JPH0875286A - 熱駆動型ヒートポンプ装置 - Google Patents

熱駆動型ヒートポンプ装置

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JPH0875286A
JPH0875286A JP21136094A JP21136094A JPH0875286A JP H0875286 A JPH0875286 A JP H0875286A JP 21136094 A JP21136094 A JP 21136094A JP 21136094 A JP21136094 A JP 21136094A JP H0875286 A JPH0875286 A JP H0875286A
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JP
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heat exchanger
heat
low temperature
temperature side
gas
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JP21136094A
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Inventor
Kouichi Hazumi
公一 筈見
Seiji Yoshida
整司 吉田
Yoshitaka Yajima
義孝 矢島
Masahiro Toba
正裕 鳥羽
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 暖房運転における立ち上がりを早くする。 【構成】 ヴィルミエサイクルを用いたヒートポンプ装
置本体から冷暖房出力を取り出すための熱輸送媒体の流
路系における暖房に機能する第1の流路系33の室内側
熱交換器36の前段に、室内側熱交換器36に至る前の
熱輸送媒体を加熱する加熱手段45と、この加熱手段4
5を制御する制御手段46とによる補助加熱装置43を
備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はヴィルミエサイクルを
用いた熱駆動型ヒートポンプ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】上記この種の装置は熱駆動型ヒートポン
プ装置又はヴィルミエヒートポンプ装置(VMHP)と
称され、従来においても例えば特開昭61ー44254
号公報や特開平4ー240359号公報に示されている
ようなものがある。いずれも基本的には図4により示す
ように、第1と第2のガス作動装置200,201を備
えている。第1のガス作動装置200は、往復動される
ディスプレーサー202により作動ガスで満たされた内
部が高温室203と中温室204とに区画された高温シ
リンダ205と、この高温シリンダ205の高温室20
3と中温室204とを、高温室203側から中温室20
4側に順に連設した高温側熱交換器206と蓄熱器20
7と中温側熱交換器208とによる作動ガス流路により
連通されている。高温側熱交換器206には加熱手段2
09が併設されている。
【0003】また、第2のガス作動装置201は、往復
動されるディスプレーサー210により作動ガスで満た
された内部が低温室211と中温室212とに区画され
た低温シリンダ213と、この低温シリンダ213の低
温室211と中温室212とを、低温室211側から中
温室212側に順に連設した低温側熱交換器214と蓄
冷器215と中温側熱交換器216とによる作動ガス流
路により連通させている。
【0004】第1と第2のガス作動装置200,201
の中温室204,212は、各ガス流路の末端に設けら
れた連通部により相互に連通している。高温シリンダ2
05と低温シリンダ213とは概ね直角を成して基部に
おいて結合され、その結合部分にはクランク機構部21
7が組み込まれ、これにより高温側と低温側の各ディス
プレーサー202,210がある位相差をもって往復動
するように構成されている。
【0005】上記した従来の熱駆動型ヒートポンプ装置
は、いずれも外燃機関に属するスターリングエンジンと
同様にブルマイアサイクルを利用した基本構造を持ち、
高温側熱交換器206で強制的に作動ガスを加熱する外
部加熱方式により、低温側熱交換器214から低温の熱
輸送媒体を、中温側熱交換器208,216から中温の
熱輸送媒体をそれぞれ取り出して、低温の熱輸送媒体を
