JPH0872236A - 解像度変換可能なインクジェット記録方法及び装置 - Google Patents

解像度変換可能なインクジェット記録方法及び装置

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JPH0872236A
JPH0872236A JP7131803A JP13180395A JPH0872236A JP H0872236 A JPH0872236 A JP H0872236A JP 7131803 A JP7131803 A JP 7131803A JP 13180395 A JP13180395 A JP 13180395A JP H0872236 A JPH0872236 A JP H0872236A
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重泰 名越
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勇治 秋山
Fumihiro Gotou
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 解像度が変更される際の画像の品位や色彩の
原因となる要因を排除して実質的に高解像度用の格段に
小さいインク滴像を鮮明かつ確実に形成する。 【構成】 解像度、記録媒体を含む記録条件及び環境条
件に応じて該記録媒体の単位面積当りの最大インク打ち
込み量を越えない範囲のインク滴(インク体積×数)が
吐出できる駆動条件と記録用2値データを作成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インク滴を記録媒体に
付着させて文字や画像を形成するインクジェット記録方
法及び記録装置に係り、特に、n解像度のインクジェッ
ト記録ヘッドを用いてm(>n)解像度の記録を行うこ
とのできるインクジェット記録方法装置で、高解像度記
録、あるいは、高階調記録に適するインクジェット記録
方法及び記録装置に関する。
【0002】本発明は、通常の紙、専用紙、布、OHP
用紙、等の記録媒体を用いる機器すべてに適用できる。
具体的な適用機器としては、プリンタ、複写機、ファク
シミリ等を挙げることができる。
【0003】
【従来の技術】インクジェット記録は、低騒音、低ラン
ニングコスト、装置の小型化が容易、カラー化が容易、
等の利点がある。カラーインクジェット記録は、シアン
(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の3色のイン
クを使用し、あるいは、それらの3色にブラック(B
k)を加えた4色のインクを使用して行う。また、グリ
ーン(G)、レッド(R)、ブルー(B)等のインクを
使用して、カラー記録を行うものもある。
【0004】従来のインクジェット記録において、イン
クのにじみのない画像を得るためには、インク吸収層を
有する専用紙を使用する必要があった。近年はインクの
改良により、プリンタや複写機等で大量に使用される
「普通紙」への印字適性を持たせた方法も実用化されて
いる。
【0005】しかしながら、「普通紙」への高解像度の
記録品位はまだ不十分なレベルに留まっているのが現状
である。その原因は、記録媒体に付着したインクのにじ
みによるところが大きい。インクのにじみを少なくする
ことを考慮して設計した専用紙に記録した場合と普通紙
へ記録した場合とを、同じ体積のインク滴で比較する
と、当然、普通紙でのにじみは専用紙より悪くなり、記
録した領域の輪郭部があいまいになる。このように、普
通紙での高解像度の記録は専用紙より不利であるから、
普通紙での記録はより小さい体積のインク滴で記録する
ことで画質を向上できることが知られている。
【0006】一方、解像度を高める擬似的方法としてス
ムージング処理に関する公知技術は多い。例えば、米国
特許明細書第4809021号には、3種以上の大きさ
のドットを使用してスムージング記録する記載がある。
これは、多種の大きさのドットを使用して、例えば文字
等を滑らかに記録する技術である。この方法では、多種
の大きさのドットを常に記録するための準備が必要であ
る。例えば、多種のノズル径を有する記録ヘッドと、記
録すべき画像を各ノズル径に対応したデータに変換する
部分が必要である。
【0007】また、画像品位を高める方法としてエッジ
強調に関する提案も多数ある。例えば、特開平1−21
2176号公報には、画像信号を2次微分して原画像の
信号をスムージングしたデータと演算し、エッジ部分を
強調することが記載されている。これは、解像度の一定
なエッジ強調に関する提案である。その他エッジ強調に
関する提案は多く、公知の手段が多数ある。
【0008】また、特開昭55−132259号公開公
報には、インクジェットヘッドの各オリフィスに対して
複数のインク吐出用発熱体を設けて、吐出インク滴の大
きさを変化させて階調記録を行う方法が記載されてい
る。
【0009】上述のように、従来のインクジェット記録
においては、画像の記録品位を高めるため種々の提案が
なされている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
n解像度のインクジェット記録ヘッドを用いてm(>
n)解像度の記録を行うことのできるインクジェット記
録方法や装置においては、単純にデータを解像度に応じ
た変換を行って記録を行うと、記録媒体に形成した画像
の品位や色彩が変化して満足の行く画像を得ることはで
きなかった。
【0011】本発明者達は、解像度が変更される際の画
像の品位や色彩に与える原因について追求した。本来、
n解像度のインクジェット記録を行う際には画像に大き
な影響を与える事がなかった種々の要因が、実質的に高
解像度用の小さいインク滴による像を大幅に乱している
ことを解明した。
【0012】具体的には、n解像度で設定されている、
記録媒体の単位面積当りに対する最大インク打ち込み量
の上限を、m解像度の変換データでは越えてしまう問題
がある。カラー画像の形成や高画質記録を行うための印
字モードにおいては、特に画質を劣化させてしまう問題
があった。所定のサブルーチンで判定されている記録ヘ
ッドの温度変化情報或は、装置が置かれている環境温
度、湿度の変化情報等の環境条件が、解像度変換時に適
切に考慮されずに変動要因として画像を乱している問題
もあった。定着装置の使用、記録媒体の吸湿状態、イン
ク特性さらには記録媒体のインク吸収特性、材質等の記
録媒体特性といった記録条件が、解像度変換時に適切に
考慮されずに変動要因として画像を乱している問題を挙
げることができる。更には、記録装置におけるテストプ
リントのように初期設定条件を修正するモードでは、n
解像度での設定がされるだけで、m解像度の変換記録に
は最適化されていないことも原因の1つとしてを挙げる
ことができる。又、記録ヘッドを安定化するヘッド表面
のクリーニングや予備吐出、吸引回復或は加圧回復の適
正な対応を、解像度変換時に行わないためにインク滴自
体の最適化が達成できない場合も見られた。
【0013】従って、本発明は、上記解像度変更時のデ
ータ変動要因、環境条件の如き記録ヘッドからのインク
滴量変動要因、印字モードや記録条件等の記録媒体にお
けるインク滴像の変動要因或は、装置初期条件設定や記
録ヘッドの安定化手段の最適化の少なくとも1つを、解
像度変換時に適正化することで、従来技術に対する課題
を解決するものである。
【0014】特に、これらのいずれかを考慮して、記録
媒体の単位面積当りに対する最大インク打ち込み量を越
えない範囲で、インク滴(インク体積×数)が吐出でき
る駆動条件を設定することは、通常入力画像データや記
録条件によらず記録媒体の特性に応じて高品位の記録を
行うことができるインクジェット記録方法及び記録装置
を提供することができる。
【0015】いずれにしても、本発明は高解像度のイン
クジェット記録を高品位で行うことができるインクジェ
ット記録方法及び記録装置を提供することを目的をす
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、n解像度のイ
ンクジェット記録ヘッドを用いて記録媒体にm(>n)
解像度の記録を行うインクジェット記録方法において、
解像度に応じた印字モードを設定する工程と、解像度、
記録媒体を含む記録条件及び環境条件に応じて該記録媒
体の単位面積当りの最大インク打ち込み量を越えない範
囲のインク滴(インク体積×数)が吐出できる駆動条件
を設定する工程と、解像度及び設定された印字モードと
に応じて多値データから記録用2値データを作成する工
程と、該記録用2値データを用いて、設定された駆動条
件下で解像度に応じた大きさのインク滴像を該記録媒体
に形成することで記録を行う工程と、を有することを特
徴とするインクジェット記録方法を提供するものであ
る。好ましくは、前記環境条件は、上記インクジェット
記録ヘッドの温度情報にかかわる条件又は環境温度ある
いは環境湿度のすくなくとも1つを含むもので、前記記
録条件は、記録媒体のインク吸収特性、記録媒体の吸湿
状態、インク特性、或は定着手段の有無の少なくとも1
つを含むものである。この記録方法によれば、従来の解
像度変換時に適正化されていない問題を解決でき、高解
像度の記録媒体に形成した画像の品位や色彩を満足でき
る水準にすることができる。
【0017】特に、前記設定された印字モードは、複数
カラーモードと単色モードとのいずれかが設定されたモ
ードを含み、複数カラーモードでは、使用する最大色イ
ンク数に応じて、色インク夫々のインク量を決定する条
件を与えるものとしたり、画像の端部を判定して、該端
部を相対的に濃度強調するモードを含み、端部データを
その周辺よりも相対的に増加するものとしたり、文字画
像とイメージ画像を判定して、該文字画像とイメージ画
像との処理を異ならせるモードを含むものとすること
で、夫々、一層の画質向上が達成できる。
【0018】又、本発明の特に有効な構成として、上記
