JPH0864398A - 周期磁場発生装置 - Google Patents

周期磁場発生装置

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JPH0864398A
JPH0864398A JP19429194A JP19429194A JPH0864398A JP H0864398 A JPH0864398 A JP H0864398A JP 19429194 A JP19429194 A JP 19429194A JP 19429194 A JP19429194 A JP 19429194A JP H0864398 A JPH0864398 A JP H0864398A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 自由電子レーザー発振装置のウィグラ磁石に
よる磁界を基本形から種々に変形させ、磁界強度を強め
たり、電子ビームの軌道又は位置を補正したり、あるい
は磁場の均一化あるいはテーパ化をして自由電子レーザ
ーの応用の多様化を図る。 【構成】 自由電子レーザー発振装置のウィグラ磁石3
の間にその磁界を変形する磁界変形手段6として高透磁
性の金属片を設ける。金属片は、図示されていない真空
ダクトの内、外面に、かつ各磁石対の磁力線が対向する
方向に生じるものの間にウィグラ磁石3と切離して設け
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、自由電子レーザー発
振装置で短波長のコヒーレント放射光を効率よく発生さ
せる周期磁場発生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自由電子レーザー発振装置は、一般に電
子加速器、ウィグラあるいはアンジュレータと呼ばれる
周期的な電磁場形成手段、及び光共振器の3つの主要構
成要素から成り、電子加速器で加速された電子をウィグ
ラ磁界中へ導入すると空間的に周期的に変化する磁界中
を高速に近い速度で電子が加速運動する際に、蛇行しな
がら進行する電子が周期的な電磁場との相互作用により
電子からの放射光が重畳され誘導放射により位相の揃っ
たいわゆる自由電子レーザー(以下FELと呼ぶ)を放
射する。
【0003】FELは、その構造原理上周波数を連続的
に変えたり、短波長の強力なレーザー光が得られるなど
種々の特徴を有し、リソグラフィや各種レーザー加工な
どの光源として種々の広い用途が期待されている。
【0004】かかるFELで発生するレーザー光の短波
長化を図る方法として、特開平5−48216号公報に
自由電子レーザー光の高調波発生方法が開示されてい
る。この高調波発生方法は、磁石又は電流の流れる電線
を周期的構成に配置して空間的に周期的に変化する磁界
を形成し、磁石又は電線に沿って磁界変形手段をそれぞ
れ所定のパターン又は形状で付設し周期的に変化する磁
界に変形を加えて高次の振動波を重畳させ、電子の運動
に高次の振動波成分を生じさせて高調波レーザー光を得
るというものである。
【0005】この方法に用いられているウィグラは、極
性の異なる磁石対の複数対を互いに隣接する各対毎に磁
場の向きが反対向きとなるように構成したもの、あるい
は電流の流れる電線をヘリカル状に形成したものが用い
られている。そして前者では磁界変形手段として各対の
磁石の対向面に比透磁率の大きい又は反磁性の金属片を
用い、後者ではヘリカル状の電線にさらに別の電流の流
れる電線を配設することとしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した公
報に開示されたレーザー光の高調波発生方法に用いられ
ている磁石対を用いたウィグラで磁界変形手段として用
いられている鉄小片は、磁場の形状を補正したり、変調
したりするのに用いられている。この鉄小片は俗にシム
と呼ばれている。又、従来の技術としては説明を省略し
たが、磁石の形状を変化させたり、あるいは電線に流れ
る電流の大きさを変化させることによっても磁場の状態
を変化させることができる。
【0007】しかし、このような従来の方法により得ら
れる磁場の変化はその範囲が小さく、広い用途に利用す
る場合は十分ではない。
【0008】又、磁場により荷電粒子ビームが曲げられ
て放射する放射光あるいは自由電子レーザー光の基本波
と高調波は、磁極によって与えられる場の強度や形状に
