JPH0867066A - 感熱情報記録媒体 - Google Patents

感熱情報記録媒体

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JPH0867066A
JPH0867066A JP6205600A JP20560094A JPH0867066A JP H0867066 A JPH0867066 A JP H0867066A JP 6205600 A JP6205600 A JP 6205600A JP 20560094 A JP20560094 A JP 20560094A JP H0867066 A JPH0867066 A JP H0867066A
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JP
Japan
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heat
recording
recording layer
sensitive
dye
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JP6205600A
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English (en)
Inventor
Toshifumi Imai
敏文 今井
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Toppan Inc
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Toppan Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、記録された情報を不可視にして、偽
造、改竄等の防止をより一層効果的にかつ確実に行なう
と共に、読取りの精度を低下させることなく真偽の判別
を容易に行なうことを最も主要な目的としている。 【構成】本発明は、紙、プラスチックシート等からなる
基体の上に、バーコード等の記録パターンを熱的に記録
する感熱記録層を積層して成る感熱情報記録媒体におい
て、発色した時に赤外領域の光を吸収する特性を有する
染料、および当該染料を発色ならしめる顕色剤からなる
感熱記録材料と、可視領域の光は吸収するが赤外領域の
光を透過する染料および/または顔料からなる隠蔽材料
とを、上記感熱記録層中に含んで成ることを特徴として
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばプリペイドカー
ド、通行券、入場券、切符等の有価証券類、電子計算機
アウトプット用紙、FAX紙等の帳票類やOA資材、あ
るいはバーコードやOCR文字等を配する情報記録媒体
に係り、特に可視領域で不可視情報を記録することがで
きるようにして、偽造、改竄等をより一層効果的にかつ
確実に防止するようにした感熱情報記録媒体に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気記録媒体に、機械読み取り可
能な情報を記録してなるカード類の普及には著しいもの
があり、特にIDカード、クレジットカード、キャッシ
ュカード、ギフトカードをはじめとして、テレホンカー
ド等に代表されるプリペイドカード、乗車券、回数券、
定期券等、多くの分野で利用されてきている。
【0003】この種のカードは、カード基体上に磁気記
録層を設け、この磁気記録層に不可視情報を磁気記録す
るものである。そして、この磁気記録された情報は、目
視によっては不可視である。
【0004】しかしながら、最近、雑誌による知識や磁
気読み取り機械の一般への普及により、その不可視情報
を読み取ることや書き換えることが可能になり、不正に
記録情報を消去したり、書き換えられたりすることもあ
るため、より高度なセキュリティ性が要求されてきてい
る。
【0005】また、バーコード、MICR、OCR等の
手段を以て、カード表面に情報を記録することも行なわ
れているが、その情報が目視により判読できるため、改
竄等の不正行為が容易に行なわれるという問題点があ
る。
【0006】そこで、このような情報記録の不正改竄問
題を解消するために、紙、プラスチックシート等からな
るカード基体の上に、加熱発色させたところは赤外線を
吸収するが、未発色のところは赤外線を反射する特性を
有する染料を用いて感熱記録層を設け、さらにその上に
