JPH0874650A - 内燃機関のスロットル弁開度検出装置 - Google Patents
内燃機関のスロットル弁開度検出装置Info
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- JPH0874650A JPH0874650A JP20980994A JP20980994A JPH0874650A JP H0874650 A JPH0874650 A JP H0874650A JP 20980994 A JP20980994 A JP 20980994A JP 20980994 A JP20980994 A JP 20980994A JP H0874650 A JPH0874650 A JP H0874650A
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- flow rate
- throttle valve
- valve opening
- volume flow
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- Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
- Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】スロットル弁開度の検出精度を向上させる。
【構成】熱線式エアフローメータで検出される質量流量
としての吸入空気流量に基づいて基本噴射パルス幅Tp
を算出する一方、スロットルセンサで検出されるスロッ
トル弁開度に基づいて新気割合QHφを算出する。ここ
で、アイドル運転時と所定の高負荷運転時とにおける前
記基本噴射パルス幅Tpと新気割合QHφとの相関に基
づいて、基本噴射パルス幅Tpから新気割合QHφを推
定する演算式を設定する(S3〜S7)。そして、開度
検出値に基づき算出した新気割合QHφと(S9)、前
記演算式で推定された新気割合QHφ(S10)との比較
に基づいて、開度検出値のばらつきを検知し、以て、開
度検出値の補正値を学習する(S11〜S17)。
としての吸入空気流量に基づいて基本噴射パルス幅Tp
を算出する一方、スロットルセンサで検出されるスロッ
トル弁開度に基づいて新気割合QHφを算出する。ここ
で、アイドル運転時と所定の高負荷運転時とにおける前
記基本噴射パルス幅Tpと新気割合QHφとの相関に基
づいて、基本噴射パルス幅Tpから新気割合QHφを推
定する演算式を設定する(S3〜S7)。そして、開度
検出値に基づき算出した新気割合QHφと(S9)、前
記演算式で推定された新気割合QHφ(S10)との比較
に基づいて、開度検出値のばらつきを検知し、以て、開
度検出値の補正値を学習する(S11〜S17)。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内燃機関のスロットル弁
開度検出装置に関し、詳しくは、スロットル弁開度に対
するセンサ出力の直線性のばらつきを補正して、高精度
にスロットル弁開度を検出し得る装置に関する。
開度検出装置に関し、詳しくは、スロットル弁開度に対
するセンサ出力の直線性のばらつきを補正して、高精度
にスロットル弁開度を検出し得る装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、車両用内燃機関においては、
電子制御燃料噴射装置や自動変速制御装置などに、ポテ
ンショメータ式のセンサで検出されるスロットル弁開度
の情報が用いられている。例えば、スロットル弁開度T
VOと機関回転速度Neとに基づいて機関の吸入空気流
量を体積流量として求めたり、また、スロットル弁開度
TVOと機関回転速度Neとに基づいて体積流量をべー
スとするシリンダ吸入空気量(新気割合)を直接的に求
めたり、更に、前記体積流量と熱線式エアフローメータ
で検出される質量流量とを比較して空気密度を推定する
ことなどが行われている。
電子制御燃料噴射装置や自動変速制御装置などに、ポテ
ンショメータ式のセンサで検出されるスロットル弁開度
の情報が用いられている。例えば、スロットル弁開度T
VOと機関回転速度Neとに基づいて機関の吸入空気流
量を体積流量として求めたり、また、スロットル弁開度
TVOと機関回転速度Neとに基づいて体積流量をべー
スとするシリンダ吸入空気量(新気割合)を直接的に求
めたり、更に、前記体積流量と熱線式エアフローメータ
で検出される質量流量とを比較して空気密度を推定する
ことなどが行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のようにスロット
ル弁開度に基づいて体積流量を算出する場合には、スロ
ットル弁開度の検出値に高い精度が要求されることにな
るが、スロットル弁の開度検出に一般に用いられている
ポテンショメータ式のスロットルセンサでは、スロット
ル弁開度に対するセンサ出力の直線性にばらつきが生じ
ることがあり(図7参照)、かかるばらつきが体積流量
の算出精度を悪化させることがあった。
ル弁開度に基づいて体積流量を算出する場合には、スロ
ットル弁開度の検出値に高い精度が要求されることにな
るが、スロットル弁の開度検出に一般に用いられている
ポテンショメータ式のスロットルセンサでは、スロット
ル弁開度に対するセンサ出力の直線性にばらつきが生じ
ることがあり(図7参照)、かかるばらつきが体積流量
の算出精度を悪化させることがあった。
【0004】即ち、本来的には、スロットル弁開度とセ
ンサ出力とは比例関係になることが理想であるが、ポテ
ンショメータの抵抗体の印刷精度やトリミングの精度に
よって、更には経時劣化によって直線性にばらつきを生
じ、以て、開度の検出精度が低下し、特に、センサ出力
に対する誤差割合が大きく、かつ、開度変化に対する体
積流量の変化が大きい低開度側ほど体積流量の算出誤差
が大きくなってしまう(図8参照)という問題があっ
た。
ンサ出力とは比例関係になることが理想であるが、ポテ
ンショメータの抵抗体の印刷精度やトリミングの精度に
よって、更には経時劣化によって直線性にばらつきを生
じ、以て、開度の検出精度が低下し、特に、センサ出力
に対する誤差割合が大きく、かつ、開度変化に対する体
積流量の変化が大きい低開度側ほど体積流量の算出誤差
が大きくなってしまう(図8参照)という問題があっ
た。
