JPH0867342A - ビールの注ぎ出し方法および装置 - Google Patents
ビールの注ぎ出し方法および装置Info
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- JPH0867342A JPH0867342A JP20406794A JP20406794A JPH0867342A JP H0867342 A JPH0867342 A JP H0867342A JP 20406794 A JP20406794 A JP 20406794A JP 20406794 A JP20406794 A JP 20406794A JP H0867342 A JPH0867342 A JP H0867342A
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Abstract
ル瓶から容器へビールを注ぐ。 【構成】 側板2に回転自在に支持された瓶台3には、
瓶胴受け4と瓶口受け5とが固定され、瓶胴受け4でビ
ール瓶20の瓶胴を支持し瓶口受5けでビール瓶20の
瓶口を支持することにより、瓶台3に、複数のビール瓶
20が瓶口を揃えて並列に載置される。載置されたビー
ル瓶20は、瓶口押え6により保持され、瓶台3に固定
される。瓶台3は、ビール瓶20の瓶口の近傍を通る水
平軸回りに回転される。瓶口の下方には、ビールが注が
れるカップ21を載置するカップ台7が設けられてい
る。瓶台3の後端部は駆動部10により、制御可能な所
定の速度で上下方向に移動され、これにより瓶台3が、
所定の角速度で回転される。
Description
際などに、ビール瓶から容器にビールを注ぎ出すビール
の注ぎ出し方法および装置に関する。
れたビールの上部には泡の層が形成される。この泡の層
は、ビールにとって重要な意味を持つ。すなわち泡の層
は、ビール中からの炭酸ガスの放出を防止するととも
に、空気との接触を遮断してビールの酸化を防止する機
能を有し、これによって、最後まで味の劣化がないビー
ルを味わうことができる。また、泡の層は、その白くク
リーミーな外観によって、見た目のうまさを演出すると
いう効果も有する。したがって、ビールを飲み干すまで
所定量の泡の層(一般的にはビールの量の2〜3割)が
残っていることが理想であり、ビールの品質を評価する
うえで、泡の層の持続性も重要なパラメータとなる。
して、「泡持ち試験」と呼ばれる試験がある。従来の泡
持ち試験の方法としては、所定量の泡を取り出し、所
定時間放置後の泡の残量で評価する方法や、泡を所定
の容器に入れ、所定量の泡が消滅するまでの時間で評価
する方法がある。
た従来の泡持ち試験方法で用いられる泡は、実際にビー
ルを飲むときにできる泡の作られ方、状況とはまったく
異なる泡であり、現実に即したものではなかった。現実
に即した評価をするためには、実際に人間が容器にビー
ルを注ぎ、それによって生じた泡の層の持続性を評価す
る方法が考えられる。しかし、この場合、注ぎ動作の1
回毎のばらつきや個人の差により泡のでき方に大きな差
が生じ、再現性がよくなかった。また、多数のサンプル
を作るのには時間がかかる。したがって、泡持ち試験を
行う際に、再現性よく多数のサンプルを効率的に作るこ
とが可能な注ぎ方法あるいは注ぎ装置が望まれていた。
成されるようにビール瓶から容器へビールを注ぐことが
可能なビールの注ぎ出し方法および装置を提供すること
を目的とする。
本発明のビールの注ぎ出し方法は、ビールが収容された
ビール瓶からビールを注ぎ出す、ビールの注ぎ出し方法
であって、ビールを注ぎ出す前に、前記ビール瓶に収容
されたビールの液面の高さを所定の高さに調整し、ビー
ルの注ぎ出し時には、前記液面の高さの調整によって前
記ビール瓶に残ったビールの量に応じた一定の角速度で
前記ビール瓶をその瓶口の近傍を中心に傾けて、前記瓶
口の下方に配置された容器にビールを注ぎ出すことを特
徴とする。本発明のビールの注ぎ出し装置は、それぞれ
ビールが収容された複数のビール瓶がその瓶口を揃えて
並列に載置され、前記瓶口の近傍を通る水平軸回りに回
転自在に支持された瓶台と、前記瓶台に載置された各ビ
