JPH08649A - 乳頭の洗浄兼用テートカップおよび鎮炎液 - Google Patents
乳頭の洗浄兼用テートカップおよび鎮炎液Info
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- JPH08649A JPH08649A JP6156483A JP15648394A JPH08649A JP H08649 A JPH08649 A JP H08649A JP 6156483 A JP6156483 A JP 6156483A JP 15648394 A JP15648394 A JP 15648394A JP H08649 A JPH08649 A JP H08649A
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Abstract
入することにより、乳房炎を治癒させる。 【構成】 テートカップ底13の略中央部より乳頭中央
方向に向かって注入針8と、注入針8の周囲を囲繞した
外管12と、前記外管上端部に半球面の乳頭受け9が突
出している。外管12は底13でパッキング22を介し
て底13下方部に連通され、底13の外下部で駆動ベル
ト15によって回動自在で、しかも外管に固設した駆動
機構17により上下にも可動可能に構成されている。外
管の乳頭方向には半球面の乳頭受け9が外管に一体に固
設されている。他方注入針8は注入針を駆動する駆動機
構19により上下に可動可能に構成されている。この機
構により注入針8を乳頭口に挿入し鎮炎液を注入する。
Description
を洗浄する装置および鎮炎液に関するものである。更に
詳述すると、搾乳用のテートカップを兼用して乳頭の洗
浄および乳房炎の予防および治療に効果のある鎮炎液を
乳頭口に注入可能とするテートカップとその際使用する
鎮炎液に関するものである。
て、家畜が常在細菌による自発性感染症や化膿菌に感染
する場合がある。例えば、乳牛などでは臥した状態で、
乳頭や乳房が細菌に汚染された牧草や飼料などと接触す
る虞れがあり、また、搾乳の際、乳頭や搾乳器が不潔で
あると化膿菌が乳頭口から浸入して乳腺槽から乳房に感
染する。また、乳房炎に感染した乳頭を拭いた繊維など
を不注意に未感染の乳牛の乳頭に触れると感染し乳房炎
を発生させる。乳牛に乳房炎が発生すると、乳房にしこ
りなどの症状がでて発熱し、乳牛を衰弱させ乳出量が少
なくなるのみならず、更に炎症が拡大すると乳牛として
使用不可能になり廃牛せざるを得ない事態となり経済的
に損失を被る。また、上記の炎症の回復が遅れる場合は
長期に亘って搾乳できないので、酪農経営にとって計り
知れない打撃となる。
を清浄にするため、湯または水もしくは石鹸水などで洗
浄する装置がある。例えば、特開昭63−196216
号においては搾乳用に使用するテートカップを構成する
二重管の可撓性を有する内管の環状周辺部に少なくとも
1個の孔を穿設し、その孔に連通するパイプより湯また
は水もしくは石鹸水などの洗浄液を噴出すると共に、テ
ートカップを構成する二重管の外管に穿設した孔から搾
乳機で形成した脈動圧力を加えて乳頭に搾乳と同じ緩急
を加え、洗浄する装置および方法が開示されている。し
かしこの方法は積極的に乳房炎を治療する目的ではな
く、また、乳房炎の原因となる化膿菌が乳房中に入る乳
頭口に積極的に洗浄液を注入する方法でもない。
抗生物質を乳頭口から注入して化膿菌を死滅する方法が
採られている。例えば、実開平5−7211号では乳頭
口内に所定の深さまで薬品を注入する注入具をもって抗
生物質を乳頭内部に注入している。この方法は効果的で
はあるが、注入した抗生物質が継続的に乳房内に存在し
て搾乳した乳汁に混入、汚染する可能性があり乳房炎が
鎮炎したからといってすぐに乳汁を飲料とすることは極
めて危険で、炎症が治癒してもしばらくの間は採取した
乳汁を廃棄せざるを得ない。
て化膿菌を死滅する方法では抗生物質の使用に伴って細
菌の対抗性が増し、抗生物質の注入量を暫時増加しなけ
ればならない。また、飼料に混合して家畜に多様な種類
の添加物が投与されている場合がある。家畜ごとに投与
された添加物の種類によっては固有の耐性菌がつくりだ
されている可能性があり、前記したペニシリンなどの抗
生物質が継続的にきくとは限らず、適宜抗生物質を変更
