを固定ボスに
取付けられた基板上の抵抗体に沿って所定のばね力によ
り圧接された状態で揺動可能に配置し、該ブラシと該抵
抗体との接触位置によって変化する該抵抗体の抵抗値を
検知することによりスロットル開度を検出するように構
成されたスロットル開度センサと、を備え、前記スロッ
トル開度センサの組立て状態での前記回転板と前記固定
ボスとの間の軸方向隙間Sが0.1〜0.4mmの範囲に設定さ
れており、前記ブラシが振動等でジャンプし前記抵抗値
が無限大になった時、これを検出して予め設定した噴射
量または1サイクル前の噴射量で燃料噴射を行う構成と
することにより、上記目的を達成するものである。
〔実施例〕
以下第1図〜第8図を参照して本考案を具体的に説明
する。
第3図は本考案による内燃機関の燃料噴射制御装置の
模式的構成図であり、内燃機関10の本体11のシリンダボ
アに嵌合されたピストン12はコネクティングロッド13を
介してクランクシャフト(不図示)に連結され、前記ピ
ストン12の頂面とシリンダヘッド14との間に燃焼室15が
形成されている。
燃焼室15には、シリンダヘッド14に形成されかつ吸排
気弁で開閉される吸排気ポートを介して、吸気通路16お
よび排気通路17がそれぞれ連通されている。
吸気通路16には、上流から、エアクリーナ18、燃料噴
霧弁(フューエルインジェクタ)20、スロットルバルブ
21、およびスロットル開度センサ39を配置されている。
複数気筒を有する多気筒内燃機関の場合は、吸気通路
16は途中で各気筒に通じる複数の通路(インテークマニ
ホールド)に分岐され、その場合の燃料噴射弁20の配置
としては、分岐前の共通の通路部分に1個の噴射弁20を
取付けるシングルポイントインジェクション(SPI)
と、分岐後のマニホールド部分に各気筒ごとの複数の噴
射弁20を取付けるマルチポイントインジェクション(MP
I)とがある。
また、スロットルバルブ21についても、分岐前の共通
通路部分に1個のバルブ21を設ける場合と、分岐後のマ
ニホールド内に各気筒ごとの複数のバルブ21を設ける場
合がある。
本考案は、燃料噴射弁20やスロットルバルブ21の数や
配置に関係なく、いずれの場合にも同様に適用可能なも
のである。
第3図において、燃料噴射弁20に対する燃料の供給
は、燃料タンク25→フィルタ26→燃料ポンプ27→燃料噴
射弁20へ至る供給パイプ28を通して行われる。この供給
パイプ28の燃料ポンプ27と燃料噴射弁20との間には燃料
タンク25へ至るリターンパイプ29が接続され、このリタ
ーンパイプ29には燃料噴射弁20へ供給する燃料圧力を一
定に保つためのプレッシャーレギュレータ30が設けられ
ている。
前記燃料ポンプ27をバッテリ電源31で駆動することに
より、燃料タンク25内の燃料が燃料噴射弁20へ供給さ
れ、余剰燃料はプレッシャーレギュレータ30およびリタ
ーンパイプ29を介して燃料タンク25へ戻される。
前記プレッシャーレギュレータ30は、導管32を介して
吸気通路16内に連通され、供給パイプ28内の燃料圧力と
吸気負圧との差が一定になるように設定されている。
燃料噴射弁20は一種の電磁弁であり、その通電時間を
制御することにより開弁時間(燃料噴射時間)を制御
し、1サイクル当たりの燃料噴射量を制御することがで
きる。
この燃料噴射弁20はコントロールユニット35によって
制御される。
このコントロールユニット35に対しては、内燃機関の
運転状態を検出する種々のセンサおよび操作部からの信
号が入力され、これらのデータを所定のプログラムで演
算処理した結果に基づいて燃料噴射弁20が制御される。
前記センサおよび操作部としては、機関回転数を検出
するパルサーコイル等の回転数センサ36、機関の温度を
冷却水部分で検出する冷却水温センサ37、吸気温センサ
38、スロットルバルブ21の開度を検出するスロットル開
度センサ39、スタータスイッチ40、イグニッションスイ
ッチ41などがある。
前記内燃機関10は機関回転数を調整するためのガバナ
機構を備えている。
第4図はガバナ機構の1例を示す模式的斜視図であ
