JPH0867892A - 極性固体物質の粒子および不活性重合体物質を含有する電気流動性流体 - Google Patents

極性固体物質の粒子および不活性重合体物質を含有する電気流動性流体

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JPH0867892A
JPH0867892A JP7207255A JP20725595A JPH0867892A JP H0867892 A JPH0867892 A JP H0867892A JP 7207255 A JP7207255 A JP 7207255A JP 20725595 A JP20725595 A JP 20725595A JP H0867892 A JPH0867892 A JP H0867892A
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Barton J Schober
ジェイ.ショーバー バートン
Carlos A Piedrahita
エイ.ピエドラヒタ カルロス
Joseph W Pialet
ダブリュー.ピアレット ヨセフ
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C10PETROLEUM, GAS OR COKE INDUSTRIES; TECHNICAL GASES CONTAINING CARBON MONOXIDE; FUELS; LUBRICANTS; PEAT
    • C10MLUBRICATING COMPOSITIONS; USE OF CHEMICAL SUBSTANCES EITHER ALONE OR AS LUBRICATING INGREDIENTS IN A LUBRICATING COMPOSITION
    • C10M171/00Lubricating compositions characterised by purely physical criteria, e.g. containing as base-material, thickener or additive, ingredients which are characterised exclusively by their numerically specified physical properties, i.e. containing ingredients which are physically well-defined but for which the chemical nature is either unspecified or only very vaguely indicated
    • C10M171/001Electrorheological fluids; smart fluids

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な降伏応力およびせん断応力の組合せ
(すなわち、高いER活性)、および低い電流密度を示す
電気流動性流体を提供すること。 【解決手段】 以下の(a)および(b)を含有する、微粒子
相および連続相の電気流動性流体: (a)疎水性液体媒体;および (b)以下の(i)および(ii)を含有する分散微粒子相: (i)低分子量極性物質の存在下で電気流動活性を示すこ
とができ、そして10- 4 S/cmより低い室温導電率を示す
極性固体物質;および(ii)15〜50(MPa)1/2の溶解性パ
ラメーターを有し、そして低分子量極性物質が存在しな
い状態で電気流動活性を実質的に示さない非セルロース
性重合体物質。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気流動性流体で
の使用に適切な粒子、およびこのような粒子を含有する
電気流動性流体に関する。
【0002】
【従来の技術】電気流動性(「ER」)流体は、印加した
電場の存在下にて、その見かけの粘度が急速かつ可逆的
に変わる流体である。ER流体は、一般に、疎水性で電気
非導電性のオイルに細かく分割された固体の分散体であ
る。これらは、充分に強い電場に晒されると、それが固
体になる時点までも、その流動特性が変わる能力を有す
る。電場が取り除かれると、流体は通常の液体状態に戻
る。ER流体は、低電力レベルにより力の伝達を制御する
のが望ましい用途(例えば、クラッチ、油圧バルブ、シ
ョックアブソーバー、振動器、または加工品を適切な位
置に位置決めし保持するのに用いる系)に使用され得
る。
【0003】先行文献は、種々の微粒子の使用を教示
し、そのいくつかは、種々のタイプの表面被覆を有す
る。例えば、1993年4月15日に公開されたPCT公報第WO/
93/07244号は、ポリアニリンを含有する電気流動性流体
を開示している。この重合体は、固体物質(例えば、シ
リカ、マイカ、タルク、ガラス、アルミナ、ゼオライ
ト、セルロース、有機重合体など)の存在下にて、形成
され得る。これらの実施態様では、この重合したアニリ
ンは、一般に、これらの物質上に被覆として付着され、
この被覆はまた、この物質中の開孔を貫通し得る。
【0004】日本公報第5,239,482号(1992年2月28
日)は、ポリアニリンで被覆した無機粒子または有機粒
子を開示し、このポリアニリン被覆粒子は、分散相とし
て分散されている。その効果は、大きな電気粘性効果を
有する電気粘性流体が得られることにある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】実用的な電気粘性流体
を開発する際の目標の1つは、電場にて、良好な降伏応
力およびせん断応力の組合せ(すなわち、高いER活
性)、および低い電流密度を示す流体を提供することに
ある。さらに、この流体は、速い応答時間を有するべき
であり、すなわち、数ミリ秒以内で、電場に応答できる
べきである。最終的には、この流体は、有用な広い温度
範囲にわたって、この望ましい組合せを示すべきであ
る。
【0006】本発明は、このような有用な性質の組合せ
を示す物質、すなわち、適切な粒子を含有する電気流動
性流体を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、以下の(a)お
よび(b)を含有する、微粒子相および連続相の電気流動
性流体を提供する: (a)疎水性液体媒体;および (b)以下の(i)および(ii)を含有する分散微粒子相: (i)低分子量極性物質の存在下で電気流動活性を示すこ
とができ、そして10- 4 S/cmより低い室温導電率を示す
極性固体物質;および(ii)15〜50(MPa)1/2の溶解性パ
ラメーターを有し、そして低分子量極性物質が存在しな
い状態で電気流動活性を実質的に示さない非セルロース
性重合体物質。
【0008】1実施態様では、前記電気流動性流体は、
さらに、(c)低分子量極性物質を含有する。
【0009】他の実施態様では、前記電気流動的に活性
な極性固体物質は、セルロースである。
【0010】さらに他の実施態様では、前記非セルロー
ス性重合体物質は、ポリ(N-ビニルピロリドン)、ポリ
エチルオキサゾリン、ポリアクリルアミド、およびポリ
カプロラクトンからなる群から選択される。
【0011】さらに他の実施態様では、前記低分子量極
性物質は、ポリオールである。
【0012】さらに他の実施態様では、成分(i)および
成分(ii)は、100:1〜8:1の相対的な重量比で存在
する。
【0013】さらに他の実施態様では、前記極性固体物
質および前記非セルロース性重合体物質は、両成分を含
有する混合粒子として存在する。
【0014】さらに他の実施態様では、前記低分子量極