記録用2値データ作成工程は、入力データに対する出力
データの階調特性を解像度の応じて変更する工程を有す
るものとすることで、解像度に対して最適な階調の画像
を提供することができる。
【0019】更に、上記インクジェット記録方法が、上
記n解像度記録から上記m像度記録へのモード変更の際
に、m像度記録に先行して解像度変換に応じた記録ヘッ
ド安定化処理(例えば、ヘッド表面のクリーニングや予
備吐出、吸引回復或は加圧回復)を行う工程を有するこ
とで、高解像度用のインク滴を高精度のものにできるの
で、画質の向上を確実にすることができる。特に、高解
像度用のインク滴を相対的に小滴化する場合は、その効
果が特に著しいものとなる。
【0020】特に、上記インクジェット記録方法におい
て、少なくとも上記m像度記録により記録媒体へテスト
プリントを行い、上記記録ヘッドの上記駆動条件を自動
又は手動で修正する工程を有することで、記録ヘッド駆
動の多くの変動要因を排除できることは本発明の目的を
多面的に解決できるもので好ましいものである。
【0021】無論、これらの記録ヘッド安定化処理やテ
ストプリント工程を以下のように適用するものも本発明
に含まれるものである。即ち、n解像度のインクジェッ
ト記録ヘッドを用いてm(>n)解像度の記録を行うこ
とのできるインクジェット記録装置であって、M解像度
に応じて、所定の記録媒体の単位面積当りの最大インク
打ち込み量を越えない範囲のインク滴(インク体積×
数)が吐出される設定条件で、該所定の記録媒体にテス
トプリントを行う手段と、該テストプリント画像に応じ
て該設定条件を修正できる手段と、を有することを特徴
とするインクジェット記録装置或は、n解像度のインク
ジェット記録ヘッドを用いてm(>n)解像度の記録を
行うことのできるインクジェット記録装置において解像
度に応じて、記録媒体又は記録ヘッド駆動条件を変更す
ることで解像度に応じた記録を行う手段と、該解像度の
変更に応じて記録ヘッドの安定化を行う手段と、を有す
ることを特徴とするインクジェット記録装置である。
【0022】さらにまた、n解像度のインクジェット記
録ヘッドを用いてm(>n)解像度の記録を行うインク
ジェット記録方法において、解像度、記録媒体を含む記
録条件に応じて、該記録媒体の単位面積当りの最大イン
ク打ち込み量を越えない範囲のインク滴(インク体積×
数)が吐出できる条件を設定する工程と、解像度及び設
定された印字モードに応じて多値データから記録用2値
データを作成する工程と、該記録用2値データを用い
て、設定された条件下で解像度に応じた大きさのインク
滴像を該記録媒体に形成することで記録を行う工程と、
を有することを特徴とするインクジェット記録方法によ
り、入力データや記録媒体に適したにじみの無い高品位
な記録を行うことができ、高解像度或は高階調の記録が
可能となる。
【0023】また、本発明は、n解像度のインクジェッ
ト記録ヘッドを用いて記録媒体にm(>n)解像度の記
録を行うインクジェット記録方法において、n解像度で
記録を行う低解像度記録モードと、m解像度で記録を行
う高解像度記録モードとを設定する工程と、前記設定さ
れた記録モードが高解像度記録モードのとき、記録すべ
き多値データのレベルを下げるように変換する工程とを
有するインクジェット記録方法により、高解像度で高階
調の記録を適切に行うことができる。
【0024】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の好適な実施例
を詳細に説明する。
【0025】(実施例1)図1は、本発明を適用可能な
一実施例としてインクジェット記録装置の斜視図を示
す。記録装置100の給紙位置に挿入された記録媒体1
06は、送りローラ109によって記録ヘッドユニット
103の記録可能領域へ搬送される。記録可能領域にお
ける記録媒体の下部には、金属製のプラテン108が設
けられる。キャリッジ101は、2つのガイド軸104
と105によって定められた方向に移動可能な構成とな
っており、記録領域を往復走査する。キャリッジ101
には、4色のインクを供給するインクタンクとそれらの
インクを吐出する記録ヘッドとを含む記録ヘッドユニッ
ト103が搭載されている。本実施例のインクジェット
記録装置に設けられる4色のインクは、ブラック(B
k)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)
である。107はスイッチ部と表示素子部であり、各種
記録モードの設定や記録装置の状態を表示する。
【0026】図2は、記録ヘッドユニット103の斜視
図である。ブラックインクを収容するブラックインクタ
ンク21と、他の三色のカラーインクが一体となって収
容されるカラーインクタンク20は、それぞれパイプに
より記録ヘッド102に連結され、各タンクのインクが
記録ヘッド102に供給される。吐出口面22には、B
k、C、M、Y、の各色に対応した複数の吐出口23が
直線状にある。各色の吐出口の数はそれぞれ32個であ
る。各色32個ある吐出口の間隔は、ピッチが約70μ
mである360dpiの密度で直線状に配置している。
また、各色間の吐出口は、8ドットピッチ分の間隔を設
けて配置されている。また各色の吐出口は、Bk,C,
M,Yの順に記録されるように配列されている。
【0027】本実施例のインクジェット記録装置は、イ
ンクの液路(ノズル)に対応して電気・熱変換体を配置
し、記録情報に対応する駆動信号を電気・熱変換体に印
加してノズルからインクを吐出させる記録方式を採用す
るものである。
【0028】図3は、記録ヘッドの電気・熱変換体付近
の拡大断面図である。
【0029】記録ヘッドの電気・熱変換体である発熱体
30は、全てのノズルに対してそれぞれ独立に発熱可能
な構成の発熱体30が設けられている。
【0030】発熱体30の発熱により急速に加熱された
ノズル内のインクは膜沸騰により気泡を形成し、この気
泡生成の圧力により図3に示すようにインク滴35が記
録媒体31に向かって吐出され、記録媒体上に文字や画
像を形成する。この時、吐出される各色のインク滴の体
積は40〜60ngである。
【0031】吐出口23の各々には、吐出口に連通する
インク液路が設けられており、インク液路が配設される
部位の後方にはこれら液路にインクを供給するための共
通液室32が設けられる。吐出口の各々に対応するイン
ク液路には、これら吐出口からインク滴を吐出するため
に利用される熱エネルギーを発生する電気・熱変換体で
ある発熱体30やこれに電力を供給するための電極配線
が設けられている。これら、発熱体30や電極配線は、
シリコン等からなる基板33上に成膜技術によって形成
される。発熱体30の上にはインクと発熱体が直接接触
しないように保護膜36が形成されている。さらに、こ
の基板上に樹脂やガラス材よりなる隔壁34を積層する
ことによって上記吐出口、インク液路、共通液室等が構
成される。
【0032】このように、電気・熱変換体を使用した記
録方式は、インク滴吐出時に熱エネルギー印加により形
成される気泡を使用しているため、通称バブルジェット
記録方式と呼ばれている。
【0033】図4は、本発明を適用可能なインクジェッ
ト記録装置のブロック図である。ホストコンピュータか
ら、記録すべき文字や画像のデータ(以下、画像データ
という)が記録装置の受信バッファー401に入力され
る。また、正しくデータが転送されているかを確認する
データや、記録装置の動作状態を知らせるデータが記録
装置からホストコンピュータに帰される。受信バッファ
ー401のデータはCPU402の管理のもとで、メモ
リ部403に転送されRAM(ランダムアクセスメモ
リ)に一次的に記憶される。メカコントロール部404
は、CPU402からの指令によりキャリッジモータや
ラインフィードモータ等のメカ部405を駆動する。セ
ンサ/SWコントロール部406は、各種センサやSW
(スイッチ)からなるセンサ/SW部407からの信号
をCPU402に送る。表示素子コントロール部408
は、CPUからの指令により表示パネル群のLED等の
表示素子を制御する。記録ヘッドコントロール部410
はCPUからの指令により記録ヘッド411を制御す
る。また、記録ヘッド411の状態を示す温度情報等を
センスしCPU402に伝える。
【0034】図5は、記録データを処理する実施例1の
フローチャートである。
【0035】STEP11は、記録装置のCPU402
に入力データが送られる工程である。入力データは、受
信バッファーから送られるデータとセンサ/SWコント
ロール部から送られるデータと記録ヘッドコントロール
部から送られるデータである。
【0036】STEP12は、受信バッファーから送ら
れた入力データの一部である画像データ(以下、データ
1という)の取り込み工程を示す。ユーザーによりホス
トコンピュータや記録装置のSW部で濃度調整がされた
場合には、濃度調整された画像データとなる。ここで
は、画像データは多値データの場合を示す。
【0037】STEP13は、制御データ決定手段20
2での工程を示す。入力データの一部である媒体データ
とモードデータと環境データ(以下、データ2という)
の取り込み工程を示す。ここで、媒体データとは、記録
媒体が専用コート紙であるか普通紙であるかトランスペ
アレンシー紙であるかあるいはその他であるかを示す、
ホストコンピュータから送られる設定データ、または、
記録装置内のセンサ/SW部で設定されるデータをい
う。モードデータとは、高速記録モードであるか高画質
記録モードであるかを示すデータをいう。環境データと
は、記録ヘッドの温度,記録するインクの温度,記録装
置内の温度や湿度等の環境状態を示すデータをいう。こ
れらのデータから記録装置の制御データを決定する。
【0038】STEP14は、最大インク打ち込み率決
定手段203での工程を示す。データ2から最大インク
打ち込み率Nを決定する。使用可能なする記録媒体が予
め指定されている場合、すなわち、高解像度用のインク
滴像を形成できるように、インク吸収性を高めた特殊記
