JPH0876382A - レジストパターンの形成方法 - Google Patents

レジストパターンの形成方法

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JPH0876382A
JPH0876382A JP6214415A JP21441594A JPH0876382A JP H0876382 A JPH0876382 A JP H0876382A JP 6214415 A JP6214415 A JP 6214415A JP 21441594 A JP21441594 A JP 21441594A JP H0876382 A JPH0876382 A JP H0876382A
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JP
Japan
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protective film
acid
polymer
resist
chemically amplified
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Application number
JP6214415A
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English (en)
Inventor
Yoshiyuki Shimizu
義之 清水
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Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
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Publication date
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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Materials For Photolithography (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 大気中の汚染物質に起因するPED現象、お
よび、保護膜中の酸または塩基のレジストの層への拡散
に起因するPED現象の発生を同時に抑制できるレジス
トパターンの形成方法の提供。 【構成】 下地11上に、ネガ型で酸触媒型化学増幅系
レジストの層13を形成する。次に、分子量分布が、5
000、50000および500000の互いに異なる
複数のピークを有する酸性ポリマーのポリアクリル酸を
以って、厚さ500Åの保護膜15を形成する。次に、
レジストの層13を保護膜15を介して、光により選択
的に露光する。次に、保護膜15を除去した後、露光済
の試料を熱処理、現像して所望のレジストパターン13
aを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は化学増幅系レジストを
用いてレジストパターンを形成する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、レジストの一種として、その露光
された部分に触媒としての酸または塩基が発生する化学
増幅系レジストと称されるものが知られている。このよ
うな化学増幅系レジストは、触媒を利用するため、高感
度・高解像度のレジストとして注目されている。
【0003】さらに、文献:「SPIE,Vol.19
25,pp.76−91(1993)」には、レジスト
の露光領域に発生した触媒が、周囲の未露光領域に拡散
するために、レジストの線幅、プロファイルまたは解像
力が所望のものから大きく変化すること(以下、「PE
D(Post Exposure Delay) 現象」という。)を防ぐため
に、酸を触媒とするレジスト中に、フォトベースを少量
添加するレジストパターンの形成方法が開示されてい
る。このフォトベースは、例えば酸発生剤の側鎖に塩基
性の基を結合させたもので、未露光部では塩基性を示
す。一方、露光部では、露光により発生した酸と中和し
て中性となる。その結果、露光部で発生した酸が未露光
部に拡散していくと、未露光部でこのフォトベースに中
和されて中性となる。従って、レジストにフォトベース
を添加することにより未露光部へ拡散した酸によるPE
D現象の発生を抑制することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の化学増幅系レジ
