JPH0869122A - リサイクル現像剤用トナー及びリサイクル現像法 - Google Patents

リサイクル現像剤用トナー及びリサイクル現像法

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JPH0869122A
JPH0869122A JP6203263A JP20326394A JPH0869122A JP H0869122 A JPH0869122 A JP H0869122A JP 6203263 A JP6203263 A JP 6203263A JP 20326394 A JP20326394 A JP 20326394A JP H0869122 A JPH0869122 A JP H0869122A
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JP
Japan
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toner
treatment agent
surface treatment
developer
developing device
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Application number
JP6203263A
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English (en)
Inventor
Masatake Inoue
雅偉 井上
Takeshi Arakawa
健 荒川
Yutaka Aso
裕 阿蘇
Akira Fujisawa
亮 藤澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Mita Industrial Co Ltd
Original Assignee
Mita Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 少なくとも着色剤が分散された定着用樹脂粒
子から成るリサイクル現像剤用トナーにおいて、前記樹
脂粒子は、機械的衝撃力が作用する条件下で微粒の表面
処理剤との混合により表面処理され、該表面処理剤が該
樹脂粒子表面に埋め込まれていることを特徴とすること
を特徴とする。 【効果】 かかるトナーを用いてリサイクル現像を行う
ことにより、回収トナーの混入による急激な現像剤の物
性低下を緩和することができ、この結果、リサイクル現
像によりカブリやトナー飛散等のない安定な画像を形成
することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機やプリンター等
の電子写真装置に使用されるリサイクル現像法及び該現
像法に用いるリサイクル現像剤用のトナーに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に電子写真における画像形成は、感
光体表面を帯電(主帯電)し、次いで画像露光を行って
感光体表面上に静電像を形成し、これを現像器内に充填
されている現像剤により現像して可視像化されたトナー
像を形成し、該トナー像を所定の用紙に転写し、転写後
の感光体上に残存しているトナー像をクリーニングブレ
ード等の手段で除去することにより一サイクルの画像形
成工程が完了するというものである。上記の現像剤とし
ては、例えば着色樹脂組成物から成る顕電性トナーと磁
性キャリヤとから成る二成分系磁性現像剤が代表的であ
り、現像器中に設けられた現像剤搬送用スリーブによ
り、該現像剤を磁気ブラシの形で現像域に搬送し、この
磁気ブラシを感光体上の静電像に摺擦し、トナーを静電
像上に付着せしめることにより現像が行われる。
【0003】最近になって、トナーの再利用を目的とし
て、クリーニングにより除去回収されたトナーを、再び
現像器中に循環して再度現像に使用するリサイクル現像
法が多く提案され、実際の電子写真装置にも適用されて
いる。このリサイクル現像法が適用されているのは、一
般に有機感光体(OPC)を用いた安価な低速機であ
る。このリサイクル現像法においては、現像器内にはス
タート用現像剤が充填されており、該現像剤中のトナー
が消費されて一定濃度以下になると、トナー供給用ホッ
パーからバージントナーが補給され、またクリーニング
によって回収された回収トナーも補給される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、上述した
リサイクル現像法においては、クリーニングによって回
収されて再使用に供される回収トナーの物性が、スター
ト現像剤中に含まれるトナー或いは現像器中に補給され
るバージントナーの物性と異なるという問題がある。例
えば、トナー表面は、シリカやアルミナ等の処理剤で表
面処理され、流動性等の物性が安定に保持されるように
なっているが、一旦現像に供されて感光体表面に付着
し、その後クリーニングにより回収されたトナーは、ク
リーニングによる外的応力や回収後に現像器内に搬送す
る過程で加わる力などにより、表面処理剤が外されたり
或いはトナー粒子中に埋没してしまい、流動性や帯電量
が低いものとなってしまう。従って、回収トナーが現像
器中に補給されるにしたがい現像剤中のトナー物性が低
下し、かぶりやトナー飛散を生じるという不都合が生じ
るのである。
【0005】さらに現像器中には、トナー濃度センサが
設けられており、トナーとキャリヤとから成る現像剤の
トナー濃度(T/D)を一定の範囲にコントロールする
ようになっている。このトナー濃度コントロールは、現
像剤の透磁率に対応して現像剤中のトナー濃度も変化す
ることを利用したものであり、トナー濃度センサによ
り、現像剤の透磁率を検出し、該センサの出力値に応じ
て現像器中にトナーを補給することにより行われる。
【0006】しかるに、前述した回収トナーの補給によ
る現像剤の物性変化は、このようなトナー濃度コントロ
ールにも悪影響を与える。例えば図3の曲線Aは、スタ
ート現像剤における濃度センサの出力(現像剤の透磁率
に対応)とトナー濃度(T/D)との関係を示すが、こ
の曲線によれば、トナー補給のON−OFFのしきい値
をセンサ出力値3Vに設定しておけば、トナー濃度が3.
