JPH0876567A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH0876567A
JPH0876567A JP23208794A JP23208794A JPH0876567A JP H0876567 A JPH0876567 A JP H0876567A JP 23208794 A JP23208794 A JP 23208794A JP 23208794 A JP23208794 A JP 23208794A JP H0876567 A JPH0876567 A JP H0876567A
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JP
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voltage
developing
image
developing bias
photoconductor
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JP23208794A
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Kazuo Ogawa
和夫 小川
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 リレーの使用個数を減らして安価で信頼性の
高い出力回路を現像バイアス電源に設け、非現像時にお
ける感光体上の残留電荷による現像ローラ及び感光体へ
の不必要なトナー付着を防止する。 【構成】 現像バイアス電源8の高電圧出力端子81a
を、高電圧出力端子91a側のツェナーダイオード83
と現像バイアス電圧印加時の方向とは逆方向に流れよう
とする電流を阻止する現像ローラ41側のダイオード8
4とを直列に介して、現像ローラ41に接続し、現像ロ
ーラ41を、抵抗素子85及び制御部14でON/OF
F制御されるトランジスタ86とを直列に介して、感光
体1の芯金部1aに接続する。現像ローラ41は、更に
バリスタ87を介して感光体1の芯金部1aに接続して
もよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機、ファクシミ
リ、プリンター等の画像形成装置に係り、詳しくは、現
像剤担持体に現像バイアス電圧として直流電圧を印加す
る現像バイアス電源を備えた画像形成装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】感光体のような像担持体を用いる複写機
やプリンタなどの画像形成装置では、その像担持体に対
して、帯電や露光等をそれぞれ行って、その表面に所定
の静電潜像を形成し、この静電潜像を湿式現像装置又は
乾式現像装置でトナー像として顕像化し、そのトナー像
を所定の記録媒体に転写している。
【0003】以下、像担持体としてドラム状の感光体を
用いる湿式現像画像形成装置を一例に挙げて、従来の問
題点について述べる。感光体として、例えばセレン感光
体を用いるとすると、これは正帯電特性のものであるの
で、現像用のトナーとしては、通常、負に帯電する特性
のものが用いられる。このようなトナーを用いて感光体
上の静電潜像がトナー像として顕像化されるが、このト
ナー像の転写に際しては、普通紙よりなる転写紙のよう
な記録媒体の背面より正極性のコロナ放電を行って、記
録媒体に正極性の電荷を付与し、記録媒体の方にトナー
像のトナーを静電的に引き寄せるようにしている。
【0004】このような転写を行なった後、感光体表面
には転写に寄与しなかったトナーが残留付着しているの
で、これをクリーニング装置で除去している。例えば、
クリーニング部材としてクリーニングブレードを用いる
クリーニング装置では、このブレードにより残留トナー
を掻き取って除去している。そして、この後、除電ラン
プなどで感光体表面を全面露光し、同表面の残留電荷を
消去し、次の画像形成に備えている。
【0005】このような画像形成装置に当っては、クリ
ーニング部材として、感光体表面に対して相対的に摺擦
する部材、例えばクリーニングブレードを用いると、感
光体表面は所定の極性に摩擦帯電してしまう。例えば、
ゴム等からなるクリーニングブレードを用いると、感光
体表面は負極性に摩擦帯電してしまう。
【0006】上記クリーニングの後の除電ランプなどに
よる除電処理によって、本来の正極性の電荷は消去され
るものの、負極性の摩擦帯電電荷は消去されない。この
ような負極性の電荷が感光体上に残ったまま現像装置に
よる現像位置を通過すると、現像装置の現像剤担持体と
感光体との間に電位差が生じ、その電位差によって現像
液中のトナーが現像剤担持体と感光体表面のうち電位の
高い方に付着してしまう。
【0007】ところで、この種の画像形成装置では、ト
ナー像の転写のためにコロナ放電を行なう転写チャージ
ャを用いているが、このような転写チャージャによるコ
ロナ放電を行なうと、感光体自体も帯電されることとな
る。この帯電極性は正極性となっている。このような正
極性の電荷や帯電工程による正極性の電荷などが感光体
上に乗った状態で、クリーニングブレードによるクリー
ニング位置を通過すると、この時点で発生した負極性の
摩擦帯電電荷は正極性の電荷によって打ち消され、負極
性の電荷がない状態となる。そして、残留した正極性の
電荷が除電ランプ等による除電処理で除去され、表面電
位が略ゼロか、又は僅かに正電荷が残った状態で次の帯
電工程に入りる。そして、感光体表面の次の画像形成に
使用される部分は帯電されて高い正の表面電位を有し、
そうでない部分は略ゼロの表面電位を有して現像工程に
臨む。
【0008】上述のようにクリーニングを行なう前に感
光体表面に正極性の電荷が乗っていれば、その正電荷で
摩擦帯電電荷が打ち消され、次の除電処理により表面電
位は略ゼロになるが、装置待機後に最初の画像形成を行
なう場合や一連の画像形成が終了した後は、感光体表面
にはそのような正電荷が乗っていない状態でクリーニン
グ装置によるクリーニング位置を通過する。つまり、帯
電チャージャや転写チャージャにより帯電作用を受けて
いない感光体表面部分がクリーニング装置によるクリー
ニング位置を通過することになる。この場合には、クリ
ーニング部材による摩擦帯電で感光体表面は負極性に帯
電してしまう。
【0009】また、一連の所定枚数の画像形成の転写工
程が終了すると転写チャージャはコロナ放電をやめる
が、転写紙が転写よりも後の工程を終わって機外に排出