よってその比率が決定される。これを補正するために、
上記公報の発明では磁極に鉄小片等を付着したり、磁極
の形を変えてコントロールしていたが、強い磁場ではそ
の飽和効果により十分なコントロールができない。
【0009】さらに、上記従来の方式では、磁極に鉄小
片等を付着したり磁極の形を変化させることにより電子
ビームの通る位置や軌道の制御も同時に行なっている。
しかし、電子ビームのエネルギーが変化すると、同様の
効果を得るためには、シムと呼ばれる鉄小片等を用いる
方式ではその飽和効果によりその効果が不十分であった
り、磁極の形状を大きく変化させる必要がある。
【0010】この発明は、上述した従来のFELに用い
られている周期磁場発生装置の種々の問題点に留意し
て、従来の周期磁場発生装置が発生する磁界の内側に磁
界変形手段を設けて、自由電子レーザー光の高調波成分
を増加させたり、磁場強度を増強したり、あるいは磁場
の均一化、さらに電子ビームの軌道あるいは位置の補正
を簡易で経済的コストで付加し得る手段により実施し得
るようにした周期磁場発生装置を提供することを課題と
する。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する手段
としてこの発明は、空間的に周期的に変化する磁界を形
成するように磁石又は電流の流れる電線から成る磁極部
材を周期的に配置し、この周期磁界の内側に上記磁極部
材と独立に磁界変形手段をそれぞれ所定のパターン又は
形状で設け、かつ磁極部材からの磁力線が隣接する他の
磁極部材による磁界へ流出するのを抑制するような配置
間隔で構成して成る周期磁場発生装置としたのである。
【0012】かかる磁場発生装置の実施態様としては、
前記磁極部材を、互いに極性の異なる磁石を対向配置し
た磁石対の複数対を隣り合う各対の磁界の向きが電子の
進行方向に沿って交互に逆向きとなるように配設し、磁
界変形手段として高透磁率の金属小片を設けたものとす
ることができる。
【0013】この場合、前記磁界変形手段の金属小片を
電子ビーム伝送用真空ダクトの内外面のいずれか又は両
面に設けるのが好ましい。
【0014】別の実施態様としては、前記電流の流れる
電線をヘリカル状に形成して磁極部材とし、前記磁界変
形手段を電流の流れる他の電線としこれを上記磁極部材
の内側にヘリカル状に設けたものとしてもよい。
【0015】
【作用】上記の構成とした第一の発明の装置では、磁極
部材を周期的に配置し、これによって形成される磁界の
内側に独立の磁界変形手段でそれぞれ所定のパターン又
は形状で設けたものとしている。そして、磁界変形手段
は磁極部材からの磁力線が隣接する他の磁極部材による
磁界へ流出するのを抑制するような配置間隔としてい
る。
【0016】従って、上記磁界変形手段のパターン、形
状又は配置間隔を適宜調整して設計することにより、磁
場の高次空間周波数成分の増強や減少等を制御して放射
光や自由電子レーザーの高調波成分の発生を制限あるい
は増大させる。
【0017】磁界変形手段は、その形状又はパターンを
広くしたり狭くしたり変えることにより、磁界の分布形
状を変化させ、電子ビームの蛇行による振動波形をサイ
ン波状の基本波形から種々に変化させて磁場の均一性の
向上、磁場のテーパ化あるいは逆テーパ化、さらにはそ
の周期的変化の態様を変えたりできる。
【0018】又、上記形状又はパターンの変化は磁界の
磁束密度の収束あるいは発散を変化させることができ、
これにより電子ビームの軌道補正あるいは位置の補正を
することもできる。
【0019】参考として、磁界強度の変形割合について
見ると、従来のシムによる変形度が基本波形に対して5
%程度であったのに比して、この発明の磁界変形手段に
よると略30%程度の磁界強度の強化に寄与するという
劇的な効果があることが実験によって確かめられてい
る。
【0020】第二の発明では、磁極部材として平板状の
ウィグラ磁石を用い、その磁界内周の中間位置に磁界変
形手段として高透磁率の金属小片を設けている。従っ
て、この金属小片の形状、パターンを種々変化させて第
一の発明を実施する。
【0021】この場合、第三の発明に記載されているよ
うに、上記金属小片は電子ビーム伝送用の真空ダクトが
ある場合は、上記第一の発明の種々の作用のいずれを強
調するかによってその内外面のいずれか又は両面に設け
る。
【0022】勿論、真空ダクトのない場合もあり、その