5%以下になると現像器内にトナーが補給される。しか
し、回収トナーが現像器内に補給されるようになると、
現像剤の物性変化により、濃度センサの出力とトナー濃
度との関係は、例えば曲線Bに示される様に変化してし
まう。従って、上述したしきい値の設定では、一定のト
ナー濃度を保持することが困難となってしまうのであ
る。
【0007】従って、本発明の目的は、クリーニング等
の機械的応力下に置かれた場合にも表面処理剤の脱落が
有効に防止され、リサイクル現像を有効に行うことがで
きるリサイクル現像用トナーを提供することにある。本
発明の他の目的は、上記トナーを用いたリサイクル現像
剤によりリサイクル現像を有効に行う方法を提供するこ
とにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、少なく
とも着色剤が分散された定着用樹脂粒子から成るリサイ
クル現像剤用トナーにおいて、前記樹脂粒子は、機械的
衝撃力が作用する条件下で微粒の表面処理剤との混合に
より表面処理され、該表面処理剤が該樹脂粒子表面に埋
め込まれていることを特徴とすることを特徴とするリサ
イクル現像用トナーが提供される。
【0009】本発明によればさらに、感光体上に形成さ
れた静電像を、現像器中に充填されたスタート現像剤に
より現像してトナー像を形成し、該トナー像を所定の用
紙に転写し且つ感光体上に残存するトナーをクリーニン
グ手段で回収し、前記現像器中にバージントナー及び前
記クリーニング手段により回収されたトナーを補給しな
がら現像を繰り返して行うリサイクル現像法において、
上記トナーを用いたリサイクル現像剤により現像を行う
ことを特徴とするリサイクル現像法が提供される。
【0010】
【作用】リサイクル現像法では、初期の現像はスタート
現像剤を用いて行われ、現像の繰り返しによってトナー
が一定量消費されると、現像剤のトナー濃度を保持する
ためにバージントナーや回収トナーが補給される。従っ
て、スタート現像剤中のバージントナー(以下、単にス
タートトナーと呼ぶことがある)も補給用バージントナ
ーも回収トナーとして現像器中にリサイクルされ、繰り
返して使用に供される。
【0011】本発明においては、このようなリサイクル
されるトナーの表面処理剤が、トナー粒子表面に埋め込
まれているため、現像に際してのクリーニング等によっ
てトナー粒子に外的圧力が加わった場合にも表面処理剤
が容易に脱落せず、この結果、リサイクルによるトナー
の物性低下が有効に回避され、かぶりやトナー飛散等の
トラブルを生じることなく、安定に現像を行うことが可
能となるものである。かかる本発明のリサイクルトナー
は、通常、磁性キャリヤと組み合わせて二成分系磁性現
像剤として現像に供されるものであり、スタートトナー
及び補給用バージントナーとして使用される。
【0012】また上記リサイクルトナーにおいて、表面
処理剤の埋め込みは、トナー粒子と表面処理剤とを機械
的衝撃力下に混合攪拌することによって行われる。機械
的衝撃力下での混合攪拌は、例えば邪魔板や羽根の如き
ブレードを有する回転混合機を用いて、機械的衝撃力を
主体とし、粒子の相互作用を含めて圧縮、摩擦、剪断等
の機械的力を繰り返し作用させながら行われる。このよ
うな回転混合機は、例えば奈良機械製作所よりハイブリ
ダイザーの名称で市販されている。
【0013】本発明において、上記表面処理剤の埋め込
みの程度は、下記式(1): 表面処理剤付着率(重量%)=(A/B)×100 (1) 式中、Aはキャリヤと混合後のトナーの表面処理剤付着
量 Bはキャリヤと混合前のトナーの表面処理剤付着量 で定義される表面処理剤付着率が50乃至90%の範囲
とすることが好ましい。即ち、この付着率が50%より
も低いと、表面処理剤の埋め込みの程度が浅く、キャリ
ヤとの混合により容易に表面処理剤が脱落してしまうた
め、リサイクルによるトナーの物性低下を有効に防止す
ることが困難となる傾向があり、また90%よりも高い
と、表面処理剤の埋め込みの程度が深すぎて、例えばト
ナーの流動性が不満足となる傾向がある。尚、キャリヤ
との混合前後のトナー表面処理剤付着量は、トナー粒子
を適当な篩にかけた後、ICP発光分析等により表面処
理剤量を測定することによって行うことができる。また
表面処理剤付着率の調整は、例えば前記ハイブリダイザ
ーによる混合攪拌時間等の攪拌条件を調整することによ
って容易に行われる。
【0014】上述したリサイクルトナーを用いてのリサ
