JPH0874733A - 流体供給装置 - Google Patents

流体供給装置

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JPH0874733A
JPH0874733A JP21367994A JP21367994A JPH0874733A JP H0874733 A JPH0874733 A JP H0874733A JP 21367994 A JP21367994 A JP 21367994A JP 21367994 A JP21367994 A JP 21367994A JP H0874733 A JPH0874733 A JP H0874733A
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JP
Japan
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actuator
rotor
fluid
supply device
fluid supply
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JP21367994A
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English (en)
Inventor
Teruo Maruyama
照雄 丸山
Hiroyuki Funadokoro
宏行 船所
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 成形機あるいは描画装置等に使用される高温
流体供給装置において、高精度な樹脂供給が可能な流体
供給装置を提供することを目的とする。 【構成】 高温流体の吸入孔及び吐出孔と、ロータおよ
びこのロータを収納する固定部材と、この固定部材と前
記ロータの間に形成された高温流体輸送部と、前記ロー
タと連結した軸と、この軸の軸方向位置を規制する手段
であるスラスト軸受と、前記ロータと前記固定部材の間
に相対的な回転運動と揺動運動を与えるアクチェータ
と、このアクチェータの駆動電源である運動制御部と、
前記アクチェータと前記高温流体輸送部の間に設けられ
た冷却手段より構成されることにより、供給量の高精度
化と材料ロスの低減を図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、成形機あるいは描画装
置等を対象とし、溶融流体の流体供給装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】OA・AV商品の普及にともない、レン
ズ、レーザービームプリンタのポリゴンミラー、VTR
の回転シリンダ等の精密基幹部品のコストダウンを目的
として、従来の研磨仕上等の機械加工に代わり、量産性
の優れたプラスチックによる射出成形の適用が試みられ
ている。精密部品を射出成形で製作した場合、十分な加
工精度が得られないため、通常なんらかの後加工が必要
であった。しかし成形後の後工程に、例えば再度研磨工
程を入れたのでは、生産能率が悪くとてもコスト的に満
足できない。そこで、研磨工程を省略できる高精度の精
密成形技術が要請されている。
【0003】図5はスクリュー・プリプラ方式と呼ばれ
る射出成形装置を示すもので、500はホッパー501
に収納された樹脂の成形材料、502は樹脂を可塑化
し、供給するためのスクリュー、503はスクリュー及
びプランジャー504を収納する可塑化シリンダ部、5
05はヒーター、506はプランジャーの先端部に設け
られた逆止弁、507はシリンダ室、508はこのシリ
ンダ室507の金型側に設けられたシャットオフ弁、5
09は射出ノズル、510は金型511のキャビティ
ー、512は圧力センサーである歪ゲージ、513はボ
ールネジ、514はACサーボモータ、515はピスト
ンロッドである。
【0004】この方式における射出成形プロセスの概要
は次の様である。ホッパー501から供給された成形材
料500は、スクリュー502によって溶融、可塑化さ
れ、一度プランジャー504の前部にあるシリンダ室5
07に貯えられる。
【0005】このときシリンダ室507に成形材料50
0が流入できる様に、プランジャーは矢印A方向へ後退
移動する。
【0006】シリンダ室507への成形材料の充填が終
了すると、次にプランジャー504が矢印Bの方向へ前
