(実施形態)
以下では、本実施形態の赤外線検出装置1について、図1〜6に基づいて説明する。
赤外線検出装置1は、焦電素子2と、IC(Integrated Circuit)素子3と、実装基板9と、を備える。焦電素子2は、検知エリアから赤外線を受光し、受光した赤外線量の変化に応じて電流信号を出力する。IC素子3は、焦電素子2から出力される電流信号を信号処理する。ここで、IC素子3は、図5に示すように、変換回路4と、判定回路5と、出力回路6と、を有する。図5では、焦電素子2を、コンデンサと抵抗との並列回路からなる等価回路で示してある。変換回路4は、焦電素子2から出力される電流信号を電圧信号に変換する。判定回路5は、変換回路4から出力される電圧信号に基づいて判定を行う。ここにおいて、判定回路5は、閾値を用いて判定を行う。出力回路6は、判定回路5の判定結果を、検出信号として出力する。実装基板9は、焦電素子2及びIC素子3が実装される。
本実施形態の赤外線検出装置1は、一例として、検知エリア内の人(検知対象)の存否を検知する人体検知に用いられる。つまり、赤外線検出装置1は、検知エリア内の人体検知を行う赤外線式人体検知装置である。ここで、赤外線検出装置1は、焦電素子2が受光する赤外線量の変化に基づいて検知エリア内の人の存否を判定し、その判定結果を外部装置(外部回路)へ出力するように構成されている。
赤外線検出装置1は、図1に示すように、焦電素子2とIC素子3と実装基板9とを収納するパッケージ10を備えているのが好ましい。パッケージ10は、所謂キャンパッケージ(can package)である。キャンパッケージは、メタルパッケージ(metal package)とも呼ばれている。パッケージ10は、台座120と、キャップ130と、窓材135と、3つのリード端子140と、を備える。3つのリード端子140は、給電用リード端子144、信号出力用リード端子146及びグラウンド用リード端子145である。
赤外線検出装置1の各構成要素については、以下に、より詳細に説明する。
赤外線検出装置1は、上述のように、焦電素子2と、IC素子3と、実装基板9と、を備える。また、赤外線検出装置1は、パッケージ10を更に備える。
焦電素子2は、検知エリアから赤外線を受光し、受光した赤外線量の変化に応じて電流信号を出力する。
焦電素子2は、1枚の焦電体基板23に4個の検出部24が形成されたクワッドタイプの焦電素子である。焦電素子2は、4個の検出部24が2×2のアレイ状(マトリクス状)に配列されている。
焦電体基板23の厚さ方向の一方向から見た焦電体基板23の外周形状は、矩形である。ここにおいて、「矩形」とは、直角四辺形を意味し、長方形に限らず、正方形でもよい。
4個の検出部24の各々は、焦電体基板23の表面に形成された表面電極25(図3参照)と、焦電体基板23の裏面に形成された裏面電極26(図3参照)と、焦電体基板23において表面電極25と裏面電極26とで挟まれた部分と、を含む。
焦電素子2から出力された電流信号は、IC素子3に入力される。IC素子3は、焦電素子2から出力される電流信号を電圧信号に変換する変換回路4と、変換回路4から出力される電圧信号に基づいて判定を行う判定回路5と、判定回路5の判定結果を、検出信号として出力する出力回路6と、を有する。IC素子3は、電源回路8を更に有する。電源回路8は、外部電源から供給される電圧を利用して変換回路4、判定回路5及び出力回路6へ与える電圧を生成する安定化電源回路と、外部電源から供給される電圧を利用して変換回路4へ与える基準電圧を発生する基準電圧発生回路と、を有する。
変換回路4は、例えば、電流電圧変換回路41と、電圧増幅回路42と、を有する。電流電圧変換回路41は、焦電素子2から出力される出力信号である電流信号を電圧信号に変換して出力する回路である。電圧増幅回路42は、電流電圧変換回路41により変換された電圧信号のうち所定の周波数帯域の電圧信号を増幅して出力する回路である。電圧増幅回路42は、電流電圧変換回路41から出力された電圧信号から、上記所定の周波数帯域の電圧信号を通過させ、かつ、雑音となる不要な周波数成分を除去するバンドパスフィルタとしての機能を有する。
上述の電流電圧変換回路41は、演算増幅器411と、コンデンサ412と、を有している。
演算増幅器411の反転入力端子は、焦電素子2に電気的に接続されている。演算増幅器411の非反転入力端子は、基準電圧を発生する電源回路8に電気的に接続されている。コンデンサ412は、演算増幅器411の出力端子と反転入力端子との間に電気的に接続されており、交流帰還用の容量素子として機能する。
このように構成される容量型の電流電圧変換回路41は、焦電素子2からの電流信号を、コンデンサ412のインピーダンスを用いて電圧信号に変換し、演算増幅器411の出力端子から出力する。演算増幅器411の出力端子から出力される電圧は、電源回路8が発生する基準電圧からコンデンサ412の両端電圧を差し引いた値となる。そのため、電流電圧変換回路41の出力は、基準電圧を動作点として、焦電素子2が赤外線を受光したことによる電流信号の変化に応じて動作点から変化する電圧信号となる。このように構成される電流電圧変換回路41は、S/N比が比較的高いという利点がある。
