JPH0880125A - 移植方法 - Google Patents

移植方法

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JPH0880125A
JPH0880125A JP21774594A JP21774594A JPH0880125A JP H0880125 A JPH0880125 A JP H0880125A JP 21774594 A JP21774594 A JP 21774594A JP 21774594 A JP21774594 A JP 21774594A JP H0880125 A JPH0880125 A JP H0880125A
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JP
Japan
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plant
seedlings
seedling
crop
pot
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JP21774594A
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Shin Watabe
伸 渡部
Eiichiro Kinoshita
木下  栄一郎
Hiroshi Suzuki
宏 鈴木
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Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
Original Assignee
Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
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  • Cultivation Receptacles Or Flower-Pots, Or Pots For Seedlings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 栽培する作物が根張りの悪い作物であって
も、更に、子葉が出たばかりの幼苗の状態で根があまり
伸びていない状態の苗であっても、床部が崩れにくく苗
の取り扱いが容易で、移植機械による適正で能率の良い
移植を可能とする。 【構成】 栽培作物Aと共に別の植物Bを同一床部に播
種し育苗して根張りを強化した苗を畑圃場に移植するに
あたり、前記栽培作物Aは枯らさず前記植物Bを枯らす
ように除草剤を施用することを特徴とする移植方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、野菜や花の苗を畑圃
場に移植する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】特開昭61−128821号公報に、根
がらみの良い作物(例えばイネ)を用いてマット状の根
がらみ床を作り、その根がらみ床にて根がらみの悪い作
物(例えばイ草や大豆)を育成したのち、これを移植機
で機械移植する移植方法が、開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、野菜や花な
どの畑圃場で栽培する作物は、イネなどに比べると、育
苗時、床部での根張りが悪い。根張りが悪いということ
は根の床部へのからみが悪いということである。このた
め、野菜や花などの苗は、苗の取り扱いの際や一株づつ
とって圃場に植付ける際に床部が崩れたりしやすく、機
械移植の場合に適正な移植ができなくなることがある。
【0004】そこで、従来技術のものは、まず、栽培す
る作物とは別の植物を播種、育成し、根が充分に張った
ら葉茎部を切断し、その後、そのようにして作られた根
がらみ床を床部に用いて栽培する作物の播種、育苗を行
うようにしたものであり、床部はイネの苗のようにマッ
ト状に強化されて崩れにくくなって、取り扱いが容易で
機械移植に適するものとなる。しかし、その育苗作業
は、前述のように根張りを強化するために事前に育成し
た植物の葉茎部を、栽培する作物の育成の前に切断しな
ければならず、非常に手間がかかるものとなっており、
また、全体的に育苗に要する期間が長期化することにも
