JPH0882549A - 焦電型赤外線検出器およびその製造方法 - Google Patents

焦電型赤外線検出器およびその製造方法

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JPH0882549A
JPH0882549A JP28293794A JP28293794A JPH0882549A JP H0882549 A JPH0882549 A JP H0882549A JP 28293794 A JP28293794 A JP 28293794A JP 28293794 A JP28293794 A JP 28293794A JP H0882549 A JPH0882549 A JP H0882549A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 検出感度をチェックする際に熱を効率良く焦
電素子に伝達できるとともに、多素子化を容易に行え、
また、製造上の問題点を解決できる焦電型赤外線検出器
およびその製造方法を提供すること。 【構成】一対の電極2,3を有する焦電素子4が回路基
板5の上方に導電性の焦電素子支持体6,6を介して支
持され、回路基板5の下面には電極2,3に接続される
トランジスタ7および高抵抗体8が固定されており、一
方の電極2の直下に回路基板5を貫通するスルーホール
9を1個設け、このスルーホール9近傍における回路基
板下面位置Pに発熱体10を設け、更に、発熱体固定用
のハンダ14をスルーホール9に埋設してなるハンダ埋
設部11と、このハンダ埋設部11と発熱体10とを熱
的に接続するために回路基板5の下面に設けられた導体
部12とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は焦電型赤外線検出器お
よびその製造方法に関し、例えば人体検出センサや自動
照明装置用センサとして用いられ、使用状態で正常に動
作していることを確認することができる自己診断機能を
内蔵した焦電型赤外線検出器とその製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来この種の焦電型赤外線検出器におい
て、図19、図20に示すように、金属製のケース81
と、ケース81の下部開口81aを閉塞するステム82
と呼ばれる気密端子とから構成されるパッケージ83に
は、小型化および完全気密封止が可能なようにステムに
ハーメチックシール材84が多用されている。このパッ
ケージ83の内部には、回路基板85と該回路基板85
に実装された焦電素子86が設けられ、ステム82によ
って外部との接続を可能にしている。
【0003】また、ステム82と回路基板85により4
本のリードピン37,37,37,37が貫通保持され
ている。これらリードピン37,37,37,37は、
図16における電源端子VD D 、感知信号端子S1
子、アース端子Eおよび感度チェック端子VT にそれぞ
れ対応する。
【0004】そして、焦電素子86は蒸着法やスパッタ
リング法によって形成された一対の電極87a,87b
を有する一方で、リードピン37,37,37,37の
上端部に保持されている回路基板85の上面には導電性
の焦電素子支持台88が形成されており、この焦電素子
支持台88によって形成される一定の空間Sを隔てて焦
電素子86と回路基板85が位置している。
【0005】なお、焦電素子支持台88は回路基板85
の下面に形成されている所定のパターン(図示せず)に
接続されている。また、ケース81の上面の中央部には
開口部89が形成されている。90はこの開口部89を
閉塞するシリコン、ゲルマニウム、サファイアなどの赤
外線透過材料からなる赤外線透過窓である。
【0006】そして、回路基板85の下面には電極87
a,87bに接続されるインピーダンス変換用の電界効
果型トランジスタ(FET)91および焦電流として誘
起された電荷を受けて電圧信号に変換するための高抵抗
体(ゲートリーク抵抗体)Rg (図16参照)が実装さ
れている。なお、図16に示すように、高抵抗体Rg
回路的に焦電素子86に並列接続されている。
【0007】さて、従来では、特に、焦電素子86にの
ぞむ位置、例えば、電極87aの直下に回路基板85を
貫通するキリ穴93を設け、このキリ穴93直下の回路
基板下面位置にキリ穴93を通して赤外線輻射により感
度チェックを行うためのチップ抵抗発熱体(以下、発熱
体という)Rt を設けている(図16、図18参照)。
【0008】ここで、発熱体Rt は、図18に示したよ
うに、薄板状のアルミナ(Al2 3 )板をベースとす
るチップ抵抗体であって、これは、アルミナの抵抗体部
分94aと、同じくアルミナ板の両端部を薄いAg膜等
で被覆してなる一対の電極部分94b,94bとからな
る。なお、発熱体Rt は、回路基板85の下面にパター
ン形成された支持台(ランド)95,95に電極部分9
4b,94bを介して電気的に配置されている。
【0009】そして、感度チェック用電圧(図12参
照)の印加で発熱体Rt から発生する熱(図13参照)
が、赤外線輻射熱として直接キリ穴93内を通り、更
に、この赤外線輻射熱が空間Sを隔てた焦電素子86に
吸収される。
【0010】動作原理は以下の通りである。キリ穴93
を通して放射される赤外線を焦電素子86に照射し、赤
外線が焦電素子86に吸収されると、表面付近にわずか
な温度変化が生じ、この温度変化により焦電素子86内
部に自発分極の変化が生じて、電荷が焦電素子86表面
に過渡的に焦電流として誘起される現象(焦電効果)を
利用して赤外線の検出が行われる。この誘起された電荷
は、高抵抗体Rg で受けて電圧信号にし、FET91を
ソースフォロア接続することにより、インピーダンスを
変換して出力される。
【0011】そして、この焦電型赤外線検出器を内蔵し
た人体検出センサの検出感度をチェックする(自己診断
を行う)ときは、図12に示すように、発熱体Rt に一
定の大きさ(例えば1アンペア)のパルス電流を所定時
間(例えば0.5秒)流すと発熱体Rt は発熱し、図1
3に示すように、温度が上昇する。このとき、人体検出
センサに組み込まれている焦電型赤外線検出器が正常で
あれば、前記発熱が焦電型赤外線検出器によって感知さ
れ、感知信号端子S1 を介して感知信号出力端子(図示
せず)には所定の感知信号が出力される。一方、焦電型
赤外線検出器に何らかの異常が生じてその感度が低下し
ているときには、所定の感知信号が出力されることはな
い。このようにして人体検出センサの自己診断を行って
いた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、自己診断を
達成するには、上述のように、キリ穴93を通して赤外
線を焦電素子86に照射する必要があるから、キリ穴9
3の存在範囲には制約があり、電極87a,87bの直
下あるいは近傍に制限される。
【0013】例えば、図17に斜線で示す領域Rがキリ
穴93の好ましい存在範囲であり、従来では、発熱体R