り、第5図および第6図は第4図中のガバナ本体の模式
的縦断面図であり、第5図は低回転時を、第6図は高回
転時をそれぞれ示す。
第4図〜第6図において、内燃機関10(第3図)のク
ランクシャフト(不図示)に連結されて軸新45まわりで
回転駆動される回転体46上には、ピン47、47を介して複
数の遠心錘48、48が揺動自在に枢支されている。
一方、前記軸新45に沿って直線運動可能でかつ前記遠
心錘48、48の接触子部分48Aによって端面を押圧される
スリーブ49が設けられている。
前記スリーブ49の他の端面は、軸50を中心に揺動可能
なガバナアーム51の一端に当接(または連結)されてい
る。
前記ガバナアーム51の他端(上端)にはリンクロッド
52の一端が連結されている。このリンクロッド52の他端
は、スロットルバルブ21の支軸(スロットルシャフト)
54の一端に固定されたスロットルレバー55に連結されて
いる。
前記ガバナアーム51は、ガバナスプリング53によっ
て、リンクロッド52を矢印A方向に付勢しているスロッ
トルレバー55をスロットル全開方向に回転付勢する方向
の回動トルクが与えられている。すなわち、機関が停止
しガバナが非作動の時はスロットルバルブ21は全開状態
に保持されている。
始動に際しては、当初スロットルバルブ21はガバナス
プリング53によって全開状態であるが、スタータスイッ
チ40およびイングニッションスイッチ41がONにされ、ク
ランキングおよび完爆で始動が完成すると、機関回転数
が上昇して遠心錘48、48が第6図のように半径方向外方
へ揺動し、スリーブ49を押し出す。
ガバナアーム51は、このスリーブ49の押し出し力によ
る回転モーメントにより、前記ガバナスプリング53の回
転トルクに打ち勝って、リングロッド52を矢印B方向へ
駆動し、遠心力によるスリーブ49押し出し力とガバナス
プリング53のばね力が釣合う位置までリンクロッド52が
移動する。
一方、リンクロッド52が矢印B方向へ移動するとスロ
ットルバルブ21の開度が減少し、一旦上昇した機関回転
数が若干減少する。
機関回転数が減少すると遠心力が減少しその分スロッ
トル開度が若干増加する傾向が生じる。
こうして、機関回転数は遠心錘48、48とガバナスプリ
ング53が安定的にバランスする値(ガバナ設定回転数)
に保持されることになる。
第4図において、前記スロットルバルブ21の支軸(ス
ロットルシャフト)54の他端突出部(スロットルレバー
55と反対の下方突出部)には、本考案によるスロットル
開度センサ39が取付けられている。
なお、第4図〜第6図のガバナ機構にあっては、遠心
錘48、48またはガバナスプリング53を交換することによ
り、ガバナ設定回数を変更することができる。
第3図中の燃料噴射弁20を制御するコントロールユニ
ット35は、例えばバッテリ電源31で作動するマイクロコ
ンピュータシステムである。
第7図はこのコントロールユニット35のシステム構成
を示し、演算処理等を実行する制御回路61と制御プログ
ラム等を格納したROM62とワーキングエリア等を有するR
AM63などで構成されるCPU60を備えている。
前記CPU60に対しては、回転数センサ36の出力を波形
成形回路64を通して整形した信号、イグニッションスイ
ッチ41およびスタータスイッチ40のオン・オフ信号が入
力され、さらに、スロットル開度センサ39、冷却水温セ
ンサ37、吸気温センサ38の各センサ出力並びにバッテリ
電圧をA/D変換回路65でデジタル化した信号がRAM63に入
力される。
CPU60は以上の各データ(入力信号)を制御プログラ
ムに基づいて処理することにより燃料噴射弁20の開弁時
間を算出し、その結果を表す信号に基づいて燃料噴射弁
駆動回路66が作動され、開弁パルスが出力される。この
開弁パルスは燃料噴射弁20の開弁時間を調整して燃料噴
射量を規制する駆動パルスである。
第1図は第3図中のスロットル開度センサ39の縦断面
図であり、第2図は第1図中の線II-IIから見た部分底
面図である。