録媒体を用いる場合が前提の場合は、最大インク打ち込
み率Nの基準は、予め装置内にメモリーしておいた基準
打ち込み率Nを、上記環境条件等で補正すれば良い。
【0039】ここで、具体的な例を説明する。記録媒体
の「単位面積当りの最大インク吸収許容量:IMax」
が、上記データ2で定まるため、IMaxから最大イン
ク打ち込み率Nを決定する。
【0040】基準となる記録条件は、使用するインク特
性が前提となるので、この例として グリセリン 5. 0重量% チオジグリコール 5. 0重量% 尿素 5. 0重量% イソプロピルアルコール 4. 0重量% アセチレノールEH 0. 5重量% 染料 3. 0重量% 水 77. 5重量% (染料は、Y、M、C、Bkでそれぞれに対応した染料
である)の成分のインクを使用した。又、専用コート
紙、高画質モード、温度25度C、湿度60%RH、ヘ
ッド温度35度C、の条件とした。この時、IMax
は、1平方mm当りに約20μgとなった。これを、3
60dpi角を単位とした単位面積当りに換算すると、
約100ngである。この様に、使用する記録媒体や記
録条件に対してある基準を設定して、この基準に対して
最大インク打ち込み率Nを定義することで相対的な変化
を表現することができる。本例は、前記の値である10
0ngに対する比とした。例えば、IMaxが60ng
となる記録条件では、N=0. 6となる。
【0041】尚、IMaxを判断するのは以下のように
して行う。実際に記録媒体の比較的広い領域で、使用す
るインクの異なる色の境界を形成し、この境界における
にじみの程度に基準を与えて、この基準を超えるにじみ
が発生する時に、IMaxとすれば良い。本例では、単
色(Y,M,C)インクを使用してインク混合色(R,
G,B)及びBk(黒)のさまざまな色になるよう1i
nch平方の面に塗りつぶすように記録したインク量
が、隣接した異なる色間で一定値(例えば最小記録画素
単位で2)を越えたインクのにじみが発生した場合を限
界値としてIMaxとする。その他、記録直後の定着特
性で定める場合もある。
【0042】STEP15は、最大インク打ち込み率N
に基づいて、データ1の画像データの多値レベルを変更
する処理である。変更後の出力データDoutは、入力
データDinとNをパラメータとして変換関数Func
で、Dout=Func(N、Din)として算出す
る。
【0043】図6は、実施例1の具体的な画像データ変
換処理を示す図である。一般のガンマ変換で8ビット2
56階調の入力データDinをやはり8ビット256階
調の出力データDoutに変換する。この例は、上記の
基準となる記録条件から、記録紙を特定の普通紙にした
場合であり、N=0. 8の場合である。吐出する一滴の
インク滴の体積は50ngで一定になるよう制御する。
カラー記録する場合には、二次色であるR、G、Bは
Y、M、Cを重ねて表現するため、360dpi角の単
位面積に、合計で100ngを、記録することになる。
N=1の場合にはこのままで良いが、N=0. 8では多
すぎる。そこで、以下の変換処理を行い、平均的な単位
面積当りのインク吐出量を減らす。
【0044】変換関数は、入力データと出力データとが
1対1の変換関数である直線aを、入力データの最大値
が出力データでは0. 8倍になるよう平行移動した直線
bとなる関数とした。この変換関数は、特にDinが小
さい領域では、入力値がカットされるオフセット処理が
かかり、ハイライト記録部の粒状感が少なくなるメリッ
トがある。ここでは、Nが1より大きい場合には、入力
データの変換は行わず、Dout=Dinとした。
【0045】この変換処理は、記録媒体に対する記録す
るインク滴の打ち込み量を最適化するための処理であ
る。インク滴の打ち込み量とは、記録媒体に向けて吐出
する1ドット当りのインク滴の体積、または、インク滴
の数、または、その両者である。ここでは、インク滴の
体積は常に一定にする制御とした。このため単位面積当
りのインク滴の数を最適化させた。他の方法として、1
ドット当りのインク滴の体積、または、体積と数を可変
制御しても良い。
【0046】また、この例では、インク滴の体積は常に
一定にする制御とし、Nが1より大きい場合には、入力
データの変換は行わず、Dout=Dinとしたが、N
が1より大きい場合には、対応してインク滴の体積を増
加させる制御とすることで、より広範囲の効果が得られ
る。インク滴の体積を増加させる具体的な手段として
は、インク吐出時に記録ヘッドの発熱体に加えるエネル
ギーを増加させたり、または、吐出させるインクの温度
を高めて粘度を下げる。
【0047】さらに、画像データの多値レベルを変換す
る変換関数は、図6の直線bでなく、例えば、直線cで
示すように入力データDinにNを掛け合わせた変換と
しても良い。あるいは、リニアーでない関数としてもよ
い。
【0048】STEP16は、多値データを2値化処理
する工程である。ここでは、公知の誤差拡散法とした。
【0049】STEP17は、2値化処理された画像デ
ータ確定し、記録装置の記録ヘッドを駆動する記録デー
タに変換する工程である。
【0050】以上のフローで処理された記録データは、
記録ヘッドコントローラ部410に送られ、記録ヘッド
411で記録データを記録する。
【0051】(実施例2)実施例1では、入力された画
像データが多値データの場合を示した。本発明はこれに
限らず、本実施例では、入力される記録データが2値デ
ータの場合について説明する。
【0052】図7は、本実施例の記録データを処理する
フローチャートである。
【0053】STEP21は、記録装置のCPU402
に入力データが送られる工程を示す。STEP22は、
STEP12と同様で、入力データから画像データであ
るデータ1を取り込む工程を示す。ただし、入力される
画像データは2値データである。
【0054】STEP23はSTEP13と同様の処
理、STEP24はSTEP14と同様の処理をする。
【0055】STEP25は、2値データを多値データ
に変換する処理を行う。STEP26はSTEP15と
同様の処理、STEP27はSTEP16と同様の処
理、STEP28はSTEP17と同様の処理である。
【0056】このように、入力された画像データが2値
データの場合でも、本発明のデータ処理工程が有効であ
る。
【0057】ここで、図7で処理1で示した破線の部分
は、上記の処理と異なる処理方法であってもよい。例え
ば、記録画素の最小単位を1として、Nをもとに作成ま
たは選択された16×16のマスクデータを画像データ
と演算処理するパターン処理法としてもよい。
【0058】(実施例3)実施例1と実施例2では、入
力された画像データが多値データまたは2値データの場
合を示した。本実施例は、多値データと2値データが混
合したデータが入力する場合について説明する。
【0059】図8は、画像データが多値データと2値デ
ータが混合した場合の画像データを処理するフローチャ
ートである。
【0060】STEP31は、記録装置のCPU402
に入力データが送られる工程を示す。STEP32は、
データ1である画像データの取り込み工程を示す。ただ
し、入力されるのは2値データと多値データの混合した
データである。
【0061】STEP33はSTEP13と同様の処
理、STEP34はSTEP14と同様の処理をする。
【0062】STEP35は、データが多値か2値かを
判断する処理である。多値の場合はそのままで、2値の
場合にはSTEP36で2値データを多値データに変換
処理する。
【0063】STEP37はSTEP15と同様の処
理、STEP38はSTEP16と同様の処理、STE
P39はSTEP17と同様の処理である。
【0064】このように、入力された画像データが2値
と多値の混合するデータの場合でも、本発明のデータ処
理工程が有効である。
【0065】ここで、図8で多値化処理で示す領域を含
むところの破線で示す処理2は、上記の処理方法と異な
る方法であってもよい。例えば、2値のデータに対して
は、記録画素の最小単位を1として、Nをもとに作成ま
たは選択された16x16のマスクデータを画像データ
と演算処理するパターン処理法としてもよい。
【0066】(実施例4)実施例1では、入力された画
像データがブラック(Bk)かカラー(Col=Yまた
はMまたはC)かを区別していなかった。ブラックかカ
ラーかを区別することによって得られる良い効果があ
る。カラーはRGBを記録するためにYMCを重ねて記
録して得ているため、記録媒体へのインク吐出量がBk
より多くなる。逆にBkはより多く吐出できる。本実施
例は、入力された画像データがブラックかカラーかを判
別するものである。
【0067】図9は、画像データがブラックかカラーか
を区別してそれぞれ最適記録するデータに処理するフロ
ーチャートである。
【0068】STEP41は、記録装置のCPU402
に入力データが送られる工程を示す。STEP42は、
データ1である画像データの取り込み工程を示す。ただ
し、画像データはブラックやカラーのデータが混合した
データである。
【0069】STEP43はSTEP13と同様の処理
をする。STEP44はSTEP14と類似の処理で、
ブラックとカラーでそれぞれ独立に最大打ち込み率N1
とN2を決定する。ここでは、ブラックのインク吐出量
とカラーのインク吐出量を等しくしてそれぞれ50ng
としているため、N1=2xN2となる。
【0070】STEP45は、画像データを多値化処理
する。STEP46は、多値データである画像データが
ブラックかカラーかを判断処理する。ブラックの場合S
TEP47へ、カラーの場合STEP48へ行く。さら
に好ましくは、Bk,C,M,Y、それぞれの色を判別
し以下の処理を区別して処理する。ここでは、ブラック
かカラーかの2種を判断する処理とした。
【0071】STEP47は、STEP15と類似の処
理で、最大打ち込み率N1に基づいて、データ1の画像
データのブラックの多値レベルを変更する処理である。
同様にSTEP48は、最大打ち込み率N2に基づいて
