JP3009825B2 - 画像形成方法 - Google Patents

画像形成方法

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JP3009825B2
JP3009825B2 JP6209461A JP20946194A JP3009825B2 JP 3009825 B2 JP3009825 B2 JP 3009825B2 JP 6209461 A JP6209461 A JP 6209461A JP 20946194 A JP20946194 A JP 20946194A JP 3009825 B2 JP3009825 B2 JP 3009825B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トナーをリサイクルし
て用いる画像形成方法に関し、より詳細には、帯電制御
剤を含有しないにもかかわらず、転写効率が良く、長時
間にわたり所望の濃度の複写画像が得られる長寿命のト
ナーを用いた、リサイクルシステムを有する静電式複写
機、レーザービームプリンタなどの電子写真式画像形成
装置において好適に用いられる画像形成方法に関する。
より詳細には、リサイクルシステムにおいて安定した画
像出力が得られる長寿命の二成分系現像剤用トナーを用
いた画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に電子写真法は、光導電性材料より
なる感光層を有する感光体に均一な静電荷を与えた後、
画像露光を行うことにより当該感光体の表面に静電潜像
を形成する。次にこの静電潜像を、現像工程において現
像剤により現像してトナー像を形成する。そして、得ら
れたトナー像を、転写工程で紙等の転写材に転写した
後、加熱あるいは加圧等により定着することにより複写
画像を得る。
【0003】上記転写工程において、トナー像を構成す
るトナーの全部が転写材に転写されるわけではなく、ト
ナーの一部は転写されずに感光体上に残留する。従っ
て、転写工程後、感光体上に残留したトナーを回収して
再利用すれば非常に経済的である。このような観点か
ら、転写工程の次のクリーニング工程においてトナーを
回収し、この回収トナー(リサイクルトナー)を再び現
像工程に供給してリサイクルする画像形成方法が提案さ
れている。
【0004】このようなトナーのリサイクルシステムを
採用する場合、トナーが良好な帯電安定性を有すること
が要求される。従来のトナーは、通常帯電性を安定化さ
せる目的で、金属錯塩などの帯電制御剤をトナー粒子中
に有しており、これらの帯電制御剤のなかで、トナー粒
子表面近傍に存在するものが摩擦帯電において機能す
る。帯電制御剤として、負帯電性のトナーには、クロム
のような金属を含有する含金属錯体染料(例えばアゾ系
染料)、オキシカルボン酸金属錯体(例えばサリチル酸
金属錯体)などの負電荷制御剤が使用され(特開平3−
67268号公報)、そして正帯電性のトナーにはニグ
ロシンのような油溶性染料、アミン系制御剤などの正電
荷制御剤が使用されている(特開昭56−106249
号公報)。
【0005】こうしたトナー粒子表面近傍に存在する電
荷制御剤は、一般に、例えばキャリアの粒子等との摩擦
によりトナー粒子表面から脱離しやすい。リサイクルシ
ステムに使用されるトナーは、単にキャリアとの摩擦攪
拌だけでなく、ブレードで感光体表面から残留トナーを
掻き取り回収するクリーニング工程、回収されたトナー
を現像工程に搬送する搬送工程などにおいても種々の外
力を受けやすく、その結果、電荷制御剤のトナー粒子表
面からの脱離の頻度は著しく高い。
【0006】従って、リサイクルシステムにおいては、
電荷制御剤がトナー粒子表面に十分存在するトナーと電
荷制御剤が脱離したリサイクルトナーとで現像剤が構成
されることとなり、電荷制御剤が脱離したトナーは十分
な帯電制御機能が得られないため現像剤全体の帯電安定
性が得られなくなる。そして、リサイクルトナーの含有
量が増加するに従って、良好な複写画像が得られなくな
るという問題が生じる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
課題を解決するものであり、その目的とするところは、
トナーのリサイクルによっても現像剤の現像特性が変化
しない画像形成方法を提供することにある。本発明の他
の目的は、現像剤中のリサイクルトナーの含有量が増加
しても良好な複写画像が得られる画像形成方法を提供す
ることにある。本発明の他の目的は、現像剤の寿命を高
める画像形成方法を提供することにある。本発明のさら
に他の目的は、帯電制御剤を全く含有せず、しかも長期
間にわたりトナーが安定した帯電性能を有するため、カ
ブリが少なく充分な濃度の像を転写効率よく、長期間に
わたり、安定に形成し得る画像形成方法を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】二成分系現像剤用トナー
をリサイクルして用いる画像形成方法であって;該トナ
ーが、定着用樹脂および該樹脂中に分散された磁性粉末
を含有するトナー粒子を含み;該定着用樹脂が、アニオ
ン性極性基を有する樹脂を含む組成物でなり;該磁性粉
末が、該定着用樹脂100重量部に対して0.1から5
重量部の割合で該トナー粒子中に含有され、そして;該
トナーをメタノールで抽出したときの抽出液の280か
ら350nmの領域に実質的に吸収ピークを有さず、か
つ400から700nmの領域における吸光度が実質的
にゼロであり;そのことにより上記目的が達成される。
【0009】好適な実施態様においては、上記磁性粉末
は、上記定着用樹脂100重量部に対して0.5から3
重量部の割合で含有される。
【0010】好適な実施態様によれば、上記トナー粒子