ール瓶を前記瓶台に固定保持する保持手段と、各ビール
瓶からそれぞれ注ぎ出されたビールを受ける複数の容器
が載置される容器載置台と、角速度を制御可能に前記瓶
台を回転させる制御駆動手段とを有することを特徴とす
る。
出し前に、前記瓶台を回転させて前記各ビール瓶に収容
されたビールの一部を流出させて前記各ビール瓶内のビ
ールの液面の高さを所定の高さに調整し、ビールの注ぎ
出し時には、前記ビールの液面の高さの調整により残っ
たビールの量に応じて、前記瓶台を一定の角速度で回転
させるように、前記瓶台の制御を行うものであってもよ
い。
出し方法では、まず、ビールを注ぎ出す前に、ビールの
液面の高さを所定の高さに調整する。これにより、ビー
ル瓶に収容されるビールの量が一定になる。そして、一
定の角速度でビール瓶の瓶口の近傍を中心にビール瓶を
傾け、ビールを容器に注ぎ出す。瓶口の近傍を中心にビ
ール瓶を傾けることにより、容器から瓶口までの高さが
ほぼ一定となり、容器内に落下するビールによって機械
刺激を受け、その結果発生する泡の量はほぼ一定にな
る。さらに、前もってビール瓶内のビールの量を一定に
してあるので、ビール瓶を一定の角速度で傾けることに
よって、単位時間当りに容器に注がれるビールの量もほ
ぼ一定となる。したがって、容器に注がれたビールに形
成される泡の層の割合が、ほぼ一定になる。一方、ビー
ル瓶に収容されているビールの量によっては、同じ角速
度でビール瓶を傾けてもビール瓶から注ぎ出されるビー
ルの量は異なる。そこで、注ぎ初めのビールの量に応じ
てビール瓶を傾ける角速度を変えることにより、同じビ
ール瓶から何度ビールを注ぎ出しても、泡の層の割合が
ほぼ一定になるように注がれる。このようにして注ぎ出
されたビールは、ビールをおいしく飲むために重要な泡
の層の持続性を評価するためのサンプルに適している。
ビールの液面の高さの調整は、ビール瓶を所定の角度だ
け傾け、ビール瓶の中のビールの一部を流出させれば、
簡単である。
のビール瓶が瓶台に載置され、保持手段により固定保持
される。瓶台は、載置されたビール瓶の瓶口の近傍を通
る水平軸回りに回転自在に支持されているので、制御駆
動手段により、ビール瓶の底部を持ち上げる向きに瓶台
を回転させれば、各ビール瓶は瓶口の近傍を中心に傾
き、容器載置台に載置された複数の容器に、それぞれビ
ールが注ぎ出される。さらに、瓶台の回転角速度は制御
駆動手段により制御可能であり、上述したビールの液面
高さの調整や、ビールの量に応じた一定の角速度でビー
ル瓶を傾けることが容易に行えるので、同一の条件で複
数の容器に同時にビールが注がれ、しかも注ぎ出された
ビールに形成される泡の層の割合が、ほぼ一定となる。
て説明する。
実施例の斜視図である。図1において、ベース1には、
2つの側板2が互いに間隔をおいて固定されている。各
側板2間には、各側板2の図示手前側端部の水平軸を中
心に矢印A方向に回転自在に支持された瓶台3が設けら
れている。瓶台3には、ビール瓶20の瓶胴が載置され
る複数のV溝4aが形成された瓶胴受け4と、ビール瓶
20の瓶口が載置される複数のV溝5aが形成された瓶
口受け5とが、瓶台3の回転軸方向に沿って取り付けら
れている。これによりビール瓶20は、瓶胴が瓶胴受け
4のV溝4aに支持されるとともに、瓶口が瓶口受け5
のV溝5aに支持され、瓶口を図示手前側に揃えた状態
で瓶台3上に並列に載置される。この装置に載置される
ビール瓶20は、一般に大瓶と呼ばれる瓶である。ま
た、瓶口受け5に載置されたビール瓶20の瓶口を瓶口
受け5とにより上下方向から挟み、ビール瓶20を瓶台
に固定するための瓶口押え6が、瓶台3の両側枠に、矢
印B方向に回転自在に支持されている。本実施例では、
各V溝4a、5aはそれぞれ10ずつ形成されており、
瓶台3には1度に10本のビール瓶20が固定できる。
以上の説明から明らかなように、瓶胴受け4と、瓶口受
け5と、瓶口押え6とにより、本発明のビール注ぎ出し
装置の保持手段が構成されている。
部を上下方向に移動させることで瓶台3を回転させる駆
動部10が設けられている。駆動部10は、図2に示す
ように、瓶台3の長手方向に沿って長孔101aが形成