データ1の画像データのカラーの多値レベルを変更する
処理である。それぞれ独立に多値レベルを変更する処理
を経て、STEP49へ行く。
【0072】STEP49はSTEP16と同様の処
理、STEP50はSTEP17と同様の処理である。
【0073】ここで、ブラックとカラーのインク吐出量
は異なっていてもよい。一般にブラックを重視した記録
系ではブラックのインク吐出量を多くする。この場合で
も同様の処理がなされる。
【0074】また、ブラックとカラーを区別する判断
は、BkとCまたはMまたはYでなく、BkとCまたは
MまたはYにBkを含んだ領域としてもよい。これは、
例えば写真のような自然画を記録する領域のブラックは
カラーに含まれると判断する処理で、自然画の記録に適
している。
【0075】ここで、図9の処理3で示す破線で囲まれ
た部分の処理は、画像データがブラックかカラーかを判
断する工程が含まれていればよく、パタンマッチング法
で処理してもよい。
【0076】(実施例5)本実施例は、実施例1に加え
て、画像データのエッジ部の処理をエッジ部でない部分
の処理と異なる処理とするもので、これによってよい効
果が得られた。
【0077】図10は、画像データのエッジ部と他の部
分とで異なる処理をするフローチャートである。
【0078】STEP51は、STEP11と同様で記
録装置のCPU402に入力データが送られる工程を示
す。STEP52は、データ1である画像データの取り
込み工程を示す。STEP53はSTEP13と同様の
処理をする。STEP54はSTEP14と同様の処理
でNを決定する。
【0079】STEP55は多値化処理を示す工程であ
る。STEP56は画像データがエッジ部であるかを、
最小画素単位で判断する工程である。エッジ部である
(yes)場合,STEP57へ、違う(no)場合,
STEP58へ行く。
【0080】このSTEP56では「エッジ部かどう
か」を判断しているが、これに、「入力レベルが最大の
もの或は最大付近のもの」を条件に加えて、両者がイエ
スの場合にSTEP57へ行く処理としても良い。これ
は、多値レベルで中間調を表現するデータは、そのすべ
てがエッジ部でないと判断した方が良い場合があるから
である。例えば、グレーを表現する領域の黒記録画素
は、そのエッジ部を強調して記録する様に処理を施すと
濃度が濃くなってしまう場合がある。多値レベルの「入
力レベルが最大のもの」の判定を行えば、中間調は入力
レベルが最大のものでないので、このような高濃度化の
問題はない。又、「入力レベルが最大付近のもの」は、
例えば、256階調で250レベル以上を対象とする等
すれば、相対的に高濃度化の問題はない。
【0081】STEP58では、記録データのエッジ部
で無い部分の多値レベルを変更する処理をする。これ
は、STEP15と同様の処理である。
【0082】STEP57は、記録データのエッジ部の
多値レベルを変更する処理をする。この処理は、STE
P15とは異なる処理をする。一般に、記録媒体の最大
インク吸収量の決定は、比較的広い記録領域を塗りつぶ
した画像で判断する。それは比較的広い記録領域を塗り
つぶした画像が最も厳しい条件だからである。ところが
エッジ部はインクが記録領域から非記録領域へと浸透し
やすいためその条件がやや緩和される。そこで、エッジ
部はNより大きい値で多値レベルを変更してもよい。例
えばNの1. 1倍とする。あるいは、エッジ部は多値レ
ベルの変更処理を行わないスルーとする。これらの詳細
な設定は、使用するインクや記録媒体、他の条件で定ま
る事項である。いずれにせよ、エッジ部でない部分より
多くインクを吐出するよう処理する。それは、エッジ部
のインク吐出量をエッジで無い部分より多くしてよいと
いう記録特性と、文字や画像を記録する場合には、その
エッジ部をより濃く記録すると品位が良いことが一般に
知られている、という点のためである。また、エッジ部
はできるだけ多いインク滴を吐出して記録画像の濃度を
高くするためである。エッジ部でない比較的広い領域を
高い記録密度で記録する領域は解像度を高くしても記録
画像に反映されない場合が多いため濃度を優先して記録
することに意味がある。
【0083】STEP59は、エッジ部と他の部分とで
別々に処理した画像データを複合処理して2値化処理す
る。STEP60はSTEP17と同様である。
【0084】ここで、図10の処理4で示す破線で囲ま
れた部分の処理は、画像データのエッジかそうでないか
を判断し別々に処理する工程が含まれていればよく、パ
ターンマッチング法で処理してもよい。
【0085】また、エッジであるか否かの判断は、公知
の手段でよい。一般に、エッジ部とは記録画像の最小記
録解像度を単位とした最外郭をエッジ部とする。ここで
は記録する条件によって、かならずしも最外郭だけでな
く、例えば、最外郭とさらに内部の外郭をあわせた2画
素の領域でよい。あるいは、記録条件によっては、10
層程度の外郭としてもよい。これは、例えば、STEP
59の2値化処理工程で、誤差拡散法を使用すると、写
真のような自然画の処理で拡散されたエラーデータ成分
が自然画の上に書かれた文字に重なり、文字がぼけてし
まう欠点を少なくできる利点がある。
【0086】さらに、エッジ部とは、Bk、Y、M、
C、各色ごとのエッジ部でなく、各色の論理和のデータ
のエッジ部としてもよい。これは、各色での境界部は、
各色にとってはエッジであるが、記録領域としてはエッ
ジでないためである。
【0087】図11は、ブラックとイエローの境界部を
図10のフローに従って処理した例である。黒丸はブラ
ック、白丸はイエローの記録データを示す。
【0088】入力された画像データは最小記録解像度で
各色横24x縦32画素でブラックとイエローが隣接し
ている場合である。ブラックデータとイエローデータの
論理和データのエッジ部8画素はそのままで、内部が1
/2変換処理された場合を示す。
【0089】(実施例6)本発明の実施例6について述
べる。
【0090】図12は、本実施例を説明するフローチャ
ートである。記録する画像データはフルカラー画像で、
様々な種類のオブジェクト画像データを含んだ画像デー
タが入力された場合の処理工程を説明する。様々な種類
のオブジェクト画像データとは、文字データ、自然画
(フルカラー)データ、グラフ(7色カラー)データ、
2値データ、多値データなどである。また、入力される
画像データの解像度は360dpi、画像サイズはA
4、階調レベルは各色8bitである画像データとして
説明する。
【0091】STEP61は、ホストコンピュータから
送られてきた入力データを、画像データであるデータ1
と制御データであるデータ2に分離しそれぞれのステッ
プ62,63へデータを送る工程を示す。
【0092】STEP62では、画像データをヘッダー
情報(画像解像度、画像サイズ、階調数が2bitであ
るか8bitであるかを示すデータの深さ、オブジェク
ト情報、など)と画像データに分割しパターン処理部に
送る。
【0093】STEP63は、制御データ決定手段での
処理工程を示す。記録媒体データとモードデータと環境
データにより定まる記録動作時の記録パス数や、マスク
パターン、記録ヘッドの駆動条件、片方向記録か往復方
向記録か、記録動作時の記録媒体の間欠送り量などの制
御情報をパターン処理部に送る。ここでは、記録媒体が
専用コート紙で、記録パス数は2パスで、両方向記録を
行う場合について説明する。
【0094】STEP64は、最大インク打ち込み率決
定手段203での処理工程を示す。記録媒体データとモ
ードデータと環境データとから、ブラックとカラー
(C,M,Y)それぞれの最大インク打ち込み率である
N1とN2を決定する。ここでは、N1=0. 9、N2
=0. 8となる場合で示す。
【0095】次に点線で囲まれたパターン処理部で、デ
ータ1とデータ2のそれぞれの条件から最適な記録画像
が得られるように処理を施す。
【0096】STEP65は、多値化処理工程である
が、ここでは画像データが多値データであるのでそのま
ま次のステップへ行く。
【0097】STEP66では、画像データがブラック
かカラーかを判断する。画像データがブラックの時はS
TEP67へ、また、カラーの時はSTEP68へ行
く。
【0098】STEP67とSTEP68は、画像デー
タがエッジ部かどうかの判断処理を行う工程である。
【0099】STEP67では、公知の2次微分処理の
エッジ検出処理をした。また、STEP68では、公知
の1次微分処理のエッジ検出処理をした。STEP67
とSTEP68でエッジ検出処理を異ならせたのは、ブ
ラックデータは読む為のデータである文字データに用い
られることが多いのと、自然画における墨入れ(UC
R)として利用されるため、エッジの検出精度を高めた
方が好ましいからである。一方、カラーデータは、グラ
フや写真のような自然画のように記録画像を観るための
画像が多く、ブラックに比べなめらかな処理とした方が
好ましいからである。他の方法として、処理工程の簡略
化のため、STEP67とSTEP68を同一のエッジ
検出処理方法としてもよい。
【0100】STEP69は、エッジ部と判定されたブ
ラックの画像データの処理工程である。STEP64で
決定されたブラックの最大インク打ち込み率N1に基づ
いて処理6を施す。処理6の例としては、エッジ部の最
外郭の画素にのみ公知のスムージング処理により、原画
像の2倍の解像度である720dpiの解像度で記録す
る。さらに、360dpiの解像度で最小の記録画素
に、最大4個のインク滴を記録するデータに変換する。
この時、記録ヘッドのインク吐出口の解像度は360d
piピッチのため記録ヘッドは記録領域を2回スキャン
して720dpiの解像度で記録する。
【0101】図13は、実施例6の記録ヘッドの走査を
示す図である。360dpiピッチの解像度の記録ヘッ
ドで720dpiの解像度の記録を実現するための記録
ヘッドの走査(スキャン)回数と記録領域を示す図であ
る。
【0102】STEP70は、エッジ部でないブラック