されるまでの期間は感光体は回転し続ける。このとき、
帯電チャージャによるコロナ放電も既に終わっているの
で、この期間においても、感光体はクリーニングによる
負の電荷が残ったまま状態で現像装置による現像位置を
通過する。
【0010】上記摩擦帯電電荷によって感光体の表面に
付着したトナーはクリーニング装置のクリーニング部材
で掻き落され、現像剤担持体の表面に付着したトナー
は、その表面に当接させたプラスチックシート等からな
るスクレーパにより掻き落される。このように掻き落さ
れたトナーの大部分は、現像装置やクリーニング装置を
循環している現像液中に再度分散するが、一部は高粘度
のまま現像装置やクリーニング装置に付着してヘドロ状
のトナーとなったり、トナーフィルミングの原因となっ
たりする。現像装置やクリーニング装置においてヘドロ
状のトナーが次第に溜ってきて増えると、良好な現像液
の流れを妨げ、液溢れを招いて転写紙を現像液で汚して
しまい、良好な画像が得られなくなってしまう。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記像担持体上の潜像
からなる画像領域が現像剤担持体と対向する位置を通過
していない時(以下、非現像時という)に、感光体や現
像剤担持体の表面にトナーを付着させないためには、現
像剤担持体と感光体との間の電位差を無くせばよい。つ
まり、現像剤担持体及び感光体を含む電流経路を遮断す
れば、この両者の間は電荷を有するトナーを含む現像液
で満たされているので、電位差はほとんど無くなり、ト
ナーはどちらにも付着しなくなる。
【0012】例えば、現像剤担持体を現像バイアス電源
に接続し、感光体の導電性基体である芯金部を画像形成
装置の共通の基準電位であるグランドに接続し、更に現
像バイアス電源、制御部及びそれらに電源電圧を供給す
るDC電源のアース側を上記グランドに接続した場合に
は、感光体から現像剤担持体、現像バイアス電源内部、
グランド、感光体ドラムの芯金部を通って感光体に戻る
電流の経路が形成される。そして、感光体上の潜像を現
像するとき現像剤担持体の所定の現像バイアス電圧(バ
イアス下限電圧)を印加し、地肌部にトナーを付着させ
ないために現像剤担持体を感光体表面の地肌電位よりも
高く保っている。このとき、トナーは現像剤担持体に付
着するが良好な画像を得るためにしかたがない。そし
て、非現像時には、現像剤担持体や感光体にトナーが付
着するのを防ぐために、現像バイアス電源内部に設けた
機械的接点を有するリレーを遮断状態にして上記感光体
から現像剤担持体等を介して再び感光体へ戻る電流経路
を遮断する。
【0013】しかしながら、上記電流経路を遮断するた
めに現像バイアス電源内部で用いたリレーは価格も高
く、また機械的接点の可動部を有するので遮断動作の信
頼性にも十分な注意をはらう必要がある。
【0014】なお、湿式画像形成装置においては現像剤
担持体への現像バイアス電圧の印加の方式として固定バ
イアスモード及びセミフロートバイアスモ−ドのいずれ
か一方を選択できるように構成されている場合があり、
セミフロートバイアスモ−ドは文字原稿のように細い線
からなる静電潜像を現像するのに適していて、それ以外
の静電潜像を現像するのには固定バイアスモードが適し
ている。固定バイアスモードでは、現像剤担持体は上記
バイアス下限電圧に保たれ、感光体表面の電位がその電
圧を超えるとトナーは感光体に付着する。一方、セミフ
ロートバイアスモードでは、感光体の表面電位が上記バ
イアス下限電圧以下のときには現像剤担持体はそのバイ
アス下限電圧に保たれるが、そのバイアス下限電圧を超
えると現像剤担持体及び感光体を含む電流経路が遮断さ
れ、現像剤担持体と感光体との電位差が略ゼロとなる。
しかし、感光体の表面電位がバイアス上限電圧を超える
と再び上記電流経路が形成され、現像剤担持体はバイア
ス上限電圧に保たれる。
【0015】そして、このような2通りのバイアスモー
ドで現像バイアス電圧が印加できる場合でも、非現像時
において現像剤担持体や感光体にトナーが付着するのを
防ぐために、現像バイアス電源内部に設けた機械的接点
を有するリレーを遮断状態にして現像剤担持体及び感光
体を含む電流経路を遮断することができるが、やはり、
上記電流経路を遮断するために現像バイアス電源内部で
用いたリレーは価格が高く、また遮断動作の信頼性にも
欠ける場合があった。
【0016】本発明は以上の技術的背景のもとでなされ
たものであり、その目的とするところは、像担持体に対
向する現像剤担持体に、現像バイアス電圧として直流電
圧を印加する現像バイアス電源を備えた画像形成装置に
おいて、機械的接点を有するリレーの使用個数を減らし
て安価で信頼性の高い出力回路を現像バイアス電源に設
け、非現像時における像担持体上の残留電荷による現像
剤担持体及び像担持体への不必要なトナー付着を防止す
ることである。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、像担持体に対向する現像剤担持
体に、現像バイアス電圧として直流電圧を印加する現像
バイアス電源を備えた画像形成装置において、該現像バ
イアス電源の高電圧出力端子を、該高電圧出力端子側の
定電圧素子と現像バイアス電圧印加時の方向とは逆方向
に流れようとする電流を阻止する該現像剤担持体側の逆
電流阻止手段とを直列に介して、該現像剤担持体に接続
し、該現像剤担持体を、抵抗素子と回路開閉手段とを直
列に介して、該像担持体の導電性基体に接続し、該回路
開閉手段の開閉動作を制御する制御手段を設けたことを
特徴とすることを特徴とするものである。
【0018】特に、請求項2の発明は、請求項1の画像
形成装置において、上記現像剤担持体を、双方向定電圧
素子を介して像担持体の導電性基体に接続したことを特
徴とするものである。
【0019】また、請求項3の発明は、像担持体に対向
する現像剤担持体に、現像バイアス電圧として直流電圧
を印加する現像バイアス電源を備えた画像形成装置にお
いて、該現像バイアス電源の高電圧出力端子を、定電圧
素子を介して該現像剤担持体に接続し、該現像剤担持体
を、抵抗素子と現像バイアス電圧印加時の方向とは逆方
向に流れようとする電流を阻止する第1の逆電流阻止手
段とを直列に介して、該像担持体の導電性基体に接続し
たことを特徴とするものである。
【0020】特に、請求項4の発明は、請求項3の画像
形成装置において、上記現像剤担持体を、現像バイアス
電圧印加時の方向とは逆方向に流れようとする電流を阻
止する第2の逆電流阻止手段を介して、上記定電圧素子