性物質の量は、前記流体の0.5〜10重量%である。
【0015】さらに他の実施態様では、成分(i)および
成分(ii)は、両方合わせて、前記流体の1〜80重量%を
構成する。
【0016】さらに他の実施態様では、前記電気流動性
流体は、さらに、界面活性剤を含有する。
【0017】本発明はまた、微粒子相および連続相の電
気流動性流体の導電率を低減する方法を提供し、該流体
は、以下の(a)および(b)を含有し、(a)疎水性液体媒
体;および(b)低分子量極性物質の存在下で電気流動活
性を示すことができ、そして10-4S/cmより低い室温導電
率を示す極性固体物質の粒子、該方法は、該流体の導電
率を低減するのに適切な量で、該流体に、(c)非セルロ
ース性重合体物質を含有させることを包含し、該非セル
ロース性重合体物質は、15〜50(MPa)1/2の溶解性パラ
メーターを有し、そして低分子量極性物質が存在しない
状態で電気流動活性を実質的に示さない。
【0018】本発明はまた、微粒子相および連続相の流
体の見かけ粘度を上げる方法を提供し、該流体は、以下
の(a)、(b)および(c)を含有し、 (a)疎水性液体媒体; (b)低分子量極性物質の存在下で電気流動活性を示すこ
とができ、そして10-4S/cmより低い室温導電率を示す極
性固体物質の粒子;および (c)15〜50(MPa)1/2の溶解性パラメーターを有し、そ
して低分子量極性物質が存在しない状態で電気流動活性
を実質的に示さない非セルロース性重合体物質、該方法
は、該流体に、電場を適用することを包含する。
【0019】本発明はまた、前記流体を含有する、クラ
ッチ、バルブ、ショックアブソーバー、ダンパまたはト
ルク移動装置を提供する。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の電気流動性流体の第一の
成分は、疎水性液相であり、これは、非導電性で電気絶
縁性の液体または液体混合物である。絶縁性液体の例に
は、シリコーン油、変圧器油、鉱油、植物油、芳香族
油、パラフィン炭化水素、ナフタレン炭化水素、オレフ
ィン炭化水素、塩素化パラフィン、合成エステル、水素
添加オレフィンオリゴマー、炭化水素油(一般に)、お
よびそれらの混合物が包含される。この疎水性液相の選
択は、実用性の考慮(この液体と系の他の成分との相溶
性、その中のある種の成分の溶解性、およびこのER流体
の意図された用途)に大きく依存する。例えば、このER
流体がエラストマー物質と接触されるなら、その疎水性
液相は、これらの物質に悪影響を与えるオイルまたは溶
媒を含有するべきではない。同様に、この液相は、意図
する温度範囲(本発明の場合には、120℃またはそれよ
り高い温度に及ぶ)にわたって、適切な安定性を有する
ように選択されるべきである。さらに、この流体は、充
分に多量な分散相が流体に混合され得るように、電場が
存在しない状態で、適度に低い粘度を有するべきであ
る。適切な液体には、室温で1〜300または500センチス
トークスの粘度、または好ましくは、2〜20または50セ
ンチストークスの粘度を有するものが挙げられる。2種
またはそれ以上の異なる非導電性液体の混合物は、この
液相に用いられ得る。望ましい密度、粘度、流動点、化
学安定性および熱安定性、成分の溶解性などを与えるよ
うに、混合物が選択され得る。
【0021】有用な液体は、一般に、できるだけ多くの
以下の性質を有する:(a)高い沸点および低い凝固点;
(b)このER流体が電場のない状態で低い粘度を有するよ
うに、そして高い割合の固体分散相がこの流体に含有さ
れ得るように、低い粘度;(c)この流体が殆ど電流を流
さないように、そして印加した電場強さの広い範囲に渡
って使用され得るように、高い電気抵抗および高い絶縁
破壊ポテンシャル;および(d)保存中および使用中の劣
化を防止するための化学安定性および熱安定性。
【0022】アルキレンオキシド重合体およびそれらの
インターポリマーおよび誘導体(その末端水酸基は、エ
ステル化、エーテル化などにより変性されている)は、
他のクラスの周知の絶縁液体を構成する。これらは、エ
チレンオキシドまたはプロピレンオキシドの重合により
調製したポリオキシアルキレン重合体、これらのポリオ
キシアルキレン重合体のアルキルエーテルおよびアリー
ルエーテル(例えば、1000の平均分子量を有するメチル
ポリイソプレングリコールエーテル、500〜1000の分子
量を有するポリエチレングリコールのジフェニルエーテ
ル、1000〜1500の分子量を有するポリプロピレングリコ
ールのジエチルエーテル);およびそれらのモノカルボ
ン酸エステルおよびポリカルボン酸エステル(例えば、
テトラエチレングリコールの酢酸エステル、混合したC3
〜C8脂肪酸エステルおよびC13オキソ酸ジエステル)に
より例示される。
【0023】他の適切なクラスの絶縁液体には、ジカル
ボン酸(例えば、フタル酸、コハク酸、アルキルコハク
酸およびアルケニルコハク酸、マレイン酸、アゼライン
酸、スベリン酸、セバシン酸、フマル酸、アジピン酸、
リノール酸ダイマー、マロン酸、アルキルマロン酸、ア
ルケニルマロン酸)と種々のアルコールおよびポリオー
ル(例えば、ブチルアルコール、ヘキシルアルコール、
ドデシルアルコール、2-エチルヘキシルアルコール、エ
チレングリコール、ジエチレングリコール、モノエーテ
ル、プロピレングリコール)とのエステルが包含され
る。これらのエステルの特定の例には、アジピン酸ジブ
チル、セバシン酸ジ(2-エチルヘキシル)、フマル酸ジ
-n-ヘキシル、セバシン酸ジオクチル、アゼライン酸ジ
イソオクチル、アゼライン酸ジイソデシル、フタル酸ジ
オクチル、フタル酸ジデシル、セバシン酸ジエイコシ
ル、リノール酸ダイマーの2-エチルヘキシルジエステ
ル、およびセバシン酸1モルとテトラエチレングリコー
ル2モルおよび2-エチルヘキサン酸2モルとを反応させ
ることにより形成した錯体エステルが包含される。例と
して、適切なエステルの1種には、EmeryTM 2960の名称
で入手できるアゼライン酸ジイソデシルがある。
【0024】この絶縁液体として有用なエステルにはま
た、C5〜C18モノカルボン酸およびアルコール、ポリオ
ールおよびポリオールエーテル(例えば、イソデシルア
ルコール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプ
ロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトー
ルおよびトリペンタエリスリトール)から製造したもの
が挙げられる。
【0025】ポリ−α−オレフィンおよび水素化ポリ−
α−オレフィン(当該技術分野では、PAOと呼ばれる)
は、本発明のER流体に有用である。PAOは、2個〜約24
個またはそれ以上の炭素原子を含有するα−オレフィン
(例えば、エチレン、プロピレン、1-ブテン、イソブテ
ン、1-デセンなど)から誘導される。特定の例には、65
0の数平均分子量を有するポリイソブチレン;100℃で8
cStの粘度を有する1-デセンの水素化オリゴマー;エチ
レン−プロピレン共重合体などが包含される。市販の水
素化ポリ−α−オレフィンの例には、EmeryTM 3004があ
る。
【0026】シリコンベース油(例えば、ポリアルキル
−、ポリアリール−、ポリアルコキシ−またはポリアリ
ールオキシシロキサン油およびシリケート油)は、特に
有用なクラスの絶縁液体を構成する。これらのオイルに
は、テトラエチルシリケート、テトライソプロピルシリ
ケート、テトラ(2-エチルヘキシル)シリケート、テト
ラ(4-メチル-2-エチルヘキシル)シリケート、テトラ
(p-第三級ブチルフェニル)シリケート、ヘキサ(4-メ