【0005】ここで、前記抵抗体の印刷やトリミングの
精度を向上させるには、大幅なコストアップを招くこと
になるため、加工精度の向上による前記問題点の解消は
現実的には困難であった。本発明は上記問題点に鑑みな
されたものであり、スロットル弁開度に対するセンサ出
力の直線性のばらつきを補正して、高精度にスロットル
弁開度を検出できるようにすることを目的とする。
精度を向上させるには、大幅なコストアップを招くこと
になるため、加工精度の向上による前記問題点の解消は
現実的には困難であった。本発明は上記問題点に鑑みな
されたものであり、スロットル弁開度に対するセンサ出
力の直線性のばらつきを補正して、高精度にスロットル
弁開度を検出できるようにすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】そのため請求項1の発明
にかかる内燃機関のスロットル弁開度検出装置は、図1
に示すように構成される。図1において、回転速度検出
手段は機関の回転速度を検出し、スロットル弁開度検出
手段はスロットル弁の開度を検出し、更に、質量流量検
出手段は機関の吸入空気流量を質量流量として検出す
る。
にかかる内燃機関のスロットル弁開度検出装置は、図1
に示すように構成される。図1において、回転速度検出
手段は機関の回転速度を検出し、スロットル弁開度検出
手段はスロットル弁の開度を検出し、更に、質量流量検
出手段は機関の吸入空気流量を質量流量として検出す
る。
【0007】そして、体積流量算出手段は、前記検出さ
れた機関回転速度とスロットル弁開度とに基づいて体積
流量としての吸入空気流量を算出する。また、補正値学
習手段は、前記質量流量検出手段で検出される質量流量
と前記体積流量検出手段で算出される体積流量とが比例
するように、前記スロットル弁開度検出手段による検出
値を補正するための補正値を学習する。
れた機関回転速度とスロットル弁開度とに基づいて体積
流量としての吸入空気流量を算出する。また、補正値学
習手段は、前記質量流量検出手段で検出される質量流量
と前記体積流量検出手段で算出される体積流量とが比例
するように、前記スロットル弁開度検出手段による検出
値を補正するための補正値を学習する。
【0008】開度補正手段は、補正値学習手段で学習さ
れた補正値に基づいて前記スロットル弁開度検出手段で
検出されたスロットル弁開度を補正設定する。請求項2
の発明にかかる内燃機関のスロットル弁開度検出装置で
は、前記補正値学習手段が、機関のアイドル運転時に前
記質量流量検出手段で検出された質量流量及び前記体積
流量検出手段で算出された体積流量と、所定の非アイド
ル運転時に前記質量流量検出手段で検出された質量流量
及び前記体積流量検出手段で算出された体積流量とに基
づいて、前記質量流量から体積流量を推定する演算式を
設定し、該演算式に従って推定される体積流量と前記体
積流量検出手段で算出される体積流量とを比較して前記
補正値を学習する構成とした。
れた補正値に基づいて前記スロットル弁開度検出手段で
検出されたスロットル弁開度を補正設定する。請求項2
の発明にかかる内燃機関のスロットル弁開度検出装置で
は、前記補正値学習手段が、機関のアイドル運転時に前
記質量流量検出手段で検出された質量流量及び前記体積
流量検出手段で算出された体積流量と、所定の非アイド
ル運転時に前記質量流量検出手段で検出された質量流量
及び前記体積流量検出手段で算出された体積流量とに基
づいて、前記質量流量から体積流量を推定する演算式を
設定し、該演算式に従って推定される体積流量と前記体
積流量検出手段で算出される体積流量とを比較して前記
補正値を学習する構成とした。
【0009】請求項3の発明にかかる内燃機関のスロッ
トル弁開度検出装置では、前記補正値学習手段が、前記
演算式に従って推定される体積流量に前記体積流量検出
手段で算出される体積流量を近づけるように、そのとき
の検出開度に対応する補正値を所定値ずつ変化させる構
成とした。請求項4の発明にかかる内燃機関のスロット
ル弁開度検出装置では、前記補正値学習手段が、学習開
始時点からの空気密度変化が所定範囲内であるときにの
み前記補正値の学習を行う構成とした。
トル弁開度検出装置では、前記補正値学習手段が、前記
演算式に従って推定される体積流量に前記体積流量検出
手段で算出される体積流量を近づけるように、そのとき
の検出開度に対応する補正値を所定値ずつ変化させる構
成とした。請求項4の発明にかかる内燃機関のスロット
ル弁開度検出装置では、前記補正値学習手段が、学習開
始時点からの空気密度変化が所定範囲内であるときにの
み前記補正値の学習を行う構成とした。
【0010】
【作用】請求項1の発明にかかる内燃機関のスロットル
弁開度検出装置によると、スロットル弁開度と機関回転
速度とに基づいて体積流量としての吸入空気量が算出さ
れる一方、質量流量としての吸入空気流量が検出され
る。ここで、空気密度が一定の条件下であれば、前記体
積流量と質量流量とは比例することになるから、かかる
比例関係が確保されるように、スロットル弁の開度検出
値を補正するための補正値を学習する。
弁開度検出装置によると、スロットル弁開度と機関回転
速度とに基づいて体積流量としての吸入空気量が算出さ
れる一方、質量流量としての吸入空気流量が検出され
る。ここで、空気密度が一定の条件下であれば、前記体
積流量と質量流量とは比例することになるから、かかる
比例関係が確保されるように、スロットル弁の開度検出
値を補正するための補正値を学習する。
【0011】請求項2の発明にかかるスロットル弁開度
検出装置では、機関のアイドル運転時と所定の非アイド
ル運転時との2条件で体積流量と質量流量とをそれぞれ
にサンプリングすることで、前記2条件の間で比例関係
となる体積流量と質量流量との相関式を設定し、かかる
式に基づき質量流量から推定される体積流量と実際に開
度検出値に基づき算出した体積流量との差が、開度検出
値の誤差によるものであると見做して開度検出値の補正
値を学習する。
検出装置では、機関のアイドル運転時と所定の非アイド
ル運転時との2条件で体積流量と質量流量とをそれぞれ
にサンプリングすることで、前記2条件の間で比例関係
となる体積流量と質量流量との相関式を設定し、かかる
式に基づき質量流量から推定される体積流量と実際に開
度検出値に基づき算出した体積流量との差が、開度検出
値の誤差によるものであると見做して開度検出値の補正
値を学習する。
