JPH0873372A - アルトカルピン又は/及びソフォラフラバノンg含有抗 菌・防腐剤及び化粧料 - Google Patents
アルトカルピン又は/及びソフォラフラバノンg含有抗 菌・防腐剤及び化粧料Info
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- JPH0873372A JPH0873372A JP6232266A JP23226694A JPH0873372A JP H0873372 A JPH0873372 A JP H0873372A JP 6232266 A JP6232266 A JP 6232266A JP 23226694 A JP23226694 A JP 23226694A JP H0873372 A JPH0873372 A JP H0873372A
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Abstract
フラバノンGの内、いずれか1種若しくは2種を含有す
る新規な抗菌・防腐剤又は化粧料を提供することを目的
とする。 【構成】アルトカルピン又は/及びソフォラフラバノン
Gは、各種の細菌(黄色ブドウ球菌、枯草菌、ニキビ
菌、フケ菌)に対して、増殖抑制作用を有し、各種形態
の製剤・製品の腐敗・汚染防止することができるので、
抗菌・防腐剤として応用でき、更に、ニキビや肌荒れを
改善し、フケやカユミを抑制する効果を有するので、皮
膚又は頭髪化粧料にも応用できる。
Description
及びソフォラフラバノンGの内、いずれか1種若しくは
2種を含有する新規な抗菌・防腐剤及び化粧料への応用
に関するものである。
品或は化粧品分野(人及びその他の動物用に用いる各種
製剤も含む)の各種化粧料として利用でき、具体的に
は、化粧水、ローション、シェイビングローション、乳
液、クリーム(軟膏を含む)、日焼け止めクリーム、フ
ァンデーション、オイル、パック、石鹸(薬用石鹸も含
む)、ボディソープ、爪化粧品類、眉目化粧品類、香水
類、洗顔料類、口腔用類(歯磨き、マウスウオッシュ
等)、液臭・防臭防止剤、浴用剤、シャンプー、リン
ス、ヘアートニック、ヘアースプレー、染毛料などへの
応用が上げられる。又、抗菌・防腐剤としては、各種形
態の経口薬剤、繊維製品(シーツ類、衣類等)、更に衛
生綿類、ウエットティシュや拭き取り用ペーパー類、除
菌用クロス等の不織布に、又、口腔用組成物(ガム、キ
ャンデー等)やかまぼこ、ちくわ等の水産ねり製品、ソ
ーセージ、ハム等の畜産製品、洋菓子類、和菓子類、生
めん、中華めん、ゆでめん、そば等のめん類、ソース、
醤油、たれ等の調味料、漬物、そう菜等、一般的な飲食
類への使用が上げられる。
品・化粧品類等の抗菌・防腐剤としては、ソルビン酸、
デヒドロ酢酸及びその塩、パラオキシ安息香酸誘導体な
どがよく使用されているが、安全性の点で問題があり、
添加量や対象食品が制限(例えば、ソルビン酸及びその
塩の食品への配合上限は0.2%であり、デヒドロ酢酸
及びその塩は、チーズ、バター及びマーガリンにのみ使
用可能、又、パラオキシ安息香酸メチルナトリウムの化
粧品類への配合上限は1.0%)されていた。
では皮膚や粘膜では物理的若しくは殺菌性物質や粘液の
分布といった化学的な方法によって、微生物の侵入を抑
え、更に、生体内に侵入した微生物に対しては、免疫グ
ロブリンによる付着阻止、食細胞による食作用、リゾチ
ームによる溶菌作用等、先天的で非特異的な感染抵抗や
特定の病原菌に対する免疫応答などによって抵抗が行わ
れている。
における抵抗力を上回ってしまえば、生体内では感染症
状が現れ、例えば、黄色ブドウ球菌による膿皮症などの
