JPH0881748A - 熱延鋼板の溶融めっき方法 - Google Patents

熱延鋼板の溶融めっき方法

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JPH0881748A
JPH0881748A JP24335794A JP24335794A JPH0881748A JP H0881748 A JPH0881748 A JP H0881748A JP 24335794 A JP24335794 A JP 24335794A JP 24335794 A JP24335794 A JP 24335794A JP H0881748 A JPH0881748 A JP H0881748A
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厚志 小松
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 不めっき等の欠陥がない溶融めっき熱延鋼板
を得る。 【構成】 熱延鋼板を脱スケール酸洗後、電解洗浄によ
り脱スマットし、次いで脱スマット後の鋼板を、めっき
金属の融点をM.P.(℃)とするとき、H2 −N2
囲気中でM.P.〜M.P.+100℃の温度範囲に急
速加熱した後、溶融めっきする。電解洗浄には、キレー
ト剤を含む強アルカリ水溶液中で電流密度0.1〜10
KA/m2 及び電解時間1〜60秒の条件が採用され
る。加熱雰囲気には、1〜75体積%のH2 を含むH2
−N2 雰囲気が使用され、好ましくは昇温速度50℃/
秒以上で加熱される。 【効果】 スマット及びSi,Mn,Cr等の表面濃化
に起因した不めっきの発生がなく、良好なめっき層が鋼
板表面に形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、不めっき等の欠陥がな
く、密着性に優れためっき層を熱延鋼板の表面に形成す
る溶融めっき方法に関する。
【0002】
【従来の技術】熱延鋼板に耐食性を付与するため、Z
n,Al,Zn−Al合金等を溶融めっきした溶融めっ
き熱延鋼板が製造され、建築材料を始めとして種々の分
野で使用されている。この溶融めっき熱延鋼板は、熱延
鋼板を酸洗によって脱スケールした後、ゼンジマータイ
プ,シーラスタイプ等の溶融めっきラインで製造されて
いる。しかし、酸洗によって熱延鋼板を脱スケールする
と、セメンタイトFe3 Cを主体とするスマットが鋼板
表面に残存する。スマットが付着したままの熱延鋼板を
溶融めっきラインで処理すると、還元加熱時に分解・除
去されないスマットに起因するめっきはじき(いわゆ
る、不めっき)が発生する。
【0003】不めっきが発生した溶融めっき鋼板では、
不めっき部分で下地鋼が露出することから、耐食性等の
品質特性が低下する。そのため、不めっきが発生した溶
融めっき鋼板は不良品として扱われ、歩留りを低下させ
る原因となる。不めっきを解消するため、研削ブラシで
鋼板表面を機械的に脱スケールする方法(特開昭49−
13037号公報),脱スケール酸洗後に鋼板表面を研
削する方法(特開平3−61352号公報)等が知られ
ている。また、特開平3−24255号公報では、Ni
等をプレめっきする方法が紹介されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】研削ブラシで機械的に
脱スケールする方法,脱スケール酸洗後に鋼板表面を研
削する方法等では、鋼板が湾曲している場合や、鋼板表
面にミクロ的な凹凸がある場合には均一にブラシが当ら
ないため、局部的に酸化スケールやスマットが残存し易
い。Ni等のプレめっきを施す方法では、溶融めっきラ
インが複雑化する。すなわち、ゼンジマータイプやシー