進移動する。この段階ではシャットオフ弁509はまだ
閉じられており、金型キャビティー510内への成形材
料500の流入はない。
【0007】密閉空間であるシリンダ室507の成形材
料500の圧縮によって、圧力が設定値にまで上昇する
と、シャットオフ弁509が開放状態となり、成形材料
は金型キャビティー510内に充填される。この間、プ
ランジャー504は前進移動を続けており、歪ゲージ5
12から検出されたシリンダ室507内の成形機の圧力
が設定値を保つ様に、プランジャー504の移動量がA
Cサーボモータ514によって制御される。
【0008】金型キャビティー511への材料の充填が
完了すると、プランジャー504が後退することによ
り、シリンダ室507の圧力が降下するため、シャット
オフ弁509は閉じられる。この後、金型は冷却工程に
入り、ゲート部の樹脂は冷却によってゲートシールされ
た状態となり、シリンダ室の樹脂溶融部とは完全に遮断
される。冷却工程の終了後、成形品の取り出しが行われ
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】さて、現在最も高精度
成形が図れると思われる前述したスクリュー・プリプラ
方式を用いても、寸法精度はせいぜいプラスマイナス
0.05%が限界であり、OA・AV商品の基幹部品に
要求される例えばプラスマイナス0.01%の精度には
遠く及ばなかった。その理由は、このプリプラ方式を用
いて、ACサーボモータにより射出圧力、射出速度を精
妙にコントロールしたとしても、成形品の充填量にばら
つきを生じ、これが成形品の形状精度のばらつきとなる
からである。
【0010】従来技術の問題点を明らかにするために、
射出成形機をモデル化すると図6の様になる。100は
モータ、101はボールネジ部、102は圧力センサー
(歪ゲージ)、103はシリンダ室、104はピスト
ン、105は射出ノズル、106はスプレーとランナ
ー、107はゲートノズル、108はキャビティー、1
09は樹脂供給スクリュー、110は逆止弁である。ま
た2点鎖線で囲まれる部分は金型111を示す。また各
室103、106、108の圧力をP1、P2、P3とす
る。従来、射出成形機においては、キャビティー108
内の樹脂の総充填量の制御は次の様な信号伝達のメカニ
ズムを経てなされる。制御開始直前において、ピストン
は等速で下降しており、P1>P2>P3であり、ノズル
105を通過して流量Q、ノズル107を通過して流量
2の溶融樹脂が流入しているものとする。 駆動軸に直結した歪ゲージ102がシリンダ室10
3の圧力P1を検知すると、このP1を設定値に合わせる
様にサーボモータ100を駆動し、ピストン104を△
X移動させる。 ピストンの移動△Xにより、圧力P1は△P1、P2
は△P2だけ変化する。 その結果、各ノズルの流量は△Q1、△Q2変化する
ことにより、キャビティー106内の圧力P3は△P3
け変化する。
【0011】上記において圧力検出からピストン10
4の移動には、モータのアマチャー、ボールネジ、ピス
トン等慣性効果により制御系の応答の遅れが発生する。
【0012】上記において、制御系はノズル105の
流体抵抗R1と、スプルー部106の容積C1、で決まる
時定数を持ち、圧力P1の変化→圧力P2の変化の間に応
答遅れを伴う。
【0013】また上記においても同様に、制御系は、
ノズル107の流体抵抗R2と 、キャビティー108の
容積C2で決まる時定数を持ち、P2の変化→P3の変化
の間にはやはり応答遅れをともなう。すなわち、元来制
御したいキャビティー内圧力P3は、上流側の圧力P1
よって間接的にしか制御されない。
【0014】上述した様な複雑な信号伝達のメカニズム
を持つ従来射出成形機においては、応答性の遅れを補償
するフィード・フォーワード制御等の方策を施したとし
ても、樹脂充填量のばらつきを例えば0.01%以下に
押さえるには多くの課題があった。
【0015】射出圧縮成形とは別の加工分野である押出
成形において、ギヤポンプを用いた成形品の高精度化の
試みが従来からなされており、たとえば文献(プラスチ
ックエージ、1993,10月号)に紹介されている。
【0016】図7において、150は樹脂供給スクリュ
ー、151はスクリューの吐出部に設けられたギヤポン
プである。ギヤポンプは本質的に定容量吐出特性を持つ
ために、スクリューの圧力・流量変動の影響を受けず、
成形品の均質な押出成形が可能である。ただし、押出成