また、図5の例では、電流電圧変換回路41は、上述の演算増幅器411(以下、「第1演算増幅器411」という)とは別に、演算増幅器414(以下、「第2演算増幅器414」という)と、コンデンサ415と、2個の抵抗416、417と、を更に有している。
第2演算増幅器414は、反転入力端子が抵抗416を介して電源回路8に電気的に接続され、かつ出力端子と反転入力端子との間にコンデンサ415が電気的に接続されることにより、積分回路を構成する。さらに、第2演算増幅器414の非反転入力端子は第1演算増幅器411の出力端子に接続され、第2演算増幅器414の出力端子は抵抗417を介して第1演算増幅器411の反転入力端子に接続されている。
変換回路4から出力される電圧信号は、基準電圧(例えば、1.0V)を動作点として、焦電素子2が赤外線を受光したことによる電流信号の変化に応じて動作点から変化する電圧信号であり、より詳細には、電圧増幅回路42により増幅された電圧信号である。
判定回路5は、変換回路4から出力される電圧信号と予め設定された閾値とを比較し電圧信号が閾値を超えたか否かを判定する回路である。判定回路5は、例えば、コンパレータ等を用いて構成することができる。より詳細には、判定回路5は、例えば、図6に示すように、第1コンパレータ51と、第2コンパレータ52と、NAND回路53と、を備える。判定回路5では、第1コンパレータ51の反転入力端子と第2コンパレータ52の非反転入力端子とが接続されている。第1コンパレータ51は、変換回路4から出力されて反転入力端子に入力される電圧信号と、閾値設定回路7から出力されて非反転入力端子に入力される第1比較基準電圧と、を比較する。第2コンパレータ52は、変換回路4から出力されて非反転入力端子に入力される電圧信号と、閾値設定回路7から出力されて反転入力端子に入力される第2比較基準電圧と、を比較する。第1比較基準電圧は、基準電圧よりも大きい。第2比較基準電圧は、基準電圧よりも小さい。第1比較基準電圧と基準電圧との電圧差と、第2比較基準電圧と基準電圧との電圧差とは同じである。
NAND回路53は、第1コンパレータ51及び第2コンパレータ52それぞれの出力信号を入力信号とする。判定回路5では、NAND回路53の出力信号が、判定回路5の出力信号となる。判定回路5は、変換回路4から出力される電圧信号のレベルが第1比較基準電圧を超えたとき(上回ったとき)又は第2比較基準電圧を超えたとき(下回ったとき)に出力信号がLレベルとなり、第1比較基準電圧及び第2比較基準電圧のいずれも超えていないときに出力信号がHレベルとなるように構成されている。要するに、判定回路5は、ウィンドコンパレータであり、閾値として、[第1比較基準電圧]−[基準電圧]、[基準電圧]−[第2比較基準電圧]を用いる。
出力回路6は、判定回路5において電圧信号が閾値を超えたと判定されたときに人体検知信号を出力信号として出す回路である。出力回路6は、電界効果トランジスタ61、抵抗62、63等を用いて構成することができる。電界効果トランジスタ61は、例えば、pチャネルのエンハンスメント型MOSFETである。
IC素子3の厚さ方向の一方向から見たIC素子3の外周形状は、長方形状である。IC素子3は、ベアチップである。IC素子3のチップサイズは、例えば、3mm×2mmである。
IC素子3は、表面に配置された複数のパッド電極30を有する。IC素子3の厚さ方向の一方向から見た各パッド電極30の形状は、例えば、正方形状である。複数のパッド電極30は、IC素子3の周方向に沿って並んでいる。IC素子3は、複数のパッド電極30として、基準電圧パッド電極31と、入力パッド電極32と、内部電源パッド電極33と、外部電源パッド電極34と、グラウンドパッド電極35と、出力パッド電極36と、2つの閾値設定用パッド電極37、38と、を有する。
基準電圧パッド電極31はIC素子3の内部で安定化された基準電圧が出力されるパッド電極30である。入力パッド電極32は、焦電素子2で生じた微小な電流信号をIC素子3の変換回路4に入力するパッド電極30である。内部電源パッド電極33は、IC素子3の内部電源の定電位となるパッド電極30である。外部電源パッド電極34は、外部電源に接続されるパッド電極30である。グラウンドパッド電極35は、IC素子3のグラウンド電位となるパッド電極30である。出力パッド電極36は、検出信号を出力するパッド電極30である。
