JPH0875642A - 赤外線ガス分析計 - Google Patents

赤外線ガス分析計

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Publication number
JPH0875642A
JPH0875642A JP23586894A JP23586894A JPH0875642A JP H0875642 A JPH0875642 A JP H0875642A JP 23586894 A JP23586894 A JP 23586894A JP 23586894 A JP23586894 A JP 23586894A JP H0875642 A JPH0875642 A JP H0875642A
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JP
Japan
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infrared
gas
signal
component
light
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Application number
JP23586894A
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English (en)
Inventor
Katsutoshi Hirose
勝敏 広瀬
Masaaki Nakamura
正明 中村
Akira Shimozono
亮 下薗
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
  • Photometry And Measurement Of Optical Pulse Characteristics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 1台の赤外線ガス分析計で、複数の成分ガス
濃度を検出し、赤外線検出センサ間の感度レベル調整を
不用とするとともに、高い干渉補正精度を得る。 【構成】 測定セル2と基準セル3とが並列に配置さ
れ、各セルに照射される赤外線の透過量の比較に基づい
て試料ガスの成分濃度を検出する赤外線ガス分析計に
は、測定対象成分ガスに対応する光学フィルタ6を備
え、赤外線を交互に光学フィルタ6を経て通過させるフ
ィルタ回転式チョッパ5と、透過した赤外線の光量を検
出し光量信号を出力する光導電型赤外線センサ10と、
光量信号を基に、測定対象成分ガスの濃度を演算出力す
る信号処理回路11が設けられている。これにより、1
個の赤外線検出センサ10で、複数の成分ガス濃度が検
出でき、赤外線センサ間の感度調整は不用になる。ま
た、測定成分間の濃度比が大きく低濃度成分側への干渉
が無視できない場合でも、高い干渉補正精度が得られ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車用の低濃度排気
ガスCO・CO2 計等に用いられる赤外線ガス分析計に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来この種の赤外線ガス分析計として
は、例えば特開昭63ー159727号公報に開示され
ているものがある。図5はこの従来の赤外線ガス分析計
の説明図である。試料ガスが供給されている測定セル5
2に、赤外線光源51より出射された赤外線を入射する
と、赤外線の一部は試料ガスに吸収される。吸収される
赤外線の波長は、試料ガスの成分により決定され、光量
は各ガス成分の濃度により決定される。試料ガスにより
吸収された赤外線の残りは、チョッパモータ57に供給
された信号周期で回転する回転チョッパ58に遮られて
断続的光量信号となって光学フィルタ部59に供給され
る。
【0003】光学フィルタ部59は、試料ガスの異なる
ガス成分により吸収される4つの赤外波長を通過させる
ように波長帯域が設定された4枚の光学フィルタを備え