場合はあくまで金属小片を基本磁界内側の中間位置に適
宜固定手段によって固定すればよい。
【0023】第四の発明のように、周期磁場を形成する
手段がヘリカルウィグラ磁石である場合は、磁界変形手
段も同様な他の導線をヘリカル状に形成したものを基本
磁界の内側中間位置に設ける。その形状、パターン等を
適宜変化させることにより、平板状ウィグラの場合と同
様な作用が得られる。
【0024】
【実施例】以下この発明の実施例について図面を参照し
て説明する。図1は実施例の周期磁場発生装置を用いた
自由電子レーザー発振装置の全体概略構成図である。こ
の発振装置は、電子ビームを光速近くの速度に加速する
電子線形加速器1、電子ビームの軌道を曲げる偏向電磁
石2、電子ビームを周期的に変化する磁場内周で加速、
減速してレーザー光を誘導放射させるウィグラ磁石3、
発生したレーザー光を多数回往復させレーザー光を蓄積
する光共受振器4、4’、及び使用済みの電子ビームを
減速処理するビームダンパ5等を備えている。
【0025】なお、図1及び後で説明する図2、図3で
は、ウィグラ磁石3は電子ビームの軌道中心付近で見た
縦断面(一部側面を含む)として示している。
【0026】ウィグラ磁石3は、従来のものと同様にN
極とS極とを対向配置した磁石対の複数対を、隣り合う
各磁石対の磁界の向きが周期的に180度変化するよう
に配置されたものから成り、図示のものは一般にハルバ
ッハ型ウィグラと呼ばれる形式のものを示している。
【0027】図2の(a)に、上記ウィグラ磁石3によ
り形成される磁界の内側に設けた磁界変形手段6の詳細
を示している。図1では、図示省略しているが、ウィグ
ラ磁石3の各磁石対の間には電子ビームBが通る軌道部
分に真空ダクト7が設けられており、このダクト7の内
外面に、図示のように、対向磁石のピッチで高透磁率の
金属片6a又は6bが設けられている。
【0028】加速器1から発射される電子ビームBは偏
向電磁石2で進路を曲げられて光共振器4、4’間に入
射され、ウィグラ磁石3の磁界内を蛇行振動しながら進
行し、光と相互作用して誘導放射により単色の電磁波
(レーザー光)を生じさせる。上記蛇行しながら進行す
る間に基本的にはウィグラ磁界により電子は周期的サイ
ン波状の運動をし、この蛇行運動のため電磁波より進行
速度が遅くなって電磁波を強め、誘導放射を行なわせ
る。
【0029】上記誘導放射によりレーザー光を放射する
際に、この実施例ではウィグラ磁石3の磁界内に設けた
高透磁率の金属片6a、6bにより磁界に変形が加えら
れている。
【0030】図2の(a)では、金属片6a、6bは対
向配置されその磁力線が対向側の磁石へ向う各一対の磁
石に対応した間隔で配置され、かつ一方から他方の磁石
に向う磁力線(図中実線の矢印で示す)の流れが隣り合
う他の組の磁力線へ流れ出ない大きさ、形状として設け
られている。
【0031】この実施例の磁界による電子ビームの振動
波形を図2の(b)に示す。図中の実線のサイン波形
は金属片6a、6bを設けない場合の基本波形を示し、
点線の波形は金属片6a、6bを設けた場合の磁場強
度を増強された振動波形である。
【0032】この実施例では、図2の(a)に実線で示
す磁力線の集中(収束)が生じるため、同図の点線で示
すような磁力線の他の磁界への漏れが減少(抑制)し、
従って当然磁界強度が大きくなる。
【0033】図3は第二実施例の磁界変形手段6の詳細
を示している。この実施例では、(a)に示すように、
真空ダクトの外側の金属片6aは第一実施例と同じであ
るが、内側の金属片6bは、外側の金属片6a1つに対
応して2つが所定間隔に分離して設けられている点が異
なっている。その他の構成は第一実施例と同じである。
【0034】この実施例では、(b)に示すように、元
のサイン波形に対し、磁場強度が増強されると同時に
高周波成分(図示の例では2倍)を含む振動波形が得
られる。
【0035】図4にはさらに他の金属片6a、又は6b
の形状について示している。(a)はダット内側に金属
片6bのみを設けた場合、(b)は図2の場合のダクト
内側の金属片6bのみを幅を広くして設けた場合を示
す。
【0036】図5は、金属片6a、6bの形状の種々の
変化例を示す。(a)は通常形、(b)、(c)、
(e)、(f)はビームの収束効果、(d)はビームの
発散効果を有する形状のものである。
【0037】なお、図5は真空ダクトに取付けた各金属
