JPH0867893A - 極性固体および有機半導体の電気流動性流体 - Google Patents

極性固体および有機半導体の電気流動性流体

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JPH0867893A
JPH0867893A JP7207256A JP20725695A JPH0867893A JP H0867893 A JPH0867893 A JP H0867893A JP 7207256 A JP7207256 A JP 7207256A JP 20725695 A JP20725695 A JP 20725695A JP H0867893 A JPH0867893 A JP H0867893A
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JP
Japan
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polar
electrorheological
organic semiconductor
fluid
particles
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Withdrawn
Application number
JP7207256A
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English (en)
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Kathleen O Havelka
オー.ハベルカ キャスリーン
Joseph W Pialet
ダブリュー.ピアレット ヨセフ
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Lubrizol Corp
Original Assignee
Lubrizol Corp
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Publication date
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Publication of JPH0867893A publication Critical patent/JPH0867893A/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C10PETROLEUM, GAS OR COKE INDUSTRIES; TECHNICAL GASES CONTAINING CARBON MONOXIDE; FUELS; LUBRICANTS; PEAT
    • C10MLUBRICATING COMPOSITIONS; USE OF CHEMICAL SUBSTANCES EITHER ALONE OR AS LUBRICATING INGREDIENTS IN A LUBRICATING COMPOSITION
    • C10M171/00Lubricating compositions characterised by purely physical criteria, e.g. containing as base-material, thickener or additive, ingredients which are characterised exclusively by their numerically specified physical properties, i.e. containing ingredients which are physically well-defined but for which the chemical nature is either unspecified or only very vaguely indicated
    • C10M171/001Electrorheological fluids; smart fluids

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い電気流動活性および低い導電性という改
良した組合せを絶えず有し、そして広い温度範囲にわた
ってこの組合せを保持することができる電気流動性流体
を提供すること。 【解決手段】 以下の(a)、(b)および(c)を含有する、
微粒子相および連続相の電気流動性流体: (a)疎水性液体媒体; (b)以下の(i)および(ii)を含有する分散微粒子相: (i)低分子量極性物質の存在下においてのみ、実質的な
電気流動活性を示すことができる極性固体物質;および
(ii)有機半導体、ここで、該有機半導体に対する該極性
固体物質の重量比は、少なくとも2:1である;および (c)低分子量極性物質。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気流動性流体で
の使用に適切な粒子、およびこのような粒子を含有する
電気流動性流体に関する。
【0002】
【従来の技術】電気流動性(「ER」)流体は、印加した
電場の存在下にて、その見かけの粘度が急速かつ可逆的
に変わる流体である。ER流体は、一般に、疎水性で電気
非導電性のオイルに細かく分割された固体の分散体であ
る。これらは、充分に強い電場に晒されると、それが固
体になる時点までも、その流動特性が変わる能力を有す
る。電場が取り除かれると、流体は通常の液体状態に戻
る。ER流体は、低電力レベルにより力の伝達を制御する
のが望ましい用途(例えば、クラッチ、油圧バルブ、シ
ョックアブソーバー、振動器、または加工品を適切な位
置に位置決めし保持するのに用いる系)に使用され得
る。
【0003】先行文献は、種々の微粒子の使用を教示
し、そのいくつかは、種々のタイプの表面被覆を有す
る。例えば、1993年4月15日に公開されたPCT公報第WO/
93/07244号は、ポリアニリンを含有する電気流動性流体
を開示している。この重合体は、固体物質(例えば、シ
リカ、マイカ、タルク、ガラス、アルミナ、ゼオライ
ト、セルロース、有機重合体など)の存在下にて、形成
され得る。これらの実施態様では、この重合したアニリ
ンは、一般に、これらの物質上に被覆として付着され、
この被覆はまた、この物質中の開孔を貫通し得る。
【0004】日本公報第5,239,482号(1992年2月28
日)は、ポリアニリンで被覆した無機粒子または有機粒
子を開示し、このポリアニリン被覆粒子は、分散相とし
て分散されている。その効果は、大きな電気粘性効果を
有する電気粘性流体が得られることにある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】実用的な電気流動性流
体の開発における目標の1つは、高い電気流動活性およ
び低い導電性という改良した組合せを絶えず有する物質
を開発すること、およびますます広い温度範囲にわたっ
て、この組合せを保持することにある。
【0006】本発明は、このような有用な特性の組合せ
を示す物質、すなわち、適切な粒子を含有する電気流動
性流体を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、以下の(a)、
(b)および(c)を含有する、微粒子相および連続相の電気
流動性流体を提供する: (a)疎水性液体媒体; (b)以下の(i)および(ii)を含有する分散微粒子相: (i)低分子量極性物質の存在下においてのみ、実質的な
電気流動活性を示すことができる極性固体物質;および
(ii)有機半導体、ここで、該有機半導体に対する該極性
固体物質の重量比は、少なくとも2:1である;および (c)低分子量極性物質。
【0008】1実施態様では、前記極性固体物質は、セ
ルロース性物質である。
【0009】他の実施態様では、前記有機半導体は、ポ
リアニリンである。
【0010】さらに他の実施態様では、前記有機半導体
に対する前記極性固体物質の重量比は、3:1〜40:1
である。
【0011】さらに他の実施態様では、前記極性固体物
質および前記有機半導体は、実質的に別の粒子として存
在する。
【0012】さらに他の実施態様では、前記有機半導体
および前記極性固体物質は、両成分を含有する混合粒子
として存在する。
【0013】さらに他の実施態様では、前記有機半導体
は、前記極性固体物質の粒子上にて、少なくとも一部で
被覆されている。
【0014】さらに他の実施態様では、前記有機半導体
は、前記極性固体物質の粒子の存在下にて、多くとも0.
5モル/リットルの濃度のアニリンモノマーの重合によ
り調製したポリアニリンである。
【0015】さらに他の実施態様では、前記電気流動性
流体は、さらに、界面活性剤を含有する。
【0016】さらに他の実施態様では、前記分散微粒子
相の量は、5〜50重量%である。
【0017】さらに他の実施態様では、前記低分子量極
性物質は、ポリオールである。
【0018】さらに他の実施態様では、前記低分子量極
性物質の量は、前記流体の0.5〜10重量%である。
【0019】さらに他の実施態様では、前記疎水性液体
媒体は、シリコーン油、炭化水素油またはエステルであ
る。
【0020】本発明はまた、微粒子相および連続相の流
体の見かけ粘度を上げる方法を提供し、該流体は、以下
の(a)、(b)および(c)を含有し、 (a)疎水性液相; (b)以下の(i)および(ii)を含有する分散微粒子相: (i)低分子量極性物質の存在下においてのみ、実質的な
電気流動活性を示すことができる極性固体物質;および
(ii)有機半導体、ここで、該有機半導体に対する該極性
固体物質の重量比は、少なくとも2:1である;および (c)低分子量極性物質:該方法は、該流体に電場を適用
することを包含する。
【0021】本発明はまた、前記流体を含有する、クラ
ッチ、バルブ、ショックアブソーバー、ダンパまたはト
ルク移動装置を提供する。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の電気流動性流体の第一の
成分は、疎水性液相であり、これは、非導電性で電気絶
縁性の液体または液体混合物である。絶縁性液体の例に