赤外線を透過し、かつ上記感熱記録層に、不可視とする
隠蔽層、耐熱保護層を順次積層して成る感熱情報記録媒
体が提案されてきている。
【0007】しかしながら、この種の感熱情報記録媒体
は、サーマルヘッドあるいは熱板等の加熱手段によって
発色させる際に、感熱記録層と耐熱保護層との間に隠蔽
層が存在するためスペーシングが生じ、感熱記録層自身
の熱的感度を著しく低下させている。
【0008】その結果、印字するためのエネルギー負荷
が、耐熱保護層上に大きくかかり、印字痕や傷が残り、
せっかくの不可視情報が目視により見えてしまい、判読
可能になる恐れがあるため、より高度なセキュリティ性
が要求されてきている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
感熱情報記録媒体においては、記録された情報を不可視
にすることができないことから、偽造、改竄等の防止を
効果的にかつ確実に行なうことができないという問題が
あった。
【0010】本発明は、上記のような問題を解決するた
めになされたもので、その目的は記録された情報を不可
視にすることにより、偽造、改竄等の防止をより一層効
果的にかつ確実に行なうことができると共に、読取りの
精度を低下させることなく真偽の判別を容易に行なうこ
とが可能な極めて信頼性の高い感熱情報記録媒体を提供
することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明では、紙、プラスチックシート等からなる基
体の上に、バーコード等の記録パターンを熱的に記録す
る感熱記録層を積層して成る感熱情報記録媒体におい
て、発色した時に赤外領域の光を吸収する特性を有する
染料、および当該染料を発色ならしめる顕色剤からなる
感熱記録材料と、可視領域の光は吸収するが赤外領域の
光を透過する染料および/または顔料からなる隠蔽材料
とを、上記感熱記録層中に含んで成っている。
【0012】ここで、特に上記基体と感熱記録層との間
に、磁気記録層を積層して成り、さらに必要に応じて、
上記感熱記録層の上に、耐熱保護層を積層して成ってい
る。
【0013】
【作用】本発明の感熱情報記録媒体においては、発色し
た時に赤外領域の光を吸収する特性を有する染料、およ
び当該染料を発色ならしめる顕色剤からなる感熱記録材
料と、可視領域の光は吸収するが赤外領域の光を透過す
る染料および/または顔料からなる隠蔽材料とを含んだ
感熱記録層に、バーコードやOCR文字等の記録パター
ン情報を、サーマルヘッド等により熱的に発色させて記
録する。そして、この発色した記録パターンの部分は、
赤外線を照射した時、殆ど赤外線を反射せずに吸収す
る。一方、記録パターン以外の未発色の部分は、赤外線
を高率で反射する。
【0014】よって、この反射率の大きな違いから、赤
外領域で記録パターンを読み取って、媒体の真偽判別等
を行なうことができる。
【0015】また、当該記録パターンを含めた感熱記録
層には、染料および/または顔料からなる隠蔽用が含ま
れているため、不可視となっている上、発色した記録パ
ターンの部分と未発色の部分とは同一平面上にあって、
段差が無いため、その存在を察知することは一層困難に
なり、偽造、改竄等を効果的にかつ確実に防止すること
ができる。
【0016】
【実施例】本発明では、紙、プラスチックシート等から
なる基体の上に、加熱発色させたところは赤外線を吸収
し、未発色のところは赤外線を反射する特性を有する染
料、およびこの染料を発色ならしめる電子受容性物質
(以下、顕色剤と称する)からなる感熱記録材料と、可
視領域の光は吸収するが赤外領域の光を透過し感熱記録
材料を不可視とする染料および/または顔料からなる隠
蔽用材料とを同時に含む、バーコード等の記録パターン
を熱的に記録する感熱記録層を積層し、さらにこの感熱
記録層の上に、必要に応じて、耐熱保護層を積層して成
ることを特徴とするものである。
【0017】以下、本発明の一実施例について図面を参
照して詳細に説明する。
【0018】図1および図2は本発明による感熱情報記
録媒体をプリペイドカードに適用した場合の一実施例を
示すもので、図1は同プリペイドカードの平面図、図2
は図1のX−X′断面図をそれぞれ示すものである。
【0019】すなわち、本実施例のプリペイドカード
は、図1および図2に示すように、カード基体1の表面
上に、磁気記録層2を設け、またこの磁気記録層2の上
に、記録パターン5等を熱的に記録する感熱記録層3を
設け、さらにこの感熱記録層3の上に、耐熱保護層4を