ストでは、その露光を終えたときから露光後のベーク処
理を行うまでの間に大気雰囲気中に放置しておくと、大
気雰囲気中の微量汚染物質に起因したPED現象が発生
する。この場合のPED現象が起こる原因は、酸触媒型
のもにあっては、露光部で発生した酸触媒が大気中の微
量汚染物質のうちの塩基性物質により中和されて失活す
るためであると考えられており、また、塩基触媒型のも
のにあっては、露光部で発生した塩基触媒が大気中の微
量汚染物質のうちの酸性物質により中和されて失活する
ためと考えられている。
【0005】ところで、上述の文献に開示の形成方法で
は、大気中の汚染物質に起因するPED現象の発生を防
ぐことはできない。
【0006】そこで、この出願に係る発明者は、特願平
6−33675号において、レジスト上に保護膜を形成
することにより、試料への大気中の微量汚染物質の影響
を簡単に防止する方法を提案している。例えば、酸触媒
型のレジスト上に、酸発生材を含む酸性ポリマの保護膜
を形成することにより、大気中の微量汚染物質に起因す
るPED現象の発生を防止する方法を提案している。
【0007】しかしながら、保護膜を形成した場合、大
気中の微量汚染物質に起因するPED現象は防ぐことが
できても、保護膜に含まれる酸または塩基の拡散に起因
するPED現象が発生してしまうおそれがある。また、
この拡散に起因して保護膜とレジストとのミキシングが
生じることにより、保護膜の剥離が困難となるおそれが
ある。
【0008】このため、大気中の汚染物質による触媒の
失活に起因するPED現象、および、保護膜の酸または
塩基のレジストへの拡散に起因するPED現象の発生を
同時に抑制できるレジストパターンの形成方法の実現が
望まれていた。
【0009】
【課題を解決するための手段】
<第1の発明>この出願に係る第1の発明のレジストパ
ターンの形成方法によれば、化学増幅系レジストの層に
対して選択的な露光をし、当該露光済の試料を熱処理
し、この熱処理済の試料を現像して所望のレジストパタ
ーンを形成するにあたり、少なくとも露光後から熱処理
を行う前までの時期は、化学増幅系レジストの層上に、
有機材料からなる保護膜を設け、化学増幅系レジストが
酸触媒型のものである場合は、酸性ポリマーまたは酸発
生剤を含有するポリマーを以って保護膜を形成し、化学
増幅系レジストが塩基触媒型のものである場合は、塩基
性ポリマーまたは塩基発生剤を含有するポリマーを以っ
て保護膜を形成するレジストパターンの形成方法におい
て、保護膜を形成するポリマーとして、分子量分布が互
いに異なる複数のピークを有するポリマーを使用するこ
とを特徴とする。
【0010】また、好ましくは、第1の発明のレジスト
パターンの形成方法において、ポリマーとして、少なく
とも一部分のポリマーの側鎖に、当該ポリマーの分子量
を増やすための基(バルキーな基)が結合したポリマー
を使用すると良い。
【0011】また、好ましくは、第1の発明のレジスト
パターンの形成方法において、化学増幅系レジストが酸
触媒型のものである場合は、保護膜を、酸発生剤を含有
するポリマーを以って構成し、この酸発生剤から発生す
る酸の分子の大きさが、ヨウ化水素(HI)の結合長以
上であり、化学増幅系レジストが塩基触媒型のものであ
る場合は、保護膜を、塩基発生剤を含有するポリマーを
以って構成し、この塩基発生剤から発生する塩基の分子
の大きさが、ヨウ化水素(HI)の結合長以上であるこ
とを特徴とする。
【0012】<第2の発明>また、この出願に係る第2
の発明のレジストパターンの形成方法によれば、化学増
幅系レジストの層に対して選択的な露光をし、この露光
済の試料を熱処理し、この熱処理済の試料を現像して所
望のレジストパターンを形成するにあたり、少なくとも
露光後から熱処理を行う前までの時期は、化学増幅系レ
ジストの層上に、有機材料からなる保護膜を設け、化学
増幅系レジストが酸触媒型のものである場合は、酸発生
剤を含有するポリマーを以って保護膜を形成し、化学増
幅系レジストが塩基触媒型のものである場合は、塩基発
生剤を含有するポリマーを以って保護膜を形成するレジ
ストパターンの形成方法において、酸触媒型の場合は、
保護膜に、フォトベースを含有させ、塩基触媒型の場合
は、保護膜に、フォトアシッドを含有させることを特徴
とする。
【0013】但し、ここでフォトベースとは、酸発生剤
の側鎖に塩基性の基を結合させたもので、未露光部では
塩基性を示し、一方、露光部では、露光により発生した
酸と中和して中性となるものを指す。従って、フォトベ
ースを含有した保護膜では、露光部で発生した酸が未露
光部に拡散していくと、未露光部で酸はこのフォトベー
スに中和されて中性となる。
【0014】また、ここでフォトアシッドとは、酸発生
剤の側鎖に塩基性の基を結合させたもので、未露光部で
