JPH0871946A - ピストンリングの装着方法 - Google Patents

ピストンリングの装着方法

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JPH0871946A
JPH0871946A JP21082094A JP21082094A JPH0871946A JP H0871946 A JPH0871946 A JP H0871946A JP 21082094 A JP21082094 A JP 21082094A JP 21082094 A JP21082094 A JP 21082094A JP H0871946 A JPH0871946 A JP H0871946A
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JP
Japan
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piston ring
piston
diameter
tool
expanded
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP21082094A
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English (en)
Inventor
Juzo Saijo
重三 西條
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Sanyo Machine Works Ltd
Original Assignee
Sanyo Machine Works Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ピストンリングを全周均等に拡径してピスト
ンの外周の溝に衝撃力少なく確実に嵌着する。 【構成】 ピストンリング1を拡径工具5の円錐部5m
の外周で拡径し、拡径されたピストンリング1の平坦な
両端面をクランプ工具6でクランプして、ピストンリン
グ1の内径をピストン3の外径より少し大きな一定値に
維持する。クランプ工具6に固定されたピストンリング
1をピストン3の外周に嵌挿し、ピストンリング1がピ
ストン3の溝4と対向する位置になると、クランプ工具
6のクランプを解除して、ピストンリング1を自己復帰
力で溝4に嵌着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ピストンの外周に形成
された溝にC形のピストンリングを一旦拡径して嵌着す
るピストンリングの装着方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば図3に示すように、自動車のエン
ジン等のピストン3は、外周の周方向に形成された複数
の溝4の夫々にC形のピストンリング1を嵌着してい
る。ピストンリング1は、図4に示すように、一部に切
口2を有する弾性のC形リングで、特別な工具で拡径し
てピストン3の外周の溝4の位置まで嵌挿され、自らの
弾性復帰力で溝4に嵌着される。
【0003】かかるピストンリング1のピストン3への
装着方法として、図5(a)〜(d)に示す工具8を使
った方法が一般的である。工具8は、先端開口から拡径
する円錐部8mと、円錐部8mの最大径と同一外径の円
筒部8nを有する。円筒部8nの内径は、ピストン3の
外径より少し大きく設定される。
【0004】工具8を使ってピストンリング1は、次の
ようにピストン3に装着される。図5(a)に示すよう
に、工具8の円錐部8mの先端部外周にピストンリング
1を嵌挿し、ピストンリング1を扱き工具(図示せず)
で円錐部8mの外周に摺動させて、ピストンリング1を
半径方向に拡径する。次に、図5(b)に示すように、
所定の内径に拡径されたピストンリング1を円錐部8m
から円筒部8nに移動させる。
【0005】而して後、図5(c)に示すように、工具
8の円筒部8nをピストン3の外周に嵌挿し、円筒部8
nの先端開口をピストン3の所定の溝4のエッジに合わ
せる。この状態を保持して、図5(d)に示すように、
円筒部8nの外周の拡径されたピストンリング1を円筒
部8nの先端開口まで摺動させてピストン3の溝4の真
上まで移動させると、ピストンリング1は弾性復帰力で
縮径して溝4に嵌着される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】工具8の円錐部8mを
使ってのピストンリング1の拡径方法は、ピストンリン
グ1の全周を均等に変形させて拡径するのに効果的であ
る。ところが、工具8で拡径されたピストンリング1の