設け、発色した時に赤外領域の光を吸収する特性を有す
る染料、およびこの染料を発色ならしめる顕色剤からな
る感熱記録材料と、可視領域の光は吸収するが赤外領域
の光を透過する染料および/または顔料からなる隠蔽材
料とを、上記感熱記録層3中に含んだ構成としている。
【0020】なお、この記録パターン5は、例えばバー
コードパターンのような情報を記録するものであり、2
次元バーコードやOCRのようなパターンの存在を確認
できるものであってもよい。
【0021】ここで、カード基体1としては、機械的に
強靭で柔軟性や可とう性を有するもの、例えばポリエチ
レンテレフタレートフィルムやポリカーボネート、ポリ
塩化ビニル、その他の高分子材料からなるプラスチック
フィルムや情報記録用紙・アート紙・コート紙等の紙
類、金属板やガラス板等を、必要に応じて用いることが
できる。
【0022】一般には、厚さ50〜1000μmのフィ
ルム状で、しかも瞬間的な摂氏250度以上の高温に耐
えられるような耐熱性のものが、本感熱情報記録媒体の
支持体としてはふさわしい。
【0023】また、磁気記録層2としては、例えばγ−
Fe2 Co3 、Co被着γ−Fe23 、Fe3 4
Baフェライト、Fe等の磁性粉を、適当な天然あるい
は合成高分子樹脂を溶剤で溶解させたインキビヒクル中
に分散させたものを、例えばバーコート、グラビアコー
ト法、ロールコート法等のソルベントコート法、あるい
はスクリーン印刷等の公知の塗布方法によって、塗布、
乾燥し形成したものである。
【0024】この場合、高分子結着剤としては、例えば
スチレン−マレイン酸共重合物、ポリメタクリル酸メチ
ル、ポリメタクリル酸エチル等のメタクリル樹脂の単独
または共重合物、ポリスチレン、アクリル−スチレン共
重合体、ポリエステル樹脂、マクロン樹脂、ABS樹
脂、ニトロセルローズ等を用いることができる。
【0025】一方、感熱記録層3としては、例えば有機
金属塩、あるいはロイコ染料を用いる方法がある。
【0026】この場合、有機金属塩としては、例えばス
テアリン酸第二鉄と没食子酸とのキレート化合物、また
ロイコ染料としては、例えばフルオレン系化合物、フル
オラン系化合物、フタリド体等があり、これと作用して
発色させる顕色剤としては、フェノール、クレゾール、
ヒドロキノ等があり、例えばビスフェノールA、ビスフ
ェノールS等またはサリチル酸誘道体亜鉛等の固体酸が
挙げられる。
【0027】また、隠蔽用顔料としては、赤外領域の光
は透過させるが可視光は吸収する、例えば図3に示すよ
うな分光反射率特性を有するプロセスインキ(イエロ
ー、マゼンタ、シアン)を構成するそれぞれの染料また
は顔料を適当な比で混合する。
【0028】この場合、有機系の顔料には、例えば溶性
アゾ系、不溶性アゾ系、フタロシアニン系、チオインジ
ゴ系、アントラキノン系、ベリノン系、ベリレン系、ジ
オキサジン系、キナクリドン系、イソインドリン系等が
ある。
【0029】また、無機系の顔料には、例えばフェロシ
アン化物、硫化物、珪酸塩等が挙げられるが、赤外領域
の光を反射してしまう白色顔料や反対に吸収してしまう
黒色系顔料は望ましくないので、その使用は避けた方が
好ましい。
【0030】また、これらの感熱記録材と顕色剤、およ
び可視領域隠蔽性顔料を分散する高分子結着剤として
は、例えばポリビニルアルコール、アクリル樹脂、ポリ
ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ酢酸ビニル等の
水溶性樹脂やエマルジョン樹脂、および有機溶剤溶解性
樹脂等が挙げられる。
【0031】ここで、分散媒として有機溶剤を使う場合
には、メチルエチルケトンやアルコール等の極性のある
有機溶剤は感熱記録色素を発色させてしまうため、その
使用は避けた方が好ましく、極性のないトルエンやテト
ラリン等が望ましい。
【0032】そして、このようにして作られた感熱記録
インキを、オフセット印刷法、バーコート法、ロールコ
ート法、スクリーン印刷法等により、磁気記録層2の上
にコートして感熱記録層3を形成する。
【0033】一方、耐熱保護層4としては、例えばアク
リル樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、ニトロ
セルロース等の樹脂をトルエン、キシレン等の溶剤に溶
かしたものを、グラビア法、ロールコート法、スクリー
ン印刷法等によって形成することができる。
【0034】また、この耐熱保護層4の素材としては、