は、シリコーン油、変圧器油、鉱油、植物油、芳香族
油、パラフィン炭化水素、ナフタレン炭化水素、オレフ
ィン炭化水素、塩素化パラフィン、合成エステル、水素
添加オレフィンオリゴマー、炭化水素油(一般に)、お
よびそれらの混合物が包含される。この疎水性液相の選
択は、実用性の考慮(この液体と系の他の成分との相溶
性、その中のある種の成分の溶解性、およびこのER流体
の意図された用途)に大きく依存する。例えば、このER
流体がエラストマー物質と接触されるなら、その疎水性
液相は、これらの物質に悪影響を与えるオイルまたは溶
媒を含有するべきではない。同様に、この液相は、意図
する温度範囲(本発明の場合には、120℃またはそれよ
り高い温度に及ぶ)にわたって、適切な安定性を有する
ように選択されるべきである。さらに、この流体は、充
分に多量な分散相が流体に混合され得るように、電場が
存在しない状態で、適度に低い粘度を有するべきであ
る。適切な液体には、室温で1〜300または500センチス
トークスの粘度、または好ましくは、2〜20または50セ
ンチストークスの粘度を有するものが挙げられる。2種
またはそれ以上の異なる非導電性液体の混合物は、この
液相に用いられ得る。望ましい密度、粘度、流動点、化
学安定性および熱安定性、成分の溶解性などを与えるよ
うに、混合物が選択され得る。
【0023】有用な液体は、一般に、できるだけ多くの
以下の性質を有する:(a)高い沸点および低い凝固点;
(b)このER流体が電場のない状態で低い粘度を有するよ
うに、そして高い割合の固体分散相がこの流体に含有さ
れ得るように、低い粘度;(c)この流体が殆ど電流を流
さないように、そして印加した電場強さの広い範囲にわ
たって使用され得るように、高い電気抵抗および高い絶
縁破壊ポテンシャル;および(d)保存中および使用中の
劣化を防止するための化学安定性および熱安定性。
【0024】アルキレンオキシド重合体およびそれらの
インターポリマーおよび誘導体(その末端水酸基は、エ
ステル化、エーテル化などにより変性されている)は、
1クラスの疎水性液体を構成する。これらは、エチレン
オキシドまたはプロピレンオキシドの重合により調製し
たポリオキシアルキレン重合体、これらのポリオキシア
ルキレン重合体のアルキルエーテルおよびアリールエー
テル(例えば、1000の平均分子量を有するメチルポリイ
ソプレングリコールエーテル、500〜1000の分子量を有
するポリエチレングリコールのジフェニルエーテル、10
00〜1500の分子量を有するポリプロピレングリコールの
ジエチルエーテル);およびそれらのモノカルボン酸エ
ステルおよびポリカルボン酸エステル(例えば、テトラ
エチレングリコールの酢酸エステル、混合したC3〜C8
肪酸エステルおよびC13オキソ酸ジエステル)により例
示される。
【0025】他の適切なクラスの疎水性液体には、ジカ
ルボン酸(例えば、フタル酸、コハク酸、アルキルコハ
ク酸およびアルケニルコハク酸、マレイン酸、アゼライ
ン酸、スベリン酸、セバシン酸、フマル酸、アジピン
酸、リノール酸ダイマー、マロン酸、アルキルマロン
酸、アルケニルマロン酸)と種々のアルコールおよびポ
リオール(例えば、ブチルアルコール、ヘキシルアルコ
ール、ドデシルアルコール、2-エチルヘキシルアルコー
ル、エチレングリコール、ジエチレングリコール、モノ
エーテル、プロピレングリコール)とのエステルが包含
される。これらのエステルの特定の例には、アジピン酸
ジブチル、セバシン酸ジ(2-エチルヘキシル)、フマル
酸ジ-n-ヘキシル、セバシン酸ジオクチル、アゼライン
酸ジイソオクチル、アゼライン酸ジイソデシル、フタル
酸ジオクチル、フタル酸ジデシル、セバシン酸ジエイコ
シル、リノール酸ダイマーの2-エチルヘキシルジエステ
ル、およびセバシン酸1モルとテトラエチレングリコー
ル2モルおよび2-エチルヘキサン酸2モルとを反応させ
ることにより形成した錯体エステルが包含される。例と
して、適切なエステルの1種には、EmeryTM 2960の名称
で入手できるアゼライン酸ジイソデシルがある。
【0026】この疎水性液体として有用なエステルには
また、C5〜C18モノカルボン酸およびアルコール、ポリ
オールおよびポリオールエーテル(例えば、イソデシル
アルコール、ネオペンチルグリコール、トリメチロール
プロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリト
ールおよびトリペンタエリスリトール)から製造したも
のが挙げられる。
【0027】ポリ−α−オレフィンおよび水素化ポリ−
α−オレフィン(当該技術分野では、PAOと呼ばれる)
は、本発明のER流体に有用である。PAOは、2個〜24個
またはそれ以上の炭素原子を含有するα−オレフィン
(例えば、エチレン、プロピレン、1-ブテン、イソブテ
ン、1-デセンなど)から誘導される。特定の例には、65
0の数平均分子量を有するポリイソブチレン;100℃で8
cStの粘度を有する1-デセンの水素化オリゴマー;エチ
レン−プロピレン共重合体などが包含される。市販の水
素化ポリ−α−オレフィンの例には、EmeryTM 3004があ
る。
【0028】シリコンベース油(例えば、ポリアルキル
−、ポリアリール−、ポリアルコキシ−またはポリアリ
ールオキシシロキサン油およびシリケート油)は、特に
有用なクラスの疎水性液体を構成する。これらのオイル
には、テトラエチルシリケート、テトライソプロピルシ
リケート、テトラ(2-エチルヘキシル)シリケート、テ
トラ(4-メチル-2-エチルヘキシル)シリケート、テト
ラ(p-第三級ブチルフェニル)シリケート、ヘキサ(4-
メチル-2-ペントキシ)ジシロキサン、ポリ(メチル)
シロキサン(ポリ(ジメチル)シロキサンおよびポリ
(メチルフェニル)シロキサンを含めて)が包含され
る。これらのシリコーン油は、エラストマーと接触され
るER流体に特に有用である。
【0029】この疎水性液相としての使用に適切な植物
油には、TrisunTM 80の名称で入手できる高オレイン酸
ひまわり油を含めたひまわり油、なたね油、および大豆
油がある。この疎水性液相に適切な他の物質の例は、19
93年7月22日に公開されたPCT公報第WO93/14180号に、
詳細に述べられている。これらの流体または他の流体の
選択は、当業者に明らかである。
【0030】本発明の電気流動性流体の第二の成分は、
分散微粒子相である。この相自体は、2種の副成分から
構成される。このうちの第一の成分は、低分子量極性物
質の存在下においてのみ、電気流動活性を示すことがで
きる極性固体物質である。その好ましい粒子は、重合体
物質である。有機半導体のような物質は、いわゆる活性
剤または別の極性物質のない状態でも、実質的な活性を
示すことができ、このような物質は、この副成分の比較
的に重要ではない部分と想像でき、例えば、主要物質と
混合されるものの、この副成分を構成するものとして考
慮される。しかしながら、固有のER活性物質(例えば、
ポリアニリンそれ自体)をこの副成分として使用するこ
とは、考慮されない。
【0031】ここで用いる「実質的な電気流動活性を示
すことができる」との表現は、これらの粒子を含有する
流体が、標準条件下にて配合し試験すると、実質的な電
気流動活性を示すことを意味する。ER活性用の標準調製
物および試験は、1993年11月11日に公開されたPCT公報
第WO93/22409号に記述されている。試験される物質は、
好ましくは、710μmのメッシュスクリーンを通るよう
な粒子サイズを有する粉末として、供給される。この粒
子は、例えば、真空オーブンにて150℃で数時間加熱す
ることにより、完全に乾燥される。この乾燥した粒子
は、ボールミルにて24時間にわたり、25gの粒子と、9
6.25gの10 cStシリコーンベース流体および3.75gの機
能化したシリコーン分散剤(EXP 69TM)とを混合するこ
とにより、電気流動性試験用の流体に配合される。水ま
たは他の低分子量極性物質を加えるか、またはこれらを
加えない。この流体は、振動ダクト流量計で試験され得
る。この装置は、この流体を、平衡した電極板を通して
前後にポンプ上げし、流れの機械的な振幅は±1 mm、
そして電極間隙は1 mmである。評価のために有用な機
械振動数は、16〜17 Hzである。(これらの条件によれ
ば、およそ20,000 sec-1のサイクルの間に、最大のせん
断が得られる)。その電気流動活性は、20℃で6kV/mm
の電場下でのこの流体の特性と、電場を適用しない状態
でのこの流体の特性とを比較することにより、評価し得
る。当業者に明らかなように、特定の流体に適合させる
ために、この電場強度、物質の濃度、または試験装置の
機械的な設計は、必要に応じて、変更し得ることが理解
できる。電場の存在下でのせん断応力が、電場が存在し
ない状態でのせん断応力に比べて、少なくとも20%高く
なるとき、実質的な電気流動活性が存在していると結論
づけることができる。もし、このせん断応力の増加が20
%より少ないなら、実質的な電気流動活性は存在しない
と結論される。
【0032】この分散相の一部としての使用に適切なER
活性な固体の好ましい1クラスには、炭水化物ベースの
粒子、およびそれに関連した物質(例えば、デンプン、
小麦粉、単糖類)、および好ましくは、セルロース性物
質が挙げられる。「セルロース性物質」との用語には、
セルロース、およびセルロース誘導体(例えば、微結晶
セルロース)が含まれる。微結晶セルロースは、天然セ
ルロースまたは再生セルロースの化学分解により得られ
る不溶性残留物である。天然セルロースと異なり、再生
セルロース、マーセライズセルロースおよびアルカリ化
セルロースでは、結晶帯が現れる。これらの晶子を保持
している分子結合を破壊するために、適切な化学的前処
理を施すことにより、続いて、水相の晶子を分散させる
ために機械的な処理を行うことにより、商業的に重要な
機能的特性および流動的特性を持った滑らかなコロイド
状微結晶セルロースゲルが生成し得る。微結晶セルロー
スは、LatticeTM NT-013の名称でFMC社から得られる。
非晶質セルロースもまた、本発明で有用である。非晶質
セルロース粒子の例には、CF1、CF11およびCC31(これ
らは、綿花に由来し、Whatman Paper Limited の Whatm
