JP3162831B2 - 焦電型センサの温度補正方法 - Google Patents

焦電型センサの温度補正方法

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JP3162831B2 JP28772892A JP28772892A JP3162831B2 JP 3162831 B2 JP3162831 B2 JP 3162831B2 JP 28772892 A JP28772892 A JP 28772892A JP 28772892 A JP28772892 A JP 28772892A JP 3162831 B2 JP3162831 B2 JP 3162831B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特定波長の光を検出す
ることができる焦電型センサの温度補正方法に関し、特
にガス分析装置または温度測定装置に好適に使用できる
焦電型センサの温度補正方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、背景温度(放射エネルギー
量)と被測定物との温度差(エネルギー差)を検出して
出力する微分型センサの一例として、焦電型センサが知
られている。図4に従来から公知の焦電型センサの一例
として焦電型赤外線センサの例を示す。図4において、
61は必要な波長の赤外線のみを透過させる光学フィル
タ、62は赤外線を熱に変換する熱吸収膜、63はPZ
T(チタン酸ジルコン酸鉛系セラミック)強誘電体セラ
ミックスからなる感知素子、64はアルミナ基板、65
はFET、66はケース、67はドレイン端子、68は
ソース端子、69はアース端子である。
【0003】図4に示す構造の焦電型センサにおいて、
赤外線が熱吸収膜62に吸収され熱となり、感知素子6
3の温度が上昇して焦電効果により表面電荷が発生し、
発生した表面電荷をFET65が電圧増幅し、ソース端
子68とアース端子69との間に電圧として出力する構
成となっている。なお、ドレイン端子67からはFET
65を動作させるための電圧が供給されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した構造の焦電型
センサにおいては、光学フィルタ61の特性を変化させ
て所望の波長を有する光のみが透過するよう構成するこ
とにより、赤外線のみならず、種々のガスや放射温度を
好適に測定することができるが、周囲温度の変化によっ
て出力が変化してしまう問題があった。すなわち、焦電
型センサは周囲温度の緩やかな変化と周囲温度の急な変
化では、焦電型センサの発生する信号の大きさが異な
り、現状ではこの温度の変化度合が異なる場合の最適な
温度補正方法が知られておらず、正確な出力を得ること
ができず、特にガス分析装置や温度測定装置として用い
た場合に正確な出力を得ることができない問題があっ
た。
【0005】本発明の目的は上述した課題を解決して、
温度の急変時や温度が緩慢な変化を示す場合でも正確な
出力を得ることができる焦電型センサの温度補正方法を
提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の焦電型センサの
温度補正方法は、焦電型センサの近傍に焦電型センサの
周囲温度を計測する測温素子を設置し、この測温素子に
より焦電型センサの周囲温度Tを測定し、測定した周囲
温度Tから以下の演算によりH1、H2およびH3を求
め、
【数3】H1=(1+K1*(T−T0)) H2=d(K2*(TーT0))/dt H3=d(K3*(T4 −T04 ))/dt (ここで、K1、K2、K3は定数、T0は基準温度で
ある) 焦電型センサの信号Sxを、求めたH1、H2およびH
3から以下の式に基づき演算して、補正信号Sを求め、
【数4】S=Sx/H1−(H2+H3) 求めた補正信号Sを焦電型センサの出力とすることを特
徴とするものである。
【0007】
【作用】上述した構成において、焦電型センサの信号
を、周囲温度に比例する補正項(H1)、周囲温度の時
間微分に比例する補正項(H2)および周囲温度を絶対
温度に変換後この絶対温度の4乗に比例する補正の時間
微分に比例する補正項(H3)に基づき温度補正してい
るため、温度が種々に変化しても常に正確な出力を得る
ことができる。以下、その理由について説明する。
【0008】今、焦電型センサに入る熱エネルギーを考
える。信号としての熱エネルギーをPs、周囲温度より
ノイズとしての熱エネルギーをPnとすると、焦電型セ
ンサに入る熱エネルギーQは、