例えば熱硬化型樹脂、紫外線硬化型樹脂、電子線硬化型
樹脂等の硬化樹脂を使用することもできる。
【0035】次に、本実施例のプリペイドカードの具体
例について説明する。
【0036】(具体例)まず、厚さ188μmの乳白色
のポリエチレンテレフタレートフィルムからなるカード
基体1の上に、下記のような組成の磁気記録層2を、グ
ラビアコート法で塗布厚さ約15μmになるように塗布
して、乾燥温度摂氏約120度で乾燥させて形成する。
【0037】次に、この磁気記録層2の上に、下記のよ
うな組成の感熱記録層3を、グラビアコート法にて塗布
厚さ4μmになるように塗布して、乾燥温度摂氏80度
で2分間乾燥させる。
【0038】その後、この感熱記録層3の上に、下記の
ような組成の耐熱保護層4を、ロールコート法にて厚さ
約2μmになるように形成して、感熱磁気記録カードを
得る。
【0039】 [磁気記録層2] BaO−6Fe2 3 40部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合系樹脂 10部 (積水化学(株)製「エスレックA」) 飽和ポリエステル樹脂 5部 (東洋紡(株)製「バイロン103」) ポリウレタンエラストマー 7部 (日本ポリウレタン(株)製「N−2304」) オレイン酸 5部 トルエン 30部 イソシアネート硬化剤 3部 (日本ポリウレタン(株)製「コロネートHL」) トリエチレンジアミン 0.5部 [感熱記録層3] ロイコ染料 1部 顕色剤 3部 (ビスフェノールA) 有機顔料 イエロー 0.7部 マゼンタ 0.7部 シアン 0.7部 塩ビ−アクリル共重合樹脂 8部 (積水化学(株)製「エスレックE」) トルエン 30部 [耐熱保護層4] ステアレン酸亜鉛 1部 メタクリル樹脂 8部 (ローム&ハース(株)製「パラロイドA−11」 トルエン 9部 次に、以上のように構成した本実施例のプリペイドカー
ドに、サーマルヘッドにより、バーコード、OCR文
字、マーク等の記録パターン5を記録する。本感熱記録
材料の感熱特性は、図4に示すように低エネルギーで発
色するために、読み取りに必要な印字濃度を得る時に
は、サーマルヘッドの印字痕や傷がでない。
【0040】また、本プリペイドカードに対して、サー
マルヘッドにより、印加電圧0.20W/dot、パル
ス幅2.5msの印字エネルギーを与えて発色させたと
ころ、耐熱保護層4に印字痕が見えず、マクベス濃度計
PCMIIのDフィルター(905nm)では反射濃度1
0%であった。
【0041】そして、このように印字されて発色した記
録パターン5の部分は、緑あるいは青緑、黒色に発色す
るが、隠蔽用顔料によって隠蔽されているために目視で
は見えず、その存在を察知することはできなくなってい
る。
【0042】次に、この記録パターン5を読み取る方法
であるが、これは本プリペイドカードに赤外線を照射す
ることにより行なわれる。
【0043】すなわち、発色した記録パターン5の部
分、および未発色の部分は、例えば図5に示すような分
光反射率特性を有し、波長が700nm以上の赤外線領
域において、記録パターン5の部分は赤外線をほとんど
反射しないが、未発色の部分は反対に高い反射率を示
す。
【0044】従って、この反射率の大きな違いから、記
録パターン5を読み取って、本プリペイドカードの真偽
の判別や金額等のデータの認識をすることが可能であ
る。
【0045】その具体的な方法としては、赤外線センサ
ーにてこの記録パターン5の部分を走査し、その記録パ
ターン5に応じた出力信号を得て、この出力信号が所定
のものであるか否かを確認することで真偽を判別をした
り、あるいはIRコープを用いて目視でこの記録パター
ン5を見ることにより、真偽判別をすることが可能であ
る。
【0046】次に、本発明の比較例について説明する。
【0047】(比較例)図6は、本発明の比較例による
プリペイドカードの構成例を示す断面図であり、図1の
X−X′断面図に相当するものを示している。
【0048】すなわち、比較例のプリペイドカードは、
図6に示すように、カード基体10の表面上に、下記の
ような組成の磁気記録層11を設け、またこの磁気記録
層11の上に、記録パターン15等を熱的に記録する下
記のような組成の感熱記録層12を設け、さらにこの感
熱記録層12の上に、当該記録パターン5を察知されな
いように赤外線を透過する下記のような組成の隠蔽層1
3を設け、さらにまたこの隠蔽層13の上に、下記のよ
うな組成の耐熱保護層14を設けて成っている。