ている。光学フィルタ部59を通過したそれぞれの赤外
線の光量は4つの熱電型赤外線センサを備えている熱電
型赤外線センサ部60により検出され4つの増幅器を備
えている増幅器部61により増幅される。増幅器部61
の出力は切り替えスイッチ62により切り替えられ積分
型A/D変換器63に送られる。発振器53から送出さ
れた基準周波数は分周器54、55および56により分
周され、同期信号としてチョッパモータ57、切り替え
スイッチ62、および積分型A/D型変換器63に送ら
れる。積分型A/D変換器63により得られた積分値に
適当な信号処理を行うことにより、試料ガスの4つのガ
ス成分に対応する赤外線光量を同時に検出できる。な
お、回転チョッパ58、光学フィルタ部59および熱電
型赤外線センサ部60は図6に示すように、半円板型の
回転チョッパ58の回転軸58aを中心に同心円上に設
置されている。
【0004】しかしながら、赤外線ガス分析計を用いて
ガス分析を行う場合には複数のガス成分が共存している
ため、検出された赤外線光量値の相互干渉を考慮する必
要がある。ガス成分の濃度レベルが近い場合には、相互
の干渉は無視できるが、濃度比が大きくなると低濃度側
のガス成分は干渉を無視できなくなる。干渉誤差範囲は
一般的性能として、その成分のフルスケール濃度レンジ
の±1%を許容値としている。例えば、CO 100p
pm、CO2 3%の測定レンジを有する分析計で同濃
度の試料ガスを測定する場合、CO計のCO2 干渉値
は、光学フィルタの透過特性や構成等の条件に多少左右
されるが、ほぼ10〜20ppmに達する。この干渉値
をフルスケール濃度レンジ100ppmの±1%になる
よう補正する干渉補正処理が必要になる。
【0005】図5に示す従来の赤外線ガス分析計では、
それぞれのガス成分に対応する赤外線光量を別々の赤外
線センサを用いて検出するために、干渉補正を行う場合
には、赤外線センサ間の感度調整が必要となり回路が複
雑になる。また赤外線センサ間の感度調整によりノイズ
レベルが拡大するため、検出精度が低下し、干渉補正精
度が悪化する。従来、成分間の濃度比が大きく低濃度成
分側への干渉が無視できない場合に、許容範囲内の干渉
補正精度を保つ手段として、例えば、図7に示すよう
な、コンデンサーマイクロフォン型赤外線ガス分析計が
知られている。このコンデンサーマイクロフォン型赤外
線ガス分析計は、特開平1ー174943号公報におい
て開示されたものと同様のものである。
【0006】試料ガスが供給されている測定セル72お
よび不活性ガスが封入されている基準セル73は互いに
平行配置される。赤外線光源71から照射され、チョッ
パモータ74により回転させられる変調用の回転チョッ
パ75により遮られた断続的な赤外線がそれぞれのセル
に入射する。コンデンサーマイクロフォン型メイン検出
器76およびコンデンサーマイクロフォン型干渉補正検
出器77は測定セル72および基準セル73に対して光
学的に直列に配置される。測定対象成分ガスが封入され
たコンデンサーマイクロフォン型メイン検出器76によ
り、測定対象成分G+干渉成分Hに見合う検出出力g+
hを、また干渉成分の干渉量を検出するためのガス(メ
イン検出器と同じガス)が封入されたコンデンサーマイ
クロフォン型干渉補正検出器77により、干渉成分Hに
見合う検出出力hをそれぞれ検出し、差動増幅器78に
おいて前者から後者を差し引くことにより、干渉補正を
行うようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
赤外線ガス分析計においては、複数の目的成分を測定す
るために、目的成分に対応する光学フィルタを固定して
配置しているために、複数の赤外線検出センサを必要と
する。また干渉補正を行う場合には、検出センサ間の感
度調整が必要となり回路が複雑になる。さらに調整時に
生じるノイズレベルの拡大のため、検出精度が低下し、
干渉補正精度が悪化する。また、従来のコンデンサーマ
イクロフォン型赤外線ガス分析計では、干渉補正精度を
比較的容易に許容精度に保つことができるが、測定対象
成分ガスの濃度しか測定できず、干渉成分の濃度を測定