の画像データの処理工程を示す。STEP64で決定さ
れたブラックの最大インク打ち込み率N1の関数に従っ
て、画像データを変換処理する。変換処理は、変換処理
される前の入力データをDin、変換処理後の出力デー
タをDout、変換関数をfuncとして、以下のよう
に定義して演算処理した。
【0103】 Dout=f(N1、Din)=DinxN1
【0104】STEP71は、エッジ部と判定されたカ
ラーの画像データの処理工程を示す。カラーの最大イン
ク打ち込み率N2に基づいて処理7を施す。処理7の例
としては、エッジ部の最外郭の画素にのみ公知のスムー
ジング処理により、原画像の2倍の解像度である720
dpiの解像度で記録する。さらに、360dpiの解
像度で最小の記録画素に、最大2個のインク滴を記録す
るデータに変換する。処理6のブラックの処理より少な
いインク滴の配置としたのは、エッジ部の強調を少なく
するためと、カラーはR、G、Bを記録する時にY、
M、Cの2色を重ねて記録するため処理6と同一にする
とインクがにじみやすいためである。
【0105】STEP72は、エッジ部でないカラーの
画像データの処理工程を示す。カラーの最大打ち込み率
N2の関数funcに従って画像データを変換する。変
換処理は、以下のように定義して演算処理した。
【0106】 Dout=f(N2、Din)=DinxN2 なお、ここでは、変換関数をブラックとカラーで同一関
数としたが、これは異なる関数としてもよい。
【0107】STEP73では、STEP69からST
EP72の各工程で処理された画像データを統合するた
め、各データの論理和をとり、2値化処理して2値の画
像データに変換する。ここでは、2値化処理は公知の誤
差拡散法を用いたが、他の方法でも良い。
【0108】STEP74は、2値化処理された画像デ
ータを確定し、記録装置の記録ヘッドを駆動する記録デ
ータに変換する。
【0109】ここで、STEP66の判断はブラックか
カラーかとしたが、他の判断としてもよい。あるいは、
他の判断を加えて独立に処理しても良い。例えば、オブ
ジェクトや画像サイズ毎に画像処理条件を変えても良
い。具体的には、「文字データまたはグラフデータ」か
「そうでない(自然画データ)」か、あるいは、「ビッ
トイメージデータ」か「そうでない」か、等である。ま
た、エッジ検出時に文字のサイズも同時に検出すること
で文字サイズに応じてエッジ部に施す処理6の条件を変
えても良い。比較的小さな文字に対しては文字データの
変化によるつぶれが発生しやすいためエッジ強調処理を
エッジ部から1画素のみに行い、12ポイント程度以上
の比較的大きな文字は、逆にライン濃度を濃くするため
に、エッジ部から数画素にまで強調処理を行うことが望
ましい。
【0110】これらは、得たい画像品位や記録速度の目
的に応じて処理を選択するようにしてもよい。
【0111】また、本実施例では8bitの画像データ
が入力された場合で説明したが、2値画像データの場合
も同様に適用可能で、2値の画像データの場合は例えば
STEP65での多値化処理により2値データを多値デ
ータに変換処理してから上記処理を行えば良い。また、
2値多値変換処理を行わない場合は、例えば16×16
のマスクサイズを有したパターン処理によってエッジ検
出や間引き処理を行えば良い。
【0112】(実施例7)図14は、実施例7の記録装
置の斜視図である。本発明が適用されるシリアル方式イ
ンクジェットカラープリンターの例を示す。
【0113】印字ヘッド1は複数のノズル列を有し、イ
ンク滴を吐出することにより記録媒体上にドット形成に
より画像記録を行うデバイスである。本実施例では、異
なる大きさのインク滴径(つまりは異なるインク吐出
量)を積極的に生成するために電気・機械変換体である
ピエゾ素子を用いている。ピエゾ素子に印加する電圧値
を制御することによって、同一ノズルから異なる吐出量
のインクをが吐出することが可能である。また異なる印
字ヘッドからは異なる色インクが吐出され、これらのイ
ンク滴の混色により記録媒体上にカラー画像が形成され
る。印字ヘッド列1K(ブラック)、1C(シアン)、
1M(マゼンタ)、1Y(イエロー)はキャリッジ20
1上に搭載されており、片方向の一走査中ではこの順番
で記録媒体上に画像を形成する。
【0114】キャリッジ201はキャリジ駆動モーター
8からの動力をベルト6、7により伝達されて摺動軸上
を移動する。この主走査方向の動作中に桁方向の印字が
行われる。回復ユニット400は印字ヘッドの状態を常
に良好に保つ機能を有しており、非印字状態ではキャッ
プ列420が印字ヘッドの吐出面を閉塞し乾燥等を防止
する。このためキャリッジ201が回復ユニット400
と対向する位置をホームポジション(以下HP)と称し
ている。通常印字動作はこのHPからキャリッジが移動
し印字を行うので本例では図14の左から右に印字を行
うことになる。副走査方向の送りは不図示の紙送りモー
ターにより記録媒体が送られる。同図A方向が紙送り方
向である。9は記録ヘッドへの電気信号を供給するフレ
キシブルケーブルである。またインクの供給はキャリッ
ジ201上に搭載されたインクカセット10K、10
C、10M、10Yから行われる。インクの供給は、図
示の構成に限らず、記録装置本体に設けたインクタンク
から、フレキシブルケーブルと同様にインク供給のため
のチューブ列を設けることによりキャリッジ上の印字ヘ
ッドまで各色毎に供給する構成であっても良い。
【0115】図15は、図14に示す記録ヘッドの詳細
を示す。記録ヘッドの構成としては、例えば、特開昭6
3ー237669号公報に示すような、電気・機械変換
体を使用した構成の記録ヘッドが用いられる。電気・機
械変体である圧電素子38を使用し、圧電素子を駆動す
る駆動条件を変化させて2種の異なるインク体積を得る
ことが可能である。駆動条件とは、駆動エネルギーを可
変する条件である電圧値や駆動時間を制御することであ
り、また、駆動波形の制御でもよい。
【0116】図16は、異なる体積のインク滴を使用し
た場合のフローチャードである。高速記録モードでは1
ドットの吐出体積を50ngとし360dpiの解像度
で記録する。一方、高画質記録モードでは1ドットの吐
出体積を30ngとし、720dpiの解像度で記録す
る。720dpiの解像度での記録動作は図13に示し
た方法で行った。
【0117】STEP81では、入力データを画像デー
タであるデータ1と制御データであるデータ2に分離
し、次のステップへ進む。
【0118】STEP82では、画像データを記録情報
と解像度情報とに分割し、記録情報をパターン処理部に
送る。また、解像度情報をSTEP84へ送る。
【0119】STEP83は、制御データ決定手段20
2での工程を示す。記録媒体データとモードデータと環
境データにより定まる記録動作時の記録装置の制御情報
であるデータ2をパターン処理部に送る。
【0120】STEP84は、最大インク打ち込み率決
定手段203での工程を示す。解像度情報と制御情報か
ら低解像度での最大インク打ち込み量N3およびまたは
高解像度での最大インク打ち込み量N4を決定する。解
像度情報が高解像度である場合には、自動的に高画質記
録モードとなる。高速記録モードと高画質記録モードで
は1ドットの吐出体積が異なるため、最大インク打ち込
み量を独立に設定する必要がある。
【0121】次に点線で囲まれたパターン処理部でデー
タ1とデータ2のそれぞれの条件から最適な記録画像が
得られるように処理を施す。
【0122】STEP85は、多値化処理工程を示す。
記録情報が2値データの場合には多値データに変換処理
し、記録情報が多値データである場合にはそのまま次の
ステップへ行く。
【0123】STEP86では、画像データの解像度情
報に基づいて、低解像度か高解像度かを判断する。低解
像度の場合はSTEP87へ、高解像度の場合はSTE
P88へ進む。
【0124】STEP87とSTEP88は、画像デー
タがエッジ部かどうかの判断処理を行う工程を示す。S
TEP87とSTEP88では、本例では公知のエッジ
検出処理をした。
【0125】STEP89は、画像データがエッジ部と
判定された低解像度データの処理工程を示し、処理8を
施す。処理8の例としては、エッジ部に公知のスムージ
ング処理を施す。
【0126】STEP90は、エッジ部でない低解像度
データの処理工程を示す。STEP84で決定された低
解像度での最大インク打ち込み率N3に基づいて、画像
データの記録情報を変換処理する。変換処理は、変換処
理される前の入力データをDin、変換処理後の出力デ
ータをDout、変換関数をfuncとして、以下のよ
うに定義して演算処理した。
【0127】 Dout=f(N3、Din)=DinxN3
【0128】STEP91は、エッジ部と判定され高解
像度データの処理工程を示し、処理9を施す。処理9の
例としては、エッジ部に公知のスムージング処理を施
す。
【0129】STEP92は、エッジ部でない高解像度
データの処理工程を示す。STEP84で決定された高
解像度での最大インク打ち込み率N4に基づいて、画像
データの記録情報を変換処理する。変換処理は、変換処
理される前の入力データをDin、変換処理後の出力デ
ータをDout、変換関数をfuncとして、以下のよ
うに定義して演算処理した。
【0130】 Dout=f(N4、Din)=DinxN4 ここでは、変換関数を低解像度と高解像度で同一関数と
したが、これは異なる関数としてもよい。
【0131】STEP93は、STEP89からSTE
P92の各工程で処理された画像データを統合する処理
である。また、2値化処理して2値の画像データに変換
する。ここでは、2値化処理は公知の誤差拡散法を用い
たが他の方法でも良い。 STEP94では、2値化処
理された画像データ確定し、記録装置の記録ヘッドを駆
動する記録データに変換する。
【0132】異なるインク吐出量を得る方法として、電
気・機械変換体である圧電素子を使用した構成の記録ヘ
ッドで説明したが、他の方法でもよい。例えば2つの電
気・熱械変換体を使用したバブルジェット記録ヘッドで
