JPH086879Y2 - シールド掘進機のセグメント自動供給装置 - Google Patents

シールド掘進機のセグメント自動供給装置

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JPH086879Y2
JPH086879Y2 JP13012790U JP13012790U JPH086879Y2 JP H086879 Y2 JPH086879 Y2 JP H086879Y2 JP 13012790 U JP13012790 U JP 13012790U JP 13012790 U JP13012790 U JP 13012790U JP H086879 Y2 JPH086879 Y2 JP H086879Y2
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亘廣 近藤
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Kawasaki Jukogyo KK
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、シールド掘進機により掘削したトンネル
の壁面を補強および止水するためのセグメントを組立て
て構築覆工するエレクタにトンネルの後方より搬送され
てくるセグメントを供給させる場合に用いられるシール
ド掘進機のセグメント自動供給装置に関するものであ
る。
〔従来の技術〕
この種の装置として、従来、実願昭63−71299号公報
に開示されているように、トンネルの後方からエレクタ
の近傍までセグメントを吊下げて搬送するホイストと、
このホイストにより搬送されかつトンネル壁面への組立
姿勢に回転されたセグメントを受け取つて上記エレクタ
の吊り具直下個所まで移送するセグメント搬入機とを備
えてなるものが知られている。
〔考案が解決しようとする課題〕
上記構成の従来のシールド掘進機のセグメント自動供
給装置においては、セグメントのトンネル後方からエレ
クタによる把持個所までの搬入およびその搬入個所での
エレクタへのセグメントの把持という一連の作業の自動
化が可能で、作業性の向上、省力化などを図れる。
ところで、セグメントの自動組立てに際しては、セグ
メントの組立姿勢を厳密に制御することが要求される。
それは、特にボルト・ナツトおよびコツター等の継手具
を自動締結する上で、その締結位置合わせが必要となる
からであり、このような要求に応じるためには、セグメ
ントの姿勢を正しく規制して、エレクタに供給すること
が必須条件となる。
ところが、上記した従来のセグメント自動供給装置で
は、セグメントの姿勢を正しく規制する機能において未
だ十分でなく、改善の余地があつた。
この考案は上記実状に鑑みてなされたもので、簡素な
構成としながら、セグメントの姿勢を適確に規制して、
作業性良くエレクタにセグメントを受け渡しすることが
できるシールド掘進機のセグメント自動供給装置を提供
することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、この考案に係るシールド
掘進機のセグメント自動供給装置は、セグメントをその
平面の二次元方向に自由移動可能に受止め支持する支持
具をもつたセグメント受け台と、この受け台上に支持さ
れたセグメントを上記二次元方向に押し付けてその姿勢
を規制するセグメント姿勢規制機構と、上記セグメント
受け台を自由揺動可能に吊下げ支持して昇降する昇降機
構と、セグメントを把持固定するエレクタ用セグメント
把持具と、このエレクタ用セグメント把持具と上記セグ
メント受け台とにそれぞれ設けられて相互に係合するこ
とによりセグメント平面の二次元方向でのエレクタとセ
グメント受け台との相対姿勢を規制する係合案内具を、
上記エレクタ用セグメント把持具とセグメント受け台と
にそれぞれ設けられていて相互に当接および係合するこ
とによりセグメント平面の他次元方向での両者の相対姿
勢を規制する当接案内具とを備えてなるものである。
〔作用〕
この考案によれば、トンネルの後方から搬送されてく
るセグメントをセグメント受け台上に載置する。この受
け台上に載置されたセグメントはその平面の二次元方向
に自由移動可能に支持されており、この状態でセグメン
ト姿勢規制機構を介してセグメントの二次元方向の姿勢
を規制する。次いで、セグメント受け台を昇降機構を介
して自由揺動可能に吊下げ支持させたうえ、エレクタ用
セグメント把持具をセグメント受け台側に接近移動させ
て、それぞれの係合案内具を相互に係合させるととも
に、それぞれの当接案内具を相互に当接させることによ
り、セグメントとエレクタとの相対姿勢が所定どおりに
合致され、セグメントの姿勢を自動組立てに適合した姿
勢にしてエレクタ側に受け渡すことができる。
〔実施例〕
以下、この考案の一実施例を図面にもとづいて説明す
る。
第1図はこの考案に係るシールド掘進機のセグメント
自動供給装置を示す軸断側面図、第2図は第1図の背面
図であり、同図において、1は円筒状のシールド掘進機
本体で、その前端部には円周方向に等間隔置きに複数個
のシールドジヤツキ2が配設されているとともに、後部
には掘削したトンネルの内壁面に沿つてセグメント3を
順次組立てるためのエレクタ4とこのエレクタ4にトン
