JPH0875035A - フロートバルブ - Google Patents

フロートバルブ

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Publication number
JPH0875035A
JPH0875035A JP23956794A JP23956794A JPH0875035A JP H0875035 A JPH0875035 A JP H0875035A JP 23956794 A JP23956794 A JP 23956794A JP 23956794 A JP23956794 A JP 23956794A JP H0875035 A JPH0875035 A JP H0875035A
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JP
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float
valve
casing
float valve
liquid
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Application number
JP23956794A
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Inventor
Yoji Nagata
揚二 永田
Mikio Sugioka
幹生 杉岡
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CKD Corp
Original Assignee
CKD Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 再生器で発生した蒸気の吸収液への混入を防
止し、また、フロートスイッチの取付を簡単にしたフロ
ートバルブを提供すること。 【構成】 ケーシング2、3、4と、フロート12とを
有するフロートバルブ1において、ケーシングの出口ポ
ート8に弁座10を設け、フロート12の下端に同軸に
設けた弁体14により、フロート12の上下動によって
出口ポート8を開閉するようにして、蒸気の制御流体へ
の混入を防止した。また、フロート12に永久磁石15
を固定して設け、側面にリードスイッチ17を備えるこ
とによりおよその液面高さを知ることができるようにし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガス吸収式空調機の再
生器で濃縮された吸収液を吸収器へ流すフロートバルブ
に関し、更に詳細には、再生器で発生した蒸気が吸収液
とともに吸収器側へ流出するのを防止し、また、フロー
トスイッチの取付スペースを節約して小型化を図ったフ
ロートバルブに関する。
【0002】
【従来の技術】ガス吸収式空調機においては、水を冷媒
として使用し、その気化熱を利用して冷却を行う。そし
て、臭化リチウム等の物質の高い吸水能力により気化し
た水蒸気を吸収する。水分を吸収して低濃度となった臭
化リチウム溶液は、再生器で加熱され、高濃度の溶液と
蒸気とに分離される。そして、高濃度の溶液は吸収液と
して、蒸気は冷却液化して冷媒として、循環使用するよ
うにしている。
【0003】ガス吸収式空調機における水循環の基本サ
イクルを図3に示す。このサイクルは、二重効用式とい
われるものであり、水の気化による冷却及び気化した水
蒸気の吸収を行う蒸発吸収器51と、蒸発吸収器51で
水蒸気を吸収して低濃度となった臭化リチウム溶液の加
熱を行う高温再生器52と、高温再生器52で得られた
中濃度の臭化リチウム溶液を蒸気で再加熱する低温再生
器53と、低温再生器53で得られた蒸気と水とを冷却
して蒸発吸収器51に滴下水として供給する凝縮器54
とを有し、これらを配管でつないで構成されている。
【0004】蒸発吸収器51は、水ノズル55と、伝熱
管56と、吸収液ノズル57と、伝熱管50と、受液槽
58とを有する密封容器である。蒸発吸収器51の内部
は10-2気圧程度に減圧されている。水ノズル55には
凝縮器54から水が供給され、伝熱管56に滴下する。
伝熱管56の内部には、水ノズル55から滴下される水
