JPH0871346A - 高温脱じんフィルタの保持装置 - Google Patents

高温脱じんフィルタの保持装置

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JPH0871346A
JPH0871346A JP20869294A JP20869294A JPH0871346A JP H0871346 A JPH0871346 A JP H0871346A JP 20869294 A JP20869294 A JP 20869294A JP 20869294 A JP20869294 A JP 20869294A JP H0871346 A JPH0871346 A JP H0871346A
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Kenji Tagashira
田頭  健二
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  • Filtering Of Dispersed Particles In Gases (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 セラミックス等で構成される多孔質固体フィ
ルタの振動による破損を防ぎ、かつ、熱によってフィル
タに応力が発生することを防ぐようにする。 【構成】 多孔質固体よりなるフィルタ2の両端部を支
持端9,10によって保持し、フィルタ2を両端保持し
て振動による破損を防止する。また一方の支持端10を
多孔質固体とは異なる線膨張率をもつ材料で構成し、こ
の支持端10の長さを、フィルタ2の使用時の高温雰囲
気において支持端10の円筒部分10aの熱による長さ
方向伸びがフィルタ2の熱による長さ方向の伸びと等し
くなるように設定する。また、支持端10には二重円筒
構造の媒体注入区画10aが形成されており、起動時な
どの温度変化時にフィルタ2と支持端10との間に相対
変位を生じさせないようそこに媒体を注入して支持端1
0の伸びを制御し、支持端10の端部と同筒部分10a
の端部との相対変位をなくしてフィルタ2に熱応力が発
生しないようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、加圧流動床ボイラ等に
使用する高温脱じん器におけるフィルタの保持装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】図2に従来の高温脱じん器を示す。この
脱じん器は、下部にガス入口1、上部にガス出口3を有
し、その内部に、上端が閉鎖され、かつ、下端が開口し
た多孔質セラミックス等の多孔質固体よりなる円筒状の
脱じんフィルタ2が上下方向に配置されている。脱じん
器は、円筒状の胴部5、胴部5の上部を閉鎖する天板7
及び胴部5の下方に連設された逆円錐状のホッパ部6か
ら構成され、ホッパ部6の下端にはダスト排出口4が設
けられている。
【0003】前記脱じん器の内面には耐火断熱材8が内
張りされている。脱じんフィルタ2の下端部は、胴部5
に固定された支持部材14によって支持され、高温下に
おける脱じんフィルタ2の長さ(軸)方向への伸びによ
って生ずる応力からのがれるように片端支持となってい
る。
【0004】この脱じん器においては、ガス入口1より
脱じん器内に入ったダストを含む高温ガスは、脱じんフ
ィルタ2の下部から脱じんフィルタ2内へ入り、そのフ
ィルタ2の内面から外面へ向かって流れる際に濾過さ
れ、脱じんフィルタ2の外面から清浄なガスが流れ出
る。この清浄なガスは、ガス出口3から脱じん器外へ送
られる。
【0005】一方、脱じんフィルタ2の内面に付着した
ダストは、ある厚み以上になると剥離して落下し、ダス
ト排出口4を経て図示しないダストホッパへ収容され
る。また、前記のダストの剥離を促進するために、パル
ス状等の空気流を脱じんフィルタ2の外面から内面へ向
かって流す逆洗を行うこともある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記した従来の高温脱
じん器においては、高温下における脱じんフィルタの長
さ方向への伸びによって生ずる応力をのがれるために、
脱じんフィルタが片端支持となっているために、次のよ
うな問題点があった。
【0007】(1)脱じんフィルタの横方向からの振
動、例えば地震などを受けた場合、すべての曲げ応力を
下端の支持部1ヶ所で受けることになりフィルタが破損
する。
【0008】(2)横方向への弱い振動(例えば、この
脱じん器を設置している装置が定常的に稼働している場
合)であっても、支持部には大きな曲げモーメントが発
生する。従って、脱じんフィルタ1本当りの長さを長く
とることができない。
【0009】本発明は、高温脱じん器における脱じんフ
ィルタの振動による破損を防ぎ、かつ、温度変化によっ