の体積基準平均粒径は5から15μmであり、該トナー
粒子表面には体積基準平均粒径が0.05から1.0μ
mのスペーサー粒子が付着している。
【0011】
【作用】本発明の画像形成方法に用いる二成分系現像剤
用トナーは、アゾ系染料、オキシカルボン酸金属錯体な
どの帯電制御剤をいっさい含有しない。従って、後述の
ように帯電制御剤に起因するスペントが発生しないため
長期間にわたり高画像品質の複写が行われ得る。このト
ナーは帯電制御剤をいっさい含有しないため、該トナー
からはあらゆる化学的あるいは物理的手段によってもこ
のような帯電制御剤、つまり染料系の化合物は全く検出
されない。例えば本発明に用いられるトナーからは、こ
れらの化合物は化学反応により検出されない。あるい
は、本発明に用いられるトナーの有機溶媒抽出液から
は、これらの化合物に起因する吸収ピークが全く検出さ
れない。例えば本発明に用いられるトナーを有機溶媒、
例えばメタノールで抽出すると、該抽出液は、280〜
350nmの領域に実質的に吸収ピークを有さず、かつ
400〜700nmの領域における吸光度が実質的にゼ
ロである。ここで実質的に吸収ピークを有さずとは、ト
ナー0.1gをメタノール50mlで抽出した抽出液に
ついて、吸収ピークが全く検出されないか、検出された
としてもそのピーク位置における吸光度が0.05以下
であることをいう。同様に、吸光度が実質的にゼロであ
るとは、トナー0.1gをメタノール50mlで抽出し
た抽出液の吸光度が0.05以下であることをいう。
【0012】本発明の画像形成方法に用いる二成分系現
像剤用トナーにおいては、上記帯電制御剤が含有されな
いことに起因する帯電量の不安定性を次の事柄により補
っている。まずその第1にはトナー粒子中の定着用樹脂
にアニオン性極性基を有する樹脂を用いることであり、
第2には、トナー粒子中に磁性粉末を所定の割合で含有
させることである。さらに必要に応じて、トナー粒子の
表面に所定の粒径のスペーサー粒子を付着させることに
より、感光体から転写紙上への転写効率が高められる。
【0013】上記について、以下に詳細に説明する。
【0014】本発明の画像形成方法に用いるトナーのメ
タノール抽出液の200〜700nmにおける吸光度曲
線を図1に示す。この曲線に示されるように、この抽出
液は各帯電制御剤に起因するピークを全く有していな
い。つまり280〜350nmの領域に実質的に吸収ピ
ークを有さず、かつ400〜700nmの領域における
吸光度が実質的にゼロである。これに対してアゾ系クロ
ム錯塩染料を帯電制御剤として含有するトナーのメタノ
ール抽出液の吸光度曲線は400〜700nm、特に5
50〜570nmの範囲の領域にピークを有し(図
2)、そして、サリチル酸金属錯体を帯電制御剤として
含有するトナーのメタノール抽出液の吸光度曲線は28
0〜350nmの範囲の領域にピークを有する(図
3)。
【0015】上記帯電制御剤を含有するトナーのメタノ
ール抽出液に、帯電制御剤に起因する吸収が認められる
ということは、トナー粒子表面に帯電制御剤がかなりの
高濃度で存在しているためである。
【0016】スペントの発生によりキャリアの帯電性が
不充分となった現像剤のキャリアをメタノール抽出し、
その400〜700nmにおける吸光度を調べると、そ
の領域において、帯電制御剤に起因するピークが認めら
れる。例えば、図2に、その吸光度曲線が示される、ア
ゾ系クロム錯塩染料を含有するトナーを長時間使用し、
スペントが発生したときの、そのキャリアのメタノール
抽出液の吸光度曲線を図4に示す。図4においては、図
2における帯電制御剤と同様の位置にピークが認められ
る。従来においては、スペントは、トナーの定着用樹脂
がキャリアの粒子表面に付着して樹脂膜を形成するため
に生じると考えられていたが、上記事実により、スペン
ト発生の主な原因のひとつは帯電制御剤のトナー粒子か
らのキャリアの粒子表面への移行にあるということがわ
かった。
【0017】発明者らは、さらに帯電制御剤とスペント
との関係を調べるために、次の実験を行った。まず帯電
制御剤としてアゾ系クロム錯塩染料を1.5重量%の割
合で含有するトナー粒子を有するトナーと、キャリアと
を混合し、現像剤とした。この現像剤のトナーとキャリ
アとの混合・攪拌操作を続けたときの経過時間とスペン
トによりキャリアの粒子表面に付着した付着物の重量と
の関係を図5に示す。付着物の重量は、付着物を有する
キャリアの総重量に対する百分率で、スペント率として
図5に示す。さらに、経過時間とトナーの帯電量との関
係を図6に示す。さらに上記帯電制御剤を含有しないト
ナー粒子を有するトナーとキャリアとを含む現像剤につ
いても、同様の測定を行った。その結果もあわせて図5
および6に示す。図5および6において、黒丸のプロッ
トは帯電制御剤を含有するトナーの測定値、白丸のプロ
ットは帯電制御剤を有していないトナーの測定値を示
す。図5および6から帯電制御剤を含有するトナーは帯
電制御剤を含有しないトナーに比べて、スペントにより
キャリアの粒子表面に付着物が多く形成され、帯電量の
低下の度合も大きいことがわかる。
【0018】スペントによりキャリアの粒子表面に付着
したトナー成分の重量を経時的に測定し、これを横軸に
(スペント量として示す)、そしてそのトナー成分中に
おける帯電制御剤の量を縦軸にとったグラフを図7に示
す。点線は、スペントにより付着したトナー成分が、ト
ナー粒子を形成する成分と同一であると仮定した場合に
おける帯電制御剤の量を示す。図7から、現像剤使用の
初期において帯電制御剤が大量に析出し、キャリアの粒
子表面に付着することがわかる。図7において、スペン
ト量の増大に伴って、測定値が点線で示される計算値に
近づくのは、これがトナーの補給のない閉鎖系での実験
