JPH0868534A - 加熱炉の温度制御方法 - Google Patents

加熱炉の温度制御方法

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JPH0868534A
JPH0868534A JP20476994A JP20476994A JPH0868534A JP H0868534 A JPH0868534 A JP H0868534A JP 20476994 A JP20476994 A JP 20476994A JP 20476994 A JP20476994 A JP 20476994A JP H0868534 A JPH0868534 A JP H0868534A
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JP
Japan
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combustion
furnace
input side
combustion amount
burner
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Application number
JP20476994A
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English (en)
Inventor
Sho Yasuoka
省 安岡
Mikio Matsumoto
幹雄 松本
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Tokyo Gas Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Gas Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】従来の撹拌方式、マルチバーナ方式等の方式を
用いずに、炉内の温度分布の均一化を図る。 【構成】炉内の処理材に応じた所望の均熱対象範囲に対
応して、バーナ1の火炎による輻射強度のピーク点の先
方側位置と手前側位置を設定し、バーナの燃焼量と輻射
強度のピーク点の位置との対応関係から、先方側位置に
対応する高インプット側燃焼の燃焼量と手前側位置に対
応する低インプット側燃焼の燃焼量を導出し、炉内温度
条件から導出した所要燃焼量に応じて、高インプット側
燃焼と低インプット側燃焼を時間割合で割り振る。 【効果】従来の撹拌方式、マルチバーナ方式等の方式を
用いずに、炉内の温度分布の均一化を図ることができ、
バーナを炉体の片側のみに設置する加熱炉に適用するこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は加熱炉の温度制御方法、
特に炉内における火炎の噴出方向の温度分布を均一にす
るための制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】加熱炉では、炉内の温度を必要な温度に
保持するために、次のような方法によりバーナの燃焼量
の制御を行っている。 ON−OFF制御方法…炉内温度を検出して目標温
度とするようにバーナを定格燃焼量で点火(ON)・消
火(OFF)を行わせる方法 HI−LO制御方法…の方法のOFFの代りにバ
ーナを最小燃焼量(LO)で燃焼させる方法 HI−LO−OFF制御方法…とを組合せた方
法 時間比例ON−OFF制御方法…PID制御等を適
用した温度制御装置により演算した所要熱量に応じてバ
ーナの定格燃焼(ON)と燃焼停止(OFF)の時間を
割り振る方法 位置比例制御…温度制御装置により演算した所要熱
量に応じてバーナの燃焼量を無段階に制御する方法
【0003】一方、一般に加熱炉では加熱に必要な燃焼
量を計算し、その容量を持ったバーナを設置することに
なるが、炉体構造を簡素化し、低コストに抑えるため、