【0012】請求項3の発明にかかるスロットル弁開度
検出装置では、前述のようにして推定演算される体積流
量に、スロットル弁開度の検出値に基づき算出される体
積流量を近づけるように、検出開度に対応する補正値を
所定値ずつ変化させ、補正値をスロットル弁開度の検出
誤差を補償し得る値にまで徐々に変化させる。請求項4
の発明にかかるスロットル弁開度検出装置では、学習開
始時点から空気密度が大きく変化すると、体積流量と質
量流量との相関における比例係数が変化してしまうの
で、空気密度が略一定の状態で補正値を学習させ、開度
検出特性のばらつき分のみが学習されるようにした。
検出装置では、前述のようにして推定演算される体積流
量に、スロットル弁開度の検出値に基づき算出される体
積流量を近づけるように、検出開度に対応する補正値を
所定値ずつ変化させ、補正値をスロットル弁開度の検出
誤差を補償し得る値にまで徐々に変化させる。請求項4
の発明にかかるスロットル弁開度検出装置では、学習開
始時点から空気密度が大きく変化すると、体積流量と質
量流量との相関における比例係数が変化してしまうの
で、空気密度が略一定の状態で補正値を学習させ、開度
検出特性のばらつき分のみが学習されるようにした。
【0013】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。一実施例
を示す図2において、車両用内燃機関1には、エアクリ
ーナ2,スロットルチャンバ3,吸気マニホールド4を
介して空気が吸入される。そして、機関1からの燃焼排
気は、排気マニホールド5,排気ダクト6,三元触媒
7,マフラー8を介して大気中に排出される。
を示す図2において、車両用内燃機関1には、エアクリ
ーナ2,スロットルチャンバ3,吸気マニホールド4を
介して空気が吸入される。そして、機関1からの燃焼排
気は、排気マニホールド5,排気ダクト6,三元触媒
7,マフラー8を介して大気中に排出される。
【0014】前記スロットルチャンバ3には、図示しな
いアクセルペダルに連動して開閉するスロットル弁9が
設けられており、このスロットル弁9によって機関1の
吸入空気量が調整されるようになっている。各気筒(#
1〜#4)の燃焼室に臨ませてそれぞれ点火栓10が装着
され、該点火栓10による火花点火によって混合気が着火
燃焼する。
いアクセルペダルに連動して開閉するスロットル弁9が
設けられており、このスロットル弁9によって機関1の
吸入空気量が調整されるようになっている。各気筒(#
1〜#4)の燃焼室に臨ませてそれぞれ点火栓10が装着
され、該点火栓10による火花点火によって混合気が着火
燃焼する。
【0015】また、機関1の図示しないカム軸には、カ
ム軸の回転を介してクランク角を検出するクランク角セ
ンサ11が設けられている。このクランク角センサ11は、
本実施例の4気筒機関1において、気筒間の行程位相差
に相当するクランク角180 °毎の基準角度信号REF
と、単位クランク角(1°或いは2°)毎の単位角度信
号POSとをそれぞれ出力する。
ム軸の回転を介してクランク角を検出するクランク角セ
ンサ11が設けられている。このクランク角センサ11は、
本実施例の4気筒機関1において、気筒間の行程位相差
に相当するクランク角180 °毎の基準角度信号REF
と、単位クランク角(1°或いは2°)毎の単位角度信
号POSとをそれぞれ出力する。
【0016】ここで、前記基準角度信号REFの発生周
期、又は、単位時間内における前記単位角度信号POS
の発生数に基づいて機関回転速度Neを求めることがで
き、前記クランク角センサ11が本実施例における回転速
度検出手段に相当する。また、スロットル弁9の上流側
には、機関の吸入空気流量Qaを検出する熱線式エアフ
ローメータ12が設けられている。該熱線式エアフローメ
ータ12は、吸入空気流量による感温抵抗の抵抗値変化に
基づいて機関の吸入空気流量Qaを質量流量として検出
するものであり、本実施例における質量流量検出手段に
相当する。
期、又は、単位時間内における前記単位角度信号POS
の発生数に基づいて機関回転速度Neを求めることがで
き、前記クランク角センサ11が本実施例における回転速
度検出手段に相当する。また、スロットル弁9の上流側
には、機関の吸入空気流量Qaを検出する熱線式エアフ
ローメータ12が設けられている。該熱線式エアフローメ
ータ12は、吸入空気流量による感温抵抗の抵抗値変化に
基づいて機関の吸入空気流量Qaを質量流量として検出
するものであり、本実施例における質量流量検出手段に
相当する。
【0017】更に、スロットル弁9には、その開度TV
Oを連続的に検出するスロットルセンサ13(スロットル
弁開度検出手段)が設けられている。前記スロットルセ
ンサ13は、円弧状に設けられた抵抗体上と、スロットル
弁の回転軸に支持され前記抵抗体上を摺動するブラシと
からなり、前記ブラシの抵抗体に対する摺接位置による
出力電圧変化に基づいて開度を検出するポテンショメー
タ式の開度センサであって、開度の増大に比例してその
出力電圧が増大変化するものである。尚、前記スロット
ルセンサ13には、スロットル弁のアイドル位置でONと
なるアイドルスイッチ13aが付設されている。
Oを連続的に検出するスロットルセンサ13(スロットル
弁開度検出手段)が設けられている。前記スロットルセ
ンサ13は、円弧状に設けられた抵抗体上と、スロットル
弁の回転軸に支持され前記抵抗体上を摺動するブラシと
からなり、前記ブラシの抵抗体に対する摺接位置による
出力電圧変化に基づいて開度を検出するポテンショメー
タ式の開度センサであって、開度の増大に比例してその
出力電圧が増大変化するものである。尚、前記スロット
ルセンサ13には、スロットル弁のアイドル位置でONと
なるアイドルスイッチ13aが付設されている。
【0018】一方、吸気マニホールド4の各ブランチ部
には、各気筒別に電磁式の燃料噴射弁14が設けられてい
る。前記燃料噴射弁14は、図示しないプレッシャレギュ
レータにより所定圧力に調整された燃料を、コントロー
ルユニット15からの噴射パルス信号に応じて間欠的に機
関に噴射供給する。ここで、前記クランク角センサ11,
エアフローメータ12,スロットルセンサ13,アイドルス
イッチ13aからの検出信号は、機関制御用として設けら
れたコントロールユニット15に出力される。
には、各気筒別に電磁式の燃料噴射弁14が設けられてい