IC素子3は、IC素子3を厚さ方向の一方向から見たときのIC素子3の1つの対角線の一端付近に入力パッド電極32が配置され、他端付近に出力パッド電極36が配置されているのが好ましい。これにより、赤外線検出装置1は、IC素子3の入力パッド電極32と出力パッド電極36との間の結合容量の容量値を小さくすることが可能となる。要するに、赤外線検出装置1は、IC素子3の入力パッド電極32と出力パッド電極36との間の容量結合を抑制することが可能となる。
変換回路4は、入力パッド電極32を通じて入力される電流信号を電圧信号に変換する。出力回路6は、判定回路5の判定結果を、出力パッド電極36を通じて検出信号として出力する。IC素子3は、閾値設定用パッド電極37、38の電位に基づいて判定回路5で用いる閾値を設定する閾値設定回路7を更に有する。
閾値設定回路7は、2つの閾値設定用パッド電極37、38の電位の4種類の組み合わせに対して4種類の閾値を一対一で設定するように構成されている。したがって、赤外線検出装置1の製造方法では、2つの閾値設定用パッド電極37、38の電位の4種類の組み合わせに応じて、判定回路5で用いる閾値が異なり感度が異なる4品種の赤外線検出装置1を低コストで製造することが可能である。ここにおいて、閾値設定回路7は、例えば、2ビットの情報に基づいて閾値を設定するように構成されている。より詳細には、閾値設定回路7は、閾値設定用パッド電極37の電位により、2ビットのうち上位ビットのデータが決まり、閾値設定用パッド電極38の電位により、2ビットのうち下位ビットのデータが決まるように構成されている。そして、閾値設定回路7は、例えば、2ビットのビット列が“01”、“11”、“00”、“10”の順に閾値を小さくするように構成されている。要するに、閾値設定回路7は、2ビットのビット列が“01”の場合に1番大きな閾値(Vth1)を設定し、“11”の場合に2番目に大きな閾値(Vth2)を設定し、“00”の場合に3番目に大きな閾値(Vth3)を設定し、“10”の場合に4番目に大きな閾値(Vth4)を設定する(Vth1>Vth2>Vth3>Vth4)。ここにおいて、Vth1、Vth2、Vth3及びVth4は、[第1比較基準電圧]−[基準電圧]であり、Vth1、Vth2、Vth3及びVth4それぞれで第1比較基準電圧の電圧値が異なる。赤外線検出装置1は、判定回路5で用いる閾値が小さいほど感度が高くなり、閾値が大きいほど感度が低くなる。閾値設定回路7は、2つの閾値設定用パッド電極37、38の電位の4種類の組み合わせによって、判定回路5へ与える閾値が異なるように構成されていればよい。
閾値設定回路7は、例えば、図6に示すように、10個の抵抗R1〜R10、4個のスイッチング素子SW1〜SW4及び制御部74等を用いて構成することができる。ここにおいて、閾値設定回路7では、10個の抵抗R1〜R10がこの順に直列接続されており、抵抗R1における抵抗R2とは反対側の一端が制御電源Vccに接続され、抵抗R10における抵抗R9側とは反対側の一端がグラウンドに接続されている。10個の抵抗R1〜R10の各々の抵抗値は、例えば、1kΩである。4個のスイッチング素子SW1、SW2、SW3及びSW4は、それぞれ、抵抗R2、R4、R7及びR9に並列接続されている。制御電源Vccの電圧は、例えば、2Vである。制御部74は、スイッチング素子SW1〜SW4それぞれのオンオフを制御する。ここにおいて、制御部74は、第1インバータ741及び第2インバータ742を含んでおり、第1インバータ741により2個のスイッチング素子SW1及びSW4のオンオフを制御し、第2インバータ742により2個のスイッチング素子SW2及びSW3のオンオフを制御する。
閾値設定用パッド電極37及び38は、IC素子3内においてプルアップされている。このため、閾値設定用パッド電極37及び38の電位は、通常はグラウンド電位よりも高電位である。
2ビットのビット列と閾値及び相対感度との関係をまとめると下記の表1のようになる。ここで、「相対感度」とは、2ビットのビット列が“11”の場合の感度を1とした相対的な感度である。要するに、赤外線検出装置1は、相対感度の値が大きいほど感度が高い。
赤外線検出装置1は、焦電素子2及びIC素子3が実装される実装基板9を備えている。実装基板9は、例えば、成形基板である。ここにおいて、実装基板9は、電気絶縁性を有する成形構造体90と、複数の端子100と、を有する。成形構造体90は、直方体状に形成された樹脂成形体である。複数の端子100の各々は、導電板により構成されている。導電板の厚さは、例えば、0.15mmである。導電板は、例えば、銅板と、銅板の表面に形成されためっき層と、で構成されている。
以下では、説明の便宜上、実装基板9及び成形構造体90に関して、実装基板9におけるIC素子3の実装面93側を正面側、焦電素子2の実装面94側を上面側として説明する。
実装基板9は、成形構造体90の正面側の第1面91に形成された凹部911の底面に、IC素子3を実装する実装面93がある。また、実装基板9では、成形構造体90の上面側の第2面92が、焦電素子2を実装する実装面94の一部を構成している。実装面94には、焦電素子2の各検出部24と実装基板9とを熱絶縁するための窪み部921が形成されている。これにより、赤外線検出装置1では、焦電素子2の各検出部24の裏面電極26が窪み部921の底面から離れて配置されるように、焦電素子2が実装基板9に実装されている。