なり、一般に受け入られるものとはならなかった。
【0005】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
めに、この発明は、栽培作物Aと共に別の植物Bを同一
床部に播種し育苗して根張りを強化した苗を畑圃場に移
植するにあたり、前記栽培作物Aは枯らさず前記植物B
を枯らすように除草剤を施用することを特徴とする移植
方法、とした。
【0006】
【発明の作用及び効果】この発明の移植方法によると、
まず、栽培作物Aと共に別の植物Bを同一床部に播種し
育苗して根張りを強化した苗を育成する。その苗を一株
づつ畑圃場に移植するにあたり、その移植前、或は移植
中、或は移植後において、前記植物Bのみを枯らす除草
剤を施用する。このようにして移植すれば、栽培作物A
のみが圃場で成育していき、前記植物Bは枯れる。
【0007】よって、この発明は、栽培作物Aと共に別
の植物Bを同一床部に播種し育苗して根張りを強化した
苗を育成するので、育苗期間の長期化及び育苗作業の増
大を回避でき、且つ、前記植物Bは、栽培作物Aは枯ら
さず植物Bを枯らす除草剤の施用によって枯らされるか
ら、移植後は植物Bに阻害されることなく栽培する作物
のみを育成することができる。
【0008】これによって、栽培する作物Aが根張りの
悪い作物であっても、更に、子葉が出たばかりの幼苗の
状態で根があまり伸びていない状態の苗であっても、床
部が崩れにくく苗の取り扱いが容易で、移植機械による
適正で能率の良い移植が可能となる。
【0009】
【実施例】この発明の移植方法を実施するため、以下の
ように紙製の育苗資材101を使って育成した苗を、一
例として、用いることができる。その育苗資材101
は、壁部102d…と、孔102c…が開けられた底部
102b…と、からなる多数のポット状収容部102…
のそれぞれが、底部102b…側が互いに独立し、開口
部102a…側が左右前後に互いに連結して、全体が四
角形状に整列し連結した形状に成型されている。各ポッ
ト状収容部102…は、4面の壁部102d…と孔10
2cが開いた底部102bからなり、開口部102a…
及び底部102bの平面視形状が四角形で側面視が台形
となった断頭角錐形状となっている。育苗資材101の
成形は、まず、古紙を水で溶解して古紙溶液をつくり、
金網型枠の外側面側をその古紙溶液に浸らせて型枠に所
定の厚さに付着させ、そして、水きりしたのちに付着し
た古紙を型枠から外し、乾燥させて、所定の形状の育苗
資材1が成型される。
【0010】以上のように構成した育苗資材101…を
使用して育苗するには、ポット状収容部102…内に、
まず培土103が床土として詰められ、次に、上から育
苗箱がかぶせられて底部102b…側を上にするよう上
下反転する。そして、底部の穴102c…に別に用意す
る播種穴形成具の突起が押し込まれて播種穴が形成さ
れ、その播種穴に、野菜や花などの栽培する作物Aの種
子Sa…と、同じ日数育苗して前記栽培する作物Aの草
丈H1より高い草丈H2となる植物Bの種子Sb…をと
もに蒔く。その後、再び培土103を上から供給して種
子上の覆土、及び独立する各ポット状収容部102…間
の谷部に目土として詰める。以上のように播種したら、
適当な温度管理のもと、適時必要に応じて灌水を行って
育苗する。すると、前記作物Aの苗と前記植物Bの苗と
は同じポット状収容部102で共に成長していく。床材
103内では前記作物Aの根と前記植物Bの根とが共に
伸長していき、床材103上では前記作物Aの葉茎部と
前記植物Bの葉茎部とが共に伸長していく。作物Aの苗
の草丈H1に対して植物Bの苗の草丈H2は高くなる。
このように育苗された苗は、上方から独立する各ポット
状収容部102…間の谷部に、移植機の植付刃47a・
47aが侵入してポット状収容部102…を一つづつ分
離し保持してポット状収容部102…ごと圃場に植付け
られていく。
【0011】尚、植物Bとしては、稲、ムギ、トウモロ
コシなどのイネ科の植物等の単子葉植物が、野菜や花な
どに対して苗の草丈が高く且つ根張りが速く強いので好
適である。また、野菜や花などの苗は、葉を平面方向に
広げていくが(垂直方向の伸びに対して平面方向の伸び
が大きい)、前述のイネなどの植物は左右にはあまり広
がらずに上方に高く伸びていくので、栽培する作物Aへ
の通気、採光を妨げない。
【0012】以上の苗を用いて、この発明の移植方法を
実施する野菜移植機1を、以下に説明する。その野菜移
