JPH0880861A - 全流体圧式パワーステアリング装置 - Google Patents

全流体圧式パワーステアリング装置

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JPH0880861A
JPH0880861A JP21905294A JP21905294A JPH0880861A JP H0880861 A JPH0880861 A JP H0880861A JP 21905294 A JP21905294 A JP 21905294A JP 21905294 A JP21905294 A JP 21905294A JP H0880861 A JPH0880861 A JP H0880861A
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sleeve
spool
pressure
steering
port
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Takashi Hosoya
隆 細谷
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ステアリングホィール操作時の引っ掛かり感を
回避することを目的としている。 【構成】ステアリングバルブユニット3には、圧力セン
サが接続される。弁ハウジング14の中心孔24にスリ
ーブ22とスプール21とが相互に回転自在に配置され
ている。スリーブ22とスプール21には、周方向に従
来よりも広角に設定された切欠き孔が開設されている。
その切欠き孔には、センタリングスプリング29が介装
されている。スプール21には、周方向に30度の角度
で延在する一対のピン孔が開設されていて、該ピン孔に
ピン32が円周方向に移動可能に遊挿すると共に、該ピ
ン32の両端部がスリーブ22に固定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、産業車両等に用いられ
る全流体圧式パワーステアリング装置に係り、特に、操
舵系の圧力を検出し、その圧力のレベルに対応して流体
圧源の駆動源(例えばモータ)を制御する、いわゆる流
体圧感知式ステアリングバルブユニットを備えた全流体
圧式パワーステアリング装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、流体圧感知式ステアリングバルブ
ユニットを備えた全流体圧式パワーステアリング装置
は、例えば、特開平5−262246号公報や特開平5
−246341号公報等に記載されているものがある。
これらは、ハンドルにより操作される切換え弁を有する
ステアリングバルブユニットと、このステアリングバル
ブユニットに一対の左右ラインからなる第1流体圧ライ
ンで連結し且つ操舵輪を操向させるステアリングシリン
ダと、該ステアリングバルブユニット及び第1流体圧ラ
インを介してステアリングシリンダに流体圧を供給する
流体圧源と、流体圧源とステアリングバルブユニットと
を連通する第2流体圧ラインとを備えている。
【0003】上記ステアリングバルブユニットの弁ハウ
ジングには、入口ポート、出口ポート、右制御ポート、
左制御ポート、圧力検出ポート、及びドレンポートが径
方向に開設され、また、中央部に軸方向に延びる中心孔
が開設されている。この弁ハウジングの中心孔には、入
口ポート、出口ポート、右制御ポート、左制御ポートと
連通する環状溝が形成されている。
【0004】この弁ハウジングの一端部側には、受け板
を介して計量部が一体的に連結している。該計量部のう
ち内歯部材が、計量部のハウジングを構成すると共に弁
ハウジングと一体に取り付けられている。その内歯部材
内面側に内歯に対して、外歯部材が噛合している。そし
て、外歯部材が回転することでポンプ作用が発揮され
る。
【0005】上記弁ハウジングの中心孔内へ同軸に、各
ポートと計量部との流体の流通を制御する切換え弁が配
置されている。切換え弁は、上記弁ハウジングの中心孔
に回転自在に内接した円筒状のスリーブと、そのスリー
ブの内周面に対して回転自在に内接した円筒状のスプー
ルとから構成されている。上記スリーブには、上記弁ハ
ウジングに開設されたポートと連通可能な開口部が開設
され、また、スプールには、該スリーブの開口部と共に
可変オリフィスを形成する連通路が開設されている。
【0006】上記同軸に配置されたスリーブとスプール
には、径方向で対向可能な位置に切欠き孔がそれぞれ開
設されている。その切欠き孔は周方向に20度の角度で
設けられている。その切欠き孔には、センタリングスプ
リングが介装されている。センタリングスプリングは、
その切欠き孔の周方向に向けて付勢可能に配置され、無
負荷状態では、スリーブ及びスプールに開設された切欠
き孔が径方向同位置となるように規制して、中立位置に
付勢している。
【0007】また、スプールには、周方向に20度の角
度で延在するピン孔が開設されていて、該ピン孔にピン
が円周方向に移動可能に遊挿すると共に、該ピンの両端
部がスリーブに固定されている。このピンとピン孔、及
びセンタリングスプリングと切欠き孔によって、スリー
ブとスプール間の最大相対変位角が左右10度に規制さ
る。
【0008】また、スプールの他端部には、ステアリン
グホィールに連結した出力軸が取り付けられ、ステアリ
ングホィールの回動に追従してスプールが左右に回動可
能となっている。また、上記スプール内には、駆動軸が
遊挿されている。その駆動軸の一端部は二股となってい
て、その二股部分によって上記ピンを左右から挟み該ピ
ンに連結している。また、該駆動軸の他端部はスプライ
ン付き頭部を形成していて、上記計量部の外歯部材の中
心孔にスプライン結合している。
【0009】また、上記弁ハウジングに開設された圧力
検出ポートには圧力センサが接続され、該圧力センサは
検出した圧力が所定圧力以上となった時点でオン状態と
なる。また、圧力センサはコントローラに接続され、検
出した圧力信号をコントローラに供給可能となってい
る。該コントローラは、所定圧以上となったことを検出
した時点で流体圧源の駆動モータに駆動信号を供給し、
該駆動モータを介して流体圧ポンプを駆動可能となって
いる。
【0010】このような全流体圧式パワーステアリング
装置では、運転者がステアリングホィールを回転する
と、それに追従してスプールが回転し、センタスプリン
グが撓んでスリーブとスプールとの間に角変位が生じ
る。この角変位によって、スプールとスリーブとの間に
構成された可変オリフィスの作用により、入口ポートか
らハウジング内に流入した作動液は、計量部においてス
テアリングホィールの回転量に比例した量とされ左右の
制御ポートを経てステアリングシリンダに流れる。この
とき外歯部材が流体圧力で回転し、駆動軸、ストッパピ
ン、及びスリーブを回転するため、スプールとスリーブ
との間の角変位は打ち消される。
【0011】このような作動において、圧力検出ポート
は、中立位置にあってはドレンポートに連通して、ドレ
ンポートの圧力,即ちゼロ圧力となっている。そして、
ステアリングホィールを左右に回動することで、徐々に
所定の可変オリフィスが開いて、上記のように入口ポー
トから流入した作動油が計量部に送られ、該計量部から
制御ポートに送られる流体圧、即ちステアリング圧力
が、圧力検出ポートを介して圧力センサに導かれる。そ
して、上記相対角変位が大きくなるにつれて上記圧力セ
ンサに供給されるステアリング圧が高くなり、所定検出
圧力以上となった時点で、該圧力センサがオンとなり、
コントローラを介して駆動モータが所定の定格出力で回
転駆動される。
【0012】これによって、必要なときにのみ駆動モー
タ及びポンプを駆動させ、バッテリ車におけるバッテリ