t がキリ穴93をまたぐようにして回路基板85の下面
位置に実装されている。したがって、この従来技術では
以下の問題点を有する。
【0014】 発熱体Rt 自体の設置位置、すなわ
ち、アルミナの抵抗体部分94aの座標もおのずと制約
を受けることになることが図18から容易に分かる。
【0015】 そして、回路基板85の下面に設ける
構成部品として、FET91と高抵抗体Rg が必須であ
るけれども、これらFET91と高抵抗体Rg の配置の
自由度も低い。
【0016】 また、別途、多素子化を行うにあたっ
ては、回路基板85の下面に部品点数を多くする必要が
あるけれども、追加部品の配置の自由度は更に低くな
る。
【0017】 しかも自己診断を達成しようとする
と、図20に示したように、一対の電極87a,87b
に対して1つのキリ穴93を設け、例えば、電極87a
の直下に1つのキリ穴93を設け、この1つのキリ穴9
3の直下に発熱体94を1個設置する必要があるので、
多素子化する際には、複数対の電極が用いられ対応する
複数個のキリ穴を必要とするから、結局、発熱体もキリ
穴の数だけ設置する必要があり、追加される発熱体の設
置場所が問題になる。
【0018】 また、キリ穴93以外に前記電極87
a,87bおよびFET91のゲート間の電気的導通を
可能にするために回路基板85を貫通する導通用スルー
ホール(図示せず)、電極87a,87bおよびアース
間の電気的導通を可能にするために回路基板85を貫通
する導通用スルーホール(図示せず)を形成する際にも
以下に示す製造上の問題点を有する。すなわち、前記導
通用スルーホールはそのためのキリ穴の内壁にメッキ処
理を施す必要があることに起因して、回路基板85を貫
通する当該導通用スルーホールと赤外線を通過させるキ
リ穴93の穴開け工程をそれぞれ別工程で行う必要が生
じたり、あるいは、この穴開け工程を同時に施すとメッ
キ液のキリ穴93への侵入を阻止するために該キリ穴9
3を被覆する工程を追加する必要が生じる。
【0019】より詳しく説明すると、前記導通用スルー
ホールの内壁には、そのためのキリ穴加工後にメッキ処
理を施して回路基板85の両面の導通が図られている。
その際、問題となるのは、赤外線が通過するキリ穴93
を導通用スルーホールと同一工程で形成(同時に形成)
すれば、キリ穴93の内壁にもメッキ材料の金属膜が形
成されてしまう。この金属膜はハンダに対してぬれ性が
良好である。したがって、回路基板85の下面に発熱体
t 等を実装するためのハンダ処理により、ハンダがキ
リ穴93の内壁に侵入し、結果として、キリ穴93がハ
ンダで閉塞されるおそれがある。
【0020】そこで、キリ穴93の内壁にメッキ材料の
金属膜が形成されるのを回避する方法として、上述した
ように、キリ穴93の加工をメッキ処理の後で実施する
か、メッキ処理前にキリ穴93にメッキ液が侵入しない
ようにレジスト等を施す必要がある。
【0021】この発明は、上記問題に鑑みてなしたもの
で、その目的は、検出感度をチェックする際に回路基板
の下面に設けられた発熱体に印加される感度チェック用
電圧によって発生した熱を効率良く焦電素子に伝達でき
るとともに、多素子化を容易に行え、また、製造上の問
題点を解決できる焦電型赤外線検出器およびその製造方
法を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る発明の焦電型赤外線検出器は、電極
を有する焦電素子が回路基板の上方に支持体を介して支
持され、前記回路基板の下面には前記電極に接続される
インピーダンス変換用の電界効果型トランジスタおよび
焦電流として誘起された電荷を受けて電圧信号に変換す
るための高抵抗体が固定されている焦電型赤外線検出器
において、前記電極の少なくとも一つの直下あるいは近
傍に前記回路基板を貫通するスルーホールを設け、この
スルーホール直下またはスルーホール近傍における前記
回路基板下面位置に発熱体を設け、更に、前記発熱体固
定用のハンダを前記スルーホールに埋設してなるハンダ
埋設部と、このハンダ埋設部と前記発熱体とを熱的に接
続するために前記回路基板の下面に設けられた導体部を
備え、前記発熱体での発熱が前記導体部を熱伝導して前
記ハンダ埋設部へ導かれ、このハンダ埋設部からの赤外
線輻射により感度チェックを行うことを特徴とする。
【0023】また、請求項2に係る発明の焦電型赤外線
検出器は、電極を有する焦電素子が回路基板の上方に支
持体を介して支持され、前記回路基板の下面には前記電
極に接続されるインピーダンス変換用の電界効果型トラ
ンジスタおよび焦電流として誘起された電荷を受けて電
圧信号に変換するための高抵抗体が固定されている焦電
型赤外線検出器において、前記電極の少なくとも一つの
直下あるいは近傍に前記回路基板を貫通するスルーホー
ルを設け、このスルーホール近傍における前記回路基板
下面位置に発熱体を設け、更に、前記スルーホールが内
壁に金属膜を有し、この金属膜と前記発熱体とを熱的に
接続するために前記回路基板の下面に設けられた導体部
を備え、前記発熱体での発熱が前記導体部を熱伝導して
前記金属膜へ導かれ、この金属膜からの赤外線輻射によ
り感度チェックを行うことを特徴とする。
【0024】また、請求項5に係る発明は、電極を有す
る焦電素子が回路基板の上方に支持体を介して支持さ
れ、前記回路基板の下面には前記電極に接続されるイン
ピーダンス変換用の電界効果型トランジスタ、焦電流と
して誘起された電荷を受けて電圧信号に変換するための
高抵抗体および発熱体が固定され、この発熱体での発熱
が熱伝導してハンダ埋設部へ導かれ、このハンダ埋設部
からの赤外線輻射により感度チェックを行う焦電型赤外
線検出器を形成するに際して、前記回路基板に、前記発
熱体固定用のハンダが埋設されるキリ穴と、前記電極お
よび前記電界効果型トランジスタ間の電気的導通を可能
にするための導通用キリ穴と、前記電極およびアース間
の電気的導通を可能にするための導通用キリ穴と、焦電
型赤外線検出器外部との電気的導通を可能にするリード
ピン貫通用キリ穴とを形成し、続いて、これらキリ穴の
内壁にメッキ処理を同時に施して前記ハンダを埋設する
ためのスルーホール、前述した各電気的導通のための導
通用スルーホールを形成し、続いて、前記回路基板にハ
ンダ処理を施して前記ハンダ埋設部を形成するととも
に、前記発熱体を前記回路基板の下面に固定することか
らなる焦電型赤外線検出器の製造方法を提供する。
【0025】
【作用】この構成により、まず、発熱体の設置可能位置
がスルーホール直下における回路基板下面位置だけに限
られず、スルーホール近傍の回路基板下面位置であって
もよく、発熱体の存在範囲を拡大できる。すなわち、従
来のように、発熱体が、キリ穴直下にだけ実装される必
要は無く、この発明では、発熱体の配置の自由度が高く
とれる。
【0026】そのため、発熱体以外の必須構成部品とし
て回路基板の下面に設置される電界効果型トランジスタ
と高抵抗体においても、これらの配置の自由度を高くで
きる。
【0027】これらのことから、別途、多素子化を行う