は塩基性を示し、一方、露光部では、露光により発生し
た酸と中和して中性となるものを指す。従って、フォト
ベースを含有した保護膜では、露光部で発生した酸が未
露光部に拡散していくと、未露光部で酸はこのフォトベ
ースに中和されて中性となる。
【0015】
【作用】
<第1の発明>第1の発明のレジストパターンの形成方
法によれば、保護膜を形成するポリマーとして、分子量
分布が互いに異なる複数のピークを有するポリマーを使
用する。その結果、分子量分布が単一のピークを有する
ポリマーを使用した場合よりもポリマー同士の隙間が少
なくなり、ポリマーが緻密となる。このため、保護膜中
の酸または塩基の拡散を抑制することができる。従っ
て、酸または塩基の拡散による保護膜とレジストとのミ
キシングを抑制することができるので保護膜のレジスト
からの剥離が容易となる。また、この発明によれば、大
気中の汚染物質によるレジストの触媒の失活に起因する
PED現象の発生を保護膜を設けることで抑制するだけ
でなく、保護膜中の酸(または塩基)のレジスト膜への
拡散に起因するPED現象の発生も抑制することができ
る。
【0016】また、少なくとも一部分のポリマーの側鎖
に、当該ポリマーの分子量を増やすための基(バルキー
な基)を結合させれば、例えば、元々分子量分布が単一
のピークを有するポリマーであっても、分子量分布が互
いに異なる複数のピークを有することになる。従って、
バルキーな基を結合させた場合も、ポリマー同士の隙間
を少なくして酸または塩基の拡散を抑制することができ
る。
【0017】また、保護膜の中の酸(または塩基)発生
剤から発生する酸(塩基)の分子の大きさを、ヨウ化水
素(HI)分子の結合長(1.6Å)以上とすれば、酸
(塩基)の分子の大きさは、例えば、保護膜を構成する
ポリマー同士の隙間の大きさよりも大きくなると考えら
れる。その結果、これらの酸(塩基)が分子のポリマー
同士の隙間を拡散することをさらに抑制することができ
る。
【0018】<第2の発明>また、第2の発明のレジス
トパターンの形成方法によれば、酸触媒型の場合は保護
膜にフォトベースを含有させ、また、塩基触媒型の場合
は保護膜にフォトアシッドを含有させる。その結果、保
護膜の露光領域で発生した酸または塩基が、保護膜の未
露光領域に拡散すると、未露光領域フォトベースまたは
フォトアシッドに中和される。このため、保護膜の露光
領域で発生した酸が、保護膜の未露光領域を通過してレ
ジスト膜の未露光領域に到達することを抑制することが
できる。
【0019】従って、この発明によれば、大気中の汚染
物質に起因するPED現象の発生を保護膜を設けること
で抑制するだけでなく、保護膜中の露光領域で発生した
酸(または塩基)のレジスト膜の未露光領域への拡散に
起因するPED現象の発生も抑制することができる。
尚、保護膜の露光領域からその直下のレジストの露光領
域に酸または塩基が拡散した場合には、PED現象はほ
とんど発生しない。
【0020】また、この発明においては、レジスト膜で
はなく、その上に形成する保護膜にフォトベースまたは
フォトアシッドを含有させる。このため、フォトベース
またはフォトアシッドを含有することによるレジストの
感度の低下が生じない。
【0021】
【実施例】以下、図面を参照して、この出願に係る第1
および第2の発明の実施例についてそれぞれ説明する。
尚、参照する図面は、これらの発明が理解できる程度に
その構成成分の大きさ、形状および配置関係を概略的に
示してあるにすぎない。従って、これらの発明は図示例
に限定されるものでないことは明らかである。
【0022】<第1実施例>第1実施例では、第1の発
明のレジストパターンの形成方法の一例について説明す
る。
【0023】図1の(A)〜(E)は、第1実施例の説
明に供する工程図である。いずれの図も、下地(例えば
半導体基板等の任意のもの)上にライン状の孤立したレ
ジストパターンを形成する場合の主要工程段階での様子
を、上記ラインと直交する方向での試料の断面における
切り口として示している。但し、ここではネガ型の化学
増幅系レジストを用いてレジストパターンを形成する例
を示している。
【0024】先ず、下地11上に化学増幅系レジストを
回転塗布法により塗布し、この下地上に、厚さ4000
Åの化学増幅系レジストの層13を形成する(図1の
(A))。
【0025】この実施例では、化学増幅系レジストとし
て、シプレイ(Shipley )社製のSAL601(商品
名)を用いている。SAL601は、ベース樹脂として
のノボラック樹脂、架橋剤としてのアルコキシメチルメ
ラミンおよび酸発生剤としてのハロゲン化イソシアヌレ
ートの3成分で構成されている。このレジストは露光領
域で酸発生剤から臭化水素(HBr)が発生する、ネガ