等のエネルギー消費を抑えている。なお、流体圧源がオ
フ状態(失陥状態)でステアリングホィールを回転した
場合には、その回転につれてスプールとスリーブとの間
に相対角変位が発生し、その変位角が最大変位角である
10度となった状態からは、スプールとスリーブとが一
緒に回動すると共に、ピン及び駆動軸を介して計量部の
外歯部材が回動され、該外歯部材の回動によるポンプ作
用によってステアリングシリンダが作動して、流体圧源
がオフ状態(失陥状態)でも操舵が可能となっている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の全流体圧式パワーステアリング装置では、
圧力感知型ステアリングバルブユニットの計量部がポン
プとしての作用を開始するタイミングが、圧力感知型で
ある一般的なステアリングバルブユニットと同一に設定
されているため、センタリングスプリングが完全に撓み
きってからでないと開始しない。
【0014】詳説すると、ステアリングホィールが回動
されるにつれて、スプールは、センタリングスプリング
の付勢力に抗して、スリーブとの間に徐々に角変位が発
生する。そして、該角変位の増加につれてドレンポート
が閉じると共に、該角変位が所定角度となった時点で圧
力検出ポートにステアリング圧力が導かれる。このステ
アリング圧力が導かれ始める角変位では、センタリング
スプリングは完全には撓みきっていないが、圧力検出ポ
ートに導かれるステアリング圧力が圧力センサの検出圧
にまで上昇するまでの間に、角変位が10度、即ちセン
タリングスプリングが完全に撓みきってしまう。そし
て、該センタリングスプリングが完全に撓みきった直後
に、圧力センサがオンとなって駆動モータが駆動され
る。
【0015】このとき、入口ポートと計量部及び制御ポ
ートとを連通する可変オリフィスは、従来でも、最大変
位角である10度となる前の約8度位で全開となるよう
に設定されているが、図13に示すような圧力立ち上が
り特性によって、従来の全流体圧パワーステアリング装
置では、圧力センサが所定検出圧となるまでには遅れが
生じて、相対変位角が最大変位角(10度)となった後
に所定検出圧となっていた。この遅れは、配管の撓み等
が原因していると考えられる。なお、図13中、P10
は、制御ポートにおける圧力立ち上がり特性を示し、P
11は、圧力センサ位置での圧力立ち上がり特性を示
し、P12は、圧力センサでの検出圧、T1は、ハンド
ルトルクを示している。
【0016】そして、該センタリングスプリングが完全
に撓みきった状態で、ステアリングホィールを切ると、
スプールと共にスリーブ及び駆動軸、外歯部材を回転さ
せることとなり、大きな回転トルクを入力する必要が発
生する(図13中、T1a部分参照)。このため、従来
では、駆動モータが作動する直前でステアリングホィー
ルが一瞬,重くなってしまう。これは、いわゆる引っ掛
かり感として認識されて、操舵感を悪化させる一因とな
っているという問題がある。
【0017】本発明は、上記のような問題点に着目して
なされたもので、ステアリングホィール操作時の引っ掛
かり感を回避することを目的としている。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のうち請求項1に記載された全流体圧式パワ
ーステアリング装置では、駆動モータで駆動される流体
圧ポンプと、操舵輪を操舵するステアリングシリンダ
と、ステアリングホィールにより操作され上記流体圧ポ
ンプからステアリングシリンダに供給される流体圧を制
御するステアリングバルブユニットと、ステアリングバ
ルブユニットに接続し該ステアリングシリンダへの流体
圧を検出する圧力センサと、圧力センサが検出した圧力
信号に基づいて上記駆動モータを駆動制御するコントロ
ーラと、を備え、上記ステアリングバルブユニットは、
入口ポート、出口ポート、ステアリングシリンダに連通
する一対の制御ポート、ドレンポート、及び圧力センサ
に連通する圧力検出ポートを備えた弁ハウジングと、弁
ハウジングに連結し、内歯部材、及び該内歯部材の内歯
に噛合し回転する外歯部材とを備えた計量部と、弁ハウ
ジング内に介装されて上記各ポートと計量部との間の流
体の流通を制御する切換え弁と、上記外歯部材に連結す
ると共に、上記切換え弁のスリーブに該スリーブの径方
向に軸を向けたストッパピンを介して連結する駆動軸
と、を備え、上記切換え弁は、弁ハウジング内周面に回
転可能に内接し該弁ハウジングのポートと連通可能な開
口部を有するスリーブと、スリーブ内周面に回転可能に
内接し、且つステアリングホィールの回転を伝達する出
力軸に連結して該ステアリングホィールの回転に追従し
て正逆回転可能となっているスプールと、該スプールに
設けられて、上記スリーブの開口部と共に上記スリーブ
とスプールとの間の相対回動角変位によって開口面積が
制御される可変オリフィスを形成する連通路と、を備
え、また、上記スプール及びスリーブには、共に、径方
向で相互に対向可能となっていると共に周方向に所定設
定角度だけ延びているセンタリング用切欠き孔が開設さ
れると共に、その両切欠き孔に該周方向に付勢可能なセ
ンタリングスプリングが配設されて、該センタリングス
プリングによって、無負荷状態ではスプールとスリーブ
とが相互に中立位置に規制され、また、上記スプールに
は、上記駆動軸とスリーブとを連結するストッパピンを
遊挿可能なピン孔が開設され、該ピン孔は、上記切欠き
孔と同一の設定角度だけ周方向に延びてなり、スプール
とスリーブとが中立位置状態では、圧力検出ポートはド
レンポートにのみ連通し、かつ、スプールがスリーブに
対して相対回動変位するにつれて所定の可変オリフィス
が徐々に開くことで、入力ポートが計量部を介して制御
ポートに連通すると共に該制御ポートに供給される流体
圧が圧力センサで検知され、該圧力センサによって検出
される流体圧が所定検出圧以上となった時点で上記駆動
モータを駆動する全流体圧式パワーステアリング装置に
おいて、上記スプールとスリーブとの間の最大変位角を
規制する、切欠き孔及びピン孔における周方向への上記
設定角度を、それぞれ広く設定したことを特徴としてい
る。
【0019】本発明のうち請求項2に記載された全流体
圧式ステアリング装置は、駆動モータで駆動される流体
圧ポンプと、操舵輪を操舵するステアリングシリンダ
と、ステアリングホィールにより操作され上記流体圧ポ
ンプからステアリングシリンダに供給される流体圧を制
御するステアリングバルブユニットと、ステアリングバ
ルブユニットに接続し該ステアリングシリンダへの流体
圧を検出する圧力センサと、圧力センサが検出した圧力
信号に基づいて上記駆動モータを駆動制御するコントロ
ーラと、を備え、上記ステアリングバルブユニットは、
入口ポート、出口ポート、ステアリングシリンダに連通
する一対の制御ポート、ドレンポート、及び圧力センサ
に連通する圧力検出ポートを備えた弁ハウジングと、弁
ハウジングに連結し、内歯部材、及び該内歯部材の内歯
に噛合し回転する外歯部材とを備えた計量部と、弁ハウ
ジング内に介装されて上記各ポートと計量部との間の流
体の流通を制御する切換え弁と、上記外歯部材に連結す
ると共に、上記切換え弁のスリーブに該スリーブの径方
向に軸を向けたストッパピンを介して連結する駆動軸
と、を備え、上記切換え弁は、弁ハウジング内周面に回
転可能に内接し該弁ハウジングのポートと連通可能な開
口部を有するスリーブと、スリーブ内周面に回転可能に
内接し、且つステアリングホィールの回転を伝達する出
力軸に連結して該ステアリングホィールの回転に追従し
て正逆回転可能となっているスプールと、該スプールに
設けられて、上記スリーブの開口部と共に上記スリーブ
とスプールとの間の相対回動角変位によって開口面積が