出来るだけ大容量のバーナを選定して設置数を減らした
り、燃焼装置を片側に集中させることが多い。
【0004】このため上記のいずれかの方法により必要
燃焼量の制御を行ったとしても、炉内の、特に火炎の噴
出方向に沿った温度分布が悪化し易い。処理材の加熱初
期の昇温時はあまり問題にならないが、加熱処理の最終
段階である均熱時において温度分布の悪化が発生すると
処理材の均質的な処理にとって致命的である。
【0005】これを回避するために従来の加熱炉では、
下記のような方式により炉内の温度分布の均一化を図っ
ている。 撹拌方式…火炎の流速の早いバーナを流体力学上の
効果的な位置(例えば火炎の噴出方向を炉体の接線方向
に配置)に設置し、炉内雰囲気ガスを強制的に掻き回し
て対流により温度分布の改善を図る方式 マルチバーナ方式…炉の天井から下向き又は両側壁
に多本数の小容量バーナを配置し、炉内の複数の温度セ
ンサからの信号を演算して各バーナの点火・消火を制御
する方式
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、前者
の4つの方法はバーナの燃焼量、即ち炉内に投入する熱
量の制御のみに目的があって、炉内の決められた1点の
温度コントロールを行うだけであり、炉内の温度分布に
までは考慮がされていない。例えば上記の方法では、
必要な燃焼量についての追従性は他の方法と比較して良
好ではあるが、制御中には、火炎はある大きさに安定す
る傾向があるため、火炎の輻射強度のピーク位置が固定
され易い。このため、対流伝熱の要素が低く、火炎から
の輻射伝熱が重要な要素となる高温の加熱炉では火炎の
噴出方向に沿った温度分布に偏りが発生し易い。
【0007】一方、後者のの方式では、炉内の温度が
上がりバーナの必要燃焼量が小さくなった時には撹拌効
果も小さくなってしまう。このため前者のの方法を利
用して時間比例のON−OFFを行っても、ON時間の
割合が小さいためやはり十分な撹拌効果は期待できな
い。またこの方式は、炉体の形状に対する制約が多く、
また処理材の形状や材料を支える架台等が変更になった
時には、炉内の熱風の流れ自体も影響を受けやすく、汎
用性が広いとはいえない。
【0008】また後者のの方式では、輻射加熱の要素
の高い高温炉にも適し、水平方向の直交軸方向のいずれ
に沿った方向にも温度制御がしやすいという利点がある
が、これを実現するために多数のバーナが必要であり、
バーナ本体のみならず、配管、配線、それに伴う制御装
置や各種部品等、そしてこれらの工事を含め、費用が膨
大なものとなる。本発明は、このような課題を解決する
ことを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明では、まず炉内の処理材に応じた所望の
均熱対象範囲に対応して、バーナの火炎による輻射強度
のピーク点の先方側位置と手前側位置を設定し、バーナ
の燃焼量と輻射強度のピーク点の位置との対応関係か
ら、先方側位置に対応する高インプット側燃焼の燃焼量
と手前側位置に対応する低インプット側燃焼の燃焼量を
導出し、炉内温度条件から導出した所要燃焼量に応じ
て、高インプット側燃焼と低インプット側燃焼を時間割
合で割り振る温度制御方法を提案する。
【0010】次いで本発明では、炉内の処理材に応じた
所望の均熱対象範囲に対応して、バーナの火炎による輻
射強度のピーク点の先方側位置と手前側位置及びその中
間の位置を設定し、バーナの燃焼量と輻射強度のピーク
点の位置との対応関係から、先方側位置に対応する高イ
ンプット側燃焼の燃焼量と手前側位置に対応する低イン
プット側燃焼の燃焼量及び中間位置に対応する中間出力
燃焼の燃焼量を導出し、炉内温度条件から導出した所要
燃焼量に応じて、高インプット側燃焼、中間出力燃焼と
低インプット側燃焼を時間割合で割り振る温度制御方法
を提案する。
【0011】更に本発明では、炉内の処理材に応じた所
望の均熱対象範囲に対応して、バーナの火炎による輻射
