JPH0872080A - シリコーンゴムシートの製造方法 - Google Patents

シリコーンゴムシートの製造方法

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JPH0872080A
JPH0872080A JP23429194A JP23429194A JPH0872080A JP H0872080 A JPH0872080 A JP H0872080A JP 23429194 A JP23429194 A JP 23429194A JP 23429194 A JP23429194 A JP 23429194A JP H0872080 A JPH0872080 A JP H0872080A
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JP
Japan
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rubber
sheet
roll
silicone rubber
bank
Prior art date
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Pending
Application number
JP23429194A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoru Koizumi
哲 小泉
Masayuki Hiramatsu
正行 平松
Osamu Sakaguchi
治 坂口
Masayoshi Muto
正義 武藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Maxell Kureha Co Ltd
Original Assignee
Kureha Elastomer Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シリコーンゴムの配合物中に含まれる空気
を、カレンダロールによる分出しと同時に除去し、これ
によって気泡欠点が皆無で、品質良好なシリコーンゴム
シートを生産し、かつ生産コストの低下を可能にする。 【構成】 シリコーンゴムをカレンダロールで圧延し
てシート状に成形するシリコーンゴムシートの製造方法
において、カレンダロール12上に延展されてカレンダ
ロール12と共に移動するシート状ゴムSに該シート状
ゴムの幅方向に所定の間隔で並ぶ多数個の針またはフィ
ン状のくし羽21の先端を圧接してシート状ゴムSに多
数本の細い筋をシート状ゴムの長さ方向と平行に凹設
し、この多数本の細い筋をくし羽21の下流側ロールニ
ップ部手前に滞留してバンクB2 を形成しているバンク
ゴムで埋めた後、下流側ロールニップ部で圧延する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、シリコーンゴムをカ
レンダロールで圧延してシート状に成形するシリコーン
ゴムシートの製造方法に関し、シート中の気泡を除去
し、気泡欠点の無い良好なシリコーンゴムシートを得る
ものである。
【0002】
【従来の技術】シリコーンゴムのシートを製造する方法
として、3本カレンダを用い、上記シリコーンゴムのコ
ンパウンドをカレンダロール温度35〜45℃、その周
速度2m/分で圧延する方法が知られている。しかしな
がら、シリコーンゴムは、粘度が低く、ムーニー粘度
(ML(1+4)100℃)が30ポイント程度となる
ため、コンパウンド中の気泡の排出が困難であり、圧延
時の温度およびロール周速度を上記のように低く設定し
ていても直径5mm程度の気泡がゴムシートに1平方メー
トル当たり10〜15個発生し、更に小さい気泡が無数
に発生し、これを加硫すると、白っぽい斑点となり、上
記の直径5mm以上の大きい気泡は機能的に問題となるた
め、加硫前に作業員が大きい気泡を発見次第、ゴムチッ
プを押しつけて手直しをし、機能的欠陥の発生を防いで
いた。ただし、上記の手直しによっても、外観上の不具
合は解消されなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、シリコー
ンゴムに加硫剤等の添加物を混合した際に含まれる空気
と、圧延時に発生して含まれる空気とを、カレンダロー