an Specialty Products Divisionから入手できる)、お
よびSolka-FlocTM(これは、木材パルプに由来し、Jame
s River Corp.から入手できる)がある。他のセルロー
ス誘導体には、セルロースのエーテルおよびエステル
(これには、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒ
ドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロ
ース、セルロース硝酸塩、ナトリウムカルボキシメチル
セルロース、プロピオン酸セルロース、酪酸セルロー
ス、吉草酸セルロース、および三酢酸セルロースを含め
て)が挙げられる。他のセルロース誘導体には、リン酸
セルロース、および種々のアミン化合物と反応したセル
ロースが挙げられる。他のセルロース性物質には、キチ
ン、キトサン、コンドロイチン硫酸、ある種の天然ガム
(例えば、キサンタンガム)、およびビスコースまたは
セルロースキサントゲン酸塩が挙げられる。セルロース
性物質、特に、セルロースは、本発明に好ましい物質で
ある。適切なセルロース性物質のさらに詳細なリスト
は、PCT公報第WO93/14180号に述べられている。
【0033】ER活性な粒子として好ましく使用できる無
機物質には、シリカゲル、ケイ酸マグネシウム、アルミ
ナ、シリカ−アルミナ、発熱性シリカ、ゼオライトなど
が挙げられる。
【0034】適切なER活性な固体粒子の他のクラスに
は、重合体塩の粒子があり、これには、シリコーンベー
スのアイオノマー(例えば、アミン官能性のジオルガノ
ポリシロキサンおよび酸に由来のアイオノマー)、重合
体(例えば、ポリエチレンオキシド)とのチオシアン酸
金属塩錯体、および炭素ベースのアイオノマー性重合体
(エチレン/アクリル酸またはメタクリル酸共重合体ま
たはフェノール−ホルムアルデヒド共重合体の塩を含め
て)が挙げられる。好ましい重合体の1つは、アルケニ
ル置換芳香族共単量体、マレイン酸共単量体またはそれ
らの誘導体、および必要に応じて、追加の共単量体を含
有し、ここで、この重合体は、少なくとも一部が塩の形
状の酸官能性を含有する。好ましくは、このような物質
では、このマレイン酸共単量体は、マレイン酸の塩であ
り、ここで、このマレイン酸共単量体は、0.5〜2当量
の塩基で処理されている。好ましくは、この物質は、ス
チレンおよびマレイン酸の1:1モルの交互共重合体で
あり、このマレイン酸は、一部がナトリウム塩の形状で
ある。この物質は、1993年11月11日のPCT公報第WO93/22
409号に、さらに詳細に記述されている。
【0035】ある種の上記固体粒子は、通常、一定量の
水または他の低分子量極性物質が存在する形状で、入手
でき、これは、以下でさらに詳細に述べる。このこと
は、特に、極性有機粒子(例えば、セルロース重合体ま
たはイオン重合体)について、正しい。これらの液状の
極性物質は、この粒子から必ずしも除去される必要はな
いが、一般に、本発明の機能には必ずしも必要ではな
い。
【0036】本発明のER流体の一部として使用する粒子
は、粉末、繊維、球体、棒状、核−殻構造などの形状で
あり得る。本発明の粒子のサイズは、特に重要ではない
が、一般に、0.25〜100μmの数平均サイズ、好ましく
は、1〜20μmの数平均サイズを有する粒子が、適切で
ある。これらの粒子の最大サイズは、それらの使用が意
図される電気流動装置の寸法に一部依存し、すなわち、
最も大きな粒子は、通常、このER装置中の電極要素間の
間隙より大きくするべきではない。本発明の最終粒子
が、第一の粒子プラス第二の有機半導体物質(これは、
被覆として存在し得る)からなるので、最初の(核)粒
子のサイズは、それに対応して、このような場合の最終
粒子の所望サイズよりも、ある程度小さくするべきであ
る。
【0037】この微粒子相の第二の副成分は、有機半導
体である。有機半導体とは、少なくとも適量の電気導電
性を示す有機物質である。半導体を構成するものの具体
的な限界値は、ASTM D-4496-85で定義されるように、10
3〜10-12 siemens/cm、さらに一般的には、102〜10-9
たは10-7 S/cmの範囲で種々定義されている。所望の有
機半導体の導電性は、吸着したまたは吸収された物質
(例えば、水、または以下で詳細に記述する他の極性物
質)の存在による導電性、すなわち、イオン導電性とは
反対に、その物質それ自体(ドープ剤を含めて)の固有
の特徴、すなわち、電子導電性であると考えられてい
る。
【0038】この有機半導体は、1種またはそれ以上の
電子供与体と1種またはそれ以上の電子受容体の組合せ
を含むモノメリックな電荷移動物質であり得る。適切な
電子供与体には、 テトラチアフルバレン(TTF)、N-エ
チルカルバゾール、テトラチオテトラアセン、テトラメ
チル-p-フェニレンジアミン、ヘキサメチルベンゼン、
およびテトラメチルテトラセレノフルバレン(TMTSeF)
が挙げられる。適切な電子受容体には、テトラシアノキ
ノジメタン(TCNQ)、テトラシアノベンゼン、テトラシ
アノエチレン、およびp-クロラニルが挙げられる。例証
的な電荷移動物質は、TTF-TCNQである。
【0039】好ましくは、この有機半導体は、重合体物
質である。重合体有機半導体には、ポリアニリンおよび
ポリ(置換アニリン)、ポリピロール、ポリチオフェ
ン、ポリフェニレンビニレン、ポリフェニレン、ポリア
セチレン、ポリフェノチアジン、ポリイミダゾール、上
記物質の混合物、および上記物質の単独重合体および共
重合体の両方が挙げられる。
【0040】ポリピロール(これには、置換ピロールの
重合体、およびピロールと共重合可能なモノマーとの共
重合体が含まれる)は、本発明で有用な導電性重合体の
1クラスを表わす。「ポリピロール」との用語は、重合
したピロール環(置換ピロール環を含めて)、例えば、
次式により表されるもの、を含有する重合体を意味す
る:
【0041】
【化1】
【0042】ここで、R1、R2およびR3は、それぞれ独立
して、水素、または1個〜7個の炭素原子を含有する低
級アルキル基である。低級アルキル基の例には、メチ
ル、エチル、n-プロピル、i-プロピルなどが包含され
る。好ましい1実施態様では、R1、R2およびR3は、独立
して、メチル基である。このようなピロールの例には、
N-メチルピロールおよび3,4-ジメチルピロールが包含さ
れる。ピロールおよびN-メチルピロールまたは3,4-ジメ
チルピロールの共重合体は、本発明で使用できる。他
方、式(I)で表されるタイプのピロールまたは置換ピ
ロールは、他の共重合可能なモノマー、特に、他の複素
環化合物(これには、窒素を含有するもの(例えば、ピ
リジン、アニリン、インドール、イミダゾールなど)、
フランおよびチオフェンが含まれる)と共重合され得る
か、または他の芳香族化合物または置換芳香族化合物と
共重合され得る。
【0043】ピロールの重合体および共重合体は、多く
の企業から市販されているか、または当業者に周知の方
法により、製造され得る。例えば、ピロールの重合体
は、英国特許第2,184,738号、およびDiazらのJ. Chem.
Soc., Chem. Comm., 635(1979年)およびJ. Chem. So
c., Chem. Comm., 397(1980年)で報告されている電解
重合により、得られる。ポリピロールは、電荷をかけた
状態、すなわち、酸化状態(黒色)で電気的に導電性で
あり、この状態で、電解重合により生成する。ポリピロ
ールが、中性状態、すなわち、電荷のない状態(黄色)
に完全に還元されるなら、それは、電子絶縁体である。
ポリピロール、特に、ピロールブラックは、ピロールを
均一溶液(例えば、過酸化水素)中にて酸化することに
より、粉末化した重合体物質として形成され得る。Gard
iniは、Adv. Heterocyl. Chem., 15, 67(1973年)に
て、このような方法および生成物を記述している。ピロ
ールはまた、他の酸化剤(例えば、塩化第二鉄)で、ポ
リピロールに酸化され得る。本発明のER流体にて、分散
微粒子相として有用な電解重合したポリピロールまたは
ピロールの共重合体を含有する、多孔性で電気的に導電
性の組成物は、英国特許第2,184,738号に記述されてい
る。
【0044】ポリフェニレンもまた、本発明のER流体に
て、分散微粒子相の第二の副成分として、有用である。
ここでおよび請求の範囲で用いる「ポリフェニレン」と
の用語は、ポリフェニレン、硫化ポリフェニレンおよび
酸化ポリフェニレン、特に、ポリ-p-フェニレンを包含
することを意図している。
【0045】本発明で有用な導電性重合体はまた、ポリ
アセチレンを含有し得る。ポリアセチレンは、当業者に
周知の方法により調製され得、種々の分子量のポリアセ
チレンは、本発明のER流体にて、分散微粒子相として使
用できる。
【0046】他の複素環窒素含有化合物の重合体もま
た、有用であり、これらには、ポリイミダゾールおよび
ポリフェノチアジンが挙げられる。イミダゾール、1-ビ
ニルイミダゾールおよびフェノチアジンの重合体は、特
に有用である。
【0047】この分散微粒子相の第二の副成分として用
いるのに好ましい物質には、ポリアニリンがあり、これ
には、ポリアニリン単独重合体、ポリアニリン共重合
体、少なくとも1種の置換アニリンモノマーおよび他の
アニリンまたは置換アニリンの共単量体を含有する重合
体が挙げられる。
【0048】このポリアニリンは、酸化剤、およびアニ
リン1モルあたり、好ましくは、0.1〜2モル、さらに
好ましくは、1.6モルまで、さらに好ましくは、約1モ
ルの酸の存在下にて、アニリンを重合させて、ポリアニ
リンの酸塩を形成することにより、調製され得る。その
後、この酸塩は、塩基で処理される。本発明のER流体に
て、分散微粒子相として有用なポリアニリンはまた、ア
ニリンおよび好ましくは50重量%までの以下から選択し
た他のモノマーの混合物を重合させることにより得られ
る:ピロール、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、チ
オフェン、ハロゲン化ビニリデン、フェノチアジン、イ
ミダゾリン、N-フェニル-p-フェニレンジアミンおよび