結果であるためであり、複写機内でのトナーの入れ換え
がある場合には、両者の差は、さらに広がると考えられ
る。
【0019】さらに発明者らは、トナー粒子を構成して
いる成分とスペントとの関係を調べるため、帯電制御
剤、定着用樹脂、着色剤であるカーボンブラック、およ
びワックスと、キャリアとを各々混合・攪拌したときの
時間経過により生じたキャリアの粒子表面の付着物の重
量を測定した。その結果を図8に示す。図8において、
白丸は帯電制御剤、黒丸はカーボンブラック、四角は定
着用樹脂、そして三角はワックスを用いて試験を行った
ときの結果を示す。図8から帯電制御剤が最もスペント
によるキャリアの粒子表面への付着を起こしやすいこと
がわかる。
【0020】以上の事実から従来の二成分系磁性現像剤
のスペントによる帯電不良は次のように説明される。ま
ず、図9の上部に示すように現像剤の使用初期において
は、キャリアの粒子1がプラスに、そしてトナー2がマ
イナスに帯電しており、トナーは、負極性トナー21と
して存在している。この現像剤を使用しているとトナー
粒子中の帯電制御剤を主成分とするトナー成分がキャリ
アの粒子1の表面に付着する。このスペントにより形成
された付着物201はマイナスに帯電するためこの付着
物201に対してプラスの電荷を有するトナー、つまり
逆極性トナー22が形成される。この逆極性トナー22
がキャリアの粒子1表面に形成されるためトナー飛散が
発生したり、転写効率が低下する。
【0021】このように帯電制御剤は、上記のように、
重金属を含有する場合もあるため含有されないことが好
ましく、さらに上記のようにスペントの主な原因とな
り、トナー飛散の発生、転写効率の低下などを引き起こ
すため、本発明に用いられるトナーにおいては、この帯
電制御剤を全く含有しない。
【0022】この帯電制御剤を含有しないことに伴う帯
電量の不安定性、主として帯電量の不足は、上記のよう
に、第1には定着用樹脂にアニオン性極性基を有するト
ナーを用いることにより補われる。アニオン性極性基に
より定着用樹脂自体に負電荷が付与されるためトナー粒
子の帯電量の不足が補われる。この極性基は樹脂自体の
骨格に結合して存在するため、帯電制御剤のようにキャ
リアの粒子表面に移行し、スペントの原因となることは
ない。しかし逆に、トナー粒子の表面付近の帯電性は、
それ程大きくないので、現像時の磁気ブラシにおけるト
ナー粒子とキャリアの粒子とのクーロン力による結合は
未だ不充分である。従って、高速複写が行われるとキャ
リアの粒子との結合性が弱いため、トナーの飛散が充分
に抑制されない。トナーの飛散により複写機内が汚染さ
れ、複写物の画像にいわゆるカブリを生じるという欠点
がある。
【0023】本発明においては、上記のように第2の要
件として、トナー粒子中に磁性粉末を所定の割合で、つ
まり定着用樹脂100重量部に対して0.1〜5重量部
の割合で含有させることを採用しており、このことによ
りトナー粒子の帯電量の不足を補っている。トナー粒子
中に磁性粉末が含有されるため、トナー粒子とキャリア
の粒子間に磁気的な吸引力が生じる。このようにトナー
粒子とキャリアの粒子間のクーロン力に加えて磁気的な
吸引力が生じるため、トナーの飛散が防止される。一般
にトナー粒子1個あたりの帯電量が少ない程、所定の静
電潜像に付着するトナー粒子の数が増加するので、みか
けの現像感度が増大する。
【0024】上記磁性粉末のトナー粒子中の含有量は、
前述のように定着用樹脂あたり0.1〜5重量部であ
る。磁性粉末の含有量が0.1重量部を下まわると上記
のようにトナーの帯電量が不充分であるため、キャリア
の粒子と充分に結合せず、そのためトナーが飛散しやす
い。つまり複写物の画像に、いわゆるカブリを生じると
いう欠点がある。磁性粉末の含有量が5重量部を上まわ
るとキャリアの粒子とトナー粒子との結合力が大きくな
りすぎ、そのため静電潜像に充分にトナーが付着せず、
その結果、画像濃度が低くなる。
【0025】これまでに画像の解像度の向上などを目的
としてトナー粒子中に磁性粉末を含有させる(内添す
る)試みがなされている。例えば特開昭56−1062
49号公報には、10重量%のフェライトを含有するト
ナー粒子が開示され、特開昭59−162563号公報
には、5〜35重量%の磁性微粉末を含有するトナー粒
子が開示されている。しかし、いずれの場合においても
磁性粉末の量が過剰であるため、得られる複写物の画像
濃度が低くなる。特開平3−67268号公報には磁性
粉末を0.05〜2重量%の割合で外添したトナーが開
示されている。しかし、磁性粉末は、トナー粒子中に内
添されていないのでトナー粒子表面に不均一に付着しや
すく、トナー粒子とキャリアの粒子との間の磁気的吸引
力が不足する。上記いずれの従来技術においてもトナー
中に帯電制御剤が含有されているためスペントが生じる
などの問題を生じ得る。
【0026】上記のように本発明に用いられるトナー
は、帯電制御剤を有していないにも関わらずトナーが安
定な帯電性能を有する。このようなトナーをリサイクル
システムに用いた場合、外力による帯電制御剤のトナー
粒子からの脱離などが発生しないのでリサイクルトナー
の劣化が最小限に抑えられる結果、リサイクルトナーと
未使用トナーとの特性に大きな差がない。従って、リサ
イクルトナーと新規トナーとを混合して使用する場合に
おいても良好な画像品質を維持し得る。
【0027】本発明においては、さらにトナー像の転写
効率を高めるため、好ましくはトナー粒子表面に、粒径
が0.05〜1.0μmのスペーサー粒子を付着させ
る。このスペーサー粒子は、トナー粒子の流動性改良剤
として作用し得るとともに感光体の静電潜像に付着した
ときに感光体とトナー粒子との間に間隙を形成する。そ
のため長時間の複写によりトナーの帯電量が高くなった