て脱じんフィルタに応力が発生するのを効果的に防ぐよ
うに構成した高温脱じんフィルタの保持装置を提供する
ことを課題としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明では、セラミック
スなどのぜい性材料でできた高温脱じんフィルタを曲げ
の発生が少なく、同時に熱伸びによって発生するフィル
タ内部応力を低くおさえて保持するために次の手段を採
用した。すなわち、本発明による高温脱じんフィルタの
保持装置では、脱じんフィルタの一端部を脱じん器胴部
に固着された第1の部材により保持し、脱じんフィルタ
の他端部を膨張調整用の媒体注入区画を有し脱じんフィ
ルタの熱膨張を吸収可能な第2の部材により保持し、高
温雰囲気における脱じんフィルタの熱膨張によって脱じ
んフィルタ内部に脱じんフィルタの許容応力以上の応力
が生じないように調整可能に構成した。
【0011】本発明の保持装置における第1の端材は脱
じんフィルタの上端部に配置し、媒体注入区画をもつ第
2の部材は脱じんフィルタの下端部に配置してよい。媒
体注入区画には加熱・冷却媒体を流すための加熱・冷却
媒体入口と加熱・冷却媒体出口とを設けた構造とするこ
とができる。
【0012】
【作用】本発明による高温脱じんフィルタの保持装置で
は、脱じんフィルタの一端部を脱じん器胴部に固着され
た第1の部材で保持すると共に、脱じんフィルタの他端
部を膨張調整用の媒体注入区画を有し脱じんフィルタの
熱膨張を吸収可能な第2の部材により保持する構成とし
ているので熱的に安定した状態と熱的に安定していない
状態のいづれの場合も、脱じんフィルタとそれを保持す
る部材との熱伸び量の差による応力発生を次のように防
止することができる。
【0013】(1)脱じんフィルタを保持する部材のう
ち少なくとも第1の部材は、熱的に安定した状態におい
て、脱じんフィルタの雰囲気温度と同じ温度下におかれ
る。この条件下で第2の部材と脱じんフィルタとを接続
する部分の相対変位が、接続されるべき脱じんフィルタ
の端面に対して零(もしくは応力が許容値以下となる
量)となるような構造とすることにより、脱じんフィル
タとそれを保持する部材との熱伸び量の差に起因する応
力の発生を防止する。
【0014】(2)熱的に安定していない条件下にあっ
ては、膨張調整用の媒体注入区画に熱媒体を注入するこ
とにより、第2の部材を加熱または冷却でき、第2の部
材の伸び量を脱じんフィルタの伸びに合わせて調整し、
脱じんフィルタに発生する応力を許容値以下に抑制す
る。
【0015】
【実施例】以下、本発明による高温脱じんフィルタの保
持装置を図1に示した一実施例に基づいて具体的に説明
する。なお、図1において、図2に示した従来の脱じん
器と同じ構成の部分には同一符号を付してあり、それら
についての重複する説明は省略する。
【0016】図1に示す脱じん器は、図2に示した従来
の脱じん器と同様に胴部5、ホッパ部6、および天板7
から構成されておりその胴部5とホッパ部6の内面には
耐火断熱材8が内張りされている。この目的は、胴部5
とホッパ部6の材料を保護し、同時に両部材の温度を低
く(100℃以下程度)抑えて温度による長手方向の寸
法変化を極力小さくするためである。
【0017】胴部5には耐熱性材料(一般的にはステン
レス材)製の支持端9と10が溶接などの方法で固定さ
れており、第1の支持端9には、キャップ11が取り付
けられておりシール材12a,12bによりガスのシー
ルと脱じんフィルタ2の上部の保持を同時に行なってい
る。
【0018】もうひとつの第2の支持端10は、下方に
向って伸びた二重円筒構造の媒体注入区画10aを持っ
ており二重円筒構造の端部で脱じんフィルタ2の下部を
固定している。その固定部分にはセラミック接着材13
が充填されている。図1において、その他の構成は図2
に示した従来の脱じん器と同じである。
【0019】図1に示した脱じん器において、ダストを
含むガスは、ガス入口1から脱じん器内に入り、脱じん
フィルタ2の下部から脱じんフィルタ2の内面を通過す
る際に濾過され、脱じんフィルタ2の外面から清浄なガ
スだけが流れ出る。濾過されたガスはガス出口3から脱
じん器外に送られる。
【0020】一方、脱じんフィルタ2の内面に付着した
ダストは、ある厚み以上になると剥離して落下しダスト
排出口4を経てダストホッパ(図示せず)にたまる。ま
た、剥離を促進するためにパルス状の空気などにより逆
洗をおこなうこともある。
【0021】次に、図1の脱じん器のフィルタ保持装置
における媒体注入区画10aの具体的構成とその機能に
ついて説明する。媒体注入区画10aの長さは脱じんフ
ィルタ2を構成する材料および支持端10を構成する材
料の線膨張率から決定する。
【0022】以下に具体的な一例を示す。なおこの例
は、熱的に安定したときのものである。
【0023】(I) フィルタの線膨張率 α1 =4×1