植機1は、前部にエンジン2が設けられ、その後側に走
行伝動ケ−ス3が設けられている。更に、その後側部に
左右のフレ−ム4・5が並行して設けられ、それらフレ
−ム4・5の後端を横フレ−ム6が固着している。左側
のフレ−ム4の後端部に移植部伝動ケ−ス7が固着し、
その後側に植付部伝動フレ−ム8が後方斜め上方に延び
るように固着し、更にその後端部が右側のフレ−ム5の
後端部に固着するガ−ドフレ−ム9が連結する。植付部
伝動フレ−ム8には、ハンドルフレ−ム10の下端が固
着し、その上端部に操作レバ−L1・L2を設けたレバ
−ボックス11が設けられ、そこから後方水平上に2本
並行して延びるハンドル12を設けている。
【0013】また、走行部伝動ケ−ス3の左右両側部に
形成したボス部3a・3bに、パイプ状のアクスルフレ
−ム13・14を回動自在に取り付け、その両端部にス
イングケ−ス15・16が一体的に連結し、スイングケ
−ス15・16の遊端部側の外側部から突出する駆動車
軸17・18に駆動車輪19・20を一体回転するよう
取り付けている。右側のアクスルフレ−ム14は左側の
アクスルフレ−ム13より長く設けている。
【0014】更に、左右のフレ−ム4・5の後端部の外
側部に固着のブラケット21・22に後輪支軸23が固
着し、その後輪支軸23の右端部に後輪フレ−ム24が
固着するボス25を回動自在に取り付け、後輪フレ−ム
24の後端部の右側部から突出する後車軸26に後輪2
7を回転自在に取り付けている。後輪27の接地位置
は、駆動車輪19・20の接地位置に対して左右中央位
置になるように設けている。
【0015】前記駆動車輪19・20は、エンジン2か
らの動力が走行部伝動ケ−ス3内に伝動され、そこから
アクスルフレ−ム13・14内を伝動し、更にスイング
ケ−ス15・16内を伝動して駆動車軸17・18に動
力が伝達している。また、駆動車輪19・20は上下に
位置調節することができるようになっている。即ち、フ
レ−ム4・5を連結して固着した支持フレ−ムに単動式
の油圧シリンダ28を取付け固定し、その油圧シリンダ
28の後方に突出するピストン28aの先端部にバ−2
9をピストンの軸方向に対してスライド可能、且つ上下
軸回りには回動不能に取り付けている。ピストン28a
の突出・引込み作動は、緩衝部材を介してバ−29を前
後にスライドさせる。その緩衝部材としてここではスプ
リング30を用いている。そして、前記バ−29の左右
両端部と走行部伝動ケ−ス3の左右に回動自在に取り付
けたアクスルフレ−ム13・14に一体に固着のア−ム
13a・14aとをロッド31・32で連結する。よっ
て、油圧シリンダ28のピストン28aが後方に突出作
動するとア−ム13a・14aが後方に引かれ、スイン
グケ−ス15・16が下方に回動して駆動車輪19・2
0が下動する。逆に、油圧シリンダ28のピストン28
aが前方に引っ込み可能となると車体重量により、スイ
ングケ−ス15・16が上方に回動して駆動車輪19・
20が上動するとともに、油圧シリンダ28のピストン
28aが前方に引っ込んでいく。また、後輪27のボス
25に一体のア−ム25aと前記バ−29の右端部とを
ロッド33で連結しているので、駆動車輪19・20の
上下動ともに上下動するようになっている。
【0016】油圧シリンダ28を油圧駆動する油圧回路
の構成は、エンジン2に駆動される油圧ポンプ34と油
圧シリンダ28、及び走行部伝動ケ−ス3が兼ねるオイ
ルタンクTとを連繋する油圧経路中に油圧バルブ35を
介装し、油圧ポンプ34から油圧バルブ35への油圧経
路と油圧バルブ35からオイルタンクTへの油圧経路の
間にリリ−フバルブ36を介装している。油圧バルブ3
5は、油圧シリンダ28に圧油を送ってピストン28a
を突出作動させる状態と、油圧シリンダ28内のオイル
をオイルタンクTに戻し可能な状態と、油圧シリンダ2
8内のオイルの流出入を止めて油圧ポンプ34からの圧
油をオイルタンクTに戻す中立状態とに切替え可能に構
成し、そのバルブスプ−ル35aが畝上面を滑走する畝
面接地体37の回動に連動するよう構成して、畝上面に
対して機体の高さが所定の高さに維持されるように油圧
シリンダ28が作動し後輪を上下動して機体を上下する
ように構成されている。また、油圧バルブ35のバルブ
スプ−ル35aは、レバ−ボックス11に設けられた操
作レバ−L1とも連繋されていて、その操作レバ−L1
の手動操作によっても操作可能で操縦者が任意に機体を
