JPH087529B2 - ディスプレイ装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔概 要〕 据え置き、壁掛け及び吊り下げの可能なフラットタイ
プのディスプレイ装置に関し、 表示ユニット全体を最小寸法にかつ軽量化して、机上
での据え置き空間を小さくし、壁などにも小さな力で掛
けたり吊り下げたりできるようにすることを目的とし、 このディスプレイ装置は、表示ユニットと、該表示ユ
ニットを据え置き状態で所定の角度傾斜可能に支持する
チルト台と、前記表示ユニットを壁などに掛けたり吊り
下げる支持具とからなり、前記表示ユニットは表示部と
該表示部を全面に収納しかつ背面下部に前記チルト台及
び支持具に共用な取付け部を有する筐体とからなり、前
記チルト台及び支持具は前記表示ユニットの筐体背面の
取付け部に対し着脱可能な係合部をそれぞれ備える構成
とする。

〔産業上の利用分野〕

この発明は、ディスプレイ装置に係り、とくにすえ置
き、壁掛け及び吊り下げを可能にしたフラットタイプの
ディスプレイ装置に関する。

近年、OA機器の普及は目覚ましく、その出力装置であ
るディスプレイ装置にあってはオペレータの操作性向上
の面で表示ユニットの横方向及び縦方向の回転機能が不
可欠な状況にある。

このディスプレイ装置において据え置き形式のもの
は、専有空間を減らし机上を有効に使える構造のものが
要求され、それに応えて最近はCRTに代わってPDP,LCD,E
Lなどのフラットタイプの表示部を組み込んだディスプ
レイ装置が提供されている。ところが使用環境によって
は机上に置けない場合が出てくるので、机上のほか壁な
どに掛けたり吊り下げたりする必要があり、そのため据
え置き、壁掛け及び吊り下げの可能なディスプレイ装置
の開発が望まれている。

〔従来の技術〕

上記した据え置き、壁掛け及び吊り下げを可能にした
従来のディスプレイ装置として、第６図に示すものが知
られている。このディスプレイ装置はフラットタイプの
表示ユニット１と、垂直方向の角度調整機構付きのスタ
ンド４とから構成される。

表示ユニット１は筐体11の内部に例えばPDPよりなる
表示部12、表示駆動部及び電源（いずれも図示せず）を
収納し、かつ筐体11の両側面に前記スタンド４の角度調
整機構41を設けている。

スタンド４は金属線を折り曲げたアーム形状を有し、
その両側端部を前記角度調整機構41に取付けることによ
り、表示ユニット１を据え置いた状態で所定の角度傾斜
可能に支持する。

さて、かかる従来のディスプレイ装置は、スタンド４
を第６図（ａ）及び（ｂ）の実線に示す如く下側に倒す
と机上に据え置くことができ、第６図（ｂ）の二点鎖線
に示す如くスタンド４を上側に倒立させると壁などに掛
けたり、吊り下げることができる。

ところがこの装置では、表示ユニット１に角度調整機
構41を内蔵するため筐体11がその分だけ大きくかつ重く
なる。また表示ユニット１の重心近くに支点を設ける必
要から第６図（ａ）に示す如くスタンド４が横方向に出
っ張り、全体の横幅が大きくなる。

〔発明が解決しようとする課題〕

従って、アーム形状のスタンドを備える従来のディス
プレイ装置では、特に横幅が大きな形状となるので机上
に据え置いた場合を考えると、依然として机上の比較的
大きな空間を占有するという課題がある。また装置全体
が比較的重いため壁などに掛けたりする場合、装置を持
ち上げ吊り下げるのに大きな力を必要とする問題があっ
た。

この発明は以上のような従来の状況から、表示ユニッ
ト全体を最小寸法にかつ軽量に改良し、以て机上での据
え置き空間を小さくし、壁などにも小さな力で掛けたり
吊り下げ可能にした新しいディスプレイ装置の提供を目
的とする。

〔課題を解決するための手段〕

この発明のディスプレイ装置は、第１図に示すよう
に、表示ユニット１と、該表示ユニットを据え置き状態
で所定の角度傾斜可能に支持するチルト台２と、前記表
示ユニット１を壁などに掛けたり吊り下げる支持具３と
から構成される。前記表示ユニット１は、表示部12を収
納した筐体11の背面下部に前記チルト台２及び支持具３
に共用な取付け部111〜114を備える。前記チルト台２及
び支持具３は前記表示ユニット筐体11の背面下部の取付
け部111〜114に対しそれぞれ着脱可能な係合部211と33
1,311,312,321,322を備える。