とは別系統の水が流されている。蒸発吸収器51内が減
圧状態にあることから、伝熱管56に滴下された水は直
ちに気化して水蒸気となり、その際気化潜熱を伝熱管5
6の内部の水から奪う。このため、伝熱管56の内部の
水は、水ノズル55への凝縮器54からの供給水温より
も更に低温となり、これを冷房に利用する。蒸発吸収器
51のうち、水ノズル55と伝熱管56との部分を蒸発
器という。
【0005】吸収液ノズル57には低温再生器53から
高濃度の臭化リチウム溶液が供給され、受液槽58に滴
下する。その際、伝熱管56で気化して発生した水蒸気
を吸収するので、低濃度溶液となって受液槽58に溜
る。臭化リチウムが強い吸湿性を有しているからであ
る。吸収液ノズル57と受液槽58との間には伝熱管5
0が配置されており、その内部には、水ノズル55から
滴下される水とも伝熱管56に流される水とも別系統の
水が流されている。伝熱管50の水は、臭化リチウム溶
液が水蒸気を吸収する際に発生する吸収熱を、屋外に設
けた冷却塔に廃熱する働きを有する。蒸発吸収器51の
うち、吸収液ノズル57と伝熱管50と受液槽58との
部分を吸収器という。
【0006】受液槽58に溜った低濃度溶液は、ポンプ
59により所定の流量で送出される。送出された低濃度
溶液は、熱交換器60、61を経由して高温再生器52
に至る。熱交換器60では低温再生器53からの高濃度
溶液と、熱交換器61では高温再生器52からの中濃度
溶液と、それぞれ熱交換を行う。高温再生器52では、
ポンプ59から送られた低濃度溶液をバーナ62で加熱
して沸騰させる。このため蒸気が発生し、この蒸気は低
温再生器53へ導かれる。高温再生器52の内部は約2
気圧程度に加圧されている。一方、蒸気が発生した分濃
度が上がった臭化リチウム溶液(以下、「中濃度溶液」
という)は、高温再生器52に設けられた堰66を越え
て、熱交換器61を経由して低温再生器53に至る。熱
交換器61では前記のように、蒸発吸収器51からの低
濃度溶液と熱交換を行う。
【0007】低温再生器53は、高温再生器52からの
蒸気を受ける気相室63と、高温再生器52からの中濃
度溶液を受ける液相室64とを有しており、蒸気と中濃
度溶液とが互いに熱交換を行うようになっている。気相
室63には高温再生器52で発生した蒸気がほぼそのま
ま供給されるのに対し、液相室64に供給される中濃度
溶液は熱交換器61で低濃度溶液と熱交換して温度が下
がっている。このため気相室63の蒸気は液相室64の
中濃度溶液により冷却され、液相室64の中濃度溶液は
気相室63の蒸気により加熱される。
【0008】従って、気相室63内では蒸気の液化が起
こり、液化した水は気相室63から流出して凝縮器54
に至る。一方、液相室64では中濃度溶液の水分の一部
が気化して蒸気となる。液相室64の内部は約10-1
圧程度に減圧されている。液相室64で発生した蒸気は
凝縮器54に至る。また、蒸気が発生した分濃度が更に
上がった臭化リチウム溶液(以下、「高濃度溶液」とい
う)は、液相室64内に設けられている堰67を越えて
低温再生器53から流出し、熱交換器60を経由して蒸
発吸収器51の吸収液ノズル57に供給される。熱交換
器60では前記のように、蒸発吸収器51からの低濃度
溶液と熱交換を行う。
【0009】凝縮器54の外壁には冷却水が供給されて
いる。凝縮器54には、低温再生器53の気相室63か
らの水と低温再生器53の液相室64からの蒸気とが供
給され、混合される。そして外壁の冷却水により冷却さ
れて蒸発吸収器51の水ノズル55に供給される。ここ
での冷却水は、蒸発吸収器51の伝熱管50の水ととも
に屋外の冷却塔へ循環される。なお、低温再生器53を
有さず、高温再生器52で濃縮した臭化リチウム溶液を
蒸発吸収器51へ直接供給するようにした一重効用式サ
イクルもある。図3に示すサイクルでは、高温再生器5
2からの中濃度溶液の出口(図中矢印Aで示す)には何
ら弁機構等が設けられていないので、蒸気が中濃度溶液
と共にに低温再生器53の液相室64に送られる等の不
正常な状態になる場合がある。このため、この部分にフ
ロートバルブを備えてかかる弊害を防ぐことが考えられ
る。
【0010】汎用のフロートバルブとして、従来水や灯