【数5】Q=Ps+Pn となる。従って、焦電型センサの感度係数をDとし、発
生する焦電型センサの信号をSxとすると、
【数6】Sx=D*dQ/dt となる。一方、この焦電型センサはFETアンプにより
信号増幅が成される。それ故、焦電型センサの感度係数
の温度依存性、FETアンプの温度依存性および抵抗器
の温度依存性を各々e1、e2、e3とすると、トータ
ル温度依存性は(1+e1)*(1+e2)*(1+e
3)となり、高次の誤差を省略すると近似的に(1+e
1+e2+e3)と現される。すなわち、これを近似的
に表現すると、
【数7】(1+KK1*(T−T0))、(但し、KK
1は比例定数である。)と置ける。
【0009】一方、周囲温度のノイズ成分としての熱エ
ネルギーの伝達は、熱伝導、熱対流、熱輻射の3者があ
る。このうち、熱伝導と熱対流の項は温度の一次近似と
して表される。熱輻射の項は周囲温度の絶対値の4乗に
比例した項として表される。それ故、以下の式を得るこ
とができる。
【数8】 Pn=(KK2*(T−T0)+KK3*(T4 +T04 )) (但し、KK2、KK3は各々比例常数である) このことより、焦電型センサの出力は、
【数9】 Sx=(1+KK1*(T−T0))*D(dPs/dt +d(KK2*(T−T0)+KK3*(T4 −T04 ))/dt) となる。ここで、信号のみの出力Sは、S=dPs/d
tであり、また、KK1=K1、D*KK2=K2、D
*KK3=K3と置き、さらに補正項をH1=1+K1
*(T−T0)、H2=d(K2*(T−T0))/d
t、H3=d(K3*(T4 −T04 ))/dtと置く
と、
【数10】S=Sx/H1−(H2+H3) と表せる。
【0010】
【実施例】図1は本発明の焦電型センサの温度補正方法
を利用するガス分析装置の一例の構成を示す図である。
図1において、ガス分析装置は、光源部1と、セル部1
1と、検出部21とから構成されている。光源部1は、
ケース2内に光源となるヒータ3を固定して形成してい
る。また、4はヒータ3のリード線、5はリード線4を
外部へ導くための絶縁碍子、6は光源部1とセル部11
とを区切るCaF等からなる光学まどである。セル部1
1は、ケース12に被測定ガスを供給するためのガス入
口13と、被測定ガスを排出するためのガス出口14を
設けて構成している。また、15はセル部11と検出部
21とを区切る光学まどである。
【0011】検出部21は、ケース22内にガスフィル
タ部23とガス検出部31とを設けて構成されている。
ガスフィルタ部23は2系統設けられており、光通路2
4a、24bの両端に光学まど25a、25bおよび2
6a、26bを設け、さらに内部に基準ガスとしてのN
2 と測定ガスとしての例えばCOガスとSOガスを封入
して構成している。また、ガス検出部31は、2系統の
ガスフィルタ部22に対応して焦電型センサを32a、
32bを設けるとともに、各焦電型センサ32a、32
bの側部に測温素子33a、33bを設けている。ま
た、徐々に変化するガス濃度を測定可能とするために、
円板状で90度ごとの扇型領域に交互に遮へい板を設け
たセクタ羽根34を、2系統のガスフィルタ部23と焦
電型センサ32a、32bとの間に設け、ケース22の
外部に設けたセクタモータ35により回転できるよう構
成している。なお、36a、36bはバンドパスフィル
タ、37は焦電型センサおよび測温素子のリード線群、
38はセクタモータのリード線群である。
【0012】上述した構成のガス分析装置では、ヒータ
3から発せられる光がセル部11を通過し、さらに検出
部11においてガスフィルタ部23に導入され、N2
スおよび被測定成分のガスを通過した光を焦電型センサ
32a、32bで受光し、焦電型センサ32a、32b
の出力の差から被測定ガスの濃度を測定することができ
る。このとき、焦電型センサ32a、32bにおいて、
測温素子33a、33bを使用することにより、本発明
の焦電型センサの温度補正を実施している。
【0013】図2は本発明の焦電型センサの温度補正方
法の一例を実施するためのブロック図である。図2にお
いて、基準ガス側の焦電型センサ32aと測温素子33
aおよび測定ガス側の焦電型センサ32bと測温素子3
3bの各信号は、信号処理のためのバッファアンプ41
a〜41d、整流器42a、42bおよびローパスフィ
ルタ43a、43bを通過した後、マルチプレクサ44
に供給される。マルチプレクサ44は供給された各信号
のうちA/D変換する信号にスイッチングして、サンプ
ルホールド回路45において信号は一旦サンプルホール
ドされ、A/D変換器46において各信号をデジタル信