イクル現像では、補給用バージントナーとクリーニング
装置から回収された回収トナーとを予め混合した状態で
現像器中に補給することが好適である。これにより、現
像器内の現像剤の物性が均一で安定したものとなり、回
収トナーの混合による画像への影響がほとんどないもの
となる。また本発明のリサイクル現像法においては、回
収トナーの物性低下が有効に防止されているため、現像
器中の現像剤のトナー濃度をセンサによって検出し、該
検出値に基づいてバージントナー及び回収トナーを現像
器中に補給することにより、一定のトナー濃度を有効に
保持することができる。特にトナー補給のON−OFF
制御のしきい値となるセンサ検出値を、画像形成サイク
ルの動作時間に応じて変化させることにより、常に一定
のトナー濃度を保持することができる。尚、画像形成サ
イクルの動作時間は、例えば現像器に設けられている現
像剤搬送用スリーブの動作時間に相当するから、該スリ
ーブの駆動モータの駆動時間の積算値に応じてしきい値
を変化させればよい。
【0015】
【発明の好適態様】
(電子写真装置)本発明のリサイクル現像法を好適に実
施する電子写真装置の一例を簡略して示す図1におい
て、感光体ドラム1の周囲には、主帯電装置2、光学系
3、現像装置4、転写用帯電装置5及びクリーニングブ
レード等のクリーニング装置6が、この順序に設けられ
ており、さらに感光体ドラム1に隣接して定着装置7が
設けられている。
【0016】即ち、主帯電装置2により感光体ドラム1
表面が帯電され、次いで光学系3による画像露光が行わ
れ、感光体ドラム1上には静電像が形成される。この静
電像は、現像装置4により現像され、可視像化されたト
ナー像が形成され、転写用帯電装置5によって所定の用
紙8上に転写される。転写されたトナー像を有する用紙
8は、定着装置7に導入され、熱、圧力等によって該ト
ナー像の定着が行われる。一方、転写後の感光体ドラム
上に残存するトナーは、クリーニング装置6により感光
体ドラム1表面から除去され、回収される。このように
して画像形成サイクルの一行程が完了する。
【0017】(現像装置)上記の現像装置4は、内部に
マグネットを有する現像剤搬送用スリーブ10と現像器
11とを備えており、現像器11内には現像剤が充填さ
れている。即ち、この現像剤がスリーブ10によって磁
気ブラシの形で搬送され、この磁気ブラシが感光体ドラ
ム1表面に摺擦され、静電像に帯電トナーが付着するこ
とによりトナー像が形成されるものである。
【0018】この現像装置4の構造を図2に示す。図1
及び図2から理解される様に、現像器11は、仕切り壁
20によって2つの室4a及び4bに区画されており、
各室内に、それぞれスパイラル21及び22が設けられ
ている。また仕切り壁20には、トナー濃度センサ23
が設けられている。さらに一方の室4bは、スパイラル
24を内蔵するトナー補給用ホッパー25に連通してお
り、このホッパー25の上部には、補給用バージントナ
ーが充填されたトナータンク26が配置されている。即
ち、トナータンク26内のバージントナーは、ホッパー
25内に供給され、スパイラル24によって現像器11
内の室4b内に補給される。室4b内に補給されたバー
ジントナーは、スパイラル22及び21によって室4b
と4aとの間を往復し、既に現像器11内に存在してい
る現像剤と混合され、室4aからスリーブ10に供給さ
れて現像に供される。尚、スリーブ10はモータ26に
よって駆動回転し、ホッパー25内のスパイラル24
は、モータ26とは別個に独立駆動するモータ27によ
って駆動回転され、モータ27は、トナー濃度センサ2
3の検出出力によってON−OFF制御される。
【0019】一方、ホッパー25に連通して回収トナー
貯留槽30が設けられており、前述したクリーニング装
置6によって回収されたトナーは、自然落下或いは吸引
により、貯留槽30内に一時的に収容される。この貯留
槽30内には、底部にスパイラル31が設けられ、その
先端はホッパー25内にまで延びており、且つ該先端部
にはパドル32が設けられており、このパドル32は、
スパイラル24に隣接している。即ち、回収トナーは、
スパイラル31及びパドル32によってホッパー25内
に送り込まれ、スパイラル24によって補給用のバージ
ントナーと混合攪拌され、該バージントナーと共に現像
器11内に補給されて現像に供される。尚、通常、スパ
イラル31及びパドル32は、スリーブ10の駆動モー
タ26に連結された駆動伝達手段(例えばウオーム、ギ