型で酸触媒型のレジストである。
【0026】次に、レジストの層13を露光した際の露
光部において生じる触媒を、露光済試料を保管する雰囲
気中の触媒を失活させる因子から保護するためのに、化
学増幅系レジストの層上に直接、第1の発明に係る有機
材料からなる厚さ500Åの保護膜15を形成する。こ
こでは、保護膜15を形成するポリマーとして、分子量
分布が、5000、50000および500000の互
いに異なる複数のピークを有する酸性ポリマーのポリア
クリル酸を使用する(図1の(B))。
【0027】次に、レジストの層13を保護膜15を介
して、光(例えばDeep UV光)あるいは荷電粒子
線(図中Lで示す)により選択的に露光する。レジスト
の露光領域では酸発生剤から酸としてのHBrが発生す
る(図1の(C))。
【0028】ここで、図2に、選択的な露光済の試料
(図1の(C)に相当)の断面模式図を示す。図2にお
いて、「H+ 」は酸を示し、「PAG」は酸発生剤を示
す。この実施例では、酸性ポリマーで保護膜を構成して
あるため、図2に示す様に保護膜には露光、未露光に係
らず酸(H+ )が存在している。一方、レジストには、
露光領域17にだけ酸が発生している。このため、保護
膜15中の酸がレジストの未露光領域19に拡散する
と、PED現象が発生してしまう。そこで、この発明で
は、保護膜15を構成するポリマーを緻密にすることに
よって保護膜15中の酸の拡散を抑制している。
【0029】また、化学増幅系レジストの層13は露光
開始前から露光後熱処理を行う直前までの間、保護膜1
5によって大気雰囲気中から隔離されている。このた
め、レジストの層13中の触媒(PAG)に大気中の微
量汚染物質が及ぶことがない。その結果、触媒の失活を
防止することができるので、大気中の微量汚染物質に起
因するPED現象を発生を抑制することができる。尚、
この実施例では、500Åの厚さの保護膜を形成した
が、この程度の厚さならば、保護膜を形成してもレジス
トの感度はほとんど低下しない。
【0030】次に、保護膜15を除去した後、露光済の
試料を熱処理する(図1の(D))。
【0031】保護膜15の除去にあたっては、例えば、
純水での剥離しても良い。また、アルカリ現像のネガ型
のレジスト膜上に保護膜を形成した場合には、レジスト
の溶解選択比を小さくしてレジストが保護膜に比べて徐
々に溶解するように希釈したアルカリ液を用いて保護膜
15を除去しても良い。
【0032】この実施例では、レジストの露光後、熱処
理を行う前に保護膜を除去する例を示した。こうする
と、保護膜が耐熱性のないものの場合や、熱の作用によ
るレジストと保護膜とのミキシングの発生を抑制するこ
とができる。しかし保護膜の種類によっては、レジスト
の現像時に保護膜も共に除去することもできる。
【0033】次に、この熱処理済の試料を現像して所望
のレジストパターン13aを得る(図1の(E))。
【0034】<第2実施例>第2実施例では、第1の発
明のレジストパターンの形成方法の一例であって、保護
膜のポリマーの側鎖にバルキーな基を結合させた例につ
いて説明する。第2実施例では、保護膜の構成以外は第
1実施例の工程と同一の工程によりレジストパターンを
形成する。
【0035】上述の第1実施例では、ポリマーを緻密に
するために、互いに分子量の異なるポリマーを用いた
が、第2実施例では、分子量分布が単一のピークを有す
るポリマーのうち、一部分のポリマーの側鎖に当該ポリ
マーの分子量を増やすための分子量が大きな基(バルキ
ーな基)が結合を結合させる。ここでは、分子量(分布
のピーク)が5000のポリアクリル酸のポリマーの側
鎖に、バルキーな基としてt−BOC基を結合させる。
一部分のポリマーにバルキーな基を結合させた結果、保
護膜を構成するポリマーの分子量分布は、互いに異なる
複数のピークを有することになる。このため、第2実施
例においても、保護膜を構成するポリマーを緻密にする
ことができる。
【0036】尚、第2実施例では、分子量分布が単一ピ
ークのポリマーの一部分にバルキーな基を結合させた
が、例えば、元々分子量分布が複数のピークを有するポ
リマーの一部分にバルキーな基を結合させても良い。
【0037】<第3実施例>第3の実施例では、第1の
発明のレジストパターンの形成方法の一例であって、保
護膜中の酸発生剤から大きな分子の酸を発生させる例に
ついて説明する。第2実施例では、保護膜の構成以外は
第1実施例の工程と同一の工程によりレジストパターン
を形成する。
【0038】酸の拡散距離は、酸の分子の大きさ、即
ち、結合の長さに依存している。酸の分子の大きさが大
きいほど、拡散距離は短くなる。例えば、酸の分子とし
て、HCl、HBrおよびHIを比較した場合、これら
