JPH0873355A - 抗マラリア薬耐性克服剤 - Google Patents

抗マラリア薬耐性克服剤

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JPH0873355A
JPH0873355A JP6209469A JP20946994A JPH0873355A JP H0873355 A JPH0873355 A JP H0873355A JP 6209469 A JP6209469 A JP 6209469A JP 20946994 A JP20946994 A JP 20946994A JP H0873355 A JPH0873355 A JP H0873355A
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JP
Japan
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antimalarial
resistance
agent
overcoming
drug
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Pending
Application number
JP6209469A
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English (en)
Inventor
Nobuyuki Fukazawa
信幸 深澤
Tsuneshi Suzuki
鈴木  常司
Osamu Nakanishi
理 中西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A50/00TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE in human health protection, e.g. against extreme weather
    • Y02A50/30Against vector-borne diseases, e.g. mosquito-borne, fly-borne, tick-borne or waterborne diseases whose impact is exacerbated by climate change

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  • Quinoline Compounds (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 抗マラリア薬の耐性に対し、非常に強い耐性
克服作用を有し、かつ副作用の低減された化合物および
その組成物を提供すること。 【構成】 式(1)で示される化合物による抗マラリア
薬耐性克服剤。 【効果】 式(1)で示される化合物は、抗マラリア耐
性克服作用は強く、かつ副作用の少ない有用な化合物で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、臨床上非常に問題とな
っている抗生物質および抗病原微生物剤の薬剤耐性に対
し耐性克服作用を有するキノリン誘導体およびそれらの
薬物組成物に関する。特に、クロロキンを始めとする抗
マラリア薬の薬剤耐性克服薬に関する。
【0002】
【従来の技術】マラリアは、ハマダラカによって媒介さ
れるマラリア原虫によって発症する感染症であり、熱帯
地方では現在なお非常に一般的な疾患で、死亡率も高く
大きな問題となっている。このマラリアに対する治療と
しては、現在クロロキンをはじめとする薬物療法が中心
であるが、近年このマラリア原虫のなかに薬物耐性を生
じるものが出現し、治療上大きな問題となっている。す
なわち、抗マラリア薬として汎用されているクロロキン
に耐性を示す株が出現し、この耐性株は他の抗マラリア
薬に対しても同時に耐性を示すこと、また非常な勢いで
この耐性株が広がり治療をますます困難なものにしてい
る。このクロロキン耐性機構はまだ完全には解明されて
いないが、最近、この耐性機構が癌における耐性機構と
類似している事が明らかにされてきた。すなわち、癌細
胞においては、ある抗癌剤に対し耐性を獲得すると、他
の構造的に異なる制癌剤に対しても同時に耐性になる多
剤耐性と呼ばれる現象がよく知られているが、その機構
として耐性獲得癌細胞の細胞膜表面にP糖蛋白と呼ばれ
るATP依存性のポンプ作用を有する蛋白が発現し、こ
のP糖蛋白が細胞内の種々の薬物を細胞外へ排出する為
である事が解っている。また、この耐性を解除させるた
め多くの研究がされているが、中でもベラパミールに代
表されるカルシュウム拮抗剤と呼ばれる一群の薬物がこ
のP糖蛋白の働きを阻害し、耐性克服作用を示す事もよ
く知られている(BIOmedicavol.6 n
o.5 1991 北隆館 他)。
【0003】一方、マラリアにおけるクロロキン耐性の
機構も、このP糖蛋白とほとんど同じ機構が考えられて
おり、事実ベラパミール等カルシュウム拮抗剤で耐性が
解除された事が報告されている(Martin、特表平
2−500979)。すなわち、ある種のクロロキン耐
性株に対し、クロロキンとベラパミールの同時併用によ
って大幅にその抗マラリア効果の増強が認められてい
る。
【0004】しかし、実際臨床適応を考えた場合、これ
らカルシュウム拮抗剤は、耐性克服には高濃度を必要と
し、血圧低下、催不整脈等の循環器作用のため使用上多
くの問題を有している。よって、耐性克服作用がさらに
強く、かつ副作用の少ない新しいマラリアに対する耐性
克服薬が求められていた。さらには、近年メシチリシン
耐性黄色ブドウ状球菌(MRSA)に代表されるよう
に、各種の抗生物質の耐性菌が出現し、これら抗病原微
生物剤の臨床適用を困難なものにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、現在
問題となっている抗生物質や抗マラリア薬等の薬剤耐
性、特に抗マラリア薬の耐性に対し、非常に強い耐性克
服作用を有し、副作用の低減された化合物とその薬物組
成物を見いだす事であり、臨床上新しい効果的な治療法
を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために、鋭意検討した結果、ある種のキノリ
ン誘導体が非常に強い耐性克服作用を有し、かつ副作用
が少ない事を見いだし本発明を完成させた。ここで、こ
のキノリン誘導体とは、我々が先に癌の効果増強作用を
有する化合物として報告したものである(特開平3−1
01662、特開平6−1768)。この特許に含まれ
る化合物は基本的に抗病原微生物剤耐性および抗マラリ