る。前記燃料噴射弁14は、図示しないプレッシャレギュ
レータにより所定圧力に調整された燃料を、コントロー
ルユニット15からの噴射パルス信号に応じて間欠的に機
関に噴射供給する。ここで、前記クランク角センサ11,
エアフローメータ12,スロットルセンサ13,アイドルス
イッチ13aからの検出信号は、機関制御用として設けら
れたコントロールユニット15に出力される。
【0019】コントロールユニット15は、前記クランク
角センサ11,エアフローメータ12からの検出信号に基づ
いて前記燃料噴射弁14による燃料噴射量を制御する。具
体的には、エアフローメータ12により検出される質量流
量としての吸入空気流量Qaと、クランク角センサ11か
らの検出信号に基づいて算出した機関回転速度Neとに
基づいて基本噴射パルス幅Tp(←K×Qa/Ne:K
は定数)を演算し、更に、かかる基本噴射パルス幅Tp
に対して冷却水温度等の運転条件に対応する各種補正を
施して最終的な噴射パルス幅Tiを算出する。
角センサ11,エアフローメータ12からの検出信号に基づ
いて前記燃料噴射弁14による燃料噴射量を制御する。具
体的には、エアフローメータ12により検出される質量流
量としての吸入空気流量Qaと、クランク角センサ11か
らの検出信号に基づいて算出した機関回転速度Neとに
基づいて基本噴射パルス幅Tp(←K×Qa/Ne:K
は定数)を演算し、更に、かかる基本噴射パルス幅Tp
に対して冷却水温度等の運転条件に対応する各種補正を
施して最終的な噴射パルス幅Tiを算出する。
【0020】また、コントロールユニット15は、図3の
フローチャートに示すようにして、スロットルセンサ13
による検出特性のばらつきを補正するための補正値を学
習し、該学習された補正値によってスロットルセンサ13
の検出出力を補正することで、スロットル弁開度TVO
の検出値を用いた各種制御(特にスロットル弁開度TV
Oと機関回転速度Neとに基づく体積流量の算出制御)
の精度を向上させるようになっている。
フローチャートに示すようにして、スロットルセンサ13
による検出特性のばらつきを補正するための補正値を学
習し、該学習された補正値によってスロットルセンサ13
の検出出力を補正することで、スロットル弁開度TVO
の検出値を用いた各種制御(特にスロットル弁開度TV
Oと機関回転速度Neとに基づく体積流量の算出制御)
の精度を向上させるようになっている。
【0021】尚、本実施例において、体積流量算出手
段,補正値学習手段,開度補正手段としての機能は、後
述するように前記コントロールユニット15がソフトウェ
ア的に備えている。図3のフローチャートにおいて、ま
ず、ステップ1(図中にはS1と記してある。以下同
様)では、スロットルセンサ13のオフセット学習が終了
しているか否かを判別する。
段,補正値学習手段,開度補正手段としての機能は、後
述するように前記コントロールユニット15がソフトウェ
ア的に備えている。図3のフローチャートにおいて、ま
ず、ステップ1(図中にはS1と記してある。以下同
様)では、スロットルセンサ13のオフセット学習が終了
しているか否かを判別する。
【0022】前記オフセット学習とは、前記アイドルス
イッチ13aによって検出される機関のアイドル運転時
に、スロットルセンサ13で検出されたスロットル弁開度
TVOと機関回転速度Neとに基づいて算出される体積
流量としての吸入空気流量Qthが、エアフローメータ12
で検出される吸入空気流量Qaに一致するように、前記
スロットル弁開度TVOの一律補正値(オフセット補正
値)を求めるものである。
イッチ13aによって検出される機関のアイドル運転時
に、スロットルセンサ13で検出されたスロットル弁開度
TVOと機関回転速度Neとに基づいて算出される体積
流量としての吸入空気流量Qthが、エアフローメータ12
で検出される吸入空気流量Qaに一致するように、前記
スロットル弁開度TVOの一律補正値(オフセット補正
値)を求めるものである。
【0023】本実施例では、スロットルセンサ13で検出
されるスロットル弁開度TVOと機関回転速度Neとに
基づいて体積流量を算出する代わりに、かかる体積流量
を基礎とする新気割合QHφ(シリンダ吸入空気量とピ
ストン排気量との比)を開度TVOと回転速度Neとを
パラメータとするマップに予め記憶させてあり、前記オ
フセット学習は、前記体積流量に基づきシリンダ吸入空
気量に比例する値として算出される新気割合QHφと、
質量流量に基づきシリンダ吸入空気量に比例する値とし
て算出される基本噴射パルス幅Tpとの比較に基づいて
行われるようになっている(図4参照)。
されるスロットル弁開度TVOと機関回転速度Neとに
基づいて体積流量を算出する代わりに、かかる体積流量
を基礎とする新気割合QHφ(シリンダ吸入空気量とピ
ストン排気量との比)を開度TVOと回転速度Neとを
パラメータとするマップに予め記憶させてあり、前記オ
フセット学習は、前記体積流量に基づきシリンダ吸入空
気量に比例する値として算出される新気割合QHφと、
質量流量に基づきシリンダ吸入空気量に比例する値とし
て算出される基本噴射パルス幅Tpとの比較に基づいて
行われるようになっている(図4参照)。
【0024】尚、前記一律補正値は、図6に示すよう
に、スロットルセンサ13の出力レベル毎に書き換え可能
に設定されるものとし、以後、スロットルセンサ13によ
る検出開度TVOとは、前記補正値によって出力レベル
毎に補正された値を示し、開度TVOに基づき算出され
る新気割合QHφは前記補正された開度TVOに基づき
算出されるものとする。
に、スロットルセンサ13の出力レベル毎に書き換え可能
に設定されるものとし、以後、スロットルセンサ13によ
る検出開度TVOとは、前記補正値によって出力レベル
毎に補正された値を示し、開度TVOに基づき算出され
る新気割合QHφは前記補正された開度TVOに基づき
算出されるものとする。
【0025】ステップ1で前記オフセット学習が終了し
ていると判別されると、ステップ2へ進み、車両が登降
坂中であるか否かを判別する。本実施例では、空気密度
が一定の条件下では、スロットル弁開度TVOと機関回
転速度Neとに基づいて算出される体積流量としての吸
入空気流量(該体積流量を基礎とする新気割合QHφ)
が、エアフローメータ12で検出される吸入空気流量(該
質量流量に基づく前記基本噴射パルス幅Tp)に比例す