それらの混合物。例えば、このポリアニリンは、アニリ
ンおよび50重量%までのピロールまたは置換ピロール
(例えば、N-メチルピロールおよび3,4-ジメチルピロー
ル)の混合物から、調製され得る。ランダム共重合体お
よびブロック共重合体の両方が考慮される。ビニル化合
物およびアニリンまたは関連物質の共重合体の合成は、
R. W. Gumbsの「Synthesis of Electrically Conductiv
e Vinyl Copolymers」, Synthetic Metals 64(1994
年)27〜31に記述されている。
【0049】ここで述べるように、この重合は、酸化剤
の存在下にて行われる。好ましくは、この重合は、1モ
ルのアニリンあたり、0.8〜2モルの酸化剤の存在下に
て、行われる。このアニリンの重合を行うために、種々
の酸化剤が使用でき、有用な酸化剤には、過酸化物(例
えば、過酸化ナトリウム、過酸化水素、過酸化ベンゾイ
ルなど);アルカリ金属塩素酸塩(例えば、塩素酸ナト
リウムおよび塩素酸カリウム);アルカリ金属過塩素酸
塩(例えば、過塩素酸ナトリウムおよび過塩素酸カリウ
ム);過ヨウ素酸;アルカリ金属ヨウ素酸塩および過ヨ
ウ素酸塩(例えば、ヨウ素酸ナトリウムおよび過ヨウ素
酸ナトリウム);過硫酸塩(過硫酸金属および過硫酸ア
ンモニウム);および他の塩素酸塩が挙げられる。アル
カリ金属およびアルカリ土類金属過硫酸塩も、使用でき
る。過硫酸金属および過硫酸アンモニウム、特に、過硫
酸アルカリ金属および過硫酸アンモニウムは、酸化剤と
して、特に有用である。
【0050】このアニリンの重合は、上で述べたよう
に、酸の存在下にて行われる。好ましい実施態様では、
アニリンまたはアニリンと上記のいずれかの共単量体と
の混合物1モルあたり、0.1〜1.6モルまたは2モルの酸
が使用できる。他の実施態様では、アニリン1モルあた
り、0.8〜1.2モルの酸が使用でき、さらに好ましい実施
態様では、このアニリンは、およそ等モル量の酸化剤お
よび酸の存在下にて、重合される。
【0051】この重合反応で使用される酸は、有機酸ま
たは無機酸であり得、無機酸が一般に好ましい。有用な
無機酸の例には、鉱酸(例えば、塩酸、硫酸およびリン
酸)が包含される。
【0052】アニリンの重合に使用できる有機酸には、
例えば、スルホン酸、スルフィン酸、カルボン酸または
リン含有酸が挙げられ、これらの酸は、アルキル置換さ
れたまたはアリール置換された酸であり得る。このよう
な酸の部分塩もまた、使用できる。この有機酸は、1個
またはそれ以上のスルホン酸基、スルフィン酸基または
カルボン酸基を含有し得、これらの酸は、実際には、重
合体酸であり得る。このような酸は、1993年4月15日に
公開されたPCT公報第WO93/07244号に、さらに詳細に記
述されている。
【0053】本発明の1実施態様では、このポリアニリ
ンは、その酸塩の形状で、この酸化剤の水溶液を、アニ
リンおよび必要に応じて他の共単量体、および酸の水性
混合物に加えることにより、調製され、この間、この反
応混合物の温度を50℃以下に維持する。好ましい実施態
様では、この反応の温度は、室温付近またはそれ以下に
維持される。この反応混合物は、一般に、最初の反応期
間後、室温で24時間までの期間で攪拌されるものの、こ
の重合反応は、一般に、3〜10時間で完結する。この方
法で得られるポリアニリン酸塩は、一般に、24時間まで
または48時間までの期間にわたって、水で洗浄される
か、または水および/またはアルコール(例えば、メタ
ノール)でスラリー化され、その後、乾燥される。
【0054】上の方法に従って調製したポリアニリンの
酸塩は、一般に、塩基で処理されて、この酸塩からプロ
トンが除去され、そしてこのポリアニリン塩の導電性が
低減される。これらのプロトンには、この重合反応で用
いる酸および酸化体の両方から誘導したものが挙げられ
る。この酸塩を脱プロトン化するには、種々の塩基性物
質が使用され得る。一般に、この塩基は、水酸化アンモ
ニウムまたは金属酸化物、水酸化物、アルコキシドまた
は炭酸塩である。この金属は、アルカリ金属(例えば、
ナトリウムまたはカリウム)またはアルカリ土類金属
(例えば、バリウム、カルシウムまたはマグネシウム)
であり得る。この塩基が、水酸化アンモニウムまたはア
ルカリ金属水酸化物または炭酸塩であるとき、この水酸
化物および炭酸塩の水溶液は、ポリアニリンの酸塩との
反応に使用される。この目的に、金属アルコキシドを使
用するとき、この溶媒または希釈剤は、一般に、アルコ
ールである。使用し得るアルコキシドの例には、ナトリ
ウムメトキシド、カリウムエトキシド、ナトリウムエト
キシド、ナトリウムプロポキシドなどが包含される。ア
ルコールの例には、メタノール、エタノール、プロパノ
ールなどが包含される。
【0055】洗浄の程度、およびこの洗浄工程の詳細
は、ある程度、最終的な電気流動性流体の所望の性質、
およびこの流体の固体成分が配合される形状に依存す
る。このポリアニリンが、この極性固体物質(i)と共
に、別の微粒子相として使用されるなら、それは、PCT
公報第WO93/07244号に記述のように調製され、実質的に
洗浄され得る。このような1実施態様では、本発明の方
法に従って調製したポリアニリン酸塩は、この酸から誘
導したプロトンの実質的に全てを除去するのに充分な期
間にわたって、一定量の塩基で処理される。例えば、こ
の重合で使用する酸が塩酸なら、このポリアニリン酸塩
は、この酸の塩素含量を0〜0.2%程度に低減するのに
充分な量で、この塩基で処理される。このポリアニリン
が、この極性固体物質(i)の粒子上にて、被覆として塗
布されるなら、この洗浄方法の詳細は、当業者に明らか
な様式で、調整される。
【0056】このポリアニリンの実際の洗浄程度はま
た、この電気流動性流体が使用される特定の用途の必要
条件にも依存する。低電流が重要な用途には、電流が重
要ではない用途より、このポリアニリンをよく洗浄する
必要がある。この重合体の洗浄程度は、ある程度、それ
から調製される電気流動性流体の導電性または電流密度
に関係している。このポリアニリンの所望の導電性寄与
はまた、この重合体を低導電性となるまで洗浄し、そし
て所望レベルまで再ドープすることにより、得られる。
標準化の目的のために、電気流動性流体の電流密度は、
6 kV/mmの直流電場(dc)にて、20℃で測定され得、こ
の間、約500 sec-1のせん断を受ける。試験する調製物
は、10 cStのシリコーン油にて、分析する微粒子物質
(例えば、ポリアニリン)を20重量%で含有する。好ま
しくは、この組成物はまた、3重量%の機能化したシリ
コーン界面活性剤(例えば、EXPR 69)を含有する。こ
の測定は、間隙(すなわち、内部シリンダーと外部シリ
ンダーの間にあり、その間隙は、好都合には、1.25 mm
である)を越えて電場を適用するように改良した、同心
円シリンダーのクエット(Couette)レオメーターで、
行われる。電場を適用し、得られる電流密度を測定す
る。本発明のポリアニリンは、別の成分として用いると
き、好ましくは、このポリアニリンだけで調製し上記条
件下で試験した電気流動性流体が、多くとも7000 mA/m2
の電流密度に対応する導電性を有するように、洗浄さ
れ、必要に応じて、再ドープされる。好ましくは、この
電流密度は、多くとも4000 mA/m2であり、さらに好まし
くは、多くとも1000、750、200または100 mA/m2であ
る。その最小の電流密度は、同様に、正確には限定され
ず、少なくとも0.01 mA/m2の電流密度が好ましく、さら
に好ましくは、少なくとも0.1、1または5 mA/m2であ
る。
【0057】このポリアニリン塩の電子導電特性は、ま
ず、この重合反応から得たポリアニリン酸塩から、実質
的に全てのプロトンを除去し、その後、脱プロトン化し
たポリアニリン化合物を、酸、ハロゲン、イオウ、ハロ
ゲン化イオウ、三酸化イオウまたはハロゲン化ヒドロカ
ルビルで処理して、所望の導電性を有するポリアニリン
化合物を形成することにより、さらに正確に制御され得
ることが認められている。得られる導電性のレベルは、
このポリアニリンを処理するのに用いるこれらの化合物
のうち、実質的に酸性プロトンのない化合物の種類およ
び量を選択することにより、制御され得る。塩基と反応
していないポリアニリン酸塩の導電性を、実質的に全て
の酸性プロトンを除去するのに必要な程度まで上げるた
めに、同様の方法がまた、使用され得る。このポリアニ
リンを酸、ハロゲン、イオウ、ハロゲン化イオウ、三酸
化イオウまたはハロゲン化ヒドロカルビルで処理して、
所望の導電性を有するポリアニリン化合物を形成するこ
とは、一般に、「ドーピング」として、当該技術分野で
周知である。
【0058】アニリンの重合において有用な試薬として
上で記述されている酸性化合物のいずれかは、ドープ剤
として使用できる。それゆえ、これらの酸は、上記鉱酸
または有機酸のいずれかであり得る。さらに、この酸
は、ルイス酸(例えば、塩化アルミニウム、塩化第二
鉄、塩化第一スズ、三フッ化ホウ素、塩化亜鉛、塩化ガ
リウムなど)であり得る。
【0059】ポリアニリンまたはある種の他の重合体半
導体の導電性は、ハロゲン(例えば、臭素またはヨウ
素)、またはハロゲン化ヒドロカルビル(例えば、ヨウ
化メチル、塩化メチル、臭化メチル、ヨウ化エチルな
ど)、またはイオウまたはハロゲン化イオウ(例えば、
塩化イオウまたは臭化イオウ)で処理することによって
も、上げることができる。
【0060】実質的に酸性プロトンを含有しないポリア
ニリンまたは他の半導体重合体は、処理したポリアニリ
ンの予想される用途で決まる所望の導電性を与えるのに
充分な量の、上記化合物で処理され得る。この処理した
生成物の所望の導電性は、この電気流動性流体の他の成
分および所望の特性に一部依存する。この特性(これに
は、このER流体の導電性および流動性が含まれる)は、
この有機半導体副成分の導電性、このER流体中の非導電
性粒子の存在、およびこのER流体中の所望の微粒子相の
量の変化により、一部変えることができる。1実施態様
では、脱プロトン化されているポリアニリン化合物は、
5%までの塩素、多くの場合、1%までの塩素を含有す
る生成物を形成するのに充分な量の塩酸で処理される。