強度のピーク点の先方側位置と手前側位置を設定し、バ
ーナの燃焼量と輻射強度のピーク点の位置との対応関係
から、先方側位置に対応する高インプット側燃焼の燃焼
量と手前側位置に対応する低インプット側燃焼の燃焼量
を導出し、炉内温度条件から導出した所要燃焼量に応じ
て、高インプット側燃焼、低インプット側燃焼と燃焼停
止を時間割合で割り振る温度制御方法を提案する。
【0012】そして本発明では、上記の各方法におい
て、炉内温度条件から導出した所要燃焼量に応じて高イ
ンプット側燃焼の燃焼量を変化させて設定し、夫々の設
定値に応じて各燃焼の時間割合の振り分けを行うことを
提案する。そして、この方法において、高インプット側
燃焼の燃焼量の設定は、各燃焼の時間割合の均一化を目
的として行うことを提案する。
【0013】更に本発明では、以上の各方法において、
低インプット側燃焼の燃焼量を変化させてピーク点の手
前側の位置を調節することを提案する。
【0014】
【作用】1つのバーナに関して、予熱空気温度や空気比
等の付加的条件が決まれば、バーナの燃焼量と火炎の輻
射特性は相関がある。輻射特性としての輻射強度分布を
そのピークで代表させると、バーナから輻射強度のピー
ク点までの距離とバーナの燃焼量は1対1の対応関係と
なる。即ち、燃焼量を変化させることによりピーク点の
位置、従って輻射強度分布を変化させることができる。
そしてこのようにピーク点を、火炎の噴出方向に沿った
ある範囲で時間的に移動させることにより、火炎の噴出
方向に沿った輻射強度分布を時間的に平均化することが
できる。ピーク点の移動範囲は、炉内の処理材に応じた
所望の均熱対象範囲に対応して設定することにより、処
理材に応じた加熱を行うことができる。
【0015】ピーク点の移動範囲は、ピーク点の先方側
位置に対応する高インプット側燃焼と、手前側位置に対
応する低インプット側燃焼における夫々の燃焼量を調節
することにより設定することができ、そして各燃焼の時
間割合を割り振ることにより、全体として所要燃焼量を
得ることができる。
【0016】ピーク点の設定位置は、先方側位置と手前
側位置の他、これらの間の中間位置を設定することもで
き、この中間位置に対応した中間出力燃焼を加えて、上
記高出力、低インプット側燃焼と共に時間割合を割り振
ることもでき、また所要燃焼量と、夫々の燃焼における
燃焼量との兼ね合いから、燃焼停止を含めて時間割合を
割り振ることもできる。
【0017】高インプット側燃焼においては燃焼量の変
化に対するピーク点の位置の変化量が小さいことを利用
して、上記所要燃焼量に応じて高インプット側燃焼の燃
焼量を変化させることができる。そして、この場合には
所要燃焼量の変化に対する各燃焼の時間割合の変化を小
さくすることができる。
【0018】低インプット側燃焼においては燃焼量の変
化に対するピーク点の位置の変化量が大きいことを利用
して、低インプット側燃焼の燃焼量を僅かに変化させる
ことによりピーク点の手前側の位置を変化させて、ピー
ク点の移動範囲を処理材に応じて調節することができ
る。
【0019】
【実施例】次に本発明を実施例に対応する図を参照して
説明する。まず図1は、直進炎バーナ1により形成され
る火炎の形状を模式的に示すもので、2MAXは定格燃焼
時、即ちインプット100%の燃焼時における火炎、2
MINは安定燃焼範囲内の最小燃焼量の燃焼時、この場
合、インプット25%の燃焼時における火炎の形状を示
すものである。そして図中矢印は火炎の噴出方向を示す
ものである。
【0020】また図2は、夫々の火炎2MAX,2MINの輻
射強度を、噴出方向に沿ったバーナ1からの距離Lに対
して表したもの、即ち輻射強度分布を表したもので、夫
々の火炎2MAX,2MINについての輻射強度のピーク点P
x,Pnは、火炎2MAXではバーナ1から距離Lx離れた位
置、火炎2MINではバーナ1からの距離Ln(<Lx)の位
置にある。そしてこれらのピーク点Px,Pnにおける輻