にあたっても、追加部品の配置の自由度も高くでき、多
素子検出器を容易に構成できる。
【0028】更に、請求項1に係る発明では、ハンダ埋
設部と発熱体とを熱的に接続するための導体部を回路基
板の下面に設け、この導体部を介して、該回路基板の下
面に設けた前記発熱体での発熱が熱伝導に優れた前記ハ
ンダ埋設部へ導かれるので、1つの発熱体から複数のハ
ンダ埋設部へ熱を導出できる。
【0029】そのため、複数の焦電素子を有する多素子
検出器の同時自己診断が可能になる。したがって、発熱
体をスルーホールの数だけ設置する必要がない。また、
回路基板の下面に発熱体以外の必須構成部品が設置され
る際、当該必須構成部品の配置の自由度を高くできるこ
とに貢献できる。
【0030】そして、例えば、ガラス・エポキシ樹脂製
の回路基板の絶縁部は熱の伝達が緩慢であるけれども、
請求項1に係る発明では、前記発熱体によって発生した
熱が、回路基板の絶縁部を熱伝導することなく焦電素子
にのぞむ座標に設置された前記ハンダ埋設部へと導かれ
る。すなわち、当該ハンダ埋設部の回路基板上面側にお
ける端面が焦電素子にのぞむことになる。この端面は、
熱伝導に優れたハンダによって熱が効率良く導かれるた
めの理想とする到達点である。
【0031】この際、特に、前記スルーホール近傍にお
ける前記回路基板下面位置に発熱体を設けた場合には前
記発熱体での発熱を前記ハンダ埋設部へ導くための熱経
路の長さと、発熱体の発熱量を調節することにより、当
該ハンダ埋設部の回路基板下面側における端面位置から
発熱体を隔離でき、よって、上述したように発熱体の存
在範囲を拡大できる。また、前記ハンダ埋設部は熱伝導
に優れているので、発熱体によって発生した熱が、スル
ーホール内のハンダに熱損失なく熱伝導できる。したが
って、前記熱が前記端面に熱損失なく導かれることか
ら、発熱体によって発生した熱が効率良く焦電素子に伝
達される。
【0032】一方、前記スルーホール直下に発熱体を設
けた場合には、発熱体によって発生した熱が、直上に位
置する熱伝導に優れた前記ハンダ埋設部を伝導して前記
端面に熱損失なく導かれることから、発熱体によって発
生した熱が効率良く焦電素子に伝達される。
【0033】また、請求項1、請求項5に係る発明で
は、発熱体を前記回路基板下面位置に固定する際に発熱
体固定用のハンダをそのままスルーホールの埋設に使用
できる。そして、スルーホールに前記ハンダを埋設する
ことにより、発熱体によって発生した熱が前記ハンダ埋
設部から効率良く焦電素子に伝達される。
【0034】更に、請求項5に係る発明では、自己診断
を達成させるハンダ埋設部を形成すべく回路基板を貫通
するスルーホールを設けること以外に、焦電素子上の一
対の電極および電界効果型トランジスタのゲート間の電
気的導通を可能にするために回路基板を貫通する導通用
スルーホール、前記電極およびアース間の電気的導通を
可能にするために回路基板を貫通する導通用スルーホー
ルを設けるのに際して、前記回路基板に、前記発熱体固
定用のハンダが埋設されるキリ穴と、前記電極および前
記電界効果型トランジスタ間の電気的導通を可能にする
ための導通用キリ穴と、前記電極およびアース間の電気
的導通を可能にするための導通用キリ穴と、焦電型赤外
線検出器外部との電気的導通を可能にするリードピン貫
通用キリ穴とを形成し、続いて、これらキリ穴の内壁に
メッキ処理を同時に施して前記ハンダを埋設するための
スルーホール、前述した各電気的導通のための導通用ス
ルーホールを形成し、続いて、前記回路基板にハンダ処
理を施して前記ハンダ埋設部を形成するようにしたの
で、前記ハンダを埋設するためのスルーホールの内壁に
もハンダに対してぬれ性が良好なメッキ材料の金属膜が
形成され、ハンダで当該スルーホールが閉塞され易くな
る。そして、従来のようなメッキを防止するための工程
を不要にできる。
【0035】以上、スルーホールがハンダ埋設部を有す
る場合について述べてきたが、スルーホール近傍におけ
る前記回路基板下面位置に発熱体を設けた上で、該スル
ーホールがハンダ埋設部を有しない空洞の状態の場合、
すなわち、請求項2に係る発明のように、回路基板に、
メッキ処理による金属膜を内壁に有する前記スルーホー
ルを設け、この金属膜と発熱体とを熱的に接続するため
の導体部を設けた場合も、1つの発熱体から複数のスル
ーホールへ熱を導出できる。
【0036】そして、例えば、ガラス・エポキシ樹脂製
の回路基板の絶縁部は、熱伝導度の高い金属、例えば、
銅からなる前記導体部に比して、熱の伝達が緩慢であ
る。これにより発熱体によって発生した熱が前記導体部
のみを選択的に熱伝導する。この導体部を熱伝導した熱
は、その後、焦電素子にのぞむ座標に設置されたスルー
ホール内の前記金属膜へと導かれる。そして、赤外線が
この金属膜から、ひいては前記空洞を介してスルーホー
ルから輻射される。しかも当該スルーホールの回路基板
上面側における端面が焦電素子にのぞむことになる。
【0037】この際、特に、前記導体部の長さと、発熱
体の発熱量を調節することにより、当該スルーホールの
回路基板下面側における端面位置から発熱体を隔離で
き、よって、上述したように発熱体の存在範囲を拡大で
きる。
【0038】この場合、発熱体によって発生した熱が、
前記導体部を介して熱伝導に優れた前記金属膜を伝導
し、赤外線が当該スルーホールから輻射される。この
際、スルーホールが内壁にメッキ処理による前記金属膜
を有するだけであり前記金属膜を除く当該スルーホール
内は前記空洞になっている。そして、発熱体によって発
生した熱がハンダ埋設部を伝達するよりも前記空洞を伝
達する方が伝達効率が良い。すなわち、発熱体によって
発生した熱が前記金属膜だけを介して前記端面に熱損失
なく導かれ易くなることから、内壁に前記金属膜を有す
るスルーホールをハンダで埋めて熱を伝導させるより
は、前記空洞のままで前記金属膜だけを利用してスルー
ホールから赤外線を輻射する方が、前記熱がより効率良
く焦電素子に伝達される。
【0039】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて説
明する。なお、それによってこの発明は限定を受けるも
のではない。図1〜図3は、一対の電極を有するディユ
アルタイプの焦電素子を備えたこの発明の第1実施例を
示す。図1〜図3において、1は焦電型赤外線検出器で
あり、一対の電極2,3(電極2は上面部2a,下面部
2bから構成され、電極3は上面部3a,下面部3bか
ら構成されている。)を有する焦電素子4が回路基板5
の上方に導電性の焦電素子支持体(支持体)6,6を介
して支持され、回路基板5の下面には電極2,3に接続
されるインピーダンス変換用の電界効果型トランジスタ
7および焦電流として誘起された電荷を受けて電圧信号
に変換するための高抵抗体8が固定されており、電極
2,3のうちの一方の電極2の直下に回路基板5を貫通
するスルーホール9を1個設け、このスルーホール9近
傍における回路基板下面位置Pに発熱体10を設け、更
に、発熱体固定用のハンダ14をスルーホール9に埋設