片6a(又は6b)のみをダクトの上方から見た図であ
る。
【0038】図5に示す磁界変形手段による作用を得る
方法として、従来では例えば論文「Nuclear I
nstruments and Methods in
Physics Research A304」(N
orth−HollandPhysics Publi
shing)(1991,P753−758)におい
て、「Focusing permanent mag
net undulator」のタイトルで発表されて
いるものの中では、ウィグラ磁石そのものの断面形状を
変形させて行なうようにしたものが示されている。
【0039】かかる従来例では、ビームの収束・発散効
果はウィグラ磁石の形状そのものを変形することにより
得られるのに対して、図5の各種変形手段を用いれば磁
石の形状を変化させることなく、鉄片を変換することに
より極めて経済的コストで同様の作用、効果を得ること
ができる。このことは、本発明の方法が極めて有益であ
ることを示している。
【0040】図6に真空ダクト7の断面形状が円形又は
方形である場合の金属片6a、6bの形状の変形例を示
す。(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)
はビーム収束・発散と位置の制御を行なう形式のもので
ある。
【0041】図7はウィグラ磁石3の間に真空ダクトが
なく、ウィグラ磁石全体が真空スペース内に設置された
場合の例を示している。(a)の場合は内外の金属片6
b、6aをダクト7と同じ断面でかつ短い長さで部分的
に支持するホルダ8を用いた例、(b)の場合は内外の
金属片6b、6aを単に支持するだけのホルダ9を用い
た例である。
【0042】図8はウィグラ磁石の複数に対して電子ビ
ームの進行方向に金属片6a、6a……の各形状を小さ
くし、磁界強度を長さ方向に減少(テーパ化)させた
り、増加させたり(逆テーパ化)し得る例を示してい
る。またこれを周期的に繰返し長周期成分を加えて高調
波発生を行なうことにも利用できる。
【0043】図8のような磁界変形手段の機能と同様な
効果を得る方法として、従来では例えば論文「Nucl
ear Instruments and Metho
dsin Phsyics Research A29
6」(1990,P579−587)において、「Wi
ggler error reduction thr
ough shim tuning」のタイトルで発表
されているものの中では、前述したシム(補正磁小片)
をウィグラ磁石表面に付着して行なうようにしたものが
ある。
【0044】しかし、この方法では磁界変形の度合いが
小さいため、有効な変形磁界を得るには不十分であっ
た。これに対し、図8に示す方法によれば十分な変形磁
界を形成することができる。即ち、磁場の形状を均一化
の精度を向上するものとしたり、傾きを作りビームの収
束性を上げたり、四重極、六重極成分を作りビームの発
散等を防いだりすることが極めて容易にできる。
【0045】図9はヘリカル形ウィグラ磁石3’に適用
した例を示す。通常のヘリカルウィグラ磁石3’は1つ
の導線を螺旋状に巻き、次の導線を最初の螺旋の間に位
置するように巻いた2重の主螺旋コイルから成り、この
コイルにそれぞれ逆向きの電流を流すことによって得ら
れる。
【0046】この実施例のヘリカルウィグラ磁石3’に
図示の様に主螺旋コイルによって生じる回転磁界の内側
に別の2重の螺旋コイル6’を磁界変形手段として設
け、これに電流を逆向き又は順方向に流すことによって
別の磁界を形成し磁界を変形する。
【0047】図示の例では、図形の真空ダクト7の外側
に螺旋コイル6’を設けた例を示しているが、真空ダク
トの内側に設けたり、螺旋ピッチを変えたりしてもよ
い。
【0048】上記この実施例でも、平板型のウィグラ磁
石と同様な作用が得られる。
【0049】図10乃至図13に、2通りの実験方法で
行なった実験とその結果を示す。図10の(a)をタイ
プA、(b)をタイプBと呼ぶ。図11はタイプAで、
図10の距離D=40mmとした場合、図12はタイプA
でD=44mmとした場合、図13はタイプBでD=28
mmとした場合の実験データを示す。実線は基本サイン
波、は変形波形を示す。図11〜13の(a)は磁束
(magneticflug)、(b)は相対強度(r
elative Intensity(au.)を示
す。