冷房に、中温の熱輸送媒体を暖房に利用するようにした
ものである。
【0006】こうした熱駆動型ヒートポンプ装置は一般
に冷暖房能力の調整がし難いものであるが、この点を克
服する工夫が特開平4ー240359号公報に示されて
いるものではなされている。即ち、図4に示すようにヒ
ートポンプ装置本体の高温シリンダ205側の中温側熱
交換器208と低温シリンダ213側の低温側熱交換器
214とを、室内側熱交換器218と室外側熱交換器2
19とに交互に切換え接続するように、複数の切換弁2
20,221が設けられた熱輸送媒体の流路系が構成さ
れている。室外側熱交換器219にはその送風機222
を制御する送風制御装置223が設けられている。
【0007】上記構成によれば、冷房運転時には切換弁
220,221で低温側熱交換器214と室内側熱交換
器218とを結ぶ閉サイクルと、中温側熱交換器208
と室外側熱交換器219とを結ぶ閉サイクルとが形成さ
れ、室内側熱交換器218で低温の熱輸送媒体の熱を室
内へ放出して冷房するとともに、室外側熱交換器219
で中温の熱輸送媒体の熱を室外へ排出させることができ
る。また暖房運転時には、切換弁220,221を切り
換えて、室内側熱交換器218で中温の熱輸送媒体の熱
を室内へ放出して暖房するとともに、室外側熱交換器2
19で低温の熱輸送媒体の熱を室外へ排出させることが
できる。冷暖房能力の制御は、送風制御装置223によ
り室外側熱交換器219の送風機222のモータへの供
給電圧のレベルや周波数を調整することにより行なわれ
る。即ち、送風機222による送風量を調節することに
より、熱輸送媒体を加熱又は冷却する風量が変化し、冷
暖房能力がこれにより調節できることになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】一般にヴィルミエサイ
クルを用いた熱駆動型ヒートポンプ装置は、始動からヒ
ートポンプ装置本体の各部の温度が安定し、定常的な運
転に移行するまでに比較的時間がかかり、冷暖房出力が
得られるまでには時間が必要である。このことは上述し
たような従来の熱駆動型ヒートポンプ装置においても言
えることで、定常的な運転に移行するまでの熱輸送媒体
を室内側熱交換器218に循環させても冷風感しか得ら
れず暖房雰囲気は形成できない。即ち、熱駆動型ヒート
ポンプ装置は暖房時の立ち上がりが遅いといった問題点
がある。
【0009】本発明は上記した従来の問題点を解決する
ためになされたもので、その課題とするところは暖房運
転における立ち上がりを早くすることであり、またその
うえで熱輸送媒体の流路系の圧力損失の上昇を防止する
ことである。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記課題を達成するため
に請求項1の発明は、シリンダとこの中を往復動するデ
ィスプレーサー及び熱交換器をそれぞれ備えた第1と第
2のガス作動装置を有するヒートポンプ装置本体と、こ
のヒートポンプ装置本体から冷暖房出力を取り出すため
の熱輸送媒体の流路系とを備えた熱駆動型ヒートポンプ
装置における流路系を、第1のガス作動装置の熱交換
器、室内側熱交換器、第2のガス作動装置の熱交換器を
巡り、第1のガス作動装置の熱交換器に戻るポンプを含
む第1の流路系と、第2のガス作動装置の低温側の熱交
換器、室外側熱交換器を巡り、第2のガス作動装置の低
温側の熱交換器に戻るポンプを含む第2の流路系と、第
1のガス作動装置の熱交換器、室外側熱交換器を巡り、
第2のガス作動装置の熱交換器を経て第1のガス作動装
置の熱交換器に戻る、第1の流路系に対して切換弁によ
り切り換えられる第3の流路系と、第2のガス作動装置
の低温側の熱交換器、室内側熱交換器を巡り、第2のガ
ス作動装置の低温側の熱交換器に戻る、第2の流路系に
対して切換弁により切り換えられる第4の流路系とから
構成し、その第1の流路系の室内側熱交換器の前段に、
室内側熱交換器に至る前の熱輸送媒体を加熱する加熱手
段と、この加熱手段を制御する制御手段とによる補助加
熱装置を備える手段を採用する。
【0011】前記課題を達成するために請求項2の発明
は、請求項1にかかる手段における補助加熱装置につい
て、その補助加熱装置へ通す熱輸送媒体の経路とこれを
迂回する経路とを切換え可能に構成する手段を採用す
る。
【0012】
【作用】請求項1にかかる前記手段においては、始動か
らヒートポンプ装置本体の各部の温度が安定し、定常的
な運転に移行するまでの間は、補助加熱装置を動作させ
室内側熱交換器に導通させる熱輸送媒体を強制加熱し
