JPH087654Y2 - プリント基板を半田処理する装置 - Google Patents

プリント基板を半田処理する装置

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JPH087654Y2
JPH087654Y2 JP1990128577U JP12857790U JPH087654Y2 JP H087654 Y2 JPH087654 Y2 JP H087654Y2 JP 1990128577 U JP1990128577 U JP 1990128577U JP 12857790 U JP12857790 U JP 12857790U JP H087654 Y2 JPH087654 Y2 JP H087654Y2
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solder
soldering
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益幸 河野
陽三 内田
昇 日坂
邦男 森田
光男 藤井
章 新田
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神鋼メックス株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、プリント基板を半田処理する装置に関する
ものである。
(従来の技術) プリント基板は、エポキシ樹脂板上にICチップ等を乗
せ半田ずけする銅製のランドを配列したものであり、IC
チップ等を半田ずけする前にランド表面に1〜30μm程
度の薄く均一な厚さの半田層を作っておく必要がある。
この半田層を作る半田処理装置には、竪型と水平型があ
り、竪型はプリント基板を垂直に吊るして処理するの
で、エアーナイフで平滑化されたあと凝固するまでの間
に、半溶融のランド上の半田が重力によりランド下方へ
流下し、凝固するためランド表面に均一な厚さの半田層
を形成することができなかった。この問題の解決と生産
性向上のために、近年、水平型半田処理装置が開発され
つつある。水平型半田処理装置として特開昭55-91191
号、特開昭63-9188号などが提案されている。以下に水
平型半田処理装置について説明する。
第7図に水平型半田処理装置の概念図を、第8図に上
部溶融半田槽の拡大図を示す。図中13は溶融半田槽側
壁、14は上半田ロール、15は下半田ロール、17はU字形
切欠部、21はプリント基板、25は酸化防止剤、26は溶融
半田、42は上部溶融半田槽、50はフラックス装置、51は
上フラックスロール、52は下フラックスロール、53はフ
ラックス供給樋、54はフラックス受け、55はフラック
ス、81は下部溶融半田槽、82は底、83はL型シール板、
84は半田噴流口、85はエアーナイフ、86は搬出ロール、
71はオーバーフロー開口部をそれぞれ示す。
水平型半田処理装置は、予熱ヒータ(図示せず)、フ
ラックス装置、溶融半田槽、エアーナイフ、冷却装置
(図示せず)から構成されている。
予熱ヒータは半田処理に当たって、プリント基板を50
〜150℃の温度に加熱する装置である。フラックス装置5
0はフラックス供給樋53、上フラックスロール51、下フ
ラックスロール52、フラックス受け54等から構成されて
おり、フラックス供給樋53とフラックス受け54からの液
体のフラックスを上下一対のフラックスロール51、52で
プリント基板21の両面に塗布する装置である。なお、フ
ラックス供給樋53から流下したフラックス55はフラック
ス受け54に集められフラックスタンク(図示せず)へ戻
る。
溶融半田槽は下部溶融半田槽81と上部溶融半田槽42か
ら構成されており、下部溶融は半田槽81はプリント基板
の半田処理時に上部溶融半田槽42から漏洩する半田の受
皿と上部溶融半田槽42への半田供給源の機能を果たす。
下部溶融半田槽81と上部溶融半田槽42内には溶融半田26
が満たしてあり、溶融半田26の酸化防止のために、酸化
防止剤25が溶融半田26の表面を被覆している。なお、溶
融半田26の温度は230〜250℃程度である。
上部溶融半田槽42はプリント基板のランド表面に半田
層を形成させる溶融半田槽で、この溶融半田槽は溶融半