複数の端子100は、実装基板9におけるIC素子3の実装面93に配置されている。ここにおいて、複数の端子100は、実装面93におけるIC素子3の搭載部を囲むように配置されている。IC素子3は、実装面93におけるIC素子3の搭載部に、ダイボンド材により固定されている。ダイボンド材は、例えば、エポキシ樹脂である。
実装基板9は、複数の端子100として、基準電圧端子101、入力端子102、内部電源端子103、外部電源端子104、グラウンド端子105、出力端子106及び閾値設定用端子107を有する。基準電圧端子101は、実装面93における右上隅に配置されている。入力端子102は、実装面93における左上隅に配置されている。内部電源端子103は、実装面93における左下隅に配置されている。外部電源端子104は、実装面93において内部電源端子103の右隣に配置されている。グラウンド端子105は、実装面93において外部電源端子104の右隣に配置されている。出力端子106は、実装面93における右下隅に配置されている。閾値設定用端子107は、複数の端子100のうち出力端子106の隣の端子である。本実施形態の赤外線検出装置1における閾値設定用端子107は、グラウンド端子105と一体である。入力端子102と出力端子106とは、矩形の実装面93における1つの対角線の一端と他端とに配置されている。
基準電圧端子101は、基準電圧パッド電極31と接続される端子100である。入力端子102は、入力パッド電極32が接続される端子100である。内部電源端子103は、内部電源パッド電極33が接続される端子100である。外部電源端子104は、外部電源パッド電極34が接続される端子100である。グラウンド端子105は、グラウンドパッド電極35が接続される端子100である。出力端子106は、出力パッド電極36が接続される端子100である。閾値設定用端子107は、閾値設定用パッド電極37、38の電位を決めるための端子100である。
赤外線検出装置1では、基準電圧端子101は、ワイヤ111を介して基準電圧パッド電極31と電気的に接続されている。入力端子102は、ワイヤ112を介して入力パッド電極32と電気的に接続されている。内部電源端子103は、ワイヤ113を介して内部電源パッド電極33と電気的に接続されている。外部電源端子104は、ワイヤ114を介して外部電源パッド電極34と電気的に接続されている。グラウンド端子105は、ワイヤ115を介してグラウンドパッド電極35と電気的に接続されている。赤外線検出装置1は、閾値設定用パッド電極37、38と閾値設定用端子107との間が導電部材にて接続されているか否かによって閾値が変わる。導電部材は、例えば、導電性を有するワイヤ117、118である。上述のように閾値設定回路7は、2ビットの情報に基づいて閾値を設定するように構成されている。ここで、2ビットの情報における上位ビットのデータは、例えば、閾値設定用パッド電極37にワイヤ117が接続されていない場合には“1”であり、ワイヤ117が接続されている場合には“0”である。また、下位ビットのデータは、例えば、閾値設定用パッド電極38にワイヤ118が接続されていない場合には“1”であり、ワイヤ118が接続されている場合には“0”である。本実施形態の赤外線検出装置1では、図3に例示したように、閾値設定用パッド電極37、38にそれぞれワイヤ117、118が接続されているので、上述の4種類の閾値のうち3番目に大きな閾値が設定される。
ワイヤ111〜118は、例えば、Auワイヤである。ワイヤ111〜118の線径は、例えば、50μmである。ワイヤ111〜118の材質は、Auに限らず、例えば、Al等でもよい。
実装基板9では、閾値設定用端子107は、グラウンド端子105と一体に形成されている。これにより、赤外線検出装置1では、閾値設定用端子107の電位をグラウンド端子105の電位と同じとすることが可能となる。
赤外線検出装置1では、IC素子3、各端子100及び各ワイヤ111〜118を封止する封止部を備えるのが好ましい。封止部の材質は、例えば、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂等である。
実装基板9では、基準電圧端子101及び入力端子102が、焦電素子2を実装する実装面94から突出するように延設されている。これに対して、焦電素子2は、実装面94に載置され、基準電圧端子101及び入力端子102と、それぞれ第1接合部201及び第2接合部202を介して電気的に接続されている。要するに、焦電素子2は、基準電圧端子101と入力端子102との間に接続されている。
