JPH0878056A - 有機電解質電池 - Google Patents
有機電解質電池Info
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Abstract
の有機溶媒に塩を溶解させた有機溶媒溶液を備えた有機
電解質電池であって、正極及び、負極がポリアセン系骨
格構造を有する不溶不融性基体とフッ素原子/炭素原子
の原子比(F/C)0.75以上、1.5以下である含
フッ素系ポリマーのバインダーを含む成形体層と金属箔
とが導電性薄膜を介して接合された電極であることを特
徴とする有機電解質電池。 【効果】本発明の有機電解質電池は、上記不溶不融性基
体とバインダ−を含む成形体層と金属箔とが導電性薄膜
を介して接合された正極および、負極を用いることによ
り、内部抵抗が大幅に低減され、高容量、低内部抵抗を
有する有機電解質電池が得られた。
Description
正極及び、負極に上記特定の不溶不融性基体と特定のバ
インダーを含む成形体層と金属箔とが導電性薄膜を介し
て接合された電極を用いた有機電解質電池に関する。
能化はめざましく、それに伴い電源として用いられる電
池に対する小型化、薄型化、軽量化、高容量化、高出力
化の要望が高まっている。特に携帯型電子機器の分野で
は、軽量で且つ充電により繰り返し使用可能な2次電池
に対する要望が強い。
質に従来の2次電池に用いられているニッケル、カドミ
ウム、鉛等の金属に比べて、密度の低い有機半導体を用
いることが有効である。
2−220368号公報には、有機半導体であるポリア
セン系骨格構造を有する不溶不融性基体を正極及び、負
極とし電解により該電極にドーピング可能なイオンを生
成し得る化合物の非プロトン性有機溶媒溶液を電解液と
することを特徴とする有機電解質電池が開示されてい
る。該電池は電極に密度の低い有機半導体であるポリア
セン系骨格構造を有する不溶不融性基体と適当なバイン
ダ−とを混合し、シ−ト状に成形したものを用いている
ため、軽量で且つ高性能を有する2次電池である。
は、不溶不融性基体とバインダーとを混合し、混合物を
加圧成形、又は支持体上に塗布又は加圧付着させること
を特徴とする電池用電極の製造法が開示されている。し
かしながら、該電極は、集電体を兼ねた支持体と不溶不
融性基体とバインダーの成形体との接触抵抗が大きく、
電池の内部抵抗が大きくなり、充放電性能の低下、特に
大電流放電性能が低下するという問題があった。
の不溶不融性基体と特定のバインダーを含む成形体層と
金属箔とが導電性薄膜を介して接合された電極を用いる
ことにより、集電体と不溶不融性基体が密着した一体型
電極が得られ、電池の内部抵抗を大幅に低減させること
を見いだし、本発明を完成した。
する有機電解質電池を提供するにある。
の説明から明らかにされよう。
極並びに、電解液として非プロトン性の有機溶媒に塩を
溶解させた有機溶媒溶液を備えた有機電解質電池であっ
て、正極及び、負極が芳香族系縮合ポリマーの熱処理物
であって、水素原子/炭素原子の原子比が0.05〜
0.5であるポリアセン系骨格構造を含有する不溶不融
性基体と上記特定のバインダーを含む成形体層と金属箔
とが導電性薄膜を介して接合された集電体一体型電極を
用いることを特徴とする有機電解質電池により達成され
る。
は、フェノール性水酸基を有する芳香族系炭化水素化合
物とアルデヒド類の縮合物である。芳香族系炭化水素化
合物としては、例えばフェノール、クレゾール、キシレ
ノールの如きいわゆるフェノール類が好適であるが、こ
れらに限られない。例えば下記式
である)で表されるメチレン・ビスフェノール類である
ことができ、或いはヒドロキシ・ビフェニル類、ヒドロ
キシナフタレン類であることもできる。これらの内、実
用的にはフェノール類特にフェノールが好適である。
て、上記のフェノール性水酸基を有する芳香族系炭化水
素化合物の一部をフェノール性水酸基を有さない芳香族
系炭化水素化合物例えばキシレン、トルエン、アニリン