の現像剤担持体側、及び上記抵抗素子又は上記第1の逆
電流阻止手段の該現像剤担持体側に接続し、該現像剤担
持体を、更に双方向定電圧素子を介して像担持体の導電
性基体に接続し、該第2の逆電流阻止手段の両端を必要
に応じて短絡させる回路開閉手段と、該回路開閉手段の
開閉動作を制御する制御手段とを設けたことを特徴とす
るものである。
【0021】
【作用】請求項1の発明においては、像担持体上の潜像
の現像時に、制御手段によって回路開閉手段を閉状態に
することにより、現像バイアス電源の高電圧出力端子の
電圧(Vout)と定電圧素子における一定の電圧降下分
(Vzd)との電圧差に相当する安定した現像バイアス電
圧(Vout−Vzd)が現像剤担持体に印加される。ここ
で、抵抗素子は回路開閉手段に過度の電流が流れないよ
うに電流を制限するものである。また、像担持体上の潜
像の現像時に、帯電したトナーが像担持体に付着するこ
とによって電流が発生するが、この電流によって抵抗素
子の両端に発生した電圧降下の大きさが上記電圧差(V
out−Vzd)より小さくなるように、抵抗素子の抵抗値
を選ぶのが好ましく、これにより、現像バイアス電圧が
上記電圧差(Vout−Vzd)に安定して維持される。
【0022】一方、像担持体上の潜像を現像していない
非現像時には、現像バイアス電源の高電圧出力端子の電
圧(Vout)が0Vになっている。そして、制御手段に
よって回路開閉手段を開状態にすることにより、像担持
体から現像剤担持体、抵抗素子、回路開閉手段及び像担
持体の導電性基体を介して再び像担持体に戻る電流経路
が遮断される。更に、現像バイアス電圧と逆極性の電荷
が残留している像担持体表面が現像剤担持体に対向する
場合には定電圧素子がOFF状態になり、像担持体から
現像剤担持体、逆電流阻止手段、定電圧素子、現像バイ
アス電源内部及び像担持体の導電性基体を介して再び像
担持体に戻る電流経路が遮断される。また、現像バイア
ス電圧と同極性の電荷が残留している像担持体表面が現
像剤担持体に対向する場合には逆電流阻止手段がOFF
状態になり、上記像担持体から現像剤担持体、逆電流阻
止手段等を介して再び像担持体に戻る電流経路が遮断さ
れる。このように上記電流経路が遮断されると、像担持
体と現像剤担持体との間に存在する電荷を有するトナー
を介して現像剤担持体の電位が像担持体の電位と略同じ
になり、両担持体のどちらにもトナーが付着しなくな
る。
【0023】なお、上記請求項1の発明において、非現
像時に、現像バイアス電圧と同極性の電荷が残留してい
る像担持体表面が現像剤担持体に対向しない場合は、上
記逆電流阻止手段を設けずに、上記定電圧素子と現像剤
担持体との間を直結してもよい。
【0024】特に、請求項2の発明においては、像担持
体上の潜像の現像時に、制御手段によって回路開閉手段
を閉状態にすることにより、現像バイアス電圧印加モー
ドを現像バイアス電圧が上記電圧差(Vout−Vzd)に
固定される固定バイアスモードに設定できるとともに、
制御手段によって回路開閉手段を開状態にすることによ
り、現像バイアス電圧印加モードをセミフロートバイア
スモードに設定することができるようになる。このセミ
フロートバイアスモードにおいて、像担持体の表面電位
Vcの絶対値が上記電圧差(Vout−Vzd)の絶対値以
下のときには逆電流阻止手段がON状態になり、現像バ
イアス電圧が上記電圧差(Vout−Vzd)に保たれる。
また、像担持体の表面電位Vcの絶対値が上記電圧差
(Vout−Vzd)の絶対値を超えると逆電流阻止手段が
OFF状態になり、回路開閉手段も開状態になっている
ので、上記Vcの絶対値が双方向定電圧素子の定電圧値
Vznrの絶対値を超えるまで現像剤担持体及び像担持体
を含む電流経路が遮断され、現像剤担持体及び像担持体
が略同電位になる。像担持体の表面電位Vcの絶対値が
双方向定電圧素子の定電圧値Vznrの絶対値を超える
と、双方向定電圧素子がON状態になるので、現像バイ
アス電圧は定電圧値Vznrに保たれる。
【0025】請求項3の発明においては、像担持体上の
潜像の現像時には第1の逆電流阻止手段がON状態にな
り、現像バイアス電源の高電圧出力端子の電圧(Vou
t)と定電圧素子における一定の電圧降下分(Vzd)と
の電圧差に相当する安定した現像バイアス電圧(Vout
−Vzd)が現像剤担持体に印加される。ここで、抵抗素
子は第1の逆電流阻止手段に過度の電流が流れないよう
に電流を制限するものである。また、像担持体上の潜像
の現像時に帯電したトナーが像担持体に付着することに
よって電流が発生するが、この電流によって抵抗素子の
両端に発生した電圧降下の大きさが上記電圧差(Vout
−Vzd)より小さくなるように、抵抗素子の抵抗値を選
ぶのが好ましく、これにより、現像バイアス電圧が上記
電圧差(Vout−Vzd)に安定して維持される。
【0026】一方、非現像時には、現像バイアス電源の
高電圧出力端子の電圧(Vout)が0Vになっている。
そして、現像バイアス電圧と逆極性の電荷が残留してい
る像担持体表面が現像剤担持体に対向する場合に、第1
の逆電流阻止手段及び定電圧素子がOFF状態になり、
像担持体から現像剤担持体、抵抗素子、第1の逆電流阻
止手段及び像担持体の導電性基体を介して再び像担持体
に戻る電流経路、並びに像担持体から現像剤担持体、定
電圧素子、現像バイアス電源内部及び像担持体の導電性
基体を介して再び像担持体に戻る電流経路が遮断され
る。このように上記電流経路が遮断されると、像担持体
と現像剤担持体との間に存在する電荷を有するトナーを
介して現像剤担持体の電位が像担持体の電位と略同じに
なり、両担持体のどちらにもトナーが付着しなくなる。
【0027】特に、請求項4の発明においては、像担持
体上の潜像の現像時に、制御手段によって回路開閉手段
を閉状態にすることにより、現像バイアス電圧印加モー
ドを現像バイアス電圧が上記電圧差(Vout−Vzd)に
固定される固定バイアスモードに設定できるとともに、
制御手段によって回路開閉手段を開状態にすることによ
り、現像バイアス電圧印加モードをセミフロートバイア
スモードに設定することができるようになる。このセミ
フロートバイアスモードにおいては、像担持体の表面電
位Vcの絶対値が上記電圧差(Vout−Vzd)の絶対値
以下のときには第2の逆電流阻止手段がON状態にな
り、現像バイアス電圧が上記電圧差(Vout−Vzd)に
保たれる。また、像担持体の表面電位Vcの絶対値が上
記電圧差(Vout−Vzd)の絶対値を超えると第2の逆