ラスタイプの溶融めっきラインでは、鋼板を予熱炉で加
熱したときに鋼板表面に生成した酸化物を、還元炉内の
2 −N2 雰囲気に維持された還元炉内で高温に長時間
加熱することにより還元除去している。ガス還元された
鋼板は、めっき金属の浴温近くまで冷却炉で冷却された
後、溶融めっき槽に導入される。この溶融めっきライン
に更にプレめっき設備を付設することは、製造工程及び
製造条件を複雑化し、製造設備を大規模化する。その結
果、製造コストの上昇を招き、実用的な解決策とはいえ
ない。
【0005】また、最近では高強度化のためにSi,M
n,Cr等の合金元素を添加した高張力熱延鋼板の需要
が急増しており、このような熱延鋼板を高温で長時間加
熱すると、Si,Mn,Cr等が選択酸化されて鋼板表
面に濃縮する。この表面濃縮層も、不めっきの原因とな
る。本発明は、このような問題を解消すべく案出された
ものであり、酸洗・電解洗浄後の熱延鋼板を還元性雰囲
気中で所定温度に急速加熱することにより、スマットや
表面濃縮層に起因した不めっきの発生を抑制し、密着性
及び耐食性に優れた溶融めっき熱延鋼板を提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の溶融めっき方法
は、その目的を達成するため、熱延鋼板を脱スケール酸
洗後、電解洗浄により脱スマットし、次いで脱スマット
後の鋼板を、めっき金属の融点をM.P.(℃)とする
とき、H2 −N2 雰囲気中でM.P.〜M.P.+10
0℃の温度範囲に急速加熱した後、溶融めっきすること
を特徴とする。脱スマットは、たとえばキレート剤を含
む強アルカリ水溶液中で電流密度0.1〜10KA/m
2 及び電解時間1〜60秒の条件下で電解洗浄すること
により行われる。脱スマット後の熱延鋼板は、1〜75
体積%のH2 を含むH2 −N2還元性雰囲気で、好まし
くは昇温速度50℃/秒以上でM.P.〜M.P.+1
00℃まで急速加熱される。溶融めっきされる熱延鋼板
には、中炭素熱延鋼板や、Si:0.2重量%以上,M
n:1重量%以上及びCr:0.2重量%の1種又は2
種以上を含む熱延鋼板がある。
【0007】
【作用】電解洗浄は、金属材料の脱スマット処理法とし
て知られた方法であり、特に鉄鋼材料ではバッチ式電気
めっきの前処理として広く採用されている。しかし、こ
の電解洗浄法を連続溶融めっきの前処理に適用した例は
見当たらない。本発明者等は、連続溶融めっきラインに
対する電解洗浄の適用可能性について種々調査・研究し
た。その結果、熱延鋼板を脱スケール酸洗した後で電解
洗浄すると、鋼板表面に残存していたスマットが均一に
除去され、溶融めっきに適した活性化表面が得られるこ
とを見い出した。また、鋼板表面の活性化状態は、電解
洗浄に引き続いてH2 −N2 雰囲気中で急速加熱すると
き、酸化されることなく溶融めっきに適した状態まで維
持されることが判った。
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。熱延鋼板
を脱スケール酸洗すると、セメンタイトを主成分とする
スマットが鋼板表面に残存する。また、Si,Mn,C
r等の添加した高張力熱延鋼板では、残留スマットに加
えSi系酸化物,Mn系酸化物,Cr系酸化物等のスマ
ットもある。これらのスマットは、H2 −N2 雰囲気中
で高温加熱しても十分に分解又は還元されない。そのた
め、スマットが残存した部分では、めっき金属と鋼板表
面との反応が阻害され、不めっきが生じ易い。鋼板表面
に残存するスマットは、電解洗浄によって鋼板表面から
容易に除去される。このときの電解洗浄には、NaO
H,KOH等を主成分とする強アルカリ水溶液が使用さ
れる。また、オキシカルボン酸塩,アミノポリカルボン
酸塩等を主成分とするキレート剤を強アルカリ性水溶液