もよい。
【0133】図17は、異なるインク吐出量を得るバブ
ルジェット記録ヘッドの電気・熱変換体付近の拡大正面
図である。記録ヘッドの電気・熱変換体である発熱体3
0は、全てのノズルに対してそれぞれ独立に発熱可能な
構成の2個の発熱体、H1とH2が設けられている。高
速記録モードである低解像度での記録時は360dpi
の記録密度で記録する。この時は各吐出口に対応したH
1とH2とが同時に発熱される。また、高画質記録モー
ドで高解像度記録する場合には、各ノズルのH1または
H2だけが発熱するよう制御され、吐出される各色のイ
ンク滴の体積は低解像度の記録時よりも少ない。このよ
うな吐出量を解像度に応じて変更する記録ヘッドシステ
ムは、本発明の効果が一層顕著に発揮されるものとな
る。
【0134】(実施例8)図18、19は、n解像度の
インクジェット記録ヘッドを用いてm(>n)解像度の
記録を行うことのできるインクジェット記録装置であっ
て、m解像度に応じて、所定の記録媒体の単位面積当り
の最大インク打ち込み量を越えない範囲のインク滴(イ
ンク体積×数)が吐出される設定駆動条件で、該所定の
記録媒体にテストプリントを行う手段と、該テストプリ
ント画像に応じて該設定駆動条件を修正できる手段と、
を有することを特徴とするインクジェット記録装置の実
施例である。上記各実施例のn解像度のインクジェット
記録ヘッドを用いてm(>n)解像度の記録を行うイン
クジェット記録方法において、入力されるデータを多値
データに変換する工程と、解像度に応じた印字モードを
設定する工程と、解像度、記録媒体を含む記録条件及び
環境条件に応じて該記録媒体の単位面積当りの最大イン
ク打ち込み量を越えない範囲のインク滴(インク体積×
数)が吐出できる駆動条件を設定すると共に、解像度、
該変換多値データ及び該設定印字モードとに応じて記録
用2値データを作成する工程と、該記録用2値データを
用いて、該駆動条件下でM解像度に応じた大きさのイン
ク滴像を該記録媒体に形成することで記録を行う工程
と、を有することを特徴とするインクジェット記録方法
(STEP95乃至STEP102)も含めているが、
ここでの説明は、上記テストモードを中心に行う。
【0135】この図19では、所定の入力データが送ら
れることで、自動的に印字を行い、その記録媒体上の画
像を判定(公知の自動又は手動ヘッドシェーデイングを
用いることができる)して、一層の画像品位を向上でき
る。装置構成としては、装置の出荷前に、或は、ユーザ
ーが操作できる様に構成することでも良いし、m,n解
像度の条件記録を同一の記録媒体に所定のテストパター
ンで印字を行って、判定できる様にしてもよい。
【0136】いづれにしても、この実施例は、記録ヘッ
ド駆動の多くの変動要因を排除できるので、本発明の課
題を多面的に解決できる。又、高解像度記録を行う直前
にこのテストプリントを行って補正を行えば、記録装置
や記録ヘッド及び使用媒体等の各変動条件をキャンセル
できるので、より高解像度記録を高品質なものにでき
る。
【0137】(実施例9)図20、21は、図18、1
9の実施例を改良したものである。基本的には、解像度
の変更に適した記録媒体が予め設定されており、この記
録媒体以外に対してはSTEP120の警告表示を行っ
て高解像度記録が十分に達成できない旨を表示する。あ
るいは、STEP121のユーザー入力による警告解除
で、指定記録媒体以外の記録媒体に高解像度記録工程を
実施許可する工程を開示した実施例である。ここでの説
明は、特徴部分に限って説明する。この実施例では、予
め、システム全体で、上記テストプリントを行う記録媒
体が設定されている場合に、異なる記録媒体(ユーザー
選択済)が提供された場合に警告を発生することができ
る例として見ることもできる。
【0138】前述のインクジェット記録方法は、図21
のSTEP122乃至STEP127で示してある。記
録装置内媒体センサとしての記録媒体の判定手段は、各
種の公知のマーク検知や、光学検知等で行えば良い。こ
のように、記録を行う記録媒体を予め確定する事で、印
字の無駄を解決するばかりでなく、装置の記録画質の保
証性を高めることができる。
【0139】(実施例10)図22は、n解像度のイン
クジェット記録ヘッドを用いてm(>n)解像度の記録
を行うことのできるインクジェット記録装置において、
解像度に応じて、記録媒体又は記録ヘッド駆動条件を変
更することで解像度に応じた記録を行う手段と、該解像
度の変更に応じて記録ヘッドの安定化を行う手段と、を
有することを特徴とするインクジェット記録装置の実施
例で、前記図1等の記録装置に適用できるフローチャー
トを示している。
【0140】解像度変換の必要の有無をSTEP129
で判定して解像度変換があると、即時STEP131で
のヘッド安定化処理を行うと共に、前記データ処理を解
像度に応じて変換処理する。この様に、ヘッド安定化処
理を行う事で、解像度に適したヘッド状態をタイミング
良く達成できるので、本発明のインクジェット記録方法
(STEP95乃至STEP102)を一層良好なもの
にできる。インクジェット記録方法が、上記n解像度記
録から上記m解像度記録へのモード変更の際に、m解像
度記録に先行して解像度変換に応じた記録ヘッド安定化
処理(例えば、ヘッド表面のクリーニングや予備吐出、
吸引回復或は加圧回復)を行う工程を有することで、高
解像度用のインク滴を高精度のものにできるので、画質
の向上を確実にすることができる。特に、高解像度用の
インク滴を相対的に小滴化する場合は、その効果が特に
著しいものとなる。
【0141】(実施例11)実施例1では、全ての入力
データに対し、最大インク打ち込み量を越える場合は、
記録する多値レベルを下げるよう変換する処理(以下、
データ変換処理Aという)を行った。このため、入力デ
ータの多値レベルの最大値付近の出力レベルも下がり、
最高濃度を得たい記録には欠点となる場合もあり得る。
【0142】そこで、本実施例は、入力データの多値レ
ベルの最大値付近以外の出力レベルは、入力レベルより
下げる。最大値付近以外は、入力データの多値レベルの
まま、あるいは、最大値付近以外の入力レベルの下げ率
ほど下げない率で下げる。処理(以下、データ変換処理
Bという)により、上記課題を改善するものである。
【0143】図23は、実施例11の具体的な画像デー
タ変換処理を示す図である。一般のガンマ変換で8ビッ
ト256階調の入力データDinを8ビット256階調
の出力データDoutに変換する。この例は、上記の基
準となる記録条件から、記録紙を特定の普通紙にした場
合であり、N=0.8の場合である。吐出する一滴のイ
ンク滴の体積は50ngで一定になるよう制御する。カ
ラー記録する場合には、二次色であるR、G、BはY、
M、Cを重ねて表現するため、360dpi角の単位面
積に、合計で100ngを記録することになる。N=1
の場合にはこのままで良いが、N=0.8では多すぎ
る。そこで、入力データDinに対し出力データDou
tを下げる処理である。データ変換処理Aを行い、平均
的な単位面積当りのインク吐出量を減らす。例えばbで
示す直線が変換関数である。
【0144】ただし、入力データDinが最大値である
255の場合のみでは、出力データDoutは入力デー
タのままである255とする。この処理は、データ変換
処理Aとは異なるもので、データ変換処理Bとする。こ
こで、入力データDinの最大値のみを、他と異なる処
理とした点が、この実施例のポイントである。
【0145】この結果、データ変換関数は、図23のb
で示す直線で、最大値のみ白丸で示すP1ではなく黒丸
で示すP2となる関数となる。入力データDinが最大
値の場合は、記録媒体上でのインクのあふれが生じてで
も濃い濃度で記録することになる。ただし、あふれが許
容範囲をあまりにも越える場合には、入力データDin
が最大値である255の場合に、出力データが最大であ
る255(P2)でなく、「データ変換処理A」の変換
関数の延長となるP1と上記P2の間のP3とする。P
3はP1より大きい値である。
【0146】このデータ変換処理Bの効果により、風景
写真のような階調画像では階調性の良好な画像が得ら
れ、グラフのような画像では特に濃い濃度で記録され、
記録画像に応じた最適処理がなされた。
【0147】なお、画像データの多値レベルを変換する
変換関数は、これまで説明した図23のbで示す直線で
なく、例えば、cで示す直線のように入力データDin
に定数(Nに依存して定まる)を掛け合わせた変換関数
としてもよい。Dinの最大値のみはP2とする点は同
様である。
【0148】さらに、画像データの多値レベルを変換す
る変換関数は、bやcで示すリニアーな変換関数のみで
なく、dで示す単調増加の曲線としてもよい。Dinの
最大値のみはP2する点は同様である。
【0149】いずれにせよ、データ変換処理工程で、入
力データDinが1から254のデータの場合には、D
outは少なくとも記録解像度と記録媒体に応じた単位
面積当りの最大インク打ち込み量を越えない範囲の記録
データに変換するよう多値レベルを下げる「データ変換
処理A」を行う。また、入力データDinが最大値であ
る255の場合にはDoutは、「データ変換処理A」
とは異なる「データ変換処理」を行う。
【0150】さらに、「データ変換処理A」とは異なる
「データ変換処理B」を行うのは、入力データDinが
最大値である255の場合だけでなく、最大値付近の場
合と拡大してもよい。
【0151】図24は、入力データが1から249まで
は「データ変換処理A」とし、また、入力データが最大
値付近である250から255までは「データ変換処理
B」とする場合の例を示す。
【0152】「データ変換処理B」の関数は、常に最大
値であるL1、一定値であるL2、入力と等しい出力と
するL3、等とする。いずれも、「データ変換処理A」
の変換比率より小さい比率の値とする。
【0153】この処理により、比較的濃度の高い部分は
濃く記録し、比較的濃度の低い部分はより薄くなるがイ