の分子の結合長は、それぞれ、HCl:1.274Å、
HBr:1.410Å、HI:1.609Åである。そ
して、これらの拡散距離は、HCl>HBr>HIの順
に大きくなる。
【0039】また、さらに好ましくは、酸の分子の大き
さがHIの分子の結合長よりも大きなことが望ましい。
【0040】<第4実施例>第4の実施例では、第3の
発明のレジストパターンの形成方法に一実施例について
説明する。
【0041】第4実施例では、第1実施例で形成した保
護膜の代わりに、フォトベースを含有させた保護膜を形
成する他は、第1実施例の工程と同一の工程によりレジ
ストパターンを形成する。
【0042】図3の(A)〜(C)は、第4実施例の説
明に供する図であり、酸触媒型の化学増幅系レジストの
層と、酸性ポリマーの膜で構成した保護膜との積層構造
を模式的に示している。図3において、「H+ 」は酸を
示し、「PAG」は酸発生剤を示し、「PB」はフォト
ベースを示す。
【0043】先ず図3の(A)に、露光直後の試料の断
面を模式的に示す。露光領域17では、フォトベース
(PB)を添加した酸発生剤含有ポリマーの保護膜15
およびレジストの層13いずれも酸が発生する。保護膜
15中の露光領域17では、発生した酸(H+ )の一部
分がフォトベース(PB)に中和される。一方、未露光
領域では、保護膜15中のフォトベース(PB)は活性
のままである。このため、保護膜15中の未露光領域1
9は塩基性を示している。尚、フォトベース(PB)は
保護膜15中にのみ含有されており、レジストの層13
中には存在しない。このため、レジストの感度はほとん
ど低下しない。
【0044】露光領域17に発生した酸(H+ )は、露
光後時間の経過と共に、周囲の未露光領域19に拡散す
る。この様子を図3の(B)に示す。
【0045】保護膜15の未露光領域19へ拡散した酸
(H+ )は、未露光領域19に残っているフォトベース
(PB)によって中和される。この様子を図3の(C)
に示す。図3の(C)では、中和領域Nに斜線を施して
示す。酸が中和される結果、保護膜で発生した酸が、保
護膜15の未露光領域19を通過してレジストの層13
の未露光領域19に到達することを抑制することができ
る。従って、レジストの感度をほとんど低下させること
なく、PED現象の発生を抑制することができる。
【0046】上述した各実施例は、これらの発明を特定
の材料を使用し、特定の条件で形成した例について説明
したが、これらの発明は多くの変更および変形を行うこ
とができる。例えば、上述した第1実施例では、酸性ポ
リマーを以って保護膜を形成したが、この発明では、酸
発生剤を含有するポリマーを以って保護膜を形成しても
良い。また、酸性ポリマーとしては、少なくとも、レジ
スト中に発生した触媒を失活させる因子を実質的に含ま
ず、かつ、露光光を透過し得るものが望ましい。そこ
で、上述したポリアクリル酸の他に、例えば、ポリ(2
−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルフォ
ン酸)、ポリ(2−アクリルアミド−2−メチル−1−
プロパンスルフォン酸−アクリロニトリル共重合体)、
ポリ(1−アクリルアミド−2−メチル−1−1プロパ
ンスルホン酸−スチレン共重合体)、ポリ(3−チエニ
ルアルカンスルホン酸)、ポリ(チオン酸)等を保護膜
を形成する酸性ポリマーとして挙げることができる。
【0047】また、酸発生剤または塩基発生剤を含有す
る、保護膜を構成するポリマーとしては、例えば、ポリ
塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ナイ
ロン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリトリクロロフ
ルオロエチレンを挙げることができる。
【0048】また、上述した実施例では、いずれも酸触
媒型の例について説明したが、これらの発明では塩基触
媒型の化学増幅系レジスト上に塩基性ポリマーまたは塩
基発生剤を含有するポリマーを以って保護膜を形成して
も良い。
【0049】また、上述した第4実施例では、保護膜に
フォトベースを含有させた例について説明したが、第2
の発明では、保護膜にフォトアシッドを含有させても良
い。
【0050】また、上述した各実施例ではいずれも化学
増幅系レジスト上に直接保護膜を形成したが、これらの
発明では、化学増幅系レジストと保護膜との間に中間膜
を介在させても良い。但し、中間膜の材料は、レジスト
および保護膜のいずれにも溶解しない材料であることが
必要である。中間層の材料としては、例えば、レジスト
の溶剤にECA(エチルセロソルブアセテート)を使用
し、一方、保護膜が水溶性である場合は、ポリエチレン
やポリスチレンを用いると良い。