チル-2-ペントキシ)ジシロキサン、ポリ(メチル)シ
ロキサン(ポリ(ジメチル)シロキサンおよびポリ(メ
チルフェニル)シロキサンを含めて)が包含される。こ
れらのシリコーン油は、エラストマーと接触されるER流
体に特に有用である。
【0027】この疎水性液相としての使用に適切な植物
油には、TrisunTM 80の名称で入手できる高オレイン酸
ひまわり油を含めたひまわり油、なたね油、および大豆
油がある。この疎水性液相に適切な他の物質の例は、19
93年7月22日に公開されたPCT公報第WO93/14180号に、
詳細に述べられている。これらの流体または他の流体の
選択は、当業者に明らかである。
【0028】本発明の電気流動性流体の第二の成分は、
分散微粒子相である。この相自体は、2種の副成分から
構成される。このうちの第一の成分は、低分子量極性物
質の存在下にて、電気流動活性を示すことができる極性
固体物質である。この範疇には、そのER活性のために低
分子量極性物質を必要とすると考えられている物質、お
よび低分子量極性物質のない状態でもこのような活性を
示す物質の両方が挙げられる。多くのER活性な固体は周
知であり、そのいくつかは、それらの等価物と共に、本
発明のER流体での使用に適切であると考えられている。
好ましい核粒子は、重合体物質である。
【0029】この分散相の一部としての使用に適切なER
活性な固体の好ましい1クラスには、炭水化物ベースの
粒子、およびそれに関連した物質(例えば、デンプン、
小麦粉、単糖類)、および好ましくは、セルロース性物
質が挙げられる。「セルロース性物質」との用語には、
セルロース、およびセルロース誘導体(例えば、微結晶
セルロース)が含まれる。微結晶セルロースは、天然セ
ルロースまたは再生セルロースの化学分解により得られ
る不溶性残留物である。天然セルロースと異なり、再生
セルロース、マーセライズセルロースおよびアルカリ化
セルロースでは、結晶帯が現れる。これらの晶子を保持
している分子結合を破壊するために、適切な化学的前処
理を施すことにより、続いて、水相の晶子を分散させる
ために機械的な処理を行うことにより、商業的に重要な
機能的特性および流動的特性を持った滑らかなコロイド
状微結晶セルロースゲルが生成し得る。微結晶セルロー
スは、LatticeTM NT-013の名称でFMC社から得られる。
非晶質セルロースもまた、本発明で有用である。非晶質
セルロース粒子の例には、CF1、CF11およびCC31(これ
らは、Whatman Paper Limited の Whatman Specialty P
roducts Divisionから入手できる)、およびSolka-Floc
TM(これは、James River Corp.から入手できる)があ
る。他のセルロース誘導体には、セルロースのエーテル
およびエステル(これには、メチルセルロース、エチル
セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシ
プロピルセルロース、セルロース硝酸塩、ナトリウムカ
ルボキシメチルセルロース、プロピオン酸セルロース、
酪酸セルロース、吉草酸セルロース、および三酢酸セル
ロースを含めて)が挙げられる。他のセルロース誘導体
には、リン酸セルロース、および種々のアミン化合物と
反応したセルロースが挙げられる。他のセルロース性物
質には、キチン、キトサン、コントロイチン硫酸、ある
種の天然ガム(例えば、キサンタンガム)、およびビス
コースまたはセルロースキサントゲン酸塩が挙げられ
る。セルロース性物質、特に、セルロースは、本発明に
好ましい物質である。適切なセルロース性物質のさらに
詳細なリストは、PCT公報第WO93/14180号に述べられて
いる。
【0030】他の実施態様では、このER活性な固体粒子
は、有機半導性重合体、極性化できる重合体、または高
分子電解質(例えば、酸化したまたは高温加熱したポリ
アクリロニトリル、ポリアセンキノン、ポリピロール、
ポリフェニレン、ポリフェニレンオキシド、ポリフェニ
レンスルフィド、ポリアセチレン、ポリフェノチアジ
ン、ポリイミダゾール、および好ましくは、ポリアニリ
ン、置換ポリアニリン、およびアニリン共重合体)の粒
子である。種々の添加剤(酸、塩基、金属、ハロゲン、
イオウ、ハロゲン化イオウ、酸化イオウおよびハロゲン
化ヒドロカルビルを含めて)で処理したまたはドープ処
理した上記物質および関連物質の組成物もまた、使用で
きる。これらの物質のある種のものの詳細な記述は、19
93年4月15日に公開されたPCT公報第WO93/07243号およ
び第WO93/07244号に見いだされる。好ましい有機重合体
半導体は、ポリアニリン、特に、酸化剤(例えば、過硫
酸金属または過硫酸アンモニウム)およびアニリン1モ
ルあたり0.1〜1.6モルの酸の存在下にて、アニリンを重
合させてポリアニリンの酸塩を形成することにより調製
したポリアニリンである。このポリアニリン塩は、その
後、塩基で処理して、酸に由来するある程度のプロトン
または実質的に全てのプロトンが除去される。ポリアニ
リンおよびその好ましい調製方法のさらに完全な説明
は、1993年4月15日に公開されたPCT公報第WO93/07244
号に述べられている。このアニリン重合体は、単独重合
体、または非常に多くの共重合体または変性した重合体
のいずれか(例えば、スルホン化したアニリン/o-トル
イジン共重合体)であり得る。
【0031】ER活性な粒子として好ましく使用できる無
機物質には、半導体(シリコン、ゲルマニウムなどをベ
ースにしたもの)、酸化クロム、硫化ゲルマニウム、セ
ラミックス、硫化銅、炭素粒子、シリカゲル、ケイ酸マ
グネシウム、アルミナ、シリカ−アルミナ、発熱性シリ
カ、ゼオライトなどが挙げられる。これらは、固体粒
子、またはある場合には、中空の微小球体の形状であり
得、後者は、例えば、Valley Forge(ペンシルベニア
州)のPQ社から入手できる。微小球体には、中空のセラ
ミック微小球体(10〜100 mmであり、5%までの結晶質
シリカを含有する)(ExtendospheresTM SF-14)、およ
び銀で被覆したセラミック微小球体(10〜75mm)(Meta
liteTM Silver SF-20)が挙げられる。
【0032】適切なER活性な固体粒子の他のクラスに
は、重合体塩の粒子があり、これには、シリコーンベー
スのアイオノマー(例えば、アミン官能性のジオルガノ
ポリシロキサンおよび酸に由来のアイオノマー)、重合
体(例えば、ポリエチレンオキシド)とのチオシアン酸
金属塩錯体、および炭素ベースのアイオノマー性重合体
(エチレン/アクリル酸またはメタクリル酸共重合体ま
たはフェノール−ホルムアルデヒド共重合体の塩を含め
て)が挙げられる。ある好ましい重合体は、アルケニル
置換芳香族共単量体、マレイン酸共単量体またはそれら
の誘導体、および必要に応じて、追加の共単量体を含有
し、ここで、この重合体は、少なくとも一部が塩の形状
の酸官能性を含有する。好ましくは、このような物質で
は、このマレイン酸共単量体は、マレイン酸の塩であ
り、ここで、このマレイン酸共単量体は、0.5〜2当量
の塩基で処理されている。好ましくは、この物質は、ス
チレンおよびマレイン酸の1:1モルの交互共重合体で
あり、このマレイン酸は、一部がナトリウム塩の形状で
ある。この物質は、1993年11月11日のPCT公報第WO93/22
409号に、さらに詳細に記述されている。
【0033】電気流動活性を示し得る他の範疇の物質に
は、強誘電性物質のクラスがある。これらは、強誘電性
の特性を示す物質であり、強磁性の電気的な類似物とし
て認められ得、すなわち、この物質では、ある種の結晶