ヤ等)により、スリーブ10と一体に駆動し得る様にな
っている。
【0020】(トナー)本発明においては、上記の現像
装置4によりリサイクル現像を行うに際して、スタート
現像剤中のスタートトナー及び補給用のバージントナー
として、トナー粒子表面に表面処理剤が埋め込まれたも
のが使用される。
【0021】トナー粒子;トナー粒子は、それ自体公知
のものであり、定着用樹脂中に、着色剤顔料及び必要に
より帯電制御剤、離型剤等のトナー配合剤が分散された
ものが使用される。例えば定着用樹脂としては、トナー
に要求される定着性と検電性とを有するもの、具体的に
はスチレン系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、ポリエ
ステル樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコン樹脂、ポリア
ミド樹脂、変性ロジン等が使用され、好ましくはスチレ
ン−アクリル系樹脂が使用される。
【0022】着色剤顔料は、通常、定着用樹脂媒質10
0重量部当り2乃至20重量部、特に5乃至15重量部
の量で使用されるが、その適当な例は次の通りである。 黒色顔料 カーボンブラック、アセチレンブラック、ランブラッ
ク、アニリンブラック。 黄色顔料 黄鉛、亜鉛黄、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネ
ラルファストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネー
ブルスイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエロ
ーG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローG、
ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パ
ーマンネントイエローNCG、タートラジンレーキ。 橙色顔料 赤口黄鉛、モリブテンオレンジ、パーマネントオレンジ
GTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、イン
ダスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレン
ジG、インダスレンブリリアントオレンジGK。 赤色顔料 ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀カドミウ
ム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾ
ロンレッド、ウオッチングレッドカルシウム塩、レーキ
レッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレー
キ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリア
ントカーミン3B。 紫色顔料 マンガン紫、ファストバイオレットB、メチルバイオレ
ットレーキ。 青色顔料 紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクト
リアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタ
ロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化
物、ファーストスカイブルー、インダスレンブルーB
C。 緑色顔料 クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、
マラカイトグリーンレーキ、ファナルイエローグリーン
G。 白色顔料 亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛。 体質顔料 バライト粉、炭酸バリウム、クレー、シリカ、ホワイト
カーボン、タルク、アルミナホワイト。
【0023】また帯電制御剤としては、例えばニグロシ
ンベース(C.I.50415)、オイルブラック
(C.I.26150)、スピロンブラック等の油溶性
染料、含金属アゾ染料、ナフテン酸金属塩、アルキルア
リチル酸の金属塩、脂肪酸石ケン、樹脂酸石ケン等が使
用される。これら帯電制御剤の配合量は、通常、定着用
樹脂100重量部当たり、0.1乃至10重量部、特に0.