-6/℃(ある種のセラミックス)、 (II) 第2の支持端の線膨張率 α2 =2×10-5/℃
(ある種のステンレス鋼)、 (III)雰囲気温度 T2 =850℃ (IV) 初期温度 T1 =20℃ (V) フィルタ1本の長さ L1 =2000mmとする。
【0024】熱的に安定しているとき850℃における
脱じんフィルタの伸びΔLは ΔL=(T2 −T1 )・L1 ・α1 (mm) (1)式 =(850−20)(2000)(4×10-6) =6.64mm つまり6.64mmだけ下方に向って伸びることになるの
で、支持端10の媒体注入区画10aが同量、下方に伸
びれば脱じんフィルタ2と支持端10の熱伸びによる相
対変位は零となり、脱じんフィルタ2にかかる軸方向の
応力(圧縮あるいは引張り)も零とすることができる。
媒体注入区画10aに必要な長さL2 は(1)式を変形
して L2 =ΔL/(T2 −T1 )α2 =6.64/(850−20)(2×10-5) =400mm となる。
【0025】次に熱的に安定していない場合を考える。
安定していない状態としては、次の2つが考えられる。
【0026】(1)装置を冷間から使用する場合であっ
て脱じん器の入口と出口のガス温度が大きく異なる場
合。 この場合、本実施例の構造では、支持端10および媒体
注入区画10a部分の温度が先に上昇するため、脱じん
フィルタ2の伸び量よりも支持端10の伸び量が多くな
り、脱じんフィルタ2に引張り応力が発生する。この応
力を低減させる必要が生じた場合は、媒体注入区画10
aの加熱・冷却媒体入口15から、冷却用の流体を入れ
て媒体注入区画10aの温度を下げて伸び量を小さくし
て脱じんフィルタ2に生ずる応力を下げる。
【0027】(2)装置を高い負荷から低い負荷へ変え
る場合。 この高温脱じん器を取付けた装置の負荷が下がり、高温
脱じん器の入口ガス温度が下がる場合である。この場
合、先の例と反対に脱じんフィルタ2の伸び量が支持端
10の伸び量よりも大きくなるため脱じんフィルタ2に
圧縮応力が発生する。この応力を低減させるには、媒体
注入区画10aの加熱・冷却媒体入口15から加熱用の
流体を入れて媒体注入区画10aの温度を上げ支持端1
0を伸ばす。このようにして脱じんフィルタに許容応力
以上の応力が生じないよう調整される。
【0028】
【発明の効果】以上のとおり、本発明による高温脱じん
フィルタの保持装置では、脱じんフィルタの一端部を脱
じん器胴部に固着された第1の部材により保持し、脱じ
んフィルタの他端部を第2の部材により保持しているの
で脱じんフィルタは横方向からの振動を受けても脱じん
フィルタの支持部には大きな曲げ応力が発生しない。
【0029】また、前記した第2の部材には膨張調整用
の媒体注入区画を有しているので、そこに加熱・冷却媒
体を流して第2の部材の温度を調整し脱じんフィルタと
第2の部材の熱伸び差を許容範囲に抑えることができ
る。以上のように本発明によれば、従来の装置では信頼
性の低かったセラミックス製の脱じんフィルタを高い信
頼性のもとで使用できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る脱じん器の構造を示す
断面図。
【図2】従来の脱じん器の構造を示す断面図。
【符号の説明】
1 ガス入口 2 脱じんフィルタ 3 ガス出口 4 ダスト排出口 5 胴部 6 ホッパ部 7 天板 8 耐火断熱材 9 第1の支持端 10 第2の支持端 10a 媒体注入区画 11 キャップ 12a,12b シール材 13 セラミック接着材 15 加熱・冷却媒体入口 16 加熱・冷却媒体出口

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高温脱じん器における脱じんフィルタの
    保持装置において、該脱じんフィルタの一端部を脱じん
    器胴部に固着された第1の部材により保持し、該脱じん
    フィルタの他端部を膨張調整用の媒体注入区画を有し該
    脱じんフィルタの熱膨張を吸収可能な第2の部材により
    保持し、高温雰囲気における該脱じんフィルタの熱膨張
    によって該脱じんフィルタ内部に該脱じんフィルタの許
    容応力以上の応力が生じないよう調整可能に構成したこ
    とを特徴とする高温脱じんフィルタの保持装置。
JP20869294A 1994-09-01 1994-09-01 高温脱じんフィルタの保持装置 Expired - Fee Related JP3294016B2 (ja)

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CN108543352A (zh) * 2018-06-14 2018-09-18 成都易态科技有限公司 滤芯接头及其组件

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