は、自発双極子モーメントを示し得る。このような物質
の最も代表的な例は、チタン酸バリウムであり、他に
は、一塩基性リン酸カリウムおよび酒石酸カリウム−ナ
トリウム(「ロシェル塩」)が挙げられる。強誘電性物
質は、強誘電性酒石酸塩、リン酸二水素塩およびヒ酸ニ
水素塩、「酸素−オクタヘドラ(octahedra)群」(これ
には、タンタル酸塩、ニオブ酸塩、タングステン酸塩、
およびペロブスカイトが挙げられる)、およびグアニジ
ン化合物として、分類されている。強誘電性物質および
強誘電性は、「The Encyclopedic Dictionary of Physi
cs」(Pergamon Press、1961年、ニューヨーク、3巻、
94〜97頁)に、さらに詳細に記述されている。
【0034】ER活性な固体粒子として使用できる他の物
質には、縮合した多環式芳香族炭化水素、フタロシアニ
ン、フラバントロン(flavanthrone)、クラウンエーテル
およびそれらの塩(重合体状または単量体状の酸素ベー
スまたはイオウベースのクラウンエーテルと四級アミン
化合物、硫酸リチウムヒドラジニウム、炭素質粒子およ
びフェライトとの生成物を含めて)が挙げられる。
【0035】ある種の上記固体粒子は、通常、一定量の
水または他の低分子量極性物質が存在する形状で、入手
でき、これは、以下でさらに詳細に述べる。このこと
は、特に、極性有機粒子(例えば、セルロース重合体ま
たはイオン重合体)について、正しい。これらの液状の
極性物質は、この粒子から必ずしも除去される必要はな
いが、一般に、本発明の機能には必ずしも必要ではな
い。
【0036】上記固体粒子のある種のものは、適度の導
電性または半導性を示す。 一定程度の導電性は、しば
しば、電気流動活性の存在と関係しているものの、2つ
の現象は、互いに直接的に関連しているわけではない。
特に、異常に高い導電性を有する物質は、粒子としての
使用には好ましくない。それから調製したER流体が、電
場およびER活性を維持するために、不適切な量の電流を
消費し得るからである。従って、この固体粒子は、多く
とも10-4 S/cm(10-4 Ω-1cm-1)、好ましくは、多くと
も10-5 S/cm、さらに好ましくは、多くとも10-7 S/cmの
室温導電率を有する。この導電率は、ASTM D-4496-85
(適度に導電性の物質、すなわち、1と107 Ω-cmの間
の体積抵抗率(または1と10-7 S/cmの間の導電率)を
有する物質のdc抵抗または電気伝導力を測定するための
標準方法)に詳細に記述のように、測定される。ASTM D
-4496は、さらに、電極系、試験標本および測定方法の
具体的な詳細について、ASTM D-257を参照している。
【0037】本発明のER流体の一部として使用する粒子
は、粉末、繊維、球体、棒状、核−殻構造などの形状で
あり得る。本発明の粒子のサイズは、特に重要ではない
が、一般に、0.25〜100μmの数平均サイズ、好ましく
は、1〜20μmの数平均サイズを有する粒子が、適切で
ある。これらの粒子の最大サイズは、それらの使用が意
図される電気流動装置の寸法に一部依存し、すなわち、
最も大きな粒子は、通常、このER装置中の電極要素間の
間隙より大きくするべきではない。本発明の最終粒子
が、第一の粒子プラス第二の重合体物質(これは、被覆
として存在し得る)からなるので、最初の(核)粒子の
サイズは、それに対応して、このような場合の最終粒子
の所望サイズよりも、ある程度小さくするべきである。
【0038】この分散微粒子相の第二の副成分は、非セ
ルロース性重合体物質であり、これは、約15〜約50(MP
a)1/2のヒルデブランド(Hildebrand)溶解性パラメー
ターを有し、低分子量極性物質なしでは、実質的にER活
性を示さない。
【0039】この第二の副成分は、第一に、重合体物質
である。これは、この物質が、少なくとも数個のモノマ
ー単位から構成され、一般に、少なくとも1000、好まし
くは、少なくとも2000または5000、ある実施態様では、
300,000または1,000,000までまたはそれ以上の分子量
(数平均)を有するという意味である。この第二の成分
は、重合体であるものの、非セルロース性重合体であ
る。すなわち、これは、上で示したセルロース性物質の
リストに含まれない物質である。
【0040】この第二の粒子成分は、さらに、15〜50
(MPa)1/2、好ましくは、20〜35(MPa)1/2、さらに好
ましくは、21.5〜30(MPa)1/2のヒルデブランド溶解性
パラメーターを有する。この特徴は、この第二の成分と
第一のER活性成分との間で、相溶性を与えるのに重要で
あると考えられている。このような第一の成分のほとん
どは、ほぼこの範囲内の溶解性パラメーターを有すると
推定され得るからである。例えば、セルロースは、約32
の溶解性パラメーターを有する。
【0041】ここで言う溶解性パラメーターとは、ヒル
デブランド溶解性パラメーターである。このパラメータ
ーは、Polymer Handbook(3版、J. BrandrupおよびE.
J. Immergut著、John Wiley & Sons、ニューヨーク、19
89年)の「Solubility Parameter Values」(E.A. Grul
ke、VII/519頁以下)の章に、詳細に記述されている。
ある種の重合体に対するヒルデブランド溶解性パラメー
ターのリストは、同参考文献のVII/544ページ以下に見
いだされる。要約すると、この溶解性パラメーターδi
は、溶媒に対し、 δi=(ΔEv i/Vi1/2 として定義される。ここで、ΔEv iは、種iの蒸発エネ
ルギーであり、そしてViは、種iのモル容量である。Po
lymer Handbook(VII/522頁)に記述のように、このパ
ラメーターは、非極性溶媒に対して、非常に明確に定義
されているものの、間接的な方法により、極性溶媒およ
び重合体物質に拡張されている。多くの市販重合体のヒ
ルデブランド溶解性パラメーターのリストは、その参考
文献の表3.4、VII/544ペーシに見いだされる。そこに挙
げていない物質のヒルデブランド溶解性パラメーター
は、そこに挙げた重合体との比較により、またはその参
考文献に概説した実験方法(例えば、溶解力試験(スク
リーニング)または架橋試料の膨潤値を測定すること)
により、算出し得る。溶解性パラメーターに関するそれ
以上の情報およびその値は、Handbook of Solubility P
arameters and Other Cohesion Parameters(CRC Pres
s, Inc., Boca Raton, A. Barton、1983年)に見いださ
れる。重合体の溶解性の算出に関する実験の詳細は、さ
らに、ASTM D-3132-84に見いだされる。
【0042】この微粒子相の第二の部分を構成する非セ
ルロース性重合体物質は、さらに、低分子量極性物質の
ない状態では、実質的に電気流動活性を示さない物質で
ある。すなわち、この第二の成分は、それ自体、固有の
ER活性物質(例えば、ある種の有機半導体)ではない。
むしろ、この物質は、ER活性の試験用の標準物質に処方
したとき、実質的に不活性である。
【0043】ER活性用の標準調製物および試験は、1993
年11月11日に公開されたPCT公報第WO93/22409号に記述
されている。試験される物質は、好ましくは、710μm
のメッシュスクリーンを通るような粒子サイズを有する
粉末として、供給される。この粒子は、例えば、真空オ
ーブンにて150℃で数時間加熱することにより、完全に
乾燥される。この乾燥した粒子は、ボールミルにて24時
間にわたり、25gの粒子と、96.35gの10 cStシリコー