油等の液体に使用されているものの一例を図4に示す。
このフロートバルブは、中空円筒状のケーシング76
と、その内部を上下に移動可能なフロート77とを有し
ている。ケーシング76の底部には送液ポート89が設
けられている。ケーシング76の上部には蓋体78が覆
装され、その一箇所に受液部79が設けられている。受
液部79は、液体(図3のサイクルでは、高温再生器5
2からの臭化リチウム溶液)の供給を受ける部分であ
り、その上部に孔80が形成されている。受液部79
は、着座83を介して蓋体78に取り付けられている。
着座83の中央には孔84が形成されている。
【0011】受液部79の内部には、円柱状の弁ロッド
81が配置されている。弁ロッド81の上端には鍔部8
2が設けられている。弁ロッド81の下端は、孔84を
貫通して着座83の下方に達しており、水平板85が取
り付けられている。水平板85の先端は、フロート77
から上方に延設されるピン86に掛合される。弁ロッド
81と水平板85とは、一体に上下移動する。鍔部82
と着座83との間にバネ74が挟持されており、弁ロッ
ド81を上方へ付勢している。フロート77は、ケーシ
ング76の内面より小径な中空略円柱状の部材であり、
制御しようとする液体より比重が小さく、かつバネ74
の付勢力より大きい自重を有するように形成されてい
る。フロート77は、ケーシング76に設けられた支柱
87にガイドされて上下方向に移動することができる。
フロート77には前記のように、ピン86が上方に延設
されている。ピン86の先端には鍔部88が設けられて
いる。
【0012】フロートバルブ内の液体の残量が少ないと
きは、フロート77が自重で下向きに動き、鍔部88が
弁ロッド81の水平板85と掛合する。そして、バネ7
4の付勢力よりフロート77の重量が優るためフロート
77は更に下向きに動き、このため弁ロッド81も下向
きに移動する。従ってこのとき、弁ロッド81の上端の
鍔部82が受液部79の孔80から離間する。このた
め、受液部79の孔80から液体が流入し、着座83の
孔84と弁ロッド81との隙間を通ってフロートバルブ
内に溜る。
【0013】フロートバルブ内に液体が溜ってくると、
フロート77の比重が液体より小さいためフロート77
が徐々に上向きに移動し、これに伴い弁ロッド81は、
バネ74の付勢力により上向きに移動する。そして、弁
ロッド81の上端の鍔部82が受液部79の孔80に当
接すると、流路が塞がれ液体の流入が停止される。これ
により、液体がフロートバルブから溢れるのを防いでい
る。一方、フロートバルブ内に溜った液体は、下部の送
液ポート89から低温再生器53に送られるので、フロ
ートバルブ内の液量はほぼ一定に保たれる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来のフロートバルブにはいくつかの問題点があり、図3
のサイクルに使用するのは困難であった。第1に、フロ
ートバルブ内の溶液残存量がゼロであっても、流路は閉
じられない。従って、高温再生器52で発生した蒸気が
臭化リチウム溶液とともにフロートバルブから流出する
のを防止できない。このため、フロートバルブ内の溶液
残存量が少なくなると、蒸気が臭化リチウム溶液に混入
する場合があった。かかる蒸気の臭化リチウム溶液への
混入は、次のような弊害を起こす。
【0015】まず、混入した蒸気が管内等で液化する
と、臭化リチウム溶液と混合して溶液の濃度が低下す
る。図3に示すような二重効用式サイクルの場合には低
温再生器53で再度濃縮されるが、それでも蒸発吸収器
51に到達する高濃度溶液の濃度低下は避けられない。
低温再生器53を有しない一重効用式サイクルの場合に
は更に顕著にこの現象が現れる。このため、蒸発吸収器
51における臭化リチウム溶液の水分吸収能力が低下し
てしまい、冷却能力の低下につながる。また、高温再生
器52で発生した蒸気は、低温再生器53における熱源
として使用されるものである。従って、その一部が溶液
に混入することは、低温再生器53における溶液の加熱
能力の低下につながる。このことも、高濃度溶液の濃度
低下の原因となる。
【0016】更に、低温再生器53を有しない一重効用
式サイクルの場合には、混入した蒸気が液化する前にそ