してなるハンダ埋設部11と、このハンダ埋設部11と
発熱体10とを熱的に接続するために回路基板5の下面
に設けられた導体部12とを備え、発熱体10での発熱
が導体部12を熱伝導してハンダ埋設部11へ導かれ、
このハンダ埋設部11からの赤外線輻射により感度チェ
ックが行われる。
【0040】更に、回路基板5は、例えば、ガラス・エ
ポキシ樹脂製であり、これは4本のリードピン37,3
7,37,37の上端部に保持されている。各リードピ
ン37は、図4における電源端子VD D 、感知信号端子
1 、アース端子Eおよび感度チェック端子VT にそれ
ぞれ対応する。
【0041】そして、焦電素子4は、セラミックを基材
とした、例えば、PZT(チタン酸・ジルコン酸鉛系の
酸化物セラミックス)のような焦電材料からなる平面視
4角形の焦電体4aと、焦電体4aの上面・下面の所定
領域に形成された前記上面部2a・上面3a,下面部2
b・下面部3bとから構成されている。
【0042】なお、本実施例では、焦電素子支持台6
を、例えば、銅から構成しており、焦電素子支持台6が
直接、焦電体4aを支持している構成を採用している
が、焦電体4aの下面の下面部2b・下面部3bをそれ
ぞれ導電性樹脂接着剤などによって焦電素子支持台6に
接着・保持する構成で焦電素子4を回路基板5の上方に
載置してもよい。なお、焦電素子支持台6は回路基板5
の下面のパターン(図示せず)に、回路基板5を貫通し
て形成された図示しない導通用スルーホールを介して電
気的に接続されている。この導通用スルーホールは、電
極2,3および電界効果型トランジスタ7のゲート間の
電気的導通を可能にする導通用スルーホール(図示せ
ず)や、電極2,3およびアース間の電気的導通を可能
にする導通用スルーホール(図示せず)、さらにはリー
ドピン貫通用スルーホール(図示せず)と同時に形成さ
れる。また、Sは焦電素子支持台6によって形成される
空間である。
【0043】また、発熱体10は、図5に示すように、
薄板状のアルミナ(Al2 3 )板をベースとするチッ
プ抵抗体であって、これは、アルミナの抵抗体部分10
aと、同じくアルミナ板の両端部を薄いAg膜等で被覆
してなる一対の抵抗体電極部分10b,10bとからな
る。
【0044】そして、発熱体10は、抵抗体電極部分1
0b,10bを介して、回路基板5の下面領域Pにパタ
ーン形成された熱伝導度の高い金属、例えば、Cuから
なる支持台(ランド)Lに発熱体固定用のハンダ14に
より電気的に支持されている。
【0045】具体的に、このランドLは、図5に示すよ
うに、スルーホール9寄りに形成されているランド部分
1 と、もう一つのランド部分L2 から構成されてお
り、しかもランド部分L1 は、スルーホール9近傍の回
路基板2の下面領域Pに発熱体10がスルーホール9と
は距離dだけ間隔をおいて配置できるようにスルーホー
ル9の領域をカバーする円形のパターンTを備え、更
に、この円形のパターンTはスルーホール9に対応する
位置に開口hを有する。
【0046】なお、本実施例では、スルーホール9近傍
の回路基板5の下面領域Pに発熱体10を設ける際に、
図5で示したランド部分L1 を使用したが、ランド部分
1の代わりに、図6に示すような、もう一つのランド
部分L2 と同様のパターン形状で開口hを有するランド
部分L3 を用いてもよい。この場合、図5の場合に比し
て、アルミナの抵抗体部分10aがスルーホール9に近
接する。
【0047】このことから明らかなように、発熱体10
とハンダ埋設部11とを熱的に接続する導体部12が、
ランド部分L1 (あるいはランド部分L3 )から構成さ
れている。そして、ガラス・エポキシ樹脂製の回路基板
5の絶縁部は熱の伝達が緩慢であるのに対し、ランド部
分L1 (あるいはランド部分L3 )は熱伝導度の高いC
uからなるので、発熱体10によって発生した熱が回路
基板5の絶縁部を伝導することは少なく、導体部12で
あるランド部分L1 ,L3 のみを選択的に熱伝導するこ
とが分かる。
【0048】なお、本実施例では、ハンダ処理を施すこ
とで、電界効果型トランジスタ7、高抵抗体8等も回路
基板下面に同様に実装している。
【0049】また、焦電型赤外線検出器1は、金属製の
ケース15とケース15の下部開口15aを閉塞するス
テム16を備え、ケース15の上面の中心部には、例え
ば、矩形の開口部17が形成されている。18はこの開
口部17を閉塞するシリコン、ゲルマニウム、サファイ
アなどの赤外線透過材料からなる赤外線透過窓である。
ステム16には4本のリードピン37,37,37,3
7が貫通保持されている。19は完全気密封止が可能な
ようにステム16に設けられたガラスハーメチックシー
ル材である。
【0050】図4は、上記焦電型赤外線検出器1を用い
て人体検出センサ20を構成したときの回路構成を概略
的に示すもので、この図において、21はセンサケース
で、その前面には、赤外線透過性材料よりなる集光レン
ズ22が設けられている。そして、センサケース20の
内部には、集光レンズ22に対応した位置に焦電型赤外
線検出器1が設けられるとともに、電気回路23が設け
られている。この電気回路23には、前記電源端子V
D D 、感知信号端子S1 端子、アース端子Eおよび感度
チェック端子VT にそれぞれ連なる4つの導電部24,
25,26,27が設けられ、導電部25にはそれぞれ
導電部26にも接続された増幅回路28、比較回路2
9、タイマー回路30、出力回路31が順次設けられ、
そして、導電部27には電流制御回路32が設けられて
いる。33は外部接続端子部で、前記導電部24,2
5,26,27にそれぞれ連なる電源入力端子34、感
知信号出力端子35、アース端子36、感度チェック信
号入力端子37が設けられている。
【0051】上記のように構成された人体検出センサ2
0においては、人などの被検出物体が感知範囲に至る
と、この被検出物体から発せられる赤外線が集光レンズ
22を通して焦電型赤外線検出器1の焦電素子4に入射
し、焦電型赤外線検出器1からの感知信号は感知信号出
力端子35に出力される。なお、回路基板5の下面には
電極2,3に接続される電界効果型トランジスタ7およ
び高抵抗体(ゲートリーク抵抗体)8が実装され、高抵
抗体8は回路的に焦電素子4に並列接続されている。
【0052】そして、例えば人体検出センサの検出感度
をチェックするときは、図12に示すように、発熱体に
一定の大きさ(例えば1アンペア)のパルス電流を所定
時間(例えば0.5秒)流すと発熱体10は発熱し、図
13に示すように、温度が上昇する。このとき、人体検
出センサ20に組み込まれている焦電型赤外線検出器1
が正常であれば、前記発熱が焦電型赤外線検出器1によ
って感知され、感知信号端子S1 を介して感知信号出力
端子35には所定の感知信号が出力される。一方、焦電
型赤外線検出器1に何らかの異常が生じてその感度が低
下しているときには、所定の感知信号が出力されること
はない。
【0053】この実施例では、焦電素子4上に一対の電
極2,3を設け、1個のスルーホール9を、電極2,3