としてもトナーが感光体表面から容易に転写され得るた
め転写効率が高くなる。
【0028】従来のトナーの流動性改良剤として粒径
0.015μm程度の微粒子が外添剤として用いられて
いるが、この様な粒子は感光体とトナー粒子との間に充
分な間隙を形成しないため上記の目的のスペーサー粒子
としては機能しない。
【0029】
【発明の好適態様】以下に、本発明の好適態様について
記載する。以下、本明細書において「低級アルキル基」
とは、炭素数1〜5のアルキル基をさしていう。
【0030】(定着用樹脂)本発明の画像形成方法に用
いる二成分系現像剤用トナーのトナー粒子に含まれる定
着用樹脂はアニオン性極性基を有する樹脂を含有する組
成物でなる。このような樹脂は、アニオン性極性基を有
する単量体を含む単量体を重合することにより得られ、
得られる樹脂は単独重合体であっても、共重合体であっ
てもよい。
【0031】定着用樹脂に用いる樹脂は、好適にはアニ
オン性極性基を有する単量体と他の単量体との共重合体
である。例えば、アニオン性基を有する単量体と他の単
量体とのランダム共重合体、ブロック共重合体あるいは
グラフト共重合体であり得る。
【0032】アニオン性極性基を有する単量体として
は、カルボン酸基、スルホン酸基、またはホスホン酸基
を有する単量体が挙げられ、カルボン酸基を有する単量
体が特に好適である。カルボン酸基を有する単量体とし
ては、エチレン性不飽和カルボン酸が用いられ、それに
は、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン
酸、フマール酸などがあり、無水マレイン酸のようなカ
ルボン酸基を形成し得る単量体、あるいはマレイン酸や
フマール酸のようなジカルボン酸の低級アルキルハーフ
エステルも使用され得る。スルホン酸基を有する単量体
としては、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−
2−メチルプロパンスルホン酸などが挙げられる。ホス
ホン酸基を有する単量体としては、2−アシッドホスホ
キシプロピルメタクリレート、2−アシッドホスホキシ
エチルメタクリレート、3−クロロ−2−アシッドホス
ホキシプロピルメタクリレートなどが挙げられる。
【0033】これらのアニオン性極性基含有単量体は、
遊離の酸であっても、ナトリウム、カリウムなどのアル
カリ金属、カルシウム、マグネシウムなどのアルカリ土
類金属、亜鉛などの塩であってもよい。
【0034】上記アニオン性極性基を有する単量体と必
要に応じて重合される他の単量体は、得られる重合体が
トナーに要求される定着性と帯電性とを有するように選
択され、エチレン性不飽和結合を有する単量体の1種ま
たはそれ以上の組み合わせが使用される。このような単
量体としては、アクリルエステル系単量体、モノビニル
芳香族系単量体、ビニルエステル系単量体、ビニルエー
テル系単量体、ジオレフィン系単量体、モノオレフィン
系単量体などがある。
【0035】アクリルエステル系単量体は、次の一般式
(I)で示される:
【0036】
【化1】
【0037】ここで、R1は水素原子または低級アルキ
ル基、R2は炭素数11以下の炭化水素基または炭素数
11以下のヒドロキシアルキル基である。
【0038】このような単量体としては、アクリル酸メ
チル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル
酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、
アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル
酸ヘキシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、β−
ヒドロキシアクリル酸エチル、γ−ヒドロキシアクリル
酸プロピル、δ−ヒドロキシアクリル酸ブチル、β−ヒ
ドロキシメタクリル酸エチルなどがある。
【0039】モノビニル芳香族系単量体は、次の一般式
(II)で示される:
【0040】
【化2】
【0041】ここで、R3は水素原子、低級アルキル基
またはハロゲン原子であり、R4は水素原子、低級アル
キル基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アミノ基、ニト
ロ基などであり、Φはフェニレン基である。
【0042】このような単量体としては、スチレン、α
−メチルスチレン、ビニルトルエン、α−クロロスチレ
ン、o−、m−、またはp−クロロスチレン、p−エチ
ルスチレンなどがある。
【0043】ビニルエステル系単量体は、次の一般式
(III)で示される:
【0044】
【化3】
【0045】ここで、R5は水素原子または低級アルキ
ル基である。
【0046】このような単量体としては、ギ酸ビニル、
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどがある。
【0047】ビニルエーテル系単量体は、次の一般式
(IV)で示される:
【0048】
【化4】
【0049】ここで、R6は炭素数11以下の1価の炭
化水素基である。
【0050】このような単量体としては、ビニルメチル
エーテル、ビニルエチルエーテル、ビニル−n−ブチル
エーテル、ビニルフェニルエーテル、ビニルシクロヘキ
シルエーテルなどがある。
【0051】ジオレフィン系単量体は、次の一般式
(V)で示される:
【0052】
【化5】
【0053】ここで、R7、R8、およびR9は各々独立
して水素原子、低級アルキル基またはハロゲン原子であ
る。
【0054】このような単量体としては、ブタジエン、
イソプレン、クロロプレンなどがある。