ンベース流体および3.75gの機能化したシリコーン分散
剤(EXP 69TM)とを混合することにより、電気流動性試
験用の流体に配合される。水または他の低分子量極性物
質は、加えない。この流体は、振動ダクト流量計で試験
され得る。この装置は、この流体を、平衡した電極板を
通して前後にポンプ上げし、流れの機械的な振幅は±1
mm、そして電極間隙は1 mmである。評価のために有用
な機械振動数は、16〜17 Hzである。(これらの条件に
よれば、およそ20,000 sec-1のサイクルの間に、最大の
せん断が得られる)。その電気流動活性は、20℃で6 k
V/mmの電場下でのこの流体の特性と、電場を適用しない
状態でのこの流体の特性とを比較することにより、評価
し得る。当業者に明らかなように、特定の流体に適合さ
せるために、この電場強度、物質の濃度、または試験装
置の機械的な設計は、必要に応じて、変更し得ることが
理解できる。電場の存在下でのせん断応力が、電場が存
在しないときのせん断応力と実質的に同じとき、電気流
動活性は実質的に存在しないと結論づけることができ
る。「実質的に同じ」とは、そのせん断応力の増加が20
%より小さいことを意味すると解釈できる。
【0044】ある種の好ましい非セルロース性重合体物
質の他の特徴は、ある場合には、電気流動活性のないこ
とに関連し得るが、低い電気導電性である。この非セル
ロース性重合体物質は、一般に、半導体重合体というよ
りもむしろ、非導電体または絶縁体であり、第一の副成
分の極性固体物質と同じではない。適切な重合体の導電
率は、典型的には、10-7 siemens/cm(すなわち、Ω-c
m)-1より低く、好ましくは、10-8または10-9 S/cmより
低い。これは、(完全にドープ処理した条件では)、典
型的には、10-6 S/cm、10-4 S/cmまたはそれ以上の導電
率を示す導電性重合体(例えば、ポリチオフェン、ポリ
ピロール、ポリアセチレンまたはポリアニリン)とは対
照的である。ある種の重合体および他の物質は、実質的
に非導電性であり、その純粋な形状では、ER活性を欠い
ていることが理解できる。しかしながら、このような物
質のいくつかは、ドープ剤(例えば、酸、金属イオン
源、またはハロゲン)で処理すると、導電性の増加およ
び適度の電気流動活性を示す。それゆえ、ある種の重合
体は、その実質的に純粋な形状で調製したとき、第二の
副成分または被覆成分として有用であるが、導電性を与
えるためにドープ処理したかまたは他の処理をした時
は、第一の副成分または核成分として、有用であり得
る。
【0045】本発明の成分として有用な典型的な非セル
ロース性重合体物質には、以下のモノマー単位を含有す
る重合体が挙げられる:N-ビニルピロリドン、アルキル
オキサゾリン、アクリロニトリル、N-ビニルアセトアミ
ド、エチレンオキシド、エチレンイミン、ビニルメチル
エーテル、ビニルアルコール、4-ビニルピリジン、2-ビ
ニルピリジン、N-ビニルイミダゾール、カプロラクト
ン、カプロラクタムまたはアクリルアミド。もちろん、
高分子合成および高分子化学の当業者に明らかなよう
に、1種またはそれ以上のこれらモノマー単位の共重合
体もまた、包含される。これらの物質のいくつかは、モ
ノマー単位の開環反応により形成した重合体であり、そ
の結果、これらのモノマーは、この重合体では、その最
初の形状では現れないことも、理解できる。同様に、こ
れらの重合体のある種のものは、重合体の後処理によ
り、間接的に調製できることも、周知である。例えば、
ビニルアルコールの重合体は、ビニルアルコールが不安
定であるので、ポリビニルエステルの加水分解により調
製されることは、周知である。
【0046】適切な重合体のうち、ポリ(N-ビニルピロ
リドン)、ポリエチルオキサゾリン、ポリアクリルアミ
ドおよびポリカプロラクトンが、好ましい。この適切な
非セルロース性重合体物質の多くは、窒素含有重合体で
あることもまた、注目され、特に、アミド含有重合体も
また、好ましい。
【0047】本発明は、この極性固体物質(i)と、この
非セルロース性重合体物質(ii)との間のいずれの特定の
構造関係にも限定されない。それゆえ、これらの2種の
物質は、この電気流動性流体では、実質的に別の粒子と
して存在し得るか、または両成分を含有する混合した粒
子として、存在し得る。後者の場合、この混合粒子は、
いずれかの方法で配合した2種の成分を含有し得るが、
好ましくは、この非セルロース性物質は、この電気流動
的に活性な極性固体物質の粒子上にて、少なくとも一部
で被覆される。この被覆は、通常の方法(例えば、被覆
重合体の溶液の先在粒子への塗布に続いた乾燥)によ
り、行われ得る。他方、この非セルロース性重合体物質
は、電気流動的に活性な極性物質の粒子の存在下にて、
重合され得る。この場合、その反応条件は、新たに調製
した重合体が、別の粒子としてよりもむしろ、この粒子
上の被覆として形成される範囲まで、影響を与えると考
えられる。比較的に希薄なモノマー溶液の重合は、被覆
層の形成に有利な場合があると考えられている。さら
に、重合開始剤と先在粒子との相互作用により、この粒
子の表面から鎖成長が生じ得、これには、この被覆重合
体の核粒子へのグラフト化が含まれる。この非セルロー
ス性重合体のER活性粒子への被覆は、好ましいと考えら
れている。このような被覆は、特に、このような被覆物
質が、上記のように、非導電体のとき、このER流体のバ
ルク導電率を低くすると予想されるからである。この場
合、この被覆重合体の量は、この核粒子の表面積のかな
りの部分を占めるのに充分であるのが好ましい。
【0048】本発明の電気流動性流体は、さらに、低分
子量極性物質(これは、時には、活性剤と呼ばれる)を
含有するのが、さらに好ましい。この低分子量極性物質
は、上記成分のいずれか以外の物質である。これらの物
質は、一般に、5より大きい誘電率を有する点で、極性
化合物と呼ばれる。これらはまた、通常、比較的に低分
子量の物質であり、450以下、好ましくは、225以下の分
子量を有する。
【0049】ある種のER活性な粒子(例えば、セルロー
スまたは重合体塩)は、通常、それらと会合した一定量
の水を有する。この水は、1種の極性活性物質と考える
ことができる。本発明の組成物中に存在する水の量は、
この固体粒子をベースにして、0.1〜30重量%であり得
るが、広範囲にわたる乾燥により、低い水含量が得ら
れ、実際には、水それ自体は、本発明の機能には必要で
はないと考えられている。この極性活性物質は、この固
体粒子の1成分(例えば、吸収水)として、このER流体
に導入され得るか、または成分を混合するとすぐに、こ
の流体に別に添加され得る。この極性活性物質が、この
ER流体のバルクに分散されたままであるかどうか、また
はこの微粒子相の成分の一方または両方と会合するかど
うかは、各ケースでは正確には知られていないが、この
ような知見は、本発明の機能に必須ではない。低分子量
活性物質を使用するとき、非セルロース性重合体物質の
存在により、好ましい場合には、電気流動活性が生じ、
これは、この非セルロース性重合体が存在しない場合よ
りも、温度に依存しにくいことが認められている。
【0050】適切な極性活性物質には、水、アミン、ア
ミド、ニトリル、アルコール、ポリヒドロキシ化合物、
低分子量エステル、およびケトンが挙げられる。適切な
ポリヒドロキシ化合物には、エチレングリコール、グリ
セロール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオー
ル、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、2,5-
ヘキサンジオール、2-エトキシエタノール、2-(2-エト