ア薬耐性への克服作用を有しているが、中でも、以下に
示す化合物がとくに強い作用を示すことを見いだした。
すなわち本発明は、式(1)
【0007】
【化2】 で示されるキノリン誘導体およびその塩を有効成分とし
て含有する抗マラリア薬耐性克服剤であり、さらに式
(1)で示されるキノリン誘導体と、少なくとも1種の
抗マラリア薬とを活性成分として含有する抗マラリア薬
組成物である。
【0008】塩としては、通常薬剤として使用される各
種酸を表し特に限定されないが、塩酸塩、硫酸塩、炭酸
塩、燐酸塩等の無機酸塩、また酢酸塩、フマル酸塩、酒
石酸塩、マロン酸塩、蓚酸塩等の有機酸塩を表す。さら
に、式(1)の化合物と併用されることある抗マラリア
薬としては、この分野で知られている従来の抗マラリア
薬すべてが含まれるが、特に、クロロキン、メフロキ
ン、キニン、キニジン、プリマキン、キノクリン、アモ
ジアキン、ピリメタミン、スルファドキシン、10−o
−メチルフロキサクリン等およびそれらの塩があげられ
る。塩としては前述のものが同様に例示できる。これら
の中でもクロロキンが最も好ましい。
【0009】投与にあたっては、式(1)の化合物と抗
マラリア薬をそれぞれ単独に用いても良いが、両者を予
め混合し投与することもできる。両者の使用割合は治療
されるべきマラリア寄生虫および患者の状態により任意
に変換できるが、好ましくは抗マラリア薬に対し当モル
から1000倍モルの式(1)の化合物を使用するのが
適当である。また、この本発明の剤または組成物は経口
的または非経口的に投与され得るが、経口投与の際に
は、澱粉、セルロース、糖、コーンスターチ、ステアリ
ン酸マグネシュウム、ゼラチン、炭酸カルシウム等の賦
形剤または補助剤を含む錠剤、カプセル剤、粉末、顆粒
剤等として投与可能である。また、非経口剤として投与
する場合は、生理食塩水に溶かすか、オリーブ油、ヒマ
シ油、高級脂肪酸、グリセリン等を用いた脂肪乳剤とし
て注射剤として用いられる。さらには、座剤、経皮剤と
しても使用することができる。投与量は患者により異な
るが、通常は成人1日当たり式(1)の化合物が5〜1
000mgとなるように1回または数回に分けて投与す
る。以上述べてきた本発明の新しい抗マラリア薬耐性克
服剤は以下の実施例で詳しく述べる。
【0010】
【実施例】以下に実施例により、本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれに限定される物ではない。尚、
本実施例においては、本発明化合物として式(1)で表
したdl−5−[3−{4−(2,2−ジフェニルアセ
チル)ピペラジン−1−イル}−2−ヒドロキシプロピ
ル]キノリンのフマル酸塩を使用した。 分子式 C303133・3/2C444 分子量 655.70 融点 205℃(分解)
【0011】実施例1 抗マラリア薬耐性克服作用 マラリア薬耐性株としては、熱帯熱マラリア原虫(Pl
asmodium falciparum)のクロロキ
ン耐性株を使用した。方法は、Peters等の方法、
すなわち放射能ラベルしたヒポキサンチンの取り込みを
指標に、invitroテスト法により行った(Ann
als of Tropical Medicine
and Parasitology 84 541
(1990))。結果は50%阻害濃度IC50値で表1
に示した。表から明らかなように、本発明化合物は顕著
な耐性克服作用を示し、臨床上の有用性が期待される。
【0012】
【0013】実施例2 急性毒性 6〜7週齢のJcl:SD系ラット10匹を用いた本発
明化合物の経口投与急性毒性試験を行った。即ち、薬物
量500、1000mg/kgを0.1%Tween8
0水溶液に懸濁させ、胃ゾンデにより強制的に経口投与
し、投与後1週間症状観察を行った。この結果、いずれ
の投与量においても死亡例はなく、特に問題となるよう
な症状変化も観察されなかった。よって、本化合物はL
50値1000mg/kg以上であり、安全性の高い薬
剤である。
【0014】実施例3 製剤組成物 以下に示した化合物を以下の量比で良く混合し、通常の
打錠により1錠あたり、200mgの抗マラリア薬耐性
克服剤が製造できる。
【0015】
【発明の効果】以上の実施例より明らかなように、本発
明は現在世界的に問題となっているマラリアの耐性化に
対し、有効かつ安全な治療薬を提供するもので、非常に
有益な発明である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C07D 215/20 (A61K 31/435 31:495) (A61K 31/44 31:495) (A61K 31/505 31:495) (A61K 31/635 31:495)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(1) 【化1】 で示されるキノリン誘導体またはその塩を有効成分とし
    て含有する抗マラリア薬耐性克服剤。
  2. 【請求項2】 式(1)で示されるキノリン誘導体と、
    少なくとも1種の抗マラリア薬とを活性成分として含有
    する抗マラリア薬組成物。
  3. 【請求項3】 抗マラリア薬が、クロロキン、メフロキ
    ン、キニン、キニジン、プリマキン、キノクリン、アモ
    ジアキン、ピリメタミン、スルファドキシン、10−O
    −メチルフロキサクリンおよびそれらの塩よりなる群よ
    り選ばれる1種以上である請求項2に記載の抗マラリア
    薬組成物。
JP6209469A 1994-09-02 1994-09-02 抗マラリア薬耐性克服剤 Pending JPH0873355A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000290181A (ja) * 1999-04-01 2000-10-17 Mitsui Chemicals Inc 脳疾患治療薬脳内移行増強剤
WO2001014331A3 (en) * 1999-08-24 2001-09-07 Univ California Non-quinoline inhibitors of malaria parasites
JP2002541196A (ja) * 1999-04-09 2002-12-03 グラクソ グループ リミテッド マラリア治療用組合せ製剤
JP2015512930A (ja) * 2012-04-10 2015-04-30 ザ ユニバーシティ オブ ダンディーThe University Of Dundee 抗マラリア薬

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