5乃至5重量部である。
【0024】また現像により形成され且つ所定の用紙に
転写されたトナー像の定着を熱定着により行う場合に
は、熱定着時に離型性を付与するために離型剤が配合さ
れるが、かかる離型剤としては、通常、ポリレフィン系
樹脂、特に低分子量のポリプロピレンが好適に使用され
る。このような離型剤の使用量は、通常、定着用樹脂媒
質100重量部当たり0.1乃至6重量部の量で配合され
る。
【0025】定着用樹脂中に上述したトナー配合剤を分
散させたトナー粒子は、粉砕分級法、溶融造粒法、スプ
レー造粒法、重合法等のそれ自体公知の方法で製造し得
るが、粉砕分級法が一般的である。例えば各トナー成分
を、ヘンシェルミキサー等の混合機で前混合した後、二
軸押出機等の混練装置を用いて混練し、この混練組成物
を冷却した後、粉砕し、分級してトナー粒子とする。か
かるトナー粒子の粒径は、一般にコールターカウンター
によるメジアン径が5乃至15μm、特に7乃至12μ
mの範囲内にあるのがよい。
【0026】表面処理剤;上述したトナー粒子は、表面
処理剤により表面処理されるが、このような表面処理剤
としては、例えば粒径が0.005 乃至0.05μm 微粒子状の
シリカ粉末やアクリル粉末等の樹脂粉末が好適に使用さ
れ、中でもオルガノポリシロキサン、シラザン等により
表面処理された疎水性気相法シリカ等が好適である。か
かる表面処理剤は、トナー粒子の流動性を向上させ、粒
子相互の凝集を防止し且つ一定の流動性を保持させるた
めのものである。
【0027】また上記と組み合わせて、それよりも粒径
の大きい(通常、0.05乃至1.0μm)のスペーサ粒子を
使用することもできる。このスペーサ粒子は、転写効率
を向上させる作用を有する。即ち、スペーサー粒子の外
添により、トナー像と感光体表面の潜像との結合を弱め
て、トナー像の剥離が容易に行われるようにし、これに
よりトナー像転写工程での転写効率を向上させ得るもの
である。また感光体として、特に有機感光体を使用した
場合には、スペーサー粒子の外添により、現像に際して
感光体表面を磨耗させ、常にバージンな表面で現像を行
うことができるという利点もある。このスペーサー粒子
としては、上記粒径を有する有機或いは無機の不活性定
形粒子であれば、何れをも使用し得るが、一般には、磁
性粉やアルミナ等が使用される。特に磁性粉をスペーサ
粒子として用いた場合には、トナー飛散を有効に防止で
きるという利点もある。かかる磁性粉として適当なもの
としては、以下のものを例示することができる。
【0028】四三酸化鉄(Fe3 4 )、三二酸化鉄
(γ−Fe2 3 )、酸化鉄亜鉛(ZnFe2 4 )、
酸化鉄イットリウム(Y3 Fe5 12)、酸化鉄カドミ
ウム(CdFe2 4 )、酸化鉄ガドリウム(Gd3
5 12)、酸化鉄銅(CuFe2 4 )、酸化鉄鉛
(PbFe1219)、酸化鉄ニッケル(NiFe
2 4 )、酸化鉄ネオジウム(NdFeO3 )、酸化鉄
バリウム(BaFe1219)、酸化鉄マグネシウム(M
gFe2 4 )、酸化鉄マンガン(MnFe2 4 )、
酸化鉄ランタン(LaFeO3 )、鉄粉(Fe)、コバ
ルト粉(Co)、ニッケル粉(Ni)等、これらの中で
も特にマグネタイト(四三酸化鉄)が好適である。
【0029】上述した表面処理剤は、一般的に、トナー
粒子当たり0.1乃至2.0重量%、特に0.1乃至1.5重量
%の量で使用される。本発明において、上記表面処理剤
は、機械的衝撃下でトナー粒子と混合攪拌され、その表
面に埋め込まれる。その埋め込みの程度は、前記式
(1)で定義される表面処理剤付着率が50乃至90重
量%となる範囲である。
【0030】(スタート現像剤)本発明のリサイクル現
像法においては、上述したトナーと磁性キャリヤとの混
合物をスタート現像剤として使用する。この磁性キャリ