〔作用〕

この発明のディスプレイ装置は、表示ユニット１の筐
体背面にチルト台２及び支持具３を着脱可能に設けてい
る。従って、構造的には表示ユニット１は表示に必要な
部品、例えば表示部と表示駆動部と電源を内蔵させるだ
けでよいので、それの縦横方向の寸法を画面サイズ程度
に設定できるとともに、重量を軽量化できる。

また操作面では、チルト台２及び支持具３は据え置
き、壁掛け及び吊り下げに応じて、表示ユニット筐体11
の背面下部に設けた共用の取付け部に対し、簡単かつ容
易に選択して装着可能である。すなわち、第２図に示す
如くチルト台２を装着した場合、表示ユニット１を机上
などに据え置いた状態で所定の角度傾斜させることが可
能であり、第３図に示す如く支持具３を装着した場合
は、表示ユニット１を壁などに大きな力を必要とせずに
掛けたり吊り下げたりすることが可能である。

〔実施例〕

以下この発明の好ましい実施例につき図面を参照して
詳細に説明する。

第１図乃至第３図は、この発明の一実施例に係るディ
スプレイ装置の分解斜視図と、据え置き使用状態及び壁
掛け使用状態の要部断面図を示す。これらの図において
１は表示ユニット、２はチルト台、３は支持具である。

表示ユニット１は、第２図の要部断面図に示すよう
に、前面が開口した筐体11と、それの内部に収納された
フラットタイプの表示部（例えばPDP）12と表示駆動部1
3と電源14とフイルタ15とから構成されている。ここで
表示ユニットは表示機能以外の余分な部品を備えないの
で、全体を表示部の画面サイズに沿ったコンパクトでか
つ軽量なものに構成できる。

この表示ユニット筐体11の背面下部には、前記チルト
台２及び支持具３の取付けに共用する４個の取付け用凹
部111〜114が下向きに形成され、また背面上部には前記
支持具３の取付けのみに用いる２個の取付け用凹部115,
116が上向きに形成されている。

一方、据え置き用のチルト台２は、同じく第２図に示
すように、これを前記表示ユニット１に取付けるための
固定部材21と、該表示ユニット１を所定の角度（例えば
前方向に５度、後ろ方向に15度）傾斜可能に支持する載
置部材22とから構成されている。

このチルト台の固定部材21は、図に示す如く湾曲した
合成樹脂の板材からなり、その湾曲内側面の上端部及び
略中央部に表示ユニット１の取付け用凹部111〜114に嵌
合する４個の突起211、同じく内側面の下端部に表示ユ
ニット筐体11の底部を支持する突出部212、そして湾曲
外側面の中央部に後述する角度可変用のガイドピン213,
コイルバネ214,ワッシャ215,止めネジ216を備えてい
る。

またチルト台２の載置部材22は、机上などの平坦面に
対する据え置き用ベース221と、前記固定部材21を所定
の角度傾斜可能に保持するためのガイド孔22b付き湾曲
傾斜面22aを有するガイド222とを、合成樹脂を用いて一
体的に形成した構造からなる。前記ベース221の湾曲傾
斜面22aに設けたガイド孔22bは傾斜方向に沿った長孔で
あって、この中に前記固定部材21のガイドピン213が挿
入され、挿入したピン213の端部にコイルバネ214を挟ん
だ２枚のワッシャ215を嵌入して止めネジ216を施す。こ
れによって載置部材22と固定部材21とは一体化し、なお
かつ固定部材21が載置部材21の傾斜湾曲面22aに沿って
ガイド孔の規制範囲内で摺動自在に構成される。

また、壁掛け及び吊り下げ用の支持具３は、第１図及
び第２図に示すように、２本のフレーム31,32と、止め
板33と、フック金具34との一体構造からなる。２本のフ
レーム31,32はいずれも金属線の両端を鉤型に折り曲げ
た形状からなり、その上側の長めの折曲端部311,321が
前記表示ユニット筐体11の背面上部に設けた取付け用凹
部115,116に、下側の短めの折曲端部312,322が同ユニッ
ト筐体11の背面下部に設けた取付け用凹部113,114に嵌
合される。

前記止め板33は、平行させた前記２本のフレーム31,3
2を固定し前記表示ユニット１の筐体背面に固定するた
めのもので、金属板の両端部を折り曲げて該フレーム下
部に溶接固定する一方、上部に表示ユニット筐体11の背
面下部に設けた取付け用凹部111,112に嵌合する２個の
突起331を備える。また前記フック金具34は、同じく平
行状態の２本のフレーム31,32を固定し壁などに掛けた
り吊り下げたりするためのもので、２個のフック用孔34
1を形成した金属板の両端部を前記止め板33の要領で該
フレーム上部に固定している。