【0055】モノオレフィン系単量体は、次の一般式
(VI)で示される:
【0056】
【化6】
【0057】ここで、R10、およびR11は各々独立して
水素原子または低級アルキル基である。
【0058】このような単量体としては、エチレン、プ
ロピレン、イソブチレン、ブテン−1、ペンテン−1、
4−メチルペンテン−1などがある。
【0059】上記単量体を重合して得られる(共)重合
体であるアニオン性極性基を有する樹脂の具体例として
は、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−マレイ
ン酸共重合体、アイオノマー樹脂などがある。さらに、
アニオン性極性基を有するポリエステル樹脂などを用い
ることができる。このような樹脂は、アニオン性極性基
が遊離酸の形で存在する場合には、その酸価が2〜3
0、好ましくは5〜15となるような割合でアニオン性
極性基を有していることが望ましい。アニオン性極性基
の一部または全部が中和されている場合には、それが遊
離酸の形で存在したときに上記酸価を有するような割合
でアニオン性極性基を有することが好ましい。上記樹脂
の酸価、つまりアニオン性極性基の濃度、が上記範囲よ
りも低いときには、トナーの帯電性が不充分であり、逆
に上記範囲よりも高いと、トナーが吸湿性を有するた
め、好ましくない。好適な定着用樹脂には、上記のアニ
オン性極性基を有する単量体と、式(I)のアクリル系
単量体の少なくとも1種を必須成分として含有し、必要
に応じて、式(II)から式(VI)の単量体を任意成分と
して含有する共重合体が用いられる。上記各単量体は、
上記樹脂を調製するために1種または2種以上が組み合
わせて用いられ得る。
【0060】本発明に用いられるトナーのトナー粒子に
含有される定着用樹脂には、上記樹脂を含む樹脂組成物
が用いられ、この組成物中には、上記樹脂に加えて、ア
ニオン性極性基をもたない重合体が含有されていてもよ
い。その場合には、組成物全体としてのアニオン性極性
基の含有割合は、好適には上記範囲にある。
【0061】(磁性粉末)トナー粒子に含有(内添)さ
れる磁性粉末としては、従来において一成分系の磁性ト
ナーに使用されている磁性粉末のいずれもが用いられ得
る。磁性粉末の素材としては、例えば、四三酸化鉄(F
34)、三二酸化鉄(γ−Fe23)、酸化鉄亜鉛
(ZnFe24)、酸化鉄イットリム(Y3Fe
512)、酸化鉄カドミウム(CdFe24)、酸化鉄
ガドリウム(Gd3Fe512)、酸化鉄銅(CuFe2
4)、酸化鉄鉛(PbFe1219)、酸化鉄ニッケル
(NiFe24)、酸化鉄ネオジウム(NdFe
3)、酸化鉄バリウム(BaFe1219)、酸化鉄マ
グネシウム(MgFe24)、酸化鉄マンガン(MnF
24)、酸化鉄ランタン(LaFeO3)、鉄(F
e)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)などが用い
られ得る。特に好適な磁性粉末は微粒子状四三酸化鉄
(マグネタイト)である。好適なマグネタイトは正8面
体状で、粒子径が0.05〜1.0μmである。このマ
グネタイト粒子は、シランカップリング剤、チタン系カ
ップリング剤などで表面処理されていてもよい。トナー
粒子に含有される磁性粉末の粒子径は、一般に1.0μ
m以下、好ましくは0.05〜1.0μmである。
【0062】上記磁性粉末のトナー粒子中の含有量は、
定着用樹脂100重量部あたり、0.1〜5重量部、好
ましくは0.5〜4重量部、さらに好ましくは0.5〜
3重量部である。磁性粉末の量が過少であると前述のよ
うに、現像時におけるトナーの飛散が生じたり、転写効
率が低下する。
【0063】(トナー粒子中の配合剤)トナー粒子は、
上記のように、定着用樹脂、磁性粉末を必須成分として
含有し、さらに必要に応じて通常トナー中に配合され得
る配合剤を含有させることができる。
【0064】配合剤としては、着色剤、離型剤などがあ
る。
【0065】着色剤としては、例えば次の顔料が使用さ
れ得る。
【0066】黒色顔料 カーボンブラック、アセチレンブラック、ランプブラッ
ク、アニリンブラック。
【0067】体質顔料 バライト粉、炭酸バリウム、クレー、シリカ、ホワイト
カーボン、タルク、アルミナホワイト。
【0068】上記顔料は、定着用樹脂100重量部に対
して、通常2〜20重量部、好ましくは5〜15重量部
の量でトナー粒子中に含有される。
【0069】離型剤としては、各種ワックス類や低分子
量オレフィン系樹脂などが使用される。上記オレフィン
系樹脂としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、プロ
ピレン−エチレン共重合体などが使用され得るが、ポリ
プロピレンが特に好適である。
【0070】(トナーの調製)本発明のトナーに用いら
れるトナー粒子は、トナー粒子製造のための一般的な方
法、例えば、粉砕分級法、溶融造粒法、スプレー造粒法
および重合法により製造され得、通常、粉砕分級法によ
り製造される。
【0071】例えば、上記トナー粒子を形成するための
成分を、ヘンシェルミキサーなどの混合機で前混合した
のち、二軸押出機などの混練装置を用いて混練し、これ
を冷却した後、粉砕し、分級してトナー粒子とする。ト
ナー粒子の粒径は、一般に体積基準平均粒径(コールタ
ーカウンターによるメジアン径)が5〜15μm、特に
7〜12μmの範囲内にあるのが好ましい。
【0072】トナー粒子の表面には、外添剤として必要
に応じて疎水性気相法シリカ粒子などの流動性改良剤を
付着させてトナーの流動性を改善することができる。上
記シリカ粒子などの流動性改良剤の粒子径は通常、一次
粒子径が約0.015μm程度であり、トナーの総重
量、つまりトナー粒子と外添剤との合計重量あたり0.