ンクがあふれない記録が可能となる。
【0154】さらに、「データ変換処理B」を行うの
は、記録画像のエッジ部のみとしてもよい。これは、比
較的濃度の高い部分は濃く記録する処理により、均一に
広い面積を濃く記録する場合、インクのあふれが発生し
やすいため、これを防止し、エッジ部は濃く記録できる
メリットがある。
【0155】さらに、この「データ変換処理B」を行う
のは、「Bk」あるいは「文字」あるいは「Bkの文
字」としてもよい。
【0156】これは、特に、Bkあるいは文字あるいは
Bkの文字の記録は、その他に比べ視覚的に目だちやす
いが、他の記録は目だちにくいからである。
【0157】(実施例12)本実施例は、n解像度、例
えば360dpiのような低解像度モードでは多値デー
タのレベル変換を行なわず、m解像度、例えば720d
piのような高解像度モードでは、実施例11で説明し
たデータ変換処理A,Bを行なう。これにより、インク
のあふれが生じやすい高解像度モードでは、これが防止
されるとともに、比較的濃度の高い部分は濃く記録する
ことができる。
【0158】上記データ変換処理Bを記録画像のエッジ
部にのみ適用すると、エッジ部の濃度低下を防止するこ
とができる。また、データ変換処理Bを「Bk」あるい
は「文字」、あるいは「Bkの文字」にのみ適用しても
よい。データ変換処理Bが適用された部分は、高解像度
モードであっても濃度低下することがない。
【0159】本発明の各データ処理工程は、通常は記録
装置内のデータ処理手段で行われるが、これに限るもの
ではない。例えば、処理の一部を記録装置外のホストコ
ンピュータで行ってもよい。
【0160】本発明は、特にインクジェット記録方式の
中でも熱エネルギーを利用して飛翔的液滴を形成し、記
録を行うインクジェット方式の記録ヘッドを用いた記録
装置において優れた効果をもたらすものである。
【0161】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型、
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一体一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成出来るので有効である。この気泡の成
長、収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも一つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書、同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、更に優れた記録を行うことが出
来る。
【0162】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組合わせ構成(直線状液流路又は直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書、米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
【0163】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0164】また、本発明の記録装置の構成として、記
録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加す
ることは本発明の効果を一層安定できるので、好ましい
ものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或
は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げるこ
とができる。
【0165】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、記録色や濃度を異にする複数のインク
に対応して2個以上の個数設けられるものであってもよ
い。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては黒
色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッ
ドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるかい
ずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色に
よるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備え
た装置にも本発明は極めて有効である。
【0166】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェ
ット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲
内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあ
るように温度制御するものが一般的であるから、使用記
録信号付加時にインクが液状をなすものを用いてもよ
い。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形状
態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せし
めることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発
を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化す
るインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギの
記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イ
ンクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では
すでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与
によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も
本発明は適用可能である。このような場合のインクは、
特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−7
1260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部
または貫通孔に液状又は固形物として保持された状態
で、電気熱変換体に対して対向するような形態としても
よい。本発明においては、上述した各インクに対して最
も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するもので
ある。
【0167】さらに加えて、本発明インクジェット記録
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0168】
【発明の効果】本発明は、上記構成によって、解像度変
換時の入力データや記録媒体に適したにじみの無い高品
位な記録を行うことができ、高解像度或は高階調の記録
が可能となった。本発明により、種々の入力画像データ
や種々の記録条件によらず、普通紙をはじめ種々の記録
媒体の特性に応じて高品位の記録を行うことができるイ
ンクジェット記録方法及び記録装置を提供することをが
可能となった。
【0169】さらに、本発明により従来より高解像度の
記録を行うことが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に適用可能な記録装置の斜視図である。
【図2】記録ヘッドユニットの斜視図である。
【図3】記録ヘッドの拡大断面図である。
【図4】本発明に適用可能な記録装置のブロック図であ
る。
【図5】実施例1のフローチャートを示す図である。
【図6】実施例1の画像データ変換処理を示す図であ
る。
【図7】実施例2のフローチャートを示す図である。
【図8】実施例3のフローチャートを示す図である。
【図9】実施例4のフローチャートを示す図である。
【図10】実施例5のフローチャートを示す図である。
【図11】実施例5の画像データ処理をした例を示す図
である。
【図12】実施例6のフローチャートを示す図である。
【図13】実施例6の記録ヘッドの走査を示す図であ
る。
【図14】実施例7の記録装置の斜視図である。
【図15】本発明に適応可能な他の記録ヘッドの詳細を
示す図である。
【図16】異なる体積のインク滴を使用した場合のフロ
ーチャートである。
【図17】インク吐出量を変化させる記録ヘッドの断面
図である。
【図18】実施例8のシステムを示す概略図である。
【図19】実施例8のフローチャートを示す図である。
【図20】実施例9のシステムを示す概略図である。
【図21】実施例9のフローチャートを示す図である。
【図22】実施例10の要部フローチャートを示す図で
ある。
【図23】実施例11に適用される画像データ変換処理
を示す図である。
【図24】実施例11に適用される他の画像データ変換
処理を示す図である。
【符号の説明】
20 カラーインクタンク 21 ブラックインクタンク 22 吐出口面 23 吐出口 30 発熱体 31 記録媒体 35 インク滴 38 圧電素子 100 記録装置 101 キャリッジ 102 記録ヘッド 103 記録ヘッドユニット 202 制御データ決定手段 203 最大インク打ち込み率決定手段 401 受信バッファー 402 CPU 403 メモリ部 404 メカコントロール部 405 メカ部 406 センサ/SWコントロール部 407 センサ/SW部 408 表示素子コントロール部 409 表示素子部 410 記録ヘッドコントロール部 411 記録ヘッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04N 1/387 101 1/52 B41J 3/04 103 X H04N 1/46 B (72)発明者 秋山 勇治 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 後藤 史博 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 n解像度のインクジェット記録ヘッドを