号に変換する。
【0014】A/D変換器46でA/D変換されたデジ
タル信号は、CPU47の制御のもとデータバス48を
介してRAM49中に記憶される。そして、CPU47
の制御のもとROM50中に予め記憶されているプログ
ラムに基づき、RAM49に記憶されたデータに対し本
発明の焦電型センサの温度補正を実施する。補正後の信
号はデータバス48を介してD/A変換器51に供給さ
れ、さらに出力変換器52において実際の被測定ガス濃
度に変換された後、出力される。なお、データバス48
およびパラレルI/O53a〜53cを介し、情報を入
力するためのキーボード54、結果を表示するための表
示器55および外部装置との接続のためのターミナル5
6を設けている。
【0015】図3は本発明の焦電型センサの温度補正方
法およびその後の出力変換方法の一例を示すソフトブロ
ック図である。図3において、測定ガス側および基準ガ
ス側での補正は同一の操作であるため、片側のみを示し
ている。図3にそってその流れを簡単に説明すると、焦
電型センサ32aの出力Sxと、測温素子32bの出力
である測定温度Tから例えば25℃を基準としてT0を
使用し、H1、H2、H3の各補正項を準備し、準備し
た補正項H1を除算する。また、H2とH3とを加算し
た後微分し、上記除算後の結果より微分した結果を減算
することにより、温度補正後の焦電型センサ32aの出
力S1を求める。同様の計算を行うことにより焦電型セ
ンサ33aの出力S2を求め、S1とS2とを除算す
る。さらにこの結果から1減算し、定数Kを乗算した後
リニアライザで標準化し、その後被測定ガスの温度に出
力変換して出力するとともに、表示器にその結果を表示
している。
【0016】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、焦電型センサの信号を、周囲温度に比例する
補正項(H1)、周囲温度の時間微分に比例する補正項
(H2)および周囲温度を絶対温度に変換後この絶対温
度の4乗に比例する補正の時間微分に比例する補正項
(H3)に基づき温度補正しているため、温度の急変時
や温度の緩慢な変化に対しても正しく温度補正をするこ
とができ、測定精度の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の焦電型センサの温度補正方法を利用す
るガス分析装置の一例の構成を示す図である。
【図2】本発明の焦電型センサの温度補正方法の一例を
実施するためのブロック図である。
【図3】本発明の焦電型センサの温度補正方法およびそ
の後の出力変換方法の一例を示すソフトのブロック図で
ある。
【図4】従来から公知の焦電型センサの一例として焦電
型赤外線センサの例を示す図である。
【符号の説明】 32a、33a 焦電型センサ 33a、33b 測温素子
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−122823(JP,A) 特開 平2−35322(JP,A) 特開 平2−28524(JP,A) 特開 平3−82988(JP,A) 特開 平3−146835(JP,A) 特開 平3−42592(JP,A) 特開 平2−196932(JP,A) 特開 昭53−22778(JP,A) 国際公開89/6348(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01J 1/02 G01J 1/42 - 1/44 G01J 5/02 G01J 5/12 G01D 3/00 - 3/04 G08B 13/191

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 焦電型センサの近傍に焦電型センサの周
    囲温度を計測する測温素子を設置し、この測温素子によ
    り焦電型センサの周囲温度Tを測定し、測定した周囲温
    度Tから以下の演算によりH1、H2およびH3を求
    め、 【数1】H1=(1+K1*(T−T0)) H2=d(K2*(TーT0))/dt H3=d(K3*(T4 −T04 ))/dt (ここで、K1、K2、K3は定数、T0は基準温度で
    ある) 焦電型センサの信号Sxを、求めたH1、H2およびH
    3から以下の式に基づき演算して、補正信号Sを求め、 【数2】S=Sx/H1−(H2+H3) 求めた補正信号Sを焦電型センサの出力とすることを特
    徴とする焦電型センサの温度補正方法。
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