JPH0879035A - 高電圧スイッチ回路 - Google Patents

高電圧スイッチ回路

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JPH0879035A
JPH0879035A JP23212594A JP23212594A JPH0879035A JP H0879035 A JPH0879035 A JP H0879035A JP 23212594 A JP23212594 A JP 23212594A JP 23212594 A JP23212594 A JP 23212594A JP H0879035 A JPH0879035 A JP H0879035A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高電圧スイッチ回路を構成する直列接続され
たFETの内の最終段のFETの飽和電圧を低くするこ
とにより、その損失を低減し、破損事故を防止すること
のできる高電圧スイッチ回路を提供する。 【構成】 ゲートに印加される制御信号により導通が制
御される初段のFETQ1と、このFETのドレイン側
に順次直列に接続されこのFETの動作に追従して動作
する複数個のFETQ2〜Q8からなる高電圧スイッチ
回路において、上記複数個のFETの内の最終段のFE
TQ8のドレインにツェナダイオードZを直列接続す
る。。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、FETを直列接続して
なる高電圧スイッチ回路に関する。
【0002】
【従来の技術】図3は、従来の高電圧スイッチ回路を説
明するための図である。
【0003】同図において、Q1〜Q8は主端子1、2
間に順次直列接続された8個のNチャンネル形電力用M
OSFETで、初段のFETQ1のゲートが制御端子
3、4間に印加される制御信号により制御される。この
FETはNチャンネル形であるので、入力パルスの高レ
ベルでオンし、低レベルでオフする。R1〜R8は主端
子1から2に直列接続された抵抗値のほぼ等しい8個の
電圧バランス用抵抗で、各抵抗の接続点が対応するFE
TQ2〜Q8のゲートに接続されている。C1〜C8は
各電圧バランス用抵抗R1〜R8に並列接続されたター
ンオンスピードアップ用コンデンサである。
【0004】この回路において、FETQ1がオフのと
き、これに直列接続されたFETQ2〜Q8もオフであ
り、全FETQ1〜Q8がオフしている。
【0005】ここで、初段のFETQ1が制御端子3、
4に印加される制御信号によりオンすると、これに直列
接続されたFETQ2〜Q8は順次に順バイアスとなっ
てオンし、主端子1、2間がオンする。
【0006】このときの各FETQ1〜Q8の飽和電圧
sat 1〜Vsat 8は、各々のゲート電圧VGS1〜VGS
8に依存する。FETQ1の飽和電圧Vsat 1は、ゲー
ト電圧VGS1が制御端子3、4に印加される制御電圧で
あるので充分に低くなる。
【0007】各FETQ2〜Q8の飽和電圧Vsat 2〜
sat 8は、抵抗R2〜R8の分担電圧をVR2〜VR8
すれば、それぞれ次のようになる。 Vsat 2=VGS2+VR2−VGS3 (1) Vsat 3=VGS3+VR3−VGS4 (2) Vsat 4=VGS4+VR4−VGS5 (3) Vsat 5=VGS5+VR5−VGS6 (4) Vsat 6=VGS6+VR6−VGS7 (5) Vsat 7=VGS7+VR7−VGS8 (6) Vsat 8=VGS8+VR8 (7)
【0008】次に、初段のFETQ1がオフすると、こ
れに直列接続されたFETQ2〜Q8は順次逆バイアス
または零バイアスとなってターンオフし、主端子1、2
間がオフする。
【0009】このように、制御端子3、4に印加される
制御信号で初段のFETQ1のオン、オフの制御を行う
ことにより、主端子1、2間のオン、オフの制御を行う
ことができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来の高電圧スイッチ回路にあっては、最終段のFETQ