ルによる分出しと同時に除去し、これによって気泡欠点
が皆無で、品質良好なシリコーンゴムシートを生産し、
かつ生産コストの低下を可能にするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明は、シリコーン
ゴムをカレンダロールで圧延してシート状に成形するシ
リコーンゴムシートの製造方法において、カレンダロー
ル上に延展されてカレンダロールと共に移動するシート
状ゴムに該シート状ゴムの幅方向に所定の間隔で並ぶ多
数個の針またはフィン状のくし羽の先端を圧接して上記
シート状ゴムに多数本の細い筋をシート状ゴムの長さ方
向と平行に凹設し、この多数本の細い筋を上記くし羽の
下流側ロールニップ部手前に滞留するバンクゴムで埋め
た後、上記の下流側ロールニップ部で圧延することを特
徴とするシリコーンゴムシートの製造方法である。
【0005】上記のシリコーンゴムは、ポリジメチルシ
ロキサン構造をもつもの、ポリメチルビニルシロキサン
構造をもつもの、ポリメチルフェニルシロキサン構造を
もつもの等のいずれでもよいが、この発明は、特にポリ
メチルビニルシロキサン構造をもつものに有効である。
【0006】上記のシリコーンゴムには、従来と同様に
加硫剤として有機過酸化物、例えばジクミルパーオキサ
イドが、またその他必要に応じて任意の添加剤が常法に
したがって配合される。
【0007】上記のシリコーンゴムと有機過酸化物その
他の配合物は、オープンロールで混練され、次いで3本
カレンダまたは4本カレンダ(直線形および逆L字形を
含む)等のカレンダによる圧延でシートに成形され、し
かるのち加硫されるが、この発明では、この圧延の際、
図1に示すように、カレンダロール12上に延展されて
カレンダロール12と共に移動するシート状ゴムSに該
シート状ゴムSの幅方向に所定の間隔で並ぶ多数個のく
し羽21の先端を圧接して上記シート状ゴムSに多数本
の細い筋をシート状ゴムSの長さ方向と平行に凹設す
る。
【0008】上記のくし羽21は、針状または薄いフィ
ン状のものであり、その多数個がシート状ゴムSの幅方
向に配列され、その先端をカレンダロール12上のシー
ト状ゴムSに圧接させ、このシート状ゴムSにくし羽の
厚みと等しい幅の細い筋を凹設する。このくし羽21の
太さまたは厚みは、1〜3mmが好ましく、1mm未満では
筋の効果がなく、反対に3mmを超えるとシート状ゴムS
が掻き取られて効果がない。また、そのピッチP(図2
参照)は、10〜50mmが好ましく、このピッチが10
mm未満または50mm超のいずれであっても後記するよう
に気泡の解消が不十分となる。また、カレンダロール1
2上のシート状ゴムSに対する上記くし羽の食い込み深
さdは、シート状ゴムSの厚みの半分以上であることが
好ましく、かつ上記厚みと等しくてシート状ゴムSを切
断するようにしてもよいが、この食い込み深さdが上記
厚みの半分よりも浅い場合は、気泡の解消が不十分にな
る。なお、上記くし羽21の材質は、カレンダロール1
2を構成する鉄板よりも軟質で、該鉄板12に接しても
鉄板12を傷つけないもの、例えば高密度ポリエチレン
等の合成樹脂が好ましい。
【0009】上記のくし羽21は、シート状ゴムSを搬
送するカレンダロール、換言すれば回転方向に沿った2
箇所で他のカレンダロールと接するカレンダロールであ
れば、任意のカレンダロールに対向して設置することが
できる。すなわち、図1に示す3本のカレンダロール1
1、12、13を上下方向の1列に配置した3本カレン
ダにあっては、中央の第2ロール12に対向して設けら
れる。また、図3に示すように、4本のロール16、1
7、18、19を上下方向の1列に配置した直線形の4
本カレンダにおいては、上から2番目の第2ロール17
および3番目の第3ロール18のいずれか一方または両
方に設けることができる。また、図4に示すように、上
下方向の1列に並ぶ3本のロール17、18、19の最
上段のロール17の前面に第1ロール16を配置した逆
L字形の4本カレンダにおいては、上下に並ぶ3本のロ
ール17、18、19の中央に位置する第3ロールに設
けることが好ましく、第2ロール17に設けることは、
設置空間が狭いため困難である。
【0010】
【作用】図1において、上記のように第2ロール上のシ
ート状ゴムSに多数本の筋を凹設することにより、シー