て、補助加熱装置を熱源とする暖房を実施することがで
き、始動とともに室内側熱交換器による暖房雰囲気の形
成が可能になる。
【0013】請求項2にかかる前記手段においては請求
項1に関する作用とともに、定常的な運転に移行するま
では、補助加熱装置を経由する流路に熱輸送媒体を通す
ことができ、定常的な運転に移行してからは補助加熱装
置を迂回する流路に切り換え、補助加熱装置を介さずそ
のまま室内側熱交換器へ熱輸送媒体を送ることが可能に
なる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。 実施例1.図1はこの発明の一実施例としての熱駆動型
ヒートポンプ装置のヒートポンプ本体の構成を示した断
面図である。始めにこの図1に基づいてその構成につい
て説明する。図1に示すこの熱駆動型ヒートポンプ装置
のヒートポンプ本体は、第1と第2のガス作動装置1,
2と、これらを動作させるクランク機構部3,4及びス
タータモータ5とを主体として構成され、フレーム6に
コイルスプリングを備えた懸架装置7により弾性的に懸
架されたベース8上に取付けられている。第1のガス作
動装置1と第2のガス作動装置2とは、ベース8上に近
接状態に並立された各クランク機構部3,4の上部にそ
れぞれ設けられ、各クランク機構部3,4間の中央部に
各クランク機構部3,4の初期動作のための単一のスタ
ータモータ5が配置されている。
【0015】第1のガス作動装置1は高温側シリンダ9
と、この高温側シリンダ9内を往復動する高温側ディス
プレーサー10を備えている。高温側シリンダ9にはヘ
リウムガス等の作動ガスが充填され、高温側ディスプレ
ーサー10はこの高温側シリンダ9内をシリンダヘッド
側の高温空間11と、クランク機構部3側の高温側中温
空間12とに区画している。高温側シリンダ9の下端は
クランク機構部3の外殻を構成しているクランクケース
13の上端に連結され、クランクケース13内のクラン
ク室上部に嵌装されたロッドシール部14により高温側
シリンダ9の高温側中温空間12とクランク室との気密
が保持される。
【0016】高温側シリンダ9の高温空間11と高温側
中温空間12とは、高温空間11側から高温側中温空間
12側に順に連設したヒータ管15と蓄熱再生器16と
高温側中温部熱交換器17とによるガス流路により連通
されている。ヒータ管15は、高温側シリンダ9のシリ
ンダヘッドに複数本角状に並列配管され、高温側シリン
ダ9の上部側にキャップ状に被冠装着された燃焼装置1
8の燃焼室19にそれぞれ配設されている。これらのヒ
ータ管15の一端は高温空間11にそれぞれ臨み、他端
は蓄熱再生器16に連絡している。
【0017】蓄熱再生器16と高温側中温部熱交換器1
7とは高温側シリンダ9の内壁面に形成された凹部に蓄
熱再生器16を上側に、高温側中温部熱交換器17を下
側にしてそれぞれ高温側シリンダ9に同軸状に組付けら
れ、それらの内周側は、高温側シリンダ9における高温
側ディスプレーサー10との摺動面を形成するライナに
より被覆されている。
【0018】第2のガス作動装置2も低温側シリンダ2
0と、この低温側シリンダ20内を往復動する低温側デ
ィスプレーサー21を備えている。低温側シリンダ20
にもヘリウムガス等の作動ガスが充填され、低温側ディ
スプレーサー21はこの低温側シリンダ20内をシリン
ダヘッド側の低温空間22と、クランク機構部4側の低
温側中温空間23とに区画している。低温側シリンダ2
0の下端はクランク機構部4の外殻を構成するクランク
ケース24の上端に連結され、クランクケース24内の
クランク室上部に嵌装されたロッドシール部25により
低温側シリンダ20の低温側中温空間23とクランク室
との気密が保持される。
【0019】低温側シリンダ20の低温空間22と低温
側中温空間23とは、低温空間22側から低温側中温空
間23側に順に連設した低温側熱交換器26と再生器2
7と低温側中温部熱交換器28とによるガス流路により
連通されている。低温側熱交換器26と再生器27と低
温側中温部熱交換器28とは低温側シリンダ20の内壁
面に形成された凹部に低温側熱交換器26を上側に、再
生器27を中間に、低温側中温部熱交換器28を下側に
して、それぞれ低温側シリンダ20に同軸状に組付けら
れ、それらの内周側は、低温側シリンダ20における低
温側ディスプレーサー21との摺動面を形成するライナ
により被覆されている。
【0020】第1のガス作動装置1の高温側中温空間1
2と、第2のガス作動装置2の低温側中温空間23と