のまま蒸発吸収器51へ到達することがある。この場合
には、蒸発吸収器51内の圧力が上昇し、伝熱管56に
おける滴下水の気化が起こり難くなり、冷却能力が低下
する。蒸発吸収器51では、器内を減圧状態とすること
により、通常圧の場合の沸点よりかなり低い温度でも効
率よく滴下水を気化できるようにして冷却能力を確保し
ているからである。
【0017】第2に、液面を検知するフロートスイッチ
の問題があった。即ち、フロートバルブ自体にはフロー
トスイッチがついておらず、別に配置する必要があっ
た。このため、スペース効率の点で問題があり、部品点
数も多かった。また、フロートスイッチを内蔵したもの
もあったが、この場合にはフロートスイッチの脱着や取
付高さの変更をする際に一旦フロートバルブを分解する
必要があった。フロートバルブは臭化リチウム溶液とい
う特殊な液体に使用するものであるため、バルブの分解
及び再組立に際し液抜きや洗浄等の非常に煩雑な作業を
要していた。
【0018】本発明は、前記従来技術の問題点を解決す
るためになされたものであり、その目的とするところ
は、再生器で発生した蒸気が吸収液とともに吸収器側へ
流出することのないようにして冷却能力の低下を防止
し、また、液面の位置を検知するフロートスイッチをコ
ンパクトかつ簡単に取付可能として使いやすさの向上を
図ったフロートバルブを提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
本発明のフロートバルブ(1)は、制御流体を導入する
入口ポートを上部に形成され制御流体を送出する出口ポ
ートを下部に形成された中空のケーシングと、ケーシン
グ内部に上下方向に移動可能に設けられたフロートとを
有するフロートバルブであって、前記ケーシングの出口
ポートに設けられた弁座と、前記フロートの下部に前記
フロートと同軸に設けられ前記フロートの上下動により
前記弁座に当接または離間する弁体とを有し、前記ケー
シング内の制御流体の量により前記フロートを上下動さ
せ前記出口ポートを開閉することを特徴とする構成とさ
れる。また、本発明のフロートバルブ(2)は、(1)
のフロートバルブであって、前記弁体が前記弁座から離
間しているときに前記出口ポートから流出する制御流体
の流量が前記入口ポートに供給される流量より大きいこ
とを特徴とする。
【0020】また、本発明のフロートバルブ(3)は、
(1)又は(2)のフロートバルブであって、前記フロ
ートに固定して設けられた永久磁石を有することを特徴
とする構成とされる。また、本発明のフロートバルブ
(4)は、(3)のフロートバルブであって、前記ケー
シングの側面にリードスイッチを備えたことを特徴とす
る構成とされる。
【0021】
【作用】前記の構成を有する本発明のフロートバルブ
(1)及び(2)では、ケーシング内に制御流体がない
ときには、フロートの自重により弁体が弁座に当接し、
出口ポートが閉じている。このため入口ポートからケー
シング内に流入した制御流体は、出口ポートから流出で
きない。制御流体がある程度溜ると、フロートが浮き上
がって弁体が弁座から離間する。このため出口ポートが
開き、ケーシング内に溜っている制御流体が出口ポート
から流出する。ケーシング内の制御流体の量が減少する
と、フロートの自重により弁体が再び弁座に当接して出
口ポートを閉じ、制御流体の流出を停止する。
【0022】また、本発明のフロートバルブ(3)で
は、フロートの上下動に伴い永久磁石も上下に移動す
る。また、本発明のフロートバルブ(4)では、永久磁
石の上下動がリードスイッチにより検知される。
【0023】
【実施例】以下、本発明のフロートバルブを具体化した
一実施例を図面を参照しながら詳細に説明する。図1
に、本実施例に係るフロートバルブ1の構成を断面図で
示す。図1に示すフロートバルブ1は、概略、上下に開
口を有する中空円筒状のケーシングと、ケーシングの内
部に設けられたフロートとを有してなるものであり、図
3に示す二重効用式サイクルのガス吸収式空調機に使用
するものである。ケーシングは、中央に開口部を設けら
れた円盤状の上ケーシング2、下ケーシング4を有し、
これらを円筒状の中ケーシング3に接合して全体の外形
をなしている。上ケーシング2、中ケーシング3、下ケ