【0061】ポリアニリンの合成、洗浄、ドーピングお
よび他の処理は、1993年4月15日に公開されたPCT公報
第WO93/07244号に、さらに詳細に記述されている。
【0062】ポリ(置換アニリン)もまた、有用であ
る。これらは、N-置換アニリンだけでなく、環置換アニ
リンからも誘導され得る。1実施態様では、このポリ
(置換アニリン)は、次式により特徴づけられる少なく
とも1種の置換アニリンから誘導される:
【0063】
【化2】
【0064】ここで、R1は、水素、ヒドロカルビル基ま
たはアシル基、R2は、水素またはヒドロカルビル基、R3
〜R7は、それぞれ独立して、水素またはアルキル基、ハ
ロ基、CN基、OR*基、SR*基、NR* 2基、NO2基、COOR*基ま
たはSO3H基であり、そして各R*は、独立して、水素また
はヒドロカルビル基であるが、ただし、R1〜R7の少なく
とも1個は、水素ではなく、そしてR3〜R7の少なくとも
1個は、水素である。
【0065】この置換基R1は、水素、ヒドロカルビル基
またはアシル基であり得る。このヒドロカルビル基は、
脂肪族または芳香族ヒドロカルビル基(例えば、メチ
ル、エチル、プロピル、フェニル、置換フェニルなど)
であり得る。このアシル基は、RC(O)−の式で表され
得、ここで、Rは、脂肪族基または芳香族基、一般に、
脂肪族基である。好ましい脂肪族基には、メチルおよび
エチルが挙げられる。
【0066】式(II)の置換アニリンにて、R1〜R7の少
なくとも1個は、上で記述のように、水素以外の置換基
である。それゆえ、この置換基は、アルキル基、特に、
低級アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピルな
ど)であり得る。他方、この基は、ハロ基、シアノ基、
ヒドロキシ基、メルカプト基、アミノ基、ニトロ基、カ
ルボン酸基、スルホン酸基、ヒドロカルビルオキシ基、
ヒドロカルビルチオ基であり得る。このヒドロカルビル
基は、好ましくは、脂肪族基、さらに好ましくは、1個
〜7個の炭素原子を含有する低級脂肪族基である。
【0067】好ましい実施態様では、R3およびR5の少な
くとも1個は水素であり、他の実施態様では、R1および
R2もまた、水素である。他の好ましい実施態様では、
R1、R4またはR5は、アルキル基、OR*基またはCOOH基で
あり、そしてR1からR7の残りは、水素である。好ましく
は、アルキル基R3、R4またはR5は、メチル基である。
【0068】他の実施態様では、この置換アニリンは、
次式により表され得る:
【0069】
【化3】
【0070】ここで、R1は、水素、ヒドロカルビル基ま
たはアシル基である。
【0071】R2〜R4は、それぞれ独立して、水素、また
はアルキル基、ハロ基、シアノ基、OR*基、SR*基、NR* 2
基、NO2基、COOR*基、またはSO3H基であり、そして各R*
は、独立して、水素またはヒドロカルビル基であるが、
但し、R1〜R4の少なくとも1個は、水素ではない。
【0072】本発明で有用なポリ(置換アニリン)に重
合し得る置換アニリンの特定の例には、o-トルイジン、
o-エチルアニリン、m-トルイジン、o-クロロアニリン、
o-ニトロアニリン、アントラニル酸、o-シアノアニリ
ン、N-メチルアニリン、N-エチルアニリン、アセトアニ
リド、m-アセトトルイジン、o-アセトトルイジン、p-ア
ミノジフェニルアミン、ベンズアニリド、2'-ヒドロキ
シ-5'-ニトロアセトアニリド、2-ブロモ-N-N-ジメチル
アニリン、4-クロロアセトアニリド、4-アセトアミドチ
オアニソール、4-アセトアミド-3-ニトロ安息香酸、4-
アミノ-3-ヒドロキシ安息香酸、o-メトキシアニリン、p
-メトキシアニリン、2-ニトロアニリン、3-ニトロアニ
リン、4-ニトロアニリン、2-メトキシ-5-ニトロアニリ
ン、2-(メチルチオ)アニリン、3-(メチルチオ)アニ
リン、4-(メチルチオ)アニリンなどが包含される。
【0073】このポリ置換アニリンは、上のポリアニリ
ンの調製に使用する方法と一般に類似の方法により、調
製される。ポリ置換アニリンおよびその調製、および他
の重合体半導体(導電性重合体)は、1993年4月15日に
公開されたPCT公報第WO93/07243号に、さらに詳細に記
述されている。
【0074】本発明は、この極性固体物質(i)と、この
有機半導体(ii)との間のいずれの特定の構造関係にも限
定されない。それゆえ、これらの2種の物質は、この電
気流動性流体では、実質的に別の粒子として存在し得る
か、または両成分を含有する混合した粒子として、存在
し得る。後者の場合、この混合粒子は、ある方法で配合
した2種の成分を含有し得るが、好ましくは、この有機
半導体は、この極性固体物質の粒子上にて、少なくとも
一部で被覆される。この被覆は、通常の方法(例えば、
この有機半導体(特に、重合体物質のとき)の溶液の先
在粒子への塗布に続いた乾燥)により、行われ得る。他
方、この重合体半導体は、電気流動的に活性な極性物質
の粒子の存在下にて、重合され得る。この場合、その反
応条件は、新たに調製した重合体が、別の粒子としてよ
りもむしろ、この粒子上の被覆として形成される範囲ま
で、影響を与えると考えられる。比較的に希薄なモノマ
ー溶液の重合は、被覆層の形成に有利な場合があると考
えられている。従って、好ましい1実施態様は、アニリ
ンモノマーを、多くとも0.5モル/L、好ましくは、多く
とも0.1モル/L、さらに好ましくは、約0.05モル/Lの
アニリンモノマー濃度を用いて、この極性固体物質の存
在下にて重合することを提供する。この濃度は、使用す
るアニリンの名目上の濃度を示し、反応による濃度の瞬
間的な低下を考慮しない。さらに、一般的には、重合開
始剤と先在粒子との相互作用により、この粒子の表面か
ら鎖成長が生じ得、これには、この被覆重合体の核粒子
へのグラフト化が含まれる。この導電性重合体のER活性
粒子への被覆またはグラフト化は、好ましいと考えられ
ている。このような被覆は、特に、このような被覆物質
が、(以下で記述の低分子量極性物質の存在下にて)、
この核より導電性が低いとき、このER流体のバルク導電
率を低くすると予想されるからである。この場合、この
被覆重合体の量は、この核粒子の表面積のかなりの部分
を占めるのに充分であるのが好ましい。
【0075】本発明の電気流動性流体は、さらに、低分
子量極性物質(これは、時には、活性剤と呼ばれる)を
含有するのが、さらに好ましい。この低分子量極性物質
は、上記成分のいずれか以外の物質である。従って、そ
れは、HClのような物質(これは、ドープ剤、すなわ
ち、この極性固体物質または有機半導体と化学的に相互
作用して、その電子構造を変化させるかまたは電子導電
性を変え得る物質)ではない。本発明の物質は、一般
に、主として水素結合により、この固体物質と相互作用
し、5より大きい誘電率を有する点で、極性化合物と呼
ばれる。これらはまた、通常、比較的に低分子量の物質
であり、450以下、好ましくは、225以下の分子量を有す
る。これらは、従って、本発明の組成物の他の成分(例
えば、その疎水性液体媒体として使用でき、一般に、5
より低い誘電率および225より大きい分子量、好ましく
は、450より大きい分子量を有するエステル)からは、
区別される。
【0076】ある種のER活性な粒子(例えば、セルロー
スまたは重合体塩)は、通常、それらと会合した一定量
の水を有する。この水は、1種の極性活性物質と考える
ことができる。本発明の組成物中に存在する水の量は、
この固体粒子をベースにして、0.1〜30重量%であり得
るが、広範囲にわたる乾燥により、低い水含量が得ら
れ、実際には、水それ自体は、本発明の機能には必要で
はないと考えられている。この極性活性物質は、この固
体粒子の1成分(例えば、吸収水)として、このER流体
に導入され得るか、または成分を混合するとすぐに、こ
の流体に別に添加され得る。この極性活性物質が、この
ER流体のバルクに分散されたままであるかどうか、また
はこの微粒子相の成分の一方または両方と会合するかど
うかは、各ケースでは正確には知られていないが、この
ような知見は、本発明の機能に必須ではない。低分子量
活性物質を使用するとき、この非セルロース性重合体物
質の存在により、好ましい場合には、電気流動活性が生
じ、これは、この非セルロース性重合体が存在しない場
合よりも、温度に依存しにくいことが認められている。
適切な極性活性物質には、水、アミン、アミド、ニト
リル、アルコール、ポリヒドロキシ化合物、低分子量エ
ステル、およびケトンが挙げられる。適切なポリヒドロ
キシ化合物には、エチレングリコール、グリセロール、
1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペン
タンジオール、2,5-ヘキサンジオール、2-エトキシエタ
ノール、2-(2-エトキシエトキシ)エタノール、2-(2-
ブトキシエトキシ)エタノール、2-(2-メトキシエトキ
シ)エタノール、2-メトキシエタノール、および2-(2-
ヘキシルオキシエトキシ)エタノールが挙げられる。適
切なアミンには、エタノールアミンおよびエチレンジア
ミンが挙げられる。他の適切な物質には、カルボン酸
(例えば、ギ酸およびトリクロロ酢酸)がある。ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、プロピオニト
リル、ニトロエタン、エチレンカーボネート、プロピレ
ンカーボネート、ペンタンジオン、フルフラール、スル
ホラン、フタル酸ジエチルなどのような非プロトン性の
極性物質もまた、挙げられる。低分子量エステルには、
酢酸エチルのような物質が挙げられる;これらの物質
は、他のエステル(これは、通常、225より大きい分子
量を有する極性の低い物質であり、不活性媒体として使
用され得る)とは区別される。
【0077】この極性物質は、通常、この固体微粒子相
に物理的に吸着するか吸収されると考えられているもの
の、この極性物質の少なくとも一部と、1種またはそれ
以上の粒子成分とを化学的に反応させることもまた、可
能である。これは、例えば、この極性物質またはその前
駆体上にて、ある種の極性物質のアルコールまたはアミ
ン官能性を、酸または無水物官能性で縮合することによ