ることを利用して、センサの出力特性のばらつきを補正
するものであるため、学習途中で空気密度が変化すると
学習精度が悪化してしまう。そのため、空気密度変化の
原因となる車両の登降坂(車両の高度変化)を判別し、
登降坂中であって空気密度の変化が予測されるときに
は、後述する学習を行わない構成としてある。
ていると判別されると、ステップ2へ進み、車両が登降
坂中であるか否かを判別する。本実施例では、空気密度
が一定の条件下では、スロットル弁開度TVOと機関回
転速度Neとに基づいて算出される体積流量としての吸
入空気流量(該体積流量を基礎とする新気割合QHφ)
が、エアフローメータ12で検出される吸入空気流量(該
質量流量に基づく前記基本噴射パルス幅Tp)に比例す
ることを利用して、センサの出力特性のばらつきを補正
するものであるため、学習途中で空気密度が変化すると
学習精度が悪化してしまう。そのため、空気密度変化の
原因となる車両の登降坂(車両の高度変化)を判別し、
登降坂中であって空気密度の変化が予測されるときに
は、後述する学習を行わない構成としてある。
【0026】前記車両の登降坂は、傾斜センサなどによ
って判別させても良いし、また、車両の駆動力,転がり
・空気抵抗,加速抵抗に基づいて勾配抵抗として求める
ようにしても良い。車両の登降坂中でない場合には、ス
テップ3へ進み、新気割合QHφの推定演算式が設定済
みであるか否かを判別する。前記新気割合QHφは、前
述のようにスロットル弁開度TVOと機関回転速度Ne
とに基づいて算出される値であって、体積流量に基づく
シリンダ吸入空気量を示す値であり、前記推定演算式
は、かかる新気割合QHφをそのときの基本噴射パルス
幅Tpから推定するものである。
って判別させても良いし、また、車両の駆動力,転がり
・空気抵抗,加速抵抗に基づいて勾配抵抗として求める
ようにしても良い。車両の登降坂中でない場合には、ス
テップ3へ進み、新気割合QHφの推定演算式が設定済
みであるか否かを判別する。前記新気割合QHφは、前
述のようにスロットル弁開度TVOと機関回転速度Ne
とに基づいて算出される値であって、体積流量に基づく
シリンダ吸入空気量を示す値であり、前記推定演算式
は、かかる新気割合QHφをそのときの基本噴射パルス
幅Tpから推定するものである。
【0027】前記推定演算式の設定が済んでいない場合
には、ステップ4へ進み、所定以上の高負荷運転状態で
あるか否かを、基本噴射パルス幅Tp若しくはスロット
ル弁開度TVOに基づいて判別する。そして、所定以上
の高負荷運転時であるときには、ステップ5へ進み、そ
のときの基本噴射パルス幅Tpと新気割合QHφとをサ
ンプリングする。
には、ステップ4へ進み、所定以上の高負荷運転状態で
あるか否かを、基本噴射パルス幅Tp若しくはスロット
ル弁開度TVOに基づいて判別する。そして、所定以上
の高負荷運転時であるときには、ステップ5へ進み、そ
のときの基本噴射パルス幅Tpと新気割合QHφとをサ
ンプリングする。
【0028】次のステップ6では、アイドル運転時の基
本噴射パルス幅Tpo及び新気割合QHφoと、前記高
負荷時にサンプリングした基本噴射パルス幅Tph及び
新気割合QHφhとに基づいて、基本噴射パルス幅Tp
の変化に対する新気割合QHφの変化率ρ(比例定数)
を算出する(図5参照)。前記変化率ρは空気密度に対
応する値である(図4参照)。
本噴射パルス幅Tpo及び新気割合QHφoと、前記高
負荷時にサンプリングした基本噴射パルス幅Tph及び
新気割合QHφhとに基づいて、基本噴射パルス幅Tp
の変化に対する新気割合QHφの変化率ρ(比例定数)
を算出する(図5参照)。前記変化率ρは空気密度に対
応する値である(図4参照)。
【0029】 ρ=(Tph−Tpo)/(QHφh−QHφo) 上記のように、オフセット学習されたアイドル運転時の
基本噴射パルス幅Tpo及び新気割合QHφoを基準点
とする一方、高負荷運転時の基本噴射パルス幅Tph及
び新気割合QHφhを基準点とするのは、高負荷側では
スロットル弁の開度検出値の誤差が新気割合QHφに与
える影響が低負荷側に比べて少なく、前記変化率ρの算
出精度を確保できるためである。
基本噴射パルス幅Tpo及び新気割合QHφoを基準点
とする一方、高負荷運転時の基本噴射パルス幅Tph及
び新気割合QHφhを基準点とするのは、高負荷側では
スロットル弁の開度検出値の誤差が新気割合QHφに与
える影響が低負荷側に比べて少なく、前記変化率ρの算
出精度を確保できるためである。
【0030】そして、ステップ7では、基本噴射パルス
幅Tpから前記新気割合QHφを推定する演算式を、以
下のように設定する。 QHφ推定値=QHφo+(Tp−Tpo)/ρ 上式において、QHφo,Tpo,ρは定数として与え
られることになり、基本噴射パルス幅Tpを代入するこ
とで、該基本噴射パルス幅Tp(質量流量)に対応すべ
き新気割合QHφ(新気割合QHφの理論値:図5参
照)を求めることができる。
幅Tpから前記新気割合QHφを推定する演算式を、以
下のように設定する。 QHφ推定値=QHφo+(Tp−Tpo)/ρ 上式において、QHφo,Tpo,ρは定数として与え
られることになり、基本噴射パルス幅Tpを代入するこ
とで、該基本噴射パルス幅Tp(質量流量)に対応すべ
き新気割合QHφ(新気割合QHφの理論値:図5参
照)を求めることができる。
【0031】即ち、図5に示すように、アイドル時の基
本噴射パルス幅Tpo及び新気割合QHφoを基準点と
する比例係数ρによる変化率で、基本噴射パルス幅Tp
(質量流量)に対する新気割合QHφ(体積流量)が決
定されるものとする。上記の推定演算式が設定される
と、次回からはステップ3からステップ8へ進み、最新
に演算された基本噴射パルス幅Tpを読み込む。
本噴射パルス幅Tpo及び新気割合QHφoを基準点と
する比例係数ρによる変化率で、基本噴射パルス幅Tp
(質量流量)に対する新気割合QHφ(体積流量)が決
定されるものとする。上記の推定演算式が設定される
と、次回からはステップ3からステップ8へ進み、最新
に演算された基本噴射パルス幅Tpを読み込む。
【0032】次のステップ9では、前記ステップ8で読
み込んだ基本噴射パルス幅Tpを前記新気割合QHφの
推定演算式に代入し、前記ステップ8で読み込んだ基本
噴射パルス幅Tpに対応すべき新気割合QHφを推定す
る。ステップ10では、そのときのスロットル弁開度検出