上下動することができる。
【0017】苗移植部の構成として、まず、苗移植部
は、底部に苗を一列ずつ送る苗送りベルト40を備え左
右往復移動する苗載台41と、その苗載台41の後端側
から苗を一株づつ取って畝上面に植付ける植付装置42
と、苗を植付ける個所に事前に植付穴を作る作穴具43
と、植付けられた苗に覆土し鎮圧する覆土鎮圧ロ−ラ−
44とを備えている。
【0018】苗載台41は、前側が走行部伝動ケース3
上に固設された左右スライド支持具45で左右摺動自在
に支持され、後側が前記植付部伝動フレーム8上に固設
された苗受レール46に左右摺動自在に支持されてい
る。そして、植付部伝動ケース7に設けられた左右往復
機構が苗載台41に連動連結し、苗載台11が植付装置
42の作動のサイクルに合わせて左右に往復移動するよ
うになっている。苗受レール46には、植付装置42の
植付刃47a・47aが上方から下方に通過して苗一株
分取っていくコ字状に切欠いた苗取り口46aを設けて
いる。また、苗載台41の底部に設けた苗送りベルト4
0は、苗載面ほぼ全面にわたって設けていて、載置され
た苗の後端一列が植付装置42によって植付られるごと
に苗全体を一列分送るように作動する。
【0019】植付装置42は、植付部伝動フレーム8の
内側部に取付けていて、移植部伝動ケース7内に伝達さ
れた動力が植付部伝動フレーム8内のチェーン伝動機構
を介して伝動されている。この植付装置42の苗植込部
47は、互いに逆回転する2連の回転ケースの回転48
・49によりその姿勢をほぼ変えることなく上下に長い
楕円状軌跡を描くように動作する。また、苗植込部47
には左右に板状の植付刃47a・47aとその内側に苗
押出体が設けられ、その植付刃47a・47aの先端部
は苗取り口46aを通過して苗一株を分離保持し、下方
に移動して畝面に達して苗押出体で苗を押し出して植付
ける。
【0020】作穴具43は、間歇的に上下動するように
設け、下端部が畝面下に突入して植付穴を作るようにな
っている。覆土鎮圧ロ−ラ−44は、植付位置の左右両
側近傍に位置して畝上面に所定の接地圧で接地転動する
ように設けられている。ところで、この野菜移植機1
は、左右一対の駆動車輪19・20と、それより後側に
位置する後輪27と、苗を植付ける植付装置42と、前
記駆動車輪19・20より後側に位置するハンドル12
とを備えた野菜移植機であって、左右一対の駆動車輪1
9・20は畝間の谷V・Vを転動し、後輪27は畝上U
を転動するように構成し、後輪27が転動する左右位置
Rと植付装置42が苗を植付ける左右位置Pとを左右に
ずらして設けた構成になっている。
【0021】よって、この野菜移植機1は、畝をまたい
で畝上面Uの左寄りに苗を植付けていき、後輪27はそ
の植付けた苗を踏み倒すことなくまた姿勢を乱すことな
く転動していく。畝の終端まで植付けて駆動車輪19・
20が畝終端を出たら、操縦者は、後輪27を畝上面U
より若干高くあげた状態にして機体を旋回させ、再び同
じ畝をまたぐ状態にする。そして、復行程の植付走行を
開始する。
【0022】上記作業において、畝の終端での旋回時に
おいては、後輪27が畝を崩さないよう畝上面Uより高
く後輪27を上げるのだが、この野菜移植機1では後輪
27が畝上面Uを転動する構成になっているので、操縦
者はハンドル12を少し上方に上げるだけでそれが可能
となり、背が低く力が弱い婦女子が操縦者であっても、
また畝が高い場合であっても、旋回時の操縦が極めて容
易となる。
【0023】尚、上述において、後輪27の接地位置を
駆動車輪19・20の接地位置に対して左右中央位置に
なるように設けているので、復行程での後輪27の畝上
面通過位置は、往行程での後輪27の畝上面通過位置と
一致する。そして、復行程での植付位置は、往行程での
植付位置に対して条間隔PDで植付けていくようになっ
ている。よって、復行程で後輪27が往行程での後輪2
7の畝上面通過跡TRに沿うように操縦していけば、畝
上面に2条植付けられる苗の条間隔PDを一定にするこ
とができる。また、3輪構成において、一輪の後輪27
が機体の左右中央に位置させているので、左右バランス
が良くなり直進性が向上する。
【0024】また、この野菜移植機1には、畝の終端で
の旋回時において、ハンドル12を上げるときの持ち上
げ荷重を軽減するための重心移動装置WTが設けられて
いる。この重心移動装置WTの構成は、車輪の上下動に