電流阻止手段がOFF状態になり、回路開閉手段も開状
態になっているので、上記Vcの絶対値が双方向定電圧
素子の定電圧値Vznrの絶対値を超えるまで現像剤担持
体及び像担持体を含む閉電流経路が遮断され、現像剤担
持体及び像担持体が略同電位になる。像担持体の表面電
位Vcの絶対値が双方向定電圧素子の定電圧値Vznrの
絶対値を超えると、双方向定電圧素子がON状態になる
ので、現像バイアス電圧は定電圧値Vznrに保たれる。
【0028】また、非現像時において、制御手段によっ
て回路開閉手段を開状態にするとともに、現像バイアス
電圧と同極性の電荷が残留している像担持体表面が現像
剤担持体に対向する場合に、第2の逆電流阻止手段及び
双方向定電圧素子がOFF状態になり、像担持体から現
像剤担持体、第2の逆電流阻止手段、抵抗素子、第1の
逆電流阻止手段及び像担持体の導電性基体を介して再び
像担持体に戻る電流経路、像担持体から現像剤担持体、
第2の逆電流阻止手段、定電圧素子、現像バイアス電源
内部及び像担持体に接触する導電性部材を介して再び像
担持体に戻る電流経路、並びに像担持体から現像剤担持
体、双方向定電圧素子及び像担持体に接触する導電性部
材を介して再び像担持体に戻る電流経路が遮断される。
このように上記電流経路が遮断されると、像担持体と現
像剤担持体との間に存在する電荷を有するトナーを介し
て現像剤担持体の電位が像担持体の電位と略同じにな
り、両担持体のどちらにもトナーが付着しなくなる。
【0029】
【実施例】以下、本発明を複写機、プリンタ等の画像形
成装置に適用した実施例について説明する。 〔実施例1〕まず、実施例1に係る画像形成装置の全体
構成及びその動作について説明する。図2は同画像形成
装置の概略構成図である。符号1は、像担持体の一構成
例であるドラム状のセレン感光体を示し、この感光体1
は図示しない駆動手段により矢印方向に回転駆動され
る。感光体1の周りには帯電チャージャ2、イレーサ
3、湿式現像装置4、転写チャージャ5、クリーニング
装置6及び除電ランプ7などが、それぞれ感光体1の回
転方向順に設けられている。また、感光体1の導電性基
体としての芯金部1aは円筒状のアルミからなり、画像
形成装置の基準電位となっているグランドに接続されて
いる。
【0030】上記帯電チャージャ2は、感光体1の表面
を一様に帯電する帯電手段の一構成例を成し、直流高圧
電源21に接続され、正極性のコロナ放電を行なう。こ
のコロナ放電によって、感光体1の表面は一様に正極性
に帯電される。帯電は、感光体1表面の画像形成に用い
られる場所にのみ行なわれ、複数枚の画像形成を連続し
て行なう場合は、画像と画像との間には帯電は行なわな
い。 (以下、余白)
【0031】上記湿式現像装置4は現像剤担持体として
の現像ローラ41やスクイズローラ42等を備え、湿式
現像装置4に送られてきた現像液Dは、感光体1の回転
と同時に回転を始めた現像ローラ41と感光体1との間
の間隙部において、液溜りを形成するようになってい
る。現像ローラ41にはスクレーパ43が当接してい
て、現像ローラ41表面に付着したトナーを掻き落す。
また、現像ローラ41には後で詳述する現像バイアス電
源8に接続されている。
【0032】上記転写チャージャ5は、感光体1のトナ
ー像を記録媒体としての転写紙9に転写するための転写
手段を構成するものであり、この転写チャージャ5の放
電ワイヤには直流高圧電源51が接続されている。
【0033】上記クリーニング装置6は、感光体1の回
転と同時に回転を始めるクリーニングローラ61やクリ
ーニングブレード62等を備え、前者は例えばスポンジ
ローラからなり、後者は例えば弾性ゴムからなる。そし
て、感光体1が例えば4回転している間に、クリーニン
グローラ61やクリーニングブレード62などで感光体
1表面上に残留付着しているトナーが掻き取り除去され
る。上記クリーニングブレード62は感光体1の表面に
接離自在となっていて、感光体1の最初の回転時に感光
体1に当接し、一連の画像形成サイクルを終了した後、
感光体1が停止してから感光体1表面から離れるように
なっている。なお、上記クリーニングローラ61及びク
リーニングブレード62はそれぞれ、クリーニング部材
の一例を構成するものであり、1つのクリーニング部材
によって感光体1の表面をクリーニングするようにして
も良い。
【0034】上記除電ランプ7は、クリーニング装置6
と協働して、画像形成に供した感光体1を次の画像形成
に供すべく、感光体1の表面を除電状態にする除電手段
の一例を構成する。
【0035】ここで、図示しないプリント釦を押すと、
同じく図示しない制御部からスタート信号が発生し、こ
れに伴い感光体1が矢印方向に回転を始める。同時に、
図示しないポンプが作動を始め、同じく図示されない現
像液タンクから現像液が湿式現像装置4及びクリーニン
グ装置6にそれぞれ供給される。
【0036】上記スタート信号が発生し、現像液がクリ
ーニング装置6に供給されてから感光体1表面をクリー
ニングし、画像形成装置の待機時(非使用時)に感光体
1表面に付着したトナーを十分に除去する。クリーニン
グ工程後に感光体1の表面に残留している正極性の電荷
は、除電ランプ7の光照射により除去される。
【0037】そして、帯電チャージャ2による一様帯電
が行なわれる帯電工程に入ると、画像形成サイクルが実
質的に開始される。一様帯電された感光体1表面はイレ
ーサ3によって適宜除電された後、露光位置へと進む。
露光位置では、一様帯電された感光体1表面に光像Lに
よる像露光が行なわれることにより、感光体1の表面に
は所定の静電潜像が形成される。この静電潜像は、湿式
現像装置4に設けられた現像ローラ41と、感光体1と
の間に介在する現像液D中のトナーによって、トナー像
として顕像化される。
【0038】感光体1上に作成されたトナー像は、転写
チャージャ5によって、転写紙9上に転写される。この
転写チャージャ5では、感光体1に密着した転写紙9の
背面から正極性のコロナ放電を行なわせて転写紙9を正
極性に帯電し、これにより、感光体1のトナー像のトナ
ー(負極性に帯電したトナー)が静電的に転写紙9の方
に引き寄せられ、そのトナー像が転写紙9上に転写され
る。このとき、同時に、感光体1も正極性に帯電され
る。転写チャージャ5は、複数枚の画像形成を連続して
行なうときは、1枚目の転写を始める直前から、最終枚
目の転写が終わるまで連続して放電を行なっている。ト
ナー像の転写された転写紙9は、ターンベルト10と、
セパレータローラ11との間を通り、図示しない所定の