第1図において、スロットルバルブ21の軸(スロット
ルシャフト)54の一端(下端)に前記スロットル開度セ
ンサ39が取付けられている。
第1図および第2図において、このスロットル開度セ
ンサ39は、吸気通路16の外壁面に対して固定された固定
ボス215の内径にボス部材113を回転自在に嵌合し、スロ
ットルシャフト54の一端に該ボス部材113を一体的に回
転するよう掛止め嵌合し、さらに、前記固定ボス215の
外周に回転板219を回転自在に嵌合させるとともに、前
記ボス部材113に形成した半径方向のアーム部112を前記
回転板219の突起部123に回転力伝達可能に係合させ、前
記回転板219の他の面(上面)にブラシ120を取付けると
ともに、該ブラシ120の先端120Aが固定ボス215外周に固
定した基板117上の同芯円弧状の抵抗体121に圧設するよ
うに構成されている。なお、前記回転板219は固定ボス2
15に固定されたリング状のストッパ118によって抜け落
ちないように構成されている。
以上の構成は第9図の従来の構成とほとんど同じであ
る。
ところで、本考案による燃料噴射制御装置に使用され
るスロットル開度センサ39では、第1図に示すような組
付け状態において、前記回転板219の端面と前記固定ボ
ス215の端面との間に軸方向隙間Sが設けられ、この隙
間Sは0.1〜0.4mmの範囲内に収められている。
この場合、前記回転板219は下方へ抜け止め落下しな
いように前記ストッパ118で抜け止め支持されており、
また、前記回転板219の上面に取付けられたブラシ120の
先端120Aはブラシスプリング(不図示)により所定圧力
で基板117上の抵抗体121に圧接されている。
こうして、本考案による内燃機関の燃料噴射制御装
置、すなわち、機関回転数を調整するガバナを備えた内
燃機関に使用される燃料噴射制御装置であって、ストッ
トルシャフト54の回転に連動する回転板219にブラシ120
を取付けるとともに、該ブラシ120を基板117上の抵抗体
121に沿って摺動可能に配置し、該ブラシ120と該抵抗体
121との接触位置によって変化する該抵抗体121の抵抗値
を検知することによりスロットル開度を検出するように
構成され、かつ組立て状態での前記回転板219の軸方向
隙間が0.1〜0.4mmの範囲に設定されているスロットル開
度センサ39を備えた燃料噴射制御装置が提供される。
さらに、前記ブラシ120が振動や衝撃でジャンプし前
記抵抗値が無限大になった時、これを検知して予め設定
した噴射量または1サイクル前の噴射量で燃料噴射を行
うことにより、前記ブラシ120がジャンプした時でも燃
料噴射量の急激な変化を抑えて安定した運転が維持され
るように構成されている。
本考案は、前述した回転板219の端面と固定ボス215の
端面との間に軸方向隙間Sを0.1〜0.4mmの範囲に設定す
るという構成によりスロットルシャフト54の回動トルク
を最小に抑えるものであるが、かかる構成により回動ト
ルクを最小に抑えることができる理由は次のとおりであ
る。
振動等によるブラシ120と回転板219との接触荷重の変
動を抑え、回動トルクを常に最小に抑えるためには、回
転板219の振動による動きを小さくする必要があり、そ
のためには隙間Sは極力小さい方が望ましい。
しかし、最小隙間を0.1mm以下にすると、特別に部品
精度を良くするとか、選択嵌合を採用するとかを実施し
ないと、部品間の干渉が起きる可能性がある。
一方、最大隙間は大きいほど加工や組立が容易になる
が、ブラシ120と抵抗体121との接触圧が隙間によって変
わり、隙間量により電気抵抗が変化することから、隙間
をあまり大きくすることはできない。
なお、大きい隙間で接触圧を一定にしようとすれば、
ブラシ120のばね常数を低くすればよいが、その場合は
ブラシ120の振動によるジャンピングが発生するおそれ
がある。
また、ジャンピングを防止するために荷重を上げる
と、接点圧が増加し、回動トルクが大きくなってしまう
などの制限がある。
本考案者は、以上のことを総合的に考慮することによ