内径は、ピストン3の外径と工具8の円筒部8nの肉厚
の和以上の大きさとなって、ピストンリング1が拡げら
れ過ぎとなり、ピストン3の溝4に嵌着したときに永久
変形が残って、ピストン3への装着性が悪くなる可能性
があった。また、ピストン3の外径より過分に拡径され
たピストンリング1をピストン3の溝4に弾性復帰力で
嵌着するときの衝撃力が大きくて、ピストン3に傷が発
生することがあり、工具8やピストンリング1の取り扱
いに注意を要した。
【0007】上記問題を解決するピストンリング装着方
法として、ピストンリングの切口に工具を差し込んで切
口を開けることでピストンリングを拡径し、そのままピ
ストンリングをピストンに嵌挿する方法が知られてい
る。この方法の場合、ピストンリングの拡径が、ピスト
ンリングをピストンに嵌挿できるだけの最小の範囲で行
えて、ピストンリングに永久変形が残る可能性が少なく
なり、また、ピストンリングをピストンの溝に嵌着する
ときの衝撃力が小さく抑制できる。しかし、ピストンリ
ングの切口を工具で拡げるため、ピストンリングの全周
を均等に変形させて拡径することが難しくなって、ピス
トンリングが局部的に大きく変形してピストンの溝に嵌
まら無くなる不具合が発生することがあった。更に、ピ
ストンリングの切口を拡げる工具に製作難易度の高い特
殊形状のものを必要とする不具合があった。また、ピス
トンリングが工具で拡げられ過ぎないように、ピストン
リングが局部的に変形しないように拡径するのに注意と
時間を要して、作業性が悪い問題があった。
【0008】本発明の目的とするところは、ピストンリ
ングを均等に最小の内径に拡径して、ピストンの溝に衝
撃力少なく嵌着する作業性の良いピストンリング装着方
法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、ピストンリン
グを円錐状拡径工具の外周面に摺動させて、ピストンリ
ングの内径がピストンの外径より少し大きくなるまでピ
ストンリングを拡径し、拡径されたピストンリングの軸
方向の両端面部分をクランプ工具でクランプしてピスト
ンリングの拡径された内径を維持しておいて、ピストン
リングをピストンの外周に嵌挿してリング装着用溝の位
置に在るときに、クランプ工具によるクランプを解除し
てピストンリングをその弾性復帰力で溝に嵌着するよう
にしたことを特徴とする。
【0010】
【作用】円錐状の拡径工具で拡径されたピストンリング
をクランプ工具でクランプして、そのままピストンリン
グをピストンの外周に嵌挿するようにすると、ピストン
リングの拡径は、ピストンリングがピストンに嵌挿でき
るだけの最小の範囲で実施できて、ピストンリングが開
き過ぎて永久変形が残る可能性がほとんど無くなり、か
つ、ピストンの溝に嵌着するときの衝撃力が小さく抑制
される。また、ピストンリングを円錐状工具で拡径する
ため、ピストンリングを全周均等に変形させて拡径する
ことが容易になる。
【0011】
【実施例】本発明においては、例えば図1に示されるよ
うな拡径工具5とクランプ工具6を使って、図1(a)
〜(e)に示す工程でピストンリング1をピストン3の
溝4に装着する。
【0012】拡径工具5は、先端開口から外径が拡大す
る円錐部5mと、円錐部5mの最大外径と同一外径の円
筒部5nを有する。円錐部5mの外周でピストンリング
1が拡径され、円筒部5nの外周で拡径されたピストン
リング1の内径が維持される。円筒部5nの外径は、ピ
ストン3の外径より少し大きく設定される。クランプ工
具6は、拡径されたピストンリング1の軸方向両端面を
着脱可能に挾持して、拡径されたピストンリング1の内
径を維持する。
【0013】まず図1(a)に示すように、拡径工具5
の円錐部5mの外周にピストンリング1を嵌挿し、扱き
工具7等を使用してピストンリング1を円筒部5nに向
けて扱きながら拡径する。ピストンリング1が円筒部5
nの外周に達すると、ピストンリング1の内径が円筒部
5nの外径までに拡径され、そのまま円筒部5nの外周
に支持される。このようにピストンリング1を円錐状拡
径工具5で拡径すると、ピストンリング1を全周均等に
変形させて拡径することが容易になる。次に、図1
(b)に示すように、円筒部5nの外周に嵌挿されたピ
ストンリング1の両端面をクランプ工具6でクランプす
る。
【0014】尚、ピストンリング1を拡径してクランプ
する工程は、ピストンリング1のクランプ工具6で拡径
可能なように弱くクランプしておいてピストンリング1
を拡径工具5で拡径し、拡径した直後にクランプ工具6
でピストンリング1を強くクランプするようにしてもよ
い。
【0015】拡径されたピストンリング1をクランプ工