ヤとしては、フェライトや鉄粉等のそれ自体公知のもの
が使用され、その粒径は、通常、50乃至120μm 、
特に85乃至105μm の範囲にある。また磁性キャリ
ヤとトナーとの混合比は、一般に98:2乃至90:1
0の重量比、特に97:3乃至92:8の重量比にある
のがよい。
【0031】(現像方法)上述したスタート現像剤を用
いての現像装置4によるリサイクル現像は、現像器11
中の現像剤のトナー変化で示すと、次の行程で進行す
る。 スタート現像剤トナーによる現像。 スタート現像剤トナー+補給用バージントナー+回収
トナーによる現像。 補給用バージントナー+回収トナーによる現像。 回収トナーによる現像。
【0032】本発明において、補給用バージントナーと
しても、前述した表面処理剤が埋め込まれたトナーが使
用され、このバージントナーは、回収トナーと予め混合
されて現像器11中に補給される。この補給のタイミン
グは、現像器11のトナー濃度が一定値以下になった時
に行われる。即ち、トナー濃度センサ23の濃度検出出
力値が予め設定したしきい値になった時に、モータ27
が一定時間駆動し、ホッパー25内のスパイラル24が
作動してバージントナーが現像器11中に供給される。
一方、クリーニング装置6によって回収された回収トナ
ーは、貯留槽30内に収容され、スリーブ10の駆動と
同時に、即ち現像動作中に駆動するスパイラル31及び
パドル32によってホッパー25内に送り込まれ且つホ
ッパー25内のバージントナーと混合攪拌されている。
したがって、回収トナーはバージントナーと共に現像器
11中に補給されて現像に供される。
【0033】このように、回収トナーを、予め補給用の
バージントナーと混合されて現像器11内に補給するこ
とにより、現像剤の均質性が保持され、また現像剤の急
激な物性低下を防止する上で極めて好適である。
【0034】本発明方法においては、上述した現像器1
1内へのトナーの補給のON−OFFのしきい値を、複
写時間、例えばスリーブ10を駆動するモータ26の駆
動時間の積算値に応じて設定して変化させることが好ま
しい。即ち、該モータ26の駆動時間の積算値が一定時
間となる毎にON−OFFのしきい値を設定しておくの
である。特に前述したトナーを用いた本発明では、回収
トナーの物性低下が有効に抑制されているため、回収ト
ナーが現像器11中に補給されても現像剤の物性変化が
ほとんどないので、常に一定のトナー濃度を保持する様
に調整することが可能となるのである。尚、感光体ドラ
ム1としては、有機感光体のみならず、非晶質セレン、
非晶質シリコン等の公知の感光体を使用することができ
るが、一般的には有機感光体がコスト等の見地から好適
である。
【0035】
【実施例】本発明を次の例で更に説明する。
【0036】(実施例1)トナーの調製 ;下記の処方により、各剤を二軸押出機を
用いて溶融混練し、この混練物をジェットミルで粉砕
し、風力分級機で分級し、平均粒径が10.0μm のトナ
ー粒子を得た。 −トナー処方− 定着用樹脂: 100重量部 着色剤 : 10重量部 電荷制御剤: 1重量部 離型剤 : 5重量部
【0037】上記で調製したトナー粒子に対し、中心粒
径が0.015 μm の疎水性シリカ粉末(キャボット社製T
S−720)を0.3重量%添加し、ヘンシェルミキサー
で2分間混合して付着させた。次いで、奈良機械製作所
製ハイブリダイザーを使用し、羽根回転数6000rpm
で5分間、上記表面処理剤(疎水性シリカ)の固定化処
理を行い、表面処理トナーを得た。
【0038】スタート現像剤の調製;上記のトナー45
gと、平均粒径が80μm のフェライトキャリヤ(パウ
ダーテック社製:FL184−150)965gとを3
リットルのポリ容器に入れ、ボールミルで混合して(7