値TVO(補正値によって補正された値)と機関回転速
度Neとに基づいて算出された新気割合QHφを読み込
む。
み込んだ基本噴射パルス幅Tpを前記新気割合QHφの
推定演算式に代入し、前記ステップ8で読み込んだ基本
噴射パルス幅Tpに対応すべき新気割合QHφを推定す
る。ステップ10では、そのときのスロットル弁開度検出
値TVO(補正値によって補正された値)と機関回転速
度Neとに基づいて算出された新気割合QHφを読み込
む。
【0033】そして、ステップ11では、前記基本噴射パ
ルス幅Tpに基づく新気割合QHφの推定値QHφs
と、開度検出値TVOに基づく新気割合QHφとの偏差
の絶対値が所定値以上であるか否かを判別することで、
開度検出値に基づく新気割合QHφが推定値QHφsに
比較的近い状態であるか否かを判別する。ここで、前記
偏差の絶対値が所定値以上であって、開度検出値に基づ
く新気割合QHφが推定値QHφsに対して所定以上の
偏差を有している場合には、ステップ12へ進む。
ルス幅Tpに基づく新気割合QHφの推定値QHφs
と、開度検出値TVOに基づく新気割合QHφとの偏差
の絶対値が所定値以上であるか否かを判別することで、
開度検出値に基づく新気割合QHφが推定値QHφsに
比較的近い状態であるか否かを判別する。ここで、前記
偏差の絶対値が所定値以上であって、開度検出値に基づ
く新気割合QHφが推定値QHφsに対して所定以上の
偏差を有している場合には、ステップ12へ進む。
【0034】ステップ12では、開度検出値に基づく新気
割合QHφと推定値QHφsとの大小関係を判別する。
開度検出値に基づく新気割合QHφが推定値QHφsを
上回っている場合には、スロットル弁開度TVOの検出
値(出力)がスロットルセンサ13の出力特性の直線性の
ばらつき(図5参照)によって実際値よりも高開度側に
ずれているために、開度検出値に基づく新気割合QHφ
が推定値QHφsよりも大きくなっているものと見做
し、ステップ13へ進む。
割合QHφと推定値QHφsとの大小関係を判別する。
開度検出値に基づく新気割合QHφが推定値QHφsを
上回っている場合には、スロットル弁開度TVOの検出
値(出力)がスロットルセンサ13の出力特性の直線性の
ばらつき(図5参照)によって実際値よりも高開度側に
ずれているために、開度検出値に基づく新気割合QHφ
が推定値QHφsよりも大きくなっているものと見做
し、ステップ13へ進む。
【0035】ステップ13では、現在のスロットルセンサ
13の出力に対応して記憶されている補正値(図6参照)
を所定値αだけ減少補正し、この補正設定された補正値
を、現状のセンサ出力に対応する補正値としてマップに
更新記憶させる。かかる補正値の減少補正によって、検
出開度がより低開度側に補正され、以て、開度検出値に
基づき演算される新気割合QHφが推定値QHφsに近
づくように補正され、センサの直線性のばらつきによる
検出誤差を補正できることになる。
13の出力に対応して記憶されている補正値(図6参照)
を所定値αだけ減少補正し、この補正設定された補正値
を、現状のセンサ出力に対応する補正値としてマップに
更新記憶させる。かかる補正値の減少補正によって、検
出開度がより低開度側に補正され、以て、開度検出値に
基づき演算される新気割合QHφが推定値QHφsに近
づくように補正され、センサの直線性のばらつきによる
検出誤差を補正できることになる。
【0036】一方、ステップ12で開度検出値に基づく新
気割合QHφが推定値QHφsを下回っていると判別さ
れたときには、スロットル弁開度TVOの検出値(出
力)がスロットルセンサ13の出力特性の直線性のばらつ
きによって実際値よりも低開度側にずれているために、
開度検出値に基づく新気割合QHφが推定値QHφsよ
りも小さくなっているものと見做し、ステップ14へ進
む。
気割合QHφが推定値QHφsを下回っていると判別さ
れたときには、スロットル弁開度TVOの検出値(出
力)がスロットルセンサ13の出力特性の直線性のばらつ
きによって実際値よりも低開度側にずれているために、
開度検出値に基づく新気割合QHφが推定値QHφsよ
りも小さくなっているものと見做し、ステップ14へ進
む。
【0037】ステップ14では、現在のスロットルセンサ
13の出力に対応して記憶されている補正値を所定値αだ
け増大補正し、この補正された補正値を、現状のセンサ
出力に対応する補正値として図6に示すマップに更新記
憶させ、開度検出値に基づき演算される新気割合QHφ
が増大修正されて推定値QHφsに近づくようにする。
13の出力に対応して記憶されている補正値を所定値αだ
け増大補正し、この補正された補正値を、現状のセンサ
出力に対応する補正値として図6に示すマップに更新記
憶させ、開度検出値に基づき演算される新気割合QHφ
が増大修正されて推定値QHφsに近づくようにする。
【0038】一方、ステップ11で開度検出値に基づく新
気割合QHφと推定値QHφsとの偏差が所定値未満で
あると判別されたときには、ステップ15へ進み、前記ス
テップ12と同様に、開度検出値に基づく新気割合QHφ
と推定値QHφsとの大小関係を判別する。ステップ15
において、開度検出値に基づく新気割合QHφが推定値
QHφsを上回ると判別されたときには、ステップ16へ
進んでそのときのスロットルセンサ13の出力に対応する
補正値を所定値βだけ減少補正し、また、開度検出値に
基づく新気割合QHφが推定値QHφsを下回ると判別
されたときには、ステップ17へ進んでそのときのスロッ
トルセンサ13の出力に対応する補正値を所定値βだけ増
大補正し、更に、開度検出値に基づく新気割合QHφと
推定値QHφsとが略一致する場合(センサ出力ばらつ
きの中央値であるとき、又は、学習補正値が適性値に収
束しているとき)には、そのときのスロットルセンサ13
の出力に対応する補正値を更新することなくそのままス
テップ18へ進む。
気割合QHφと推定値QHφsとの偏差が所定値未満で
あると判別されたときには、ステップ15へ進み、前記ス
テップ12と同様に、開度検出値に基づく新気割合QHφ
と推定値QHφsとの大小関係を判別する。ステップ15
において、開度検出値に基づく新気割合QHφが推定値
QHφsを上回ると判別されたときには、ステップ16へ
進んでそのときのスロットルセンサ13の出力に対応する
補正値を所定値βだけ減少補正し、また、開度検出値に