具6でクランプすると、図1(c)に示すように、ピス
トンリング1から拡径工具5を外す。拡径されたピスト
ンリング1の内径は、クランプ工具6のクランプにて一
定に維持される。次に、図1(d)に示すように、クラ
ンプ工具6でクランプされたピストンリング1をピスト
ン3の外周に嵌挿し、所望の溝4と対向する位置にピス
トンリング1が位置すると、クランプ工具6によるピス
トンリング1のクランプを解除する。すると、図1
(e)に示すように、拡径されたピストンリング1が自
己の弾性復帰力で縮径して対応する溝4に嵌着する。ク
ランプ工具6は、ピストン3から離脱して次のピストン
リングのクランプに向う。
【0016】拡径されたピストンリング1をクランプ工
具6でクランプして、そのままピストン3の外周に嵌挿
するため、ピストンリング1の拡径値は、ピストンリン
グ1がピストン3に嵌挿できるだけの最小値でよくな
る。このようにピストンリング1の拡径値を最小値に設
定すると、ピストンリング1の開き過ぎが防止できて、
ピストン3に嵌着したときに永久変形が残る可能性がほ
とんど無くなる。また、拡径されたピストンリング1を
ピストン3の溝4に嵌着するときの衝撃力が最小に抑制
されて、ピストン3を傷付ける可能性も大幅に少なくな
る。
【0017】なお、拡径工具5とクランプ工具6の構
造、使用例は、図1に示されるものに限らず、たとえば
図2(a)および(b)に示すようにすることも可能で
ある。すなわち、まず、図2(a)に示すように、ピス
トンリング1をクランプ工具6で軽くクランプした状態
で拡径工具5を押し上げてピストンリング1を拡径さ
せ、拡径したピストンリング1をクランプ工具6でしっ
かりとクランプする。次に、図2(b)に示すように、
ピストン3を拡径工具5の先端に同軸状に突き合わせて
ピストン3を装着した後、拡径工具5をピストン3を介
して押し下げ、ピストンリング1が所望の溝4の位置に
達した時、ピストンリング1をクランプ工具6から解放
することにより溝4に嵌着させる。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、拡径工具で拡径された
ピストンリングをクランプ工具でクランプして、そのま
まピストンに嵌挿するため、ピストンリングがピストン
に嵌挿できるだけの最小値でピストンリング1を拡径す
ればよく、このようにすることでピストンリングの開き
過ぎによる永久変形発生の防止が可能となり、また、ピ
ストンリングをピストンの溝に嵌着するときの衝撃力が
最小に抑制できて、ピストン側の傷発生が抑制される。
【0019】また、ピストンリングを円錐状拡径工具で
拡径するため、ピストンリングを全周均等に変形させて
拡径することが技術的、作業的に容易にできるようにな
り、ピストンへの確実な装着が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の各装着工程でのピストンリングと
工具の断面図。
【図2】別の実施例を示す各装着工程でのピストンリン
グと工具の断面図。
【図3】ピストンの正面図。
【図4】図3のピストンにおけるピストンリングの平面
図。
【図5】従来のピストンリング装着方法を説明するため
の各装着工程でのピストンリングと工具の断面図。
【符号の説明】
1 ピストンリング 3 ピストン 4 溝 5 拡径工具 5m 円錐部 5n 円筒部 6 クランプ工具

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピストンリングを円錐状拡径工具の外周
    面に摺動させて、ピストンリングの内径がピストンの外
    径より少し大きくなるまでピストンリングを拡径する工
    程と、拡径されたピストンリングの軸方向の両端面部分
    をクランプ工具でクランプして、ピストンリングの拡径
    された内径を維持する工程と、クランプ工具でクランプ
    されたピストンリングをピストンの外周に、ピストン外
    周のリング装着用溝の位置まで嵌挿して、クランプ工具
    によるクランプを解除し、ピストンリングをその弾性復
    帰力で溝に嵌着する工程とを含むピストンリングの装着
    方法。
JP21082094A 1994-09-05 1994-09-05 ピストンリングの装着方法 Withdrawn JPH0871946A (ja)

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Cited By (6)

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Effective date: 20011106