する場合には、別のガス分析計が必要である。
【0008】したがって、本発明は上記従来の問題点に
鑑み、1台の赤外線ガス分析計で、複数の成分ガス濃度
を検出するとともに、赤外線検出センサの感度レベル調
整を不用とし、かつ測定成分間の濃度比が大きく低濃度
成分側への干渉が無視できない場合でも、許容範囲内の
高い干渉補正精度が得られる赤外線ガス分析計を提供す
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、試料ガスが供給される測定用セルと基準
ガスが封入される基準セルとが互いに並列に配置され、
各セルに照射される赤外線の透過量の比較に基づいて試
料ガスの成分濃度を検出する赤外線ガス分析計におい
て、測定対象成分ガスに対応する光学フィルタを備え、
前記測定用セルと基準セルを透過した赤外線を交互に前
記光学フィルタを経て通過させる光断続手段と、該光断
続手段を通過した赤外線の光量を検出し光量信号を出力
する1個の光量検出センサと、前記光量信号を基に、測
定対象成分ガスの濃度を演算し出力する信号処理手段と
を有するものとした。
【0010】
【作用】本発明は、互いに並列に配置された、試料ガス
が供給される測定用セルと基準ガスが封入される基準セ
ルとを透過した赤外線を、測定対象成分ガスに対応する
光学フィルタを備えた光断続手段を交互に通過させ、複
数の測定ガス成分の光量信号を1つの光量検出センサ
で、測定する。信号処理手段で、測定された光量信号を
基に、測定対象成分ガスの濃度を演算し出力する。この
結果、赤外線検出センサ間の感度調整は不用になる。
【0011】さらに、光断続手段として、複数の測定対
象成分ガスに対応した複数個の光学フィルタが回転方向
に順次配置された回転チョッパが用いられ、回転チョッ
パには、同期マークおよび前記複数個の光学フィルタの
位置に対応する位置マークと、前記同期マークおよび位
置マークをそれぞれ検出する同期マーク検出センサおよ
び位置マーク検出センサを設け、信号処理手段で、光量
検出センサからの光量信号から同一光学フィルタを通過
した赤外線の光量信号を選択して、選択した光量信号を
基に測定対象成分ガスの濃度を演算することにより、測
定成分間の濃度比が大きく低濃度成分側への干渉が無視
できない場合でも、許容範囲内の高い干渉補正精度が得
られる。
【0012】
【実施例】図1は本発明の赤外線ガス分析計の実施例を
示すブロック図である。本実施例は試料ガス中のCO、
CO2 およびH2 Oの3つの成分の濃度を検出する赤外
線ガス分析計である。赤外線を照射する赤外線光源1は
試料ガスが供給されている測定セル2および不活性ガス
が封入されている基準セル3に対して直列に設けられて
いる。測定セル2および基準セル3は互いに平行配置さ
れる。CO、CO2 およびH2 O用の3枚の光学フィル
タ6が具備されているフィルタ回転式チョッパ5の中心
に、フィルタ回転式チョッパ5を70Hzで回転させる
チョッパモータ4が取り付けられている。測定セル2お
よび基準セル3を透過した赤外線を光導電型赤外線検出
センサ10に集光させる位置に集光器9が配置さ信号処
理回路11に接続される。またフィルタ回転式チョッパ
5の横に配置された同期信号フォトセンサ7および位置
信号フォトセンサ8も信号処理回路11に接続される。
【0013】図2はフィルタ回転式チョッパ5の拡大図
である。フィルタ回転式チョッパ5上には、CO用光学
フィルタ6a、CO2 用光学フィルタ6bおよびH2 O
用光学フィルタ6cと同期マーク12および位置マーク
13a〜13fが配置されている。位置マーク13aは
CO基準側位置検出用のマークであり、CO用光学フィ
ルタ6aが、基準セル3を透過した赤外線を通す位置に
ある時に、位置信号フォトセンサ8の前を通過する位置
に取り付けられ、その幅は角度にして9度である。同様
に、位置マーク13bはCO2 測定側位置検出用の、位
置マーク13cはH2 O基準側位置検出用の、位置マー
ク13dはCO測定側位置検出用の、位置マーク13e
はCO2 基準側位置検出用の、位置マーク13fはH2