キシエトキシ)エタノール、2-(2-ブトキシエトキシ)
エタノール、2-(2-メトキシエトキシ)エタノール、2-
メトキシエタノール、および2-(2-ヘキシルオキシエト
キシ)エタノールが挙げられる。適切なアミンには、エ
タノールアミンおよびエチレンジアミンが挙げられる。
他の適切な物質には、カルボン酸(例えば、ギ酸および
トリクロロ酢酸)がある。ジメチルホルムアミド、ジメ
チルスルホキシド、プロピオニトリル、ニトロエタン、
エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ペン
タンジオン、フルフラール、スルホラン、フタル酸ジエ
チルなどのような非プロトン性の極性物質もまた、挙げ
られる。低分子量エステルには、酢酸エチルのような物
質が挙げられる;これらの物質は、他のエステル(これ
は、5より低い誘電率を有し、通常、225より大きい、
好ましくは、450より大きい分子量を有する極性の低い
物質であり、不活性媒体として使用され得る)とは区別
される。
【0051】この極性物質は、通常、この固体微粒子相
に物理的に吸着するか吸収されると考えられているもの
の、この極性物質の少なくとも一部と、1種またはそれ
以上の粒子成分とを化学的に反応させることもまた、可
能である。これは、例えば、この電気流動的に活性な粒
子またはその前駆体上にて、ある種の極性物質のアルコ
ールまたはアミン官能性を、酸または無水物官能性で縮
合することにより、行われ得る。このような処理は、通
常、この粒子に被覆物質を塗布する前に、行われる。
【0052】本発明の成分の相対量は、一定の数量では
厳密に限定せず、この組成物が電気流動特性を示す全て
の量が含まれる。
【0053】このER流体はまた、このような物質で通常
使用される他の典型的な添加剤を含有し得、これには、
酸化防止剤、耐摩耗剤および分散剤が含まれる。界面活
性剤または分散剤は、この粒子の分散を促進し、非使用
期間における沈降を最小にするかまたは防止するのに、
しばしば、望ましい。このような分散剤は周知であり、
この疎水性流体の性質を補足するように、設計され得
る。例えば、機能化したシリコーン分散剤または界面活
性剤は、シリコーン流体中での使用に最も適切であり、
これに対して、ヒドロキシル含有の炭化水素ベース分散
剤または界面活性剤は、炭化水素流体中での使用に最も
適切であり得る。機能化したシリコーン分散剤は、1993
年7月22日に公開されたPCT公報第WO93/14180号に詳細
に記述されており、これには、例えば、ヒドロキシプロ
ピルシリコーン、アミノプロピルシリコーン、メルカプ
トプロピルシリコーン、およびシリコーン第四級酢酸塩
が含まれる。他の分散剤には、酸性分散剤、エトキシ化
したノニルフェノール、ソルビタンモノオレエート、グ
リセロールモノオレエート、塩基性分散剤、ソルビタン
セスキオレエート、エトキシ化したココアミド、オレイ
ン酸、t-ドデシルメルカプタン、変性したポリエステル
分散剤、ポリイソブテニル無水コハク酸をベースにした
エステル分散剤、アミド分散剤または混合エステル−ア
ミド分散剤、ポリイソブチルフェノールをベースにした
分散剤、ABAタイプのブロック共重合体の非イオン性分
散剤、アクリルグラフト共重合体、オクチルフェノキシ
ポリエトキシエタノール、ノニルフェノキシポリエトキ
シエタノール、アルキルアリールエーテル、アルキルア
リールポリエーテル、アミン−ポリグリコール縮合物、
変性したポリエトキシ付加物、末端を変性したアルキル
アリールエーテル、変性したポリエトキシ化直鎖アルコ
ール、線状第一級アルコールの末端エトキシ化物、高分
子量第三級アミン(例えば、1-ヒドロキシエチル-2-ア
ルキルイミダゾリン)、オキサゾリン、パーフルオロア
ルキルスルホネート、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリ
エチレングリコールエステル、脂肪族および芳香族リン
酸エステル、アルキルおよびアリールスルホン酸および
スルホン酸塩、第三級アミン、およびヒドロカルビル置
換芳香族ヒドロキシ化合物(例えば、C24-28アルキルフ
ェノール、ポリイソブテニル(Mn=940)置換フェノー
ル、プロピレンテトラマー置換フェノール、ポリプロピ
レン(Mn=500)置換フェノール、およびホルムアルデ
ヒドがカップリングした置換フェノール)が挙げられ
る。
【0054】本発明の電気流動性流体内の物質の量は、
重要ではなく、最適な電気流動特性を得るために、当業
者により調整され得る。この疎水性ベース流体の量は、
通常、他の成分を考慮した後、この組成物を100%にす
るのに必要な量である。しばしば、このベース流体の量
は、その全組成の10〜94.9%、好ましくは、36〜89%、
最も好ましくは、56〜79%である。これらの量は、通
常、重量%であるが、もし、異常に濃く分散した固体相
を用いるなら、これらの量を容量%で決定するのが適切
である。
【0055】同様に、このER流体において、全微粒子相
の量は、適度に印加した電場にて、有用な電気流動効果
を得るのに充分であるべきである。しかしながら、粒子
の量は、電場を印加しない状態では、この流体の取り扱
いには高すぎる粘稠性にするほど多くすべきではない。
これらの限度は、将来の用途によって変わる。例えば、
電気流動的に活性なグリースは、電場のない状態では、
例えば、バルブまたはクラッチに使用するように設計し
た流体よりも、望ましくは、高い粘度を有する。さら
に、この流体中の粒子の量は、この粒子が、通常、少な
くとも僅かな程度の導電性を全組成物に与えるので、特
定の装置が許容できる導電性の程度により、限定され得
る。大ていの実用的な用途には、この粒子は、このER流
体の1〜80重量%、好ましくは、5〜60重量%、さらに
好ましくは、10〜50重量%、最も好ましくは、15〜35重
量%を構成する。もちろん、この非導電性の疎水性流体
が、特に密度の高い物質(例えば、四塩化炭素またはあ
る種のクロロフルオロカーボン)であるなら、それらの
重量パーセントは、その密度を考慮して調整される。こ
のような調整の決定は、当業者の能力の範囲内である。
【0056】一般に、この微粒子相内の成分、すなわ
ち、(i)ER活性な極性物質および(ii)非セルロース性重
合体物質は、重量基準で、200:1〜1:1の相対量
で、存在する。好ましくは、この相対量は、100:1〜
8:1、さらに好ましくは、50:1〜10:1または50:
1〜20:1である。さらに一般的には、この非セルロー
ス性重合体物質(ii)の量は、適切なER性能、好ましく
は、この成分がない状態の同じ物質と比較して、改良さ
れた性能が得られる量であるべきである。特に、この流
体のER活性を上げるか、または電力消費(出力密度)を
下げるのに充分な量を用いるのが、特に望ましい。ER活
性は、単に、上で挙げた試験により定義されるように、
せん断強さの増加によって、測定され得る。さらに完全
な評価は、この流体が(一定の)最大強度に達した後、
一定電場で測定した定常状態のWinslow数であるWnを考
慮することにより、行われ得る:
【0057】
【数1】
【0058】他方、ある用途には、「ミリ秒 Winslow
数」であるWn'がさらに有用である:
【0059】
【数2】
【0060】ここで、PDおよびη0は、上で定義のもの
と同じであり、そしてΔSSは、電場を適用したとき、5
msでのせん断応力の増加である。この測定は、5 Hzの
振動(約6000 s-1)を用いて行う; 電場(通常、6 kV
/mm)を適用した後、5ミリ秒でのせん断応力を測定
し、その値から、電場のない状態でのせん断応力を差し
引く。高い値のWnまたはWn'は、全体的に良好なER性能