基づく新気割合QHφが推定値QHφsを下回ると判別
されたときには、ステップ17へ進んでそのときのスロッ
トルセンサ13の出力に対応する補正値を所定値βだけ増
大補正し、更に、開度検出値に基づく新気割合QHφと
推定値QHφsとが略一致する場合(センサ出力ばらつ
きの中央値であるとき、又は、学習補正値が適性値に収
束しているとき)には、そのときのスロットルセンサ13
の出力に対応する補正値を更新することなくそのままス
テップ18へ進む。
【0039】ここで、前記所定値βは前記所定値αより
も小さな値に設定されており、開度検出値に基づく新気
割合QHφと推定値QHφsとが大きく異なっている場
合には大きなステップで補正値を変化させ、開度検出値
に基づく新気割合QHφが推定値QHφsに近づくと、
より小さな値で補正値を変化させることで、補正値が適
性値に対して良好な収束性を示すようにしてある。
も小さな値に設定されており、開度検出値に基づく新気
割合QHφと推定値QHφsとが大きく異なっている場
合には大きなステップで補正値を変化させ、開度検出値
に基づく新気割合QHφが推定値QHφsに近づくと、
より小さな値で補正値を変化させることで、補正値が適
性値に対して良好な収束性を示すようにしてある。
【0040】このように、基本噴射パルス幅Tpと新気
割合QHφとが比例するように、新気割合QHφの演算
パラメータであるスロットル弁開度TVOを補正するこ
とで、スロットルセンサ16の出力の直線性のばらつきに
よる検出開度の誤差を補正することができ、スロットル
弁開度の検出精度を確保できる。ステップ18では、上記
の補正値の学習を開始してから(オフセット学習後)の
経過時間が所定時間を越えたか否かを判別し、所定時間
を越えている場合には、学習を一旦終了させる。尚、再
度オフセット学習が行われると、学習が再開されること
になる。
割合QHφとが比例するように、新気割合QHφの演算
パラメータであるスロットル弁開度TVOを補正するこ
とで、スロットルセンサ16の出力の直線性のばらつきに
よる検出開度の誤差を補正することができ、スロットル
弁開度の検出精度を確保できる。ステップ18では、上記
の補正値の学習を開始してから(オフセット学習後)の
経過時間が所定時間を越えたか否かを判別し、所定時間
を越えている場合には、学習を一旦終了させる。尚、再
度オフセット学習が行われると、学習が再開されること
になる。
【0041】本実施例においては、空気密度一定の条件
下では、基本噴射パルス幅Tpと新気割合QHφとが比
例することに基づいて前記補正値を学習させるものであ
るから、登降坂による高度の変化がない状態であって
も、気温の変化があると補正値の学習精度が悪化するこ
とになってしまう。そこで、学習期間を学習開始から所
定時間内に制限することで、大きな気温変化が生じない
期間内で補正値が学習され、補正値の学習精度が空気密
度の変化で悪化することを回避するようにしてある。
下では、基本噴射パルス幅Tpと新気割合QHφとが比
例することに基づいて前記補正値を学習させるものであ
るから、登降坂による高度の変化がない状態であって
も、気温の変化があると補正値の学習精度が悪化するこ
とになってしまう。そこで、学習期間を学習開始から所
定時間内に制限することで、大きな気温変化が生じない
期間内で補正値が学習され、補正値の学習精度が空気密
度の変化で悪化することを回避するようにしてある。
【0042】ここで、空気温度(吸気温度)を検出する
センサを備える場合には、学習開始時の空気温度を記憶
しておき、かかる初期温度に対する温度変化が所定範囲
内であるときにのみ学習を継続させる構成としても良
い。また、前記補正値の学習においては、エアフローメ
ータ12の応答遅れによる基本噴射パルス幅Tpの設定誤
差に基づいて補正値が誤学習されることがないように、
定常運転状態を学習条件とすることが好ましい。
センサを備える場合には、学習開始時の空気温度を記憶
しておき、かかる初期温度に対する温度変化が所定範囲
内であるときにのみ学習を継続させる構成としても良
い。また、前記補正値の学習においては、エアフローメ
ータ12の応答遅れによる基本噴射パルス幅Tpの設定誤
差に基づいて補正値が誤学習されることがないように、
定常運転状態を学習条件とすることが好ましい。
【0043】尚、上記実施例では、基本噴射パルス幅T
pと新気割合QHφとが比例するように補正値を学習さ
せるようにしたが、スロットル弁開度TVOと機関回転
速度Neとに基づいて体積流量としての吸入空気流量を
算出し、該体積流量とエアフローメータ12で検出される
質量流量とが比例するように、開度検出値の補正値を学
習させる構成としても良い。
pと新気割合QHφとが比例するように補正値を学習さ
せるようにしたが、スロットル弁開度TVOと機関回転
速度Neとに基づいて体積流量としての吸入空気流量を
算出し、該体積流量とエアフローメータ12で検出される
質量流量とが比例するように、開度検出値の補正値を学
習させる構成としても良い。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
かかる内燃機関のスロットル弁開度検出装置によると、
スロットル弁開度と機関回転速度とに基づいて算出され
る体積流量としての吸入空気流量が、質量流量として算
出される吸入空気流量に比例するように、開度検出値の
補正値を学習することで、スロットル弁開度検出手段の
出力特性の直線性のばらつきを補正でき、以て、スロッ
トル弁開度の検出精度を向上させることができるという
効果がある。
かかる内燃機関のスロットル弁開度検出装置によると、
スロットル弁開度と機関回転速度とに基づいて算出され
る体積流量としての吸入空気流量が、質量流量として算
出される吸入空気流量に比例するように、開度検出値の
補正値を学習することで、スロットル弁開度検出手段の
出力特性の直線性のばらつきを補正でき、以て、スロッ
トル弁開度の検出精度を向上させることができるという
効果がある。
【0045】請求項2の発明にかかる検出装置による
と、質量流量から体積流量の理論値を推定する演算式を
設定し、かかる演算式に従って演算される体積流量と、
実際に開度の検出値に基づいて算出される体積流量との
差に基づいて、開度検出値のばらつきを検出できるとい
う効果がある。請求項3の発明にかかる検出装置による
と、スロットル弁開度に基づき算出される体積流量を、