り、ブラシ120と抵抗体121との接触圧を極力小さくして
回動トルクを抑えるとともに、加工及び組立が容易であ
ってかつブラシ120のジャンピングのおそれを無くすた
めには、回転板219と固定ボス215との間の上記隙間Sを
0.1〜0.4mmの範囲に設定することが適正であることを見
出した。
第8図は前記スロットル開度センサ39を用いた燃料噴
射制御装置の基本動作のフローチャートである。
第8図において、機関運転中において、ステップS1で
スロットル開度センサ39の抵抗値を検出し、ステップS2
で検出抵抗値が無限大であるか否かを判別する。
無限大でなければ、ステップS3へ進み、検出抵抗値と
ステップS4での機関回転数検出値(第3図における回転
数センサ36の出力)とに基づいて、基本噴射量を決定
し、燃料噴射を実行する。
一方、ステップS2で検出抵抗値が無限大であれば、ス
テップS5の方へ進んで、予め設定しておいた抵抗値また
は1サイクル前の抵抗値を設定し、対でステップS3へ進
み、この抵抗値に基づく基本噴射量を決定し、これに必
要な補正を加えることにより予め設定した噴射量または
1サイクル前の噴射量で燃料噴射を行う。
以上説明した実施例によれば、スロットルシャフト54
に取付けた回転摺動式のスロットル開度センサ39に使用
するブラシ保持用の回転板219を、軸方向に0.1〜0.4mm
の範囲の隙間(遊び)を設けて組付けたので、スロット
ルシャフト54を回動させる時のトルクを減少させること
ができ、ガバナの遠心錘48、48による遠心力とガバナス
プリング53によるばね力とのバランスが正確に維持さ
れ、ガバナ機構のスムーズで安定した動きを確保するこ
とができた。
この場合、回転板219の軸方向遊びを最少で0.1mm確保
し、最大値を0.4mmに抑えたので、組付け誤差による回
転不良並びに過大隙間によるブラシ120の圧接力不足の
双方を解消し、安定した動作を得ることができた。
〔考案の効果〕
以上の説明から明らかなごとく、本考案の内燃機関の
燃料噴射制御装置によれば、支軸を中心に回動可能でか
つリンクロッドを介してスロットルレバーに連結された
ガバナアームと、前記スロットルレバーを全開させる方
向に前記支軸を中心に前記ガバナアームを回動付勢する
ガバナスプリングと、クランクシャフトとともに回転す
る回転体上にピンを介して揺動自在に枢支された遠心錘
と、機関回転数の上昇に伴う前記遠心錘の半径方向外方
への揺動によって押し出されるスリーブと、該スリーブ
の動きにより前記ガバナスプリングに抗して前記スロッ
トルレバーが閉じる方向に前記ガバナアームを回動させ
る係合手段とから成る機関回転数調整用のガバナと、ス
ロットルシャフトの回動に連動する回転板にブラシを取
付けるとともに、該ブラシを固定ボスに取付けられた基
板上の抵抗体に沿って所定のばね力により圧接された状
態で摺動可能に配置し、該ブラシと該抵抗体との接触位
置によって変化する該抵抗体の抵抗値を検知することに
よりスロットル開度を検出するように構成されたスロッ
トル開度センサと、を備え、前記スロットル開度センサ
の組立て状態での前記回転板と前記固定ボスとの間の軸
方向隙間Sが0.1〜0.4mmの範囲に設定されており、前記
ブラシが振動等でジャンプし前記抵抗値が無限大になっ
た時、これを検出して予め設定した噴射量または1サイ
クル前の噴射量で燃料噴射を行う構成としたので、スロ
ットルシャフトの回動トルクを最小にすることにより、
遠心錘の遠心力とガバナスプリングのばね力とのバラン
スを正確に維持してガバナ機構のスムーズで安定した動
きを確保するとともに、スロットル開度センサが異常値
を検出した場合でも適正に対応でき、もって、正確で安
定した燃料噴射量の制御を行い得る内燃機関の燃料噴射
制御装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案による内燃機関の燃料噴射制御装置に使
用されるスロットル開度センサの一実施例の縦断面図、
第2図は第1図中の線II-IIから見た部分底面図、第3