制御される可変オリフィスを形成する連通路と、を備
え、また、上記スプール及びスリーブには、共に、径方
向で相互に対向可能となっていると共に周方向に所定設
定角度だけ延びているセンタリング用切欠き孔が開設さ
れると共に、その両切欠き孔に該周方向に付勢可能なセ
ンタリングスプリングが配設されて、該センタリングス
プリングによって、無負荷状態ではスプールとスリーブ
とが相互に中立位置に規制され、また、上記スプールに
は、上記駆動軸とスリーブとを連結するストッパピンを
遊挿可能なピン孔が開設され、該ピン孔は、上記切欠き
孔と同一の設定角度だけ周方向に延びてなり、スプール
とスリーブとが中立位置状態では、圧力検出ポートはド
レンポートにのみ連通し、かつ、スプールがスリーブに
対して相対回動変位するにつれて所定の可変オリフィス
が徐々に開くことで、入力ポートが計量部を介して制御
ポートに連通すると共に該制御ポートに供給される流体
圧が圧力センサで検知され、該圧力センサによって検出
される流体圧が所定検出圧以上となった時点で上記駆動
モータを駆動する全流体圧式パワーステアリング装置に
おいて、上記入力ポートと計量部及び制御ポートを連通
する可変オリフィスが全開となる、スプールとスリーブ
との間の中立位置からの相対変位角を小さく設定したこ
とを特徴としている。
【0020】本発明のうち請求項3に記載されている全
流体圧式ステアリング装置は、駆動モータで駆動される
流体圧ポンプと、操舵輪を操舵するステアリングシリン
ダと、ステアリングホィールにより操作され上記流体圧
ポンプからステアリングシリンダに供給される流体圧を
制御するステアリングバルブユニットと、ステアリング
バルブユニットに接続し該ステアリングシリンダへの流
体圧を検出する圧力センサと、圧力センサが検出した圧
力信号に基づいて上記駆動モータを駆動制御するコント
ローラと、を備え、上記ステアリングバルブユニット
は、入口ポート、出口ポート、ステアリングシリンダに
連通する一対の制御ポート、ドレンポート、及び圧力セ
ンサに連通する圧力検出ポートを備えた弁ハウジング
と、弁ハウジングに連結し、内歯部材、及び該内歯部材
の内歯に噛合し回転する外歯部材とを備えた計量部と、
弁ハウジング内に介装されて上記各ポートと計量部との
間の流体の流通を制御する切換え弁と、上記外歯部材に
連結すると共に、上記切換え弁のスリーブに該スリーブ
の径方向に軸を向けたストッパピンを介して連結する駆
動軸と、を備え、上記切換え弁は、弁ハウジング内周面
に回転可能に内接し該弁ハウジングのポートと連通可能
な開口部を有するスリーブと、スリーブ内周面に回転可
能に内接し、且つステアリングホィールの回転を伝達す
る出力軸に連結して該ステアリングホィールの回転に追
従して正逆回転可能となっているスプールと、該スプー
ルに設けられて、上記スリーブの開口部と共に上記スリ
ーブとスプールとの間の相対回動角変位によって開口面
積が制御される可変オリフィスを形成する連通路と、を
備え、また、上記スプール及びスリーブには、共に、径
方向で相互に対向可能となっていると共に周方向に所定
設定角度だけ延びているセンタリング用切欠き孔が開設
されると共に、その両切欠き孔に該周方向に付勢可能な
センタリングスプリングが配設されて、該センタリング
スプリングによって、無負荷状態ではスプールとスリー
ブとが相互に中立位置に規制され、また、上記スプール
には、上記駆動軸とスリーブとを連結するストッパピン
を遊挿可能なピン孔が開設され、該ピン孔は、上記切欠
き孔と同一の設定角度だけ周方向に延びてなり、スプー
ルとスリーブとが中立位置状態では、圧力検出ポートは
ドレンポートにのみ連通し、かつ、スプールがスリーブ
に対して相対回動変位するにつれて所定の可変オリフィ
スが徐々に開くことで、入力ポートが計量部を介して制
御ポートに連通すると共に該制御ポートに供給される流
体圧が圧力センサで検知され、該圧力センサによって検
出される流体圧が所定検出圧以上となった時点で上記駆
動モータを駆動する全流体圧式パワーステアリング装置
において、上記スプールとスリーブとの間の最大変位角
を規制する切欠き孔及びピン孔における周方向への設定
角度を、それぞれ広く設定すると共に、上記入力ポート
と計量部及び制御ポートを連通する可変オリフィスが全
開となる、スプールとスリーブとの間の中立位置からの
相対変位角を小さく設定したことを特徴としている。
【0021】本発明のうち請求項4に記載されている全
流体圧式ステアリング装置は、駆動モータで駆動される
流体圧ポンプと、操舵輪を操舵するステアリングシリン
ダと、ステアリングホィールにより操作され上記流体圧
ポンプからステアリングシリンダに供給される流体圧を
制御するステアリングバルブユニットと、ステアリング
バルブユニットに接続し該ステアリングシリンダへの流
体圧を検出する圧力センサと、圧力センサが検出した圧
力信号に基づいて上記駆動モータを駆動制御するコント
ローラと、を備え、上記ステアリングバルブユニット
は、入口ポート、出口ポート、ステアリングシリンダに
連通する一対の制御ポート、ドレンポート、及び圧力セ
ンサに連通する圧力検出ポートを備えた弁ハウジング
と、弁ハウジングに連結し、内歯部材、及び該内歯部材
の内歯に噛合し回転する外歯部材とを備えた計量部と、
弁ハウジング内に介装されて上記各ポートと計量部との
間の流体の流通を制御する切換え弁と、上記外歯部材に
連結すると共に、上記切換え弁のスリーブに該スリーブ
の径方向に軸を向けたストッパピンを介して連結する駆
動軸と、を備え、上記切換え弁は、弁ハウジング内周面
に回転可能に内接し該弁ハウジングのポートと連通可能
な開口部を有するスリーブと、スリーブ内周面に回転可
能に内接し、且つステアリングホィールの回転を伝達す
る出力軸に連結して該ステアリングホィールの回転に追
従して正逆回転可能となっているスプールと、該スプー
ルに設けられて、上記スリーブの開口部と共に上記スリ
ーブとスプールとの間の相対回動角変位によって開口面
積が制御される可変オリフィスを形成する連通路と、を
備え、また、上記スプール及びスリーブには、共に、径
方向で相互に対向可能となっていると共に周方向に所定
設定角度だけ延びているセンタリング用切欠き孔が開設
されると共に、その両切欠き孔に該周方向に付勢可能な
センタリングスプリングが配設されて、該センタリング
スプリングによって、無負荷状態ではスプールとスリー
ブとが相互に中立位置に規制され、また、上記スプール
には、上記駆動軸とスリーブとを連結するストッパピン
を遊挿可能なピン孔が開設され、該ピン孔は、上記切欠
き孔と同一の設定角度だけ周方向に延びてなり、スプー
ルとスリーブとが中立位置状態では、圧力検出ポートは
ドレンポートにのみ連通し、かつ、スプールがスリーブ
に対して相対回動変位するにつれて所定の可変オリフィ
スが徐々に開くことで、入力ポートが計量部を介して制
御ポートに連通すると共に該制御ポートに供給される流
体圧が圧力センサで検知され、該圧力センサによって検
出される流体圧が所定検出圧以上となった時点で上記駆
動モータを駆動する全流体圧式パワーステアリング装置
において、上記圧力センサによる検出圧を低く設定した
ことを特徴としている。
【0022】さらに、上記請求項1から請求項4のいず
れかに記載された構成に対して、請求項4に記載されて
いるように、上記コントローラは、圧力センサによって
検出された圧力値の上昇に比例させて駆動モータを駆動
することを特徴とする。
【0023】
【作用】請求項1に記載された発明では、ステアリング
ホィールが回動されるにつれて、スプールは、センタリ
ングスプリングの付勢力に抗して、スリーブとの間に徐
々に角変位が発生する。そして、その角変位が大きくな
るにつれてドレンポートが閉じると共に、該角変位が所