を示す。
【0061】この低分子量極性物質を活性化する物質の
量は、全流体組成を基準にして、好ましくは、0.5〜10
重量%、さらに好ましくは、2〜5重量%である。
【0062】本発明における任意の界面活性剤成分また
は分散剤成分の量は、この組成物の分散安定性を改良す
るのに充分な量である。通常、その効果的な量は、この
流体の0.1〜20重量%であり、好ましくは、この流体の
0.4〜10重量%であり、最も好ましくは、この流体の1
〜5重量%である。
【0063】本発明のER流体は、クラッチ、バルブ、ダ
ンパ、トルク移動装置、位置決め装置などで用途が見い
だされ、ここでは、外部信号に応答して、この流体の見
かけ粘度が変わるのが望ましい。このような装置は、例
えば、自動車のショックアブソーバー(これは、運転中
に遭遇する道路状況に適合させるために、迅速に調整さ
れ得る)を提供するために、使用され得る。
【0064】ここで用いるように、「ヒドロカルビル置
換基」または「ヒドロカルビル基」との用語は、通常の
意味で用いられ、これは、当業者に周知である。具体的
には、分子の残部に直接結合した炭素原子を有する基で
あって、主として炭化水素的な性質を有する基を意味す
る。このような基には、炭化水素基、置換炭化水素基、
およびヘテロ基、すなわち、主として炭化水素的な性質
を有しながら、環または鎖の中に存在する炭素以外の原
子を有するが、その他は炭素原子で構成されている基、
が挙げられる。
【0065】
【実施例】実施例1 セルロース上で重合したポリ(N-ビニルピロ
リドン)の調製 加熱マントル、すりガラスサーモウェル、機械攪拌棒、
水冷却器、および窒素導入口用の気体導入アダプターを
備えた2 Lの4ッ口丸底フラスコにて、以下の表1に示
す物質を、次のようにして反応させる:
【0066】
【表1】
【0067】セルロースおよびシクロヘキサン960 mL
を、フラスコに充填し、内容物を、15.6標準L/hr(0.55
scfh)で15分間にわたり窒素パージしつつ、中程度の
速度で攪拌する。1-ビニル-2-ピロリジノンモノマーを
加え、混合物を60℃まで加熱する。この混合物が60℃に
達した後、この気体導入アダプターを、添加アダプター
に取り替える。このアダプターの側腕に窒素導入管を取
り付けて、窒素の添加を続ける。
【0068】PerkadoxTM16N開始剤を、シクロヘキサン2
00 mLに溶解する。この開始剤溶液は、ぜん動(perista
ltic)ポンプを使用して、2 mL/minの一定速度で100分
間にわたり、この反応混合物に充填する。添加が完了し
た後、この添加アダプターを、この気体導入アダプター
に取り替えて、温度を80℃まで上げ、この温度を6時間
維持する。その後、このフラスコを室温まで冷却する。
【0069】この生成物を、水吸引器で真空を引くこと
により、濾紙を通した濾過によって単離する。単離した
固体を、ヘキサン800 mLでフラッシュ洗浄する。この固
体を、タールを塗った広口びんに移し、動的真空下に
て、120℃で24時間にわたり、真空オーブンで乾燥す
る。
【0070】実施例2 ポリエチルオキサゾリン(PEO
X)またはポリ(N-ビニルピロリドン)(PVP)のセルロ
ース上での被覆 ここで示すPEOXまたはPVPを商業的に得て、以下の方法
により、セルロース上に被覆する。
【0071】a.ロータリーエバポレーション 25%のPEOX(数平均分子量は約50,000)を含有するメタ
ノール溶液16gを、セルロース100gおよびメタノール2
00gと共に、丸底フラスコに加える。この溶媒を、およ
そ40℃で1.3〜6.6 kPa(10〜50 torr)にて、ロータリ
ーエバポレーションにより除去する。得られた固体を、
室温で真空(130 Pa、1 torr)下にて、12〜24時間乾
燥し、710μmのふるいにかけ、そして実施例1と同様
にして乾燥する。
【0072】b.沈澱 2.4gのPVP(数平均分子量は約40,000)を、攪拌しなが
ら、水1000 mLに溶解する。この溶液に、セルロース97.
6gを加える。アセトン3000 mLを、3時間にわたって滴
下する。この混合物を一晩攪拌し、得られた固体を、濾
過により単離する。この固体を、実施例1と同様にし
て、乾燥する。
【0073】c.噴霧乾燥 上記PEOXの10%水溶液86g、水790gおよびセルロース2
36gを含有するスラリーを調製する。このスラリーを、
BuchiTM 190 Mini Spray Dryer(これは、サイクロン集
電装置を含む)を用いて、噴霧乾燥する。この噴霧乾燥
器を、入口温度150℃、出口温度85℃、吸引器コントロ
ールセッティング18(任意単位)、加熱器コントロール
セッティング9〜10(任意単位)、およびポンプ流量コ
ントロールをおよそ10〜12 mL/minにセットする。この
サイクロンから試料を集め、実施例1と同様にして、乾
燥する。
【0074】実施例3 物理的混合 7個のセラミック媒体を含むボールミルジャーに、乾燥
セルロース29.26g、乾燥ポリ(N-ビニルピロリドン)
0.76g、EXP 69TM界面活性剤3.0g、エチレングリコー
ル3.0g、および5 cStのシリコーン油64gを入れる。
このジャーのローラーを24時間動かし、得られた組成物
の電気流動活性を評価する。
【0075】実施例4 電気流動性流体の調製 7個のセラミック媒体を含むボールミルジャーに、実施
例1の乾燥固体30.00g、EXP 69TM界面活性剤3.0g、エ
チレングリコール3.0g、および5 cStシリコーン油64
gを加える。このジャーのローラーを24時間動かし、得
られた組成物の電気流動活性を評価する。
【0076】実施例5 実施例2の各部a、bおよびcに由来の乾燥固体を用い
て、実施例4を実質的に繰り返す。
【0077】実施例6 シリコーン油に代えて、EmeryTM 2911エステル65gを用
いること以外は、実施例2の各部a、bおよびcに由来
の乾燥固体を用いて、実施例5を実質的に繰り返す。EX
P 69TM界面活性剤3.0gに代えて、C24-28アルキル置換
フェノール2.0gを用いる。
【0078】実施例7 界面活性剤3gを除き、シリコーン油の量を67gに増し
たこと以外は、実施例4を実質的に繰り返す。
【0079】実施例8 セルロース(CC31TM)を、噴霧乾燥装置を用い実施例2
(c)の条件にて、PEOXで被覆する。このPEOXの
濃度は、このPEOXが以下の表2に示す量で適用されるよ
うに(PEOXおよびセルロースの全量を基準にして)、変
える。
【0080】
【表2】
【0081】上の組成物を、それぞれ、実施例6と同様
にして、電気流動性流体に配合し、得られた流体の電気
流動活性を試験する。
【0082】実施例9 セルロースを、同様の量の以下の各物質で順に置き換え
たこと以外は、実施例2(c)を繰り返す: (a)ナトリウムカルボキシメチルセルロース; (b)ポリアニリン(これは、PCT公報第WO93/07244号で開
示の方法に従って、調製した)。さらに特定すると、蒸
留水3 Lに入れた濃塩酸415gを、12 Lの丸底フラスコ
にて、アニリン465gと配合し(これは滴下する)、こ
の混合物を5℃まで冷却し、過硫酸アンモニウム1140g
の蒸留水3.5 L溶液を、8時間にわたって滴下する。こ
の反応混合物を数時間攪拌し、次いで、濾過して、固体
を集める。
【0083】これらの固体を、水6 Lで24時間洗浄し、
この混合物を再び濾過して、その固体を集める。これら
の固体を、濃水酸化アンモニウム330 mLおよび蒸留水6
Lで24時間洗浄する。これらの固体を集め、そして濃水
酸化アンモニウム330 mLおよび水6 Lで48時間洗浄す