田槽側壁13、底82、複数の上下半田ロール14、15、L型
シール板83および半田噴流口84等から構成されている。
上半田ロール14と下半田ロール15は、ロール軸を介して
溶融半田槽側壁13でシールされ、溶融半田槽側壁外側に
設けられた軸受(図示せず)で支持されている。上半田
ロール14は第8図に示すように、溶融半田槽側壁13のU
字形切欠部17にロール軸が挿入されているため、上半田
ロール14と下半田ロール15は通常は密着しており、プリ
ント基板が通過するときに、プリント基板の厚みに応じ
て上半田ロール14が上方に移動できるようになってい
る。下半田ロール15と底82との間隙はL型シール板83で
シールされ、溶融半田26の漏洩を防止している。なお、
下部溶融半田槽81と上部溶融半田槽42には溶融半田26の
保温および加熱のためのヒータ(図示せず)が設置して
ある。また、上部溶融半田槽42への溶融半田の供給は、
下部溶融半田槽81からポンプ(図示せず)で、上部溶融
半田槽42内の半田噴流口84に行われ、過剰の溶融半田26
はオーバーフロー開口部71からオーバーフローさせ下部
溶融半田槽81に返す。上部溶融半田槽42内および下部溶
融半田槽81内の溶融半田26の酸化防止のために、酸化防
止剤25が溶融半田26の表面を被覆している。酸化防止剤
25は酸化防止剤タンク(図示せず)から別途ポンプ(図
示せず)で上部溶融半田槽42へ供給され、オーバーフロ
ーして下部溶融半田槽81へ流下する。下部溶融半田槽81
からオーバーフローした酸化防止剤は酸化防止剤タンク
(図示せず)へ戻る。
エアーナイフ85はプリント基板のランド上の余分の溶
融半田を、熱風で吹き飛ばし半田層の厚みを均一にする
ための装置で、上下エアーナイフともプリント基板の厚
みに応じて上下移動および傾転調整ができ、下エアーナ
イフは基板進行方向への移動調整ができるようになって
いる。
冷却装置(図示せず)はプリント基板のランド上の溶
融半田を所定の冷却速度で冷却し、ランド上の半田層の
表面を正常に仕上げる装置である。
以上が水平型半田処理装置の概要説明であるが、次に
プリント基板の半田処理について説明する。
プリント基板は半田処理に当たって、予熱ヒータ(図
示せず)で加熱され、つづいてフラックス装置50でフラ
ックスを上下フラックスロール51、52で両面に塗布され
る。フラックスが塗布されたプリント基板は上半田ロー
ル14を押し上げ上部溶融半田層42に送り込まれる。プリ
ント基板が上部溶融半田槽42内を通過中に溶融半田26は
プリント基板のランドに融着する。上部溶融半田槽42内
から送り出されたプリント基板はエアーナイフ85でラン
ド上の余分の溶融半田が吹き飛ばされ、ランド上の半田
槽の厚みが均一にされる。その後、プリント基板は搬出
ロール86によって冷却装置に送られる。冷却装置に送ら
れたプリント基板は冷却装置(図示せず)によって所定
の冷却速度で冷却される。
(考案が解決しようとする課題) 以上が水平型半田処理装置の概要説明であるが、水平
型半田処理装置ではプリント基板を溶融半田槽内を通過
させるため、溶融半田の漏れは止むを得ないものとされ
ている。しかし、溶融半田の漏れはプリント基板の半田
処理に以下のような問題をもたらしている。
前記したように上部溶融半田槽42では、上半田ロール
14が上方に移動する構造のため、溶融半田槽側壁13にU
字形切欠部17を設けている。したがって、U字形切欠部
17からは溶融半田26が漏れ、漏れた溶融半田は大気に触
れ酸化しながら下部溶融半田槽81に落下し、落下点で下
部溶融半田槽81内の溶融半田26を乱し、これが溶融半田
26の酸化を著しく進行させる。酸化した半田は半田処理
時のフラックスあるいは酸化防止剤と混合してスラッジ
状になり、溶融半田表面に浮遊し、一部は微細な状態で
溶融半田中に混入する。この混入物がプリント基板のラ
ンド上の半田槽に付着すると、その仕上がり状態に悪影
響を及ぼすことになる。
また、上部溶融半田槽42のプリント基板入口側の上下
半田ロール14、15にプリント基板21が噛み込むと、その
部分はプリント基板の上下を上下半田ロール14、15で圧
迫されているので、通常半田が漏れ出すことはない。し
かし、万一上下半田ロール14、15の表面に異物が付着し