8の飽和電圧Vsat 8が、他のFETQ2〜Q7の飽和
電圧Vsat 2〜Vsat 7に比較して、上記(1)〜
(7)式から明らかなように、ゲート電圧がマイナスさ
れない分だけ大きくなり、最終段のFETの損失が大き
い、最終段のFETが破損するという欠点があった。
【0011】表1は、8個のFETQ1〜Q8を図3の
ように直列接続して実験した結果である。この表からも
明らかなように、ドレイン電流ID = 0.5Aのとき、初
段のFETQ1の飽和電圧Vsat 1が1.53Vと最も低
く、FETQ2〜Q7の飽和電圧Vsat 2〜Vsat 7が
約5Vでほぼ同一であるのに対して、最終段のFETQ
8の飽和電圧Vsat 8は8.24Vとなり、FETQ2〜Q
7の飽和電圧Vsat 2〜Vsat 7の約 1.6倍の高電圧で
あった。
【0012】
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、上記課題を解決するために、ゲートに印加される制
御信号により導通が制御される初段のFETと、このF
ETのドレイン側に順次直列に接続されこのFETの動
作に追従して動作する複数個のFETからなる高電圧ス
イッチ回路において、上記複数個のFETの内の最終段
のFETのドレインに非線形インピーダンス素子を直列
接続したことを特徴とする高電圧スイッチ回路を提供す
るものである。
【0014】請求項2に記載の発明は、上記課題を解決
するために、ゲートに印加される制御信号により導通が
制御される初段のFETと、このFETのドレイン側に
順次直列に接続されこのFETの動作に追従して動作す
る複数個のFETからなる高電圧スイッチ回路におい
て、上記複数個のFETの内の最終段のFETのドレイ
ンに抵抗を直列接続したことを特徴とする高電圧スイッ
チ回路を提供するものである。
【0015】
【実施例】図1は、本発明の一実施例を説明するための
図である。同図において、Q1〜Q8は主端子1、2間
に順次直列接続された8個のNチャンネル形電力用MO
SFETで、初段のFETQ1のゲートが制御端子3、
4間に印加される制御信号により制御される。このFE
TはNチャンネル形であるので、入力パルスの高レベル
でオンし、低レベルでオフする。R1〜R8は主端子1
から2に直列接続された抵抗値のほぼ等しい8個の電圧
バランス用抵抗で、各抵抗の接続点が対応するFETQ
2〜Q8のゲートに接続されている。C1〜C8は各電
圧バランス用抵抗R1〜R8に並列接続されたターンオ
ンスピードアップ用コンデンサである。この回路では、
最終段のFETQ8のドレインにツェナダイオードZが
直列接続されている。
【0016】この回路において、FETQ1がオフのと
き、これに直列接続されたFETQ2〜Q8もオフであ
り、全FETQ1〜Q8がオフしている。このとき、電
圧バランス用抵抗R1〜R8は、主端子1、2間に印加
される直流電圧を抵抗分圧して、各FETQ1〜Q8に
印加される電圧をほぼ均等に分担している。このとき、
コンデンサC1〜C8もその分担電圧で図示極性に充電
されている。
【0017】ここで、初段のFETQ1が制御端子3、
4に印加される制御信号によりオンすると、これに直列
接続されたFETQ2〜Q8は順次に順バイアスとなっ
てオンし、主端子1、2間がオンする。このとき、コン
デンサC1〜C7は各FETQ2〜Q8の順バイアス電
源として作用し、各FETQ2〜Q8のターンオンを速
めると共に飽和電圧を低下させる。
【0018】このときの各FETQ1〜Q8の飽和電圧
sat 1〜Vsat 8は、各々のゲート電圧VGS1〜VGS
8に依存する。FETQ1の飽和電圧Vsat 1は、ゲー
ト電圧VGS1が制御端子3、4に印加される制御電圧で
あるので充分に低くなる。
【0019】各FETQ2〜Q8の飽和電圧Vsat 2〜
sat 8は、抵抗R2〜R8の分担電圧をVR2〜VR8
ツェナダイオードZの電圧をVz とすれば、それぞれ次