ネルの後方からセグメント3を供給するためのセグメン
ト自動供給装置5とが設けられている。
上記エレクタ4は、上記シールド掘進機本体1の軸心
に平行な軸線aのまわりに支持ローラ6を介して回転可
能に支持されたリングドラム7と、このリングドラム7
の周方向の対向個所に互いに平行姿勢に設けられた一対
のガイド8,8に沿つて油圧シリンダ9,9を介してシールド
掘進機本体1の径方向に駆動移動可能に支持された可動
枠10と、この可動枠10にシリンダ11を介してシールド掘
進機本体1の軸心方向に移動可能に装着されてセグメン
ト3を把持固定するエレクタ用セグメント把持具12とを
主要構成とする。
上記セグメント自動供給装置5は、第3図に示すよう
に、セグメント3を受止め支持するセグメント受け台13
と、この受け台13上に支持されたセグメント3をそれに
平面の二次元方向X−X、Y−Yに押し付けてその姿勢
を規制するセグメント姿勢規制機構14と、上記セグメン
ト受け台13を昇降する昇降機構15と、上記エレクタ用セ
グメント把持具12およびセグメント受け台13にそれぞれ
設けられて相互に係合する係合案内具16および17と、同
じくエレクタ用セグメント把持具12およびセグメント受
け台13にそれぞれ設けられて相互に当接する当接案内具
18および19とにより構成されており、このようなセグメ
ント自動供給装置5は架構レール20に沿つてシールド掘
進機本体1の軸心方向に走行する走行体21に装備されて
いる。
上記セグメント受け台13は、第4図に明示するよう
に、固定フレーム13Aと上記セグメント3の平面の二次
元方向X−X、Y−Yに自由移動可能に構成された支持
具23を介して上記固定フレーム13Aに支持されたセグメ
ント載置板13Bとからなり、上記支持具23はその上下両
端部にそれぞれ十字形軸受継手23a,23bを有し、上記セ
グメント載置板13Bを揺動可能としている。
上記セグメント姿勢規制機構14は、第5図および第6
図に示すように、セグメント受け台13の載置板13B上に
載せ付けられたセグメント3の長辺側の一端面の複数個
所に当接する押し板14Aを油圧ジヤツキ14Bを介して固定
フレーム13Aの垂直面13a側に移動させて、セグメント3
の長辺側の他端面をその垂直面13aに押し付けることに
より、X−X方向のセグメント姿勢を規制するととも
に、上記セグメント3の短辺側の両端面に当接する押し
板14Cを油圧ジヤツキ14Dを介して互いに接近するように
移動させることにより、Y−Y方向のセグメント姿勢を
規制するように構成されている。
上記昇降機構15は、第5図および第6図に示すよう
に、上記走行体21側から前方に向けて突出された左右一
対のフレーム21A,21Aとセグメント受け台13の固定フレ
ーム13Aの左右両側部との間にわたり、球面軸受15A,15A
を介して張設された吊り杆15B,15Bからなり、セグメン
ト受け台13は自由揺動可能で、かつ自動的に中立点を保
持する状態に吊り下げ支持して昇降するように構成され
ている。
上記エレクタ用セグメント把持具12は、第4図に示す
ように、本体部12Aと、この本体部12Aから下方に突出さ
れてセグメント3の係合孔3aに係合してセグメント3を
把持する把持金具12Bとからなり、上記本体部12Aの幅方
向の中央部から後方に向けて1つの係合案内具16が突設
されているとともに、この係合案内具16よりも下方でそ
の左右両側部から後方に向けて、先端にローラ18aを有
する当接案内具18が突設されている。
一方、セグメント受け台13の固定フレーム13Aの上端
には、上記係合案内具16が前方から差し込み係合される
ことで、セグメント把持具12とセグメント受け台13との
Y−Y方向の相対姿勢を規制するように、2本一組から
なる係合案内具17が固着されているとともに、上記当接
案内具18の先端のローラ18aが当接することで、セグメ
ント把持具12とセグメント受け台13とのX−X方向の相
対姿勢を規制するように、左右一対の当接案内具19が固
着されている。
なお、第4図中、22はセグメント姿勢確認用センサ
で、上記セグメント受け台13の固定フレーム13A側に取
り付けられており、二次元方向の姿勢が規制されたセグ
メント3の姿勢が所定どおりであるか否かを、セグメン
ト3の端面に形成されているボルト孔3bもしくは端面に
付けられたマークを検知することで確認する。
つぎに、上記構成の動作について説明する。
シールド掘進機本体1の前進により掘削されたトンネ
ルの後方から台車などを介して搬入されてくるセグメン
ト3は走行型ホイスト(図示せず)に吊り下げられて、
第3図のP1の場所まで搬送され、このP1の場所まで後退
移動しているセグメント自動供給装置5におけるセグメ
ント受け台13の載置板13B上に移載される。
このセグメント受け台13側に載せ付けられたセグメン
ト3は支持具23を介して、その平面の二次元方向X−
X、Y−Yに自由移動可能な状態に支持されており、こ
の状態で、油圧ジャツキ14Bおよび14Dを伸長させて押し
板14Aおよび14Cを所定の方向にそれぞれ移動させること
により、第5図および第6図に示すように、セグメント
3のX−X、Y−Y方向の姿勢を規制する。
次いで、上記セグメント自動供給装置5を第3図のP2
の所まで移動させ、昇降機構15を介してセグメント受け
台13を自由揺動可能に吊り下げ支持状態で待機させたう