ている場合等で、半田が漏れると、これがプリント基板
上面に流れて、フラックス装置50内へ逆流することがあ
り、その取り除き清掃に時間がかかり好ましくない。プ
リント基板の両端より外側の上下半田ロール14、15の隙
間からは、構造上、溶融半田26が漏れるが、これはプリ
ント基板上面に乗らず、直接下部溶融半田槽81へ戻るの
で、フラックス装置50内へ逆流することはない。
プリント基板入口側の上半田ロール14は、上部溶融半
田槽42内の溶融半田26表面上の酸化防止剤25とつねに接
し、プリント基板の進行方向に添った回転をしているた
め、同上半田ロール14の表面に酸化防止剤25を付着さ
せ、これを半田処理前のプリント基板上面に塗布するこ
とになる。このため、プリント基板のランド上のフラッ
クスと酸化防止剤が混合し、ランドへの溶融半田の濡れ
性を損なわせるおそれがある。
プリント基板へのフラックスの塗布は二組の上下一対
のフラックスロールで行っているが、上、下フラックス
ロール軸が垂直方向に同一線上に配列されているため、
第9図に示すように、小径の孔(0.2〜0.3mm)103を有
するランド102では、ランド102上下面から同時に孔103
を塞ぐことになり、孔中の空気が抜けきれず孔103の内
部までフラックスを浸入させることが困難な場合があ
る。
プリント基板の大きさは多種多様で、上部溶融半田槽
42を通過中の溶融半田26の漏れ量も一様ではない。しか
し、上部溶融半田槽42内の溶融半田量は半田処理の点か
ら一定量で、かつ温度、成分が均一でなければならな
い。このため、漏れる溶融半田量を補い、かつ上部溶融
半田槽42内の溶融半田26を一定量に保持するため、下部
溶融半田槽81からポンプで溶融半田を補給し、上部溶融
半田槽42の溶融半田槽側壁13に設けたオーバーフロー開
口部71からオーバーフローさせている。一方、上部溶融
半田槽42内の溶融半田26上の酸化防止剤25も層厚を一定
に保つ必要があり、また、溶融半田26表面上の滞留時間
が長くなると溶融半田の熱により劣化するので、常に新
しい酸化防止剤を供給し、かつオーバーフローさせるこ
とが不可欠である。このために、酸化防止剤を別途ポン
プで供給しオーバーフロー開口部71からオーバーフロー
させている。しかし、単にオーバーフロー開口部を設け
ただけであると、溶融半田26の上を覆っている酸化防止
剤25が先に流れ出し、溶融半田上から酸化防止剤が無く
なり、非常に不都合であった。
(課題を解決するための手段) 本考案は前記の問題点を解決し、半田処理した良好な
プリント基板を提供するためのもので、第1考案はプリ
ント基板を溶融半田槽内で半田処理する水平型半田処理
装置において、溶融半田槽の側壁と上下ロールの両端面
の間に溶融半田漏れ防止板を設置したプリント基板を半
田処理する装置である。
第2考案はプリント基板を溶融半田槽内で半田処理す
る水平型半田処理装置において、溶融半田槽の入口側
に、下端がプリント基板に接し、かつ、プリント基板の
厚さ変化に応じて揺動する溶融半田流出防止板を設けた
プリント基板を半田処理する装置である。
第3考案はプリント基板を溶融半田槽内で半田処理す
る水平型半田処理装置において、溶融半田槽の入口側
に、エアーノズルを設けたプリント基板を半田処理する
装置である。
第4考案はプリント基板を溶融半田槽内で半田処理す
る水平型半田処理装置において、上部溶融半田槽内の入
口側と出口側の上ロールの上部に、上ロールに接するロ
ールを設けたプリント基板を半田処理する装置である。
第5考案はプリント基板を溶融半田槽内で半田処理す
る水平型半田処理装置において、フラックス装置の上、
下フラックスロールの垂直軸芯線をずらしたプリント基
板を半田処理する装置である。
第6考案はプリント基板を溶融半田槽内で半田処理す
る水平型半田処理装置において、溶融半田槽の側壁に、
上部が狭く、下部が広い孔を設けた高さ可変の溶融半田
のオーバーフロー口を設けたプリント基板を半田処理す
る装置である。
(作用) 以下、本考案の作用について説明する。
水平型半田処理装置は第8図に示すように、プリント
基板の厚さに応じて、上半田ロール14が上下に移動する
ため、溶融半田槽側壁13にはU字形切欠部17が設けてあ