のうちの一方の電極2の直下に設け、このスルーホール
9近傍における回路基板下面位置Pに発熱体10を設
け、更に、発熱体固定用のハンダ14をスルーホール9
に埋設してなるハンダ埋設部11を備えている。
【0054】また、この実施例では、図1に示すよう
に、スルーホール9が内壁に、ハンダ14に対してぬれ
性が良好なメッキ材料の金属膜Mを有し、この金属膜M
を含むスルーホール9に発熱体固定用のハンダを埋設し
てハンダ埋設部11が形成されている。すなわち、後述
するように、この実施例では、回路基板5に、前記発熱
体固定用のハンダ14が埋設されるキリ穴と、前記電極
2,3および電界効果型トランジスタ7間の電気的導通
を可能にするための導通用キリ穴と、電極2,3および
アース間の電気的導通を可能にするための導通用キリ穴
と、焦電型赤外線検出器外部との電気的導通を可能にす
るリードピン貫通用キリ穴とを形成し、続いて、これら
キリ穴の内壁にメッキ処理を同時に施して前記ハンダ1
4を埋設するためのスルーホール9、前述した各電気的
導通のための導通用スルーホール(図示せず)を形成し
ている。
【0055】この構成により、まず、発熱体10の設置
可能位置がスルーホール直下における回路基板下面位置
だけに限られず、スルーホール近傍の回路基板下面位置
であってもよく、発熱体10の存在範囲を拡大できる。
すなわち、従来のように、発熱体が、キリ穴直下にだけ
実装される必要は無く、発熱体10の配置の自由度が高
くとれる。
【0056】そのため、発熱体10以外の必須構成部品
として回路基板5の下面に設置される電界効果型トラン
ジスタ7と高抵抗体8においても、これらの配置の自由
度を高くできる。
【0057】さらに、多素子化を行うにあたっても、追
加部品の配置の自由度も高くでき、多素子検出器を容易
に構成できる。
【0058】そして、ガラス・エポキシ樹脂製の回路基
板5の絶縁部は、熱伝導度の高い例えばCuからなる導
体部12に比して、熱の伝達が緩慢である。これにより
発熱体10によって発生した熱が導体部12のみを選択
的に熱伝導する。この導体部12を熱伝導した熱は、そ
の後、焦電素子4にのぞむ座標に設置されたハンダ埋設
部11へと導かれる。すなわち、当該ハンダ埋設部11
の回路基板上面側における端面40が焦電素子4にのぞ
むことになる。この端面40は、熱伝導に優れたハンダ
14によって熱が効率良く導かれるための理想とする到
達点である。
【0059】この際、特に、導体部12の長さと、発熱
体10の発熱量を調節することにより、当該ハンダ埋設
部11の回路基板下面側における端面位置Qから発熱体
10を隔離でき(図5における距離d)、よって、上述
したように発熱体10の存在範囲を拡大できる。
【0060】以上のことから、導体部12を介してスル
ーホール9内のハンダ14に熱損失なく熱伝導できるの
で、スルーホール9近傍の前記回路基板下面位置Pに発
熱体10を設けても、発熱体10によって発生した熱が
効率良く焦電素子4に伝達される。
【0061】また、この実施例では、発熱体10を回路
基板下面位置Pに固定する際に発熱体固定用のハンダ1
4をそのままスルーホール9の埋設に使用できる。そし
て、スルーホール9にハンダ14を埋設することによ
り、発熱体10とハンダ埋設部11とを導体部12を介
して熱的に接続できる。
【0062】一方、この実施例では、自己診断を達成さ
せるハンダ埋設部11を形成すべく回路基板5を貫通す
るスルーホール9を設けること以外に、焦電素子4上の
一対の電極2,3および電界効果型トランジスタ7のゲ
ート間の電気的導通を可能にするために回路基板5を貫
通する導通用スルーホール(図示せず)、電極2,3お
よびアース間の電気的導通を可能にするために回路基板
5を貫通する導通用スルーホール(図示せず)を設けて
いる。
【0063】すなわち、回路基板5に、これら導通用キ
リ穴(図示せず)と、発熱体固定用のハンダ14が埋設
されるキリ穴(メッキ処理前のスルーホール9を指す)
と、焦電型赤外線検出器外部との電気的導通を可能にす
るリードピン貫通用キリ穴(図示せず)とを形成し、続
いて、これらキリ穴の内壁にメッキ処理を同時に施して
前記ハンダ14を埋設するための、前記金属膜(例えば
銅膜)Mを内壁に有するスルーホール9、前述した各電
気的導通のための導通用スルーホール(図示せず)を形
成し、続いて、回路基板5にハンダ処理を施してハンダ
埋設部11を形成するとともに、前記発熱体10を回路
基板5の下面に固定している。
【0064】このように、スルーホール9の内壁にハン
ダ14に対してぬれ性が良好なメッキ材料の、熱伝導に
優れた前記金属膜Mを形成しているので、ハンダ14で
当該スルーホール9が閉塞され易くなる。そして、従来
のようなメッキを防止するための工程を不要にできる。
【0065】なお、スルーホール直下に発熱体を設けた
場合にも、発熱体によって発生した熱が、直上に位置す
る熱伝導に優れたハンダ埋設部を伝導して前記端面に熱
損失なく導かれることから、発熱体によって発生した熱
が効率良く焦電素子に伝達される。
【0066】なお、本実施例では、一対の電極2,3を
備えた、いわゆるデュアルタイプの焦電型赤外線検出器
について説明したが、この発明は電極2または電極3ど
ちらか一方を備えた、いわゆる、シングルタイプの焦電
型赤外線検出器にも適用できる。
【0067】図7〜図9は、二対の電極を有する多素子
タイプの焦電素子を備えたこの発明の第2実施例を示
す。上記第1実施例と異なるところは、電極を、一対の
電極50,51と一対の電極60,61からなる複数対
設けて2つの焦電素子52,62を同一焦電体4a上に
形成し、多素子検出器の同時自己診断を可能にした点で
ある。
【0068】そのために、焦電素子52,焦電素子62
毎にハンダ埋設部53,ハンダ埋設部63をそれぞれ電
極50,電極60直下に形成し、各スルーホール54,
64近傍における回路基板下面位置Pに1つの発熱体1
0を設けている。
【0069】そのために、焦電素子52,焦電素子62
毎にハンダ埋設部53,ハンダ埋設部63をそれぞれ電
極50,電極60直下に形成し、各スルーホール54,
64近傍における回路基板下面位置Pに1つの発熱体1
0を設けている。
【0070】また、この実施例でも、図7に示すよう
に、スルーホール54,64が内壁に、ハンダ14に対
してぬれ性が良好なメッキ材料の金属膜Mを有し、この
金属膜Mを含むスルーホール54,64に発熱体固定用
のハンダ14を埋設してハンダ埋設部11が形成されて
いる。すなわち、この実施例では、回路基板5に、前記
発熱体固定用のハンダ14が埋設されるキリ穴と、前記
電極50,51、60,61および電界効果型トランジ
スタ70、72(図11参照)間の電気的導通を可能に
するための導通用キリ穴と、電極50,51、60,6
1およびアース間の電気的導通を可能にするための導通
用キリ穴と、焦電型赤外線検出器外部との電気的導通を
可能にする5本のリードピン37,37,37,37,
37a(図8参照)貫通用キリ穴とを形成し、続いて、