連動して錘50が前後に移動するように設けられてい
る。具体的には、右側のアクスルフレ−ム14に固着の
ア−ム51が回動自在に設けられた扇型状のスイングプ
レ−ト52の一端にロッド53を介して連結している。
スイングプレ−ト52の他端側は大径ギヤ部52aが部
分的に形成され、その大径ギヤ部52aに小径ギヤ54
が噛み合い、その小径ギヤ54に一体の軸55にスイン
グロッド56が一体的に取り付けられ、そのスイングロ
ッド56の下端部に錘50が固着されている。前記スイ
ングプレ−ト52及び小径ギヤ54に一体の軸55は、
一端がエンジン2の下部に固着され他端がアクスルフレ
−ム14に遊嵌するボス57に固着する平面視”」”字
状のフレ−ム58に固着の2枚の支持プレ−ト59・5
9に回動自在に取り付けられている。尚、スイングプレ
−ト52の大径ギヤ部52aと小径ギヤ54による増速
伝動部により、アクスルフレ−ム14の回動量が少なく
ても、錘50の移動量を大きくとることができる。
【0025】以上の重心移動装置WTは、伝動ケ−ス及
びフレ−ムそして苗移植部が機体全体にあって左側に偏
位して設けられているのに対し、右側に偏位して設けら
れる。これにより、機体の左右バランスの向上を図りな
がら、旋回時のハンドル持ち上げ荷重の低減を合理的に
図ることができる。さて、上記野菜移植機1には、除草
剤施用装置Jが設けられている。この除草剤施用装置J
は、植付部伝動フレ−ム8の後端部に固着の支持台60
上に、除草用の液剤が高圧ガスとともに入れられた除草
剤ボンベ61が取り付けられ、その除草剤ボンベ61に
は開閉弁62が取り付けられて、その開閉弁62の開閉
操作ア−ム62aと、植付装置42の回転ケース48の
駆動軸に一体回転する駆動ア−ム48aとが、連動ロッ
ド62bで連結されている。そして、開閉弁62から噴
出パイプ63を延出させ、その下端に噴出ノズル64が
下向きに前後位置調節自在に取り付けられている。よっ
て、この除草剤施用装置Jは、植付装置42の作動に同
期して開閉弁62が間歇的に開閉作動して、除草剤ボン
ベ61内の除草剤が、植付装置42によって圃場に植付
けられた苗に散布されるようになっている。
【0026】ここで用いられる除草剤は、除草対象にお
いて選択性を有し、栽培作物Aには除草作用がなく、根
張り強化のための前記植物Bには除草作用がある除草剤
である。これにより、上記野菜移植機1にて移植される
苗は、圃場に植付けた後の前記除草剤の施用によって、
根張り強化のための植物Bが枯らされる。尚、ここでの
除草剤の除草対象として、栽培作物Aを除き前記植物B
のほか圃場に生える雑草にも除草作用を有するものであ
ってもよい。また、除草剤の施用は、この野菜移植機1
において移植後において行なわれているが、移植前、或
は移植中に行なわれてもよいものである。
【0027】尚、上記構成とは異なる除草剤施用装置
J’を設けた野菜移植機1’を、図3、図4に示す。こ
こで除草剤施用装置J’は、苗載台41上に左右に横長
の除草剤タンク70を取り付け、その下部に苗の左右幅
と略同幅の除草剤塗布ロ−ラ−71を備え、苗送りベル
ト40の回転と連動して回転するように連動機構73が
設けられている。除草剤塗布ロ−ラ−71の上側外周面
は除草剤タンク70内に入り込んだ状態で、一方、ロ−
ラ−の下側外周面は露出した状態となっていて、その下
側外周面にはロ−ラ−の回転により除草剤タンク70内
に収容された除草剤が付着した状態となっている。この
除草剤塗布ロ−ラ−71の下側外周面に、栽培作物Aの
草丈H1より高い草丈H2の植物Bの葉茎部が接触し、
栽培作物Aは接触しないように、除草剤塗布ロ−ラ−7
1の上下位置が設定されている。よって、苗送りベルト
40の回転による苗送り作動によって、植付装置42に
よって圃場に植え付けられていく苗の全てにおいて、前
記植物Bのみに除草剤が塗布されていくことになる。
尚、ここで用いられる除草剤は、除草対象においては非
選択性を有し葉茎に塗布することにより根まで枯死させ
るもので、グリホサ−トイソプロピルアミン塩液剤を主
成分とする非選択性葉茎処理移行型の除草剤である。こ
の液剤は、土の粒子にすばやく吸着し、土壌微生物によ
り天然物質に分解される。この除草剤の施用は、この野
菜移植機1’において移植前において行なわれている
が、移植中、或は移植後に行なわれてもよいものであ
る。
【0028】ところで、上述のタイプの苗とは別に、合
成樹脂性の育苗トレイを用いて播種、育苗したセル成型