に添加すると、残存するスマットがキレート化され、脱
スマット効果が促進される。この点で、キレート剤を添
加した強アルカリ水溶液を電解洗浄液として使用するこ
とが好ましい。
【0009】電解洗浄には、陽極電解法,陰極電解法,
陽極と陰極が交互に切り替わるPR電解法等が採用され
る。陽極では酸素ガスが、陰極では水素ガスが発生す
る。陽極でのガス発生量は、陰極の半分である。しか
し、脱スマット効果は、ガスの発生による物理的除去作
用に加え、鋼板素地の溶解による除去作用もあることか
ら陽極電解の方が大きい。また、ガスの発生による物理
的除去作用及び鋼板素地の溶解による除去作用が相乗的
に作用するPR電解法は、脱スマットにより効果的であ
る。この点から、陽極電解法又はPR電解法が脱スマッ
トに好適である。電解洗浄には、電流密度0.1〜10
KA/m2 及び電解時間1〜60秒の電解条件が採用さ
れる。電流密度0.1KA/m2 未満又は電解時間1秒
未満では、スマットが完全に除去されない。逆に、10
KA/m2 を超える電流密度又は60秒を超える電解時
間では、不必要に大規模な電解洗浄設備が必要とされ、
製造コストが高くなる。
【0010】電解洗浄された鋼板は、水洗,乾燥された
後、引き続きH2 −N2 雰囲気中で加熱される。ここ
で、めっき金属の融点をM.P.(℃)とするとき、
M.P.〜M.P.+100(℃)の温度範囲に急速加
熱される。加熱温度がM.P.以下であると、めっき金
属の融点以下の熱延鋼板がめっき浴に導入され、鋼板に
接しているめっき金属が鋼板と反応する前に凝固し、必
要なめっき層が形成されない。逆に、M.P.+100
(℃)を超える温度に加熱すると、加熱に消費される熱
エネルギーが浪費されるばかりでなく、Si,Mn,C
r等が鋼板表面に濃化し、不めっきが発生し易くなる。
通常、溶融めっきではめっき層と鋼板との界面に生成す
る合金層の成長を抑制するため、溶融Znめっきでは
0.14〜0.18重量%のAlが、溶融Alめっきで
は約9重量%のSiがめっき金属浴に添加されている。
そのため、めっき金属の融点は、溶融Znめっきでは約
420℃、溶融Alめっきでは約600℃となってい
る。したがって、加熱温度範囲は、溶融Znめっきでは
約420〜520℃、溶融Alめっきでは約600〜7
00℃に設定される。
【0011】この温度範囲に熱延鋼板を加熱するとき、
昇温速度を50℃/秒以上にすることが必要である。通
常レベルのSi,Mn又はCr濃度の熱延鋼板では問題
とならないが、Si:0.2重量%以上,Mn:1重量
%以上又はCr:0.2重量%以上の高張力熱延鋼板で
は、昇温速度が低いと加熱時間が長くなり、Si,M
n,Cr等が鋼板表面に濃化し、不めっきが発生し易く
なる。昇温速度の上限は特に規定されるものではない
が、通常の加熱炉を考慮するとき200℃/秒が好まし
い。200℃/秒を超える昇温速度は、大規模な加熱炉
を必要とし、製造コストを上昇させる原因となる。この
ような昇温速度は、たとえば高周波誘導加熱,直接通電
加熱等によって達成される。
【0012】H2 −N2 雰囲気中での加熱により、電解
洗浄で脱スマットされた鋼板表面が再酸化されることな
く活性状態のままで溶融めっきに好適な温度に昇温す
る。O2 及びH2 Oを全く含まないN2 雰囲気中であれ
ばH2 を添加する必要はないが、そのようなN2 雰囲気
を得ることは実用上困難である。そこで、N2 雰囲気に
1〜75体積%の割合でH2 を添加する。H2 添加によ
る酸化防止効果は、1体積%以上で発現する。しかし、
必要以上にH2 を添加しても、H2 の増量に見合った作
用が発揮されず、却って製造コストの上昇を招く。ま
た、工業的にはアンモニア分解ガスを使用することか
ら、H2 添加量の上限は75体積%に規定される。
【0013】本発明に従った溶融めっき方法では、たと