感染性皮膚炎、食中毒、敗血症、枯草菌は結膜炎、虹彩
炎、大腸菌では尿路感染症、下痢症など、又、アクチノ
バシルスなどによる歯周病、う触原菌による虫歯、更に
ニキビ菌(フ゜ロヒ゜オニハ゛クテリウム アクネス)、フケ菌(ヒ゜ティロスホ゜ル
ム オハ゛ーレ)などによるニキビ、フケ又はフケに伴うカユ
ミ等、様々な症状を起こす危険性がある。
症を引き起こすことが多く、ニキビは病名を尋常性ざ瘡
と言い、臨床学的には毛襄脂腺系を中心に毛孔に起こる
慢性の炎症性変化と定義され、頭皮のフケは皮表皮脂、
表皮層の角化物、汗腺分泌物等が絡み合い、皮脂腺等の
分泌物の亢進により発生するとされている。
て、皮脂の分泌能との関係から見ると、皮脂中のトリグ
リセライドが、毛包管内にプロピオニバクテリウム ア
クネス、又はピティロスポルム オバーレが侵入するこ
とによって、リパーゼの産生が亢進し、これによって、
グリセロールと遊離脂肪酸の生成が高められ、この際に
生成した過剰な遊離脂肪酸によって、面皰形成作用、炎
症惹起作用が特に強く見られる。
ス、ピティロスポルム オバーレ共に、脂質依存性、且
つ、好脂質性であることから、皮脂量が毛包管内に増加
して貯留することにより、プロピオニバクテリウム ア
クネス、ピティロスポルム オバーレも次第に増殖す
る。尚、この他にも、プロピオニバクテリウム アクネ
ス、ピティロスポルム オバーレによる好中球走化能や
補体の活性化因子、又、その菌の産生物であるプロテア
ーゼ、リパーゼ、ヒアルロニダーゼ等による毛包上皮の
破壊、炎症の惹起等も新しい仮説として提唱されてい
る。
のニキビ菌(プロピオニバクテリウム アクネス)の生
育を阻止することがニキビの治療には重要であり、フケ
又はフケに伴うカユミの発生については、病巣部のフケ
菌(ピティロスポルム オバーレ)の生育を阻止するこ
とがフケ、カユミの治療につながるものである。
治療に対して、これまで様々な薬物が使用されて来た
が、その大半を占める抗生物質や合成抗菌・防腐剤は、
確かにその効果は強いが、安全性の面で問題があり、こ
れらの使用には厳重な注意が必要で、その効力などの面
において、更に有効な物質が求められていた。
は、細菌類による感染症、疾患に対して抗菌、防腐効果
があり、且つ、各種分野に利用しても安全であるものに
ついて、各種の植物抽出液より得られる成分を検討し、
追求を積み重ねてきた。
は、上記事情に鑑み、アルトカルピン(Artocarpin)又
は/及びソフォラフラバノンG(Sophoraflavanone G)
が各種の細菌に対して、強い抗菌・防腐効果があること
を確認、且つ、人又は動物に対して安全である、新規な
抗菌・防腐剤及び各種化粧料に応用することが非常に有
効であることを発見し、本発明を完成した。尚、以下に
本発明に至る経過を説明する。
フルーツなどクワ科アルトカルプス(Artocarpus Genu
s)属植物に含まれる成分であり、又、ソフォラフラバ
ノンGは、主にクララなどマメ科クララ(Sophora Genu
s)属植物に含まれる成分であるが、本発明のアルトカ
ルピン又はソフォラフラバノンGは特定植物から得られ
るものに限定されるものではなく、更に、化学的合成法
によって得られたものでも使用可能であり、又、精製・
製造法は公知の精製・製造法を採用しても何等差し支え
ない。
ノンGは、これらをそのまま、或は溶媒として有機溶
媒、水又は熱水を用いたり、必要に応じて、有機溶媒又
は水との混合溶媒に溶解させた状態でも使用でき、有機
溶媒抽出と水抽出とが組み合わされた状態でも使用でき
る。有機溶媒としてはメタノール、エタノール、n−ブ
タノール、アセトン、酢酸エチル、n−ヘキサン、1,