定着装置部へと送られる。
【0039】一方、感光体1上の転写に寄与しなかった
トナーは、クリーニング装置6によって除去される。そ
して、帯電チャージャ2による一様帯電に伴う正極性の
電荷や、転写チャージャ5による転写帯電に伴う正極性
の電荷が、除電ランプ7により除去される。ここで、ク
リーニング装置6のクリーニングローラ61及びクリー
ニングブレード62と、感光体1の表面との間の摺擦に
よって、感光体1の表面が負極性に摩擦帯電してしまう
おそれがある。このような負極性の摩擦帯電電荷は除電
ランプ7によっては除去し得ない。
【0040】以上の画像形成サイクルが必要な回数だけ
繰り返され、最終の転写紙9が装置外に排出されると感
光体1の回転が停止し、待機状態に入る。
【0041】次に、上記湿式現像装置4の現像ローラ4
1に所定の現像バイアス電圧を印加する現像バイアス電
源8について詳述する。図1は同現像バイアス電源8の
概略構成を示す回路図である。この現像バイアス電源8
の高電圧発生部81は一般的な定電圧出力の非絶縁型D
C/DCコンバータであり、装置本体のDC電源13か
ら直流電圧の供給を受けて、高電圧出力端子81aから
一定の直流の高電圧Voutを出力する。その出力電圧Vo
utの大きさは可変抵抗器82で設定することができる。
【0042】上記高電圧発生部81からの出力のON/
OFFは、画像形成装置本体を制御している制御手段と
しての制御部14からの制御信号によって制御される。
制御部14は、例えばCPU、ROM、RAM、I/O
インターフェース等からなるマイクロコンピュータで構
成することができる。ここで、感光体1上の静電潜像を
現像するとき、すなわち感光体1上の画像領域が現像ロ
ーラ41と対向する位置を通過するときには制御部14
からの制御信号によって高電圧発生部81からの出力が
ONされる。それ以外のとき、すなわち待機時や、スタ
ート信号が発生していからでも1回目の静電潜像の現像
が始まるまで、感光体1上の静電潜像と静電潜像との間
の領域が現像ローラ41との対向位置を通過するとき、
又は一連の回数の現像が終ってから待機状態にはいるま
では、制御部14からの制御信号によって高電圧発生部
81からの出力がOFFされる。
【0043】また、上記高電圧発生部81の高電圧出力
端子81aと現像ローラ41との間には、定電圧素子と
してのツェナーダイオード83及び現像バイアス電圧印
加時の方向とは逆方向に流れようとする電流を阻止する
電流阻止手段としてのダイオード84が直列に接続され
ている。ここで、ツェナーダイオード83のカソード端
子が高電圧出力端子81aに接続され、ツェナーダイオ
ード83及びダイオード84のアノード端子同士が接続
され、ダイオード84のカソード端子が現像ローラ41
に接続されている。このように接続されたツェナダイオ
ード83は、高電圧出力端子81aから現像ローラ41
側へ電流が流れたときに定電圧特性を示し、ダイオード
84は、現像ローラ41から高電圧出力端子81a側へ
流れようとする電流を阻止する。
【0044】また、ダイオード84と現像ローラ41と
の接続点とグランドとの間には、現像ローラ41とダイ
オード84との間からグランドを介して感光体の芯金部
1aへ電流を流すために、抵抗素子85及び回路開閉手
段としてのトランジスタ(PNP型)86が直列に接続
されている。トランジスタ86のベース端子には制御部
14からの信号線が接続され、制御部14から送られて
くる制御信号によってトランジスタ86がON/OFF
制御され、そこに流れる電流を必要に応じて遮断するこ
とができる。なお、回路開閉手段としてはトランジスタ
86に代えてリレー等を用いても良い。
【0045】また、上記ダイオード84と現像ローラ4
1との接続点とグランドとの間には双方向定電圧素子と
してのバリスタ87が接続されている。このバリスタ8
7及びダイオード84は,現像ローラ41にセミフロー
トバイアスモードの現像バイアス電圧を印加するために
用いられ、また、上記トランジスタ86は、現像バイア
ス電圧の印加モードをセミフロートバイアスモード又は
固定バイアスモードのいずれか一方に設定するためにも
用いられる。画像形成時の感光体1上の静電潜像を現像
する際に、トランジスタ86をOFF状態にするとセミ
フロートバイアスモードになり、トランジスタ86をO
N状態にすると抵抗素子85からグランド側へ電流が流
れて固定バイアスモードになる。また、感光体1上の静
電潜像を現像していない非画像形成時には、トランジス
タ86はOFF状態になるように制御される。
【0046】上記現像バイアス電圧の印加モードは、図
示しない操作部のキー入力操作により操作者が設定す
る。この設定操作により、制御部14がトランジスタ8
6をON/OFFする制御信号を発生する。
【0047】図3(a)、(b)及び(c)は、それぞ
れセミフロートバイアスモードでの現像時、固定バイア
スモードでの現像時、及び非現像時における、装置本体
のグランドの電位を基準電位とした、現像ローラ41と
対向する位置の感光体1の表面電圧VCと現像ローラ4
1の電圧VBとの関係を示す特性図である。ここで、図
中のVoutは上記高電圧発生部81の出力電圧を示し、
ZD1はツェナーダイオード83のツェナー電圧を示
し、VZNR1はバリスタ87のバリスタ電圧を示してい
る。また、ダイオード84における順方向の電圧降下の
大きさは十分に小さいので、0Vとして考えた。
【0048】図3(a)のセミフロートバイアスモード
での現像時において、感光体1の表面電圧VCが(Vout
−VZD1)以下のときはダイオード84がON状態とな
り、現像ローラ41の電圧VBは(Vout−VZD1)に保
たれる。感光体1の表面電圧VCが(Vout−VZD1)を
超えるとダイオード84はOFF状態となり、トランジ
スタ86もOFF状態となっているので、感光体1の表
面電圧VCがバリスタ電圧VZNR1を超えるまでは、現像
ローラ41からグランドを介して感光体1に流れる電流
経路が遮断され、感光体1の表面電圧VCと現像ローラ
41の電圧VBは略同じになる。感光体1の表面電圧VC
がバリスタ電圧VZNR1を超えると、バリスタ87がON
状態になるので、現像ローラ41の電圧VBはバリスタ
電圧VZNR1に保たれる。
【0049】図3(b)の固定バイアスモードでの現像
時においては、トランジスタ86がON状態になってい
るので、現像ローラ41の電圧VBは常に(Vout−V
ZD1)に保たれる。ここで、感光体1の表面電圧VCが現
像ローラ41の電圧VBよりも高いときには、現像液中