されたスライド部材101と、長孔101aに摺動自在
および回転自在に嵌合する凸部102aが一体的に設け
られたナット102と、鉛直方向に配置され回転自在に
支持されるとともに、外周面にねじ溝が形成され、ナッ
ト102に螺合するねじ軸104とを有する。そして、
ねじ軸104の上端部には、従動プーリ107が固定さ
れており、この従動プーリ107と、ステッピングモー
タ103の出力軸に固定された駆動プーリ105との間
にタイミングベルト106が掛け回されている。上記構
成に基づき、ステッピングモータ103を正転させると
ねじ軸104が正転し、その回転に伴ってナット102
が上昇するので、瓶台3の後端部が上昇する。逆に、ス
テッピングモータ103を逆転させるとねじ軸104が
逆転し、その回転に伴ってナット102が下降するの
で、瓶台3の後端部が下降する。すなわち、ステッピン
グモータ103の回転により、瓶台3は側板2(図1参
照)との支持部を中心に、水平軸回りに回転される構成
となっている。
03に与えるパルス数によって自由に変えることができ
る。また、瓶台3の回転角速度については、ステッピン
グモータ103に与えるパルスの周波数によって変える
こともできるし、駆動プーリ105と従動プーリ107
とのギヤ比を変えたり、ねじ軸104のねじ溝のピッチ
を変えることによっても、任意に設定できる。
ビール注ぎ出し装置には、後述するホームポジションに
瓶台3があることを検出するホームポジション検出セン
サ15、および、瓶台3がその移動範囲の上限に達した
ことを検出する上限位置検出センサ16が設けられてい
る。ホームポジション検出センサ15や上限位置検出セ
ンサ16は、実際にはスライド部材101の有無を検出
するものであり、それぞれ瓶台3がホームポジションま
たは上限位置にあるときにスライド部材101を検出
し、出力がONとなるように、所定の位置に配置され
る。ホームポジション検出センサ15や上限位置検出セ
ンサ16としては、マイクロスイッチやフォトセンサ等
が使用可能である。
れらホームポジション検出センサ15および上限位置検
出センサ16からの出力に基づき、この装置の動作を制
御するプログラムが組み込まれた制御部17によって制
御され、この制御部17と駆動部10とにより本発明の
ビール注ぎ出し装置の制御駆動手段が構成される。
容器載置台としてのカップ台7が配置される。カップ台
7は、瓶台3に固定されたビール瓶20からのビールが
注がれるカップ21が載置されるもので、瓶台3に固定
されたビール瓶20の瓶口の下方に位置し、両端部に螺
合された調整ねじ8によりベース1に対する高さが調整
可能に支持されている。また、カップ台7にも、瓶胴受
け4や瓶口受け5と同様のV溝9aが形成されたカップ
受け9が一体的に設けられており、このカップ受け9の
V溝9aにカップ21を突き当てることで、カップ21
の位置決めがなされる。カップ受け9のV溝9aは10
個形成されており、カップ台7には、10個のカップ2
1が載置可能である。
ビールの泡持ち試験を行うわけであるが、泡持ち試験を
行うに先立ち、この装置の駆動条件すなわちビールの注
ぎ出し条件を把握した。
21に300杯程度のビールをビール瓶20から注いで
もらい、1杯当りのビールの注ぎ時間と、ビールの量
と、泡比率との平均を求めた。泡比率とは、カップ21
にビールを注いだときにできる泡の層の厚さ(実際には
注ぎ出し終了後、泡の層が安定する状態までの泡の層の
の厚さであり、注ぎ出し終了後、10秒前後経過した後
の泡の層の厚さである)をa、ビール層の厚さをbとす
ると、{a/(a+b)}×100(%)で表わされる
値である(図3参照)。なお、使用したカップ21の大
きさは、内径が約6cm、高さが約9cmのものであ
り、また、ビールの温度は約6℃、室温は約20℃であ
る。
ビールの量が150g前後、泡比率が40%前後であっ
た。つまり、人間が実際にカップ21にビールを注ぐ
と、150g(≒150ml)前後のビールを5.0〜
6.0秒間で注ぎ、注がれたビール全体の厚さに対する
泡の層の厚さが40%前後になることがわかった。そこ
で、本実施例のビール注ぎ出し装置の駆動条件を、5.
