JPH0864443A - 貫通形変流器 - Google Patents

貫通形変流器

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JPH0864443A
JPH0864443A JP6216622A JP21662294A JPH0864443A JP H0864443 A JPH0864443 A JP H0864443A JP 6216622 A JP6216622 A JP 6216622A JP 21662294 A JP21662294 A JP 21662294A JP H0864443 A JPH0864443 A JP H0864443A
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tape
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insulating
wound
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Kazutaka Ukita
和隆 浮田
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TOKO DENKI KK
Takaoka Toko Co Ltd
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TOKO DENKI KK
Toko Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 気密性を高めてGIS等への組み込み時の作
業能率を向上するとともに、組み込み時に封入された絶
縁ガスの純度の低下を防止する。 【構成】 環状鉄心1の外周を絶縁物2により被覆した
後に、巻線3を巻回し、さらにその外側に3層構造をし
た絶縁テープ4を巻き付ける。このとき、先に巻き付け
られた絶縁テープ4に、次の絶縁テープ4の一部を重ね
ていくことにより、絶縁テープ4の上面の樹脂層6の一
部と下面の樹脂層7の一部とが密着される。こうして、
環状鉄心1の全表面を絶縁テープ4の樹脂層6,7によ
り連続して覆った後、加熱して、樹脂層6,7を互いに
融着させて硬化させる。それにより、環状鉄心1の全表
面を覆う連続した遮蔽層が形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、密閉形ガス絶縁開閉装
置(以下、GISと称す。)等に組み込まれる貫通形変
流器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の貫通形変流器として、実公平1−
24923号に提案されたものがある。これは絶縁物を
介して巻線が複数層巻回された環状鉄心の外周部に絶縁
物を被覆し、さらにその外周に自己融着性を有する絶縁
テープを巻き付けて形成したものである。この絶縁テー
プは防水性と防湿性を備えているため、貫通形変流器内
部への水分の侵入を防止して絶縁性の低下を防止するこ
とができる。また、環状鉄心周囲に巻回される巻線の層
と層との間を絶縁する絶縁物としては、油浸紙、綿テー
プ、ポリエステルフィルム等が用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この貫通形
変流器がGISに組み込まれる場合は、六弗化硫黄(S
6)ガス等の電気絶縁性を有する気体とともに容器内
に密封される。SF6ガスの封入に際しては、SF6ガス
の純度を保つため、貫通形変流器等の構成部品をGIS
の容器内に組み込んだ後、いったん容器を真空引きして
からSF6ガスを注入するという方法がとられている。
しかしながら、この真空引きの際、貫通形変流器の外表
面を覆う絶縁テープの気密性が不完全であると、貫通形
変流器内部の間隙に存在する空気が絶縁テープ自体や隙
間を透過して外部に放出され、所定の真空度に到達する
までの所要時間が長くなる。またさらには、SF6ガス
の注入後も微小ではあるが貫通形変流器内部から空気が
放出され、そのためSF6ガスの純度が次第に低下して
絶縁性が損なわれるという問題があった。
【0004】また、貫通形変流器を保護継電器用に用い
る場合は、一次側母線に短絡電流が流れると巻線の端子
間の誘起電圧が数万ボルトに達することもある。そのた
め、層間絶縁物を幾重にも重ねたり、ワニスを含浸させ
たりして絶縁性を増し耐電圧試験に合格させなければな