等で置換した変成芳香族系縮合ポリマー例えばフェノー
ルとキシレンとホルムアルデヒドとの縮合物を用いるこ
ともでき、また、メラミン、尿素で置換した変成芳香族
系ポリマーを用いることもできる。また、フラン樹脂も
好適である。
ド、アセトアルデヒド、フルフラール等のアルデヒドを
使用することができるが、ホルムアルデヒドが好適であ
る。フェノールホルムアルデヒド縮合物としては、ノボ
ラック型又はレゾール型或はそれらの混合物のいずれで
あってもよい。
如き芳香族系縮合ポリマーの熱処理物であって例えば次
のようにして製造することができる。
鉛、リン酸ナトリウム等の無機塩を混合する。これによ
り、不溶不融性基体に多孔性を付与することができる。
混入する量は、無機塩の種類及び目的とする電極の形
状、性能によって異なるが、重量比で10/1〜1/7
が好ましい。また、多孔性でありかつ連通孔を有する基
体を得る場合には、無機塩を芳香族系縮合ポリマーの
2.5〜10重量倍の量で用いることが好ましい。この
ようにして得られた無機塩と芳香族系縮合ポリマーの混
合物を、フィルム状、板状等の目的とする形となし、5
0〜180℃の温度で2〜90分間加熱することにより
硬化成形する。
性雰囲気中で400〜800℃の温度、好ましくは45
0〜750℃の温度、特に好ましくは、500〜700
℃野温度まで加熱する。この熱処理によって芳香族系縮
合ポリマーは、脱水素脱水反応をおこし、芳香環の縮合
反応によって、ポリアセン系骨格構造が形成される。
度は最終生成物の水素原子/炭素原子(以後H/Cと云
う)で表される原子数比によって表される。不溶不融性
基体のH/Cの値は0.05〜0.5、好ましくは、
0.1〜0.35である。不溶不融性基体のH/Cの値
が0.5より大きい場合は、ポリアセン系骨格構造が未
発達なため電気伝導度が低く好ましくない。一方、H/
Cの値が0.05より小さい場合は、炭素化が進みすぎ
ており、電極構成物質としての性能が低い。
で十分洗浄することによって、熱処理体中に含まれてい
る無機塩を除去する。
体が得られる。
α)によれば、メイン・ピークの位置は2θで表して2
4゜以下に存在し、また該メイン・ピークの他に41〜
46゜の間にブロードな他のピークが存在する。
したポリアセン系骨格構造を有し、かつアモルファス構
造をとると示唆され、イオンを安定にドーピング、アン
ドーピングできることから電極用活物質として有用であ
る。
粉末状、短繊維状等、成形可能であれば特に限定されな
いが、成形性を考慮すると、平均粒径が100μm以下
の粉末であることが望ましい。
/炭素原子の原子比(以下、F/Cと記すこともある)
が0.75以上、1.5以下であり、さらに好ましく
は、0.75以上1.3以下であり、F/Cが1.5を
越える場合、電池の容量が充分に得られず、0.75未
満の場合、電解液にバインダーが溶解する。上記条件を
満たす含フッ素ポリマーとしては、例えばポリフッ化ビ
ニリデン、フッ化ビニリデン−3フッ化エチレン共重合
体、エチレン−4フッ化エチレン共重合体、プロピレン
−4フッ化エチレン共重合体等が挙げられ、更に主鎖の
水素をアルキル基で置換した含フッ素ポリマーも用いる
ことができる。ポリフッ化ビニリデンの場合、F/Cは
1であり、フッ化ビニリデン−3フッ化エチレン共重合
体の場合、フッ化ビニリデンのモル分率が50%の時、
80%の時それぞれF/Cは1.25、1.1となり、
更にプロピレン−4フッ化エチレン共重合体の場合、プ
ロピレンのモル分率が50%の時、F/Cは0.75と
なる。中でも、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデ
ンのモル分率が50%以上のフッ化ビニリデン−3フッ
化エチレン共重合体が好ましく、実用的にはポリフッ化
ビニリデンが好ましい。
的溶解性を示す、すなわち電解液に対する溶解性が低
く、かつ溶解可能な溶媒があることが好ましく、例えば