定角度になった時点から圧力検出ポートにステアリング
圧力が導かれる。
【0024】そして、ステアリングホィールの回転につ
れて対応するオリフィスが開き、ステアリング圧力が上
昇する。そして、従来と同一の所定変位角となった状態
で、流体圧ポンプが駆動され、該作動油の流体圧によっ
て計量部の外歯部材が回動する。本願発明では、センタ
リングスプリングの作動角を広げたので、該センタリン
グスプリングが撓みきる前に圧力検出ポートから圧力セ
ンサに導かれるステアリング圧力が圧力センサに設定さ
れた所定の検出圧にまで上昇して駆動モータが駆動され
る。
【0025】このため、ステアリングホィールの操作の
際に従来発生していた引っ掛かり感が回避される。同様
に、請求項2に記載された発明では、ステアリングホィ
ールが回動されるにつれて、スプールは、センタリング
スプリングの付勢力に抗して、スリーブとの間に徐々に
角変位が発生する。そして、該角変位が大きくなるにつ
れてドレンポートが閉じると共に、該角変位が所定角度
になった時点から圧力検出ポートにステアリング圧力が
導かれる。
【0026】そして、ステアリングホィールの回転につ
れて対応するオリフィスが開き、ステアリング圧力が上
昇する。このとき、上記対応するオリフィスが全開とな
る変位角を小さく設定したので、従来よりも小さい変位
角で圧力検出ポートから圧力センサに導かれるステアリ
ング圧力が圧力センサに設定された所定検出圧にまで上
昇し、センタリングスプリングが完全に撓みきる前に、
駆動モータが駆動される。
【0027】このため、ステアリングホィールの操作の
際に従来発生していた引っ掛かり感が回避される。ま
た、請求項3に記載された発明では、上記請求項1及び
請求項2の作用を合わせた作用を有し、圧力センサによ
って検出されるステアリング圧力が設定検出圧となる、
スリーブとスプールとの間の変位角が小さく設定されて
いると共に、センタリングスプリングが完全に撓みきる
最大変位角も広く設定されているため、センタリングス
プリングが完全に撓みきる前に、駆動モータが駆動され
て、ステアリングホィールの操作の際に従来発生してい
た引っ掛かり感が回避される。
【0028】このように組み合わせることで、流体圧ポ
ンプからの吐出圧がステアリングバルブユニットの計量
部に供給される開始点の変位角と最大変位角との差に余
裕を持たせることができる。また、請求項4に記載され
た発明では、ステアリングホィールが回動されるにつれ
て、スプールは、センタリングスプリングの付勢力に抗
して、スリーブとの間に徐々に角変位が発生する。そし
て、該角変位が大きくなるにつれてドレンポートが閉じ
ると共に、該角変位が所定角度になった時点から圧力検
出ポートにステアリング圧力が導かれる。
【0029】そして、ステアリングホィールの回転につ
れて対応するオリフィスが開き、ステアリング圧力が上
昇する。このとき、上記圧力センサによる検出圧を下げ
たので従来よりも小さい変位角で圧力検出ポートから圧
力センサに導かれるステアリング圧力が圧力センサに設
定された所定検出圧にまで上昇し、センタリングスプリ
ングが完全に撓みきる前に、駆動モータが駆動される。
【0030】なお、中立位置では、圧力検出ポートはド
レンポートに連通して圧力値はゼロとなっており、ステ
アリングホィールの回動に伴って圧力が連続して上昇す
るので、検出圧を低く設定しても問題はないと思われ
る。このため、ステアリングホィールの操作の際に従来
発生していた引っ掛かり感が回避される。
【0031】上記各発明に対して、請求項4に記載され
ているように、流体圧ポンプの駆動を圧力値に比例した
量の吐出量で作動開始させることで、ステアリング圧力
の立ち上がりが滑らかになる。本願発明では、ポンプの
作動開始点を従来よりも早い時点で設定されているの
で、上記のように、ポンプの吐出量の立ち上がりを滑ら
かに上昇するように設定しても問題はないと思われる。
【0032】なお、従来では、圧力センサによる検出値
が所定検出値となった時点で、ポンプに対して所定の吐
出圧で吐出するように制御している。
【0033】
【実施例】本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
まず構成を説明すると、図1に示すように、ステアリン
グホィール1により操作される切換え弁を有するステア
リングバルブユニット3を備え、そのステアリングバル
ブユニット3に、一対の左右ラインからなる第1流体圧
ライン4,5を介してステアリングシリンダ7が接続し
ている。該ステアリングシリンダ7は、図示しない操舵
輪を操向させる。
【0034】また、上記ステアリングバルブユニット3
に、第2流体圧ラインを介して流体圧源が接続されるこ
とで、該流体圧源は、上記ステアリングバルブユニット
3及び第1流体圧ラインを介してステアリングシリンダ
7に流体圧を供給可能となっている。また、流体圧源
は、作動液タンク99中の作動液を吐出する流体圧ポン
プ8と、該流体圧ポンプ8を駆動する電動モータ81
と、から構成されている。
【0035】また、上記ステアリングバルブユニット3
には、圧力センサ80が接続されて、該ステアリングバ
ルブユニット3からステアリングシリンダ7に供給され
る圧力が検出可能となっている。その圧力センサ80
は、コントローラ82に接続され、検出した圧力信号を
該コントローラ82に供給可能となっている。また、流
体圧源とステアリングバルブユニット3とを連通する第
2流体圧ラインとを備えている。
【0036】上記ステアリングバルブユニット3の弁ハ
ウジング14には、図2に示すように、入口ポート9、
出口ポート10、右制御ポートと左制御ポート12,1
3、圧力検出ポート64、及びドレンポート66が径方
向に開設され、また、中央部には、軸方向に延びる中心
孔24が開設されている。この弁ハウジング14の中心
孔24には、入口ポート9、出口ポート10、右制御ポ
ート及び左制御ポート12,13とそれぞれ連通して周
方向に延びる、第1環状溝25、第2環状溝26、第3
環状溝27、及び第4環状溝28までが、それぞれ形成
されている。
【0037】この弁ハウジング14の一端部側には、受
け板を介して計量部18が、複数のボルトによって一体
的に固定されている。その計量部18の構成部材のうち
内歯部材16が、計量部18のハウジングを構成し弁ハ
ウジング14と一体に取り付けられている。その内歯部
材16の内歯に、外歯部材17が噛合している。外歯部
材17は、内歯部材16内に偏心して設けられていて、
回転することで内歯部材16と共にポンプ作用をする。
【0038】また、上記弁ハウジング14の中心孔24
内へ同軸に、各ポートと計量部18との間の流体の流通
を制御する切換え弁が配置されている。切換え弁は、上
記弁ハウジング14の中心孔24に回転自在に内接した
円筒状のスリーブ22と、そのスリーブ22の内周面に
対して回転自在に内接した円筒状のスプール21とから
構成されている。
【0039】その同軸に配置されたスリーブ22とスプ
ール21には、図5に示すように、径方向で対向可能な
位置に切欠き孔100,101がそれぞれ開設されてい
る。その切欠き孔100,101は周方向に30度の角
度で延びるように設けられている。その切欠き孔10
0,101には、センタリングスプリング29が介装さ
れている。センタリングスプリング29は、その切欠き
孔100,101の周方向に向けて付勢可能に配置さ
れ、無負荷状態では、スリーブ22及びスプール21に
開設された切欠き孔100,101が径方向同位置とな
るように規制して、中立位置にしている。
【0040】これによって、センタリングスプリング2
9の作動角が左右15度に設定され従来よりも5度分だ
け広角となる。なお、従来の対象とする全流体圧式パワ