5秒で約150gのビールを注ぎ出すように、ビールを
注ぎ出すときの瓶台3の回転角速度および駆動時間、す
なわちステッピングモータ103に与えるパルスの周波
数およびパルス数を設定した。
作について、フローチャートを参照しつつ説明する。
全体的な動作のフローチャートを示す。図4に示すよう
に、まず制御部内のカウンタの値nをゼロにセット(S
1)し、この装置のイニシャライズ動作を行う(S
2)。イニシャライズ動作とは、瓶台3の位置をホーム
ポジションに設定させる動作である。ホームポジション
は、規定の量のビールが入ったビール瓶20を瓶台3に
固定しても、ビール瓶20からビールがこぼれないよう
な位置である。本実施例では、大瓶の場合、図2におい
て瓶台が反時計回りに回転する方向を+としたとき、水
平面を基準として瓶台3が−18.1°の角度で傾斜し
た状態をホームポジションとした。
にビール瓶20を固定するとともに、カップ台7にカッ
プ21を載置する。そして、制御部内のカウンタの値n
に1を加え(S3)、液面合わせ(S4)を行った後、
注ぎ動作(S5)を行う。注ぎ動作が終了したら、制御
部のカウンタの値nが設定値iであるか否かををチェッ
クする(S6)。設定値iは、ビール瓶20の内容量に
応じて設定される正数であり、大瓶の場合は設定値i=
3である。カウンタの値nが設定値iと異なれば、再び
カウンタの値nに1を加え(S3)、液面合わせ(S
4)および注ぎ動作(S5)をカウンタの値nが設定値
iと等しくなるまで繰り返す。カウンタの値nが設定値
iと等しくなったら、この装置の動作を終了する。すな
わち、1本のビール瓶20からは、i個の試験用サンプ
ルが得られることになる。
および注ぎ動作の終了後は、それぞれビール瓶20の固
定やカップ21の交換等の作業が必要なので、各動作の
終了時点で装置の動作は停止され、操作者が所定の操作
を行うことにより、次の動作に移るようになっている。
面合わせ、および注ぎ動作について、順を追って詳しく
説明する。
る。この動作のフローチャートを図4に示す。イニシャ
ライズ動作では、まず、ホームポジション検出センサ1
5がON、すなわちスライド部材101がホームポジシ
ョン検出センサ15に検出される位置にあるか否かをチ
ェックする(S201)。このとき、ホームポジション
検出センサ15がONであれば、ステッピングモータ1
03を所定のパルス分だけ正転させ(S202)、その
後、ホームポジション検出センサ15がOFFになった
か否かをチェックする(S203)。通常であれば、ス
テッピングモータ103を正転させることによりスライ
ド部材101が上昇し、ホームポジション検出センサ1
5はOFFになるので、予め定められたjパルス分以上
正転させても(S204)ホームポジション検出センサ
15がONの状態のままであれば、駆動系の故障または
ホームポジション検出センサ15の故障と判断し、エラ
ーとしてイニシャライズ動作を中断する(S205)。
になったら、さらにステッピングモータ103を所定の
パルス分だけ正転させて(S206)スライド部材10
1を上昇させた後、今度はステッピングモータ103を
所定のパルス分だけ逆転させて(S207)スライド部
材101を下降させる。ここで、再びホームポジション
検出センサ15がONか否かをチェックする(S20
8)。ホームポジション検出センサ15がONであれ
ば、ステッピングモータ103の回転を停止し(S20
9)、イニシャライズ動作を終了する。予め定められた
kパルス分だけ逆転させても(S210)ホームポジシ
ョン検出センサ15がONにならなければ、駆動系の故
障またはホームポジション検出センサ15の故障と判断
し、エラーとしてイニシャライズ動作を中断する(S2
11)。
15のチェック(S201)でホームポジション検出セ
ンサ15がOFFの場合は、ステッピングモータ103
を逆転させて(S212)スライド部材101を下降さ
せる。そして、ホームポジション検出センサ15をチェ
ックし(S213)、ホームポジション検出センサ15
がONになったら、ステッピングモータ103の回転を
停止し(S209)、イニシャライズ動作を終了する。
ステッピングモータ103を予め定められたmパルス分
だけ逆転させても(S214)ホームポジション検出セ
ンサ15がONにならなければ、駆動系の故障またはホ
ームポジション検出センサ15の故障と判断し、エラー
としてイニシャライズ動作を中断する(S215)。
チェック(S201)でホームポジション検出センサ1
5がOFFの場合にステッピングモータ103を逆転さ
せる(S212)のは、後述する動作からもわかるよう
に、この装置が正常に動作している限りは、スライド部