は、それぞれの底部を形成しているロッドシール部1
4,25に形成した連通孔を経て各クランクケース1
3,24に設けられた接続口に通じ、この接続口同士を
繋いだ外部連通管29により相互に連通している。
【0021】第1のガス作動装置1と第2のガス作動装
置2の高温側ディスプレーサー10と低温側ディスプレ
ーサー21とは、それぞれそれらの下部に設けられたク
ランク機構部3,4により所定の位相差(この実施例で
は90°である)をもって高温側シリンダ9内と低温側
シリンダ20内をそれぞれ往復動する。各クランク機構
部3,4は図1に示すようにほぼ相同の構成で、それら
の間に組付けられた両軸型のスタータモータ5の回転軸
の各端にクランクシャフトが連結されている。
【0022】各クランクシャフトにはクランクケース1
3,24内においてクランクシャフトの回転運動を往復
直線運動に変換するコンロッド30の大径端が枢着され
ている。各コンロッド30の小径端は、クランクケース
13,24の上部側に形成された筒部に摺動可能に組込
まれたクロスヘッドにピンにより連結され、クランクシ
ャフトの一回転により、クロスヘッドが筒部内を上下に
一往復動する。各クロスヘッドの上部と高温側ディスプ
レーサー10及び低温側ディスプレーサー21の下端と
はロッドシール部14,25を貫いて設けた連結ロッド
31,32によりそれぞれ連結され、高温側ディスプレ
ーサー10と低温側ディスプレーサー21はそれらに連
結されたクロスヘッドと同期してそれぞれ高温側シリン
ダ9内と低温側シリンダ20内の上死点と下死点の間を
往復直線動する。各ロッドシール部14,25を貫く連
結ロッド31,32は、ロッドシール部14,25の摺
動面を気密状態で上下動する。
【0023】続いて上記した基本構成の熱駆動型ヒート
ポンプ装置の動作について説明する。燃焼装置18の運
転により燃焼装置18が燃焼を開始すると、燃焼室19
にある各ヒータ管15は通常400℃〜800℃に加熱
され、高温側中温部熱交換器17と低温側中温部熱交換
器28とはそれぞれ35℃〜80℃になり、スタータモ
ータ5の駆動により起動する。スタータモータ5の駆動
とともに各クランク機構部3,4により、高温側ディス
プレーサー10は高温側シリンダ9内を、低温側ディス
プレーサー21は低温側シリンダ20内をそれぞれ90
°の位相差をもって往復動を始める。
【0024】作動ガスは、第1のガス作動装置1では高
温側ディスプレーサー10の動きにより高温空間11か
らヒータ管15、蓄熱再生器16、高温側中温部熱交換
器17を経て高温側中温空間12に至る順の移動と、こ
の逆順での移動を交互に繰り返し、第2のガス作動装置
2では低温側ディスプレーサー21の動きにより低温空
間22から低温側熱交換器26、再生器27、低温側中
温部熱交換器28を経て低温側中温空間23に至る順の
移動と、この逆順での移動を交互に繰り返す。この間、
作動ガスの作動空間の体積は一定であり、作動ガスの温
度と圧力とが変化する。作動ガスの圧力の変化は第1の
ガス作動装置1と第2のガス作動装置2とは外部連通管
29で連通しているため瞬時に伝わり、圧力は全作動空
間において一様になる。
【0025】第1のガス作動装置1の高温側ディスプレ
ーサー10が上死点にある時、蓄熱再生器16は高温の
作動ガスの通過により加熱され蓄熱されている。高温空
間11は容積がない状態であり、高温側中温空間12に
移動した作動ガスは低温側シリンダ20の作用を受けて
圧力が上がり発熱し、高温側中温部熱交換器17により
放熱される。この状態は熱的プロセスとしては等温圧縮
である。この時、第2のガス作動装置2の低温側ディス
プレーサー21は、シリンダヘッド側への移動途中にあ
り、作動ガスは低温空間22から低温側中温空間23へ
移動している。再生器27は低温空間22からの低温ガ
スに熱を奪われその蓄熱量が減少していく。再生器27
からの受熱により加熱されて低温側中温空間23へ移動
する作動ガスにより、低温側シリンダ20内の作動ガス
の平均温度が上昇し、圧力が上昇する。この状態は熱的
プロセスとしては等容加熱(体積一定の状態変化)であ
る。
【0026】第1のガス作動装置1の高温側ディスプレ
ーサー10が上死点から下降途中になると、作動ガスは
高温側中温空間12から高温空間11へ移動する。蓄熱
再生器16は高温側中温空間12からの作動ガスに熱を
奪われその蓄熱量が減少していく。蓄熱再生器16から
の受熱により加熱されて高温空間11へ移動する作動ガ
スにより、高温側シリンダ9内の作動ガスの平均温度が
上昇し、圧力が上昇する。この状態は熱的プロセスとし