えば図1に示すような設備が使用される。熱延鋼板1
は、酸洗槽2に導入され、脱スケール酸洗される。酸洗
には、熱延鋼板を脱スケールする通常の方法が採用され
るが、酸洗速度が大きく、スマットが残存しにくい塩酸
酸洗が好ましい。酸洗された熱延鋼板1は、水洗槽3で
水洗され、電解洗浄槽4に導入される。電解洗浄槽4で
は、キレート剤を含む強アルカリ水溶液中で熱延鋼板1
が陽極電解又はPR電解され、脱スマットされる。次い
で、熱延鋼板1は、水洗槽5で再度水洗され、熱風乾燥
炉6で乾燥される。その後、熱延鋼板1は、加熱炉7に
導入され、M.P.〜M.P.+100℃の温度に急速
加熱される。加熱炉7の入側には、炉内への大気侵入を
防止するシールロール8が設けられている。加熱炉7に
はガス導入管9が接続されており、所定H2 濃度のH2
−N2 雰囲気ガスが炉内に導入される。加熱炉7内部の
熱延鋼板1に対する加熱手段は特に限定されるものでは
ないが、昇温速度が大きく且つ板温の制御性に優れた高
周波誘導加熱,直接通電加熱等が好適である。
【0014】熱延鋼板1は、板温が所定温度範囲に達し
た時点でめっき金属槽10に導入され、溶融めっきされ
る。溶融めっきされた熱延鋼板1は、垂直上方に引き揚
げられ、ガスワイピングノズル11でめっき付着量が調
整された後、冷却される。図1に示したレイアウトから
明らかなように、脱スマットに電解洗浄を採用している
ので、脱スケール酸洗後の鋼板表面からスマットが均一
に除去される。しかも、電解洗浄に引き続いてH2 −N
2 雰囲気中で急速加熱した後、直ちに溶融めっきされる
ことから、Si,Mn,Cr等を添加した高張力熱延鋼
板に対しても不めっき等の欠陥を発生することなく良好
な溶融めっき層が形成される。また、酸洗設備の下流側
に電解洗浄槽4,乾燥炉6,加熱炉7及びめっき金属槽
10を配置するのみで良く、めっき前に熱延鋼板1を高
温に長時間加熱する必要がない。そのため、従来のゼン
ジマータイプやシーラスタイプに比較して設備がコンパ
クトになり、設備負担の上昇も避けられる。その結果、
低い製造コストで優れた溶融Znめっき熱延鋼板が高歩
留りで製造される。
【0015】
【実施例】図1に示した設備を使用し、溶融Znめっ
き,Zn−4重量%Al合金めっき,Zn−55重量%
Al合金めっき及び溶融Alめっきを熱延鋼板に施し
た。製造諸元を表1〜8に示す。めっき原板には、板厚
2mm及び板幅1000mmの中炭素熱延鋼板(C:
0.1重量%,Si:0.01重量%,Mn:0.4重
量%)及び高張力熱延鋼板(C:0.1重量%,Si:
1.2重量%,Mn:2重量%,Cr:0.2重量%)
を使用した。熱延鋼板を通板速度100m/分で浴温8
0℃の20重量%HCl酸洗浴に20秒導入し、酸洗処
理した。
【0016】酸洗された熱延鋼板を、80℃の温水に5
秒浸漬する水洗工程を経て、浴温40℃に保持された電
解洗浄浴に導入し、陽極電解による電解洗浄を施した。
電解洗浄液としては、水酸化ナトリウム50g/lにオ
キシカルボン酸塩(キレート剤)を50g/l添加した
水溶液,水酸化ナトリウム50g/lにアミノポリカル
ボン酸塩(キレート剤)50g/lを添加した水溶液及
びキレート剤を添加しない水酸化ナトリウム50g/l
の水溶液の3種類を使用した。電解洗浄した熱延鋼板
を、80℃の温水に5秒浸漬する水洗工程を経て、高周
波誘導加熱装置を備えた加熱炉に導入した。加熱炉の雰
囲気としては、O2 濃度:5×10-3体積%及び露点:
−20℃のH2 −N2 雰囲気ガスを使用した。各例のH
2 濃度,昇温速度,加熱温度等を表1〜8に示す。
【0017】還元加熱された熱延鋼板に対し、次の条件
下で各種溶融めっきを施した。 溶融Znめっき条件: めっき浴の組成:Zn−0.18重量%Al(M.P.