ーシング4はいずれも、ステンレス鋼板その他の薄板材
料を成形してなるものである。中ケーシング3と上ケー
シング2及び下ケーシング4とは、いずれも洩れのない
ように接続される。
【0024】上ケーシング2の中央の開口部5には、図
3に示す高温再生器52に接続するためのジョイント6
が嵌持されている。下ケーシング4の中央の開口部7に
は、ノズル8が嵌持されている。ノズル8は、中央に透
孔9を有する円筒形状の部材である。ノズル8の透孔9
は、先端部分で径が小さくなっており、弁座10として
作用する。ノズル8には、パイプ11が接続される。パ
イプ11は、高温再生器52から流入した中濃度の臭化
リチウム溶液を低温再生器53の液相室64へ導くもの
である。
【0025】ケーシングの内部には、フロート12が上
下に移動可能に設けられる。フロート12は、中ケーシ
ング3より少し小さい径を有する中空略円柱状の部材で
あり、ケーシングと同様にステンレス鋼板その他の薄板
材料により形成される。フロート12の下面には、シャ
フト13がフロート12と同軸に設けられている。シャ
フト13は円形断面や多角形断面等の柱状の部材であ
り、ノズル8の透孔9内に位置する。シャフト13の外
面と透孔9の内面との間には所定の隙間があり、流体の
通過が可能である。
【0026】シャフト13の先端14は、フロート12
が下降したときに弁座10に当接し、透孔9を閉鎖す
る。即ち先端14は弁体として作用し、弁座10ととも
に流体の流れを遮断する。フロート12が上昇すると、
先端14が弁座10から離間して透孔9が開き、流体の
流出が可能となる。シャフト13と透孔9との隙間と、
透孔9の先端部分の径とにより、流体の流出流量が決定
される。この流出流量は、高温再生器52からの流入流
量より大きい値となるようにする。
【0027】フロート12の内部の底面付近にはマグネ
ット15が取り付けられている。マグネット15は、ス
ペーサ16によりフロート12に対し固定された永久磁
石であり、フロート12の上下動に伴って移動する。マ
グネット15は、後述するリードスイッチ17を介して
フロート12の上下位置を外部に知らせるものである。
マグネット15のキュリー温度は、フロートバルブ1に
流入する臭化リチウム溶液の温度より高くなければなら
ない。フロート12の内部は、マグネット15及びスペ
ーサ16を除いて中空であり、全体の平均密度は臭化リ
チウム溶液の密度より小さい。
【0028】フロートバルブ1は、中ケーシング3の側
面に公知のリードスイッチ17を取り付けて使用する。
リードスイッチ17は、内部に磁性体でできた2枚の電
極を対向させたものであり、通常時は2枚の電極が接触
しておらず導通がないが、磁界中にいれると2枚の電極
が接触して導通をオンするものである。フロートバルブ
1の場合は、フロート12内のマグネット15の磁界に
より動作する。即ち、フロート12が上昇してマグネッ
ト15とリードスイッチ17との間の距離が所定の値よ
り小さくなったときにリードスイッチ17がオンされ
る。従って、リードスイッチ17の両端子間の導通の有
無を見ることにより、フロートバルブ1内のおよその液
面高さを知ることができる。
【0029】リードスイッチ17は、フロートバルブ1
内の液面の高さが通常変動しうる範囲を何らかの以上に
より超えたときにこれを検知するために取り付けるもの
である。従って、後述するフロート12の通常の上下動
によりマグネット15が移動しうる範囲を考慮して、使
用者が取付位置を設定する。リードスイッチ17は、導
通がオンされたときに図3に示すポンプ59やバーナ6
2を停止するように、非常停止回路や警報回路等に接続
しておく。なお、リードスイッチ17はフロートバルブ
1の外側に取り付けるので、分解等することなく取り付
け、または取り外しが可能であり、取付高さの変更も自
由にできる。
【0030】図1に示すフロートバルブ1には、図3に
示す高温再生器52から中濃度の臭化リチウム溶液が流
入する。臭化リチウム溶液は、上ケーシング2の中央の
開口部5からフロートバルブ1内に流入する。流入した
臭化リチウム溶液は、フロート12の周面と中ケーシン
グ3の内面との隙間を通ってフロート12の下部へ進入
し、シャフト13と透孔9との隙間を通ってノズル8の