形は元来シート、フィルム、パイプ等を連続的に成形す
ることを目的としており、ギヤポンプは常に定速回転を
保てばよい。
【0017】したがって、樹脂の流動と駆動メカニズム
の過渡的な応答特性が、最終のキャビティ内への樹脂充
填量精度(すなわち成形精度)に重大な影響を与える射
出成形機とは本質的に課題が異なり、ギヤポンプの押出
し成形システムはこのままでは射出成形機に適用できな
い。
【0018】従来技術に係る上記問題点を解決するため
に、本発明者らは、射出ノズルの中心部に一軸偏心型の
容積式ポンプ(以後スネイクポンプ)を収納したことを
特徴とする溶融樹脂供給ユニットを既に提案し出願中で
ある。
【0019】上記樹脂供給ユニットを用いて成形機を構
成すれば、成形品直前での樹脂の供給量制御ができるた
めに、スプルー、ランナー部が不要となり、材料ロスの
低減が図れる。しかしこの提案では、スネイクポンプ単
体の流量精度向上を図る方法については、何ら言及して
いなかった。
【0020】別提案において、本発明者らは、このスネ
イクポンプのロータが回転と揺動の複合運動をすること
に注目し、この複合運動を独立した2つのアクチェータ
と制御回路の組み合わせから得ることにより、前記ロー
タを非接触で駆動させる方法を提案し出願中である。こ
の提案により、超高精度、超微少流量のマイクロ・スネ
イクポンプが実現できる。
【0021】しかし上記2つの提案をそのまま組み合わ
せても、例えば充填量精度が0.01%以下の超高精度
の樹脂供給ユニットを実現することはできなかった。
【0022】その理由は、樹脂供給のための機器が、樹
脂が溶融できる200℃〜300℃の高温環境下で用い
ねばならないという成形機の特殊事情による。
【0023】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め、本発明では、流体の吸入孔及び吐出孔と、ロータお
よびこのロータを収納する固定部材と、この固定部材と
前記ロータの間に形成された流体輸送部と、前記ロータ
と連結した軸と、この軸の軸方向位置を規制する手段で
あるスラスト軸受と、前記ロータと前記固定部材の間に
相対的な回転運動と揺動運動を与えるアクチェータと、
このアクチェータの駆動手段と、前記アクチェータと前
記高温流体輸送部の間に設けられた冷却手段より構成さ
れることを特徴とする流体供給装置を提供するものであ
る。
【0024】
【作用】マイクロポンプである流体輸送部分を先端ノズ
ルの中心部に設けて、かつこのマイクロポンプを駆動す
るアクチェータを、前記ノズルとは反対側でかつ遠方に
配置する。
【0025】前記流体輸送部分と前記アクチェータの間
に、エアー、水等による部材の冷却手段を施す。
【0026】本発明を例えば成形機に適用した場合、2
00〜300℃の溶融樹脂が供給されることにより、流
体輸送部分の部材は同程度の温度まで上昇する。
【0027】マイクロポンプを駆動する前記アクチェー
タは、既提案ではパルスモータ、ピエゾ素子、磁気アク
チェータ等で構成される。パルスモータに用いる永久磁
石は、キュリー点温度(100〜150℃)以上では使
用できず、また磁気アクチェータに必要な変位センサー
等もせいぜい100℃が限界である。しかし本発明で
は、前記冷却手段によりアクチェータ部分は十分に許容
温度内に収めることができる。マイクロポンプにスネイ
クポンプ(一軸偏心ねじ溝ポンプ)を用いれば、供給量
の一層の高精度化と材料ロスの低減を図ることができ
る。
【0028】ここでスネイクポンプとは、断面長円形の
ステータ内部でロータを直線往復運動させることによ
り、流体の排気作用を得る公知のものである。ロータに
連結している駆動側の主軸は、偏芯運動(揺動運動)し
ながら、この偏芯軸センターにおいて回転運動する。図
1はスネイクポンプの動作原理を示すもので、1は基礎
円、2はその内接円である。O1は前記内接円2の中
心、O2はロータの偏芯運動の中心、また3はO1を中心
とする主軸である。ここで内接円2が基礎円1の内側を
回転数ωでころがりながら回転すると、内接円中心O2
のまわりを同じ回転数ωで揺動運動する。したがってス
ネイクポンプの主軸3は回転数ωで回転しながら、中心
2のまわりを偏芯量εで揺動運動することになる。こ
こで前記主軸3は、後述する図2の主軸10に相当す
る。
【0029】また流体を輸送するポンプ部分のロータ
(図1では図示せず。図2の23)は前記内接円の円周