射強度は夫々Rx,Rnである。
【0021】一方、図3は、バーナ1からピーク点Pま
での距離Lとバーナのバーナ1の燃焼量、即ちインプッ
トとの対応関係を示すものであり、この図から、バーナ
1の燃焼量とピーク点Pまでの距離Lは1対1の対応関
係にあり、燃焼量を変化させることによりピーク点の位
置を変化させ得ること、そしてピーク点の位置に対応す
るバーナの燃焼量を導出し得ることがわかる。また、高
インプット側燃焼においては燃焼量の変化に対するピー
ク点Pの位置の変化量が小さく、逆に低インプット側燃
焼においては燃焼量の変化に対するピーク点の位置の変
化量が大きいことがわかる。
【0022】そこで本発明では、ピーク点Pを、火炎2
の噴出方向に沿ったある範囲で時間的に移動させること
により、噴出方向に沿った輻射強度分布の時間的平均化
を図るのである。図4、図5は、この方法を、通常の直
進炎バーナ1を用いた加熱炉に適用した場合の実施例と
して概念的に示すもので、これらの図は加熱炉の垂直断
面を表している。これらの図において符号3は炉体であ
り、そして1は上述したものと同様な直進炎バーナであ
る。更に4は炉内に置いた処理材、5は排気口である。
これらの図は上述したとおり加熱炉の垂直断面を表した
ものであって、奥行方向の長さは適宜である。即ち、奥
行方向に長い加熱炉の場合には、長さ方向に分割した1
つの領域において本発明の適用を図ればよい。尚、この
加熱炉ではバーナは炉体3の側壁に設置しているが、本
発明は、天井に設置したものに適用することもできるも
のである。
【0023】以上の構成において、ある時点においては
図4に示すように、バーナ1を高インプット側燃焼させ
ることによりピーク点Pfを先方側に位置させることが
でき、即ち、炉内にはピーク点Pfが先方側に位置する
状態での輻射強度分布が得られる。次いで、他の時点に
おいては図5に示すように(図4中にも二点鎖線で示し
ている)、バーナ1を低インプット側燃焼させることに
よりピーク点Prを手前側に位置させることができ、即
ち、炉内にはピーク点Prが手前側に位置する状態での
輻射強度分布が得られる。従って、これらの各燃焼を時
間的に交互に行うことにより、ピーク点、従って輻射強
度分布の時間的平均化を図ることができる。そしてこれ
らの各燃焼の時間割合を適切に割り振ることにより、炉
内温度条件を満たす所要燃焼量を得ることができる。
【0024】この際、ピーク点の設定位置は、先方側位
置と手前側位置の他、これらの間の中間位置を設定する
こともでき、この中間位置に対応した中間出力燃焼を加
えて、上記高出力、低インプット側燃焼と共に時間割合
を割り振ることもでき、また所要燃焼量と、夫々の燃焼
における燃焼量との兼ね合いから、燃焼停止を含めて時
間割合を割り振ることもできる。
【0025】以上に際して、各燃焼時における燃焼量
は、設定したピーク点Pf,Prに基づき図3の対応関係
から導出することができ、また各燃焼の時間割合は、炉
内温度条件から導出した所要燃焼量に応じて導出するこ
とができる。また、ピーク点の移動範囲は、高インプッ
ト側燃焼として定格燃焼、低インプット側燃焼として最
小燃焼量の燃焼とすることにより、最も広くすることが
でき、これを基本として、夫々の側の燃焼量を変化させ
ることができる。
【0026】次に本発明の実施例を数値例と共に説明す
る。 (例1)ピーク点の移動範囲を最も広いものに設定す
る。このため図4、図5における先方側、手前側のピー
ク点Pf,Prは、夫々図1〜図3におけるPx,Pnと等
しくなる。従って高インプット側燃焼、低インプット側
燃焼の燃焼量は、夫々インプット100%、25%とな
る。このような燃焼量を選択した場合において、炉内温
度センサ等から得られる所要燃焼量が、連続的にバーナ
を燃焼した場合のインプット50%に相当する場合に
は、下記の比例配分式により各燃焼の時間割合を導出す
ることができる。 100A+25(1−A)=50 (A:インプット1