え、エレクタ4のセグメント把持具12をシリンダ11によ
り上記P2の場所でセグメント受け台13の上方にまで移動
させる。このセグメント把持具12の移動にともない、係
合案内具16が係合案内具17に前方から差し込み係合され
るとともに、当接案内具18の先端のローラ18aが当接案
内具19に当接されることになる。これにより、セグメン
ト把持具12とセグメント受け台13との相対姿勢が規制さ
れる。
そののち、セグメント自動供給装置5に備えた昇降機
構15を介してセグメント受け台13を上昇させる。そのと
き、当接案内具18の先端のローラ18aは当接案内具19に
沿つてころがり案内されるとともに、係合案内具16に設
けられているローラ16aが係合案内具17に沿つてころが
り案内される。よつて、セグメント把持具12、セグメン
ト受け台13およびセグメント3との相対姿勢規制が保た
れた状態でセグメント受け台13が上昇を続けてセグメン
ト3をセグメント把持具12に押し付けて、把持金具12B
をセグメント3の係合孔3aに係合させ引き上げることに
より、セグメント3をエレクタ4側に受け渡しする。
セグメント3の受け渡し完了後は、セグメント自動供
給装置5に備えた昇降機構15を介してセグメント受け台
13を下降させて、セグメント3の受け渡し供給が終了す
る。セグメント3を把持するセグメント把持具12がシリ
ンダ11を介して第3図のP3の所まで移動させ、このP3の
位置でリングドラム7の軸線aまわりの回転および可動
枠10の径方向への駆動移動とシリンダ11によるセグメン
ト把持具12の軸線方向への駆動移動により、把持したセ
グメント3が所定の個所に位置決めされ、リング状に組
立てられる。
以上のようにセグメント3を受け台13上に比較的にラフ
に載せ付けたうえで、この受け台13上において、その平
面の二次元方向の姿勢を簡易に規制することができ、ま
た、受け台13からエレクタ4側のセグメント把持具12へ
の受け渡し時においても、受け台13を自由揺動可能に吊
り下げ支持することにより、係合案内具16,17および当
接案内具18,19といつた簡単な構成にて両者13,12の相対
姿勢を規制して安定のよい受け渡しを実現することがで
きる。
なお、上記セグメント受け台13における載置板13Bを支
持する支持具23としては、第7図に示すように、汎用ボ
ールベアリング23cを利用して、載置板13Bおよびセグメ
ント3を平面の二次元方向に自由移動可能に支持させる
型式のものであつても、また、第8図に示すように、液
体23dを封入した上下2組の可動膜23e,23fとこれら可動
膜23e,23fを連結する連結杆23gとからなり、載置板13B
およびセグメント3を三次元面内で自由揺動可能に支持
させる型式のものであつてもよい。
〔考案の効果〕
以上のように、この考案によれば、ホイストなどの汎
用搬送機を用いてセグメントを受け台上にラフに供給し
ても、その受け台上においてセグメントを所定の姿勢に
規制することができると同時に、受け台からエレクタの
セグメント把持具へのセグメントの受け渡し時も、構造
的に簡単な係合式および当接式の案内具を用いて両者の
相対姿勢を規制して、安定よく受け渡しすることができ
る。したがつて、セグメントの自動供給を作業性よく、
またスピーデイに実行して、セグメントの自動組立ての
実現に寄与する効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案に係るシールド掘進機のセグメント自
動供給装置の一実施例を示す概略軸断側面図、第2図は
第1図の背面図、第3図は要部の側面図、第4図は要部
の拡大側面図、第5図は要部の拡大平面図、第6図は要
部の拡大正面図、第7図および第8図はそれぞれ別の実
施例を示す要部の拡大側面図である。 3…セグメント、4…エレクタ、5…セグメント自動供
給装置、12…セグメント把持具、13…セグメント受け
台、14…セグメント姿勢規制機構、14A,14C…押し板、1
5…昇降機構、16,17…係合案内具、18,19…当接案内
具、23…支持具。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】セグメントをその平面の二次元方向に自由
    移動可能に受止め支持する支持具をもつたセグメント受
    け台と、この受け台上に支持されたセグメントを上記二
    次元方向に押し付けてその姿勢を規制するセグメント姿
    勢規制機構と、上記セグメント受け台を自由揺動可能に
    吊下げ支持して昇降する昇降機構と、セグメントを把持
    固定するエレクタ用セグメント把持具と、このエレクタ
    用セグメント把持具と上記セグメント受け台とにそれぞ
    れ設けられて相互に係合することによりセグメント平面
    の二次元方向でのエレクタとセグメント受け台との相対
    姿勢を規制する係合案内具を、上記エレクタ用セグメン
    ト把持具とセグメント受け台とにそれぞれ設けられてい
    て相互に当接および係合することによりセグメント平面
    の他次元方向での両者の相対姿勢を規制する当接案内具
    とを備えてなるシールド掘進機のセグメント自動供給装
    置。
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