質量流量から予測される体積流量に近づけるように補正
値を徐々に変化させることで、適性な補正値を簡易に学
習させることができるという効果がある。
と、質量流量から体積流量の理論値を推定する演算式を
設定し、かかる演算式に従って演算される体積流量と、
実際に開度の検出値に基づいて算出される体積流量との
差に基づいて、開度検出値のばらつきを検出できるとい
う効果がある。請求項3の発明にかかる検出装置による
と、スロットル弁開度に基づき算出される体積流量を、
質量流量から予測される体積流量に近づけるように補正
値を徐々に変化させることで、適性な補正値を簡易に学
習させることができるという効果がある。
【0046】請求項4の発明にかかる検出装置による
と、空気密度の変化によって体積流量と質量流量との間
の相関関係が変化し、以て、前記体積流量と質量流量と
の比較に基づくスロットル弁開度補正値の学習精度が悪
化することを回避できるという効果がある。
と、空気密度の変化によって体積流量と質量流量との間
の相関関係が変化し、以て、前記体積流量と質量流量と
の比較に基づくスロットル弁開度補正値の学習精度が悪
化することを回避できるという効果がある。
【図1】請求項1の発明にかかる装置の基本構成を示す
ブロック図。
ブロック図。
【図2】本発明の一実施例のシステム構成図。
【図3】実施例における開度補正値の学習の様子を示す
フローチャート。
フローチャート。
【図4】実施例におけるオフセット学習の様子を示す線
図。
図。
【図5】実施例における新気割合の理論値と実際値との
相関を示す線図。
相関を示す線図。
【図6】実施例における補正値マップの構成を示す図。
【図7】スロットルセンサの直線性のばらつきの様子を
示す線図。
示す線図。
【図8】センサばらつきによる体積流量の検出誤差の特
性を示す線図。
性を示す線図。
1 内燃機関 9 スロットル弁 11 クランク角センサ 12 エアフローメータ 13 スロットルセンサ 13a アイドルスイッチ 14 燃料噴射弁 15 コントロールユニット
Claims (4)
- 【請求項1】機関の回転速度を検出する回転速度検出手
段と、 スロットル弁の開度を検出するスロットル弁開度検出手
段と、 機関の吸入空気流量を質量流量として検出する質量流量
検出手段と、 前記検出された機関回転速度とスロットル弁開度とに基
づいて体積流量としての吸入空気流量を算出する体積流
量算出手段と、 前記質量流量検出手段で検出される質量流量と前記体積
流量検出手段で算出される体積流量とが比例するよう
に、前記スロットル弁開度検出手段による検出値を補正
するための補正値を学習する補正値学習手段と、 該補正値学習手段で学習された補正値に基づいて前記ス
ロットル弁開度検出手段で検出されたスロットル弁開度
を補正設定する開度補正手段と、 を含んで構成されたことを特徴とする内燃機関のスロッ
トル弁開度検出装置。 - 【請求項2】前記補正値学習手段が、機関のアイドル運
転時に前記質量流量検出手段で検出された質量流量及び
前記体積流量検出手段で算出された体積流量と、所定の
非アイドル運転時に前記質量流量検出手段で検出された
質量流量及び前記体積流量検出手段で算出された体積流
量とに基づいて、前記質量流量から体積流量を推定する
演算式を設定し、該演算式に従って推定される体積流量
と前記体積流量検出手段で算出される体積流量とを比較
して前記補正値を学習することを特徴とする請求項1記
載の内燃機関のスロットル弁開度検出装置。 - 【請求項3】前記補正値学習手段が、前記演算式に従っ
て推定される体積流量に前記体積流量検出手段で算出さ
れる体積流量を近づけるように、そのときの検出開度に
対応する補正値を所定値ずつ変化させることを特徴とす
る請求項2記載の内燃機関のスロットル弁開度検出装
置。 - 【請求項4】前記補正値学習手段が、学習開始時点から
の空気密度変化が所定範囲内であるときにのみ前記補正
値の学習を行うことを特徴とする請求項1,2又は3の
いずれかに記載の内燃機関のスロットル弁開度検出装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20980994A JPH0874650A (ja) | 1994-09-02 | 1994-09-02 | 内燃機関のスロットル弁開度検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20980994A JPH0874650A (ja) | 1994-09-02 | 1994-09-02 | 内燃機関のスロットル弁開度検出装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0874650A true JPH0874650A (ja) | 1996-03-19 |
Family
ID=16578968
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20980994A Pending JPH0874650A (ja) | 1994-09-02 | 1994-09-02 | 内燃機関のスロットル弁開度検出装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0874650A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7069139B2 (en) * | 2004-09-24 | 2006-06-27 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Control device for internal combustion engine |
-
1994
- 1994-09-02 JP JP20980994A patent/JPH0874650A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7069139B2 (en) * | 2004-09-24 | 2006-06-27 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Control device for internal combustion engine |
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