3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジエ
チルエーテル、ジメチルエーテル、クロロホルムなどを
用いることができ、形態は溶液状、ペースト状、ゲル
状、粉末状として用いることができる。
ンGは、多くの場合、そのままの状態で利用できるが、
必要ならば、その効力に影響のない範囲で脱臭、脱色等
の精製処理を加えても良い。又、脱臭、脱色等の精製処
理手段としては、活性炭カラムなどを用いれば良く、一
般的に適用される通常の手段を任意に選択して行えば良
い。
バノンGは、そのままでも利用できるが、抗菌・防腐剤
又は化粧料として配合する場合の含有量は、抗菌・防腐
剤又は化粧料の種類、期待される作用の程度によって若
干異なる。通常、2ppm以上、好ましくは、20pp
m以上が良い。
フラバノンGを配合した抗菌・防腐剤又は化粧料には、
本発明の効果を損なわない範囲内で、食品、化粧品、医
薬品、医薬部外品等に一般的に用いられる各種成分、例
えば、砂糖、練乳、小麦粉、ショートニング、食塩、ブ
ドウ糖、鶏卵、バター、マーガリン、水飴、カルシウ
ム、鉄分、調味料、香辛料や油分(動植物油、鉱物油、
エステル油、ワックス油、シリコン油、高級アルコー
ル、リン脂質類、脂肪酸類等)、界面活性剤(アニオン
性、カチオン性、両性又は非イオン性界面活性剤)、ビ
タミン類(ビタミンA群、ビタミンB群、葉酸類、ニコ
チン酸類、パントテン酸類、ビオチン類、ビタミンC
群、ビタミンD群、ビタミンE群、その他フェルラ酸、
γ−オリザノール等)、紫外線吸収剤(p−アミノ安息
香酸、アントラニル、サルチル酸、クマリン、ベンゾト
リアゾール、テトラゾール、イミダゾリン、ピリミジ
ン、ジオキサン、フラン、ピロン、カンファー、核酸、
アラントイン及びそれらの誘導体、アミノ酸系化合物、
シコニン、バイカリン、バイカレイン、ベルベリン
等)、抗酸化剤(ステアリン酸エステル、ノルジヒドロ
グアセレテン酸、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチル
ヒドロキシアニソール、パラヒドロキシアニソール、没
食子酸プロピル、セサモール、セサモリン、ゴシポール
等)、増粘剤(ヒドキシエチルセルロース、エチルセル
ロース、カルボキシエチルセルロース、メチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセ
ルロースナトリウム、ヒドキシプロピルセルロース、ニ
トロセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルメ
チルエーテル、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメタ
アクリレート、ポリアクリル酸塩、カルボキシビニルポ
リマー、アラビアゴム、トラガントゴム、寒天、カゼイ
ン、デキストリン、ゼラチン、ペクチン、デンプン、ア
ルギン酸及びその塩等)、保湿剤(プロピレングリコー
ル、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコ
ール、グリセリン、コンドロイチン硫酸及びその塩、ヒ
アルロン酸及びその塩、乳酸ナトリウム等)又、その
他、低級アルコール、多価アルコール、水溶性高分子、
pH調整剤、防腐・防バイ剤、着色料、香料、清涼剤、
安定化剤、動・植物抽出物、動・植物性蛋白質及びその
分解物、動・植物性多糖類及びその分解物、動・植物性
糖蛋白質及びその分解物、微生物培養代謝成分、血流促
進剤、消炎剤、抗炎症剤、抗アレルギー剤、細胞賦活
剤、アミノ酸及びその塩、角質溶解剤、収斂剤、創傷治