しなければならない。
定の割合で電解質を添加した供給水を導入し、電解槽内
のイオン浸透性隔膜を介して分離した陰陽極室間の陰陽
電極間に直流電流を通電して、水の電気分解およびイオ
ン浸透作用を行い、陰極側には陰極水を、陽極側には陽
極水を生成し、陰極水は排水し、陽極水を殺菌性水とし
て使用する酸化電位水生成装置がある。
として効果がある。しかも、この酸化電位水には殺菌性
のある薬剤を投入しないため、有害な物質を含まず、生
体組織に刺激性や毒性を与えない。また、経時と共に酸
化還元電位(以下、ORPという)が低下するが残留性
がなく信頼のできる殺菌水として利用されている。
用に使用するテートカップを構成する二重管の可撓性を
有する内管の底部に、酸化電位水生成装置から吐出した
酸化電位水を調合して鎮炎液として保管している調合タ
ンクから延設したパイプの先端に位置制御される注入針
を設けて乳頭口内に鎮炎液を注入すると共に、所望によ
って、バルブを切り換えることにより、洗浄剤などを含
む湯水を噴出できるようにしようとするものである。
腺槽から乳管にいき亘らせ、乳房炎を治癒させようとす
るものである。また、乳房洗浄液として使用し、乳頭口
近傍の表皮を洗浄、殺菌することにより乳房炎の発生予
防と早期治療並びに細菌による上記表皮の感染を阻止し
ようとするものである。
トカップは、乳頭口に鎮炎液を注入する上下に可動可能
な注入針の周囲を囲繞した回転可能でしかも上下に可動
可能な外管と、該外管一端部に半球面の乳頭受けと、注
入針および外管を駆動するテートカップ下方部に配設し
た駆動装置と、駆動装置を自在に制御する制御部材から
なり、注入針から乳頭口に鎮炎液を注入可能に構成して
いるものである。
された乳頭と吸引部間の空気を吸引するための少なくと
も1つの吸引チューブと、吸引チューブに連通した排気
ポンプを具備している。
タンクから延設したパイプの先端に上下方向に位置制御
される注入針を設けて、所望によって、注入針をテート
カップ底部に位置させ、バルブを切り換えることによ
り、鎮炎液に代えて洗浄剤などを含む湯水を噴出できる
ようにするものである。
かれた電解質供給手段から添加された電解質を流入し、
イオン透過性隔膜で分割され、陰電極を挿入した陰極室
と陽電極を挿入した陽極室との陰陽電極間に直流電圧を
印加し、電解槽の電解強度を可変する印加電圧可変手段
を設け、電解槽に流入した原水を電解する装置で生成し
た陽極水、即ち、酸化電位水を調合した鎮炎液を乳頭口
に注入針をもって注入することにより乳房炎を鎮炎する
ものである。
で判断するものである。
可動可能な注入針を乳頭の乳頭口に挿入し、注入針の先
端から加圧制御された鎮炎液を注入する。乳頭口から乳
腺槽に入った鎮炎液は乳房内の大乳管、小乳管を湿潤さ
せる。また、筋上皮細胞に浸透し、乳腺胞へと泌乳と逆
向きに細菌感染患部を湿潤させ感染細菌を死滅させるこ
とができる。
果があり、また、血液、体液、膿等の水溶解性物質に浸
透・溶解する性質がある。鎮炎液を乳頭口を介して乳房
へ所定量注入することにより、細菌感染患部を湿潤さ
せ、化膿菌を死滅させ乳房炎を鎮炎するものである。
量に対する電解質の添加量などによって各種の酸化電位
水が得られるが、ORP900〜1100mvのものそ
れ自体か細胞組織に対して無害な浸透圧を等圧にする均
等剤を調合すれば殺菌に効果のある目的とする鎮炎液が
得られる。上記調合は、所望によって上記酸化電位水に
0〜1%程度の食塩や0〜5%程度の糖を加えて鎮炎液
としたものである。この鎮炎液は酸化電位水と同じ殺ウ
イルス、殺菌効果を持ち、筋上皮細胞を浸透したとして
も細胞に悪影響を与えない。
炎液はウイルス、細菌および真菌に対して細菌抑止およ
び殺菌効果を持つ。例えば、下表に示す細菌および真菌
に対して細菌効果を持つ。即ち、表記菌を肉汁培養液で
培養し、夫夫の菌液各0.1mlと鎮炎液0.9mlを
混和して鎮炎液濃度として90%とし、室温で3分間処
理した後に残存している菌数をコロニー形成により調べ
た。結果は表に示すように、いずれの菌も完全に不活性
化されたことが確認される。
0%のブドウ糖を加えた鎮炎液は細菌および真菌に対し
て上記同様に細菌抑止および殺菌効果を示した。即ち、
表記菌を肉汁培養液で培養し、夫夫の菌液各0.1ml
と0.8%の食塩と5.0%のブドウ糖を加えた洗浄液