り、この部分から溶融半田26が漏れる。これを防止する
ために、U字形切欠部17に溶融半田漏れ防止板を設置す
る。溶融半田漏れ防止板には溶融半田槽と同じ材質また
は耐熱性樹脂を用いる。溶融半田漏れ防止板と溶融半田
槽の間には、熱膨張による隙間調整のためにシムを挿入
する。これらによって、溶融半田の漏れを防止すること
ができる。
上部溶融半田槽42のプリント基板入口側の上下半田ロ
ール14、15にプリント基板21が噛み込むと、その部分は
プリント基板の上下を上下半田ロール14、15で圧迫され
ているので、通常半田が漏れ出すことはない。しかし、
万一上下半田ロール14、15の表面に異物が付着している
場合等で、半田が漏れると、これがプリント基板上面に
流れて、フラックス装置50内へ逆流することがあり、そ
の取り除き清掃に時間がかかり好ましくない。これを防
止するため、溶融半田槽の前面に溶融半田流出防止板ま
たはエアーノズルを設ける。この溶融半田流出防止板
は、溶融半田槽側壁に回転軸を設け、これに軸着する。
溶融半田流出防止板の幅は溶融半田槽の幅に合わせ、長
さはプリント基板通過位置と回転軸との間隔より長めで
ある。このため、プリント基板が通過時、溶融半田流出
防止板を押し上げる状態になり、したがって、溶融半田
流出防止板はプリント基板に接し、かつ、プリント基板
の厚さ変化に応じて揺動することができる。溶融半田流
出防止板の先端には、樹脂、ゴム等の軟らかく、摩耗係
数の小さい耐熱性の材料でできた保護材が着脱可能な状
態で取りつけてある。場合によっては、溶融半田流出防
止板を同様材料で作り保護材を省略することができる。
この保護材はプリント基板の表面を傷つけないようにす
るためのもので、摩耗したときはこの部分のみ取り換え
可能である。これによって、プリント基板上に漏れ出た
溶融半田の逆流を防止することができる。
また、エアーノズルはプリント基板の上方に1個、熱
風の吹き出し口をプリント基板の進行方向に向けて設け
る。エアーノズルの幅は溶融半田槽の幅に合わせる。エ
アーノズルの設置高さは、プリント基板の厚さに応じて
上下に移動させる。エアーノズルからは、別に設けたエ
アーヒータからの熱風を吹き出させ、プリント基板上の
溶融半田がプリント基板上に逆流するのを防止する。熱
風を吹き出させる理由は漏れ出した溶融半田を溶融状態
に保つためのもので、その温度は半田の融点よりやや高
めである。これによって、半田処理前のプリント基板上
に漏れ出した溶融半田をこの部分で止め、プリント基板
の両端から、下にある下部溶融半田槽81の中へ流下させ
る。
第8図に示すように、プリント基板入側の上半田ロー
ル14は、溶融半田26表面上の酸化防止材25とつねに接
し、プリント基板の進行方向に添った回転をしているた
め、上半田ロール14の表面に付着した酸化防止剤を半田
処理前のプリント基板上面に塗布することになる。この
ため、プリント基板のランド上に施されたフラックスに
酸化防止剤が混合し、ランドの溶融半田に対する濡れ性
が損なわれ、溶融半田が融着しない部分が発生する可能
性がある。これを防止するために溶融半田槽内の入口側
と出口側の上半田ロール14の上部に、上半田ロール14に
接するロールを設ける。このようにすると、このロール
の回転方向は、酸化防止剤25に接したのち、溶融半田に
接する方向に回転することになるので、上記ロールの表
面に酸化防止剤25が付着することはない。出口側ロール
は酸化防止剤25に接したのち、上半田ロール14に接する
方向に回転しているため、上半田ロール14に酸化防止剤
25を付着することになるが、上半田ロール14が溶融半田
26に接する方向に回転しているため、上半田ロール14に
付着した酸化防止剤25は溶融半田26内に移動し、溶融半
田26表面に浮上することになり、プリント基板に酸化防
止剤25が付着することはない。また、上半田ロール14の
上部に、上半田ロール14に接するロールを設けることに
より、上部溶融半田槽42内の溶融半田量を増すことがで
きる。このため、熱容量が大きくなり、プリント基板通
過後の溶融半田の温度変化が小さくなるので仕上がり状
態が安定し好都合である。
フラックス装置の上、下フラックスロールの軸芯線を
ずらした理由は、プリント基板上の小径の孔を有するラ