先端付近まで到達する。ここで、シャフト13がフロー
ト12と同軸であることから、臭化リチウム溶液はフロ
ート12及びシャフト13の周囲全体をまんべんなく通
過する。しかし、流入した臭化リチウム溶液の量が少な
いときは、フロート12が下降しているので、シャフト
13の先端14が弁座10に当接して流路を閉じてお
り、臭化リチウム溶液は流出できずフロートバルブ1内
に溜る。
【0031】このとき、フロート12には、 N = Mg+(P1−P2)A−F (1) なる力Nが作用して先端14を弁座10に押圧してい
る。ここで、Mはフロート12とシャフト13との合計
質量、gは重力加速度、P1 は高温再生器52からフロ
ートバルブ1に印加される圧力、P2 はパイプ11内の
圧力、Aは弁座10の開口面積、Fはフロート12の浮
力である。なお、(1)式では下向きを正に取ってい
る。またP1はP2より大きい。臭化リチウム溶液の量が
少ないときには浮力Fが小さく、力Nは全体で正、即ち
下向きである。
【0032】フロートバルブ1内の臭化リチウム溶液の
量が増加すると、(1)式の浮力Fが大きくなる。この
ためある時点で浮力Fの寄与が他を上回り、力Nは全体
で負、即ち上向きとなる。このときフロート12が上昇
してシャフト13の先端14が弁座10から離間し、流
路が開く。すると、フロートバルブ1内の圧力がパイプ
11側へ開放されP1=P2となるため(1)式右辺の第
2項が消滅し、フロート12は更に少し上昇する。この
ときのフロート12の喫水線は、フロート12と臭化リ
チウム溶液との密度の比により定まる。なお、フロート
12とシャフト13との同軸性より臭化リチウム溶液の
フロートバルブ1内での流れに偏りがないため、フロー
ト12の挙動はスムーズである。
【0033】流路が開いている間、臭化リチウム溶液は
ノズル8からパイプ11へ流出する。流出した臭化リチ
ウム溶液は、低温再生器53の液相室64へ導かれる。
この流出流量は、高温再生器52からの流入流量より大
きいので、正常状態ではフロートバルブ1内の液量は無
制限に増えることなく徐々に減少し、フロート12は喫
水線を一定に保ちつつ下降する。そして、下降によりシ
ャフト13の先端14が弁座10に当接すると、流路が
閉じ臭化リチウム溶液の流出は停止される。このときの
フロートバルブ1内の液量は先に開弁したときより少な
いが、ゼロではない。即ち、フロートバルブ1内の臭化
リチウム溶液がなくなるより前に必ず流路が閉じられる
ので、パイプ11に気相、即ち水蒸気が進入することは
ない。また、閉弁により再びP1>P2となり(1)式右
辺の圧力項が復活するので、フロート12は下向きに押
圧され、先に開弁したときと同じ液量になるまで動かな
い。以後この動きが繰り返される。
【0034】何らかの異常が発生して流入流量が流出流
量より大きくなると、フロートバルブ1内の液量は徐々
に増加することになる。このような異常が発生する原因
としては、ポンプ59やバーナ62の出力異常やパイプ
11の詰まり等が考えられる。この場合には液量の増加
に伴いフロート12も喫水線を一定に保ちつつ上昇す
る。これによりフロート12のマグネット15のリード
スイッチ17との距離が所定の値より小さくなったとき
に、リードスイッチ17がオンし、非常停止回路が作動
して運転を停止し、フロートバルブ1から臭化リチウム
溶液が溢れる等の状態になるのを防ぐ。
【0035】以上詳細に説明したように、本実施例のフ
ロートバルブ1においては、臭化リチウム溶液の量によ
って上下移動するフロート12の下端に設けたシャフト
13の先端14によりノズル8の弁座10を開閉するよ
うにしたので、フロートバルブ1内の液量が一定量以下
であるときには流路が閉じられ、蒸気がパイプ11に進
入することが防がれる。これにより、低温再生器53等
へ送られる臭化リチウム溶液の濃度の低下や、それによ
るガス吸収式空調機の冷却能力低下が防止される。ま
た、ノズル8が開いているときのフロートバルブ1から
の流出流量は高温再生器52からの流入流量より大きい
ので、フロートバルブ1内の臭化リチウム溶液の量が無
制限に増えることはない。
【0036】また、フロート12の内部にマグネット1
5を備えたので、フロートバルブ1の側面に公知のリー