ては等容加熱である。この時、第2のガス作動装置2の
低温側ディスプレーサー21は上死点になり、再生器2
7は低温の作動ガスの通過により冷却され蓄冷されてい
る。低温空間22は容積がない状態であり、低温側中温
空間23に移動した作動ガスは高温側シリンダ9の作用
を受けて圧力が上がり発熱し、低温側中温部熱交換器2
8により放熱される。この状態は熱的プロセスとしては
等温圧縮である。
【0027】第1のガス作動装置1の高温側ディスプレ
ーサー10が下死点になると、作動ガスは高温側中温空
間12から高温空間11へ移動する。蓄熱再生器16は
高温側中温空間12からの作動ガスに熱を奪われその蓄
熱量はほぼ無くなっている。高温空間11の容積は最大
の状態にあり、蓄熱再生器16からの受熱により加熱さ
れ高温空間11に移動した作動ガスは低温側シリンダ2
0の作用を受けて圧力が下がり膨張して放熱するが、ヒ
ータ管15を通じて燃焼装置18から吸熱するので、熱
的プロセスとしては等温膨張となる。この時、第2のガ
ス作動装置2の低温側ディスプレーサー21は上死点か
ら下降途中になっていて、作動ガスは低温側中温空間2
3から低温空間22へ再生器27により冷却されて移動
していく。再生器27により冷却されて低温空間22へ
移動する作動ガスにより、低温側シリンダ20内の作動
ガスの平均温度が上昇し、圧力が上昇する。この状態は
熱的プロセスとしては等容冷却である。
【0028】第1のガス作動装置1の高温側ディスプレ
ーサー10が下死点からシリンダヘッド側への移動途中
になると、作動ガスは高温空間11から高温側中温空間
12へ移動している。蓄熱再生器16は高温空間11か
らの高温の作動ガスによりその蓄熱量を増加させてい
く。蓄熱再生器16により冷却されて高温側中温空間1
2へ移動する作動ガスにより、高温側シリンダ9内の作
動ガスの平均温度が下降し、圧力が減少する。この状態
は熱的プロセスとしては等容冷却である。この時、第2
のガス作動装置2の低温側ディスプレーサー21は下降
していき下死点になる。低温側ディスプレーサー21が
下死点になると、作動ガスは低温側中温空間23から低
温空間22へ再生器27に冷却されて移動している。低
温空間22の容積は最大の状態にあり、再生器27によ
り冷却され低温空間22に移動した作動ガスは高温側シ
リンダ9の作用を受けて圧力が下がり膨張して放熱する
が、低温側熱交換器26により吸熱されるので熱的プロ
セスとしては等温膨張となる。
【0029】上記したサイクルが繰り返されて、高温側
中温部熱交換器17と低温側中温部熱交換器28とから
暖房出力が、低温側熱交換器26から冷房出力がそれぞ
れ得られる。上記サイクルは、初期運転をスタータモー
タ5により起こせば、その後はスタータモータ5の動力
を必要とすることなく自律的な運転が可能である。
【0030】この実施例の熱駆動型ヒートポンプ装置の
特徴は、冷暖房出力を取り出すための熱輸送媒体の流路
系の構成にある。その回路構成を示した図2により以下
においてその説明をする。暖房用には第1と第2の流路
系33,34があり、そのうちの第1の流路系33は、
高温側中温部熱交換器17、第1の四方切換弁35、室
内に設置される室内側熱交換器36、第2の四方切換弁
37、低温側中温部熱交換器28を経て高温側中温部熱
交換器17に戻る一連の回路として構成され、低温側中
温部熱交換器28の前段に水(不凍液)等の熱輸送媒体
を循環させるポンプ38が設けられている。第2の流路
系34は、低温側熱交換器26、第1の四方切換弁3
5、室外に設置される室外側熱交換器39、第2の四方
切換弁37を経て低温側熱交換器26に戻る一連の回路
として構成され、低温側熱交換器26の後段に水(不凍
液)等の熱輸送媒体を循環させるポンプ40が設けられ
ている。
【0031】冷房用には、第3と第4の流路系41,4
2があり、そのうちの第3の流路系41は、高温側中温
部熱交換器17、第1の四方切換弁35、室外側熱交換
器39、第2の四方切換弁37、低温側中温部熱交換器
28を経て高温側中温部熱交換器17に戻る一連の回路
として構成されている。第4の流路系42は、低温側熱
交換器26、第1の四方切換弁35、室内側熱交換器3
6、第2の四方切換弁37を経て低温側熱交換器26に
戻る一連の回路として構成されている。第3の流路系4
1は第1の流路系33のポンプ38により、また第4の
流路系42は第2の流路系34のポンプ40によりそれ
ぞれ熱輸送媒体が循環する構成である。
【0032】第1の流路系33における室内側熱交換器
36の前段には、補助加熱装置43が設けられている。