これらキリ穴の内壁にメッキ処理を同時に施して前記ハ
ンダ14を埋設するためのスルーホール54,64、前
述した各電気的導通のための導通用スルーホール(図示
せず)を形成している。
【0071】この実施例では、上記第1実施例で奏する
効果を含むと同時に以下の特有の作用効果を奏する。す
なわち、この実施例では、回路基板5の下面に、ハンダ
埋設部53,63と発熱体10とを熱的に接続するため
の導体部L53,L63を設けるので、1つの発熱体10か
ら複数のハンダ埋設部53,63へ熱を導出できる。
【0072】そのため、この実施例では、複数の焦電素
子を有する多素子検出器の同時自己診断が可能になる。
したがって、発熱体をスルーホール(あるいはキリ穴)
の数だけ設置する必要がない。また、回路基板の下面に
発熱体以外の必須構成部品が設置される際、当該必須構
成部品の配置の自由度を高くできることに貢献できる。
【0073】また、この実施例では、2つの焦電素子5
2,62を有する多素子検出器を構成するため、上記第
1実施例で用いた4本のリードピン37,37,37,
37に更に感知信号端子S2 に対応する1個のリードピ
ン37aが追加され(図8参照)ている。勿論、回路基
板5の下面には、電極50,51に接続される電界効果
型トランジスタ70および高抵抗体(ゲートリーク抵抗
体)71が実装され、この高抵抗体71は回路的に焦電
素子52に並列接続されているとともに、電極60,6
1に接続される電界効果型トランジスタ72および高抵
抗体(ゲートリーク抵抗体)73が実装され、この高抵
抗体73は回路的に焦電素子62に並列接続されている
(図11参照)。
【0074】したがって、この実施例でも、以下の効果
を奏する。すなわち、自己診断を達成させるハンダ埋設
部53,63を形成すべく回路基板5を貫通するスルー
ホール54,64を設けること以外に、焦電素子52の
電極50,51および電界効果型トランジスタ70のゲ
ート間や、焦電素子62の電極60,61および電界効
果型トランジスタ72のゲート間、また、電極50,5
1およびアース間あるいは電極60,61およびアース
間の電気的導通を可能にするために、回路基板5を貫通
する導通用スルーホールを設けたり、リードピン貫通用
スルーホールを設けるに際して、回路基板5に、これら
導通用キリ穴、リードピン貫通用キリ穴と、発熱体固定
用のハンダ14が埋設される予定のキリ穴とを形成し、
続いて、これらキリ穴の内壁にメッキ処理を同時に施し
て前記ハンダ14を埋設するための、前記金属膜(例え
ば銅膜)Mを内壁に有するスルーホール54,64、前
述した各電気的導通のための導通用スルーホール(図示
せず)を形成し、続いて、回路基板5にハンダ処理を施
してハンダ埋設部11を形成するとともに、前記発熱体
10を回路基板5の下面に固定している。
【0075】このように、スルーホール54,64の内
壁にハンダ14に対してぬれ性が良好なメッキ材料の、
熱伝導に優れた前記金属膜Mを形成しているので、ハン
ダ14で当該スルーホール54,64が閉塞され易くな
る。そして、従来のようなメッキを防止するための工程
を不要にできる。
【0076】要するにこの実施例でも、スルーホール5
4,64が内壁に、ハンダ14に対してぬれ性が良好な
メッキ材料の金属膜Mを有する。なお、図10に、この
実施例で用いた導体部L53,L63を示す。
【0077】図14は、上記第1実施例と同様の一対の
電極を有するディユアルタイプの焦電素子を備え、スル
ーホール内が空洞である場合、すなわち、スルーホール
9がハンダ埋設部11を持たないで、スルーホール9が
内壁にメッキ材料の前記金属膜Mを有するこの発明の第
3実施例を示す。なお、図14において、図1〜図3で
用いた符号と同一のものは、同一または相当物である。
【0078】図14において、電極2の直下に回路基板
5を貫通するスルーホール9を1個設け、このスルーホ
ール9近傍における回路基板下面位置Pに発熱体10を
設け、更に、スルーホール9が内壁にメッキ処理による
金属膜Mを有し、この金属膜Mと発熱体10とを熱的に
接続するために回路基板5の下面に設けられた導体部1
2とを備え、発熱体10での発熱が導体部12を熱伝導
して金属膜Mへ導かれ、この金属膜Mからの赤外線輻射
により感度チェックが行われる。
【0079】この実施例では、スルーホール9にハンダ
14が進入するのを防止するため、上記第1,2実施例
で用いたスルーホールを被覆しない形状のマスクとは異
なり、スルーホールを覆う形状のマスクを使用する。こ
のハンダ14により、発熱体10と前記金属膜とを導体
部12を介して熱的に接続できる。
【0080】具体的には、図14において、例えば、ガ
ラス・エポキシ樹脂製の回路基板5の絶縁部は、例え
ば、熱伝導度の高い金属(例えば銅)からなる導体部1
2に比して、熱の伝達が緩慢である。これにより発熱体
10によって発生した熱が導体部12のみを選択的に熱
伝導する。ここまでの作用は上記第1実施例と同様であ
る。続いて述べる作用が上記第1実施例のそれと異な
る。
【0081】そして、この導体部12を熱伝導した熱
は、その後、焦電素子4にのぞむ座標に設置されたスル
ーホール9内の前記金属膜Mへと導かれる。そして、熱
による赤外線がこの熱伝導に優れた金属膜Mから、ひい
ては該スルーホール9内の空洞Eを介して何ら妨げられ
ることなくスルーホール9から輻射される。しかも当該
スルーホール9の回路基板上面側における端面が焦電素
子4にのぞむことになる。
【0082】この際、特に、導体部12の長さと、発熱
体10の発熱量を調節することにより、当該スルーホー
ル9の回路基板下面側における端面位置から発熱体10
を隔離でき、よって、発熱体10の存在範囲を拡大でき
る。この点、上記第1実施例と同様、有利である。
【0083】以上のことから、この実施例では、スルー
ホール9近傍における回路基板下面位置Pに発熱体10
を設け、発熱体10によって発生した熱が、導体部12
を介して熱伝導に優れた前記金属膜Mを伝導し、熱によ
る赤外線が当該スルーホール9から輻射される。この
際、スルーホール9は内壁にメッキ処理による前記金属
膜Mを有するだけでありこの金属膜Mを除く当該スルー
ホール9内は前記空洞Eになっている。そして、発熱体
10によって発生した熱がハンダ埋設部11を伝達する
よりも前記空洞Eを伝達する方が効率が良い。したがっ
て、スルーホール9内にハンダ埋設部11を設けて該ハ
ンダ埋設部11を熱が伝導する上記第1実施例に比して
この実施例の方が、発熱体10によって発生した熱が前
記端面に熱損失なく導かれ易くなることから、前記熱が
より効率良く焦電素子4に伝達される。
【0084】図15は、上記第2実施例と同様の二対の
電極を有する多素子タイプの焦電素子を備え、スルーホ
ール内が空洞である場合、すなわち、スルーホール5
4,64がハンダ埋設部53,63を持たないで、スル
ーホール54,64が内壁にメッキ材料の金属膜Mを有
するこの発明の第4実施例を示す。なお、図15におい
て、図7〜図10で用いた符号と同一のものは、同一ま
たは相当物である。