のようになる。 Vsat 2=VGS2+VR2−VGS3 (1') Vsat 3=VGS3+VR3−VGS4 (2') Vsat 4=VGS4+VR4−VGS5 (3') Vsat 5=VGS5+VR5−VGS6 (4') Vsat 6=VGS6+VR6−VGS7 (5') Vsat 7=VGS7+VR7−VGS8 (6') Vsat 8=VGS8+VR8−Vz (7')
【0020】次に、初段のFETQ1がオフすると、こ
れに直列接続されたFETQ2〜Q8は順次逆バイアス
または零バイアスとなってターンオフし、主端子1、2
間がオフする。
【0021】このように、制御端子3、4に印加される
制御信号で初段のFETQ1のオン、オフの制御を行う
ことにより、主端子1、2間のオン、オフの制御を行う
ことができる。
【0022】ここで、(1)〜(7)式と (1')〜
(7')式とを比較すると、(1)〜(6)式と (1')〜
(6')とはそれぞれ対応する式が等しいが、(7)式と
(7')式とでは、 (7')式によるFETQ8の飽和電圧
sat 8が(7)式によるFETQ8の飽和電圧Vsat
8よりもツェナダイオードの電圧Vz だけ低くなってい
る。このように、ツェナダイオードZをFETQ8のド
レインに直列接続することにより、最終段のFETQ8
の飽和電圧Vsat 8を低下させることができる。
【0023】表2は、8個のFETQ1〜Q8を図1の
ように直列接続し、ツェナダイオードZとしてRD 5.1
EBを使用して実験した結果である。この表からも明ら
かなように、ドレイン電流ID = 0.5Aのとき、最終段
のFETQ8の飽和電圧は従来の8.24Vから2.92Vに低
下している。
【0024】
【0025】図2は、本発明の他の一実施例を説明する
ための図である。同図において、Q1〜Q16は主端子
1、2間に順次直列接続された16個のNチャンネル形電
力用MOSFETで、初段のFETQ1のゲートが制御
端子3、4間に印加される制御信号により制御される。
このFETはNチャンネル形であるので、入力パルスの
高レベルでオンし、低レベルでオフする。R1〜R16は
主端子1から2に直列接続された抵抗値のほぼ等しい16
個の電圧バランス用抵抗で、各抵抗の接続点が対応する
FETQ2〜Q16のゲートに接続されている。C1〜C
16は各電圧バランス用抵抗R1〜R16に並列接続された
ターンオンスピードアップ用コンデンサである。この回
路では、最終段のFETQ16のドレインに抵抗R17が直
列接続されている。
【0026】この回路において、FETQ1がオフのと
き、これに直列接続されたFETQ2〜Q16もオフであ
り、全FETQ1〜Q16がオフしている。このとき、電
圧バランス用抵抗R1〜R16は、主端子1、2間に印加
される直流電圧を抵抗分圧して、各FETQ1〜Q16に
印加される電圧をほぼ均等に分担している。このとき、
コンデンサC1〜C16もその分担電圧で図示極性に充電
されている。
【0027】ここで、初段のFETQ1が制御端子3、
4に印加される制御信号によりオンすると、これに直列
接続されたFETQ2〜Q16は順次に順バイアスとなっ
てオンし、主端子1、2間がオンする。このとき、コン
デンサC1〜C15は各FETQ2〜Q16の順バイアス電
源として作用し、各FETQ2〜Q16のターンオンを速
めると共に飽和電圧を低下させる。
【0028】このときの各FETQ1〜Q16の飽和電圧
sat 1〜Vsat 16は、各々のゲート電圧VGS1〜VGS
16に依存する。FETQ1の飽和電圧Vsat 1は、ゲー
ト電圧VGS1が制御端子3、4に印加される制御電圧で
あるので充分に低くなる。
【0029】各FETQ2〜Q16の飽和電圧Vsat 2〜
sat 16は、抵抗R2〜R16の分担電圧をVR2
R16 、抵抗R17の電圧をVR17 とすれば、それぞれ次