り、行われ得る。このような反応は、この固体の電子導
電性を著しく変え得る酸化/還元反応または酸/塩基反
応とは、区別される;この極性物質との反応は、一般
に、この物質のイオン導電性にのみ、影響を与える。こ
のような処理は、通常、この粒子に被覆物質を塗布する
前に、行われる。
【0078】このER流体はまた、このような物質で通常
使用される他の典型的な添加剤を含有し得、これには、
酸化防止剤、耐摩耗剤および分散剤が含まれる。界面活
性剤または分散剤は、この粒子の分散を促進し、非使用
期間における沈降を最小にするかまたは防止するのに、
しばしば、望ましい。このような分散剤は周知であり、
この疎水性流体の性質を補足するように、設計され得
る。例えば、機能化したシリコーン分散剤または界面活
性剤は、シリコーン流体中での使用に最も適切であり、
これに対して、ヒドロキシル含有の炭化水素ベース分散
剤または界面活性剤は、炭化水素流体中での使用に最も
適切であり得る。機能化したシリコーン分散剤は、1993
年7月22日に公開されたPCT公報第WO93/14180号に詳細
に記述されており、これには、例えば、ヒドロキシプロ
ピルシリコーン、アミノプロピルシリコーン、メルカプ
トプロピルシリコーン、およびシリコーン第四級酢酸塩
が含まれる。他の分散剤には、酸性分散剤、エトキシ化
したノニルフェノール、ソルビタンモノオレエート、グ
リセロールモノオレエート、ソルビタンセスキオレエー
ト、塩基性分散剤、エトキシ化したココアミド、オレイ
ン酸、t-ドデシルメルカプタン、変性したポリエステル
分散剤、ポリイソブテニル無水コハク酸をベースにした
エステル分散剤、アミド分散剤または混合エステル−ア
ミド分散剤、ポリイソブチルフェノールをベースにした
分散剤、ABAタイプのブロック共重合体の非イオン性分
散剤、アクリルグラフト共重合体、オクチルフェノキシ
ポリエトキシエタノール、ノニルフェノキシポリエトキ
シエタノール、アルキルアリールエーテル、アルキルア
リールポリエーテル、アミン−ポリグリコール縮合物、
変性したポリエトキシ付加物、末端を変性したアルキル
アリールエーテル、変性したポリエトキシ化直鎖アルコ
ール、線状第一級アルコールの末端エトキシ化物、高分
子量第三級アミン(例えば、1-ヒドロキシエチル-2-ア
ルキルイミダゾリン)、オキサゾリン、パーフルオロア
ルキルスルホネート、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリ
エチレングリコールエステル、脂肪族および芳香族リン
酸エステル、アルキルおよびアリールスルホン酸および
スルホン酸塩、第三級アミン、およびヒドロカルビル置
換芳香族ヒドロキシ化合物(例えば、C24-28アルキルフ
ェノール、ポリイソブテニル(Mn=940)置換フェノー
ル、プロピレンテトラマー置換フェノール、ポリプロピ
レン(Mn=500)置換フェノール、およびホルムアルデ
ヒドがカップリングした置換フェノール)が挙げられ
る。
【0079】本発明の電気流動性流体内の物質の量は、
重要ではなく、電気流動特性を示す全ての組成が含まれ
る。その特定の量は、最適な電気流動特性を得るため
に、当業者により調整され得る。この疎水性ベース流体
の量は、通常、他の成分を考慮した後、この組成物を10
0%にするのに必要な量である。しばしば、このベース
流体の量は、その全組成の10〜94.9%、好ましくは、36
〜89%、最も好ましくは、56〜79%である。これらの量
は、通常、重量%であるが、もし、異常に濃く分散した
固体相を用いるなら、これらの量を容量%で決定するの
が適切である。
【0080】同様に、このER流体において、全微粒子相
の量は、適度に印加した電場にて、有用な電気流動効果
を得るのに充分であるべきである。しかしながら、粒子
の量は、電場を印加しない状態では、この流体の取り扱
いには高すぎる粘稠性にするほど多くすべきではない。
これらの限度は、将来の用途によって変わる。例えば、
電気流動的に活性なグリースは、電場のない状態では、
例えば、バルブまたはクラッチに使用するように設計し
た流体よりも、望ましくは、高い粘度を有する。さら
に、この流体中の粒子の量は、この粒子が、通常、少な
くとも僅かな程度の導電性を全組成物に与えるので、特
定の装置が許容できる導電性の程度により、限定され得
る。大ていの実用的な用途には、この粒子は、このER流
体の1〜80重量%、好ましくは、5〜60重量%、さらに
好ましくは、10〜50重量%、最も好ましくは、15〜35重
量%を構成する。もちろん、この非導電性の疎水性流体
が、特に密度の高い物質(例えば、四塩化炭素またはあ
る種のクロロフルオロカーボン)であるなら、それらの
重量パーセントは、その密度を考慮して調整される。こ
のような調整の決定は、当業者の能力の範囲内である。
【0081】この微粒子相内の成分、すなわち、(i)極
性物質および(ii)有機半導体は、重量基準で、少なくと
も(i):(ii)=2:1の相対量で、存在する。好ましく
は、この相対量は、3:1〜40:1、さらに好ましく
は、5:1〜20:1である。さらに一般的には、この有
機半導体(ii)の量は、適切なER性能、好ましくは、この
成分がない状態の同じ物質と比較して、改良された性能
が得られる量であるべきである。特に、この流体のER活
性を上げるか、または電力消費(出力密度)を下げるの
に充分な量を用いるのが、特に望ましい。ER活性は、単
に、上で挙げた試験により定義されるように、せん断強
さの増加によって、測定され得る。さらに完全な評価
は、定常状態のWinslow数であるWnを考慮することによ
り、行われ得る。この数は、この流体が(一定の)最大
強度に達した後、一定電場で測定され、上記の振動ダク
ト流量装置で測定され得る:
【0082】
【数1】
【0083】他方、ある用途には、「ミリ秒 Winslow
数」であるWn'がさらに有用である:
【0084】
【数2】
【0085】ここで、PDおよびη0は、上で定義のもの
と同じであり、そしてΔSSは、電場を適用したとき、5
msでのせん断応力の増加である。この測定は、5 Hzの
振動(約6000 s-1)を用いて、行う; 電場(通常、6
kV/mm)を適用した後、5ミリ秒でのせん断応力を測定
し、その値から、電場のない状態でのせん断応力を差し
引く。高い値のWnまたはWn'は、全体的に良好なER性能
を示す。
【0086】この低分子量極性物質を活性化する物質の
量は、全流体組成を基準にして、好ましくは、0.5〜10
重量%、さらに好ましくは、2〜5重量%である。
【0087】本発明における任意の界面活性剤成分また
は分散剤成分の量は、この組成物の分散安定性を改良す
るのに充分な量である。通常、その効果的な量は、この
流体の0.1〜20重量%であり、好ましくは、この流体の
0.4〜10重量%であり、最も好ましくは、この流体の1
〜5重量%である。
【0088】本発明のER流体は、クラッチ、バルブ、ダ
ンパ、トルク移動装置、位置決め装置などで用途が見い
だされ、ここでは、外部信号に応答して、この流体の見
かけ粘度が変わるのが望ましい。このような装置は、例
えば、自動車のショックアブソーバー(これは、運転中
に遭遇する道路状況に適合させるために、迅速に調整さ
れ得る)を提供するために、使用され得る。
【0089】ここで用いるように、「ヒドロカルビル置
換基」または「ヒドロカルビル基」との用語は、通常の
意味で用いられ、これは、当業者に周知である。具体的
には、分子の残部に直接結合した炭素原子を有する基で
あって、主として炭化水素的な性質を有する基を意味す
る。このような基には、炭化水素基、置換炭化水素基、
およびヘテロ基、すなわち、主として炭化水素的な性質
を有しながら、環または鎖の中に存在する炭素以外の原
子を有するが、その他は炭素原子で構成されている基、
が挙げられる。
【0090】
【実施例】実施例1 濃塩酸415gを、12Lの丸底フラスコにて、蒸留水3 Lで
希釈する。アニリン465gを滴下する。この混合物を、
氷浴にて、5℃まで冷却する。蒸留水3.5 L中の過硫酸
アンモニウム1140gの溶液を、8時間にわたって滴下す
る。この反応混合物を、一晩、攪拌した状態にする。
【0091】この反応混合物を濾過し、その固体を集め
る。この固体を、水6 Lと共に、このフラスコに戻し、
そして24時間攪拌する。
【0092】この混合物を再び濾過し、その固体を集
め、濃水酸化アンモニウム330 mLおよび蒸留水6 Lと共
に、このフラスコに入れる。この混合物を24時間攪拌す
る。
【0093】この混合物を濾過し、回収した固体を、濃
水酸化アンモニウム330 mLおよび水6 Lと共に、再びフ
ラスコに入れる。この混合物を48時間攪拌する。
【0094】この混合物を濾過し、回収した固体を、蒸
留水6 Lと共に、24時間攪拌する。その後、混合物を濾
過し、その固体に、蒸留水4 Lをフラッシュする。
【0095】回収した固体を、20℃で18時間にわたり、
濾過器漏斗に静置しつつ、前乾燥する。その後、この固
体を、710μmのふるいにかけ、真空下にて150℃で17時
間乾燥し、次いで、ガラス製広口びんに入れる。
【0096】実施例2 塩酸(166 mL、2モル)を、5リットルのフラスコに
て、蒸留水で2リットルまで希釈し、アニリン186部
(2モル)を滴下する。別の容器にて、過硫酸アンモニ
ウム456部(2モル)を水1400 mLに溶解し、次いで、こ
の溶液を、このアニリンおよび塩酸を含有する5リット
ルフラスコに滴下する。この間、このフラスコの内容物
の温度を、攪拌しながら、5.5時間にわたって、約5〜1
0℃の間に維持する。次いで、この混合物を、室温で約2
4時間攪拌する。この反応フラスコの内容物を濾過し、
その残留物を、蒸留水2リットルで1日にわたりスラリ
ー化し、次いで、濾過する。この残留物を、1日にわた
って、メタノール2リットルでスラリー化し、そして濾
過する。この濾液を、空気中にて60℃で乾燥し、続い
て、動的真空下にて150℃で乾燥することにより、この
ポリアニリンの酸塩を得る。この様にして得たアニリン
酸塩は、3.11%の塩素、11.89%の窒素および4.70%の
イオウを含有する。
【0097】上で調製した塩酸塩を、以下の方法で脱プ
ロトン化する。濃水酸化アンモニウム水溶液(99部、1.