0.9mlを混和して鎮炎液濃度として90%とし、室
温で1分間処理した後に残存している菌数をコロニー形
成により調べた。結果は表に示すように、いずれの菌も
完全に不活性化されたことが確認される。
用の洗浄装置の断面図である。図において、搾乳用テー
トカップ1は、乳頭6の上方部に密着する可撓性部材か
ら形成されるライナ2と、ライナ下方部に開口した吸引
部28に接続した少なくとも1個の吸引チューブ29
と、テートカップを構成する二重管の外筒を構成するシ
エル3と、シエル内室5に図示しない脈動空気圧装置よ
り脈動空気を流入させる脈動チーブ4と、可撓性部材で
構成される搾乳壁27と、搾乳壁下方の狭窄部11から
外方に向かって開管された吐出管10と、テートカップ
底13より上方に向かって突出した注入針8と、注入針
8の周囲を囲繞した外管12と、該外管の一端部に固設
した半球面の乳頭受け9と、注入針および外管を駆動す
るテートカップ下方部に配設して回動および上下可動を
行う駆動装置21と、駆動装置を自在に制御する制御部
材などから構成されている。
せる駆動装置を説明する図である。図において、テート
カップ底13の略中央部より乳頭中央方向に向かって注
入針8と、注入針8の周囲を囲繞した外管12と、前記
外管上端部に半球面の乳頭受け9が突出している。外管
12は底13でパッキング22を介して底13下方部に
連通され、底13の外下部で外管に固設したドラム14
を駆動する駆動ベルト15によって回動自在で、しかも
外管に固設した、例えば、空気可動部材のような駆動機
構17により上下にも可動可能に構成されている。そし
て外管の乳頭方向には半球面の乳頭受け9が外管に一体
に固設されている。乳頭受け9の半球面の下方部には乳
頭受けの外内に連通する複数個の孔20が穿設されてい
る。他方注入針8は注入針を駆動する、例えば、空気可
動部材のような駆動機構19により上下に可動可能に構
成されている。尚、16および17は駆動機構の上行、
下行位置を感知するセンサである。
頭口に挿入した状態を示す図である。図において、乳頭
6はテートカップ1に挿着された状態にある。注入針8
が上方向に駆動されるに先立ち、制御装置の制御により
下方向にあった外管12および外管に固設された乳頭受
け9が駆動ベルト15により回動しながら駆動機構17
により乳頭6方向に近づき乳頭と接触する。乳頭との接
触は乳頭と乳頭受けとの接触抵抗の変化をセンサ16が
感じて知ることができる。また、乳頭受け9上に配設し
た図示しない近接センサや接触センサをもって知ること
も可能である。乳頭受け9は回転しており、しかも内部
は半球椀状に形成されているので、乳頭と乳頭受けとが
接触すると次第に乳頭がその中心部にくるようになる。
乳頭受けと乳頭とが接触すると、次いで制御装置の制御
により駆動機構19が働き注入針8を上方向に駆動す
る。そして乳頭受けと乳頭が接触している位置から数ミ
リ上昇して停止する。この位置で注入針8は乳頭口に数
ミリ挿入されることになる。このように、回動する乳頭
受けが乳頭に接触することおよび上下する注入針8とに
より、注入針8は確実に乳頭口に挿入される。なお、上
記駆動ベルト15、駆動機構17、19は駆動装置21
として総称されるが、駆動装置21は上記機構にとどま
らず。外管12および注入針8を上記の方向に駆動する
ものであれば他の駆動手段をとることもできる。
なる細管で、直径2〜3mm程度のものである。所望に
よっては更に小径にすることもできる。そして、その内
側に鎮炎液を通す細管が貫通している。また、乳頭受け
は、例えば、発泡性の樹脂部材から形成されていて、乳
頭に接触回転しても乳頭を傷付けないように考慮されて
いる。
たチューブから所定の量の鎮炎液が注入針8を流れ、先
端から噴出する。これによって鎮炎液は乳頭口から乳腺
槽へと注入される。なお、このとき、吸引チューブ29
からライナと乳頭が接触する付近の空気が吸引されるこ
とが望ましい。注入が終わると、注入の操作と逆に挿入
されていた注入針8が引き抜かれ、同時に外管は下方向
に移動する。この際、乳頭口から漏れた鎮炎液は乳頭受
けの外に連通する複数個の孔20から滴下し、吐出管1
0を経て外部に排出される。
する設備およびその動作を説明する図である。図におい
て、4方弁24は吐出管10から吐出される乳汁、鎮炎