O測定側位置検出用のマークである。同期マーク12は
位置マーク13aの内側に配置され、幅は位置マークよ
り広くかつ隣接する位置マークに達しないように設定さ
れる。
【0014】次に動作について説明する。赤外線光源1
より出射した赤外線は測定セル2および基準セル3に入
射する。不活性ガスが封入された基準セル3ではガスに
より赤外線が吸収されることはなく、入射した赤外線が
そのまま出射する。一方、測定セル2に入射した赤外線
は、試料ガス中のガス成分とその濃度に対応した波長と
光量の赤外線が吸収されて、出射する。測定セル2およ
び基準セル3から出射した赤外線は、フィルタ回転式チ
ョッパ5上の光学フィルタ6a、6bおよび6cの回転
により、光学フィルタ6a、6bおよび6cの透過波長
特性の範囲の赤外線が順次透過して集光器9を通り、光
導電型赤外線検出センサ10に入射する。
【0015】図3の(1)に同期信号a、位置信号bお
よびフィルタ回転式チョッパ5の1回転に対応する光導
電型赤外線検出センサ10で検出された光量信号cを示
す。位置信号bは順次、位置マーク13aを検知したと
きのCO基準側位置信号13a’、同様にCO2 測定側
位置信号13b’、H2 O基準側位置信号13c’、C
O測定側位置信号13d’、CO2 基準側位置信号13
e’、H2 O測定側位置信号13f’を示している。光
量信号cは、順次基準セル3およびCO用フィルタを透
過したCO基準側光量、同様にCO2 測定側光量、H2
O基準側光量、CO測定側光量、CO2 基準側光量、H
2 O測定側光量を示している。光学バンドフィルタを回
転させているため、正確な光量を測定できる時間をTと
すると、フィルタ回転式チョッパ5の周期は1/70s
ecで、正確な光量を測定できる角度は9度なので、T
は T=1/70sec×9°/360° =0.5msec となる。同期マーク12を同期信号フォトセンサ7で検
知した同期信号aおよび位置マーク13a〜13fを位
置信号フォトセンサ8で検知した位置信号bを用いて、
信号処理回路11で正確なタイミングで時間T間の赤外
線光量を測定する。
【0016】次に、信号処理方法について、説明する。
信号処理回路11の部分ブロック図を図4に示す。信号
処理回路11はCO成分測定用処理回路、CO2 成分測
定用処理回路およびH2 O成分測定用処理回路と各処理
回路に共通の増幅部および波形処理ゲートコントロール
回路から構成されている。CO成分測定用処理回路、C
O2 成分測定用処理回路およびH2 O成分測定用処理回
路は同一の回路であり信号処理方法も同じなので、ここ
ではCO成分測処理回路のみを示し、CO成分を測定す
る場合を例として説明する。図3に示される位置マーク
13aの検出に基づく光量信号cもCO基準側光量検出
値1と位置マーク13dの検出に基づく光量信号cのC
O測定側光量検出値とは180度位相がずれている。こ
の時系列の異なる信号の差を精度良く取り出すために、
1つの加算積分器24で積分するように信号処理回路1
1は構成されている。
【0017】光導電型赤外線検出センサ10で検出され
た光量信号cはプリアンプ21に入力され増幅される。
増幅された光量信号c’は、正メインアンプ22aおよ
び負メインアンプ22bで正転信号および反転信号に分
岐される。同期信号フォトセンサ7および位置信号フォ
トセンサ8で検出された同期信号aおよび位置信号bは
波形処理ゲートコントロール回路20に入力する。シリ
アルなパルス信号である位置信号bからそれぞれのフィ
ルタの位置に対応する位置信号を特定するために同期信
号aが用いられる。本実施例では位置マーク13aと同
期マーク12を同位置に設けることにより、CO基準側
位置信号13a’を起点として設定した。
【0018】波形処理ゲートコントロール回路20は、
CO成分の濃度算出処理のために、シリアルなパルス信
号である位置信号からパラレルな正転および反転パルス
信号を設定し、ラインA、B、CおよびDを介して位置
信号切り出し回路23へ、ラインEを介して加算積分回
路24へ、またラインFを介してサンプルホールド回路
25へ制御信号を送る。図3の(2)に、それぞれの回