ポリフッ化ビニリデンの場合、電解液に好ましく用いら
れるカーボネート系の溶媒等には殆ど溶解しないが、
N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン
等には溶解可能である。
上記不溶不融性基体と上記特定の含フッ素ポリマーより
成り、例えば次の様にして製造することができる。上記
不溶不融性基体と、上記特定の含フッ素系ポリマーと、
溶媒又は分散媒とを、充分に混合し成形する。含フッ素
系ポリマーの割合は不溶不融性基体の形状、粒度、目的
とする電極の強度、形状などにより異なるが、不溶不融
性基体に対し重量で好ましくは2%から50%、更に、
好ましくは5%から30%である。溶媒としてはN,N
−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、N,
N−ジメルアセトアミドなど、上記含フッ素系ポリマー
が溶解可能な溶媒が好ましい。上記混合物において、上
記含フッ素系ポリマーが完全に溶解していても、一部の
みが溶解していても、特に問題はないが、含フッ素系ポ
リマーが完全に溶解していることが、均質な電極を得る
うえで好ましい。また、上記混合物の粘度は溶媒の量に
より制御することができ、適度な粘度に調整した混合物
を導電性薄膜を備えた金属箔上に塗布、乾燥、必要に応
じてプレスすることにより集電体一体型電極が得られ
る。
体にバインダーを加え成形したものであり、必要に応じ
て導電材を加えることもできる。導電材の種類は特に限
定されないが、例えば活性炭、カーボンブラック、黒鉛
等の炭素系のものが好ましく、その粒径は小さければ小
さいほど効果的である。導電材の割合は不溶不融性基体
粉末の電気伝導度、バインダーの種類等の条件によって
異なるが、2〜40wt%必要である。
えた金属箔が用いられるが、金属箔としては、耐蝕性を
持つ、例えばアルミ、銅、ステンレス、ニッケル等の金
属を用いることができ、導電性及び電極の柔軟性などを
考慮すればアルミ箔、銅箔が望ましく、更に耐酸化性及
び軽量性を考慮すれば特にアルミ箔が望ましい。
塗布することにより形成されるもので、その厚さは、導
電性が失われない限り、薄ければ薄いほどよく、10μ
m以下が好ましい。また、導電性ペーストは導電性、密
着性の高いカーボン系のもので、例えば日本黒鉛工業製
のバニーハイトT602、藤倉化成製のド−タイトFC
401Pなどが適当である。
よって作成される芳香族系縮合ポリマーの熱処理物であ
って水素原子/炭素原子の原子比が0.05〜0.5で
あるポリアセン系骨格構造を含有する不溶不融性基体と
バインダーを含む成形体層と金属箔とが導電性薄膜を介
して接合された一体化したものを正極、負極とし電解に
より該電極にドーピング可能なイオンを生成し得る化合
物の非プロトン性有機溶媒溶液を電解液とする。
なイオンを生成し得る化合物としては、アルカリ金属又
はテトラアルキルアンモニウム又はテトラアルキルホス
ホニウムのハロゲン化物、過塩素酸塩、6フッ化燐酸
塩、6フッ化砒酸塩、4弗化朋素酸塩等が挙げられ、具
体的にはLiI,NaI,NH4 I,LiClO4 ,L
iA3 F5 ,LiBF4 ,KPF6 ,NaPF6 ,R4
NClO4 ,R4 NAsF ,R4 NPF6 ,R4 NB
F4 R4 PClO4 ,R4 PAsF ,R4 PPF6 ,
R4 PBF4 (Rは同種又は異種のアルキル基を示
す。)等がある。
媒としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボ
ネート、γ−ブチロラクトン、スルホラン、アセトニト
リル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、塩化メ
チレン及びこれらの混合物が挙げられるが、電解質とし
て用いる前記化合物の溶解性、電池性能等を考慮して選
択することが重要である。
/l以上であることが最も好ましく、通常0.2〜1.