液および洗浄湯水などを搾乳機本体または外部に排水す
る弁である。3方弁25は調合タンク24に貯溜され鎮
炎液と水道水などの洗浄用湯水を切り換えるための弁で
ある。排気ポンプ30はライナで閉塞された乳頭と吸引
部間の空気を吸引するためのポンプである。これら弁の
操作、排気ポンプの操作および駆動装置21の作動は制
御装置23によって順次行われる。
を搾乳方向に開弁すると同時に脈動チューブより矢示方
向への脈動流を流入する常法により行う。このとき、注
入針、外管などは駆動装置21により底近傍にまで押し
下げられ、鎮炎液、洗浄湯水などの噴出は行われない。
浄湯水などを用いた注入もしくは洗浄が行われる。この
時4方弁24は排水側に開弁される。鎮炎液の注入は前
記した動作により行われる。また、湯水などを用いた洗
浄は3方弁25を鎮炎液の流入から湯水方向に切り換
え、駆動装置を駆動せずに注入針を底13近傍位置に置
き湯水を注入針から噴出することにより行うことができ
る。これによって、乳頭下方部は噴出した湯水を受け洗
浄される。
周縁部と乳頭上部と搾乳壁27の間に吸引部28を構成
する環状の空間が生じる。この空間周辺部に少なくとも
1個の吸引チューブを設ける。吸引チューブは好ましく
はテートカップの周囲に等間隔で複数個配設し、吸引チ
ューブ相互を接続した後、排気ポンプ30に接続するこ
とが望ましい。排気ポンプ30をもって上記空間、つま
り、吸引部の空気を吸引することにより、乳頭を確実に
テートカップ内に留めておくことができる。乳頭口への
注入針の注入などはこの状態で行うと操作が容易とな
る。
装置を用いてテートカップ狭窄部を加圧もしくは減圧す
ることができる。前記排気ポンプの動作およびこの機構
およびそれらの操作により乳頭を容易にテートカップに
着脱することができる。
において、電解槽34へ流入する供給水の流量を制御す
る弁体31などで流量を制御された供給水は電解槽34
直前に置かれた電解質供給手段33からNaCl、KC
l等の電解質が所定量添加され電解槽34に入る。尚、
弁体31と電解質供給手段33との間に濾過装置を置い
てもよい。濾過装置は、例えば、中空糸のようなある粒
子以上の汚濁物質や細菌等を阻止するのに適合する部材
や活性炭およびそれらの組合せで構成され、所定以上の
粒子径の物質や有害な物質は除去される。電解槽34は
イオン透過性隔膜41で分割され、陰電極を挿入した陰
極室42と陽電極を挿入した陽極室43との陰陽電極間
に直流電圧を印加するように構成され、また、図示しな
い電解槽の電解強度を可変する印加電圧可変手段が設け
られている。電解槽の陽極室43を出た吐水、つまり、
酸化電位水の一部は酸化還元電位計などのセンサ手段3
5でORPが確認され、所定外のORPの吐水を排水す
る3方弁38を通過した後所定の範囲にあるときは逆止
弁36を介して調合タンク24に流入する。
への電解質の供給量、電解槽の陰陽極印加電圧等が適切
な値であるかは陽極室から吐出する酸化電位水を測定す
るセンサ手段35のORPの値から知ることができる。
酸化電位水の所定値がORP900mv以上の場合、調
合タンク24に給水する。それ以外の値のものは三方弁
38から排水される。また、陰極室から吐水される陰極
水も排水される。好ましい状態で吐出する酸化電位水は
通常、ORP950〜1090mv程度を示す。
に示すように、pHは殆ど変わらないかむしろ低下する
のに拘らず、消毒や殺菌の効果は徐々に低下することが
知られている。酸化電位水の消毒や殺菌の効果はNaC
l等の電解質の電解により陽極室に生成する消毒や殺菌
に効果のある分解性物質によると考えられている。これ
らの物質は経時と共に分解または気体として飛散し水中
の濃度が低下する。他方、pHを示す水素イオン濃度は
前記電解で生じるHClの解離によるため、分解または
気体として飛散せず、しかも、前記分解性物質の飛散に
よる液中の濃度低下により緩衝作用が低下するため初期
値のpHより僅かに低下すると考えられる。
減少していくことが実験結果から認められる。従来、酸
化電位水の殺菌効果はpHの低下によって生じると考え
られていたが、前記結果からするとpHの低下による効
果は比較的に低く、むしろ電解によって生じる分解性物
質の存在によつて生じるものと考えるほうが合理的で、