図は本考案を実施するのに好適な内燃機関の燃料噴射制
御装置の構成を示す模式図、第4図は内燃機関のガバナ
の構成を示す模式的部分斜視図、第5図は第4図中のガ
バナ本体の低回転時の模式的縦断面図、第6図は第4図
中のガバナ本体の高回転時の模式的縦断面図、第7図は
第3図の燃料噴射制御装置の制御系のブロック図、第8
図は第1図のスロットル開度センサを使用する時の燃料
噴射制御の一態様を示すフローチャート、第9図は従来
のスロットル開度センサの縦断面図である。 10……内燃機関、16……吸気通路、20……燃料噴射弁、
21……スロットルバルブ、35……コントロールユニッ
ト、39……スロットル開度センサ、46……ガバナ本体、
48……遠心錘、51……ガバナアーム、53……ガバナスプ
リング、54……スロットルシャフト、117……基板、120
……ブラシ、121……抵抗体、219……回転板、S……隙
間。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 山川 哲大 兵庫県明石市川崎町1番1号 川崎重工業 株式会社明石工場内 (72)考案者 畠添 勝年 兵庫県明石市川崎町1番1号 川崎重工業 株式会社明石工場内 (56)参考文献 特開 昭47−35427(JP,A) 特開 昭61−160534(JP,A) 特開 昭55−148964(JP,A)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】支軸(50)を中心に回動可能でかつリンク
    ロッド(52)を介してスロットルレバー(55)に連結さ
    れたガバナアーム(51)と、前記スロットルレバー(5
    5)を全開させる方向に前記支軸(50)を中心に前記ガ
    バナアーム(51)を回動付勢するガバナスプリング(5
    3)と、クランクシャフトとともに回転する回転体(4
    6)上にピン(47)を介して揺動自在に枢支された遠心
    錘(48)と、機関回転数の上昇に伴う前記遠心錘(48)
    の半径方向外方への揺動によって押し出されるスリーブ
    (49)と、該スリーブ(49)の動きにより前記ガバナス
    プリング(53)に抗して前記スロットルレバー(55)が
    閉じる方向に前記ガバナアーム(51)を回動させる係合
    手段とから成る機関回転数調整用のガバナと、 スロットルシャフト(54)の回動に連動する回転板(21
    9)にブラシ(120)を取付けるとともに、該ブラシ(21
    9)を固定ボス(215)に取付けられた基板(117)上の
    抵抗体(121)に沿って所定のばね力により圧接された
    状態で摺動可能に配置し、該ブラシと該抵抗体との接触
    位置によって変化する該抵抗体の抵抗値を検知すること
    によりスロットル開度を検出するように構成されたスロ
    ットル開度センサ(39)と、 を備え、 前記スロットル開度センサ(39)の組立て状態での前記
    回転板(219)と前記固定ボス(215)との間の軸方向隙
    間Sが0.1〜0.4mmの範囲に設定されており、 前記ブラシ(120)が振動等でジャンプし前記抵抗値が
    無限大になった時、これを検出して予め設定した噴射量
    または1サイクル前の噴射量で燃料噴射を行う、 ことを特徴とする内燃機関の燃料噴射制御装置。
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JPS55148964A (en) * 1979-05-08 1980-11-19 Nippon Denso Co Ltd Control of ignition timing for internal combustion engine
JP2522204B2 (ja) * 1985-01-10 1996-08-07 日本電装株式会社 スロットル弁開度検出装置

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