のトナーが感光体1上に付着することにより発生する電
流I1が現像ローラ41から抵抗素子85及びトランジ
スタ86を通って感光体1の芯金部1aに流れる。この
電流I1により抵抗素子85(抵抗値=R1)の両端には
電圧(R1×I1)が発生する。現像ローラ41の電圧V
Bは、この電圧(R1×I1)及び上記電圧(Vout−V
ZD1)のいずれか大きい方になるので、現像ローラ41
の電圧VBを(Vout−VZD1)に保つためには、抵抗素
子85で発生した電圧(R1×I1)を(Vout−VZD1
よ小さくする必要がある。すなわち、下記の数1に示す
不等式を満足するように、抵抗素子85の抵抗値R1
選ぶ必要がある。
【数1】R1<(Vout−VZD1)/I1
【0050】図3(c)の静電潜像を現像していないと
きには、高電圧発生部81の出力電圧Voutは0Vにな
り、感光体1の表面電圧VCが−VZD1から0Vの間はツ
ェナーダイオード83、トランジスタ86及びバリスタ
87がそれぞれOFF状態になり、感光体1の表面電圧
Cが0VからVZNR1の間はダイオード84、トランジ
スタ86及びバリスタ87がそれぞれOFF状態になる
ので、現像ローラ41から感光体1への電流経路が遮断
され、感光体1の表面電圧VCと現像ローラ41の電圧
Bは略同じになる。この動作はツェナーダイオード8
3のツェナー電圧VZD1がバリスタ87のバリスタ電圧
ZNR1より小さい場合であるが、バリスタ電圧VZNR1
ツェナー電圧VZD1より小さい場合には前述の−VZD1
−VZNR1に置き換えて動作を考えればよい。
【0051】このように静電潜像を現像していないとき
の感光体1の表面電圧VCは除電されて略0Vか、クリ
ーニングブレード62の摩擦帯電によって負の電圧を持
っている。したがって、ツェナーダイオード83のツェ
ナー電圧VZD1及びバリスタ87のバリスタ電圧VZNR1
の小さい方の値を摩擦帯電による感光体1の表面電圧V
Cの絶対値の最大値よりも大きくしておけば、常に現像
ローラ41からグランドを介した感光体1への電流経路
を遮断して感光体1の表面電圧VCと現像ローラ41の
電圧VBとを略同じにすることができ、感光体1及び現
像ローラ41へのトナー付着を防止し、現像装置4やク
リーニング装置6などにおけるヘドロやトナーフィルミ
ングの発生を未然に防止できる。
【0052】更に具体的には、ツェナー電圧VZD1が5
0Vのツェナーダイオード83、バリスタ電圧VZNR1
470Vのバリスタ87、及び抵抗値が1MΩの抵抗素
子85を用い、高電圧発生部81の出力電圧Voutを2
00Vに設定したところ、感光体1及び現像ローラ41
へのトナー付着を防止し、現像装置4やクリーニング装
置6などにおけるヘドロやトナーフィルミングの発生を
未然に防止できた。
【0053】また、図7に示すように従来の現像バイア
ス電源においては、現像バイアス電圧の印加モード切り
換え用のリレー88とは別に、現像ローラ41からグラ
ンドを介した感光体1への電流経路を遮断するためのリ
レー89を設けるものがあった。この場合には、リレー
88をOFF状態にして図8(a)に示すようなセミフ
ロートバイアスモードに設定し、ON状態にして図8
(b)に示すような固定バイアスモードに設定する。そ
して、感光体1上の静電潜像を現像しないときには、リ
レー89をON状態からOFF状態への切り換えること
により、現像ローラ41からグランドを介した感光体1
への電流経路を遮断する。
【0054】このように2つのリレーを用いる場合に比
較して、本実施例1の場合には機械的接点を有するリレ
ーの使用個数が少なくなるので、現像バイアス電源8の
製造コストが安価になり、また切り換え動作の信頼性も
向上する。
【0055】なお、上記実施例1は正帯電感光体1及び
負帯電トナーを用い、現像ローラ41に正極性の現像バ
イアス電圧を印加する場合を示しているが、本発明は、
図4に示すように負極性の現像バイアス電圧を印加する
場合にも適用できるものである。図4の現像バイアス電
源8は、図1の現像バイアス電源8の高電圧発生部81
内のダイオード、ツェナーダイオード83、ダイオード
84の向きを逆向きにして、トランジスタ86をPNP
型からNPN型に交換したものである。この図4の現像
バイアス電源8を用いた場合でも、上記実施例1と同様
に、静電潜像を現像していないときの感光体1の表面電
圧VCと現像ローラ41の電圧VBとを略同じにすること
ができ、感光体1及び現像ローラ41へのトナー付着を
防止し、現像装置4やクリーニング装置6などにおける
ヘドロやトナーフィルミングの発生を未然に防止でき
る。
【0056】〔実施例2〕次に、実施例2に係る画像形
成装置の湿式現像装置4の現像ローラ41に所定の現像
バイアス電圧を印加する現像バイアス電源8について詳
述する。なお、本実施例2の画像形成装置の全体構成及
びその動作は、上記実施例1と同様であるので、それら
の説明は省略する。
【0057】図5は実施例2に係る現像バイアス電源8
の概略構成を示す回路図であり、以下、上記実施例1の
図1の現像バイアス電源8の構成と異なる点を中心に説
明する。本実施例2の現像バイアス電源8においては、
上記高電圧発生部81の高電圧出力端子81aと現像ロ
ーラ41との間には、定電圧素子としてのツェナーダイ
オード83及び現像バイアス電圧印加時の方向とは逆方
向に流れようとする電流を阻止する第1の電流阻止手段
としてのダイオード84aが直列に接続されている。こ
こで、ツェナーダイオード83のカソード端子が高電圧
出力端子81aに接続され、ツェナーダイオード83及
びダイオード84aのアノード端子同士が接続され、ダ
イオード84aのカソード端子が現像ローラ41に接続
されている。このように接続されたツェナダイオード8
3は、高電圧出力端子81aから現像ローラ41側へ電
流が流れたときに定電圧特性を示し、ダイオード84a
は、現像ローラ41から高電圧出力端子81a側へ流れ
ようとする電流を阻止する。
【0058】また、ツェナーダイオード83のダイオー
ド84a側とグランドとの間には、ツェナーダイオード
83のダイオード84a側からグランドを介して感光体
の芯金部1aへ電流を流すために、抵抗素子85及び現
像バイアス電圧印加時の方向とは逆方向に流れようとす
る電流を阻止する第2の電流阻止手段としてのダイオー
ド84bが直列に接続されている。このダイオード84
bは、グランド側から上記ツェナーダイオード83のダ
イオード84a側へ流れようとする電流を阻止する。
【0059】また、上記ダイオード84aの両端には、