のようになる。 Vsat 2=VGS2+VR2 −VGS3 (1") Vsat 3=VGS3+VR3 −VGS4 (2") Vsat 4=VGS4+VR4 −VGS5 (3") Vsat 5=VGS5+VR5 −VGS6 (4") Vsat 6=VGS6+VR6 −VGS7 (5") Vsat 7=VGS7+VR7 −VGS8 (6") Vsat 8=VGS8+VR8 −VGS9 (7") Vsat 9=VGS9+VR9 −VGS10 (8") Vsat 10=VGS10+VR10 −VGS11 (9") Vsat 11=VGS11+VR11 −VGS12 (10") Vsat 12=VGS12+VR12 −VGS13 (11") Vsat 13=VGS13+VR13 −VGS14 (12") Vsat 14=VGS14+VR14 −VGS15 (13") Vsat 15=VGS15+VR15 −VGS16 (14") Vsat 16=VGS16+VR16 −VR17 (15")
【0030】次に、初段のFETQ1がオフすると、こ
れに直列接続されたFETQ2〜Q16は順次逆バイアス
または零バイアスとなってターンオフし、主端子1、2
間がオフする。
【0031】このように、制御端子3、4に印加される
制御信号で初段のFETQ1のオン、オフの制御を行う
ことにより、主端子1、2間のオン、オフの制御を行う
ことができる。
【0032】ここで、 (15")式からも明らかなように、
最終段のFETQ16の飽和電圧Vsat 16は、従来例にお
ける最終段のFETQ8の飽和電圧Vsat 8を示す
(7)式に比較して、抵抗R17の電圧VR17 だけ低くな
っている。このように、抵抗R17をFETQ16のドレイ
ンに直列接続することにより、最終段のFETQ16の飽
和電圧Vsat 16を低下させることができる。
【0033】表3は、16個のFETQ1〜Q16を図2の
ように直列接続し、抵抗R17の抵抗値を6オームとして
実験した結果である。この表からも明らかなように、ド
レイン電流ID = 0.5Aのとき、最終段のFETQ16の
飽和電圧は5.24Vに低下している。
【0034】
【0035】尚、以上の実施例では、ツェナダイオード
または抵抗を直列接続した場合について述べたが、ツェ
ナダイオードに代えて、複数のダイオードを直列接続し
たもの、或いはアバランシェダイオード、バリスタなど
の非線形インピーダンス素子を用いてもよい。また、必
要に応じてこれらにノイズバイパス用のコンデンサなど
を並列接続してもよい。
【0036】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、FE
Tを直列接続して構成される高電圧スイッチ回路におい
て、他のFETの飽和電圧を従来とほぼ同一の電圧に保
ったまま、最終段のFETの飽和電圧を低下させること
ができる。その結果、最終段のFETの損失を低減する
ことができると共に、その破損事故を防止することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を説明するための図である。
【図2】本発明の他の一実施例を説明するための図であ
る。
【図3】従来の高電圧スイッチ回路を説明するための図
である。
【符号の説明】
1、2…主端子 3、4…制御端
子 Q1〜Q16…FET Z…ツェナダイ
オード C1〜C16…コンデンサ R1〜R16…抵

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゲートに印加される制御信号により導通
    が制御される初段のFETと、このFETのドレイン側
    に順次直列に接続されこのFETの動作に追従して動作
    する複数個のFETからなる高電圧スイッチ回路におい
    て、 上記複数個のFETの内の最終段のFETのドレインに
    非線形インピーダンス素子を直列接続したことを特徴と
    する高電圧スイッチ回路。 【請求項1】 ゲートに印加される制御信号により導通
    が制御される初段のFETと、このFETのドレイン側
    に順次直列に接続されこのFETの動作に追従して動作
    する複数個のFETからなる高電圧スイッチ回路におい
    て、 上記複数個のFETの内の最終段のFETのドレインに
    抵抗を直列接続したことを特徴とする高電圧スイッチ回
    路。
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