5rpm,2時間)、トナー濃度4.5%のスタート現像剤を
調製した。尚、このフェライトキャリヤとの混合前後の
表面処理トナーを、それぞれ篩にかけて疎水性シリカ粉
末の付着率を測定し、その結果を表1に示す。
【0039】実験 有機感光体を用いた三田工業社製複写機DC−2556
を、図1に示したリサイクル方式マシンに改造し、上記
のスタート現像剤を使用し、且つ上記で調製したトナー
を補給用バージントナーとして、下記条件で3万枚の連
続複写を行い、T/D制御性、かぶり及びトナー飛散の
評価を行った。その結果を表1に示す。感光体表面電
位:800V ドラム−スリーブ間バイアス電圧:300V ドラム/スリーブ周速比:3.0 尚、トナー濃度の制御は、図4に示すフローチャートに
したがってセンサ出力によりトナー補給のON−OFF
制御しきい値を変化させることにより行った。また各試
験項目の評価は以下のようにして行った。
【0040】T/D制御性;現像剤中のトナー濃度を3.
8%に安定させることができたものを○とし、しきい値
の変化を調整してもトナー濃度を3.8%に安定させるこ
とができなかったものを×として示した。 かぶり;1枚目(初期)及び3万枚目の画像におけるか
ぶり濃度で示した。 トナー飛散;実験終了後のマシン内及び3万枚目の画像
におけるトナー飛散の程度を目視で判断し、次の基準で
示した。 ○:トナー飛散なし。 △:トナー飛散はやや認められたが、画像に影響はな
い。 ×:画像にトナー落ちが認められる程、トナー飛散が生
じた。
【0041】(実施例2)表面処理剤(疎水性シリカ)
の固定化処理条件を、 羽根回転数:6000rpm 処理時間 :3分間 に変更して実施例1と同様に表面処理トナーを得た。こ
の表面処理トナーを補給用バージントナーとして使用
し、且つ該表面処理トナーを用いて実施例1と同様にし
て調製したスタート現像剤を用いた以外は、実施例1と
全く同様の実験及び測定を行った。その結果を表1に示
す。
【0042】(実施例3)表面処理剤(疎水性シリカ)
の固定化処理条件を、 羽根回転数:8000rpm 処理時間 :5分間 に変更して実施例1と同様に表面処理トナーを得た。こ
の表面処理トナーを補給用バージントナーとして使用
し、且つ該表面処理トナーを用いて実施例1と同様にし
て調製したスタート現像剤を用いた以外は、実施例1と
全く同様の実験及び測定を行った。その結果を表1に示
す。
【0043】(比較例1)表面処理剤(疎水性シリカ)
の固定化処理条件を、 羽根回転数:8000rpm 処理時間 :15分間 に変更して実施例1と同様に表面処理トナーを得た。こ
の表面処理トナーを補給用バージントナーとして使用
し、且つ該表面処理トナーを用いて実施例1と同様にし
て調製したスタート現像剤を用いた以外は、実施例1と
全く同様の実験及び測定を行った。その結果を表1に示
す。
【0044】(比較例2)表面処理剤(疎水性シリカ)
の固定化処理を行っていないトナーを補給用バージント
ナーとして使用し、且つ該未処理トナーを用いて実施例
1と同様にして調製したスタート現像剤を用いた以外
は、実施例1と全く同様の実験及び測定を行った。その
結果を表1に示す。
【0045】
【表1】 尚、比較例2では、約1万枚の複写でT/D制御が困難
となった。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、シリカ粉末等の表面処
理剤を、機械的衝撃下でトナー粒子と混合攪拌すること
によってトナー粒子表面に埋め込むことにより、リサイ
クル現像にトナーを使用した時の表面処理剤の脱落を有
効に防止することが可能となり、リサイクル現像により
カブリやトナー飛散等のない安定な画像を形成すること
ができる。また、トナーの現像器中への補給のON−O