ーステアリング装置の構成における、上記センタリング
スプリング29の作動角が、例えば左右20度であれ
ば、それよりも広角、例えば25度に設定する。また、
スプール21には、周方向に30度の角度で延在する一
対のピン孔102が開設されていて、該ピン孔102に
ピン32が円周方向に移動可能に遊挿すると共に、該ピ
ン32の両端部がスリーブ22に固定されている。この
ピン32、ピン孔102、及びセンタリングスプリング
29、切欠き孔100,101によって、スリーブ22
とスプール21間の最大相対角変位が、中立位置からそ
れぞれ左右15度に規制されている。上記説明したよう
に、対象とする従来の作動角が例えば20度であれば、
それよりも広角の例えば25度に設定する。
【0041】また、スプール21の他端部には、ステア
リングホィール1に連結した図示しない出力軸が取り付
けられ、ステアリングホィール1の回動に追従してスプ
ール21が左右に回動可能となっているまた、上記スリ
ーブ22には、図2及び図3に示すように、弁ハウジン
グ14の第1環状溝25に連通し周方向に延びる第5環
状溝37が設けられ、また、第2環状溝26の連通する
と共にスリーブ22を半径方向に貫通する複数の第1透
孔38が、周方向に沿って間欠的に開設されている。ま
た、第3環状溝27及び第4環状溝28にそれぞれ連通
する共にスリーブ22を半径方向に貫通する複数の第2
透孔39及び第3透孔40が、それぞれ周方向に沿って
間欠的に開設されている。この各第2透孔39と第3透
孔40の配置の位相は、図3から分かるように所定角度
だけずれている。
【0042】さらに、スリーブ22には、第5環状溝3
7に連通して半径方向に貫通する第4透孔42,第5透
孔43,及び第6透孔44が、それぞれ周方向に沿って
複数個,設けられ、また、それよりも出力軸寄り位置
に、半径方向に貫通する複数の第7透孔45が、周方向
に沿って複数個、設けられている。また、上記スプール
21には、図4に示すように、図面において左側からス
リーブ22の第3透孔40と連通可能となっていると共
に半径方向に貫通する複数の第8透孔47が、周方向に
沿って間欠的に設けられ、この各第8透孔47間におい
て軸方向に延びる複数の第1軸方向溝48が、周方向に
沿って間欠的に設けられている。また、スリーブ22の
第4透孔42と連通する第6環状溝50が周方向に延び
るようにして設けられ、この第6環状溝50から上記各
第1軸方向溝48間に延びる複数の第2軸方向溝51が
周方向に沿って間欠的に設けられている。また、上記ス
リーブ22の第5透孔43及び第6透孔44に連通可能
となっていると共に、計量部18側に延びる複数の第3
軸方向溝52が、周方向に沿って間欠的に設けられてい
る。
【0043】また、上記弁ハウジング14に対して、上
記第3環状溝27及び第4環状溝28と外部とを連通す
る第9透孔55及び第10透孔56が設けられると共
に、スリーブ22の第7透孔45と連通可能となってい
る共に半径方向に延びる第11透孔57が設けられ、さ
らに、該第11透孔57に連通すると共に計量部18に
延びる第4軸方向溝58が開設されている。
【0044】さらに、上記スリーブ22外周面には、第
2透孔39の列と第7透孔45の列との間で周方向に延
びる第8環状溝60が設けられると共に、第2透孔39
の列と第3透孔40の列との間で周方向に延びる第9環
状溝65が設けられている。また、該第8環状溝60内
に、スリーブ22を半径方向に貫通する第12透孔61
a,61bが設けられると共に、第9環状溝65内に、
スリーブ22を半径方向に貫通する第13透孔63が設
けられている。
【0045】また、上記スプール21には、上記スリー
ブ22の第12透孔61a,61bの一つに連通可能な
軸方向スリット62が設けられ、また、上記スリーブ2
2の第8環状溝60及び第9環状溝65は、それぞれ、
弁ハウジング14に設けられた圧力検出ポート64、及
びドレンポート66に連通している。ドレンポート66
は作動液タンク99に接続されている。
【0046】そして、スリーブ22の第12透孔61a
及び第13透孔63とスプール21の軸方向スリット6
2との間に第1可変オリフィス70が構成され、また、
スリーブ22の第12透孔61bとスプール21の第1
軸方向溝48との間に第2可変オリフィス71が構成さ
れている。また、スリーブ22の第3透孔40とスプー
ル21の第8a透孔との間に第3可変オリフィスが構成
され、スリーブ22の第2透孔39とスプール21の第
8b透孔との間に第4可変オリフィスが構成され、スリ
ーブ22の第3透孔40及び第7透孔45とスプール2
1の第1軸方向溝48との間に第5可変オリフィスが、
スリーブ22の第2透孔39及び第7透孔45とスプー
ル21の第1軸方向溝48との間に第6可変オリフィス
が、スリーブ22の第5,第6透孔44とスプール21
の第3軸方向溝52との間の第7可変オリフィスが、そ
れぞれ構成されている。
【0047】また、上記スプール21内には、駆動軸3
3が遊挿されている。その駆動軸33の一端部は二股と
なっていて、該二股部分33aによって上記ピン32を
左右から挟持することによって該ピン32に連結してい
る。また、該駆動軸33の他端部はスプライン付き頭部
34を形成していて、上記計量部18の外歯部材17の
中心孔24に形成されたスプラインにスプライン結合し
ている。
【0048】また、上記弁ハウジング14に開設された
圧力検出ポート64には圧力センサ80が接続され、該
圧力センサ80は検出した圧力が所定検出圧以上となっ
た時点でオン状態となる。また圧力センサ80はコント
ローラ82に接続され、検出した圧力信号をコントロー
ラ82に供給可能となっている。該コントローラ82
は、所定検出圧以上となったことを検知した時点で流体
圧源の駆動モータ81に駆動信号を供給して流体圧ポン
プ8を駆動可能となっている。
【0049】次に、上記構成の全流体圧式パワーステア
リング装置の作動を説明する。まず、ステアリングホィ
ール1が中立状態では、第1可変オリフィス70が全開
となっていて、圧力検出ポート64は、第1可変オリフ
ィス70を構成する第12透孔61a,軸方向スリット
62,及び第13透孔63を介して、戻り路に接続する
ドレンポート6へに連通している。このため、該圧力検
出ポート64を介して圧力センサ80に導かれる流体圧
はゼロとなっている。このとき、上記第2〜第7可変オ
リフィスは閉塞状態となっている。
【0050】この中立状態から、運転者がステアリング
ホィール1を左右一方向に回転すると、それに追従して
スプール21が回転し、センタリングスプリング29が
撓んでスリーブ22とスプール21との間に角変位が生
じる。スプール21とスリーブ22との間に構成された
各可変オリフィスの作用により、入口ポート9から弁ハ
ウジング14内に流入した作動液は、第7オリフィスを
介して計量部18に流入し、もって、該計量部18でス
テアリングホィール1の回転量に比例した量とされ、第
4軸方向溝58、第7透孔45及び、第5又は第6オリ
フィスを介し、さらに、左右一方の制御ポート12,1
3を経てステアリングシリンダ7の一方の室に流れて所
定のステアリング圧が該一方の室に付与されると共に、
ステアリングシリンダ7の他方の室の作動液が、第3又
第4可変オリフィス、第1透孔38を介し、さらに、出
口ポート10を経て作動液タンク99に流れる。
【0051】さらに、外歯部材17が流体圧力で回転
し、駆動軸33、ストッパピン32、及びスリーブ22
を回転するため、スプール21とスリーブ22との間の
角変位は打ち消される。このような作動において、圧力
検出ポート64は、中立位置状態では、上記のように第
1オリフィスを介してドレンポート66に連通し、ドレ