その両端を必要に応じて短絡する回路開閉手段としての
リレー88が並列に接続され、このリレー88の駆動端
子には制御部14からの信号線が接続され、制御部14
から送られてくる制御信号によってリレー88の開閉回
路がON/OFF制御される。
【0060】また、上記ダイオード84aと現像ローラ
41との接続点とグランドとの間には双方向定電圧素子
としてのバリスタ87が接続されている。このバリスタ
87及びダイオード84aは、現像ローラ41にセミフ
ロートバイアスモードの現像バイアス電圧を印加するた
めに用いられ、また、上記リレー88は、現像バイアス
電圧の印加モードをセミフロートバイアスモード又は固
定バイアスモードのいずれか一方に設定するために用い
られる。画像形成時の感光体1上の静電潜像を現像する
際に、リレー88をOFF状態にするとセミフロートバ
イアスモードになり、リレー88をON状態にするとダ
イオード84aがショートされて固定バイアスモードに
なる。また、感光体1上の静電潜像を現像していない非
画像形成時には、リレー88はOFF状態になるように
制御される。
【0061】本実施例2のセミフロートバイアスモード
での現像時、固定バイアスモードでの現像時、及び非現
像時における現像ローラ41と対向する位置の感光体1
の表面電圧VCと現像ローラ41の電圧VBとの関係を示
す特性図は、上記実施例1と同様に、それぞれ図3
(a)、(b)及び(c)のようになる。
【0062】図3(a)のセミフロートバイアスモード
での現像時において、感光体1の表面電圧VCが(Vout
−VZD1)以下のときはダイオード84aがON状態と
なり、現像ローラ41の電圧VBは(Vout−VZD1)に
保たれる。感光体1の表面電圧VCが(Vout−VZD1
を超えるとダイオード84aはOFF状態となり、リレ
ー88もOFF状態となっているので、感光体1の表面
電圧VCがバリスタ電圧VZNR1を超えるまでは、現像ロ
ーラ41からグランドを介して感光体1に流れる電流経
路が遮断され、感光体1の表面電圧VCと現像ローラ4
1の電圧VBは略同じになる。感光体1の表面電圧VC
バリスタ電圧VZNR1を超えると、バリスタ87がON状
態になるので、現像ローラ41の電圧VBはバリスタ電
圧VZNR1に保たれる。
【0063】図3(b)の固定バイアスモードでの現像
時においては、リレー88がON状態になっているの
で、現像ローラ41の電圧VBは常に(Vout−VZD1
に保たれる。ここで、感光体1の表面電圧VCが現像ロ
ーラ41の電圧VBよりも高いときには、現像液中のト
ナーが感光体1上に付着することにより発生する電流I
1が現像ローラ41から抵抗素子85及びダイオード8
4bを通って感光体1の芯金部1aに流れる。この電流
1により抵抗素子85(抵抗値=R1)の両端には電圧
(R1×I1)が発生する。現像ローラ41の電圧V
Bは、この電圧(R1×I1)及び上記電圧(Vout−V
ZD1)のいずれか大きい方になるので、現像ローラ41
の電圧VBを(Vout−VZD1)に保つためには、抵抗素
子85で発生した電圧(R1×I1)を(Vout−VZD1
よ小さくする必要がある。すなわち、前述の数1に示す
不等式を満足するように、抵抗素子85の抵抗値R1
選ぶ必要がある。
【0064】図3(c)の静電潜像を現像していないと
きには、高電圧発生部81の出力電圧Voutは0Vにな
り、感光体1の表面電圧VCが−VZD1から0Vの間はツ
ェナーダイオード83、ダイオード84b及びバリスタ
87がそれぞれOFF状態になり、感光体1の表面電圧
Cが0VからVZNR1の間はダイオード84a及びバリ
スタ87がそれぞれOFF状態になるので、現像ローラ
41から感光体1への電流経路が遮断され、感光体1の
表面電圧VCと現像ローラ41の電圧VBは略同じにな
る。この動作はツェナーダイオード83のツェナー電圧
ZD1がバリスタ87のバリスタ電圧VZNR1より小さい
場合であるが、バリスタ電圧VZNR1がツェナー電圧V
ZD1より小さい場合には前述の−VZD1を−VZNR1に置き
換えて動作を考えればよい。
【0065】このように静電潜像を現像していないとき
の感光体1の表面電圧VCは除電されて略0Vか、クリ
ーニングブレード62の摩擦帯電によって負の電圧を持
っている。したがって、ツェナーダイオード83のツェ
ナー電圧VZD1及びバリスタ87のバリスタ電圧VZNR1
の小さい方の値を摩擦帯電による感光体1の表面電圧V
Cの絶対値の最大値よりも大きくしておけば、常に現像
ローラ41からグランドを介した感光体1への電流経路
を遮断して感光体1の表面電圧VCと現像ローラ41の
電圧VBとを略同じにすることができ、感光体1及び現
像ローラ41へのトナー付着を防止し、現像装置4やク
リーニング装置6などにおけるヘドロやトナーフィルミ
ングの発生を未然に防止できる。
【0066】更に具体的には、ツェナー電圧VZD1が5
0Vのツェナーダイオード83、バリスタ電圧VZNR1
470Vのバリスタ87、及び抵抗値が1MΩの抵抗素
子85を用い、高電圧発生部81の出力電圧Voutを2
00Vに設定したところ、感光体1及び現像ローラ41
へのトナー付着を防止し、現像装置4やクリーニング装
置6などにおけるヘドロやトナーフィルミングの発生を
未然に防止できた。
【0067】また、2つのリレーを用いる場合に比較し
て、本実施例2の場合には機械的接点を有するリレーの
使用個数が少なくなるので、現像バイアス電源8の製造
コストが安価になり、また切り換え動作の信頼性も向上
する。 (以下、余白)
【0068】なお、上記実施例2は正帯電感光体1及び
負帯電トナーを用い、現像ローラ41に正極性の現像バ
イアス電圧を印加する場合を示しているが、本発明は、
図6に示すように負極性の現像バイアス電圧を印加する
場合にも適用できるものである。図6の現像バイアス電
源8は、図5の現像バイアス電源8の高電圧発生部81
内のダイオード、ツェナーダイオード83、ダイオード
84a,84bの向きを逆向きにしたものである。この
図6の現像バイアス電源8を用いた場合でも、上記実施
例2と同様に、静電潜像を現像していないときの感光体
1の表面電圧VCと現像ローラ41の電圧VBとを略同じ
にすることができ、感光体1及び現像ローラ41へのト
ナー付着を防止し、現像装置4やクリーニング装置6な
どにおけるヘドロやトナーフィルミングの発生を未然に
防止できる。
【0069】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、像担持体上の