【0049】 [磁気記録層11] BaO−6Fe2 3 40部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合系樹脂 10部 (積水化学(株)製「エスレックA」) 飽和ポリエステル樹脂 5部 (東洋紡(株)製「バイロン103」) ポリウレタンエラストマー 7部 (日本ポリウレタン(株)製「N−2304」) オレイン酸 5部 トルエン 30部 イソシアネート硬化剤 3部 (日本ポリウレタン(株)製「コロネートHL」) トリエチレンジアミン 0.5部 [感熱記録層12] ロイコ染料 1部 顕色剤 3部 (ビスフェノールA) 塩ビ−アクリル共重合樹脂 8部 (積水化学(株)製「エスレックE」) トルエン 30部 [隠蔽層13] 有機顔料 イエロー 0.5部 マゼンタ 0.5部 シアン 0.7部 ポリエステル樹脂 (東洋紡(株)製「バイロン200」) 4部 トルエン 25部 [耐熱保護層14] ステアレン酸亜鉛 1部 メタクリル樹脂 8部 (ローム&ハース(株)製「パラロイドA−11」 トルエン 9部 次に、以上のように構成した本比較例のプリペイドカー
ドにおいては、感熱記録層12の印字により発色した記
録パターン15の部分は、緑あるいは青緑、黒色に発色
するが、隠蔽層13により隠蔽されているために目視で
は見えにくくなる。
【0050】しかしながら、その感熱特性は、隠蔽層1
3があるために熱伝達効率が落ち、例えば図5に示すよ
うに、読み取りに必要な印字濃度を得る時には高エネル
ギーを必要とし、そのため耐熱保護層14にサーマルヘ
ッドの印字痕や傷でできてしまい、記録パターン15の
形状が判読できてしまった。
【0051】また、本比較例のプリペイドカードに対し
て、サーマルヘッドにより、印加電圧0.20W/do
t、パルス幅2.5msの印字エネルギーを与えて発色
させたところ、耐熱保護層14に印字痕が見えなかった
が、マクベス濃度計PCMIIのDフィルター(905n
m)では反射濃度が60%であった。
【0052】さらに、印加電圧0.45W/dot、パ
ルス幅2.5msの印字エネルギーを与えて発色させた
ところ、マクベス濃度計PCMIIのDフィルター(90
5nm)では反射濃度10%であったが、耐熱保護層1
4に印字痕が残り、記録パターン15の形状がわかって
しまった。
【0053】なお、図4において、8は具体例の感熱特
性、9は比較例の感熱特性をそれぞれ示している。
【0054】上述したように、本実施例の感熱情報記録
媒体であるプリペイドカードは、カード基体1の表面上
に、磁気記録層2を設け、この磁気記録層2の上に、記
録パターン5等を熱的に記録する感熱記録層3を設け、
この感熱記録層3の上に、耐熱保護層4を設け、発色し
た時に赤外領域の光を吸収する特性を有する染料、およ
びこの染料を発色ならしめる顕色剤からなる感熱記録材
料と、可視領域の光は吸収するが赤外領域の光を透過す
る染料および/または顔料からなる隠蔽材料とを、上記
感熱記録層3中に含んだ構成としたものである。
【0055】従って、プラスチックシート等からなるカ
ード基体1の上に、感熱記録層3中に、発色した時に赤
外領域の光を吸収する染料および顕色剤からなる感熱記
録材料と、可視領域の光は吸収するが赤外領域の光を透
過する染料または顔料からなる隠蔽材料とを同時に含む
ため、感熱記録層12と耐熱保護層14との間に隠蔽層
13を設けるもの(図6の比較例)に比べて、発色感度
が高いため印字痕や傷がつき難く、記録された記録パタ
ーン5の存在を察知することはより一層困難であり、結
果として、偽造、改竄防止を極めて効果的にかつ確実に
行なうことが可能となる。
【0056】また、感熱記録層3に記録されるバーコー
ド等の記録パターン5は、サーマルヘッドにより、任意
に記録することができる。
【0057】よって、他の方法、例えば本実施例の感熱
記録層3の代わりに、赤外線吸収剤を含有したインキで
以て記録パターンを隠蔽層13の下に印刷して固定する
方法と、本実施例の方法とを比較した場合、前者の印刷
する方法では、その印刷という手段から、必然的に記録
パターンは同一種類か、せいぜい数種に限られてくる
が、本実施例の感熱記録層3を用いる方法では、サーマ
ルヘッドにより、必要とする記録パターンを任意に記録
できるため、非常にフレキシブルな利用が可能となる。
【0058】さらに、スペースギャップが少ないため、
感熱記録層3に記録されたバーコード等の記録パターン
5を読み取る際の読取り精度が低下しない。