【0050】これらの実験データから磁界変形に大きく
磁界変形手段が寄与していることが立証されているのが
理解されるであろう。
【0051】
【効果】以上詳細に説明したように、この出願の第一の
発明の周期磁場発生装置は磁極部材で空間的に周期的に
変化する磁界を形成し、その磁界内側の中間位置に磁界
変形手段を設け、そのパターン、形状を所定のものと
し、かつ隣接磁界同士への磁束の影響を抑制する配置間
隔に構成するとしたから、従来のように磁石の形状を変
えたり、接着シムや磁極の位置を近接あるいは変形する
方式に比べると磁場が他の隣接する磁極による磁場へ逃
げずに導けるので強い磁場強度が得られる。
【0052】又、磁石等の形状を変えることなく、磁界
変形手段の形状、パターン(大きさ、厚み、位置、間
隙)、間隔などを変化させて磁場形状の変形、補正、テ
ーパ化や逆テーパ化、あるいは収束飛散、位置制御が行
なえる。上記種々の効果は、高透磁率の物質を付加する
だけなので安価にでき、変更も容易であるため多様性が
可能であり、さらにSR光や自由電子レーザー発振に対
して高次の高周波発生も可能となり発生光の広帯域化に
つながる。
【0053】第二、第三の発明のように、ウィグラ磁石
により周期磁場を発生する場合は、磁界変形手段は高透
磁率の金属小片、第四の発明のように、ヘリカルウィグ
ラ磁石の場合は他の導線によるヘリカルコイルに電流を
流すことによって磁界変形を種々に変化でき、これら磁
界変形手段はウィグラ磁石そのものを取り変えるような
方法よりはるかに安価であり、経済的コストで種々の磁
界変形の実現を確実に可能にするものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の周期磁場発生装置を用いた自由電子レ
ーザー発振装置の全体概略図
【図2】同上の周期磁場発生装置の部分拡大図及び作用
説明図
【図3】第二実施例の周期磁場発生装置の部分拡大図及
び作用説明図
【図4】第三実施例の周期磁場発生装置の部分拡大図及
び作用説明図
【図5】第四実施例の周期磁場発生装置の部分拡大図
【図6】第五実施例の周期磁場発生装置の部分拡大図
【図7】第六実施例の周期磁場発生装置の部分拡大図
【図8】第七実施例の周期磁場発生装置の部分拡大図及
び作用説明図
【図9】第八実施例の周期磁場発生装置の部分拡大図
【図10】実験に用いられたウィグラ磁石の配置、間隔
を示す図
【図11】タイプA、GAP40mmの場合の実験データ
のグラフ
【図12】タイプA、GAP44mmの場合の実験データ
のグラフ
【図13】タイプB、GAP28mmの場合の実験データ
のグラフ
【符号の説明】
1 電子線形加速器 2 偏向電磁石 3 ウィグラ磁石 3’ ヘリカルウィグラ磁石 4、4’ 光共振器ミラー 5 ビームダンパ 6 磁界変形手段 6a、6b 金属片 7 真空ダクト 8、9 ホルダ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空間的に周期的に変化する磁界を形成す
    るように磁石又は電流の流れる電線から成る磁極部材を
    周期的に配置し、この周期磁界の内側に上記磁極部材と
    独立に磁界変形手段をそれぞれ所定のパターン又は形状
    で設け、かつ磁極部材からの磁力線が隣接する他の磁極
    部材による磁界へ流出するのを抑制するような配置間隔
    で構成して成る周期磁場発生装置。
  2. 【請求項2】 前記磁極部材を、互いに極性の異なる磁
    石を対向配置した磁石対の複数対を隣り合う各対の磁界
    の向きが電子の進行方向に沿って交互に逆向きとなるよ
    うに配設し、磁界変形手段として高透磁率の金属小片を
    設けたことを特徴とする請求項1に記載の周期磁場発生
    装置。
  3. 【請求項3】 前記磁界変形手段の金属小片を電子ビー
    ム伝送用真空ダクトの内外面のいずれか又は両面に設け
    ることを特徴とする請求項2に記載の周期磁場発生装
    置。
  4. 【請求項4】 前記電流の流れる電線をヘリカル状に形
    成して磁極部材とし、前記磁界変形手段を電流の流れる
    他の電線としこれを上記磁極部材の内側にヘリカル状に
    設けたことを特徴とする請求項1に記載の周期磁場発生
    装置。
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