さて、以上のように構成された表示ユニット１とチル
ト台２と支持具３とからなるディスプレイ装置の使用例
について説明する。

まずディスプレイ装置を据え置き形にセットする場
合、チルト台２の固定部材21に設けた４個の突起211
を、前記表示ユニット筐体11の背面下部に設けた４個の
取付け用凹部111〜114に下方から嵌合する。これにより
表示ユニット１とチルト台２とは一体化し、この状態で
載置部材22により表示ユニット１を机上に据え置くこと
が可能になる。ここで表示ユニット１は自重によりチル
ト台２と結合状態を保つが、チルト台の固定部材21をネ
ジなどを用いて筐体11に固定するよう構成しておけば双
方はより強固に一体化できる。

次ぎに表示ユニット１を壁掛け形に変更する場合、表
示ユニット筐体11の背面からチルト台２を取り外してか
ら、その箇所に存在する２個の取付け用凹部115,116に
対し支持具３の２本のフレーム31,32の上側折曲端部31
1,321を上方より嵌合する。そして各フレーム31,32を僅
かに上方向に移動させ、この状態で該フレームを筐体11
と反対側に撓ませながらフレーム下側の折曲端部312,32
2及び止め板33の突起331を該筐体11の背面下部に設けた
４個の取付け用凹部111〜114に同時に嵌合する。これに
より表示ユニット１と支持具３とは一体化し、この状態
でフック金具34により表示ユニット１を壁面などに引っ
掛けたり吊り下げることができる。尚、この場合も止め
板33をネジなどを用いてユニット筐体11に固定するよう
構成しておけば双方はより強固に一体化できる。

第４図及び第５図は、壁掛け及び吊り下げ用支持具の
変形例を示す斜視図と使用状態図である。この例の支持
具が、先に述べた実施例の支持具と異なる点は、表示ユ
ニットを壁などに掛けた状態で所定の角度傾斜可能にし
た点である。

そのためフレーム31,32と止め板33とフック金具34の
他に、１本の枠状フレーム35と２本のステー36と各２個
のスライダ37及び固定ボルト38とを付加している。そし
て該枠状フレーム35の下部両端を前記２本のフレーム3
1,32の下側の折曲コーナに回転自在に支持し、かつ上部
両端に前記ステー36の一端を回転自在に支持し、同じく
上部に前記フック金具34を固定している。前記ステー36
の他端は前記スライダ37に回転自在に支持され、該スラ
イダ37は前記フレーム31,32に挿通され該フレーム上を
摺動自在であり、前記固定ボルト38は該スライダ37の動
きを固定するものである。

第５図（ａ），（ｂ）及び（ｃ）は、２本のフレーム
31,32上におけるスライダ37の位置を矢印方向（第４図
参照）に移動し変化させた状態を示し、このようにスラ
イダ位置の可変によりフレーム31,32に対するフレーム3
5の角度を変える結果、表示ユニット１を壁５に掛けた
状態で角度変化させオペレータの操作状況に対処でき
る。