00%の燃焼割合) 即ち、インプット100%の燃焼時間が33%、インプ
ット25%の燃焼時間が67%と導出される。以上と同
様に、所要燃焼量が変化した場合にも、比例配分式によ
り各燃焼の時間割合を導出することができる。この例で
は、ピーク点の設定位置は、先方側位置と手前側位置の
みであるが、加えて、これらの間の中間位置を設定する
こともでき、この中間位置に対応した中間出力燃焼を加
えて、上記高出力、低インプット側燃焼と共に時間割合
を割り振ることができる。さらに所要燃焼量と、夫々の
燃焼における燃焼量との兼ね合いから、以上に加えて、
燃焼停止を含めて時間割合を割り振ることもできる。
【0027】(例2)ピーク点Pf,Prの移動範囲を例
1と同程度とし、また所要燃焼量が例1と同様にインプ
ット50%に相当する場合において、高インプット側燃
焼、低インプット側燃焼の調整する。上述したように、
高インプット側燃焼においては燃焼量の変化に対するピ
ーク点Pの位置の変化量が小さく、例えば燃焼量を、イ
ンプット100%から75%まで低下させてもピーク点
Pfは殆どPxと等しい。従って高インプット側燃焼の燃
焼量をインプット100%から75%に低下させて時間
配分する。この場合は、 75A+25(1−A)=5
0 からA=0.5が導出され、従ってインプット75
%、25%の夫々の燃焼時間が50%と導出される。こ
のことは、まず、設定したピーク点の移動範囲及び所要
燃焼量に対して、高インプット側燃焼の燃焼量を変化さ
せることにより、各燃焼の時間割合を変化させ得ること
を示しており、このことを積極的に利用することによ
り、所要燃焼量のある程度の変化範囲に対して各燃焼の
時間割合を一定、またはほぼ一定に維持することができ
る。これは加熱炉の所要燃焼量がある程度の範囲内にあ
る場合に有効である。この方法では、上記Aを一定の
値、またはある程度の範囲の値として、ピーク点Pfが
上記Pxと大きく変化しない条件での高インプット側燃
焼の燃焼量を導出することができる。例えば、以上の条
件において所要燃焼量がインプット60%に相当する状
態となった場合には、下記比例配分式により高インプッ
ト側燃焼の燃焼量を導出することができる。 0.5B+25×0.5=60 (B:高インプット側
燃焼の燃焼量) 即ち、高インプット側燃焼のインプット95%と導出さ
れ、これにより各燃焼の燃焼時間が50%ずつとなる。
この例では、所要燃焼量の変化に対する高インプット側
燃焼の燃焼量の導出を、式の演算により行っているが、
データテーブルを利用して所定の燃焼量を導出すること
もできる。また以上の例では、所要燃焼量のある変化範
囲に対して各燃焼の時間割合を一定に維持するようにし
ているが、必ずしもこのように一定に維持する必要はな
く、適宜に変化させることもでき、上記データテーブル
を用いた方法では、この場合に有効である。
【0028】以上の例では、ピーク点の移動範囲を最も
広い範囲に設定し、この移動範囲を余り狭めないように
するために、燃焼量の変化に対してピーク点の移動量が
小さい高インプット側燃焼の燃焼量を制御しているが、
処理材の寸法等に応じてピーク点の移動範囲を積極的に
変化させることができ、この移動範囲は、高インプット
側燃焼又は低インプット側燃焼のいずれかの燃焼量を変
化させることにより変化させることができる。しかしな
がらピーク点の移動範囲を変化させるという目的から
は、燃焼量の変化に対するピーク点の位置の変化量が大
きい低インプット側燃焼の燃焼量を変化させる方が有利
である。即ち、高インプット側燃焼の燃焼量の変化範囲
は上述したようにピーク点が大きく変化しない範囲とし
て、低インプット側燃焼の燃焼量を僅かに変化させるこ
とによりピーク点の手前側の位置を変化させて、ピーク
点の移動範囲を調節することができる。このことから輻
射強度分布が時間平均される炉内範囲を非処理材の寸法
等に応じて調節することができる。
【0029】図6は本発明を適用した加熱炉の温度制御