【0085】この実施例では、スルーホール54,64
が内壁にハンダ14に対してぬれ性が良好なメッキ材料
の金属膜Mを有するだけで、上記第2実施例のように前
記金属膜Mを含む空洞Eをさらにハンダ14で埋設する
ことのない構成を備えたものである。
【0086】すなわち、焦電素子52,62からなる多
素子タイプのものにおいて、回路基板5に、内壁に導体
部L53,L63と同様熱伝導に優れた金属膜(例えば銅
膜)Mを有するスルーホール54,64を設け、この金
属膜Mと発熱体10とを熱的に接続するための導体部L
53,L63を設けるだけで、1つの発熱体10から複数の
スルーホールへ熱を導出できるとともに、スルーホール
54,64内にハンダ埋設部53,63を設けて該ハン
ダ埋設部53,63を熱が伝導する上記第2実施例に比
してこの実施例の方が、発熱体10によって発生した熱
が前記端面に熱損失なく導かれ易くなることから、前記
熱がより効率良く焦電素子52,62に伝達される。
【0087】
【発明の効果】この発明は上述した構成よりなるので、
発熱体の設置可能位置がスルーホール直下における回路
基板下面位置だけに限られず、スルーホール近傍の回路
基板下面位置であってもよく、発熱体の存在範囲を拡大
できる。すなわち、従来のように、発熱体が、キリ穴直
下にだけ実装される必要は無く、この発明では、発熱体
の配置の自由度が高くとれる。
【0088】そのため、発熱体以外の必須構成部品とし
て回路基板の下面に設置される電界効果型トランジスタ
と高抵抗体においても、これらの配置の自由度を高くで
きる。
【0089】これらのことから、別途、多素子化を行う
にあたっても、追加部品の配置の自由度も高くでき、多
素子検出器を容易に構成できる。
【0090】更に、請求項1に係る発明では、ハンダ埋
設部と発熱体とを熱的に接続するための導体部を回路基
板の下面に設け、この導体部を介して、該回路基板の下
面に設けた前記発熱体での発熱が熱伝導に優れた前記ハ
ンダ埋設部へ導かれるので、1つの発熱体から複数のハ
ンダ埋設部へ熱を導出できる。
【0091】そのため、複数の焦電素子を有する多素子
検出器の同時自己診断が可能になる。したがって、発熱
体をスルーホールの数だけ設置する必要がない。また、
回路基板の下面に発熱体以外の必須構成部品が設置され
る際、当該必須構成部品の配置の自由度を高くできるこ
とに貢献できる。
【0092】そして、例えば、ガラス・エポキシ樹脂製
の回路基板の絶縁部は熱の伝達が緩慢であるけれども、
請求項1に係る発明では、前記発熱体によって発生した
熱が、回路基板の絶縁部を熱伝導することなく焦電素子
にのぞむ座標に設置された前記ハンダ埋設部へと導かれ
る。すなわち、当該ハンダ埋設部の回路基板上面側にお
ける端面が焦電素子にのぞむことになる。この端面は、
熱伝導に優れたハンダによって熱が効率良く導かれるた
めの理想とする到達点である。
【0093】この際、特に、前記スルーホール近傍にお
ける前記回路基板下面位置に発熱体を設けた場合には前
記発熱体での発熱を前記ハンダ埋設部へ導くための熱経
路の長さと、発熱体の発熱量を調節することにより、当
該ハンダ埋設部の回路基板下面側における端面位置から
発熱体を隔離でき、よって、上述したように発熱体の存
在範囲を拡大できる。また、前記ハンダ埋設部は熱伝導
に優れているので、発熱体によって発生した熱が、スル
ーホール内のハンダに熱損失なく熱伝導できる。したが
って、前記熱が前記端面に熱損失なく導かれることか
ら、発熱体によって発生した熱が効率良く焦電素子に伝
達される。
【0094】一方、前記スルーホール直下に発熱体を設
けた場合には、発熱体によって発生した熱が、直上に位
置する熱伝導に優れた前記ハンダ埋設部を伝導して前記
端面に熱損失なく導かれることから、発熱体によって発
生した熱が効率良く焦電素子に伝達される。
【0095】また、請求項1、請求項5に係る発明で
は、発熱体を前記回路基板下面位置に固定する際に発熱
体固定用のハンダをそのままスルーホールの埋設に使用
できる。そして、スルーホールに前記ハンダを埋設する
ことにより、発熱体によって発生した熱が前記ハンダ埋
設部から効率良く焦電素子に伝達される。
【0096】更に、請求項5に係る発明では、自己診断
を達成させるハンダ埋設部を形成すべく回路基板を貫通
するスルーホールを設けること以外に、焦電素子上の一
対の電極および電界効果型トランジスタのゲート間の電
気的導通を可能にするために回路基板を貫通する導通用
スルーホール、前記電極およびアース間の電気的導通を
可能にするために回路基板を貫通する導通用スルーホー
ルを設けるのに際して、前記回路基板に、前記発熱体固
定用のハンダが埋設されるキリ穴と、前記電極および前
記電界効果型トランジスタ間の電気的導通を可能にする
ための導通用キリ穴と、前記電極およびアース間の電気
的導通を可能にするための導通用キリ穴と、焦電型赤外
線検出器外部との電気的導通を可能にするリードピン貫
通用キリ穴とを形成し、続いて、これらキリ穴の内壁に
メッキ処理を同時に施して前記ハンダを埋設するための
スルーホール、前述した各電気的導通のための導通用ス
ルーホールを形成し、続いて、前記回路基板にハンダ処
理を施して前記ハンダ埋設部を形成するようにしたの
で、前記ハンダを埋設するためのスルーホールの内壁に
もハンダに対してぬれ性が良好なメッキ材料の金属膜が
形成され、ハンダで当該スルーホールが閉塞され易くな
る。そして、従来のようなメッキを防止するための工程
を不要にできる。
【0097】以上、スルーホールがハンダ埋設部を有す
る場合について述べてきたが、スルーホール近傍におけ
る前記回路基板下面位置に発熱体を設けた上で、該スル
ーホールがハンダ埋設部を有しない空洞の状態の場合、
すなわち、請求項2に係る発明のように、回路基板に、
メッキ処理による金属膜を内壁に有する前記スルーホー
ルを設け、この金属膜と発熱体とを熱的に接続するため
の導体部を設けた場合も、1つの発熱体から複数のスル
ーホールへ熱を導出できる。
【0098】そして、例えば、ガラス・エポキシ樹脂製
の回路基板の絶縁部は、熱伝導度の高い金属、例えば、
銅からなる前記導体部に比して、熱の伝達が緩慢であ
る。これにより発熱体によって発生した熱が前記導体部
のみを選択的に熱伝導する。この導体部を熱伝導した熱
は、その後、焦電素子にのぞむ座標に設置されたスルー
ホール内の前記金属膜へと導かれる。そして、赤外線が
この金属膜から、ひいては前記空洞を介してスルーホー
ルから輻射される。しかも当該スルーホールの回路基板
上面側における端面が焦電素子にのぞむことになる。
【0099】この際、特に、前記導体部の長さと、発熱
体の発熱量を調節することにより、当該スルーホールの
回路基板下面側における端面位置から発熱体を隔離で
き、よって、上述したように発熱体の存在範囲を拡大で
きる。
【0100】この場合、発熱体によって発生した熱が、
前記導体部を介して熱伝導に優れた前記金属膜を伝導
し、赤外線が当該スルーホールから輻射される。この
際、スルーホールが内壁にメッキ処理による前記金属膜