また、実装基板9は、成形構造体90の正面側の第1面91において凹部911の左側に窪み部95があり、窪み部95の底面に、電源ノイズを除去するためのコンデンサC1(図3及び5参照)を実装する実装面96がある。
実装基板9では、例えば、グラウンド端子105が、成形構造体90内においてIC素子3の下方、側方の一部、背方の一部を覆うように延設されて第1のシールド部を構成しているのが好ましい。また、実装基板9では、例えば、基準電圧端子101が、成形構造体90内においてIC素子3の上方、側方の一部、背方の一部を覆うように延設されて第2のシールド部を構成しているのが好ましい。これにより、赤外線検出装置1では、外部からの電気的ノイズから、IC素子3をシールドすることが可能となる。
外部電源端子104は、成形構造体90の正面側の第1面91の左下隅から突出するように延設されている。外部電源端子104は、パッケージ10の給電用リード端子144に対して、導電性を有する接合材料等により電気的に接続されている。
グラウンド端子105は、成形構造体90の正面側の第1面91の中央下から突出するように延設されている。グラウンド端子105は、パッケージ10のグラウンド用リード端子145に対して、導電性を有する接合材料等により電気的に接続されている。
出力端子106は、成形構造体90の正面側の第1面91の右下隅から突出するように延設されている。出力端子106は、パッケージ10の信号出力用リード端子146と電気的に接続されている。
パッケージ10は、焦電素子2とIC素子3とコンデンサC1と実装基板9とを含む回路モジュールを収納する。
パッケージ10は、上述のように、台座120と、キャップ130と、窓材135と、3つのリード端子140(給電用リード端子144、信号出力用リード端子146及びグラウンド用リード端子145)と、を備える。
台座120は、導電性を有する。ここにおいて、台座120は、金属製である。台座120は、円盤状であり、厚さ方向の一面側において実装基板9を支持する。
キャップ130は、導電性を有する。ここにおいて、キャップ130は、金属製である。キャップ130は、有底円筒状であり、回路モジュールを覆うように台座120に固着される。
窓材135は、赤外線を透過する赤外線透過部材である。窓材135は、導電性を有するのが好ましい。ここにおいて、窓材135は、例えば、シリコン基板を含む。窓材135は、赤外線光学フィルタを備えるのが好ましい。赤外線光学フィルタは、赤外線検出装置1の検出対象の波長領域の赤外線を透過させる光学多層膜である。
窓材135は、キャップ130の前壁131に形成された窓孔132を塞ぐように配置される。より詳細には、窓材135は、キャップ130の内側から窓孔132に嵌め込まれる。窓材135は、キャップ130に対して導電性材料により接合されており、キャップ130と電気的に接続されている。キャップ130の窓孔132は、焦電素子2の前方にある。窓孔132の開口形状は、例えば、正方形状である。
3つのリード端子140は、台座120に保持されている。3つのリード端子140の各々は、ピン状である。3つのリード端子140の各々は、台座120の厚さ方向において台座120を貫通している。
給電用リード端子144及び信号出力用リード端子146の各々は、電気絶縁性を有する材料により、台座120に固定されている。これにより、給電用リード端子144及び信号出力用リード端子146の各々は、台座120と電気的に絶縁されている。グラウンド用リード端子145は、導電性を有する材料により、台座120に固定されている。これにより、グラウンド用リード端子145は、台座120と電気的に接続されている。よって、赤外線検出装置1では、グラウンド用リード端子145と台座120とを同電位とすることが可能となる。
赤外線検出装置1は、上述のパッケージ10を備えることにより、焦電素子2とIC素子3との間の電路に、外部からの電磁波等のノイズが重畳されるのを、より抑制することが可能となる。したがって、赤外線検出装置1は、焦電素子2から出力されてIC素子3へ入力される電流信号のS/N比を向上させることが可能となる。
以上説明した本実施形態の赤外線検出装置1は、焦電素子2と、IC素子3と、実装基板9と、を備える。IC素子3は、焦電素子2から出力される電流信号を信号処理する。実装基板9は、焦電素子2及びIC素子3が実装される。IC素子3は、入力パッド電極32と、出力パッド電極36と、グラウンドパッド電極35と、変換回路4と、判定回路5と、出力回路6と、を有する。変換回路4は、入力パッド電極32を通じて入力される電流信号を電圧信号に変換する。判定回路5は、変換回路4から出力される電圧信号に基づいて判定を行う。出力回路6は、判定回路5の判定結果を、出力パッド電極36を通じて検出信号として出力する。実装基板9は、入力パッド電極32が接続される入力端子102と、出力パッド電極36が接続される出力端子106と、グラウンドパッド電極35が接続されるグラウンド端子105と、を有する。IC素子3は、閾値設定用パッド電極37、38と、閾値設定用パッド電極37、38の電位に基づいて判定回路5で用いる閾値を設定する閾値設定回路7と、を更に有する。実装基板9は、閾値設定用パッド電極37、38の電位を決めるための閾値設定用端子107を更に有する。赤外線検出装置1は、閾値設定用パッド電極37、38と閾値設定用端子107との間が導電部材(ワイヤ117、118)にて接続されているか否かによって閾値が変わる。