装置の一例を概念的な系統図として表したもので、図
4、図5の構成要素と同様なものには同一の符号を付し
て説明を省略している。符号6はバーナ1への燃料ガス
供給ライン、7は空気供給ラインであり、8、9は夫々
調節弁、ダンパである。燃料ガス供給ライン6には均圧
弁10を設置していて、空気供給ライン7を流れる空気
量に応じて燃料ガス供給ライン6の燃料ガス量を調節す
る構成としている。空気供給ライン7には空気ブロワ1
1を設置しており、この空気ブロワ11はインバータ等
の回転数制御装置12により回転数を可変としている。
従ってこの回転数制御装置12により空気ブロワ11の
回転数を変えることにより空気供給ライン7の空気量を
変え、そして均圧弁10により空気量に応じて燃料ガス
供給ライン6の燃料ガス量を変化させることによりバー
ナ1の燃焼量を変化させることができる。回転数制御装
置12には、バーナの各燃焼量、この場合、インプット
100%、75%、50%、25%の4点の各燃焼量に
対応して空気ブロワ11の回転数を設定するプリセット
部13を設けており、このプリセット部13は外部接点
信号により動作する接点入力部として構成している。一
方、符号14は炉内の温度を測定する温度センサであ
り、この温度センサ14の出力は温度制御装置15に入
力するように構成している。この温度制御装置15は温
度センサ14により測定した炉内温度から所要燃焼量を
導出し、所要燃焼量に基づいて上記高インプット側燃焼
及び低インプット側燃焼の夫々の燃焼量を設定すると共
にそれらの時間割合を導出して、前記回転数制御装置1
2のプリセット部13に対する接点出力を発する構成と
している。温度センサ14は炉内の所要燃焼量を導出す
るための手段として象徴的に示したものであって、炉内
の所要燃焼量を導出するためのセンサや導出アルゴリズ
ムは適宜のものを利用できる。そしてこのように導出し
た所要燃焼量に基づいて、上述した回転数制御装置12
への制御信号を導出する手段も、上述した各方法に対応
して、式の演算により導出する方法や、最適と思われる
データ群をテーブルとして保持して導出する方法等を適
用することができる。また回転数制御装置12における
空気ブロワ11の回転数制御方法もプリセット式でなく
構成することもでき、これに応じて温度制御装置15に
よる回転数制御装置12への制御信号の出力方法も適宜
に選択することができる。
【0030】以上の本発明においては、火炎の輻射強度
のピーク点が燃焼量により変化し、且つ、各燃焼量にお
ける火炎の輻射特性が事前に推定できるものであれば、
どのようなタイプのバーナ、炉形状であっても適用が可
能である。例えば片側に一対を配置して交互に燃焼させ
るリジェネレイティプバーナを利用する場合には、燃焼
しているバーナ側において上述した制御を行うことがで
きる。
【0031】しかしながら、輻射特性を予め得なくと
も、以下の学習により最適な制御を行うこともできる。
即ち、この方法としては、例えば加熱炉内の火炎の噴出
方向に複数の温度センサを装置して、加熱炉を運転し、
上記複数の温度センサにより得られる火炎の噴出方向の
温度分布が一定になるように、高インプット側燃焼、低
インプット側燃焼の夫々の燃焼量と時間割合を変化さ
せ、静定した条件で運転を行うものである。この方法で
は、バーナの燃焼量の制御においては、従来例として上
述した〜の制御方法を適用することができる。
【0032】
【発明の効果】本発明は以上の通りであるので、以下の
ような効果がある。 温度分布を均一にできる所要燃焼量の範囲が広いの
で、撹拌方式と比較して高温から低温までの広い温度範
囲に適用が可能である。 マルチバーナ方式と比較して、バーナの数を大幅に低
減することができ、またバーナを炉体の片側にのみ設置
することができるので、リジェネレティプバーナにも容
易に適用することができ、設置スペースや設備費用の大
幅な節約と共に操作性が良好である。 バーナを炉体の片側のみに配置するタイプの既存の加