苗も、野菜や花などの育苗に多く採用され、また、セル
成型苗用の移植機も開発されている。このようなセル成
型苗、及びセル成型苗用の野菜移植機の場合において
も、上述の構成を転用して(前記除草剤施用装置J或は
J’を同様な構成で取り付けて)本発明を実施すること
が容易にできる。
【0029】尚、セル成型苗の育苗用の育苗トレイ11
1は、左右前後に複数のセル112…が配列し、その各
セル112…の開口部112a…側が連結し、底部11
2b…側が独立した形態に、ポリスチレン等の可とう性
合成樹脂の薄板から成型している。この育苗トレイ11
1の外周縁は平面視で長方形で、水稲苗育苗用の一般的
な育苗箱にちょうど一枚収容できる大きさとなってい
る。育苗トレイ111の各セル2…は、開口部112a
…及び底部112b…の平面視形状が円形、側面視形状
が上辺より下辺が短い台形になっている。底部112b
…には、丸孔112c…が設けられている。尚、上記構
成は、あくまでも一例であり一般的に使用されている育
苗トレイを用いて構わないのである。
【0030】育苗トレイ111を使用して育苗するに
は、まず、各セル112…内にピ−トモスやバ−ミキュ
ライト等の土以外のものを混合した床材113…を詰め
る。次に、野菜や花などの栽培する作物Aの種子Sa…
を各セル112…内に蒔き、更に同じ日数育苗して前記
栽培する作物Aの草丈H1より高い草丈H2となる植物
Bの種子Sb…を各セル112…内に蒔く。そして、前
記床材113…で覆土する。以上のように播種したら、
適当な温度管理のもと、適時必要に応じて灌水を行って
育苗する。すると、前記作物Aの苗と前記植物Bの苗と
は同じセル102で共に成長していく。床材113内で
は前記作物Aの根と前記植物Bの根とが共に伸長してい
き、床材3上では前記作物Aの葉茎部と前記植物Bの葉
茎部とが共に伸長していく。作物Aの苗の草丈H1に対
して植物Bの苗の草丈H2は高くなる。
【0031】このように育苗されたセル成型苗N…は、
根張りが強化される利点だけではなく、栽培する作物A
より高い草丈H2の植物Bの葉茎部を持って引き上げる
と、床材103ごとセル成型苗N…を容易に引き抜けら
れる利点も有する。これにより、子葉が出たばかりの幼
苗の状態のセル成型苗N…を、栽培する作物Aを傷めず
にセル112から引き抜いて圃場に移植することができ
る。尚、幼苗の状態で移植が可能となることより、圃場
への移植時において日射や風が強く水分の蒸散が激しく
なる環境にあっても確実に苗を圃場に活着させられ、安
定した収穫を得ることができる。また、育苗作業の短期
化と苗の移植可能な期間の長期化が図れ、育苗管理の作
業を軽減でき、また移植作業を分散させることができて
経営規模の拡大が図れる。
【0032】尚、図9に示すものは、前記除草剤施用装
置J’に転輪80・80とハンドル81を設けて手押し
式の構成にしたもので、これを用いれば、野菜移植機上
に載せる前に、根張り強化のための草丈の高い植物B
に、前記非選択性葉茎処理移行型の除草剤を塗布する作
業が容易にできる。ここで、82は除草剤塗布ロ−ラ−
71を回転させる回転ベルトである。
【図面の簡単な説明】
【図1】除草剤施用装置付の野菜移植機の平面図
【図2】除草剤施用装置付の野菜移植機の側面図
【図3】別の除草剤施用装置付の野菜移植機の平面図
【図4】別の除草剤施用装置付の野菜移植機の側面図
【図5】車輪接地位置と植付位置の位置関係を示す説明
図(背面視)。
【図6】野菜移植機の油圧回路図。
【図7】育苗資材を使って育成した苗の部分断面側面
図。
【図8】育苗トレイを使って育成した苗の部分断面側面
図。
【図9】別の除草剤施用装置を示す斜視図。
【符号の説明】
A:栽培作物 B:栽培作物とは別の植物(根張り強化用の植物) J,J’:除草剤施用装置

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 栽培作物Aと共に別の植物Bを同一床部
    に播種し育苗して根張りを強化した苗を畑圃場に移植す
    るにあたり、前記栽培作物Aは枯らさず前記植物Bを枯
    らすように除草剤を施用することを特徴とする移植方
    法。
JP21774594A 1994-09-13 1994-09-13 移植方法 Pending JPH0880125A (ja)

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