【0051】
【発明の効果】第1の発明のレジストパターンの形成方
法によれば、保護膜を形成するポリマーとして、分子量
分布が互いに異なる複数のピークを有するポリマーを使
用する。その結果、保護膜中の酸または塩基の拡散を抑
制することができる。従って、酸または塩基の拡散によ
る保護膜とレジストとのミキシングを抑制することがで
きるので保護膜のレジストからの剥離が容易となる。ま
た、PED現象の発生を抑制することができる。
【0052】また、第2の発明のレジストパターンの形
成方法によれば、酸触媒型の場合は保護膜にフォトベー
スを含有させ、また、塩基触媒型の場合は保護膜にフォ
トアシッドを含有させる。その結果、保護膜の露光領域
で発生した酸または塩基が、保護膜の未露光領域に拡散
すると、未露光領域フォトベースまたはフォトアシッド
に中和される。このため、保護膜の露光領域で発生した
酸が、保護膜の未露光領域を通過してレジストの層の未
露光領域に到達することを抑制することができる。従っ
て、レジストの感度を低下させることなく、PED現象
の発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)〜(E)は、第1実施例の説明に供する
工程図である。
【図2】第1実施例の説明に供する模式図である。
【図3】(A)〜(C)は、第4実施例の説明に供する
模式図である。
【符号の説明】
11:下地 13:化学増幅系レジストの層 15:保護膜 17:露光領域 19:未露光領域

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化学増幅系レジストの層に対して選択的
    な露光をし、該露光済の試料を熱処理し、該熱処理済の
    試料を現像して所望のレジストパターンを形成するにあ
    たり、 少なくとも露光後から熱処理を行う前までの時期は、化
    学増幅系レジストの層上に、有機材料からなる保護膜を
    設け、 前記化学増幅系レジストが酸触媒型のものである場合
    は、酸性ポリマーまたは酸発生剤を含有するポリマーを
    以って前記保護膜を構成し、前記化学増幅系レジストが
    塩基触媒型のものである場合は、塩基性ポリマーまたは
    塩基発生剤を含有するポリマーを以って前記保護膜を形
    成するレジストパターンの形成方法において、 前記保護膜を形成するポリマーとして、分子量分布が互
    いに異なる複数のピークを有するポリマーを使用するこ
    とを特徴とするレジストパターンの形成方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のレジストパターンの形
    成方法において、 前記ポリマーとして、少なくとも一部分のポリマーの側
    鎖に、当該ポリマーの分子量を増やすための基が結合し
    たポリマーを使用することを特徴とするレジストパター
    ンの形成方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のレジストパターンの形
    成方法において、 化学増幅系レジストが酸触媒型のものである場合は、前
    記保護膜を、酸発生剤を含有するポリマーを以って構成
    し、該酸発生剤から発生する酸の分子の大きさが、ヨウ
    化水素(HI)の結合長以上であり、 化学増幅系レジストが塩基触媒型のものである場合は、
    前記保護膜を、塩基発生剤を含有するポリマーを以って
    構成し、該塩基発生剤から発生する塩基の分子の大きさ
    が、ヨウ化水素(HI)の結合長以上であることを特徴
    とするレジストパターンの形成方法。
  4. 【請求項4】 化学増幅系レジストの層に対して選択的
    な露光をし、該露光済の試料を熱処理し、該熱処理済の
    試料を現像して所望のレジストパターンを形成するにあ
    たり、 少なくとも露光後から熱処理を行う前までの時期は、化
    学増幅系レジストの層上に、有機材料からなる保護膜を
    設け、 前記化学増幅系レジストが酸触媒型のものである場合
    は、酸発生剤を含有するポリマーを以って前記保護膜を
    形成し、前記化学増幅系レジストが塩基触媒型のもので
    ある場合は、塩基発生剤を含有するポリマーを以って前
    記保護膜を形成するレジストパターンの形成方法におい
    て、 前記酸触媒型の場合は、前記保護膜に、フォトベースを
    含有させ、 前記塩基触媒型の場合は、前記保護膜に、フォトアシッ
    ドを含有させることを特徴とするレジストパターンの形
    成方法。
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