ンポート66の圧力,即ちゼロ圧力となっている。
【0052】そして、ステアリングホィール1を左右に
回動することで、第1可変オリフィス70が閉じると共
に第2可変オリフィス71が開き、また、上記のように
入口ポート9から流入した作動油が計量部18に送ら
れ、該計量部18から制御ポート12,13に送られる
流体圧、即ちステアリング圧力が、圧力検出ポート64
を介して圧力センサ80に供給される。そして、上記相
対角が大きくなるにつれて上記圧力センサ80に供給さ
れるステアリング圧が高くなり、所定検出圧以上となっ
た時点で、該圧力センサ80がオン状態となり、コント
ローラ82を介して駆動モータ81が駆動される。
【0053】このとき、従来と同様のオリフィス構成を
持ったバルブ特性にしてあるので、図9に示すように、
スリーブ22とスプール21間の相対変位角が約10度
を越えた時点で、圧力センサ80は検出圧P1となった
ことを検知して、電動モータ81が駆動され、もって流
体圧ポンプからの作動流体の吐出が実施され、その吐出
圧で計量部18が作動する。この状態では、本実施例の
センタリングスプリング29は撓みきっていないので、
ステアリングホィール1が一時的に重くなることが回避
される。
【0054】なお、図9中、P2は、制御ポート12,
13における圧力立ち上がり特性を示し、P3は、圧力
センサ80位置での圧力立ち上がり特性を示し、Tは、
ステアリングホィールのハンドルトルクを示している。
即ち、センタリングスプリング29を取り付ける切欠き
孔100,101、及びピン孔102を従来よりも広角
にするだけで、従来よりもスムーズな操舵フィーリング
を確保することができる。
【0055】なお、流体圧源がオフ状態(失陥状態)で
ステアリングホィール1を回転すると、その回転につれ
てスプール21とスリーブ22との間に相対角変位が発
生し、その相対角が最大相対角である15度となった状
態からは、スプール21とスリーブ22とが一緒に回動
すると共に、ピン32及び駆動軸33を介して計量部1
8の外歯部材17が回動し、該外歯部材17の回動によ
るポンプ作用によってステアリングシリンダ7が作動し
て、流体圧源がオフ状態(失陥状態)でも操舵が可能と
なっている。
【0056】次に第2実施例について説明する。第2実
施例の全流体圧式ステアリング装置の基本構成は、上記
第1実施例と同様である。但し、センタリングスプリン
グ29を取り付ける切欠き孔100,101の大きさ、
及びピン孔102を従来の全流体圧式パワーステアリン
グ装置の構成と同じ作動角、例えば10度に設定してい
る。
【0057】また、上記各オリフィスの特性を従来より
も小さい変位角で全開となるように設定することで、制
御ポート12,13における圧力立ち上がり特性を、図
10に示すように、従来よりも小さい変位角で所定圧と
なるように設定したものである。即ち、バルブの変位角
に対する各第3から第7可変オリフィスの開口の立ち上
がりを早くなるように設定したものである。
【0058】例えば、各透孔におけるスリーブ22若し
くはスプール21軸方向への径を広く設定することでバ
ルブ変位角に対する開口面積を早期に広くなるように設
定して実現する。これによって、ステアリングホィール
1が回転されたときに、図10に示すように、スリーブ
22とスプール21間の中立位置からの変位角が従来よ
りも小さく角度で、各対応する第3から第7可変オリフ
ィスの開口面積が、従来における全開状態と同程度の開
口面積となって、従来よりも小さい変位角度で、圧力セ
ンサ80に導かれステアリング圧が検出圧P1となり、
流体圧ポンプからの吐出が開始される。 なお、図10
中、P4は、制御ポート12,13における圧力立ち上
がり特性を示し、P5は、圧力センサ80位置での圧力
立ち上がり特性を示している。
【0059】これによって、センタリングスプリング2
9は撓みきる前、即ち、変位角が10度となる前に、流
体圧ポンプからの吐出圧が計量部18に付与されて、ス
テアリングホィール1が一時的に重くなることが回避さ
れる。なお、上記第2実施例では、センタリングスプリ
ング29を取り付ける切欠き孔100,101の大き
さ、及びピン孔102を従来と同じ作動角に設定してい
るが、第1実施例と同様に、作動角を広角に設定しても
よい。この場合には、流体圧ポンプ8からの所定吐出圧
開始時点における変位角と最大変位角との差に、余裕を
持たせることができる。
【0060】次に、第3実施例について説明する。第3
実施例の全流体圧式ステアリング装置の基本構成は、上
記実施例と同様であるが、オリフィス特性と従来と同様
に設定すると共に、切欠き孔100,101、ピン孔1
02の作動角を従来と同じ左右10度に設定したもので
ある。但し、圧力センサ80による検出圧P1を、従来
よりも低い圧P6に設定した。
【0061】この実施例では、従来と同様に、スリーブ
22とスプール21との間の変位角が8度前後で全開と
なり、それに遅れて圧力センサ80でのステアリング圧
力も上昇するが、圧力センサ80による検出圧P1を従
来よりも下げたことで、図11に示すように、変位角が
10度(最大変位角)となる前に、圧力センサ80がオ
ンとなり流体圧ポンプ8が作動するので、センタリング
スプリング29が完全に撓みきる前に、流体圧ポンプの
吐出圧が計量部18に供給されて、ステアリングホィー
ル1が一時的に重くなることが回避される。
【0062】なお、上記第1実施例又は第2実施例の構
成を併用しても構わない。次に、第4実施例について説
明する。第4実施例の全流体圧式ステアリング装置の基
本構成は、上記第1〜第3実施例のいずれかの構成とな
っていて、圧力センサ80及びコントローラ82の作動
が相違している。
【0063】即ち、圧力センサ80は、従来のようなO
N−OFF制御ではなく、検出した圧力に応じた圧力信
号をそのままコントローラ82に供給可能にする。コン
トローラ82は、図12(a)(b)に示すように、入
力した圧力信号による圧力値に比例した回転数の駆動信
号を定格出力となるまで電動モータ81に供給可能とな
っている。例えば、サイリスタを使用してモータ81の
電圧をチョッパ制御して実施する。
【0064】このように制御することによって、流体圧
の立ち上がりが滑らかになる。なお、従来では、図12
(b)に示すように、所定位置から急激に所定の定格出
力をもって電動モータ81が回転駆動される。
【0065】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の全流
体圧式パワーステアリング装置では、ステアリングホィ
ールを回動して操舵を実施した際に、ハンドルトルクが
一時的に大きくなることが回避され、引っ掛かり感がな
く、従来よりもスムーズな操舵感を発揮することが可能
となる。
【0066】このとき、請求項1に記載された構成とし
た場合には、従来の全流体圧式パワーステアリング装置
の構成に対して、センタリングスプリングの作動角及び
ストッパピンの作動角を広角に設定するという変更で対
処可能となる。また、請求項2に記載された構成とした
場合には、バルブ特性を変更することで対処可能とな
る。
【0067】また、請求項4に記載された構成とした場
合には、圧力センサの検出圧を変更することで対処可能
となる。さらに、請求項5の構成を採用することで、流
体圧の立ち上がりを滑らかに設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施例の全流体圧式パワーステア
リング装置を示すブロック線図である。
【図2】本発明に係る実施例の全流体圧式パワーステア
リング装置のステアリングバルブユニットを示す断面側
面図である。
【図3】本発明に係る実施例のスリーブの展開図であ
る。
【図4】本発明に係る実施例のスプールの展開図であ