ドスイッチ17を取り付けることにより、フロート12
の位置を検知することができる。これにより、以上が発
生してフロートバルブ1内の臭化リチウム溶液の量が所
定の値を越えたときにガス吸収式空調機の運転を停止さ
せる等の安全措置が可能となる。またこのリードスイッ
チ17は、フロートバルブ1の分解等を伴わずに簡単に
脱着でき、装着のために特別のスペースを要することも
ない。また、このフロートバルブ1は、二重効用式サイ
クルに限らず、一重効用式サイクルのガス吸収式空調機
にも使用できることはいうまでもない。尚、前記実施例
は本発明を何ら限定するものではなく、本発明の要旨を
逸脱しない範囲にいて種々の変形・改良が可能であるこ
とはもちろんである。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のフロート
バルブでは、ケーシングの出口ポートに弁座を設け、フ
ロートの下端に同軸に設けた弁体により弁座を開閉する
ので、フロートバルブ内の液量が少ないときには流路を
閉じ、蒸気が制御流体とともに出口ポートから流出する
ことを防ぐ。これにより、出口ポートから流出する制御
流体の濃度の低下を防止する。また、出口ポートが開い
ているときの流出流量が入口ポートへの供給流量より大
きいので、内部の制御流体の量が無制限に増えることは
ない。また、フロートに永久磁石を固定して備えたの
で、フロートバルブの側面にリードスイッチを取り付け
ることにより、フロートの位置を検知することができ
る。このリードスイッチは、フロートバルブの分解等を
伴わずに簡単に脱着及び取付高さの変更をすることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係るフロートバルブの構成を示す図
である。
【図2】図1に示すフロートバルブの開状態を示す図で
ある。
【図3】二重効用式ガス吸収式空調機の基本サイクルを
説明する図である。
【図4】従来のフロートバルブの構成を示す図である。
【符号の説明】
1 フロートバルブ 2 上ケーシング 3 中ケーシング 4 下ケーシング 5 開口部 7 開口部 8 ノズル 9 透孔 10 弁座 12 フロート 13 シャフト 14 先端 15 マグネット 17 リードスイッチ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制御流体を導入する入口ポートを上部に
    形成され制御流体を送出する出口ポートを下部に形成さ
    れた中空のケーシングと、ケーシング内部に上下方向に
    移動可能に設けられたフロートとを有するフロートバル
    ブにおいて、 前記ケーシングの出口ポートに設けられた弁座と、 前記フロートの下部に前記フロートと同軸に設けられ前
    記フロートの上下動により前記弁座に当接または離間す
    る弁体とを有し、 前記ケーシング内の制御流体の量により前記フロートを
    上下動させ前記出口ポートを開閉することを特徴とする
    フロートバルブ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載するフロートバルブにお
    いて、 前記弁体が前記弁座から離間しているときに前記出口ポ
    ートから流出する制御流体の流量が前記入口ポートに供
    給される流量より大きいことを特徴とするフロートバル
    ブ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載するフロー
    トバルブにおいて、 前記フロートに固定して設けられた永久磁石を有するこ
    とを特徴とするフロートバルブ。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載するフロートバルブにお
    いて、 前記ケーシングの側面にリードスイッチを備えたことを
    特徴とするフロートバルブ。
JP23956794A 1994-09-06 1994-09-06 フロートバルブ Pending JPH0875035A (ja)

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