療剤、増泡剤、口腔用剤、消臭・脱臭剤、乳化剤等と共
に配合し、併用して用いることもできる。
フラバノンGを配合した化粧料の剤型については、任意
であり、常法により配合し、例えば、化粧水、クリー
ム、軟膏、ローション、シェイビングローション、乳
液、クリーム(軟膏を含む)、日焼け止めクリーム、フ
ァンデーション、オイル、パック、石鹸(薬用石鹸も含
む)、ボディソープ、爪化粧品類、眉目化粧品類、香水
類、洗顔料類、口腔用類(歯磨き、マウスウオッシュ
等)、液臭・防臭防止剤、浴用剤、シャンプー、リン
ス、ヘアートニック、ヘアースプレー、染毛料等の剤型
とすることができる。
フォラフラバノンGを配合した抗菌・防腐剤の剤型につ
いては、任意であり、常法により配合し、例えば、経口
薬剤、繊維製品(シーツ類、衣類等)、更に衛生綿類、
ウエットティシュや拭き取り用ペーパー類、除菌用クロ
ス等の不織布に、又、口腔用組成物(ガム、キャンデー
等)やかまぼこ、ちくわ等の水産ねり製品、ソーセー
ジ、ハム等の畜産製品、洋菓子類、和菓子類、生めん、
中華めん、ゆでめん、そば等のめん類、ソース、醤油、
たれ等の調味料、漬物、そう菜等、一般的な飲食類の剤
型とすることができる。
ラフラバノンGを配合した抗菌・防腐剤及び化粧料の配
合する場合の形態は、任意であり、溶液状、クリーム
状、ペースト状、ゲル状、ジェル状、泡状、固形状又は
粉末状として用いることができる。
成分として含有するジャックフルーツ抽出物、又は、ソ
フォラフラバノンGを必須成分として含有するクジン抽
出物等、アルトカルピン又はソフォラフラバノンGを含
有するものであれば、いずれを用いても良く、又、併用
して、抗菌・防腐剤及び化粧料に配合して用いることが
できる。
が、以下によって示される方法は、後述の作用等の確認
試験において用いたものであり、これに限定されるもの
ではない。
カルピンの確認
て、アセトン10Lを加え、約75℃にて3時間、加熱
還流抽出し、冷却後、濾過して固・液分離を行い、分離
した抽出液を減圧濃縮して、アセトン除去後、濃縮した
濃縮したエキスを、シリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(メルク社製)に通し、次に示す各抽出溶媒(ベンゼ
ン、クロロホルム、酢酸エチル、アセトン、メタノー
ル)で順次溶出し、溶出液を得る。得られた各溶出フラ
クションについて、抗菌活性におけるスクリーニングを
行ったところ、クロロホルム溶出フラクションに強い活
性が見られた。そこで、この溶出フラクションについて
成分検索を行ったところ、アルトカルピンが主成分とし
て含有されていることが確認でき、再度、アルトカルピ
ンについて抗菌試験を行った結果、強い抗菌効果が見ら
れた。
500mlを加え、約75℃にて3時間、加熱還流抽出
し、冷却後、濾過して固・液分離を行い、分離した抽出
液を減圧濃縮して、アセトン除去後、濃縮したエキス
を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(メルク社
製)ベンゼン:酢酸エチル=10:1により溶出し、溶
出液を得る。次にこの溶出液を再結晶によりアルトカル
ピンを約86mg得る。
ンGの確認
を加え、約75℃にて3時間、加熱還流抽出し、冷却
後、濾過して固・液分離を行い、分離した抽出液を減圧
濃縮して、アセトン除去後、濃縮した濃縮したエキス
を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(メルク社
製)に通し、次に示す各抽出溶媒(ベンゼン、クロロホ
ルム、酢酸エチル、アセトン、メタノール)で順次溶出
し、溶出液を得る。得られた各溶出フラクションについ