路に送られるパルス信号を示す。
【0019】位置信号切り出し回路23では、光量信号
c’から、順次CO基準側光量検出値とCO測定側光量
検出値とを取り出す。まずCO基準側位置信号13a’
がオンしているあいだ、ラインAおよびラインDに接続
される接点が閉に、他の接点は開になり、正メインアン
プ22aの出力が加算積分回路24に送られる。CO基
準側位置信号13a’がオフになると、ラインAおよび
ラインCに接続された接点は開になり、ラインBおよび
ラインDに接続された接点は閉になり、加算積分回路2
4には、ゼロ値が入力される。次にCO測定側位置信号
13d’がオンしているあいだ、ラインBおよびライン
Cに接続される接点が閉に、他の接点は開になり、負メ
インアンプ22bの出力が加算積分回路24に送られ
る。CO測定側位置信号13d’がオフすると、再びラ
インAおよびラインCに接続された接点は開になり、ラ
インBおよびラインDに接続された接点は閉になり、加
算積分回路24には、ゼロ値が入力される。
【0020】加算積分回路24では、図3の(3)に示
すCO成分信号dが得られる。まずCO基準側位置信号
13a’の立ち上がりで、光量信号c’の正方向の積分
を開始し、立ち下がりでホールドし、次に、CO測定側
位置信号13d’の立ち上がりで負方向に積分を開始
し、立ち下がりでホールドされる。ラインEに接続され
た接点により、ホールドされた値はH2 O測定側位置信
号13f’の立ち上がりでリセットされる。このとき、
正方向へ積分されてホールドされた時のCO成分信号d
のレベル値L1 はCO成分で吸収されない場合の赤外線
光量を表している。また負方向へ積分されてホールドさ
れた時のCO成分信号dのレベル値L2 は、CO成分で
吸収されない場合の赤外線光量から測定セル内のCO成
分で吸収された残りの赤外線光量を差し引いた赤外線光
量を表す。したがって、CO測定側光量が測定され負方
向へ積分されホールドされた時のCO成分信号dのレベ
ル値L2 が測定セルで吸収されたCO成分の検出値とな
る。
【0021】サンプルホールド回路25ではラインFを
介して送られたCO2 基準位置信号13e’の立ち上が
りで、加算積分回路24の値を取り込みローパスフィル
タ回路26へ送る。この時の加算積分回路24の値は、
測定セルで吸収されたCO成分検出値である。ローパス
フィルタ回路26ではノイズ成分を除去するために、C
O成分の検出値からチョッパモータ4の回転周波数以上
の周波数成分をカットオフする。ゼロゲイン・スパンゲ
イン感度調整回路27では、あらかじめ測定セル2に窒
素ガスを供給して測定を行い、ゼロ点が調整され、また
測定セル2に既知濃度のCOガスを供給して測定を行
い、既知濃度に対応する電圧レベルが調整されている。
したがって、CO成分検出値のゼロゲインおよびスパン
ゲイン感度が調整される。A/D変換器28では、デジ
タル処理のためにCO成分検出値をデジタル値に変換
し、リニアライズ回路29へ送る。
【0022】本実施例においては、セル入射光量と出射
光量の関係を示すランバートベールの法則からガス成分
濃度を求めている。入射光量をIo、吸収計数をk,ガ
スモル濃度をe、セル長をLとすると、ランバートベー
ルの法則から、出射光量Itは It=Io・e−keL と表される。セル入射光量と出射光量の関係が非直線関
係であるため、実際の演算には、既知濃度のガス成分を
測定して検量値を求め、既知濃度を横軸に、出力値を縦
軸にとった検量グラフを作成し、そのグラフを直線化
(リニアライズ)する処理が必要である。ここでは、あ
らかじめ、既知濃度のガス成分を測定して得た検量値か
ら最小二乗法で多項式を作成し、その式をマイクロコン
ピュータに記憶させ、直線化(リニアライズ)してい
る。このリニアライズされた式とCO成分検出値から試
料ガスのCOガス濃度補正用算出値が演算算出され、後
段の干渉補正回路30へ送られる。
【0023】COガスの赤外吸収波長帯は4.65μm
で、CO2 ガスの赤外吸収波長帯は4.26μmであ
り、その値が接近しているため、試料ガス中の濃度比が