る。
【図5】本発明に係る実施例のセンタリングスプリング
と切欠き孔とのあ関係を示す断面図である。
【図6】本発明に係る実施例のストッパピンとピン孔と
の関係を示す断面図である。
【図7】本発明に係る実施例の図2における線5−5に
よる断面図である。
【図8】本発明に係る実施例の図2における線6−6に
よる断面図である。
【図9】本発明に係る実施例のスリーブとスプールとの
間の変位角と圧力との関係を示す図である。
【図10】本発明に係る第2実施例のスリーブとスプー
ルとの間の変位角と圧力との関係を示す図である。
【図11】本発明に係る第3実施例のスリーブとスプー
ルとの間の変位角と圧力との関係を示す図である。
【図12】本発明に係る第4実施例における圧力センサ
により検出された圧力と電動モータにおける定格出力と
の関係を示す図である。
【図13】従来のスリーブとスプールとの間の変位角と
圧力との関係を示す図である。
【符号の説明】
1 ステアリングホィール 3 ステアリングバルブユニット 7 ステアリングシリンダ 8 流体圧ポンプ 9 入口ポート 10 出口ポート 12,13 制御ポート 14 弁ハウジング 16 内歯部材 17 外歯部材 18 計量部 21 スプール 22 スリーブ 24 中心孔 29 センタリングスプリング 32 ストッパピン 33 駆動軸 64 圧力検出ポート 66 ドレンポート 70 第1可変オリフィス 71 第2可変オリフィス 80 圧力センサ 81 電動モータ 82 コントローラ 100,101 切欠き孔 102 ピン孔 P1 検出圧 T ハンドルトルク

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動モータで駆動される流体圧ポンプ
    と、操舵輪を操舵するステアリングシリンダと、ステア
    リングホィールにより操作され上記流体圧ポンプからス
    テアリングシリンダに供給される流体圧を制御するステ
    アリングバルブユニットと、ステアリングバルブユニッ
    トに接続し該ステアリングシリンダへの流体圧を検出す
    る圧力センサと、圧力センサが検出した圧力信号に基づ
    いて上記駆動モータを駆動制御するコントローラと、を
    備え、 上記ステアリングバルブユニットは、入口ポート、出口
    ポート、ステアリングシリンダに連通する一対の制御ポ
    ート、ドレンポート、及び圧力センサに連通する圧力検
    出ポートを備えた弁ハウジングと、弁ハウジングに連結
    し、内歯部材、及び該内歯部材の内歯に噛合し回転する
    外歯部材とを備えた計量部と、弁ハウジング内に介装さ
    れて上記各ポートと計量部との間の流体の流通を制御す
    る切換え弁と、上記外歯部材に連結すると共に、上記切
    換え弁のスリーブに該スリーブの径方向に軸を向けたス
    トッパピンを介して連結する駆動軸と、を備え、 上記切換え弁は、弁ハウジング内周面に回転可能に内接
    し該弁ハウジングのポートと連通可能な開口部を有する
    スリーブと、スリーブ内周面に回転可能に内接し、且つ
    ステアリングホィールの回転を伝達する出力軸に連結し
    て該ステアリングホィールの回転に追従して正逆回転可
    能となっているスプールと、該スプールに設けられて、
    上記スリーブの開口部と共に上記スリーブとスプールと
    の間の相対回動角変位によって開口面積が制御される可
    変オリフィスを形成する連通路と、を備え、 また、上記スプール及びスリーブには、共に、径方向で
    相互に対向可能となっていると共に周方向に所定設定角
    度だけ延びているセンタリング用切欠き孔が開設される
    と共に、その両切欠き孔に該周方向に付勢可能なセンタ
    リングスプリングが配設されて、該センタリングスプリ
    ングによって、無負荷状態ではスプールとスリーブとが
    相互に中立位置に規制され、また、上記スプールには、
    上記駆動軸とスリーブとを連結するストッパピンを遊挿
    可能なピン孔が開設され、該ピン孔は、上記切欠き孔と
    同一の設定角度だけ周方向に延びてなり、 スプールとスリーブとが中立位置状態では、圧力検出ポ
    ートはドレンポートにのみ連通し、かつ、スプールがス
    リーブに対して相対回動変位するにつれて所定の可変オ
    リフィスが徐々に開くことで、入力ポートが計量部を介
    して制御ポートに連通すると共に該制御ポートに供給さ
    れる流体圧が圧力センサで検知され、該圧力センサによ
    って検出される流体圧が所定検出圧以上となった時点で
    上記駆動モータを駆動する全流体圧式パワーステアリン
    グ装置において、 上記スプールとスリーブとの間の最大変位角を規制す
    る、切欠き孔及びピン孔における周方向への上記設定角
    度を、それぞれ広く設定したことを特徴とする全流体圧
    式パワーステアリング装置。
  2. 【請求項2】 駆動モータで駆動される流体圧ポンプ
    と、操舵輪を操舵するステアリングシリンダと、ステア
    リングホィールにより操作され上記流体圧ポンプからス
    テアリングシリンダに供給される流体圧を制御するステ
    アリングバルブユニットと、ステアリングバルブユニッ
    トに接続し該ステアリングシリンダへの流体圧を検出す
    る圧力センサと、圧力センサが検出した圧力信号に基づ
    いて上記駆動モータを駆動制御するコントローラと、を
    備え、 上記ステアリングバルブユニットは、入口ポート、出口
    ポート、ステアリングシリンダに連通する一対の制御ポ
    ート、ドレンポート、及び圧力センサに連通する圧力検
    出ポートを備えた弁ハウジングと、弁ハウジングに連結
    し、内歯部材、及び該内歯部材の内歯に噛合し回転する
    外歯部材とを備えた計量部と、弁ハウジング内に介装さ
    れて上記各ポートと計量部との間の流体の流通を制御す
    る切換え弁と、上記外歯部材に連結すると共に、上記切
    換え弁のスリーブに該スリーブの径方向に軸を向けたス
    トッパピンを介して連結する駆動軸と、を備え、 上記切換え弁は、弁ハウジング内周面に回転可能に内接
    し該弁ハウジングのポートと連通可能な開口部を有する
    スリーブと、スリーブ内周面に回転可能に内接し、且つ
    ステアリングホィールの回転を伝達する出力軸に連結し
    て該ステアリングホィールの回転に追従して正逆回転可
    能となっているスプールと、該スプールに設けられて、
    上記スリーブの開口部と共に上記スリーブとスプールと
    の間の相対回動角変位によって開口面積が制御される可
    変オリフィスを形成する連通路と、を備え、 また、上記スプール及びスリーブには、共に、径方向で
    相互に対向可能となっていると共に周方向に所定設定角
    度だけ延びているセンタリング用切欠き孔が開設される
    と共に、その両切欠き孔に該周方向に付勢可能なセンタ
    リングスプリングが配設されて、該センタリングスプリ
    ングによって、無負荷状態ではスプールとスリーブとが
    相互に中立位置に規制され、また、上記スプールには、
    上記駆動軸とスリーブとを連結するストッパピンを遊挿
    可能なピン孔が開設され、該ピン孔は、上記切欠き孔と
    同一の設定角度だけ周方向に延びてなり、 スプールとスリーブとが中立位置状態では、圧力検出ポ
    ートはドレンポートにのみ連通し、かつ、スプールがス
    リーブに対して相対回動変位するにつれて所定の可変オ
    リフィスが徐々に開くことで、入力ポートが計量部を介