5モル)を、5リットルフラスコにて、蒸留水で3000部
まで希釈し、このポリアニリン塩酸塩150部を、攪拌し
ながらゆっくりと加える。全ての塩を加えた後、この混
合物を1日攪拌する。このフラスコの内容物を濾過し、
その濾液を、1日にわたり、蒸留水2リットルでスラリ
ー化する。濾過により所望生成物を回収し、まず、空気
中にて60℃で乾燥し、ふるいにかけ、その後、動的真空
下にて150℃で乾燥する。
【0098】実施例3〜14 実施例1のポリアニリンを、指示した量で、以下の表1
で示した量の他の物質と混合することにより、電気流動
性組成物を調製する。この混合は、ボールミルを用いて
行う。
【0099】
【表1】
【0100】実施例3〜14の各組成物を、電気流動特性
を実証するために、試験する。
【0101】実施例15 セルロースを、シリカゲルで置き換えること以外は、実
施例7を繰り返す。
【0102】実施例16 ポリアニリンを、以下の各物質で順に置き換えること以
外は、実施例7を繰り返す: (a)1993年4月15日に公開されたPCT公報第WO93/07243号
の実施例1に従って調製したポリ(o-トルイジン)、
(b)第WO93/07243号の実施例6に従って調製したポリ(o
-クロロアニリン)、(c)第WO93/07243号の実施例7に従
って調製したポリ(N-メチルアニリン)、(d)第WO93/07
243号の実施例10に従って調製したポリ(ピロール)。
【0103】実施例17 機械攪拌機、温度計、冷却器および添加口を備えた、12
Lの4ッ口丸底フラスコを、水浴に固定する。このフラ
スコに、6000gの水、40g(0.44モル)のHCl、200gの
セルロース、および40g(0.43モル)のアニリンを加え
る。アニリンの効果的な濃度は、0.05 Mである。このフ
ラスコの内容物を攪拌し、その温度を25℃以下に維持す
る。
【0104】別に、過硫酸アンモニウム(100g、0.43
モル)の蒸留水の溶液(水2.5重量部あたり、1重量部
の過硫酸アンモニウム)を調製する。この過硫酸アンモ
ニウム溶液を、2.0 mL/分の割合で、上のフラスコに加
え、この間、この反応混合物の温度を25℃以下に維持す
る。添加が完了した後、この反応混合物を、さらに16時
間攪拌する。
【0105】この反応混合物を濾過して、青黒色の固体
を得る。この固体を12 Lのフラスコに戻し、6 Lの蒸留
水を加える。この混合物を、中程度の速度で攪拌する。
この混合物に、NH4OH水溶液(28g、0.43モル)を加え
る。この混合物を、中程度の速度で20時間攪拌する。
【0106】この洗浄した固体を、濾過により再び単離
し、そしてこのフラスコに戻す。蒸留水6 Lを加え、こ
の混合物を、さらに6時間攪拌し、次いで、濾過により
単離する。
【0107】この単離した黒色の固体を、強制空気オー
ブンにて、105℃で20時間乾燥し、次いで、710μmメッ
シュのふるいにかけ、最後に、動的真空下にて、150℃
で17時間乾燥する。
【0108】実施例18 実施例17の装置を使用する。このフラスコに、6000gの
蒸留水、40gのHCl、200gのセルロース、および100g
の過硫酸アンモニウムを入れる。この混合物を、ファス
トセッティング(fast setting)上で攪拌し、そして25
℃以下に維持する。この混合物に、0.5 mL/分の割合
で、アニリン(40g)を加え、この間、指定した温度に
維持する。この添加が完了した後、この混合物を、さら
に16時間攪拌する。この生成物を、実施例17と同様にし
て、濾過により単離し、洗浄し、そして乾燥する。
【0109】実施例19 実施例17で得た乾燥固体(37.5g)を、ボールミル広口
びん(あらかじめ、真空下にて105℃で乾燥した)に入
れる。その後、EXP 69TM界面活性剤(1.25g)、エチレ
ングリコール(3.75g、注入器による)、および5 cSt
のシリコーン油(82.5g)を加える。この広口びんに、
粉砕媒体として、7個のボールを加える。この広口びん
を閉じ、24時間回転させる。その後、この広口びんの内
容物を試験すると、電気流動活性を示すことが分かる。
【0110】実施例20 実施例18で得た乾燥固体を使用して、実施例19を繰り返
す。
【0111】実施例21 エチレングリコールをプロピレングリコールで置き換え
たこと以外は、実施例19を実質的に繰り返す。
【0112】実施例22 シリコーン油を、EmeryTM 2911(ペラルゴン酸イソデシ
ル)(81.25g)で置き換え、そしてEXP 69TM界面活性
剤を、C24-28アルキル置換フェノール(2.5g)で置き
換えたこと以外は、実施例19を実質的に繰り返す。
【0113】実施例23 実施例17の装置を使用する。このフラスコに、6000gの
蒸留水、塩化第二鉄(373g)、および200gのセルロー
スを入れる。この混合物を、ファストセッティング上で
攪拌し、そして25℃以下に維持する。この混合物に、約
45分間にわたって、ピロール(67.09g、1モル)を加
え、この間、指定した温度に維持する。この添加が完了
した後、この混合物を、室温で一晩攪拌し、濾過し、そ
の残留物を、この濾液が無色になるまで、蒸留水で洗浄
する。この残留物を、空気中にて60℃で一晩乾燥し、動
的真空下にて120〜125℃で、乾燥する。
【0114】同じフラスコに、水酸化アンモニウム水溶
液66gおよび蒸留水3 Lを充填する。この固体微粒子生
成物を加え、この混合物を、室温で1日攪拌する。この
混合物を濾過し、その残留物を、蒸留水3 Lで一晩スラ
リー化する。このスラリーを濾過し、その残留物を、動
的真空下にて150℃で乾燥する。
【0115】得られた粉末を、電気流動性流体に配合す
る。
【0116】実施例24 セルロースを、Allied signalからVersicon CoatingsTM
の商品名で入手できるポリアニリン分散液で被覆する。
2個の試料を得、各試料は、60重量%の揮発性物質およ
び40重量%の固体を含有する。この固体成分のうち、3
〜5%はポリアニリンであり、残りは、不活性樹脂(例
えば、ポリエチレン)であると考えられている。この2
個の試料は、異なる表面抵抗率(a)103〜104 ohms/squar
eまたは(b)50〜250 ohms/square(純粋溶液)を示すと
考えられている。組成物を調製するために、セルロース
(50g)、VersiconTM分散液(各試料は、別の実験にか
ける)(27.0g)およびキシレン(300g)を、1 Lの
丸底フラスコにて、激しく混合する。ロータリーエバポ
レーションで溶媒を除去し、得られた固体を、強制空気
オーブンにて、70℃で24時間乾燥する。得られた固体
を、水(1000 mL)および濃NH4OH(25 mL)の混合物中
で、3.5時間洗浄する。この固体を、濾過により単離
し、さらに、水1000 mLでスラリー化し、単離し、強制
空気オーブンにて、70℃で24時間乾燥し、710μmメッ
シュでふるい分けし、そして動的真空下にて、150℃で2
4時間乾燥する。
【0117】実施例19と同様にして、この固体30.0g、
エチレングリコール2.0g、EXP-69T M界面活性剤2.0g、
および5 cStのシリコーン油66.0gを配合することによ
り、このような各固体組成物から、電気流動性流体を調
製する。これらの流体を、電気流動活性について、試験
する。
【0118】実施例25〜48 実施例17および18の合成と類似の合成において、セルロ
ース:アニリンの重量比、反応物の添加順序、アニリン
の濃度を変えて、一連の実験を行う。その後、EXPTM 69
およびエチレングリコールの濃度を変える。これらの変
数のレベルは、以下の表2に示す:
【0119】
【表2】
【0120】以下の組成物を調製し、試験したところ、
電気流動活性を示すことが明らかになった:
【0121】
【表3】
【0122】実施例49 処方した流体中のエチレングリコールの量が、4.0重量
%であること以外は、実施例37を実質的に繰り返す。
【0123】実施例50 セルロースが、FMCTM NT013微結晶セルロースであるこ
と以外は、実施例37を実質的に繰り返す。
【0124】実施例51 3 Lの樹脂フラスコに、水750 mLおよび濃HCl水溶液13
4.7gを充填する。アニリン104.6gおよびフェノチアジ
ン24.9gをゆっくりと添加しつつ、この混合物を攪拌す
る。トルエン150 mL、イソプロパノール200 mL、および
アルコール5 mLを加えて、これらのモノマーの溶液に
する。添加漏斗に、水875 mL中の硫酸アンモニウム312.