以上の構成により、赤外線検出装置1は、閾値の異なる複数種(ここでは、4種類)の品種に対応することが可能となる。言い換えれば、閾値の異なる複数種の赤外線検出装置1において、導電部材以外の部材の共通化を図れ、低コスト化を図れる。
赤外線検出装置1では、閾値設定用端子107は、グラウンド端子105と一体であるのが好ましい。これにより、赤外線検出装置1は、閾値設定用端子107の電位を安定させることが可能となり、かつ、閾値設定用端子107の電位を個別に設定する必要がないという利点がある。
赤外線検出装置1では、導電部材(ワイヤ117、118)は、図4に示すように、実装基板9におけるIC素子3の実装面93側から見て、第1直線CL1と第2直線CL2との間にあるのが好ましい。第1直線CL1は、入力端子102と出力端子106とを結ぶ仮想直線VLに直交し入力端子102を通る。第2直線CL2は、仮想直線VLに直交し出力端子106を通る。これにより、赤外線検出装置1は、入力端子102と出力端子106との容量結合を抑制することが可能となる。言い換えれば、赤外線検出装置1は、導電部材(ワイヤ117、118)を備えていない場合と比べて、入力端子102と出力端子106との結合容量(寄生容量)Cxの容量値を低減することが可能となる。よって、赤外線検出装置1は、入力端子102と出力端子106との空間的な容量結合に起因した感度の変化を抑制できて、検出信号の精度を向上させることが可能となり、また、検出信号にチャタリングが発生するのを抑制することが可能となる。赤外線検出装置1は、小型化を図り入力端子102と出力端子106との距離が短くなるほど、結合容量Cxの影響を受けやすくなるが、導電部材(ワイヤ117、118)を備えることにより、小型化を図りながらも検出信号の精度を向上させることが可能となる。
ここで、導電部材(ワイヤ117、118)は、実装基板9におけるIC素子3の実装面93側から見て、第1直線CL1と第2直線CL2との間において、実装面93と重なるように配置されているのが好ましい。これにより、赤外線検出装置1は、入力端子102と出力端子106との間に発生する磁界を導電部材(ワイヤ117、118)によって遮りやすくなり、結合容量Cxの容量値を低減することが可能となる。ここにおいて、導電部材(ワイヤ117、118)は、実装基板9におけるIC素子3の実装面93側から見て、IC素子3の外周方向に沿って入力端子102と出力端子106とを結ぶL字状の線CL3に交差するように配置されているのが好ましい。赤外線検出装置1では、判定回路5で用いる閾値が小さいほど結合容量Cxの影響を受けやすくなる可能性があるが、導電部材を備えることにより、結合容量Cxの容量値を小さくすることが可能となり、検出精度の低下を抑制することが可能となる。また、赤外線検出装置1は、導電部材の数が多いほど、結合容量Cxの容量値を小さくすることが可能となる。また、赤外線検出装置1では、導電部材の長さ方向(閾値設定用パッド電極37、38と閾値設定用端子107とを導電部材により結んでいる方向)に直交する導電部材の断面積が大きいほど、結合容量Cxの容量値を小さくすることが可能となる。導電部材の断面積は、例えば、ワイヤ117、118の線径を大きくすることにより、増やすことができる。ワイヤ117、118の線径は、他のワイヤ111〜116と同じ線径でもよいし、異なっていてもよい。また、ワイヤ117、118は、線径が同じでもよいし異なっていてもよい。
赤外線検出装置1では、実装基板9は、入力端子102、出力端子106及び閾値設定用端子107を含む複数の端子100がIC素子3の外周方向に沿って並んでおり、閾値設定用端子107が、複数の端子100のうち入力端子102と出力端子106との一方の隣の端子100であるのが好ましい。これにより、赤外線検出装置1は、閾値設定用端子107が、複数の端子100のうち入力端子102と出力端子106との一方の隣の端子100以外の端子100である場合と比べて、入力端子102と出力端子106との結合容量Cxの容量値を、より低減することが可能となる。ここにおいて、赤外線検出装置1では、導電部材(ワイヤ117、118)は、入力端子102と出力端子106との結合容量Cxの容量値を低減する観点から、隣の端子100(入力端子102又は出力端子106)に接続されているワイヤ112又はワイヤ116との距離が短いのが好ましい。