上を中心とする真円である。このロータは断面長円形の
ステータ(図1では図示ぜす。図2の24)に収納され
ており、原点O2を通過する直線運動をする。
【0030】本発明を適用した流体供給装置では、主軸
3には独立した2つのアクチェータによって、揺動運動
と回転運動が同時に与えられる。回転アクチェータ部に
おいては、ACサーボモータあるいはパルスモータ等に
よって、回転数ωの回転運動がなされる。一方揺動アク
チェータ部は、たとえばX軸、Y軸に90°の位相ズレ
を持つマイクロアクチェータ正弦波駆動の組み合わせに
よって規則正しい揺動運動がなされる。この揺動運動
は、回転数ωで原点O2のまわりを回る施回運動であ
る。
【0031】吐出量が極めて小さなマイクロ・スネイク
ポンプの場合、ロータ径及び揺動運動の偏芯量(図1の
ε)は極めて小さくてもよいということに着目する。こ
の場合、揺動アクチェータとして例えば0.1〜0.5
mm程度の変位が得られる磁気軸受、ピエゾアクチェータ
等の適用が可能となる。
【0032】回転と揺動の2つの運動は、互いの位相差
が一定に保たれる様な同期制御がなされている。例えば
一つの基準の信号をもとに揺動運動と回転運動の位相が
決められる。この同期制御により、主軸3はモーノポン
プ固有の複合運動をする。その結果、ロータとステータ
間に形成される密閉空間は、吸入側から吐出側へ順次移
動し、連続的なポンピング作用が得られるのである。
【0033】
【実施例】以下本発明を成形機、描画装置等を対象とし
て、微少流量の溶融樹脂を供給する樹脂供給ユニットに
適用した実施例について説明する。
【0034】図2において、10は主軸、11は回転ア
クチェータであるACサーボモータのロータ、12はス
テータ、13〜18は固定部材、19a,20aは上部
及び下部スラスト軸受の固定側、19b,20bは主軸
10に固定された上部スラストエアー軸受及び下部スラ
ストエア軸受のつば、21は吸入孔、22は主軸10に
形成したねじ溝ポンプ、23はスネイクポンプのロー
タ、24はスネイクポンプのステータ、25は吐出ノズ
ルである。なを図中スネイクポンプのロータ23、ステ
ータ24の部分のみ、その振幅の形状をやや誇張して描
いている。26は揺動アクチェータである磁気軸受のロ
ータ部分、27は磁気軸受のステータ、28a、28b
(図示せず)は主軸10の半径方向位置を検出するため
のX軸変位センサー、28c(図示せず)、28d(鎖
線)はY軸変位センサーである。X軸変位センサー28
a、28bとY軸変位センサー28c、28dは直交し
て設けられている。図面の裏側に配置された前記Y軸セ
ンサー28dを鎖線で示す。磁気軸受ロータ26、ステ
ータ27、X軸変位センサー28a、28b、Y軸変位
センサー28c、28dにより、主軸10の軸芯O1
径方向位置を決め、かつこの軸芯O1に規則正しい揺動
運動を発生させる磁気軸受アクチェータ29を構成して
いる。また30は主軸10の回転角と回転速度を検出す
るためのエンコーダのロータ、31はステータであり、
主軸10と固定部材13の間に設けられている。また前
記ACサーボモータのロータ11、ステータ12、前記
エンコーダのロータ30、ステータ31により、主軸1
0を規則正しく回転させる回転アクチェータ32を構成
している。
【0035】実施例では、高温下(200〜300℃)
に晒されるスネイクポンプの流体輸送部分22、23の
近傍に、高温環境に強い下部静圧エアー軸受20を配置
した。さらに高温環境に近い順から、磁気軸受アクチェ
ータ29、上部静圧エアー軸受19、ACサーボモータ
32、変位センサ28とエンコーダ30、31を配置し
ている。さらに冷却手段としてのウォータージャケット
33、34が固定部材13〜16を外側から収納する様
に配置されている。35が冷却水の流入孔、36が流出
孔である。37は下部静圧エアー軸受の高圧エアー供給
孔、38は吐出孔である。(上部静圧エアー軸受のエア
ー供給孔、吐出孔は図示していない。)39a、39
b、39cは主軸10に固定された冷却フィンのつばで
ある。静圧軸受に供給されるエアーは、主軸10の冷却
も兼ねており、図中の矢印のごとく、流通路40を通過
して、外部に吐出される。
【0036】図3に磁気軸受アクチェータ29を駆動す
る揺動運動制御部81としてのブロック図を示す。この
揺動運動制御部81では、回転運動と同期した状態で磁
気軸受の各軸が駆動されている。図中に磁気軸受の構成
モデルを記載しており、前記ステータ27はX軸ステー