を有するだけであり前記金属膜を除く当該スルーホール
内は前記空洞になっている。そして、発熱体によって発
生した熱がハンダ埋設部を伝達するよりも前記空洞を伝
達する方が伝達効率が良い。すなわち、発熱体によって
発生した熱が前記金属膜だけを介して前記端面に熱損失
なく導かれ易くなることから、内壁に前記金属膜を有す
るスルーホールをハンダで埋めて熱を伝導させるより
は、前記空洞のままで前記金属膜だけを利用してスルー
ホールから赤外線を輻射する方が、前記熱がより効率良
く焦電素子に伝達される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例を示す要部構成説明図で
ある。
【図2】上記実施例における全体構成説明図である。
【図3】上記実施例における赤外線透過窓側から見た図
である。
【図4】上記実施例の焦電型赤外線検出器を組み込んで
なる人体検出センサの回路図である。
【図5】上記実施例で使用した発熱体および導体部(ラ
ンド)を示す分解斜視図である。
【図6】上記実施例で使用した発熱体および導体部(ラ
ンド)の変形例を示す分解斜視図である。
【図7】この発明の第2実施例を示す要部構成説明図で
ある。
【図8】上記第2実施例における赤外線透過窓側から見
た図である。
【図9】上記第2実施例における全体構成説明図であ
る。
【図10】上記第2実施例で使用した発熱体および導体
部(ランド)を示す分解斜視図である。
【図11】上記第2実施例の焦電型赤外線検出器を示す
回路図である。
【図12】人体検出センサの検出感度をチェックする際
に使用する感度チェック用電圧を示す図である。
【図13】人体検出センサの検出感度をチェックする際
に発熱体の発生する熱の温度上昇を示す図である。
【図14】この発明の第3実施例を示す要部構成説明図
である。
【図15】この発明の第4実施例を示す要部構成説明図
である。
【図16】焦電型赤外線検出器の回路図である。
【図17】焦電素子上の電極に対するスルーホールの存
在範囲を示す図である。
【図18】従来例の発熱体とスルーホールの位置関係を
示す図である。
【図19】従来例を示す全体構成説明図である。
【図20】従来例の赤外線透過窓側から見た図である。
【符号の説明】
1…焦電型赤外線検出器、2,3…一対の電極、4、5
2,62…焦電素子、5…回路基板、6,6…焦電素子
支持台(支持体)、7,70,72…電界効果型トラン
ジスタ、8,71,73…高抵抗体、9,54,64…
スルーホール、10…発熱体、11,53,63…ハン
ダ埋設部、12,L1 ,L3 ,L53,L63…導体部、1
4…ハンダ、50,51、60,61…二対の電極、P
…回路基板下面位置、M…金属膜、E…空洞。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01J 5/02 R G01V 8/12 8/10

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電極を有する焦電素子が回路基板の上方
    に支持体を介して支持され、前記回路基板の下面には前
    記電極に接続されるインピーダンス変換用の電界効果型
    トランジスタおよび焦電流として誘起された電荷を受け
    て電圧信号に変換するための高抵抗体が固定されている
    焦電型赤外線検出器において、前記電極の少なくとも一
    つの直下あるいは近傍に前記回路基板を貫通するスルー
    ホールを設け、このスルーホール直下またはスルーホー
    ル近傍における前記回路基板下面位置に発熱体を設け、
    更に、前記発熱体固定用のハンダを前記スルーホールに
    埋設してなるハンダ埋設部と、このハンダ埋設部と前記
    発熱体とを熱的に接続するために前記回路基板の下面に
    設けられた導体部を備え、前記発熱体での発熱が前記導
    体部を熱伝導して前記ハンダ埋設部へ導かれ、このハン
    ダ埋設部からの赤外線輻射により感度チェックを行うこ
    とを特徴とする焦電型赤外線検出器。
  2. 【請求項2】 電極を有する焦電素子が回路基板の上方
    に支持体を介して支持され、前記回路基板の下面には前
    記電極に接続されるインピーダンス変換用の電界効果型
    トランジスタおよび焦電流として誘起された電荷を受け
    て電圧信号に変換するための高抵抗体が固定されている
    焦電型赤外線検出器において、前記電極の少なくとも一
    つの直下あるいは近傍に前記回路基板を貫通するスルー
    ホールを設け、このスルーホール近傍における前記回路
    基板下面位置に発熱体を設け、更に、前記スルーホール
    が内壁に金属膜を有し、この金属膜と前記発熱体とを熱
    的に接続するために前記回路基板の下面に設けられた導
    体部を備え、前記発熱体での発熱が前記導体部を熱伝導
    して前記金属膜へ導かれ、この金属膜からの赤外線輻射
    により感度チェックを行うことを特徴とする焦電型赤外
    線検出器。
  3. 【請求項3】 前記電極が一対であり、さらに前記スル
    ーホールおよび発熱体がそれぞれ1つである請求項1ま
    たは請求項2に記載の焦電型赤外線検出器。
  4. 【請求項4】 前記電極が複数対であって、それに対応
    して複数のスルーホールが設けられ、これらスルーホー
    ル近傍の回路基板下面位置に1つの発熱体が設けられて
    いる請求項1または請求項2に記載の焦電型赤外線検出
    器。
  5. 【請求項5】 電極を有する焦電素子が回路基板の上方
    に支持体を介して支持され、前記回路基板の下面には前
    記電極に接続されるインピーダンス変換用の電界効果型
    トランジスタ、焦電流として誘起された電荷を受けて電
    圧信号に変換するための高抵抗体および発熱体が固定さ
    れ、この発熱体での発熱が熱伝導してハンダ埋設部へ導
    かれ、このハンダ埋設部からの赤外線輻射により感度チ
    ェックを行う焦電型赤外線検出器を形成するに際して、
    前記回路基板に、前記発熱体固定用のハンダが埋設され
    るキリ穴と、前記電極および前記電界効果型トランジス
    タ間の電気的導通を可能にするための導通用キリ穴と、
    前記電極およびアース間の電気的導通を可能にするため
    の導通用キリ穴と、焦電型赤外線検出器外部との電気的
    導通を可能にするリードピン貫通用キリ穴とを形成し、
    続いて、これらキリ穴の内壁にメッキ処理を同時に施し
    て前記ハンダを埋設するためのスルーホール、前述した
    各電気的導通のための導通用スルーホールを形成し、続
    いて、前記回路基板にハンダ処理を施して前記ハンダ埋
    設部を形成するとともに、前記発熱体を前記回路基板の
    下面に固定することからなる焦電型赤外線検出器の製造
    方法。
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