赤外線検出装置1では、閾値設定用パッド電極37、38と閾値設定用端子107との間を接続する導電部材は、導電性を有するワイヤ117、118であるのが好ましい。これにより、赤外線検出装置1は、低コスト化を図ることが可能となる。また、赤外線検出装置1では、その製造時において、IC素子3を実装基板9に実装するワイヤボンディング工程において、閾値設定用パッド電極37、38と閾値設定用端子107との間を接続することが可能となり、製造コストの低コスト化を図ることが可能となる。
赤外線検出装置1では、IC素子3は、閾値設定用パッド電極が複数設けられている(本実施形態では、閾値設定用パッド電極37、38が設けられている)のが好ましい。これにより、赤外線検出装置1は、閾値設定用パッド電極が1つの場合(閾値設定用パッド電極37、38のいずれか1つの場合)と比べて、判定回路5で用いる閾値の異なるより多くの品種の赤外線検出装置1に対応することが可能となる。例えば、上述のように、IC素子3に閾値設定用パッド電極が2個設けられている場合(本実施形態では、2個の閾値設定用パッド電極37、38が設けられている場合)には、4種類(22個)の品種の赤外線検出装置1に対応することが可能となる。要するに、IC素子3に閾値設定用パッド電極がn個設けられている場合には、2n個の品種の赤外線検出装置1に対応することが可能となる。
以上説明した本実施形態の赤外線検出装置1の製造方法は、実装基板9にIC素子3を搭載する第1工程と、IC素子3と実装基板9とを電気的に接続する第2工程と、を含む。ここにおいて、第2工程では、閾値設定用パッド電極37、38と閾値設定用端子107との電気的な関係を、判定回路5で用いる閾値に応じて変える。これにより、赤外線検出装置1の製造方法では、閾値の異なる複数種の品種の赤外線検出装置1の低コスト化を図ることが可能となる。
第2工程は、IC素子3と実装基板9とを少なくともワイヤ111〜116により電気的に接続するワイヤボンディング工程である。ここにおいて、第2工程では、閾値設定用パッド電極37、38と閾値設定用端子107との電気的な関係を、判定回路5で用いる閾値に応じて変える。より詳細には、閾値に応じてワイヤ117、118を適宜接続する。より詳細には、例えば、閾値の異なる4種類の品種がある場合、1番目に大きな閾値を用いる品種の赤外線検出装置1を製造するときには、ワイヤ117のワイヤボンディングを行い、ワイヤ118のワイヤボンディングを行わない。また、2番目に大きな閾値を用いる品種の赤外線検出装置1を製造するときには、ワイヤ117、118のワイヤボンディングを行わない。また、3番目に大きな閾値を用いる品種の赤外線検出装置1を製造するときには、ワイヤ117のワイヤボンディングを行い、かつ、ワイヤ118のワイヤボンディングを行う。また、4番目に大きな閾値を用いる品種の赤外線検出装置1を製造するときには、ワイヤ117のワイヤボンディングを行わず、ワイヤ118のワイヤボンディングを行う。
図7は、実施形態の変形例1に係る赤外線検出装置1aの要部回路図である。変形例1の赤外線検出装置1aに関し、赤外線検出装置1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。赤外線検出装置1aは、図7に示した構成以外にも、赤外線検出装置1と同様の構成を備えている。
赤外線検出装置1aは、出力回路6から出力する出力電圧のハイレベルの電圧値を変えることが可能な出力電圧可変回路20を備える点が赤外線検出装置1と相違する。出力回路6の出力電圧は、出力端子106から出力される電圧である。出力電圧可変回路20は、閾値設定回路7において設定される閾値が小さいほど出力回路6の出力電圧のハイレベルの電圧値を小さくする。これにより、赤外線検出装置1aでは、入力端子102と出力端子106との空間的な容量結合に起因して検出信号にチャタリングが発生するのを、より抑制することが可能となる。ここにおいて、例えば、入力端子102と出力端子106との結合容量Cxの容量値をCとし、結合容量Cxにおける出力端子106側の電荷をqとし、結合容量Cxにおける入力端子102側の電荷を−qと仮定する。この場合、出力回路6の出力電圧のハイレベルの電圧値とローレベルの電圧値との差をΔVとすると、電荷qは、q=C×ΔVで表される。したがって、赤外線検出装置1aでは、出力回路6の出力電圧のハイレベルの電圧値が高いほど、出力端子106から結合容量Cxを介して入力端子102へ返る電荷qの値が大きいため、閾値が低い高感度の場合は、結合容量Cxの影響が大きくなりやすい。これに対して、赤外線検出装置1aでは、閾値が低くなるほど出力電圧のハイレベルの電圧値を小さくできるので、電荷qの値を小さくでき、容量結合の影響を受けにくくなる。