【0059】さらに、記録パターン5を不可視とする目
的の隠蔽層13が不要であるため、その分だけプリペイ
ドカードの厚さを薄いものとすることが可能となる。
【0060】尚、本発明は上記実施例に限定されるもの
ではなく、次のようにしても同様に実施できるものであ
る。
【0061】(a)上記実施例において、耐熱保護層4
は本発明に必要不可欠な要素ではなく、必要に応じて積
層すればよいものである。
【0062】(b)上記実施例では、本発明による感熱
情報記録媒体をプリペイドカードに適用した場合につい
て説明したが、これに限らず、前述した通行券、入場
券、切符等の有価証券類、電子計算機アウトプット用
紙、FAX紙等の帳票類やOA資材、あるいはバーコー
ドやOCR文字等を配するその他の情報記録媒体につい
ても、本発明を同様に適用できるものである。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、
紙、プラスチックシート等からなる基体の上に、バーコ
ード等の記録パターンを熱的に記録する感熱記録層を積
層して成る感熱情報記録媒体において、発色した時に赤
外領域の光を吸収する特性を有する染料、および当該染
料を発色ならしめる顕色剤からなる感熱記録材料と、可
視領域の光は吸収するが赤外領域の光を透過する染料お
よび/または顔料からなる隠蔽材料とを、上記感熱記録
層中に含んで成っているので、記録された情報を不可視
にして、偽造、改竄等の防止をより一層効果的にかつ確
実に行なうことができると共に、読取りの精度を低下さ
せることなく真偽の判別を容易に行なうことが可能な極
めて信頼性の高い感熱情報記録媒体が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による感熱情報記録媒体をプリペイドカ
ードに適用した場合の一実施例を示す平面図。
【図2】同実施例におけるX−X′断面図。
【図3】同実施例における隠蔽用顔料の分光反射率特性
の一例を示す曲線図。
【図4】同実施例における感熱記録材料の発色部および
未発色部の分光反射率特性の一例を示す曲線図。
【図5】本実施例の具体例と比較例によるプリペイドカ
ードの印字感度特性の一例を示す図。
【図6】同比較例によるプリペイドカードの構成例を示
す断面図。
【符号の説明】
1…カード基体、2…磁気記録層、3…感熱記録層、4
…耐熱保護層、5…記録パターン、6…隠蔽顔料分光反
射特性、7…感熱記録剤分光反射特性、8…具体例の感
熱特性、9…比較例の感熱特性、10…カード基体、1
1…磁気記録層、12…感熱記録層、13…隠蔽層、1
4…耐熱保護層、15…記録パターン。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙、プラスチックシート等からなる基体
    の上に、バーコード等の記録パターンを熱的に記録する
    感熱記録層を積層して成る感熱情報記録媒体において、 発色した時に赤外領域の光を吸収する特性を有する染
    料、および当該染料を発色ならしめる顕色剤からなる感
    熱記録材料と、可視領域の光は吸収するが赤外領域の光
    を透過する染料および/または顔料からなる隠蔽材料と
    を、前記感熱記録層中に含んで成ることを特徴とする感
    熱情報記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記請求項1に記載の感熱情報記録媒体
    において、 前記基体と感熱記録層との間に、磁気記録層を積層して
    成ることを特徴とする感熱情報記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記請求項1または請求項2に記載の感
    熱情報記録媒体において、 前記感熱記録層の上に、耐熱保護層を積層して成ること
    を特徴とする感熱情報記録媒体。
JP6205600A 1994-08-30 1994-08-30 感熱情報記録媒体 Pending JPH0867066A (ja)

Priority Applications (1)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013001077A (ja) * 2011-06-21 2013-01-07 Kobayashi Create Co Ltd 光学読取帳票

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