1〜2.0重量%の量で外添される。
【0073】さらに本発明においては、好適には、上記
流動性改良剤粒子よりも大きい粒径のスペーサー粒子が
外添される。このスペーサー粒子としては、0.05〜
1.0μm、好ましくは0.07〜0.5μmの有機ま
たは無機の不活性粒子のいずれもが用いられ得る。この
ような不活性粒子の素材としては、シリカ、アルミナ、
酸化チタン、炭酸マグネシウム、アクリル樹脂、スチレ
ン樹脂、磁性材料などが挙げられる。このスペーサー粒
子は、流動性改良剤として機能し得るとともに、前述の
ように転写効率を高める働きを有する。スペーサー粒子
は、トナーの総重量あたり10重量%以下、好ましくは
0.1〜10重量%、さらに好ましくは0.1〜5重量
%の量で含有される。過剰であると複写画像の濃度が不
充分となる。
【0074】流動性改良剤およびスペーサー粒子をトナ
ー粒子に外添するには、例えば流動性改良剤とスペーサ
ー粒子とを充分に混合し、この混合物をトナー粒子に添
加して充分に解砕するのがよい。これによりスペーサー
粒子は、トナー粒子表面に付着する。ここで、付着と
は、粒子表面に接して担持されること、あるいは粒子表
面から内部に一部打ち込まれたような状態で固定される
こと、のいずれの状態をもさしていう。このようにし
て、本発明に用いられるトナーが得られる。
【0075】(現像剤の調製)上記トナーは、磁性キャ
リアと混合し、二成分系現像剤とされる。
【0076】磁性キャリアとしては、好適にはフェライ
ト系の磁性キャリアが用いられる。好ましくはFeに加
えてCu、Mg、MnおよびNiでなる群より選ばれる
金属成分の少なくとも1種、好適には2種以上を含有す
るソフトフェライト、例えば、銅−亜鉛−マグネシウム
フェライトの焼結フェライトでなる粒子、特に球状粒子
が使用される。磁性キャリアの表面は、コートされてい
なくてもよいが、一般には、シリコーン樹脂、フッ素系
樹脂、エポキシ樹脂、アミノ樹脂、ウレタン系樹脂など
でコートされていることが好ましい。磁性キャリアの粒
径は30〜200μm、特に50〜150μmの範囲に
あることが望ましい。キャリアの飽和磁化は30〜70
emu/g、特に45〜65emu/gの範囲にあるの
が望ましい。
【0077】磁性キャリアとトナーとの混合比は、一般
に98:2〜90:10の重量比、特に97:3〜9
4:6の重量比であることが好ましい。
【0078】(画像形成方法)次に本発明の画像形成方
法を説明する。
【0079】図10に本発明の画像形成方法を遂行する
ために好適に用いることができる画像形成装置の一例を
示す。
【0080】図中32は静電潜像を形成するための潜像
担持体(感光体)であり、この潜像担持体32は回転ド
ラム状の形態を有している。この潜像担持体32の周囲
には、その回転方向上流側から下流側に向かって、さら
に、コロナ帯電器35、露光光学系36、現像器34、
静電転写器37、ブレード式クリーニング器31が配置
されている。39は接触加熱方式の熱ローラ定着器であ
る。
【0081】以上の装置においては、コロナ帯電器35
により潜像担持体32の被現像面が一様な電位に帯電さ
れ、次いで露光光学系36により露光されて潜像担持体
32の被現像面に原稿に対応した静電潜像が形成され
る。そして、現像器34により上記静電潜像が現像され
て原稿に対応したトナー像が形成される。静電担持体3
2のトナー像は静電転写器37により転写紙38に転写
され、そして転写紙上のトナー像は熱ローラ定着器39
により加熱定着されて定着画像が形成される。一方、静
電転写器37を通過した潜像担持体32は、ブレード式
クリーニング器31によりその表面が摺擦されることに
より表面に残留していたトナーが掻取られてもとの清浄
な表面とされたうえ、再びコロナ帯電器35による帯電
工程に付される。
【0082】本発明に用いられる装置には、クリーニン
グ工程で除去されたトナーを再使用のために回収するト
ナーリサイクルシステムBが装備されている。この機構
は、回収されたトナー(リサイクルトナー)を、トナー
タンク33から新規投入されたトナー(新規トナー)と
共に、現像糟34bに供給する(図中、トナーの流れを
破線で示す)。
【0083】このリサイクルシステムの具体例を図11
に示す。
【0084】図中41は現像機構、42はクリーニング
機構、43はトナー受け入れ分配機構、44は磁気ブラ
シ機構、45は潜像担持体、46はスクリューコンベ
ア、47は第1スクリュー、48は第2スクリューであ
り、この例の装置は、第1スクリュー47と第2スクリ
ュー48とによりスクリューコンベア48よりのトナー
をトナー受け入れ分配機構43に供給するようにしたも
のである。すなわち第1スクリュー47および第2スク
リュー48は、それぞれ内部に回転軸とこの回転軸に沿
ってスパイラル状に設けた羽を有してなり、第1スクリ
ューにおいては、スクリューコンベア46により送られ
たトナーが回転軸の回転に伴って羽根により順次押し上
げられて第2スクリュー48に送られ、この第2スクリ