ンドにおいても、孔の内部までフラックスを浸入させる
ためである。上、下フラックスロールの軸芯線をずらす
ことによって、孔中の空気が抜け、孔の内部までフラッ
クスを浸入させることができる。
溶融半田槽の側壁に高さ可変の溶融半田のオーバーフ
ロー口を設けた理由は、プリント基板の大きさに関係な
く、溶融半田槽内の溶融半田量を一定に保つためであ
る。オーバーフロー口は溶融半田槽の溶融半田槽側壁に
開口部を設け、この開口部にオーバーフロー口のあるオ
ーバーフロー調節板を取付ける。オーバーフロー調節板
はプリント基板の大きさ、すなわち、溶融半田の漏れ量
に応じた高さに取付ける。オーバーフロー調節板の取付
けに当たっては、酸化防止剤と溶融半田の界面がオーバ
ーフロー口にくるようにオーバーフロー調節板を取りつ
ける。オーバーフロー口の形状は酸化防止剤と溶融半田
のオーバーフロー量にあわせて、例えば、上部を狭く、
下部を広くしてもよい。このようにして、酸化防止剤と
溶融半田を同時に一定量ずつオーバーフローさせること
ができる。
(実施例) 以下に本考案の実施例について説明する。
実施例1 第1図は第1考案の溶融半田漏れ防止板の実施例を示
し、第1図(a)は平面図、第1図(b)は断面図、第
1図(c)は正面図をそれぞれ示す。図中11は溶融半田
漏れ防止板、12はシム、13は溶融半田槽側壁、14は上半
田ロール、15は下半田ロール、16はロール軸、17はU字
形切欠部を示す。溶融半田槽側壁13は溶融半田漏れ防止
板11を挿入する部分のみ厚みの一部を削除し、この部分
に、下半田ロール15のロール軸16に嵌入した溶融半田漏
れ防止板11とシム12を挿入する。シム12は溶融半田漏れ
防止板11と同じ大きさである。このようにして、U字形
切欠部17を溶融半田漏れ防止板11とシム12によって閉鎖
し、溶融半田の漏れを防止することができた。
半田処理に際しては、上半田ロール14のロール軸16を
上方からU字形切欠部17に挿入しているため、プリント
基板の厚さに応じて、上半田ロール14は上方に移動する
ことができる。溶融半田漏れ防止板11の上半田ロール14
のロール軸16が通る一部分は上方に開いたU字孔が設け
てあるので、上半田ロール14の表面を清掃する時は、同
ロールを上方に持ち上げて取り外すことができるので、
作業が容易になる。シム12を溶融半田漏れ防止板11と溶
融半田槽側壁13の間に挿入しているため、加工誤差を容
易に吸収し、溶融半田の漏れを防止することができた。
なお。溶融半田漏れ防止板11には特殊フェノール樹脂積
層材を、シム12にはステンレス鋼を用いた。
実施例2 第2図は第2考案の溶融半田流出防止板の実施例を示
す概略図である。図中13は溶融半田槽側壁、14は上半田
ロール、15は下半田ロール、21はプリント基板、22は揺
動軸、23は溶融半田流出防止板、24は保護材、25は酸化
防止剤、26は溶融半田、27は漏れ出た溶融半田をそれぞ
れ示す。溶融半田流出防止板23を溶融半田槽側壁13に設
けた揺動軸22に軸着する。溶融半田流出防止板23の幅は
溶融半田槽の幅にあわせ、長さはプリント基板21通過位
置と揺動軸22との間隔より長めである。このため、プリ
ント基板21通過時、溶融半田流出防止板23を押し上げる
状態になり、したがって、溶融半田流出防止板23はプリ
ント基板21に接し、かつ、プリント基板21の厚さ変化に
応じて揺動することができる。溶融半田流出防止板23の
先端には、保護材24の着脱可能な状態で取りつけた。保
護材24にはフッ素樹脂を用いた。
半田処理に際しては、プリント基板21と上半田ロール
14との接触部の隙間から漏れ出した溶融半田27が、プリ
ント基板21の上面を逆流することがあるが、溶融半田流
出防止板23によって、漏れ出した溶融半田27をプリント
基板21の側面から下部溶融半田槽81へ流下させ、流れの
前にあるフラックス装置への流入を最小限に止めること
ができた。
実施例3 第3図は第3考案のエアーノズルの実施例を示す概略
図である。図中13は溶融半田槽側壁、14は上半田ロー
ル、15は下半田ロール、21はプリント基板、25は酸化防
止剤、26は溶融半田、27は漏れ出た溶融半田、31はエア
ーノズル、32は熱風をそれぞれ示す。エフーノズル31を