ト状ゴムS内に含まれていた気泡内の空気が抜け易くな
って気泡の個数が減少し、大きい気泡が小さくなる。し
かして、第1ロール11と第2ロール12とが接するニ
ップ部の上流側および第2ロール12と第3ロール13
とが接するニップ部の上流側には、それぞれゴムの滞留
によるバンクゴムB1 、B2 が形成されているが、くし
羽21の圧接で凹設された細い筋がロール12の回転に
伴って下流側(図1下側)のバンクゴムB2 に達する
と、上記の筋がこのバンクゴムB2 で埋められ、これに
よって筋の両側に位置するバンクゴムB2 が上記筋の側
に移動するようにバンクゴムB2 内に幅方向の流れが生
じ、上記の気泡を一層小さく、かつ少なくする。
【0011】ただし、くし羽21の取付けピッチが10
mm以下、すなわちシート状ゴムSに凹設される筋の間隔
が10mm以下では、上記バンクゴムB2 の移動が生じな
くなって気泡を小さく、少なくすることが困難になり、
反対に50mmを超えると、筋からの気泡の脱出が不十分
になる。また、くし羽21の食い込み深さが浅過ぎ、シ
ート状ゴムSの厚みの1/2未満になると、前記同様に
気泡の脱出がやや不充分になる。
【0012】なお、直線形の4本カレンダにおいて、図
3に示すように、第2ロール17および第3ロール18
の双方に対向してくし羽21を設置し、第2ロール17
上で1回目の筋付けをし、第3ローラ18との間のバン
クゴムB2 で筋を埋め、第3ロール18上で2回目の筋
付けを行い、第4ローラ19との間のバンクゴムB3で
筋を埋めるようにしたときは、気泡の大きさが一層小さ
くなり、その個数が一層減少する。
【0013】
【実施例】図1および図2に示すように、3本カレンダ
の第2ロール12に対向して多数個のくし羽21を30
mmピッチで設置した。すなわち、直径25mmのネジシャ
フト20に上記のくし羽21、リング状の滑り止めゴム
パッキング22およびスペーサとしてのナット23を交
互に嵌め、上記ナット23を締結して上記のくし羽21
を固定し、ネジシャフト20を第2ロール12の手前側
に平行に、くし羽21の先端を第2ロール12の軸中心
に向けて固定した。ただし、くし羽21は、高密度ポリ
エチレンからなる厚み1mmの板を卵形(長径55mm、短
径40mm)に切り取って製作した。なお、図1におい
て、14、15はバンク受け台であり、必要に応じて設
置される。
【0014】上記の3本カレンダを使用し、下記の表1
に記載した配合Aおよび配合Bのシリコーンゴム組成物
を圧延し、プレス加硫して実施例1〜8および比較例1
〜6のシリコーンゴムシートを製造した。表1におい
て、シリコーンゴムAはポリメチルビニルシロキサン構
造をもつシリコーンゴム(信越化学工業社製、商品名
「KE958U」)、シリコーンゴムBは同じくポリメ
チルビニルシロキサン構造をもつシリコーンゴム(信越
化学工業社製、商品名「KE971U」)であり、加硫
剤(有機過酸化物)はジクミルパーオキサイド(信越化
学工業社製、商品名「C−3」)である。
【0015】 表 1 配合A 配合B シリコーンゴムA 100 部 − シリコーンゴムB − 100 部 有機過酸化物 1.4 部 1.9 部
【0016】上記表1の配合物を使用し、3本カレンダ
(ロール温度45℃、周速度2m/分)で種々の厚みの
シリコーンゴムシートを圧延し、更に170℃で20分
の加硫を行った。ただし、実施例1〜10では、第2ロ
ールに対向して上記のくし羽21を30mmのピッチで取
付け、その食い込み深さを種々に変更した。また、比較
例1〜4では、くし羽を外してシリコーンゴムシートを
製造した。その加工条件および気泡の発生状況を下記の
表2および表3に記載する。なお、実施例を「実」と、
また比較例を「比」と略記した。
【0017】 表 2 実1 実2 実3 実4 比1 比2 比3 比4 配合 A A B B A A B B ゴムシート厚み(mm) 1 3 1 3 1 3 1 3 くし羽の有無 有 有 有 有 無 無 無 無 くし羽の食込み深さ(%) 100 100 100 100 0 0 0 0 気泡個数(個/m2) 直径0.5 〜3mm 0 2 0 2 23 54 26 57 直径 3 〜5mm 0 0 0 0 3 11 3 12