4gの溶液を充填する。このフラスコを6℃まで冷却
し、この過硫酸アンモニウム溶液を、3〜6℃で3時間
にわたり、滴下する。16時間、次いで、室温で24時間、
攪拌を続ける。
【0125】得られた固体を、濾過により単離し、水3
L中で数時間攪拌することにより、洗浄し、濾過し、ト
ルエン3 Lで数時間スラリー化し(繰り返す)、この固
体から着色物質が抽出されなくなるまで、ソックスレー
抽出器にて、トルエンで抽出し、次いで、蒸気室で乾燥
する。得られた固体を、水3.5 Lでさらにスラリー化
し、その後、100 mLの濃NH4OHを加え、この混合物を数
日間スラリー化する。その後、この単離した固体を、濾
液のpHが中性になるまで、水中にて数日間にわたり、2
回スラリー化する。この固体を、蒸気室にて乾燥し、71
0μmのふるいに通し、次いで、120℃で10時間真空乾燥
する。
【0126】実施例52 3 Lの丸底フラスコに、84 mLの濃HClおよび600 mLの水
を入れる;アニリン(85.7g)およびN-メチルピロール
(8.1g)を、ゆっくりと加える。この混合物を5℃ま
で冷却し、2.5時間にわたって、水700 mL中の過硫酸ア
ンモニウム296.4gの溶液を滴下する。このスラリーを
一晩攪拌し、次いで、濾過し、その固体を、一晩にわた
り、水2 Lでスラリー化する。その後、この固体を、15
00 mLの水、および100 mLの濃NH4OHでスラリー化し、濾
過により単離し、そして水洗する。この固体を単離し、
真空オーブンにて130℃で乾燥する。
【0127】実施例53 5 Lのフラスコに、167.4gのアニリン、36.85gのN-フ
ェニル-p-フェニレンジアミン、166 mLの濃HCl、および
1200 mLの水を充填する。この混合物を4℃まで冷却
し、7時間にわたって攪拌しながら、水1400 mL中の過
硫酸アンモニウム456gの溶液を加える。この混合物を
一晩攪拌し、その固体を、濾過により単離する。この固
体を、3 Lの蒸留水、3 Lのメタノール、132 mLのNH4O
Hと共に2.5 Lの蒸留水(48時間にわたり2回)、および
2.5 Lの蒸留水で、この順に一晩スラリー化することに
より、洗浄する。この固体を、濾過により単離し、蒸気
オーブンにて乾燥し、乳鉢および乳棒で粉砕し、710μ
mメッシュでふるい分けし、そして真空オーブンにて15
0℃で乾燥する。
【0128】実施例54 N-フェニル-p-フェニレンジアミンに代えて、当量の2,
2'-ジメチル-N-フェニル-p-フェニレンジアミンを用い
て、実施例53を繰り返す。
【0129】実施例55 ポリアニリンを、実施例51〜54の各物質で順に置き換え
て、実施例7を繰り返す。このように調製した試料を、
電気流動特性について試験する。
【0130】
【発明の効果】本発明は、高い電気流動活性および低い
導電性という改良した組合せを有し、そして広い温度範
囲にわたってこの組合せを保持することができる電気流
動性流体を提供することができる。
【0131】上で示した各文献の内容は、本明細書中で
参考として援用されている。これらの実施例にて、また
は他の箇所にて明白に指示されている場合以外は、物質
の量を特定している本記述の全ての数値量、反応条件、
分子量、炭素原子数などは、「約」という用語により修
飾されることが理解される。他に指示がなければ、ここ
で示す各化学物質または組成物は、その異性体、副生成
物、誘導体、および市販等級の物質中に存在すると通常
考えられているような他の物質を含有し得る、市販等級
の物質であると解釈されるべきである。しかしながら、
各化学成分の量は、他に指示がなければ、市販等級の物
質に通例存在し得る溶媒または希釈油を除いて、提示さ
れている。ここで用いられるように、「本質的になる」
との表現には、問題の組成物の基本的で新規な特性に著
しく影響を与えない物質が含まれていてもよい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10M 105:32 145:40 149:22 129:08) C10N 20:00 A 20:02 20:06 A 30:00 Z 40:14 (72)発明者 キャスリーン オー.ハベルカ アメリカ合衆国 オハイオ 44060,メン ター,ブレイヤーズ マナー ドライブ 9559 (72)発明者 ヨセフ ダブリュー.ピアレット アメリカ合衆国 オハイオ 44132,ユー クリッド,アパートメント 506,レーク ショア ブールバード 26151

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の(a)、(b)および(c)を含有する、
    微粒子相および連続相の電気流動性流体: (a)疎水性液体媒体; (b)以下の(i)および(ii)を含有する分散微粒子相: (i)低分子量極性物質の存在下においてのみ、実質的な
    電気流動活性を示すことができる極性固体物質;および
    (ii)有機半導体、ここで、該有機半導体に対する該極性
    固体物質の重量比は、少なくとも2:1である;および (c)低分子量極性物質。
  2. 【請求項2】 前記極性固体物質が、セルロース性物質
    である、請求項1に記載の電気流動性流体。
  3. 【請求項3】 前記有機半導体が、ポリアニリンであ
    る、請求項1に記載の電気流動性流体。
  4. 【請求項4】 前記有機半導体に対する前記極性固体物
    質の重量比が、3:1〜40:1である、前出の請求項の
    いずれか1項に記載の電気流動性流体。
  5. 【請求項5】 前記極性固体物質および前記有機半導体
    が、実質的に別の粒子として存在する、前出の請求項の
    いずれか1項に記載の電気流動性流体。
  6. 【請求項6】 前記有機半導体および前記極性固体物質
    が、両成分を含有する混合粒子として存在する、請求項
    1〜4のいずれか1項に記載の電気流動性流体。
  7. 【請求項7】 前記有機半導体が、前記極性固体物質の
    粒子上にて、少なくとも一部で被覆されている、請求項
    6に記載の電気流動性流体。
  8. 【請求項8】 前記有機半導体が、前記極性固体物質の
    粒子の存在下にて、多くとも0.5モル/リットルの濃度
    のアニリンモノマーの重合により調製したポリアニリン
    である、請求項6に記載の電気流動性流体。
  9. 【請求項9】 さらに、界面活性剤を含有する、前出の
    請求項のいずれか1項に記載の電気流動性流体。
  10. 【請求項10】 前記分散微粒子相の量が、5〜50重量
    %である、前出の請求項のいずれか1項に記載の電気流
    動性流体。
  11. 【請求項11】 前記低分子量極性物質が、ポリオール
    である、前出の請求項のいずれか1項に記載の電気流動
    性流体。
  12. 【請求項12】 前記低分子量極性物質の量が、前記流
    体の0.5〜10重量%である、前出の請求項のいずれか1
    項に記載の電気流動性流体。
  13. 【請求項13】 前記疎水性液体媒体が、シリコーン
    油、炭化水素油またはエステルである、請求項1に記載
    の電気流動性流体。
  14. 【請求項14】 微粒子相および連続相の流体の見かけ
    粘度を上げる方法であって、該流体は、以下の(a)、(b)
    および(c)を含有し、 (a)疎水性液相; (b)以下の(i)および(ii)を含有する分散微粒子相: (i)低分子量極性物質の存在下においてのみ、実質的な
    電気流動活性を示すことができる極性固体物質;および
    (ii)有機半導体、ここで、該有機半導体に対する該極性
    固体物質の重量比は、少なくとも2:1である;および (c)低分子量極性物質:該方法は、該流体に電場を適用
    することを包含する
  15. 【請求項15】 請求項1〜13のいずれか1項に記載
    の流体を含有する、クラッチ、バルブ、ショックアブソ
    ーバー、ダンパまたはトルク移動装置。
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