熱風32の吹き出し口をプリント基板21の進行方向に向け
て設けた。エフーノズル31の幅は溶融半田槽の幅に合わ
せた。エアーノズル31の設置高さは溶融半田槽側壁13に
設けた取付け金具(図示せず)で、プリント基板21の厚
さに応じて上下させた。エアーノズル31からは、別に設
けたエアーヒータからの熱風32を吹き出させた。なを、
熱風32の温度は約250℃ある。
半田処理に際しては、プリント基板21と上半田ロール
14との隙間から漏れ出した溶融半田27が、プリント基板
21の上面を逆流した場合、エアーノズル31からの熱風32
吹き出しによって、漏れ出した溶融半田27をプリント基
板21上から入口側上下半田ロール14、15側へ吹き寄せ、
プリント基板21の側面、あるいはプリント基板21が通過
し終わると基板の終端から下部溶融半田槽81へ流下さ
せ、前述のフラックス装置50への流入を最小限に止める
ことができた。
実施例4 第4図は第4考案のロールの実施例を示す概略図であ
る。図中13は溶融半田槽側壁、14は上半田ロール、15は
下半田ロール、21はプリント基板、25は酸化防止剤、26
は溶融半田、41はロール、42は上部溶融半田槽をそれぞ
れ示す。上部溶融半田槽42内の入側と出側の上半田ロー
ル14の上部に、上半田ロール14に接するロールを設け
た。このロールには上、下半田ロール14、15と同じステ
ンレス鋼を用いた。
このロール41を設けることによって、溶融半田26量を
増し、溶融半田26の表面を上半田ロール14より高くする
ことができ、このため、プリント基板21通過前後の溶融
半田26の温度変化を最少にすることができた。また、半
田処理中に、酸化防止剤25が入口側の上半田ロール14に
付着してプリント基板21を汚すことはなかった。
実施例5 第5図は第5考案のフラックス供給装置の実施例を示
す概略図である。図中13は溶融半田槽側壁、14は上半田
ロール、15は下半田ロール、21はプリント基板、25は酸
化防止剤、26は溶融半田、42は上部溶融半田槽、51は上
フラックスロール、52は下フラックスロール、53はフラ
ックス供給樋、54はフラックス受け、55はフラックスを
それぞれ示す。上部溶融半田槽42の前面にあるフラック
ス装置の上フラックスロール51と下フラックスロール52
の軸芯線を前後にずらして設置した。
上フラックスロール51と下フラックスロール52の軸芯
線を前後にずらすことによって、プリント基板21上のラ
ンドの小径の孔の空気が一方に抜け、孔の内部までフラ
ックスを浸入させることができた。
実施例6 第6図は第6考案のオーバーフロー口の実施例を示す
概略図である。図中13は溶融半田槽側壁、14は上半田ロ
ール、15は下半田ロール、25は酸化防止剤、26は溶融半
田、42は上部溶融半田槽、71はオーバーフロー開口部、
72はオーバーフロー調節板、73はオーバーフロー口、74
は締めつけボルト用長孔をそれぞれ示す。溶融半田槽側
壁13の上部にオーバーフロー開口部71を設け、このオー
バーフロー開口部71にオーバーフロー口73のあるオーバ
ーフロー調節板72を溶融半田槽側壁13の外側から取付け
た。オーバーフロー調節板72の取付けは、オーバーフロ
ー調節板72の締めつけボルト用長孔74を利用し、ボルト
締めした。
半田処理に際しては、プリント基板の大きさ、すなわ
ち、溶融半田26の漏れ量に合わせ、かつ、酸化防止剤25
と溶融半田26の界面がオーバーフロー口73にくるように
取付けた。このようにして、溶融半田26上に酸化防止剤
25の層を残しながら溶融半田26をオーバーフローさせる
ことができた。本実施例では酸化防止剤25と溶融半田26
を所定の比率にするため、オーバーフロー口73は三角形
にした。
(考案の効果) 以上説明したように、本考案はプリント基板の半田処
理に係わる多くの問題点、すなわち、溶融半田の漏れ、
溶融半田と酸化防止剤のオーバーフロー、フラックスの
不均一塗布等を解決したもので、本考案によって、水平
型半田処理装置において、生産性良く、半田処理した良
好なプリント基板を産業界に提供することができるよう
になった。
【図面の簡単な説明】
第1図は第1考案の溶融半田漏れ防止板の実施例を示す
図で、第1図(a)は平面図、第1図(b)は断面図、