て、抗菌活性におけるスクリーニングを行ったところ、
クロロホルム溶出フラクションに強い活性が見られた。
そこで、この溶出フラクションについて成分検索を行っ
たところ、ソフォラフラバノンGが主成分として含有さ
れていることが確認でき、再度、ソフォラフラバノンG
について抗菌試験を行った結果、強い抗菌効果が見られ
た。
え、約75℃にて3時間、加熱還流抽出し、冷却後、濾
過して固・液分離を行い、分離した抽出液を減圧濃縮し
て、アセトン除去後、濃縮したエキスを、シリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(メルク社製)ベンゼン:酢酸
エチル=14:1により溶出し、溶出液を得る。次にこ
の溶出液を再結晶によりソフォラフラバノンGを約8m
g得る。
る生育阻害試験 [試験菌] 1.スタフィロコッカス アウレウス(Staphylococcus aureus)黄色ブド
ウ球菌:(ATCC6538) 2.ハ゛シラス サフ゛チルス(Bacillus subtilis)枯草菌:(ATCC93
72) [使用培地]Brain Heart Infusion Broth"栄研"(以
下、BHI)37gを精製水1000mlに溶かし、1
21℃、15分間加圧滅菌する。 [試料菌液の調製]上記培地10mlに試験菌1白菌耳
を加え37℃で18時間培養し、これを同培地で生菌数
が約106になるよう希釈したものを試料菌液とする。 [検体の調製]アルトカルピン又はソファラフラバノン
G1mgをジメチルスルホオキシド(以下、DMSO)
1mlに溶解して、検体液とし、パラオキシ安息香酸メ
チルについても同様に行った。 [試験方法]BHI培地1.8mlに検体液0.1ml
及び試料菌液0.1mlを加え、37℃で24時間嫌気
培養した後(Gas Pack BBL製)、寒天平板
(大五栄養製)に画線し、残存菌を確認し、倍数希釈法
にて、最小発育阻止濃度(ppm)判定した。結果は表
1に示した。
ウ球菌、枯草菌に対しての最少生育阻止濃度は、1pp
mと判定でき、非常に少量で生育阻害効果を有すること
が確認できた。又、ソフォラフラバノンGにおいても、
黄色ブドウ球菌、枯草菌に対しての最少生育阻止濃度
は、3.9ppmと判定でき、非常に少量で生育阻害効
果を有することが確認できた。尚、対照として用いたパ
ラオキシ安息香酸メチルと比較しても、非常に強い生育
阻害効果を有することが確認できた。
ネス菌に対する生育阻害試験 [被験菌株の調製]プロピオニバクテリウム アクネス
菌(Propionibacterium acnes、以下、PA菌)は、当
研究室で健康なボランティアの全額より分離、同定した
株で懸濁液(2.0×109個/ml)として凍結保存している
株を用い、液体培地で10倍に希釈して被験菌液とし
た。 [液体培地] *1 Nutrient broth(Difco) 0.5g 酵母エキス 0.3g Tween 80 0.2ml 精製水 100ml [検体の調製]アルトカルピン又はソファラフラバノン
G1mgをDMSO1mlに溶解して、検体液とする。 [試験方法]液体培地1.8mlに検体液0.1ml及
び被験菌液0.1mlを加え、37℃で7日間嫌気培養
後(Gas Pack BBL製)、培養液10μlを
GAM寒天培地(日水製薬製)に画線し、37℃,48
時間嫌気培養後、残存菌を確認し、倍数希釈法にて、最
小発育阻止濃度(ppm)判定した。結果は表2に示し
た。
する最少生育阻止濃度は、19.5ppmと判定できる
が、更に2.4ppmでも生育阻害効果を有することが
認められた。よって、アルトカルピンは非常に少量でP
A菌に対する生育阻害効果を有することが確認できた。