らず、製作工程が複雑になるという問題があった。本発
明は上記問題点を解決するためになされたもので、その
第1の目的とするところは、貫通形変流器をGIS等に
組み込む場合の真空引きの時間を短縮するとともに、封
入された絶縁ガスの絶縁性が損なわれることのない貫通
形変流器を提供することにある。また、第2の目的とす
るところは、簡単な製作工程で耐電圧の高い貫通形変流
器を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1の発明は、周囲に巻線が巻回された環状鉄心の
全表面に、熱硬化性樹脂層が両面に形成されたテープを
順に重複させながら巻き付けた後、加熱して熱硬化性樹
脂層を硬化させ全表面を覆う連続した遮蔽層を形成した
ことを特徴とする。
【0006】第2の発明は、環状鉄心に複数層巻回され
る巻線の層間に、熱硬化性樹脂層が両面に形成されたテ
ープを順に重複させながら巻き付けた後、加熱して熱硬
化性樹脂層を硬化させ巻線の層間に連続した絶縁層を形
成したことを特徴とする。
【0007】
【作用】第1の発明においては、環状鉄心の周囲に巻線
が巻回されたら、両面に熱硬化性樹脂層を形成したテー
プを、その環状鉄心の全表面に順に重複させながら巻き
付ける。次に、加熱してテープ両面の熱硬化性樹脂層を
硬化させることにより、全表面を覆う連続した遮蔽層を
形成する。この遮蔽層は内部と外部を完全に隔離するた
め、貫通形変流器の内部空気が外部に放出されるのを抑
える。そのため、GIS等に組み込まれる際の真空引き
の時間が短縮されるとともに、組み込み後も絶縁ガスの
純度が保たれて絶縁ガスの絶縁性の低下が防がれる。
【0008】第2の発明においては、環状鉄心に各層の
巻線が巻回されるごとに、両面に熱硬化性樹脂層を形成
したテープを、その巻線の全表面に順に重複させながら
巻き付ける。次に、巻き付けがすんだ環状鉄心を加熱し
てテープ両面の熱硬化性樹脂層を硬化させ、各層ごとに
全表面を覆う連続した絶縁層を形成する。この絶縁層に
より巻線間の絶縁性が向上する。
【0009】
【実施例】以下、図に沿って本発明の実施例を説明す
る。図1は第1の発明に係る貫通形変流器の実施例の構
造を模式的に示した部分断面図である。図において、1
は環状鉄心であり、その外周が絶縁物2により被覆さ
れ、その周囲に巻線3が巻回されている。巻線3の外側
には絶縁テープ4が巻き付けられている。この絶縁テー
プ4は後に加熱処理されて遮蔽層が形成される。図2は
絶縁テープ4の拡大断面図であり、テープ本体5はテト
ロンクロス等の絶縁性を有する材質からなる。テープ本
体5の両側には、セミキュアエポキシ樹脂等の熱硬化性
樹脂が塗布されて樹脂層6,7が形成されている。
【0010】次に、図1の貫通形変流器の製造工程につ
いて説明する。先ず最初に、環状鉄心1の外周を絶縁物
2により被覆した後に、巻線3を巻回する。さらにその
外側に、3層構造をした絶縁テープ4を巻き付ける。こ
のとき、先に巻き付けた絶縁テープ4に、次の絶縁テー
プ4の一部を重ねていくことにより、絶縁テープ4の上
面の樹脂層6の一部に下面の樹脂層7の一部が密着され
る。こうして、環状鉄心1の周囲に順に絶縁テープ4を
巻き付けていくことにより、環状鉄心1の全表面が絶縁
テープ4の樹脂層6,7により連続して覆われる。
【0011】ここで、絶縁テープ4が巻き付けられた環
状鉄心1を加熱して、樹脂層6,7を互いに融着させ、
さらに硬化させることにより、環状鉄心1の全表面を連
続して覆う遮蔽層を形成する。この遮蔽層がその内部と
外部を完全に遮断するため、貫通形変流器をGIS等に
組み込むときの真空引きでは、貫通形変流器の周囲が減
圧されても、内部の巻線3等の微小間隙に残留している
空気が外部に放出されない。そのため、短時間で所定の
真空度に到達することができて、組み込み作業の能率が
向上する。
【0012】また、SF6ガス等の絶縁ガスがGISに
注入された後、長期間を経ても、貫通形変流器の内部か
ら空気が放出されることがないため、絶縁ガスの純度が
保たれてGIS内の絶縁性が保持される。なお、このよ
うに外周部に完全な遮蔽層を形成した貫通形変流器とし
ては、従来にも樹脂注型法(モールドレジン形)がある
が、この実施例の貫通形変流器は樹脂注型法のように金
型や注型装置を用いることなく簡単な設備と工程で同等
の貫通形変流器を得ることができる。
【0013】次に、第2の発明の実施例について説明す
る。この実施例は、図1の巻線3の部分を多層にすると
ともに、その巻線3の層の間に絶縁テープ4を巻き付け