材101はホームポジション検出センサ15で検出され
る位置よりも低い位置には移動されないからである。し
たがって、ホームポジション検出センサ15がOFFの
ときには、スライド部材101を下降させれば、スライ
ド部材101は必ずホームポジション検出センサ15で
検出される位置に移動する。もし、何らかの不具合によ
り、スライド部材101がホームポジション検出センサ
15で検出される位置よりも下方に位置している場合
は、次のホームポジション検出センサ15のチェック
(S213)でホームポジション検出センサ15がON
にならないので、これにより装置の異常が検出できる。
したら、瓶台3にビール瓶20を固定するとともに、カ
ップ台7にカップ21を載置し、操作者が所定の操作を
行うことにより、次の液面合わせの動作に移る。
す。液面合わせは、イニシャライズ動作または注ぎ動作
に続いて行われる動作で、瓶台3がホームポジションに
位置していることが前提となっている。この液面合わせ
は、ビールの収容量の補正の他に、特に1回目の注ぎ出
しの際にビールの流れが不均一になり、泡が余分にでき
ることを防止するねらいもある。この現象は、先端付近
で内径が急激に細くなるというビール瓶20の形状に起
因するものである。この急激に細くなる部分を「肩部」
と呼んでいるが、注ぎ出し当初は、肩部に当る流れと当
らない流れとで部分的に流速が異なりビールの流れが不
均一になるので、全体としてスムーズな注ぎ出しになら
ない。そこで、液面合わせを行い、最初のビールの量を
ある程度少なくしておくことで、注ぎ出し時の肩部によ
るビールの流れの悪影響を抑えることができる。
タ103を所定のパルス分だけ正転させ(S401)、
スライド部材1013を上昇させる。このときステッピ
ングモータ103に与えるパルス数は、スライド部材1
01の上昇により瓶台3が回転し、瓶台3に固定されて
いるビール瓶20の瓶胴が上昇することで、固定されて
いる全てのビール瓶20から不要なビールを除去し、全
て同一容量になるのに必要なパルス数である。したがっ
て、1回目と2回目など、ビール瓶20に収容されてい
るビールの量によって、このパルス数は異なるので、各
回毎の瓶台3の傾きを予め実験などによって求め、その
傾きとなるまでのスライド部材101の移動量に応じた
パルス数を設定しておく。本実施例では、大瓶の場合、
瓶台3のホームポジションに対する傾きが、図2におい
て瓶台3が反時計回に回転する方向を+としたとき、1
回目は+8.4°、2回目は+13.0°、3回目は+
18.1°となるように、パルス数を設定した。
させ(S402)、ビール瓶20中のビールの液面を安
定させる。その結果、ビール瓶20には所定量のビール
が残ることになる。本実施例では、ステッピングモータ
103の停止時間を30秒間とした。その後、ホームポ
ジション検出センサ15ががONになるまでステッピン
グモータ103を逆転して(S403、S404)スラ
イド部材101を降下させ、ステッピングモータ103
を停止して(S405)液面合わせを終了する。これに
より、液面合わせの終了時点では、瓶台3はホームポジ
ションに位置する。
の角度だけ傾けてビールを流出させることにより、ビー
ル瓶20中のビールの収容量が補正され、各ビール瓶2
0中のビールの量が定められた量に統一される。
れ出たビールは泡持ち試験には使用されないので、カッ
プ台7には必ずしもカップ21を載置する必要はなく、
どのような容器を載置してもよい。
しいものと交換し、操作者が所定の操作を行うことによ
り、次の注ぎ動作に移る。
注ぎ動作は、液面合わせに続いて行われる動作であり、
液面合わせと同様に、瓶台3がホームポジションに位置
していることが前提となっている。注ぎ動作では、ま
ず、ステッピングモータ103を所定のパルス分だけ正
転させ(S501)、スライド部材101を上昇させ
る。ここでステッピングモータ103に与えるパルス数
は、この注ぎ動作の前に行われた液面合わせで行ったス
テッピングモータ103の逆転時(S403)に与えた
パルス数よりも若干多くなる。すなわち、液面合わせ時
のビール瓶20の傾きよりも若干傾きが大きくなる。そ
の理由は、注ぎ始めのビールにある程度の初速を与え、
液だれせずにカップ21の中央部にビールを注ぎ入れる
ためであり、注ぎ回数によっても若干異なるが、このと
きのビール瓶20の傾きは、液面合わせ時の傾きよりも
3°前後大きい。これによりビール瓶20は、ビールの
液面が瓶口の縁部に位置するまで傾けられる。
の速度で回転させて(S502)スライド部材101を
さらに上昇させ、ビール瓶20のビールをカップ21に