タ27a、27b及びY軸ステータ27c、27dより
構成されている。主軸10に揺動運動を与えるために、
前記X軸ステータ、Y軸ステータの駆動回路に90°の
位相差を持つ正弦波が与えられる。
【0037】図4は本実施例の制御回路全体のブロック
図である。回転信号発生器82で、回転数と回転位置を
決める周波数(パルス列)を出力させる。この出力の一
方は回転運動制御部83へ入力される。この回転運動制
御部83では回転アクチェータ32を駆動制御する信号
が作られる。
【0038】一方揺動運動制御部81では、回転信号発
生器82から得られたパルス列を磁気軸受アクチェータ
29のX軸及びY軸信号処理部(図3)へ送る。なお図
4において、鎖線で示す様にエンコーダからの出力を揺
動運動制御部81へフィードバックすれば、回転運動と
揺動運動の間の位相をより正確に制御することができ
る。
【0039】実施例では、主軸10のスラスト方向は上
下の2つの静圧エアー軸受19,20によって非接触で
支持されている。また、この2つの静圧軸受のつば19
b,20bの外径を十分大きく、また両軸受間の間隔を
十分大きくすることにより、主軸10が傾斜しても、傾
きを補正するモーメント荷重が主軸10に働くため、主
軸10を常に垂直に保つことができる。
【0040】また一方、主軸10のラジアル方向位置
は、磁気軸受アクチェータ29によって完全に規制され
る。したがって主軸10は、いかなる状態でも完全非抵
触の状態を保つことができる。
【0041】さて、図8で示すユニバーサルジョイント
204,205を用いた従来スネイクポンプの場合、高
温環境下での使用は困難である。ころがり軸受201に
静圧エアー軸受を用いたとしても、ユニバーサルジョイ
ント204,205の部分の非抵触化は困難である。図
8において、200は回転軸、202はロータ、203
はステータである。
【0042】本発明の実施例では、 スネイクポンプの複合運動を磁気軸受アクチェータと
モータの組み合わせで実現し、ユニバーサルジョイント
(図11の204、205)を省略する。
【0043】主軸のラジアル方向は前記磁気軸受によ
り、スラスト方向は静圧エアー軸受で支持する。
【0044】上記×の組み合せにより高温環境下に
おいて、スネイクポンプの高精度・非接触回転を実現し
ているのである。
【0045】また図2におけるねじ溝ポンプ22は、実
施例ではスネイクポンプ部への輸送流体の流入を容易に
するため形成したものである。
【0046】さてユニバーサルジョイントを用いた従来
方式のスネイクポンプ(図8)では、ロータ202とス
テータ203間にクリアランスがあれば、そのクリアラ
ンスの範囲でロータ202は浮動状態となる。その結
果、内部リーク量がロータ202の不安定な挙動の影響
を受けて変動し、流量精度のバラつきを招いていた。本
発明を適用した図2の実施例では、スネイクポンプのロ
ータ23の運動とその絶対位置は上段の駆動側の主軸1
0によって完全に規制される。したがって複雑なスネイ
ク形状を持つロータ23は、運転中、静止中を問わずス
テータ24に対して非接触の状態を保つことができる。
運動の一周期におけるロータ23とステータ24間のク
リアランスは、主軸10の運動軌跡が一定のため、どの
箇所においても常に一定の周期の変化特性を持ってい
る。従って、内部リークが吐出流量に与える影響も一定
であり、たとえロータ23とステータ24間のクリアラ
ンスが少々大きくても、あらかじめ予測した通りのバラ
つきのない吐出流量が得られるのである。
【0047】また本発明では、スネイクポンプのロータ
23と主軸10の間に従来スネイクポンプのユニバーサ
ルジョイント(図8の204、205)の様な輸送流体
の流れを妨げるものはない。そのため微少流量化を図る
ためスネイクポンプを小型化し、その入口の開孔部分が
小さくなっても、輸送流体をスムーズにスネイクポンプ
内に流入できる。
【0048】
【発明の効果】高温の流体を高精度に流量制御できるマ
イクロポンプによる本発明を、例えば成形機を対象とし
て、溶融樹脂の供給ユニットとして適用することによ
り、成形機の以下示すような飛躍的な改善が図れる。 1.高精度成形ができる。
【0049】従来射出成形機が樹脂の充填量を圧力制御
で行っていたのに対し、本発明では流量制御、あるいは
容量制御を行うことができる。そのため本発明を用いて
射出成形システムを構成すると、時間遅れの少ない制御