たものである。図3は、その巻線3の部分を拡大して示
した断面図である。図では、巻線8の層と巻線9の層の
間に、絶縁テープ4がそれぞれの縁を互いに重複させな
がら順に巻き付けられている。この絶縁テープ4が後に
加熱されることにより、絶縁テープ4の樹脂層6,7が
互いに融着して隣り合う絶縁テープ4が硬化し連続した
絶縁層が形成される。
【0014】ここで、樹脂層6,7は加熱されて硬化す
る直前に粘度が低下して液状となり、一部が絶縁テープ
4から巻線8,9の表面に流出して皮膜を形成する。そ
の結果、巻線8,9の層に存在するピンホールが埋めら
れてしまうという効果が得られる。こうして、絶縁テー
プ4が用いられて巻線8,9を覆う連続した一体構造の
絶縁層が形成されることにより、巻線8の層と巻線9の
層との間の絶縁性が増し、耐電圧が高くなる。なお、絶
縁テープ4のテープ本体5には、テトロンクロス以外に
ポリエステルフィルムが用いられる。
【0015】図4は、巻線3の部分が多層である場合
に、巻線8の層と巻線9の層との間で発生する絶縁破壊
を模式的に示した説明図である。層間に巻き付けられた
絶縁テープ4が加熱硬化される前の状態では、互いに一
体化されていない絶縁テープ4の継ぎ目を伝わって沿面
破壊Aが発生することを示す。一方、絶縁テープ4を加
熱硬化した後は、絶縁テープ4が連続して一体となって
絶縁層が形成されるため、巻線8と巻線9との間に相当
な高電圧を印加した場合に、初めて厚みの薄い部分で貫
通破壊Bが発生することを示す。
【0016】このように、第2の発明の実施例は、複数
の巻線の層間を連続した絶縁層で覆うことにより、巻線
間の沿面破壊の発生が防止され、貫通形変流器の絶縁性
を増すことが可能になる。なお、第1発明の実施例およ
び第2の発明の実施例の貫通形変流器は、GIS以外に
も、油入変圧器、閉鎖盤等に組み込まれることがある。
【0017】
【発明の効果】以上述べたように第1の発明によれば、
内部と外部を完全に遮断する連続した遮蔽層を外表面に
形成したことにより、貫通形変流器の内部空気が外部に
放出されることがなくなり、GIS等へ組み込む際の真
空引きの時間が短縮されるとともに、組み込まれた後も
GIS等へ封入された絶縁ガスの純度が保たれて絶縁性
の低下が防がれる。
【0018】また、第2の発明によれば、両面に熱硬化
性樹脂層が形成されたテープを順に重複させながら各層
の巻線に巻き付け、その後加熱して樹脂層を硬化させて
絶縁層を形成するという、比較的簡単な工程で巻線間の
絶縁性を増すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施例の貫通形変流器の構造を模
式的に示した部分断面図である。
【図2】図1の絶縁テープの拡大断面図である。
【図3】図1の巻線の部分を拡大して示した断面図であ
る。
【図4】図3における絶縁破壊を模式的に示した説明図
である。
【符号の説明】
1 環状鉄心 2 絶縁物 3 巻線 4 絶縁テープ 5 テープ本体 6,7 樹脂層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周囲に巻線が巻回された環状鉄心の全表
    面に、熱硬化性樹脂層が両面に形成されたテープを順に
    重複させながら巻き付けた後、加熱して熱硬化性樹脂層
    を硬化させ全表面を覆う連続した遮蔽層を形成したこと
    を特徴とする貫通形変流器。
  2. 【請求項2】 環状鉄心に複数層巻回される巻線の層間
    に、熱硬化性樹脂層が両面に形成されたテープを順に重
    複させながら巻き付けた後、加熱して熱硬化性樹脂層を
    硬化させ巻線の層間に連続した絶縁層を形成したことを
    特徴とする貫通形変流器。
JP6216622A 1994-08-18 1994-08-18 貫通形変流器 Expired - Fee Related JP3048851B2 (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102064015A (zh) * 2010-12-06 2011-05-18 保定天威集团有限公司 一种免现场干燥装入式电流互感器
CN107677856A (zh) * 2017-08-01 2018-02-09 国网浙江省电力公司嘉兴供电公司 一种gis绝缘盆子特高频测试干扰屏蔽方法及其装置

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