以上好ましい実施例について説明したが、この発明の
本質はこれに限定されないことは言うまでもない。

〔発明の効果〕

以上説明したようにこの発明によれば、表示ユニット
に対してチルト台と壁掛け及び吊り下げ用支持具を着脱
自在に構成したことにより、装置全体をコンパクトかつ
軽量にし、最小の専有空間で机上などへ据え置き、また
軽快な操作で壁などへ掛けたり吊り下げたりすることが
できる。かかる効果は特にフラットタイプのディスプレ
イ装置に適用して大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この発明に係るディスプレイ装置の一実施例
を示す斜視図、 第２図及び第３図は、上記ディスプレイ装置の使用形態
を示す要部断面図、 第４図及び第５図は、ディスプレイ装置の壁掛け用支持
具の変形例を示す斜視図と使用状態図、 第６図は、従来のディスプレイ装置を説明するための図
である。 第１図〜第６図において、 １は表示ユニット、２とチルト台、 ３は支持具、４はスタンド、 ５は壁、11は筐体、 12は表示部、13は表示駆動部、 14は電源、21は固定部材、 22は載置部材、31,32,35はフレーム、 33は止め板、34はフック金具、 36はステー、37はスライダ、 38は固定ボルト、41は角度調整機構、 211はチルト台取付け用突起、 111〜114はチルト台／支持具取付け用凹部、 115,116は支持具取付け用凹部をそれぞれ示す。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】据え置き、壁掛け及び吊り下げの可能なデ
   ィスプレイ装置であって、 表示ユニット（１）と、該表示ユニットを据え置き状態
   で所定の角度傾斜可能に支持するチルト台（２）と、前
   記表示ユニットを壁などに掛けたり吊り下げる支持具
   （３）とから構成され、 前記表示ユニット（１）は表示部（12）と該表示部を前
   面に収納しかつ背面下部に前記チルト台（２）及び支持
   具（３）に共用な取付け部（111〜114）を有する筐体
   （11）からなり、 前記チルト台（２）及び支持具（３）は前記表示ユニッ
   ト背面の取付け部（111〜114）に対し着脱可能な係合部
   （211と331,311,312,321,322）をそれぞれ備える ことを特徴とするディスプレイ装置。
2. 【請求項２】前記表示ユニット（１）を据え置き状態で
   所定の角度傾斜可能に支持するチルト台（２）が、固定
   部材（21）と載置部材（22）とから構成され、 前記固定部材（21）は湾曲した板材からなり、その湾曲
   内側面に前記表示ユニット筐体（11）の背面下部に設け
   た取付け用凹部（111〜114）に嵌合する突起（211）、
   湾曲外側面にガイドピン（213）をそれぞれ備え、 前記載置部材（22）は机上などの平坦面に対するベース
   （221）と、該ベース上に一体的に設けられ前記固定部
   材（21）を所定の角度傾斜可能に保持するガイド孔付き
   湾曲傾斜面を有するガイド（222）とからなる ことを特徴とする請求項１記載のディスプレイ装置。
3. 【請求項３】前記表示ユニット（１）を壁などに掛けた
   り吊り下げたりする支持具（３）が、２本のフレーム
   （31,32）と止め板（33）とフック金具（34）とから構
   成され、 前記各フレーム（31,32）は金属線の両端を鉤形に折り
   曲げた形状を有し、その両側の折曲端部（311,312と32
   1,322）が前記表示ユニット筐体（11）の背面下部及び
   上部に設けた取付け用凹部（113〜116）に対する係合部
   を構成し、 前記止め板（33）は前記平行させた２本のフレーム（3
   1,32）の下部を固定し、かつ上部に前記表示ユニット筐
   体（11）の背面下部に設けた別の取付け用凹部（111,11
   2）に嵌合する突起（331）を備える金属板からなり、 前記フック金具（34）は前記平行させた２本のフレーム
   （31,32）の上部を固定し、かつフック用孔（341）を備
   える金属板からなる ことを特徴とする請求項１記載のディスプレイ装置。
4. 【請求項４】前記表示ユニット（１）を壁などに掛けた
   り吊り下げたりする支持具（３）が、３本のフレーム
   （31,32,35）と各１個の止め板（33）及びフック金具
   （34）と２本のステー（36）と各２個のスライダ（37）
   及び固定ボルト（38）とから構成され、 前記３本の内２本のフレーム（31,32）は金属線の両端
   を鉤型に折り曲げた形状を有し、その両側の折曲端部
   （311,312と321,322）が前記表示ユニット筐体（11）の
   背面下部及び上部に設けた取付け用凹部（113〜116）に
   対する係合部を構成し、残りのフレーム（35）は枠状を
   有し、その下部両端が前記２本のフレーム（31,32）の
   下側の折曲コーナに回転自在に支持されてなり、 前記止め板（33）は前記平行させた２本のフレーム（3
   1,32）の下部を固定し、かつ上部に前記表示ユニット筐
   体（11）の背面下部に設けた別の取付け用凹部（111,11
   2）に嵌合する突起（331）を備える金属板からなり、 前記フック金具（34）は前記平行させた２本のフレーム
   （31,32）の上部を固定し、かつフック用孔（341）を備
   える金属板からなり、 前記２個のスライダ（37）は前記２本のフレーム（31,3
   2）に個別に挿通されて該フレーム上を摺動自在に設け
   られ、 前記２個のステー（36）は各々前記枠状フレーム（35）
   の上部両端と前記２個のスライダ（37）との間に接続さ
   れ、 前記２個の固定ボルト（38）は前記２個のスライダ（3
   7）に、それらをフレーム（31,32）上に固定するように
   設けられている ことを特徴とする請求項１記載のディスプレイ装置。