る。これらの固体を集め、そして蒸留水6 Lで24時間洗
浄する。その後、この混合物を濾過し、この固体に、蒸
留水4 Lをフラッシュする。
【0084】回収した固体を、20℃で18時間前乾燥し、
710μmのふるいにかけ、そして真空下にて150℃で17時
間乾燥する; (c)ケイ素(固有の酸化ケイ素表面層を有する元素ケイ
素粒子); (d)シリカゲル; (e)チタン酸バリウム; (f)スチレン−無水マレイン酸1:1交互共重合体のナ
トリウム塩(これは、PCT公報第WO93/22409号に記述さ
れている) 上の組成物を、それぞれ、実施例6と同様にして、電気
流動性流体に配合し、得られた流体の電気流動活性を試
験する。
【0085】実施例10 PEOXを、同様の量の以下の各物質で順に置き換えたこと
以外は、実施例2(a)を実質的に繰り返す: (a)ポリビニルアルコール(メタノールよりむしろ水を
用いる); (b)ポリアクリルアミド(メタノールよりむしろ水を用
いる); (c)ポリアクリロニトリル(メタノールよりむしろエチ
レンカーボネートを用いる)。
【0086】上の組成物を、それぞれ、実施例4と同様
にして、電気流動性流体に配合し、得られた流体の電気
流動活性を試験する。
【0087】実施例11 エチレングリコールに代えて、以下の物質を指示した量
で用いること以外は、実施例4を実質的に繰り返す: (a)水、0.5%; (b)プロピレングリコール、10%; (c)2-(2-ブトキシエトキシ)エタノール、5%; (d)グリセロール、2%。
【0088】上の各組成物の電気流動活性を試験する。
【0089】実施例12 表3に示した量の物質(全流体組成を基準にしたパーセ
ント)を用いて、実施例4を実質的に繰り返す:
【0090】
【表3】
【0091】
【発明の効果】本発明は、電場にて、良好な降伏応力お
よびせん断応力の組合せ(すなわち、高いER活性)、お
よび低い電流密度を示す電気流動性流体を提供すること
ができる。
【0092】上で示した各文献の内容は、本明細書中で
参考として援用されている。これらの実施例にて、また
は他の箇所にて明白に指示されている場合以外は、物質
の量を特定している本記述の全ての数値量、反応条件、
分子量、炭素原子数などは、「約」という用語により修
飾されることが理解される。他に指示がなければ、ここ
で示す各化学物質または組成物は、その異性体、副生成
物、誘導体、および市販等級の物質中に存在すると通常
考えられているような他の物質を含有し得る、市販等級
の物質であると解釈されるべきである。しかしながら、
各化学成分の量は、他に指示がなければ、市販等級の物
質に通例存在し得る溶媒または希釈油を除いて、提示さ
れている。ここで用いられるように、「本質的になる」
との表現には、問題の組成物の基本的で新規な特性に著
しく影響を与えない物質が含まれていてもよい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10M 145:22 129:08 129:16) C10N 20:02 30:00 Z 40:14 (72)発明者 バートン ジェイ.ショーバー アメリカ合衆国 オハイオ 44060,メン ター,プリスリー アベニュー 7363 (72)発明者 カルロス エイ.ピエドラヒタ アメリカ合衆国 オハイオ 44060,メン ター,アカシア アベニュー 7543 (72)発明者 ヨセフ ダブリュー.ピアレット アメリカ合衆国 オハイオ 44132,ユー クリッド,アパートメント 506,レーク ショア ブールバード 26151

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の(a)および(b)を含有する、微粒子
    相および連続相の電気流動性流体: (a)疎水性液体媒体;および (b)以下の(i)および(ii)を含有する分散微粒子相: (i)低分子量極性物質の存在下で電気流動活性を示すこ
    とができ、そして10- 4 S/cmより低い室温導電率を示す
    極性固体物質;および(ii)15〜50(MPa)1/2の溶解性パ
    ラメーターを有し、そして低分子量極性物質が存在しな
    い状態で電気流動活性を実質的に示さない非セルロース
    性重合体物質。
  2. 【請求項2】 さらに、(c)低分子量極性物質を含有す
    る、請求項1に記載の電気流動性流体。
  3. 【請求項3】 前記極性固体物質が、セルロースであ
    る、請求項2に記載の電気流動性流体。
  4. 【請求項4】 前記非セルロース性重合体物質が、ポリ
    (N-ビニルピロリドン)、ポリエチルオキサゾリン、ポ
    リアクリルアミド、およびポリカプロラクトンからなる
    群から選択される、請求項2に記載の電気流動性流体。
  5. 【請求項5】 前記低分子量極性物質が、ポリオールで
    ある、請求項2に記載の電気流動性流体。
  6. 【請求項6】 成分(i)および成分(ii)が、100:1〜
    8:1の相対的な重量比で存在する、請求項2に記載の
    電気流動性流体。
  7. 【請求項7】 前記電気流動的に活性な極性固体物質お
    よび前記非セルロース性重合体物質が、両成分を含有す
    る混合粒子として存在する、請求項2に記載の電気流動
    性流体。
  8. 【請求項8】 前記低分子量極性物質の量が、前記流体
    の0.5〜10重量%である、請求項2に記載の電気流動性
    流体。
  9. 【請求項9】 成分(i)および成分(ii)が、両方合わせ
    て、前記流体の1〜80重量%を構成する、請求項2に記
    載の電気流動性流体。
  10. 【請求項10】 さらに、界面活性剤を含有する、請求
    項2に記載の電気流動性流体。
  11. 【請求項11】 微粒子相および連続相の電気流動性流
    体の導電率を低減する方法であって、該流体は、以下の
    (a)および(b)を含有し、 (a)疎水性液体媒体;および(b)低分子量極性物質の存在
    下で電気流動活性を示すことができ、そして10-4S/cmよ
    り低い室温導電率を示す極性固体物質の粒子;該方法
    は、該流体の導電率を低減するのに適切な量で、該流体
    に、(c)非セルロース性重合体物質を含有させることを
    包含し、該非セルロース性重合体物質は、15〜50(MP
    a)1/2の溶解性パラメーターを有し、そして低分子量極
    性物質が存在しない状態で、電気流動活性を実質的に示
    さない。
  12. 【請求項12】 微粒子相および連続相の流体の見かけ
    粘度を上げる方法であって、該流体は、以下の(a)、(b)
    および(c)を含有し、 (a)疎水性液体媒体; (b)低分子量極性物質の存在下で電気流動活性を示すこ
    とができ、そして10-4S/cmより低い室温導電率を示す極
    性固体物質の粒子;および (c)15〜50(MPa)1/2の溶解性パラメーターを有し、そ
    して低分子量極性物質が存在しない状態で電気流動活性
    を実質的に示さない非セルロース性重合体物質; 該方
    法は、該流体に、電場を適用することを包含する。
  13. 【請求項13】 請求項1に記載の流体を含有する、ク
    ラッチ、バルブ、ショックアブソーバー、ダンパまたは
    トルク移動装置。
JP7207255A 1994-08-19 1995-08-14 極性固体物質の粒子および不活性重合体物質を含有する電気流動性流体 Withdrawn JPH0867892A (ja)

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