5モル/lの範囲とすると好ましい結果が得られる。
説明する。図1は本発明に係る電池の基本構成説明図で
ある。図1において、(1)は正極であり、(2)は負
極である。(3)、(3’)は金属箔であり、正負両極
の接触を阻止すること及び電解液を保持することを目的
として配置されたセパレーター(5)を介して巻回した
ものである。正極と正極端子(8)及び、負極と負極端
子(8’)は電圧降下を生じないように接続されてい
る。
質等に対し、耐久性のある連通気孔を有する電子伝導性
のない多孔体であり、通常ガラス繊維、ポリエチレン或
いはポリプロピレン等からなる布、不織布或いは多孔
体、及び電解コンデンサー紙などが用いられる。セパレ
ータの厚さは薄い方が好ましいが、電解液の保持量、流
通性、強度等を勘案して決定される。
ケース内に挿入され、正、負極端子それぞれトップ蓋
(7)、電池ケースに接続されている。該トップ蓋は電
池の破裂等を防止するための安全弁を備えており、電池
ケースとの間に絶縁パッキン(4)を挟んで封口されて
いる。電極の形状、大きさ等は目的とする電池の形状、
性能により適宜決められる。
る、コイン型、円筒型、角型、箱型等が挙げられ、その
形状は特に限定されない。
溶不融性基体とバインダ−を含む成形体層と金属箔とが
導電性薄膜を介して接合された正極、及び負極を用いる
ことにより、内部抵抗が大幅に低減され、高容量、且つ
低内部抵抗を有する有機電解質電池が得られた。
する。
比で10/25/4の割合で混合した水溶液を100m
m×100mm/2mmの型に流し込みその上にガラス
板を被せ水分が蒸発しない様にした後、約100℃の温
度で1時間加熱して硬化させた。
炉中に入れ窒素気流下で40℃/時間の速度で昇温し
て、500℃まで熱処理を行った。次に該熱処理物を希
塩酸で洗った後、水洗し、その後、乾燥することによっ
て板状の不溶不融性基体を得た。かくして得られた不溶
不融性基体をナイロンボールミルで粉砕し、平均粒径2
μmの不溶不融性基体粉末を得た。
00m2 /gであり、元素分析により水素原子/炭素原
子の原子比は0.24であった。
電材として黒鉛20重量部、ポリフッ化ビニリデン10
重量部をN,N−ジメチルホルムアミド350重量部を
充分に混合することによりスラリーを得た。該スラリー
を日本黒鉛工業製のバニーハイトT602なる導電性ペ
ーストを塗布して導電性薄膜を備えた厚さ20μmのア
ルミ箔上に塗布し、乾燥、プレスして厚さ200μmの
正極及び、負極とした。
図1のような円筒型電池を組み立てた。セパレーターと
しては、厚さ25μmのポリプロピレンセパレータを用
いた。正極端子としては厚さ150μm、幅5mmのア
ルミニウム端子、負極端子としては正極と同サイズのニ
ッケルを用いた。また、電解液としてはプロピレンカー
ボネートに1モル/lの濃度にEt4 NBF4 を溶解し
た溶液を用いた。
60mΩであった。
上に塗布、乾燥、プレスして厚さ200μmの正極、負
極とし、実施例1と同様の円筒型電池を組み、交流内部
抵抗を評価した。結果を表1にまとめて示す。
解質電池は、上記特定の不溶不融性基体と特定のバイン
ダーを含む成形体層と金属箔とが導電性薄膜を介して接
合された電極を用いることにより、電池の内部抵抗が大
幅に低減する。
Claims (3)
- 【請求項1】 正極、負極並びに、電解液として非プロ
トン性の有機溶媒に塩を溶解させた有機溶媒溶液を備え
た有機電解質電池であって、(1)正極及び負極が電極
活物質とバインダ−を含む成形体層と金属箔とが導電性
薄膜を介して接合された電極であって、(2)電極活物
質が芳香族系縮合ポリマーの熱処理物であって水素原子
/炭素原子の原子比が0.05〜0.5であるポリアセ
ン系骨格構造を含有する不溶不融性基体であり、(3)
バインダーがフッ素原子/炭素原子(F/C)の原子比
0.75以上、1.5以下である含フッ素系ポリマーで
あることを特徴とする有機電解質電池。 - 【請求項2】 含フッ素系ポリマーがポリフッ化ビニリ
デンである特許請求の範囲第1項に記載の有機電解質電
池。 - 【請求項3】 金属箔がアルミ箔である特許請求の範囲
第1項に記載の有機電解質電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6234087A JP2920075B2 (ja) | 1994-09-02 | 1994-09-02 | 有機電解質電池 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6234087A JP2920075B2 (ja) | 1994-09-02 | 1994-09-02 | 有機電解質電池 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0878056A true JPH0878056A (ja) | 1996-03-22 |
JP2920075B2 JP2920075B2 (ja) | 1999-07-19 |
Family
ID=16965418
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6234087A Expired - Fee Related JP2920075B2 (ja) | 1994-09-02 | 1994-09-02 | 有機電解質電池 |
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JP (1) | JP2920075B2 (ja) |
-
1994
- 1994-09-02 JP JP6234087A patent/JP2920075B2/ja not_active Expired - Fee Related
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