FF制御のセンサ出力しきい値を、画像形成時間によっ
て調整することにより、回収トナーが使用された場合に
も常に一定のトナー濃度を保持することが可能となっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のリサイクル現像方法を好適に実施する
ための電子写真装置の一例を示す図。
【図2】図1の装置に使用される現像装置の要部を示す
図。
【図3】トナー濃度センサの出力とトナー濃度との関係
を示す線図。
【図4】実施例の実験において、トナー補給のON−O
FF制御を行うトナー濃度センサの出力のしきい値の変
化を示す図。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年8月30日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 15/08 115 507 C 21/10 G03G 9/10 331 21/00 326 (72)発明者 藤澤 亮 大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田工 業株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも着色剤が分散された定着用樹
    脂粒子から成るリサイクル現像剤用トナーにおいて、 前記樹脂粒子は、機械的衝撃力が作用する条件下で微粒
    の表面処理剤との混合により表面処理され、該表面処理
    剤が該樹脂粒子表面に埋め込まれていることを特徴とす
    ることを特徴とするリサイクル現像用トナー。
  2. 【請求項2】 前記トナーは磁性キャリヤと組み合わせ
    て使用される請求項1に記載のリサイクル現像剤用トナ
    ー。
  3. 【請求項3】 前記トナーは、下記式(1): 表面処理剤付着率=(A/B)×100 (1) 式中、Aはキャリヤと混合後のトナーの表面処理剤付着
    量 Bはキャリヤと混合前のトナーの表面処理剤付着量 で定義される表面処理剤付着率が50乃至90%の範囲
    にある請求項2に記載のリサイクル現像剤用トナー。
  4. 【請求項4】 感光体上に形成された静電像を、現像器
    中に充填されたスタート現像剤により現像してトナー像
    を形成し、該トナー像を所定の用紙に転写し且つ感光体
    上に残存するトナーをクリーニング手段で回収し、前記
    現像器中にバージントナー及び前記クリーニング手段に
    より回収されたトナーを補給しながら現像を繰り返して
    行うリサイクル現像法において、 前記スタート現像剤中のトナー及び補給用バージントナ
    ーとして、少なくとも着色剤が分散された定着用樹脂粒
    子と表面処理剤とから成り、機械的衝撃力が作用する条
    件下で微粒の表面処理剤との混合により表面処理され、
    該表面処理剤が該樹脂粒子表面に埋め込まれているトナ
    ーを使用することを特徴とするリサイクル現像法。
  5. 【請求項5】 前記トナーは、前記式(1)で定義され
    る表面処理剤付着率が50乃至90%の範囲にある請求
    項4に記載のリサイクル現像法。
  6. 【請求項6】 回収トナーを補給用バージントナーと共
    に現像器中に供給する請求項4に記載のリサイクル現像
    法。
  7. 【請求項7】 現像器中のトナー濃度を検出するセンサ
    からの出力に基づいてトナーの現像器内への供給をON
    −OFF制御するしきい値を、画像形成サイクルの動作
    時間に応じて変化させながらトナー濃度の制御を行う請
    求項4に記載のリサイクル現像法。
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