第1図(c)は正面図をそれぞれ示す。 第2図は第2考案の溶融半田流出防止板の実施例を、第
3図は第3考案のエアーノズルの実施例を、第4図は第
4考案のロールの実施例を、第5図は第5考案のフラッ
クス供給装置の実施例を、第6図は第6考案のオーバー
フロー口の実施例を示す概略図である。 第7図は水平型半田処理装置の概念図で、第8図は第7
図中の上部溶融半田槽の拡大図で、第9図はプリント基
板断面の概念図である。 11……溶融半田漏れ防止板、12……シム、13……溶融半
田槽側壁、14……上半田ロール、15……下半田ロール、
16……ロール軸、17……U字形切欠部、21……プリント
基板、22……揺動軸、23……溶融半田流出防止板、24…
…保護材、25……酸化防止剤、26……溶融半田、27……
漏れ出た溶融半田、31……エアーノズル、32……熱風、
41……ロール、42……上部溶融半田槽、50……フラック
ス供給装置、51……上フラックスロール、52……下フラ
ックスロール、53……フラックス供給樋、54……フラッ
クス受け、55……フラックス、71……オーバーフロー開
口部、72……オーバーフロー調節板、73……オーバーフ
ロー口、74……締めつけボルト用長孔、81……下部溶融
半田槽、82……底、83……L型シール板、84……半田噴
流口、85……エアーナイフ、86……搬出ロール、101…
…エポキシ樹脂、102……ランド、103……孔、104……
レジストマスク、H……段差。
フロントページの続き (72)考案者 新田 章 兵庫県高砂市美保里24―3 (56)参考文献 特開 昭63−31194(JP,A) 特開 昭55−91191(JP,A)

Claims (6)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】プリント基板を溶融半田槽内で半田処理す
    る水平型半田処理装置において、溶融半田槽の側壁と上
    下ロールの両端面の間に溶融半田漏れ防止板を設置した
    ことを特徴とするプリント基板を半田処理する装置。
  2. 【請求項2】プリント基板を溶融半田槽内で半田処理す
    る水平型半田処理装置において、溶融半田槽の入口側
    に、下端がプリント基板に接し、かつ、プリント基板の
    厚さ変化に応じて揺動する溶融半田流出防止板を設けた
    ことを特徴とするプリント基板を半田処理する装置。
  3. 【請求項3】プリント基板を溶融半田槽内で半田処理す
    る水平型半田処理装置において、溶融半田槽の入口側
    に、エアーノズルを設けたことを特徴とするプリント基
    板を半田処理する装置。
  4. 【請求項4】プリント基板を溶融半田槽内で半田処理す
    る水平型半田処理装置において、上部溶融半田槽内の入
    口側と出口側の上ロールの上部に、上ロールに接するロ
    ールを設けたことを特徴とするプリント基板を半田処理
    する装置。
  5. 【請求項5】プリント基板を溶融半田槽内で半田処理す
    る水平型半田処理装置において、フラックス装置の上、
    下フラックスロールの垂直軸芯線をずらしたことを特徴
    とするプリント基板を半田処理する装置。
  6. 【請求項6】プリント基板を溶融半田槽内で半田処理す
    る水平型半田処理装置において、溶融半田槽の側壁に、
    上部が狭く、下部が広い孔を設けた高さ可変の溶融半田
    のオーバーフロー口を設けたことを特徴とするプリント
    基板を半田処理する装置。
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DE2856460C3 (de) * 1978-12-28 1982-02-11 Gebr. Schmid GmbH & Co, 7290 Freudenstadt Vorrichtung zum Aufbringen einer Lotschicht auf eine Leiterplatte
JPS6331194A (ja) * 1986-07-24 1988-02-09 冨士プラント工業株式会社 プリント基板への半田膜形成方法

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