又、ソフォラフラバノンGのPA菌に対する最少生育阻
止濃度は、4.9ppmと判定でき、ソフォラフラバノ
ンGにおいても非常に少量でPA菌に対する生育阻害効
果を有することが確認できた。
に対する生育阻害試験 [被験菌株]ピティロスポルム・オバーレ菌(Pityrosp
orum ovale、以下、PO菌)は、当研究室で健康なボラ
ンティアの全額より分離、同定した株で懸濁液(1.6×1
06 個/ml)として凍結保存している株を用い、液体培地
で10倍に希釈して被験菌液とした。 [液体培地] *2 グルコ−ス 2gモノオレイン 酸ホ゜リオキシエチレンク゛リセリン(5EO) 5ml ポテト抽出液 100ml [検体の調製]アルトカルピン又はソファラフラバノン
G1mgをDMSO1mlに溶解して、検体液とする。 [試験方法]液体培地1.8mlに検体液0.1ml及
び被験菌液0.1mlを加え、30℃、2日間嫌気培養
後(Gas Pack BBL製)、培養液10μlを
5%のモノオレイン酸ポリオキシエチレングリセリン
(5EO)を含むポテトデキストロ−ス寒天培地(日水
製薬製)にに画線し、30℃、24時間嫌気培養後、残
存菌を確認し、倍数希釈法にて、最小発育阻止濃度(p
pm)判定した。結果は表3に示した。
する最少生育阻止濃度は、2.0ppmと判定でき、
又、ソフォラフラバノンGのPO菌に対する最少生育阻
止濃度は、7.8ppmと判定できるが、アルトカルピ
ン、ソフォラフラバノンG、いずれも更に低濃度で生育
阻害効果を有することが認められ、よって、アルトカル
ピン、ソフォラフラバノンG共に、非常に少量でPO菌
に対する生育阻害効果を有することが確認できた。
び比較品のクリームについて、ニキビ症の成人男女20
名をパネラーとして、毎日朝と夜の2回、適量を手に取
り、顔に塗布してもらい、あとは自由に2カ月間に渡っ
て連続使用効果試験を実施した。尚、評価方法は次の基
準にて行い、又、結果は表5の如くで表中の数値は人数
を表す。 「ニキビ改善効果」 有 効:ニキビが改善された。 やや有効:ニキビがやや改善された。 無 効:使用前と変化なし。 「肌荒れ改善効果」 有 効:肌荒れが改善された。 やや有効:肌荒れがやや改善された。 無 効:使用前と変化なし。
1〜3のアルトカルピン、ソフォラフラバノンGを配合
したクリームは、ニキビが改善され、又、肌荒れについ
ても比較品に比べて良好な結果が得られた。
た本発明品及び比較品のシャンプーについて、フケ症又
はフケ症に伴うのカユミを持つ成人男女20名をパネラ
ーとして、毎日夜入浴時に1回、適量を手に取り、洗髪
してもらい、あとは自由に2カ月間に渡って連続使用効
果試験を実施した。又、同様に下記表7に示した本発明
品及び比較品のヘアトニックについて、フケ症又はフケ
症に伴うのカユミを持つ成人男女20名をパネラーとし
て、毎日朝と夜の2回、適量を手に取り、頭髪に塗布し
てもらい、あとは自由に2カ月間に渡って連続使用効果
試験を実施した。評価方法は次の基準にて行い、結果は
表8の如くで表中の数値は人数を表す。 「フケ抑制効果」 有 効:フケが抑制された。 やや有効:フケがやや抑制された。 無 効:使用前と変化なし。 「カユミ改善効果」 有 効:カユミが改善された。 やや有効:カユミがやや改善された。 無 効:使用前と変化なし。
1〜3のアルトカルピン、ソフォラフラバノンGを配合
したシャンプー又はヘアトニックは、フケ抑制及びカユ
ミが改善されており、比較品と比べても、非常に良好な
結果が得られた。
ラバノンGの粉末10mgを50%1,3−ブチレング
リコール水溶液10mlに溶解した液、又、アルトカル
ピン及びソフォラフラバノンG粉末10mgを60%エ