系を構成でき、システムの制御応答性を大幅に向上でき
る。その結果キャビティ内の溶融樹脂の最終充填量を高
精度に管理できる。
【0050】また、吐出ノズルの内部にマイクロポンプ
の流体輸送部分(例えばねじ溝)を収納すれば、従来射
出成形機で必要とされていた流路径を絞った射出ノズ
ル、ゲートシールを省略できるため、吐出ノズルからキ
ャビティーに至る流通路の流体抵抗を極力小さくでき
る。その結果、成形品内部の圧力を均一化でき、成形品
の高品質化が図れる。 2.材料ロスの低減が図れる。
【0051】本発明では、成形品直前での樹脂供給開始
・停止ができるため、スプルー、ランナー等を省略でき
る。 3.加工設備のシンプル化とメンテナンス性の向上が図
れる。
【0052】従来射出形成機で用いていたプランジャー
及びその制御メカニズム及び逆止弁、シャットオフ弁等
を省略できる。樹脂の流通路に設けられていたこれらの
複雑なメカニズム部分は、樹脂が残留し、この残留樹脂
が後になって排出する等から成形品の品質を劣化させる
要因となっていた。本発明の射出成形機では、これらの
複雑なメカニズムを一切省略でき、メンテナンス性の大
幅な改善が図れる。また本発明を描画方式によるシール
材供給装置の溶融樹脂供給ユニットとして適用すれば、
ノズル先端と固定側の間のギャップに依存しない高精度
描画を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の対象となったスネイクポンプの駆動原
理を示す図
【図2】本発明の実施例を示す正面断面図
【図3】本発明の揺動運動制御部のブロック図
【図4】本発明の制御回路全体を示すブロック図
【図5】従来の射出成形機の一例を示す正面断面図
【図6】従来の射出成形機の原理を示すモデル図
【図7】従来の押出成形機の正面断面図
【図8】従来のスネイクポンプの正面断面図
【符号の説明】
1 基礎円 2 内接円 3 主軸

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体の吸入孔及び吐出孔と、ロータおよ
    びこのロータを収納する固定部材と、この固定部材と前
    記ロータの間に形成された流体輸送部と、前記ロータと
    連結した軸と、この軸の軸方向位置を規制する手段であ
    るスラスト軸受と、前記ロータと前記固定部材の間に相
    対的な回転運動と揺動運動を与えるアクチェータと、こ
    のアクチェータの駆動電源である運動制御部と、前記ア
    クチェータと前記高温流体輸送部の間に設けられた冷却
    手段より構成されることを特徴とする流体供給装置。
  2. 【請求項2】 流体輸送部は一軸偏心ねじポンプである
    ことを特徴とする請求項1記載の流体供給装置。
  3. 【請求項3】 アクチェータは回転運動アクチェータと
    揺動運動アクチェータより構成され、かつそれぞれの運
    動制御部も回転運動制御部と揺動運動制御部より構成さ
    れることを特徴とする請求項2記載の流体供給装置。
  4. 【請求項4】 回転運動と揺動運動の2つの運動が合成
    されて、規則正しい複合運動がなされるように、前記回
    転運動制御部と前記揺動運動制御部により、前記2つの
    運動が同期制御されていることを特徴とする請求項3記
    載の流体供給装置。
  5. 【請求項5】 揺動アクチェータは磁気軸受、回転アク
    チェータはモータであることを特徴とする請求項4記載
    の流体供給装置。
  6. 【請求項6】 スラスト軸受は静圧エアー軸受であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の流体供給装置。
  7. 【請求項7】 ロータ、前記固定部材、前記軸等は低熱
    膨脹材料より構成されることを特徴とする請求項1記載
    の流体供給装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002515982A (ja) * 1997-06-30 2002-05-28 スピードライン テクノロジーズ,インコーポレイテッド 制御可能な液体分配デバイス
CN107627568A (zh) * 2017-09-05 2018-01-26 华南理工大学 基于偏心转子的同步塑化计量注射成型方法及设备

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