    用いて記録媒体にm(>n)解像度の記録を行うインク
    ジェット記録方法において、 解像度に応じた印字モードを設定する工程と、 解像度、記録媒体を含む記録条件及び環境条件に応じ
    て、該記録媒体の単位面積当りの最大インク打ち込み量
    を越えない範囲のインク滴(インク体積×数)が吐出で
    きる条件を設定する工程と、 解像度及び設定された印字モードとに応じて多値データ
    から記録用2値データを作成する工程と、 該記録用2値データを用いて、設定された条件下で解像
    度に応じた大きさのインク滴像を該記録媒体に形成する
    ことで記録を行う工程と、を有することを特徴とするイ
    ンクジェット記録方法。
  2. 【請求項2】 前記環境条件は、上記インクジェット記
    録ヘッドの温度情報にかかわる条件又は環境温度あるい
    は環境湿度のすくなくとも1つを含むものである請求項
    1のインクジェット記録方法。
  3. 【請求項3】 前記記録条件は、記録媒体のインク吸収
    特性、記録媒体の吸湿状態、インク特性、或は定着手段
    の有無の少なくとも1つを含むものである請求項2のイ
    ンクジェット記録方法。
  4. 【請求項4】 前記設定された印字モードは、複数カラ
    ーモードと単色モードとのいずれかが設定されたモード
    を含み、複数カラーモードでは、使用する最大色インク
    数に応じて、色インク夫々のインク量を決定する条件を
    与える請求項1のインクジェット記録方法。
  5. 【請求項5】 前記設定された印字モードは、画像の端
    部を判定して、該端部を相対的に濃度強調するモードを
    含み、端部データをその周辺よりも相対的に増加する請
    求項1のインクジェット記録方法。
  6. 【請求項6】 前記設定された印字モードは、文字画像
    とイメージ画像を判定して、該文字画像とイメージ画像
    との処理を異ならせるモードを含む請求項1又は請求項
    5のインクジェット記録方法。
  7. 【請求項7】 前記記録ヘッドは、熱エネルギーを用い
    てインクを吐出する記録ヘッドであって、上記条件は熱
    エネルギーを与えるものである請求項1乃至請求項6い
    づれかに記載のインクジェット記録方法。
  8. 【請求項8】 上記記録用2値データ作成工程は、入力
    データに対する出力データの階調特性を解像度に応じて
    変更する工程を有する請求項1に記載のインクジェット
    記録方法。
  9. 【請求項9】 請求項1に記載のインクジェット記録方
    法は、上記n解像度記録から上記m像度記録へのモード
    変更の際に、m像度記録に先行して解像度変換に応じた
    記録ヘッド安定化処理を行う工程を有することを特徴と
    するインクジェット記録方法。
  10. 【請求項10】 請求項1に記載のインクジェット記録
    方法は、少なくとも上記m像度記録により記録媒体へテ
    ストプリントを行うことで、上記記録ヘッドの上記条件
    を自動又は手動で修正する工程を有することを特徴とす
    るインクジェット記録方法。
  11. 【請求項11】 n解像度のインクジェット記録ヘッド
    を用いてm(>n)解像度の記録を行うことのできるイ
    ンクジェット記録装置において、 解像度に応じて、所定の記録媒体の単位面積当りの最大
    インク打ち込み量を越えない範囲のインク滴(インク体
    積×数)が吐出される設定条件で、該所定の記録媒体に
    テストプリントを行う手段と、 該テストプリント画像に応じて該設定条件を修正できる
    手段と、を有することを特徴とするインクジェット記録
    装置。
  12. 【請求項12】 n解像度のインクジェット記録ヘッド
    を用いてm(>n)解像度の記録を行うことのできるイ
    ンクジェット記録装置において、 解像度に応じて、記録媒体又は記録ヘッド駆動条件を変
    更することで解像度に応じた記録を行う手段と、 該解像度の変更に応じて記録ヘッドの安定化を行う手段
    と、を有することを特徴とするインクジェット記録装
    置。
  13. 【請求項13】 n解像度のインクジェット記録ヘッド
    を用いてm(>n)解像度の記録を行うインクジェット
    記録方法において、 解像度、記録媒体を含む記録条件に応じて、該記録媒体
    の単位面積当りの最大インク打ち込み量を越えない範囲
    のインク滴(インク体積×数)が吐出できる条件を設定
    する工程と、 解像度及び設定された印字モードに応じて多値データか
    ら記録用2値データを作成する工程と、 該記録用2値データを用いて、設定された条件下で解像
    度に応じた大きさのインク滴像を該記録媒体に形成する
    ことで記録を行う工程と、を有することを特徴とするイ
    ンクジェット記録方法。
  14. 【請求項14】 多値データを入力する工程をさらに有
    することを特徴とする請求項13記載のインクジェット
    記録方法。
  15. 【請求項15】 2値データを入力する工程と、 入力される2値データを多値データに変換する工程をさ
    らに有することを特徴とする請求項13記載のインクジ
    ェット記録方法。
  16. 【請求項16】 2値データまたは多値データを入力す
    る工程と、 入力されるデータのうち2値データを多値データに変換
    する工程をさらに有することを特徴とする請求項13記
    載のインクジェット記録方法。
  17. 【請求項17】 前記作成工程は、記録すべき多値デー
    タのレベルを下げるように変換する工程をさらに有する
    ことを特徴とする請求項13記載のインクジェット記録
    方法。
  18. 【請求項18】 前記作成工程は、記録すべき多値デー
    タの最大値付近以外のレベルはレベルを下げるように変
    換し、最大値付近のレベルはそのまま、あるいは最大値
    付近以外のレベルの下げ率より少ない率でレベルを下げ
    るよう変換することを特徴とする請求項17記載のイン
    クジェット記録方法。
  19. 【請求項19】 n解像度のインクジェット記録ヘッド
    を用いて記録媒体にm(>n)解像度の記録を行うイン
    クジェット記録方法において、 n解像度で記録を行う低解像度記録モードと、m解像度
    で記録を行う高解像度記録モードとを設定する工程と、 前記設定された記録モードが高解像度記録モードのと
    き、記録すべき多値データのレベルを下げるように変換
    する工程とを有するインクジェット記録方法。
  20. 【請求項20】 前記変換工程は、前記設定された記録
    モードが高解像度記録モードのとき、記録すべき多値デ
    ータの最大値付近以外のレベルはレベルを下げるように
    変換し、最大値付近のレベルはそのまま、あるいは最大
    値付近以外のレベルの下げ率より少ない率でレベルを下
    げるよう変換することを特徴とする請求項19に記載の
    インクジェット記録方法。
  21. 【請求項21】 記録すべきデータが画像の端部か否か
    を判定する工程をさらに有し、 前記変換工程は、前記設定された記録モードが高解像度
    の記録モードであって記録すべきデータが画像の端部の
    とき、記録すべき多値データの最大値付近以外のレベル
    はレベルを下げるように変換し、最大値付近のレベルは
    そのまま、あるいは最大値付近以外のレベルの下げ率よ
    り少ない率でレベルを下げるよう変換し、 前記設定された記録モードが高解像度記録モードであっ
    て記録すべきデータが画像の端部でないとき、記録すべ
    き多値データのレベルを下げるように変換することを特
    徴とする請求項19に記載のインクジェット記録方法。
  22. 【請求項22】 記録すべきデータの多値レベルが最大
    値あるいは最大値付近であるか否かを判定する工程をさ
    らに有し、 前記変換工程は、記録すべきデータの多値レベルが最大
    値あるいは最大値付近でないとき、記録すべき多値デー
    タのレベルを下げるように変換し、 記録すべきデータの多値レベルが最大値あるいは最大値
    付近のとき、記録すべき多値データのレベルはそのま
    ま、あるいは最大値付近以外のレベルの下げ率より少な
    い率でレベルを下げるよう変換することを特徴とする請
    求項19に記載のインクジェット記録方法。
  23. 【請求項23】 記録すべきデータが黒色か他の色かを
    判定する工程をさらに有し、 前記変換工程は、前記設定された記録モードが高解像度
    記録モードであって記録すべきデータが黒色のとき、記
    録すべき多値データの最大値付近以外のレベルはレベル
    を下げるように変換し、最大値付近のレベルがそのま
    ま、あるいは最大値付近以外のレベルの下げ率より少な
    い率でレベルを下げるよう変換し、 前記設定された記録モードが高解像度記録モードであっ
    て記録すべきデータが前記他の色のとき、記録すべき多
    値データのレベルを下げるように変換することを特徴と
    する請求項19に記載のインクジェット記録方法。
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