従って、殺菌性能をpHで表示するよりも分解性物質の
含有量で表示する方が理にかなうもので、これらの殺菌
効果のある物質の総合的含有量の表示としてORPの表
示が合理的であることが理解される。
などから形成されており、このような不光透過性瓶など
に密閉された状態で保存された酸化電位水は図7に示す
ように、比較的に安定である。調合タンク24で乳頭内
部の細胞組織の浸透圧と均等にするために、0〜1%程
度の食塩が添加されて鎮炎液となる。また、この食塩の
一部に代えてブドウ糖などの糖やグリセリンを添加する
こともできる。これらの調整された鎮炎液は本発明の乳
房内注入液として使用されるのみならず、乳頭近傍の洗
浄液としても使用できる。調合タンク24には図示しな
い加圧手段もしくは調合タンク24から鎮炎液を搬送す
るポンプを介して3方弁25に供給される。
手段で、この手段からの情報に基づき、調合タンク24
内部の鎮炎液が前記したORPを示さないときは、ドレ
ン39を介して排水することができる。鎮炎液は経時と
共にORPが低下する。従って、既に使用した鎮炎液が
調合タンク24内部に残存している場合、その殺菌能力
は低下している虞れがある。これも、前記同様にセンサ
手段によって計測され、所望のORPを示さないときは
制御手段40によって自動的に排除することが可能であ
る。
電解質供給手段の電解質供給量、電解印加電圧等をセン
サ手段35からのデータに基づきORPが規格範囲内に
入るように自動的に制御するものである。また、センサ
手段37の測定値に基づいてドレン39を開放するもの
である。制御手段の一部を構成するROMに所望する値
を入力しておけば、センサ手段35からのデータに基づ
き比較回路が働き所望する範囲に電解槽の給水量、電解
質供給手段の電解質供給量、電解印加電圧等を制御する
ことができる。また、処理情報を制御部24に送ること
もできる。例えば、調合タンク内部に規定範囲の鎮炎液
がない場合、駆動装置21を停止させることなどの動作
をすることができる。
に界面活性剤や洗浄剤を入れた洗浄液をもって洗浄水と
し、3方弁25を介して注入針から噴出して使用するこ
とができる。この際、外管12および注入針8は底部1
3の位置に置く。従って湯水は狭窄部11から乳頭に向
かって噴射され乳頭および乳頭口近傍を洗浄する。この
際4方弁は排水方向に開弁され、このようにして噴射さ
れた洗浄水は吐出管10から上記4方弁26を介して排
水される。
入した場合の例を示す。すでに乳房炎を発病し乳房にし
こりができ、飼料の食欲が低下した乳牛の泌乳を搾乳機
で搾乳した後、乳房炎症状を発した対応する乳頭より、
ORP1080mvの鎮炎液を朝、夕2回各1,000
mlを注入した。注入した鎮炎液の一部は乳頭口から漏
れるがそのまま放置した。同じ行為を朝夕二回、三日間
に亘って行った。まず、しこりがとれ、三日後には細菌
学的試験に異常がなく、牛乳の細胞数も平常値に戻っ
た。尚、注入量は上記した数値にとどまらず、飽和する
まで注入してよい。また、上記の一回ごとの注入回数は
一回であるが、漏れ出た鎮炎液のORPを測定して搾出
した鎮炎液のORPが900mvに達するまで繰り返す
ことが好ましい。
の1/4本に生成後1時間を経た食塩0.9%を含む鎮
炎液を朝、夕、朝と3回各1000mlを注入器で注入
した。翌朝には下熱し食欲旺盛となり、乳牛は急性乳房
炎時認められた不快症状が認められなくなり搾乳できる
状態となり、乳汁はPLテスタの計測で正常値にもどっ
た。この状態で採取した乳汁中に鎮炎液は認められず、
また、採取した乳に有機性の添加剤、抗生物質などの痕
跡も認められなかった。食塩を含む鎮炎液は殺菌性のあ
る生理食塩水と同等と理解され、乳腺管から筋上皮細胞
を逆浸透し、乳腺胞へと泌乳に逆らって細菌感染患部を
湿潤させ、好結果を得るものである。
液として使用し、乳房や乳頭表皮を洗浄、殺菌すること
により乳房炎の発生予防と早期治療並びに細菌による表
皮の感染を阻止することができる。
ついて説明したが、テートカップを複数個組み合わせて
も同じ作用・効果を得ることができる。例えば、乳頭の
数に合わせて4個を1組としてもよく、また、2個を1
組としてもよい。これらは例示にすぎず、以上説明した
実施例以外にも本発明の枠を逸脱しない範囲内で各種の
変形実施が可能である。