CO:CO2 =1:100以上になると、低濃度側であ
るCOガス濃度の測定には高濃度側のCO2 ガスの干渉
が大きくなり、干渉分の補正が必要である。本実施例で
は干渉補正のために、あらかじめ以下の6種類の検量値
が測定され、干渉補正回路30に設定されている。既知
濃度COガス、既知濃度CO2 ガスおよび既知濃度H2
Oガスの検量値と干渉レベルデータとして、既知濃度C
O2 ガスを測定セルに供給し、CO成分検出手段を用い
てCO成分として測定したCO成分に対するCO2 成分
干渉検量値、同様に測定したCO成分に対するH2 O成
分干渉検量値およびH2 O成分に対するCO2 成分干渉
検量値、以上6種類の検量値を用いて、リニアライズ回
路29から送られたCOガス濃度補正用算出値は演算補
正され、正確なCOガス濃度が算出される。算出された
COガス濃度はD/A変換器31でアナログ信号に変換
され、ペンレコーダ等の外部記録計に出力される。
【0024】これにより、複数の測定成分用の光学フィ
ルタ6をフィルタ回転式チョッパ5上に配置して、回転
させ、複数の測定成分の光量信号cを1つの光導電型赤
外線検出センサ10で、高速に連続測定できる。また、
1つの光導電型赤外線検出センサ10で、複数の測定成
分を検出しているため、煩わしい赤外線検出センサ間の
感度調整等は不用になり、光学フィルタの透過波長領域
を適切に設定すれば、従来不可能とされていた共存ガス
濃度比1対1000の試料ガスを、同一セル長を有する
赤外線ガス分析計で測定できる。さらに、同期信号aお
よび位置信号bを取り出し、時系列の異なる基準側光量
検出値と測定側光量検出値の差を1個の積分器で処理で
きるため、フィルタ回転式チョッパ5に生じる回転ムラ
に起因するノイズ等の影響が低減され、正確な測定成分
濃度が算出される。
【0025】この実施例は以上のように構成されている
ので、1台の赤外線ガス分析計で、複数成分のガス濃度
を検出するとともに、赤外線検出センサの感度レベル調
整を不用とし、かつ測定成分間の濃度比が大きく低濃度
成分側への干渉が無視できない場合でも、高い干渉補正
精度が得られる赤外線ガス分析計を得ることができる。
【0026】なお、本実施例では、フィルタ回転式チョ
ッパ5の回転数は70Hzで説明してきたが、これに限
るものではなく、光導電型赤外線検出センサ10が十分
追随できる応答性能を有する範囲であればよく、10〜
100Hzの範囲で同精度の検出結果が得られている。
【0027】
【発明の効果】以上のとおり、本発明は、試料ガスの成
分濃度を検出する赤外線ガス分析計において、測定対象
成分ガスに対応する光学フィルタを備え、前記測定用セ
ルと基準セルを透過した赤外線を交互に前記光学フィル
タを経て通過させる光断続手段と、該光断続手段を通過
した赤外線の光量を検出し光量信号を出力する1個の光
量検出センサと、前記光量信号を基に、測定対象成分ガ
スの濃度を演算し出力する信号処理手段とを有するもの
としたので、1台の赤外線ガス分析計で、複数の成分ガ
ス濃度を検出するとともに、赤外線検出センサの感度レ
ベル調整を不用とし、かつ測定成分間の濃度比が大きく
低濃度成分側への干渉が無視できない場合でも、高い干
渉補正精度が得られるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す図である。
【図2】フィルタ回転式チョッパの拡大図である。
【図3】同期信号、光量信号およびCO成分信号の説明
図である。
【図4】信号処理回路の回路図である。
【図5】従来の赤外線ガス分析計を示す図である。
【図6】回転チョッパの拡大図である。
【図7】他の従来の赤外線ガス分析計を示す図である。
【符号の説明】
1、51、71 赤外線光源 2、52、72 測定セル 3、73 基準セル 4、57、74 チョッパモータ 5 フィルタ回転式チョッパ 6 光学フィルタ 6a CO用光学フィルタ 6b CO2 用光学フィルタ 6c H2 O用光学フィルタ 7 同期信号フォトセンサ 8 位置信号フォトセンサ 9 集光器 10 光導電型赤外線検出センサ 11 信号処理回路 12 同期マーク 13a、13b、13c、13d、13e、13f