≒420℃) めっき浴の温度:460℃ 浸漬時間:2秒 めっき付着量:片面当り60g/m2 溶融Zn−4重量%Alめっき条件: めっき浴の組成:Zn−4重量%Al(M.P.≒38
0℃) めっき浴の温度:460℃ 浸漬時間:2秒 めっき付着量:片面当り60g/m2
【0018】溶融Zn−55重量%Alめっき条件: めっき浴の組成:Zn−55重量%Al−1.5重量%
Si(M.P.≒580℃) めっき浴の温度:600℃ 浸漬時間:2秒 めっき付着量:片面当り80g/m2 溶融Alめっき条件: めっき浴の組成:Al−9重量%Si(M.P.≒60
0℃) めっき浴の温度:650℃ 浸漬時間:2秒 めっき付着量:片面当り60g/m2
【0019】溶融めっきしたコイルから長さ1mのサン
プルを切り出し、倍率10倍のルーペで不めっきの有無
を観察することによりめっき性を調査した。調査結果
を、操業諸元とを併せて表1〜8に示す。各表に示され
ているように、本発明で規定した条件を満足するとき、
不めっきの発生がない良好なめっき層が形成されてい
た。他方、キレート剤を添加していない電解洗浄液を使
用した試験番号1,15,30,44,59,73,8
8,102では、スマットが電解洗浄後の熱延鋼板表面
に残存しており、溶融めっき鋼板に不めっきが観察され
た。また、電解洗浄条件が本発明で規定した範囲を外れ
る試験番号2,3,16,17,31,32,45,4
6,60,61,74,75,89,90,103,1
04でも、スマットが残存しており、溶融めっき鋼板に
不めっきが観察された。
【0020】試験番号4,18,33,47,62,7
6,91,105では、加熱還元雰囲気のH2 濃度が本
発明で規定した範囲を外れているため、鋼板表面に酸化
が生じた。昇温速度が遅い試験番号19,48,77,
106では、Si,Mn,Cr等が鋼板表面に濃化し、
不めっきが発生した。また、加熱温度が低い試験番号
5,6,20,21,34,35,49,50,63,
64,78,79,92,93,107,108では、
鋼板温度がめっき金属の融点よりも低いため、鋼板表面
とめっき金属との間の界面反応が十分に進行せず、不め
っきが発生した。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】
【表3】
【0024】
【表4】
【0025】
【表5】
【0026】
【表6】
【0027】
【表7】
【0028】
【表8】
【0029】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明において
は、電解洗浄によって脱スマットされた熱延鋼板をH2
−N2 雰囲気中で急速加熱することにより、Si,M
n,Cr等が表面に濃化することなく、活性表面を維持
したままの状態で熱延鋼板を溶融めっきに適した温度域
まで昇温している。そのため、鋼板表面とめっき金属と
の間の反応が円滑に進み、不めっき等の欠陥がない溶融
めっき熱延鋼板が得られる。また、従来のゼンジマータ
イプやシーラスタイプに比較してコンパクトな設備構成
ですむため、製造コストの節減も図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明が実施される溶融めっきラインの設備
構成
【符号の説明】
1:熱延鋼板 2:酸洗槽 3:水洗槽 4:電
解洗浄槽 5:水洗槽 6:熱風乾燥炉 7:加熱炉 8:シールロール
9:ガス導入管 10:めっき金属槽 11:ガスワイピングノズル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C25F 1/06 A (72)発明者 橘高 敏晴 大阪府堺市石津西町5番地 日新製鋼株式 会社鉄鋼研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱延鋼板を脱スケール酸洗後、電解洗浄
    により脱スマットし、次いで、めっき金属の融点をM.
    P.(℃)とするとき、脱スマット後の鋼板をH2 −N
    2 雰囲気中でM.P.〜M.P.+100℃の温度範囲
    に急速加熱した後、溶融めっきすることを特徴とする熱
    延鋼板の溶融めっき方法。
  2. 【請求項2】 キレート剤を含む強アルカリ水溶液中で
    電流密度0.1〜10KA/m2 及び電解時間1〜60
    秒の条件下で電解洗浄する請求項1記載の溶融めっき方
    法。
  3. 【請求項3】 加熱雰囲気が1〜75体積%のH2 を含
    むH2 −N2 雰囲気である請求項1記載の溶融めっき方
    法。
  4. 【請求項4】 請求項1又は3記載のH2 −N2 雰囲気
    中で、脱スマットされた熱延鋼板を昇温速度50℃/秒
    以上でM.P.〜M.P.+100℃まで昇温する溶融
    めっき方法。
  5. 【請求項5】 Si:0.2重量%以上,Mn:1重量
    %以上及びCr:0.2重量%の1種又は2種以上を含
    む熱延鋼板を使用する請求項1〜4の何れかに記載の溶
    融めっき方法。
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