熱炉にも容易に適用することができ、即ち大幅な改造が
不要で、場合によっては制御装置のみを変更する程度
で、炉内の温度分布の改善を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 直進炎バーナにより形成される火炎の形状を
模式的に示す説明図である。
【図2】 図1の夫々の火炎の輻射強度分布を表した説
明図である。
【図3】 輻射強度のピーク点と燃焼量との対応関係を
示す説明図である。
【図4】 本発明を適用した加熱炉の構成、動作の一例
を示す概念的断面図である。
【図5】 図5と同様に、本発明を適用した加熱炉の構
成、動作の一例を示す概念的断面図で、図4とは異なる
時点の動作を示すものである。
【図6】 本発明を適用した加熱炉の温度制御装置の一
例を概念的に示した系統図である。
【符号の説明】
1 直進炎バーナ 2 火炎 3 炉体 4 処理材 5 排気口 6 燃料ガス供給ライン 7 空気供給ライン 8 調節弁 9 ダンパ 10 均圧弁 11 空気ブロワ 12 回転数制御装置 13 プリセット部 14 温度センサ 15 温度制御装置

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炉内の処理材に応じた所望の均熱対象範
    囲に対応して、バーナの火炎による輻射強度のピーク点
    の先方側位置と手前側位置を設定し、バーナの燃焼量と
    輻射強度のピーク点の位置との対応関係から、先方側位
    置に対応する高インプット側燃焼の燃焼量と手前側位置
    に対応する低インプット側燃焼の燃焼量を導出し、炉内
    温度条件から導出した所要燃焼量に応じて、高インプッ
    ト側燃焼と低インプット側燃焼を時間割合で割り振るこ
    とを特徴とする加熱炉の温度制御方法
  2. 【請求項2】 炉内の処理材に応じた所望の均熱対象範
    囲に対応して、バーナの火炎による輻射強度のピーク点
    の先方側位置と手前側位置及びその中間の位置を設定
    し、バーナの燃焼量と輻射強度のピーク点の位置との対
    応関係から、先方側位置に対応する高インプット側燃焼
    の燃焼量と手前側位置に対応する低インプット側燃焼の
    燃焼量及び中間位置に対応する中間出力燃焼の燃焼量を
    導出し、炉内温度条件から導出した所要燃焼量に応じ
    て、高インプット側燃焼、中間出力燃焼と低インプット
    側燃焼を時間割合で割り振ることを特徴とする加熱炉の
    温度制御方法
  3. 【請求項3】 炉内の処理材に応じた所望の均熱対象範
    囲に対応して、バーナの火炎による輻射強度のピーク点
    の先方側位置と手前側位置を設定し、バーナの燃焼量と
    輻射強度のピーク点の位置との対応関係から、先方側位
    置に対応する高インプット側燃焼の燃焼量と手前側位置
    に対応する低インプット側燃焼の燃焼量を導出し、炉内
    温度条件から導出した所要燃焼量に応じて、高インプッ
    ト側燃焼、低インプット側燃焼と燃焼停止を時間割合で
    割り振ることを特徴とする加熱炉の温度制御方法
  4. 【請求項4】 炉内温度条件から導出した所要燃焼量に
    応じて高インプット側燃焼の燃焼量を変化させて設定
    し、夫々の設定値に応じて各燃焼の時間割合の振り分け
    を行うことを特徴とする請求項1〜3記載の加熱炉の温
    度制御方法
  5. 【請求項5】 高インプット側燃焼の燃焼量の設定は、
    各燃焼の時間割合の均一化を目的として行うことを特徴
    とする請求項4記載の加熱炉の温度制御方法
  6. 【請求項6】 低インプット側燃焼の燃焼量を変化させ
    てピーク点の手前側の位置を調節することを特徴とする
    請求項1〜5記載の加熱炉の温度制御方法
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