補助加熱装置43は、加熱用コイル44と電気やガスな
どを熱源とする加熱手段45とこの加熱手段45を制御
する制御手段46とから構成されている。制御手段46
は、暖房時には装置の始動とともに加熱手段45を動作
させ、一定の時間が経過すれば加熱手段45を停止させ
るが、当該部を流れる熱輸送媒体の温度を検出し、所定
の温度以下であれば加熱手段45を動作させ、所定の温
度を越えれば加熱手段45を停止させるようにしてもよ
い。
【0033】この実施例では、第1の四方切換弁35と
第2の四方切換弁37とを切り換え、第1の流路系33
と第2の流路系34に図2に実線の矢印で示す熱輸送媒
体の流れを形成することにより、高温側中温部熱交換器
17と低温側中温部熱交換器28からの熱による暖房が
室内側熱交換器36により行なわれる。この種の熱駆動
型ヒートポンプ装置は、始動からヒートポンプ装置本体
の各部の温度が安定し、定常的な運転に移行するまでに
比較的時間がかかり、暖房出力が得られるまでには時間
が必要である。そこで暖房時には、定常的な運転に移行
するまでの間に限り、補助加熱装置43により室内側熱
交換器36に送る熱輸送媒体を加熱し、加熱手段45を
熱源とした暖房を行なう。これにより、暖房時の立ち上
がりが迅速になり、始動とともに冷風感のない暖房雰囲
気が形成される。冷房は、第3の流路系41と第4の流
路系42に図2に破線の矢印で示す熱輸送媒体の流れを
形成することにより行なわれる。冷暖房能力は、燃焼装
置18の燃焼量の制御等により調整される。なお、図2
における符号47,48はそれぞれ室内側熱交換器36
と室外側熱交換器39の送風機である。
【0034】実施例2.この実施例2は上述した実施例
1の補助加熱手段43における熱輸送媒体の流路に関す
るものであり、それ以外の構成及び機能は実施例1で示
したものと同じである。従って、実施例1のものと同じ
部分は実施例1のものと同じ符号を用い、その説明は省
略する。
【0035】この実施例2の熱駆動型ヒートポンプ装置
は、図3に示すように実施例1により示した補助加熱装
置43について、その補助加熱装置43の加熱用コイル
44に並列に加熱用コイル44よりも圧力損失の少ない
熱輸送媒体の流路49を設けたものである。この流路4
9と加熱用コイル44との分岐点には切換弁50,51
が設けられ、熱輸送媒体はいずれか一方の経路を経て室
内側熱交換器36へ流れるようになっている。これ以外
の構成は実施例1のものと同じでありその説明は省略す
る。
【0036】この実施例2のものも、暖房時において定
常的な運転に移行するまでの間に限り、補助加熱装置4
3により室内側熱交換器36に送る熱輸送媒体を加熱用
コイル44に通して加熱し、加熱手段45を熱源とした
暖房を行なうが、実施例1のものとは異り補助加熱装置
43の停止とともに熱輸送媒体の流れる経路が加熱用コ
イル44を迂回する流路49に切換えられる。これによ
り定常的な運転に移行すれば流路49を経て室内側熱交
換器36に熱輸送媒体が送られることになり、ポンプ3
8の動力を低減することが可能になる。これ以外の機能
は実施例1のものと同じであるのでその説明は省略す
る。
【0037】
【発明の効果】以上、実施例による説明からも明らかな
ように請求項1の発明によれば、暖房時の立ち上がりが
迅速になり、始動とともに冷風感のない暖房雰囲気を形
成することが可能になる。
【0038】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
にかかる効果とともに、補助加熱手段を使わない時に
は、それを迂回する流路から室内側熱交換器に熱輸送媒
体を送ることにより圧力損失が低減し、ポンプの動力を
軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示す熱駆動型ヒートポンプ
装置の断面図である。
【図2】この発明の実施例1の熱駆動型ヒートポンプ装
置の流路系の回路構成を示す構成図である。
【図3】この発明の実施例2の熱駆動型ヒートポンプ装
置の流路系の回路構成を示す構成図である。
【図4】従来の熱駆動型ヒートポンプ装置における流路
系の構成を示す構成図である。
【符号の説明】