位置マーク 20 波形処理ゲートコントロール回路 21 プリアンプ 22a 正メインアンプ 22b 負メインアンプ 23 位置信号切り出し回路 24 加算積分回路 25 サンプルホールド回路 26 ローパスフィルタ回路 27 ゼロゲイン・スパンゲイン感度調整回
路 28 A/D変換器 29 リニアライズ回路 30 干渉補正回路 31 D/A変換器 53 発振器 54、55、56 分周器 58 回転チョッパ 58a 回転軸 59 光学フィルタ部 60 熱電型赤外線センサ部 61 増幅器部 62 切り替えスイッチ 63 積分型A/D変換器 76 コンデンサーマイクロフォン型メイン
検出器 77 コンデンサーマイクロフォン型干渉補
正検出器 78 差動増幅器 a 同期信号 b 位置信号 c、c’ 光量信号 d CO成分信号 L1 、L2 レベル値

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料ガスが供給される測定用セルと基準
    ガスが封入される基準セルとが互いに並列に配置され、
    各セルに照射される赤外線の透過量の比較に基づいて試
    料ガスの成分濃度を検出する赤外線ガス分析計におい
    て、測定対象成分ガスに対応する光学フィルタを備え、
    前記測定用セルと基準セルを透過した赤外線を交互に前
    記光学フィルタを経て通過させる光断続手段と、該光断
    続手段を通過した赤外線の光量を検出し光量信号を出力
    する1個の光量検出センサと、前記光量信号を基に、測
    定対象成分ガスの濃度を演算し出力する信号処理手段と
    を有することを特徴とする赤外線ガス分析計。
  2. 【請求項2】 前記光断続手段は、複数の測定対象成分
    ガスに対応して複数個の光学フィルタが回転方向に順次
    配置された回転チョッパで構成され、前記信号処理手段
    は、前記光量検出センサからの光量信号から同一光学フ
    ィルタを通過した赤外線の光量信号を選択して、当該選
    択した光量信号を基に前記濃度を演算するものであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の赤外線ガス分析計。
  3. 【請求項3】 前記光断続手段は、前記回転チョッパに
    設けられた同期マークおよび前記複数個の光学フィルタ
    の位置に対応する位置マークと、前記同期マークおよび
    位置マークをそれぞれ検出する同期マーク検出センサお
    よび位置マーク検出センサを備え、前記信号処理手段
    は、前記同期マーク検出センサおよび位置マーク検出セ
    ンサの出力に基づく回転チョッパの回転位置から、前記
    同一光学フィルタを通過した赤外線の光量信号を識別し
    選択するものであることを特徴とする請求項2記載の赤
    外線ガス分析計。
  4. 【請求項4】 前記信号処理手段は、前記測定用セルと
    基準セルごとに光量信号をそれぞれ積分して、その積分
    値の比較に基づいて前記濃度を求めるものであることを
    特徴とする請求項1、2または3記載の赤外線ガス分析
    計。
  5. 【請求項5】 前記光断続手段の前記回転チョッパに設
    けられた位置認識マークは所定の回転角度に対応する幅
    を有し、前記信号処理手段は、前記測定用セルと基準セ
    ルごとにそれぞれ位置認識マークを検出している間前記
    選択した光量信号を積分して、その積分値の比較に基づ
    いて前記濃度を求めることを特徴とする請求項3記載の
    赤外線ガス分析計。
  6. 【請求項6】 前記光断続手段と前記光量検出センサの
    間に、前記測定用セルと基準セルを透過し、前記光断続
    手段を通過した赤外線を集光する集光手段をを有するこ
    とを特徴とする請求項1、2、3または4記載の赤外線
    ガス分析計。
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