潜像の現像時に安定した現像バイアス電圧を印加できる
とともに、像担持体上の潜像を現像しない非現像時に像
担持体の負電荷又は正電荷が残留している像担持体表面
が現像剤担持体に対向する場合でも、現像剤担持体の電
位が像担持体の電位と略同じになり、両担持体のどちら
にも不必要なトナーが付着しなくなるという効果があ
る。更に、機械的接点を有するリレーの使用個数が従来
より少なくなるので、安価になり、かつ信頼性が高くな
るという効果がある。
【0070】特に、請求項2の発明によれば、上記請求
項1の発明の効果に加えて、制御手段によって回路開閉
手段を開閉動作を制御することにより、像担持体上の潜
像の現像時の現像バイアス電圧印加モードとして、固定
バイアスモード及びセミフロートバイアスモードのいず
れか一方を選択して設定できるようになるという効果が
ある。
【0071】請求項3の発明によれば、像担持体上の潜
像の現像時に安定した正極性の現像バイアス電圧を印加
できるとともに、像担持体上の潜像を現像しない非現像
時に、現像バイアス電圧と逆極性の電荷が残留している
像担持体表面が現像剤担持体に対向する場合でも、現像
剤担持体の電位が像担持体の電位と略同じになり、両担
持体のどちらにも不必要なトナーが付着しなくなるとい
う効果がある。更に、機械的接点を有するリレーの使用
個数が従来より少なくなるので、安価になり、かつ信頼
性が高くなるという効果がある。
【0072】特に、請求項4の発明によれば、上記請求
項3の発明の効果に加えて、制御手段によって回路開閉
手段を開閉動作を制御することにより、像担持体上の潜
像の現像時の現像バイアス電圧印加モードとして、固定
バイアスモード及びセミフロートバイアスモードのいず
れか一方を選択して設定できるようになるという効果が
ある。さらに、像担持体上の潜像を現像しない非現像時
に、現像バイアス電圧と同極性の電荷が残留している像
担持体表面が現像剤担持体に対向する場合でも、現像剤
担持体の電位が像担持体の電位と略同じになり、両担持
体のどちらにも不必要なトナーが付着しなくなるという
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1に係る画像形成装置の現像バイアス電
源の概略構成を示す回路図。
【図2】同画像形成装置の概略構成図。
【図3】(a)はセミフロートバイアスモードでの現像
時における感光体の表面電圧VCと現像ローラの電圧VB
との関係を示す特性図。(b)は固定バイアスモードで
の現像時における感光体の表面電圧VCと現像ローラの
電圧VBとの関係を示す特性図。(c)は非現像時にお
ける感光体の表面電圧VCと現像ローラの電圧VBとの関
係を示す特性図。
【図4】実施例1の変形例に係る画像形成装置の現像バ
イアス電源の概略構成を示す回路図。
【図5】実施例2に係る画像形成装置の現像バイアス電
源の概略構成を示す回路図。
【図6】実施例2の変形例に係る画像形成装置の現像バ
イアス電源の概略構成を示す回路図。
【図7】従来例に係る画像形成装置の現像バイアス電源
の概略構成を示す回路図。
【図8】(a)は同画像形成装置のセミフロートバイア
スモードでの現像時における感光体の表面電圧VCと現
像ローラの電圧VBとの関係を示す特性図。(b)は同
画像形成装置の固定バイアスモードでの現像時における
感光体の表面電圧VCと現像ローラの電圧VBとの関係を
示す特性図。
【符号の説明】
1 感光体 1a 芯金部 2 帯電チャージャ 3 イレーサ 4 湿式現像装置 5 転写チャージャ 6 クリーニング装置 7 除電ランプ 8 現像バイアス電源 9 転写紙 12 制御部 13 DC電源 14 制御部 41 現像ローラ 81 高電圧発生部 82 可変抵抗器 83 ツェナーダイオード 84 ダイオード 85 抵抗素子 86 トランジスタ 87 バリスタ 88,89 リレー D 現像液

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】像担持体に対向する現像剤担持体に、現像
    バイアス電圧として直流電圧を印加する現像バイアス電
    源を備えた画像形成装置において、 該現像バイアス電源の高電圧出力端子を、該高電圧出力
    端子側の定電圧素子と現像バイアス電圧印加時の方向と
    は逆方向に流れようとする電流を阻止する該現像剤担持
    体側の逆電流阻止手段とを直列に介して、該現像剤担持
    体に接続し、 該現像剤担持体を、抵抗素子と回路開閉手段とを直列に
    介して、該像担持体の導電性基体に接続し、 該回路開閉手段の開閉動作を制御する制御手段を設けた
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】上記現像剤担持体を、双方向定電圧素子を
    介して像担持体の導電性基体に接続したことを特徴とす
    る請求項1の画像形成装置。
  3. 【請求項3】像担持体に対向する現像剤担持体に、現像
    バイアス電圧として直流電圧を印加する現像バイアス電
    源を備えた画像形成装置において、 該現像バイアス電源の高電圧出力端子を、定電圧素子を
    介して該現像剤担持体に接続し、 該現像剤担持体を、抵抗素子と現像バイアス電圧印加時
    の方向とは逆方向に流れようとする電流を阻止する第1
    の逆電流阻止手段とを直列に介して、該像担持体の導電
    性基体に接続したことを特徴とする画像形成装置。
  4. 【請求項4】上記現像剤担持体を、現像バイアス電圧印
    加時の方向とは逆方向に流れようとする電流を阻止する
    第2の逆電流阻止手段を介して、上記定電圧素子の現像
    剤担持体側、及び上記抵抗素子又は上記第1の逆電流阻
    止手段の該現像剤担持体側に接続し、 該現像剤担持体を、更に双方向定電圧素子を介して像担
    持体の導電性基体に接続し、 該第2の逆電流阻止手段の両端を必要に応じて短絡させ
    る回路開閉手段と、該回路開閉手段の開閉動作を制御す
    る制御手段とを設けたことを特徴とする請求項3の画像
    形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011139570A (ja) * 2009-12-28 2011-07-14 Brother Industries Ltd 多出力電源装置および当該電源装置を備えた画像形成装置
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