注ぎ出す。この所定の速度とは、本実施例では、上述の
ビール注ぎ出し条件を把握するための実験で得られた、
5.5秒間で約150gのビールを注ぎ出す角速度で瓶
台3を回転させるような速度である。
の回転を5.5秒間行った後(S503)、ステッピン
グモータ103を停止させる(S504)。これにより
ビールがカップ21に注がれるが、予め液面合わせが行
われているので、カップ21には約150gのビールが
注がれ、その泡比率は40%前後となるように注がれ
る。また、5.5秒間で150gのビールを注ぐための
瓶台3の回転角速度はビールの注ぎ出しの回数によって
異なるので、各回毎の瓶台3の回転角速度を予め実験な
どにより求め、その瓶台3の回転角速度に応じたステッ
ピングモータ103の速度を設定しておく。
ポジション検出センサ15がONになるまでステッピン
グモータ103を逆転させ(S505、S506)、瓶
台3をホームポジションに位置させて注ぎ動作を終了す
る。
ールが注がれたカップ21を新しいものと交換し、操作
者が所定の操作をすることにより、再び液面合わせおよ
び注ぎ動作が繰り返される。
では、上限位置検出センサ16の動作が省略されている
が、上限位置検出センサ16からの検出結果は常時制御
部17に出力されており、上限位置検出センサ16がO
Nになった時点、すなわち上限位置検出センサ16がス
ライド部材101を検出した時点で、駆動系の故障とし
て、この装置の動作が停止される。
ップ21へビールを注ぎ出すときには、瓶台3が、ビー
ル瓶20の瓶口の近傍を中心に回転されるので、瓶口か
らカップ21までの高さの差がほぼ一定となり、しか
も、液面合わせを行った後、注ぎ出しの回数に応じた一
定の角速度で瓶台3を回転させる(ビール瓶20を傾斜
させる)ので、単位時間当りに注ぎ出されるビールの量
もほぼ一定となる。すなわち、ビールの注ぎ出し条件
が、各ビール瓶20毎、および注ぎ出しの回数によらず
にほぼ等しく、その結果、それぞれのカップ21注ぎ出
されたビールの量や泡比率等も、ほぼ一定のものとな
り、泡持ち試験用のサンプルとしては最適である。
1へビールを注ぎ出すことにより、例えば、本実施例の
ビール注ぎ出し装置に10本の大瓶のビール瓶20をセ
ットした場合、1度に10杯の泡持ち試験用のサンプル
が得られ、総数で30杯のサンプルが得られる。さら
に、3回目の注ぎ動作が終了したら新しいビール瓶20
と交換すれば、より多くのサンプルを得ることができ
る。
て大瓶を用いた例について説明しているが、大瓶に限ら
ず、中瓶を用いることもできる。その場合には、図8に
示すように、中瓶のビール瓶20’を瓶台3にセットす
る際に、瓶底と瓶台3の背面3aとの間に、大瓶と中瓶
との高さの差分の厚みがあるスペーサ30を配置すれ
ば、大瓶の場合と同様に、瓶口を瓶口受け5に載置する
ことができる。もちろん、中瓶を用いた場合には、液面
合わせ時や注ぎ動作時のステッピングモータ103の駆
動条件も変るので、それに合わせた設定とする必要があ
る。
含有量が異なり、炭酸ガスの含有量が多いと泡立ちがよ
くなるので、炭酸ガスの含有量の差異に応じて、調整ね
じ8により瓶口からカップ21までの高さを調節すれ
ば、ビールの種類を問わずに、泡比率が一定になるよう
にビールを注ぎ出すことができる。
いるので、以下に記載する効果を奏する。
を注ぎ出す前にビールの液面の高さを所定の高さに調整
し、注ぎ出し時に、ビールの液面の高さの調整後のビー
ルの量に応じた一定の角速度でビール瓶の瓶口の近傍を
中心にビール瓶を傾け、ビールを容器に注ぎ出すことに
より、ほぼ一定の条件でビールを注ぎ出すことができ
る。その結果、泡比率がほぼ一定のビールを再現性よく
注ぎ出すことができ、泡持ち試験用のサンプルをつくる
ための方法として最適である。また、ビールの液面の高
さの調整は、ビール瓶を所定の角度だけ傾け、ビール瓶
の中のビールの一部を流出させることにより、簡単に行
うことができる。
揃えて複数のビール瓶を載置しその瓶口の近傍を中心に
回転自在に支持された瓶台と、各ビール瓶を固定保持す
る保持手段と、容器を載置する容器載置台と、角速度を
制御可能に瓶台を回転させる制御駆動手段とを有するこ
とにより、ビール瓶を瓶口の近傍を中心に所定の角速度
で傾かせ、容器にビールを注ぎ出すことができる。その
結果、上記本発明のビールの注ぎ出し方法の、ビールの
液面高さの調整や、ビールの量に応じた一定の角速度で
ビール瓶を傾かせることを容易に行うことができ、泡比
率がほぼ一定のビールを再現性よく、しかも同時に複数
の容器に注ぎ出すことができる。
図である。
略構成図である。
層との状態を示す図である。
のフローチャートである。