用に使えるだけではなく、同じテートカップをもって鎮
炎液の注入や洗浄にも使用することができる。しかも、
これらが制御部を介して自動的に行われるので使用し易
いばかりでなく、搾乳用のテートカップと鎮炎液注入お
よび洗浄液との切り換えが、人の手に触れない状態で行
われるので衛生的で、乳房炎の感染を防ぐことができ
る。
る効果があり、また、血液、体液、膿等の水溶解性物質
に浸透・溶解する性質がある。鎮炎液を乳頭を介して乳
房の乳腺管から筋上皮細胞を逆浸透し、乳腺胞へと泌乳
に逆らって細菌感染患部に所定量注入することにより乳
房炎の原因となる細菌を死滅することができる。
乳腺管から筋上皮細胞を逆浸透し、乳腺胞へと泌乳に逆
らって患部を湿潤させるという簡単な方法で行うことが
できるので乳牛に何ら損傷を与えない。
ような残留性のある物質を含まぬため、治癒後の牛乳中
に有害な物質が含有しない。即ち、鎮炎液は経時と共に
ORPが低下し残留性がなく、しかも、安価に供給でき
る。
断面図である。
置を説明する図である。
した状態を示す図である。
よびその動作を説明する図である。
す図である。
示す図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 乳頭口に鎮炎液を注入する上下に可動可
能な注入針の周囲を囲繞した回転可能でしかも上下に可
動可能な外管と、該外管一端部に半球面の乳頭受けと、
注入針および外管を駆動するテートカップ下方部に配設
した駆動装置と、駆動装置を自在に制御する制御部材か
らなり、注入針から乳頭口に鎮炎液を注入可能に構成し
ていることを特徴とする乳頭の洗浄兼用テートカップ。 - 【請求項2】 テートカップのライナで閉塞された乳頭
と吸引部間の空気を吸引するための少なくとも1つの吸
引チューブと、吸引チューブに連通した排気ポンプを具
備することを特徴とする請求項1記載の洗浄兼用テート
カップ。 - 【請求項3】 調合タンクから延設したパイプの先端に
上下方向に位置制御される注入針を設けて、所望によっ
て、注入針をテートカップ底部に位置させ、バルブを切
り換えることにより、鎮炎液に代えて洗浄剤などを含む
湯水を噴出できるように構成されていることを特徴とす
る乳頭の洗浄兼用テートカップ。 - 【請求項4】 電解槽直前に置かれた電解質供給手段か
ら添加された電解質を流入し、イオン透過性隔膜で分割
され、陰電極を挿入した陰極室と陽電極を挿入した陽極
室との陰陽電極間に直流電圧を印加し、電解槽の電解強
度を可変する印加電圧可変手段を設け、電解槽に流入し
た原水を電解する装置で生成した酸化電位水を調合した
鎮炎液を乳頭口に注入針をもって注入することにより乳
房炎を鎮炎することを特徴とする鎮炎液。 - 【請求項5】 殺菌能力をORP値で判断することを特
徴とする請求項3記載の鎮炎液。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6156483A JPH08649A (ja) | 1994-06-16 | 1994-06-16 | 乳頭の洗浄兼用テートカップおよび鎮炎液 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6156483A JPH08649A (ja) | 1994-06-16 | 1994-06-16 | 乳頭の洗浄兼用テートカップおよび鎮炎液 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08649A true JPH08649A (ja) | 1996-01-09 |
Family
ID=15628752
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6156483A Pending JPH08649A (ja) | 1994-06-16 | 1994-06-16 | 乳頭の洗浄兼用テートカップおよび鎮炎液 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08649A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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