【0018】 表 3 実5 実6 実7 実8 実9 実10 配合 A A B B A A ゴムシート厚み(mm) 1 1 3 3 1 3 くし羽の有無 有 有 有 有 有 有 くし羽の食込み深さ(%) 75 50 75 50 25 25 気泡個数(個/m2) 直径0.5 〜3mm 0 0 2 3 13 18 直径 3 〜5mm 0 0 0 0 0 2
【0019】上記の表2および表3から明らかなよう
に、実施例1〜10は、いずれも気泡の発生個数が比較
例に比して大幅に減少した。特にくし羽の食込み深さを
50%以上に設定した実施例1〜8は、大きい気泡が皆
無になると共に、小さい気泡の個数も3個以下であっ
た。これに対して比較例1〜4は、くし羽を使用しなか
ったため、小さい気泡および大きい気泡が双方とも多量
に発生した。
【0020】
【発明の効果】以上に説明したように、請求項1に記載
された発明は、シリコーンゴムシートをカレンダで圧延
して成形する際、カレンダロール上に延展されてカレン
ダロールと共に移動するシート状ゴムに該シート状ゴム
の幅方向に所定の間隔で並ぶ多数個の針またはフィン状
のくし羽の先端を圧接して上記シート状ゴムに多数本の
細い筋をシート状ゴムの長さ方向と平行に凹設し、この
多数本の細い筋を上記くし羽の下流側ロールニップ部手
前に滞留してバンクを形成しているバンクゴムで埋めた
後、上記の下流側ロールニップ部で圧延する方法である
から、上記筋の形成によって配合物中で気泡を形成して
いるる空気の大部分が逃げて、気泡の個数が減少し、か
つ大きさが小さくなり、更に筋がバンクゴムで埋められ
る際に生じるバンクゴムの流れによって残りの気泡が減
少し、かつその大きさが小さくなり、気泡欠点のない高
品質のシリコーンゴムシートが得られる。
【0021】また、請求項2に記載した発明は、請求項
1に記載した発明において、そのくし羽の配列ピッチを
10〜50mmに設定し、その先端をシート状ゴムにその
厚みの半分以上食い込ませるものであるから、上記気泡
の個数減少とサイズの縮小を一層効率的に行うことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施装置の要部の側面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】他の実施装置の側面図である。
【図4】更に他の実施装置の側面図である。
【符号の説明】
S:シート状ゴム B1 、B2 、B3 : バンクゴム 11、12、13、16、17、18、19:カレンダ
ロール 20:ネジシャフト 21:くし羽 22:パッキング 23:ナット P:くし羽の取付けピッチ d:くし羽の食い込み深さ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコーンゴムをカレンダロールで圧延
    してシート状に成形するシリコーンゴムシートの製造方
    法において、カレンダロール上に延展されてカレンダロ
    ールと共に移動するシート状ゴムに該シート状ゴムの幅
    方向に所定の間隔で並ぶ多数個の針またはフィン状のく
    し羽の先端を圧接して上記シート状ゴムに多数本の細い
    筋をシート状ゴムの長さ方向と平行に凹設し、この多数
    本の細い筋を上記くし羽の下流側ロールニップ部手前に
    滞留するバンクゴムで埋めた後、上記の下流側ロールニ
    ップ部で圧延することを特徴とするシリコーンゴムシー
    トの製造方法。
  2. 【請求項2】 くし羽の配列ピッチを10〜50mmに設
    定し、その先端をシート状ゴムにその厚みの半分以上食
    い込ませて多数本の細い筋を凹設する請求項1記載のシ
    リコーンゴムシートの製造方法。
JP23429194A 1994-09-02 1994-09-02 シリコーンゴムシートの製造方法 Pending JPH0872080A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100466233B1 (ko) * 2001-12-28 2005-01-14 한국타이어 주식회사 뱅크량 조절장치
CN102848511A (zh) * 2012-08-28 2013-01-02 泰州市亚美橡胶制品有限公司 一种输送胶辊的生产方法

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