    して制御ポートに連通すると共に該制御ポートに供給さ
    れる流体圧が圧力センサで検知され、該圧力センサによ
    って検出される流体圧が所定検出圧以上となった時点で
    上記駆動モータを駆動する全流体圧式パワーステアリン
    グ装置において、 上記入力ポートと計量部及び制御ポートを連通する可変
    オリフィスが全開となる、スプールとスリーブとの間の
    中立位置からの相対変位角を小さく設定したことを特徴
    とする全流体圧式パワーステアリング装置。
  3. 【請求項3】 駆動モータで駆動される流体圧ポンプ
    と、操舵輪を操舵するステアリングシリンダと、ステア
    リングホィールにより操作され上記流体圧ポンプからス
    テアリングシリンダに供給される流体圧を制御するステ
    アリングバルブユニットと、ステアリングバルブユニッ
    トに接続し該ステアリングシリンダへの流体圧を検出す
    る圧力センサと、圧力センサが検出した圧力信号に基づ
    いて上記駆動モータを駆動制御するコントローラと、を
    備え、 上記ステアリングバルブユニットは、入口ポート、出口
    ポート、ステアリングシリンダに連通する一対の制御ポ
    ート、ドレンポート、及び圧力センサに連通する圧力検
    出ポートを備えた弁ハウジングと、弁ハウジングに連結
    し、内歯部材、及び該内歯部材の内歯に噛合し回転する
    外歯部材とを備えた計量部と、弁ハウジング内に介装さ
    れて上記各ポートと計量部との間の流体の流通を制御す
    る切換え弁と、上記外歯部材に連結すると共に、上記切
    換え弁のスリーブに該スリーブの径方向に軸を向けたス
    トッパピンを介して連結する駆動軸と、を備え、 上記切換え弁は、弁ハウジング内周面に回転可能に内接
    し該弁ハウジングのポートと連通可能な開口部を有する
    スリーブと、スリーブ内周面に回転可能に内接し、且つ
    ステアリングホィールの回転を伝達する出力軸に連結し
    て該ステアリングホィールの回転に追従して正逆回転可
    能となっているスプールと、該スプールに設けられて、
    上記スリーブの開口部と共に上記スリーブとスプールと
    の間の相対回動角変位によって開口面積が制御される可
    変オリフィスを形成する連通路と、を備え、 また、上記スプール及びスリーブには、共に、径方向で
    相互に対向可能となっていると共に周方向に所定設定角
    度だけ延びているセンタリング用切欠き孔が開設される
    と共に、その両切欠き孔に該周方向に付勢可能なセンタ
    リングスプリングが配設されて、該センタリングスプリ
    ングによって、無負荷状態ではスプールとスリーブとが
    相互に中立位置に規制され、また、上記スプールには、
    上記駆動軸とスリーブとを連結するストッパピンを遊挿
    可能なピン孔が開設され、該ピン孔は、上記切欠き孔と
    同一の設定角度だけ周方向に延びてなり、 スプールとスリーブとが中立位置状態では、圧力検出ポ
    ートはドレンポートにのみ連通し、かつ、スプールがス
    リーブに対して相対回動変位するにつれて所定の可変オ
    リフィスが徐々に開くことで、入力ポートが計量部を介
    して制御ポートに連通すると共に該制御ポートに供給さ
    れる流体圧が圧力センサで検知され、該圧力センサによ
    って検出される流体圧が所定検出圧以上となった時点で
    上記駆動モータを駆動する全流体圧式パワーステアリン
    グ装置において、 上記スプールとスリーブとの間の最大変位角を規制する
    切欠き孔及びピン孔における周方向への設定角度を、そ
    れぞれ広く設定すると共に、上記入力ポートと計量部及
    び制御ポートを連通する可変オリフィスが全開となる、
    スプールとスリーブとの間の中立位置からの相対変位角
    を小さく設定したことを特徴とする全流体圧式パワース
    テアリング装置。
  4. 【請求項4】 駆動モータで駆動される流体圧ポンプ
    と、操舵輪を操舵するステアリングシリンダと、ステア
    リングホィールにより操作され上記流体圧ポンプからス
    テアリングシリンダに供給される流体圧を制御するステ
    アリングバルブユニットと、ステアリングバルブユニッ
    トに接続し該ステアリングシリンダへの流体圧を検出す
    る圧力センサと、圧力センサが検出した圧力信号に基づ
    いて上記駆動モータを駆動制御するコントローラと、を
    備え、 上記ステアリングバルブユニットは、入口ポート、出口
    ポート、ステアリングシリンダに連通する一対の制御ポ
    ート、ドレンポート、及び圧力センサに連通する圧力検
    出ポートを備えた弁ハウジングと、弁ハウジングに連結
    し、内歯部材、及び該内歯部材の内歯に噛合し回転する
    外歯部材とを備えた計量部と、弁ハウジング内に介装さ
    れて上記各ポートと計量部との間の流体の流通を制御す
    る切換え弁と、上記外歯部材に連結すると共に、上記切
    換え弁のスリーブに該スリーブの径方向に軸を向けたス
    トッパピンを介して連結する駆動軸と、を備え、 上記切換え弁は、弁ハウジング内周面に回転可能に内接
    し該弁ハウジングのポートと連通可能な開口部を有する
    スリーブと、スリーブ内周面に回転可能に内接し、且つ
    ステアリングホィールの回転を伝達する出力軸に連結し
    て該ステアリングホィールの回転に追従して正逆回転可
    能となっているスプールと、該スプールに設けられて、
    上記スリーブの開口部と共に上記スリーブとスプールと
    の間の相対回動角変位によって開口面積が制御される可
    変オリフィスを形成する連通路と、を備え、 また、上記スプール及びスリーブには、共に、径方向で
    相互に対向可能となっていると共に周方向に所定設定角
    度だけ延びているセンタリング用切欠き孔が開設される
    と共に、その両切欠き孔に該周方向に付勢可能なセンタ
    リングスプリングが配設されて、該センタリングスプリ
    ングによって、無負荷状態ではスプールとスリーブとが
    相互に中立位置に規制され、また、上記スプールには、
    上記駆動軸とスリーブとを連結するストッパピンを遊挿
    可能なピン孔が開設され、該ピン孔は、上記切欠き孔と
    同一の設定角度だけ周方向に延びてなり、 スプールとスリーブとが中立位置状態では、圧力検出ポ
    ートはドレンポートにのみ連通し、かつ、スプールがス
    リーブに対して相対回動変位するにつれて所定の可変オ
    リフィスが徐々に開くことで、入力ポートが計量部を介
    して制御ポートに連通すると共に該制御ポートに供給さ
    れる流体圧が圧力センサで検知され、該圧力センサによ
    って検出される流体圧が所定検出圧以上となった時点で
    上記駆動モータを駆動する全流体圧式パワーステアリン
    グ装置において、 上記圧力センサによる検出圧を低く設定したことを特徴
    とする全流体圧式パワーステアリング装置。
  5. 【請求項5】 上記コントローラは、圧力センサによっ
    て検出された圧力値の上昇に比例させて駆動モータを駆
    動することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれ
    かに記載された全流体圧式パワーステアリング装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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