タノール水溶液10mlに溶解した液を背部を除毛した
兎(1群3匹,体重3,800g前後)の皮膚に貼付した。
判定は貼付後24,48,72時間に一次刺激性の評点法により
紅斑及び浮腫を指標として行った。その結果、すべての
動物において、何等、紅斑及び浮腫を認めず陰性と判定
された。 [皮膚累積刺激性試験]同様に、アルトカルピン及びソ
フォラフラバノンGの粉末10mgを50%1,3−ブ
チレングリコール水溶液10mlに溶解した液、又、ア
ルトカルピン及びソフォラフラバノンG粉末10mgを
60%エタノール水溶液10mlに溶解した液を側腹部
を除毛(2×4cm2)したハートレー系モルモット(雌
性,1群5匹,体重320g前後)の皮膚に1日1回,週
5回,0.5ml/動物当りを塗布した。塗布は4週に渡っ
て、又、除毛は各週の最終塗布日に行った。判定は、各
週の最終日の翌日に一次刺激性の評点法により紅斑およ
び浮腫を指標として行った。その結果、すべての動物に
おいて、塗布後1〜4週目に渡って何等、紅斑及び浮腫
を認めず陰性と判定された。 [急性毒性試験]同様に、アルトカルピン及びソフォラ
フラバノンGの粉末を試験前、4時間絶食させたddy系
マウス(1群5匹,体重30g)に2,000mg/kg量経口投
与し、毒性症状の発現、程度などを経時的に観察した。
その結果、すべてのマウスにおいて14日間何等異常を認
めず、解剖の結果も異常がなかった。LD50は2,000mg/k
g以上と判定された。
更に詳述するが、本発明は以下の実施例に特定されるこ
とはなく、各種の食品、化粧品類、医薬品、医薬部外品
等に含有・配合して用いることが出来る。尚、各実施例
は各製品の製造における常法により製造したもので良
く、配合量のみを示した。
ォラフラバノンGは、各種の細菌(黄色ブドウ球菌、枯
草菌、ニキビ菌、フケ菌)に対して、増殖抑制作用を有
し、更に人又は動物に対して安全である。従って、抗菌
・防腐剤として用いれば、各種形態の製剤・製品の腐敗
・汚染防止することができるので、各種形態の経口薬
剤、繊維製品(シーツ類、衣類)、又、衛生綿類、除菌
用クロス等の不織布に、更に一般的な飲食類に適用でき
る。又、化粧料として用いれば、ニキビや肌荒れを改善
し、更にフケやカユミを抑制する効果を有するので、医
薬品・医薬部外品或は化粧品分野(人及びその他の動物
用に用いる各種製剤も含む)の各種化粧料に適用するこ
とができる。又、う蝕原菌等の口腔用菌類に対しても抗
菌作用を有するものと考えられ、虫歯、歯周病といった
症状の予防にも利用可能である。
Claims (4)
- 【請求項1】アルトカルピン又は/及びソフォラフラバ
ノンGの内、いずれか1種若しくは2種を含有すること
を特徴とする抗菌・防腐剤。 - 【請求項2】黄色ブドウ球菌、枯草菌、ニキビ菌、フケ
菌に対して増殖抑制作用を有する請求項1記載の抗菌・
防腐剤。 - 【請求項3】アルトカルピン又は/及びソフォラフラバ
ノンGの内、いずれか1種若しくは2種を含有すること
を特徴とする皮膚化粧料。 - 【請求項4】アルトカルピン又は/及びソフォラフラバ
ノンGの内、いずれか1種若しくは2種を含有すること
を特徴とする頭髪化粧料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23226694A JP3385293B2 (ja) | 1994-08-31 | 1994-08-31 | アルトカルピン含有抗菌・防腐剤及び化粧料 |
Applications Claiming Priority (1)
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