イズ動作のフローチャートである。
動作のフローチャートである。
フローチャートである。
る場合の要部斜視図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 ビールが収容されたビール瓶からビール
を注ぎ出す、ビールの注ぎ出し方法であって、 ビールを注ぎ出す前に、前記ビール瓶に収容されたビー
ルの液面の高さを所定の高さに調整し、 ビールの注ぎ出し時には、前記液面の高さの調整によっ
て前記ビール瓶に残ったビールの量に応じた一定の角速
度で前記ビール瓶をその瓶口の近傍を中心に傾けて、前
記瓶口の下方に配置された容器にビールを注ぎ出すこと
を特徴とする、ビールの注ぎ出し方法。 - 【請求項2】 それぞれビールが収容された複数のビー
ル瓶がその瓶口を揃えて並列に載置され、前記瓶口の近
傍を通る水平軸回りに回転自在に支持された瓶台と、 前記瓶台に載置された各ビール瓶を前記瓶台に固定保持
する保持手段と、 各ビール瓶からそれぞれ注ぎ出されたビールを受ける複
数の容器が載置される容器載置台と、 角速度を制御可能に前記瓶台を回転させる制御駆動手段
とを有することを特徴とするビール注ぎ装置。 - 【請求項3】 前記駆動制御手段は、ビールの注ぎ出し
前に、前記瓶台を回転させて前記各ビール瓶に収容され
たビールの一部を流出させて前記各ビール瓶内のビール
の液面の高さを所定の高さに調整し、ビールの注ぎ出し
時には、前記ビールの液面の高さの調整により残ったビ
ールの量に応じて、前記瓶台を一定の角速度で回転させ
るように、前記瓶台の制御を行う請求項2に記載のビー
ル注ぎ出し装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20406794A JP3665657B2 (ja) | 1994-08-30 | 1994-08-30 | ビールの注ぎ出し装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20406794A JP3665657B2 (ja) | 1994-08-30 | 1994-08-30 | ビールの注ぎ出し装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0867342A true JPH0867342A (ja) | 1996-03-12 |
JP3665657B2 JP3665657B2 (ja) | 2005-06-29 |
Family
ID=16484221
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20406794A Expired - Lifetime JP3665657B2 (ja) | 1994-08-30 | 1994-08-30 | ビールの注ぎ出し装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3665657B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108793042A (zh) * | 2018-06-27 | 2018-11-13 | 杭州睿庭贸易有限公司 | 溶液稀释装置 |
CN113188843A (zh) * | 2021-05-10 | 2021-07-30 | 江西怡杉环保股份有限公司 | 一种水质采样设备 |
CN114314035A (zh) * | 2022-01-11 | 2022-04-12 | 河北工业大学 | 一种自旋式酒醅出醅末端 |
-
1994
- 1994-08-30 JP JP20406794A patent/JP3665657B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108793042A (zh) * | 2018-06-27 | 2018-11-13 | 杭州睿庭贸易有限公司 | 溶液稀释装置 |
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CN113188843A (zh) * | 2021-05-10 | 2021-07-30 | 江西怡杉环保股份有限公司 | 一种水质采样设备 |
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CN114314035A (zh) * | 2022-01-11 | 2022-04-12 | 河北工业大学 | 一种自旋式酒醅出醅末端 |
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