ュー48においては、第1スクリュー47と同様な原理
で水平方向にトナーが順次送られてトナー受け入れ分配
機構43に供給され、回収されたトナーが再び潜像担持
体45上の潜像の現像に供される。
【0085】
【実施例】本発明を実施例により説明する。
【0086】(実施例1)
【0087】
【表1】
【0088】上記各成分を二軸押し出し機にて溶融混練
し、次いでこの混練物をジェットミルで粉砕し、そして
風力分級機で分級して、平均粒径10.0μmのトナー
粒子を得た。
【0089】このトナー粒子に、流動性改良剤として平
均粒径が0.015μmの疎水性シリカ微粒子をトナー
粒子100重量部に対して、0.3重量部の割合で添加
し、そしてヘンシェルミキサーで2分間混合して外添し
てトナーを得た。
【0090】(実施例2)流動性改良剤として平均粒径
が0.015μmの疎水性シリカ微粒子およびスペーサ
ー粒子として平均粒子径0.3μmのアクリル樹脂微粒
子をトナー粒子100重量部に対して、それぞれ0.3
重量部および0.5重量部の割合で添加し、そしてヘン
シェルミキサーで2分間混合して外添したこと以外は、
実施例1と同様にしてトナーを得た。
【0091】(比較例1)表1の各成分にさらに、帯電
制御剤としてアゾ系クロム錯塩染料2重量部を含有させ
たこと以外は、実施例1と同様にしてトナーを得た。
【0092】[画像形成方法の評価]以下に、リサイクル
トナーを用いたシステムにおける評価方法を示す。
【0093】上記実施例および比較例で得られたトナー
に、それぞれ平均粒径100μmのフェライトキャリア
を加え、均一に混合してトナー濃度3.5重量%の二成
分系現像剤を得た。次いで、次の項目について評価を行
った。
【0094】試験に使用したのは、三田工業社製DC−
4685に図10で示すようなリサイクルシステムを組
込む改造を施した改造機である。
【0095】(a)画像濃度(I.D.) 黒色部の面積率が8%の文字原稿を用いて3万枚複写を
行った。5千枚毎に複写画像における黒べた部の濃度を
反射濃度計(型番「TC−6D」東京電色社製)を用い
て測定し、その平均値を画像濃度(I.D.)とした。
ここで、5千枚毎にサンプリングを行うために使用する
原稿は、黒べた部を含む黒色部の面積率が15%の原稿
である。評価結果を表2に示す。
【0096】(b)カブリ濃度(F.D.) 黒色部の面積率が8%の文字原稿を用いて3万枚複写を
行った。5千枚毎に複写画像における非画像部の濃度を
反射濃度計(型番「TC−6D」東京電色社製)を用い
て測定した。その測定値と、複写前の紙(ベース紙)を
反射濃度計で測定して得られた反射濃度の値との差を算
出し、その最高値をカブリ濃度(F.D.)とした。こ
こで、5千枚毎にサンプリングを行うために使用する原
稿は、黒べた部を含む黒色部の面積率が15%の原稿で
ある。評価結果を表2に示す。
【0097】(c)帯電量 黒色部の面積率が8%の文字原稿を用いて3万枚複写を
行った。5千枚毎に現像剤200mgの帯電量を「ブロ
ーオフ粉体帯電量測定装置」(東芝ケミカル社製)を用
いて測定し、トナー1gあたりの帯電量の平均値を算出
した。評価結果を表2に示す。
【0098】(d)スペントによるキャリアの粒子表面
への付着物の量 黒色部の面積率が8%の文字原稿を用いて複写を行い、
3万枚複写した時点で、現像剤をサンプリングした。そ
の現像剤を400メッシュのふるい上にのせ、下からブ
ロアーにより吸引し、トナーとキャリアとを分離した。
ふるい上に残ったキャリア5gをビーカーに入れ、更に
このビーカー中にトルエンを加え、スペントによりキャ
リアの粒子表面に付着したトナー成分を溶解させた。そ
の後ビーカーの下から磁石でキャリアを引きつけた状態
でトルエン溶液を捨てた。これをトルエンが無色になる
まで数回繰り返した後、オーブンでキャリアに付着して
いるトルエンを蒸発させて得られた残留物の重量を測定
した。最初にビーカーに入れたキャリアの重量とトルエ
ン蒸発後の重量の差がスペントによりキャリアの粒子表
面に付着したトナー成分の量(スペント量)である。ス
ペント量はキャリア1gあたりに付着したトナー成分の
mgで表す。評価結果を表2に示す。
【0099】(e)トナー飛散 黒色部の面積率が8%の文字原稿を用いて複写を行い、
3万枚複写した時点での複写機内のトナー飛散状態を目
視にて観察し、以下の基準で評価した。 ○:トナー飛散なし ×:トナー飛散あり 評価結果を表2に示す。
【0100】
【表2】
【0101】[評価結果の考察]実施例1および2で得
られたトナーは、画像濃度、カブリ濃度、および帯電量
が初期から3万枚まで複写した時点でも非常に良好な状
態で安定していた。それに対して、トナー粒子中に帯電
制御剤を含有する比較例1のトナーは、リサイクルシス
テムにおいてスペントの発生および帯電量の減少による
トナー飛散、カブリの増加がみられた。
【0102】
【発明の効果】本発明によれば、このように、複写時に
おけるスペントの主な発生原因となる帯電制御剤を全く
含有しないトナーを使用する画像形成方法が提供され