出力電圧可変回路20は、出力回路6へ出力する電圧(以下、電圧VOと称する)を変えることにより、出力回路6の出力電圧のハイレベルの電圧値(出力端子106の電位)を変えることができる。出力電圧可変回路20は、例えば、図7に示すように、電界効果トランジスタ210、5個の抵抗R11〜R15、2個のスイッチング素子SW11、SW12、アンプ220、基準電源回路230及び制御部240等を用いて構成することができる。ここにおいて、電界効果トランジスタ210は、pチャネルのエンハンスメント型MOSFETである。出力電圧可変回路20では、5個の抵抗R11〜R15がこの順に直列接続されており、抵抗R11における抵抗R12とは反対側の一端が電界効果トランジスタ210のドレイン端子及び制御電源端子Vcに接続され、抵抗R15における抵抗R14側とは反対側の一端がグラウンドに接続されている。5個の抵抗R11〜R15の各々の抵抗値は、例えば、1kΩである。2個のスイッチング素子SW11、SW12は、それぞれ、抵抗R12、R13に並列接続されている。制御電源端子Vcの電位は、電圧VOと同じである。電界効果トランジスタ210のソース端子の電位は、例えば、6Vである。アンプ220の反転入力端子には、基準電源回路230が接続されている。基準電源回路230は、基準電圧(例えば、1.0V)をアンプ220の反転入力端子へ出力するように構成されている。出力電圧可変回路20は、アンプ220の反転入力端子の電位と非反転入力端子の電位とが同じとなるように電界効果トランジスタ210のソース端子の電位が設定されている。ここで、アンプ220は、反転入力端子と非反転入力端子との間がイマジナリショートの状態となっている。アンプ220の非反転入力端子は、抵抗R14と抵抗R15との接続点と接続されている。アンプ220の出力端子は、電界効果トランジスタ210のゲートに接続されている。これにより、出力電圧可変回路20では、電界効果トランジスタ210に1mAの電流が流れ、抵抗R14と抵抗R15との接続点の電位が1Vとなる。制御部240は、スイッチング素子SW11、SW12それぞれのオンオフを制御する。ここにおいて、制御部240は、第1インバータ241及び第2インバータ242を含んでおり、第1インバータ241によりスイッチング素子SW11を制御し、第2インバータ242によりスイッチング素子SW12のオンオフを制御する。
2ビットのビット列と閾値及び電圧VOとの関係をまとめると下記の表2のようになる。
上述した実施形態は本発明の一例である。このため、本発明は、上述の実施形態に限定されることはなく、この実施形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論のことである。
例えば、焦電素子2は、クワッドタイプの焦電素子に限らず、例えば、デュアルタイプの焦電素子、シングルタイプの焦電素子等でもよい。また、焦電素子2における検出部24の形状、配列等も特に限定されない。例えば、焦電素子2は、1枚の焦電体基板23に、4個の検出部24が1×4のアレイ状に配列された構成でもよい。この場合、4つの検出部24の各々の平面視形状は、長方形である。また、隣り合う検出部24どうしが逆並列に接続されている。また、焦電素子2は、焦電体基板23を備えた構成に限らず、例えば、シリコン基板の表面上の電気絶縁膜上に、裏面電極、焦電体薄膜及び表面電極がこの順に並んで構成される検出部が形成されたチップでもよい。このようなチップは、例えば、マイクロマシニング技術及び焦電体薄膜の形成技術等を利用して形成することができる。
また、実装基板9は、成形基板に限らず、例えば、MID(Molded Interconnect Devices)基板、セラミック基板、プリント基板等でもよい。また、実装基板9は、表面実装型パッケージの一部となるように構成されていてもよい。
また、実装基板9における閾値設定用端子107の数は、1つに限らず、複数でもよい。
また、導電部材は、ワイヤ117、118に限らず、例えば、導電ペースト等を硬化することにより形成されていてもよい。また、導電部材は、実装基板9に予め設けられた導電層でもよい。この場合、製造時に閾値に応じて導電層をレーザ等によって適宜切断したり、そのまま残したりすればよい。
また、IC素子3は、実装基板9にフェースアップ実装される場合に限らず、フェースダウン実装(フリップチップ実装)されていてもよい。
閾値設定回路7は、例えば、2ビットのビット列が“00”、“01”、“10”、“11”の順に閾値を小さくするように構成されていてもよい。
また、閾値設定回路7は、図6に示した回路に限らず、例えば、A/D変換器、不揮発性メモリ及びD/A変換器等を備えた電子トリミング回路により構成してもよい。
赤外線検出装置1は、人体検知に限らず、たとえばガス検知等の他の用途で用いられてもよい。
赤外線検出装置1は、例えば、配線器具、機器等に利用することができる。機器としては、例えば、照明器具、照明装置、テレビ、パーソナルコンピュータ、空気調和機、加湿器、冷蔵庫、コピー機、デジタルサイネージ、デジタルフォトフレーム、小便器、自販機、券売機、現金自動預け払い機、ガスセンサ、ガス分析装置等がある。