1 第1のガス作動装置 2 第2のガス作動装置 3 クランク機構部 4 クランク機構部 5 スタータモータ 8 ベース 9 高温側シリンダ 10 高温側ディスプレーサー 11 高温空間 12 高温側中温空間 13 クランクケース 15 ヒータ管 16 蓄熱再生器 17 高温側中温部熱交換器 20 低温側シリンダ 21 低温側ディスプレーサー 22 低温空間 23 低温側中温空間 24 クランクケース 26 低温側熱交換器 27 再生器 28 低温側中温部熱交換器 29 外部連通管 33 第1の流路系 34 第2の流路系 35 第1の四方切換弁 36 室内側熱交換器 37 第2の四方切換弁 38 ポンプ 39 室外側熱交換器 40 ポンプ 41 第3の流路系 42 第4の流路系 43 補助加熱装置 44 加熱用コイル 45 加熱手段 46 制御手段 49 流路 50 切換弁 51 切換弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鳥羽 正裕 岐阜県中津川市駒場町1番3号 三菱電機 株式会社中津川製作所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 往復動するディスプレーサーにより作動
    ガスで満たされた内部が高温空間と中温空間とに区画さ
    れたシリンダの上記高温空間と中温空間とを、上記高温
    空間側から中温空間側に順に連設したヒータ管と蓄熱再
    生器と熱交換器とによるガス流路により連通させた第1
    のガス作動装置と、往復動するディスプレーサーにより
    作動ガスで満たされた内部が低温空間と中温空間とに区
    画されたシリンダの上記低温空間と中温空間とを、上記
    低温空間側から中温空間側に順に連設した低温側熱交換
    器と再生器と熱交換器とによるガス流路により連通させ
    た第2のガス作動装置と、上記第1と第2のガス作動装
    置の各ガス流路を、それらの中温空間側において相互に
    連通させる連通部と、上記各ディスプレーサーをある位
    相差をもって往復動させるクランク機構部とを備えたヒ
    ートポンプ装置本体と、このヒートポンプ装置本体から
    冷暖房出力を取り出すための熱輸送媒体の流路系とを備
    え、上記流路系は、上記第1のガス作動装置の上記熱交
    換器、室内に設置される室内側熱交換器、上記第2のガ
    ス作動装置の上記熱交換器を巡り、上記第1のガス作動
    装置の上記熱交換器に戻るポンプを含む第1の流路系
    と、上記第2のガス作動装置の上記低温側熱交換器、室
    外に設置される室外側熱交換器を巡り、上記第2のガス
    作動装置の上記低温側熱交換器に戻るポンプを含む第2
    の流路系と、上記第1のガス作動装置の上記熱交換器、
    上記室外側熱交換器を巡り、上記第2のガス作動装置の
    上記熱交換器を経て上記第1のガス作動装置の上記熱交
    換器に戻る、上記第1の流路系に対して切換弁により切
    り換えられる第3の流路系と、上記第2のガス作動装置
    の上記低温側熱交換器、上記室内側熱交換器を巡り、上
    記第2のガス作動装置の上記低温側熱交換器に戻る、上
    記第2の流路系に対して切換弁により切り換えられる第
    4の流路系とからなり、その第1の流路系の上記室内側
    熱交換器の前段には、上記室内側熱交換器に至る前の熱
    輸送媒体を加熱する加熱手段と、この加熱手段を制御す
    る制御手段とによる補助加熱装置が備えられていること
    を特徴とする熱駆動型ヒートポンプ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の熱駆動型ヒートポンプ
    装置であって、補助加熱装置への熱輸送媒体の経路とこ
    れを迂回する経路とを切換え可能に構成したことを特徴
    とする熱駆動型ヒートポンプ装置。
JP21136094A 1994-09-05 1994-09-05 熱駆動型ヒートポンプ装置 Pending JPH0875286A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN103499158A (zh) * 2013-09-23 2014-01-08 广东美的制冷设备有限公司 一种空调器及其控制方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103499158A (zh) * 2013-09-23 2014-01-08 广东美的制冷设备有限公司 一种空调器及其控制方法
CN103499158B (zh) * 2013-09-23 2016-03-30 广东美的制冷设备有限公司 一种空调器及其控制方法

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