る。このトナーのトナー粒子中には、アニオン性極性基
を有する定着用樹脂が含有され、そして、トナー粒子中
に所定の割合で磁性粉末が含有される。さらに必要に応
じてトナー粒子表面には所定の粒径のスペーサー粒子が
付着している。そのためトナーの帯電性が充分であり、
複写時にトナーが飛散することがなく、転写効率が充分
であり、必要とされる濃度の複写画像がリサイクルシス
テムにおいて長時間にわたり安定して得られる。このよ
うな二成分系現像剤用トナーは、リサイクルシステムを
組み込んだ静電式複写機、レーザービームプリンタなど
の電子式画像形成装置において好適に用いられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いられるトナーのメタノール抽出液
の、波長200〜700nmにおける吸光度を示すグラ
フである。
【図2】帯電制御剤としてアゾ系クロム錯塩染料を含有
するトナーのメタノール抽出液の波長200〜700n
mにおける吸光度を示すグラフである。
【図3】帯電制御剤としてサリチル酸金属錯体を含有す
るトナーのメタノール抽出液の波長200〜700nm
における吸光度を示すグラフである。
【図4】帯電制御剤としてアゾ系クロム錯塩染料を含有
するトナーを二成分系磁性現像剤に使用し、スペントよ
る帯電不良が発生したときのキャリアについて、メタノ
ール抽出を行い、この抽出液の波長200〜700nm
における吸光度を測定したときのグラフである。
【図5】帯電制御剤を含有するトナーと磁性キャリアと
を混合・攪拌し、あるいは帯電制御剤を含有しないトナ
ーと磁性キャリアとを混合・攪拌する操作を続けた場合
に、混合・攪拌時間とスペント率との関係を示すグラフ
である。
【図6】帯電制御剤を含有するトナーと磁性キャリアと
を混合・攪拌し、あるいは帯電制御剤を含有しないトナ
ーと磁性キャリアとを混合・攪拌する操作を続けた場合
に、混合・攪拌時間と帯電量との関係を示すグラフであ
る。
【図7】スペントによるトナー成分が付着したキャリア
の該付着物の量と、スペントを生じたトナー中の帯電制
御剤の量との関係を示すグラフである。
【図8】トナー中の各成分の各々と磁性キャリアとを混
合・攪拌する操作を続けた場合における混合・攪拌時間
とスペント量との関係を示すグラフである。
【図9】従来の二成分系磁性現像剤におけるスペントに
よる帯電不良の発生を説明する説明図である。
【図10】本発明の画像形成方法を遂行するために好適
に用いることができる画像形成装置の一例を示す説明図
である。
【図11】リサイクルシステムの例を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1 キャリアの粒子 2 トナー 22 逆極性トナー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G03G 15/09 G03G 9/08 372 374 9/10 15/08 507L (72)発明者 久保 憲生 大阪市中央区玉造一丁目2番28号 三田 工業株式会社内 (72)発明者 永尾 一也 大阪市中央区玉造一丁目2番28号 三田 工業株式会社内 (72)発明者 浅野 照道 大阪市中央区玉造一丁目2番28号 三田 工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−281782(JP,A) 特開 平4−362656(JP,A) 特開 平3−42674(JP,A) 特開 平3−42675(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/08

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二成分系現像剤用トナーをリサイクルし
    て用いる画像形成方法であって、 該トナーが、定着用樹脂および該樹脂中に分散された磁
    性粉末を含有するトナー粒子を含み、 該定着用樹脂が、アニオン性極性基を有する樹脂を含む
    組成物でなり、 該磁性粉末が、該定着用樹脂100重量部に対して0.
    1から5重量部の割合で該トナー粒子中に含有され、そ
    して、 該トナーをメタノールで抽出したときの抽出液の280
    から350nmの領域に実質的に吸収ピークを有さず、
    かつ400から700nmの領域における吸光度が実質
    的にゼロであることを特徴とする画像形成方法。
  2. 【請求項2】 前記磁性粉末が、前記定着用樹脂100
    重量部に対して0.5から3重量部の割合で含有され
    る、請求項1に記載の画像形成方法。
  3. 【請求項3】 前記トナー粒子の体積基準平均粒径が5
    から15μmであり、該トナー粒子表面に体積基準平均
    粒径が0.05から1.0μmのスペーサー粒子が付着
    している、請求項1に記載の画像形成方法。
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