JPH0863787A - 相変化型光ディスク媒体およびその製造方法 - Google Patents
相変化型光ディスク媒体およびその製造方法Info
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- JPH0863787A JPH0863787A JP6196704A JP19670494A JPH0863787A JP H0863787 A JPH0863787 A JP H0863787A JP 6196704 A JP6196704 A JP 6196704A JP 19670494 A JP19670494 A JP 19670494A JP H0863787 A JPH0863787 A JP H0863787A
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- JP
- Japan
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- protective layer
- resin protective
- diacrylate
- composition
- type optical
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- Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
- Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【構成】 ジシクロペンタニルジアクリレート又はエチ
レンオキサイド変性ビスフェノールAジアクリレートを
20wt%以上80wt%以下、ネオペンチルグリコー
ルジアクリレート又はヘキサメチレンジオールジアクリ
レートを20wt%以上80wt%以下、少なくとも含
む組成物で、かつ25℃における、粘度が10mPa・
sec以上40mPa・sec以下、表面張力が20d
yn/cm以上35dyn/cm以下である樹脂保護層
組成物を、化学線を照射して重合固化した相変化型光デ
ィスク媒体の製造の際、スピンコーターのディスク基板
吸着回転台に設けた裏回り防止板の外径が、設置するデ
ィスク基板の外径以上ディスク基板の外径+2.5mm
以下で、ディスク基板とは0.05mm以上2.0mm
以下の間隙を有するディスク基板吸着回転台を用いる。 【効果】 保存寿命、記録再生の繰返し寿命などの信頼
性の優れた相変化型光ディスク媒体と、その製法を提供
できる。
レンオキサイド変性ビスフェノールAジアクリレートを
20wt%以上80wt%以下、ネオペンチルグリコー
ルジアクリレート又はヘキサメチレンジオールジアクリ
レートを20wt%以上80wt%以下、少なくとも含
む組成物で、かつ25℃における、粘度が10mPa・
sec以上40mPa・sec以下、表面張力が20d
yn/cm以上35dyn/cm以下である樹脂保護層
組成物を、化学線を照射して重合固化した相変化型光デ
ィスク媒体の製造の際、スピンコーターのディスク基板
吸着回転台に設けた裏回り防止板の外径が、設置するデ
ィスク基板の外径以上ディスク基板の外径+2.5mm
以下で、ディスク基板とは0.05mm以上2.0mm
以下の間隙を有するディスク基板吸着回転台を用いる。 【効果】 保存寿命、記録再生の繰返し寿命などの信頼
性の優れた相変化型光ディスク媒体と、その製法を提供
できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、相変化型光ディスク媒
体およびその製造方法に関する。
体およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より大容量メモリーのひとつとし
て、光ディスクの開発、商品化が活発に行なわれてい
る。なかでも近年、相変化型光ディスクの開発がいちじ
るしい進歩をみせている。
て、光ディスクの開発、商品化が活発に行なわれてい
る。なかでも近年、相変化型光ディスクの開発がいちじ
るしい進歩をみせている。
【0003】最近の相変化型光ディスクの代表的な構成
例として、透明プラスチック基板の上に、誘電体層、記
録層、誘電体層、反射層および樹脂保護層を順次積層し
たものが挙げられる。樹脂保護層としては、従来の光記
録媒体で用いられたものが用いられてきた。この様なも
のの例としては、特開平1−269258号公報に示さ
れるようなものが挙げられる。
例として、透明プラスチック基板の上に、誘電体層、記
録層、誘電体層、反射層および樹脂保護層を順次積層し
たものが挙げられる。樹脂保護層としては、従来の光記
録媒体で用いられたものが用いられてきた。この様なも
のの例としては、特開平1−269258号公報に示さ
れるようなものが挙げられる。
【0004】このような構成の相変化型光ディスクの保
存寿命、記録再生の繰返し寿命などの信頼性は、記録材
料の改良により大幅に改善されてきている。
存寿命、記録再生の繰返し寿命などの信頼性は、記録材
料の改良により大幅に改善されてきている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、より長寿命を
得るためには、記録材料の改良とともに他の改良も要求
される。特に、反射層はそのままでは空気中の酸素や水
分と結びついて腐食をおこしやすく、この反射層の腐食
は、ディスクの長寿命化、高信頼性化を妨げる重要な因
子である。
得るためには、記録材料の改良とともに他の改良も要求
される。特に、反射層はそのままでは空気中の酸素や水
分と結びついて腐食をおこしやすく、この反射層の腐食
は、ディスクの長寿命化、高信頼性化を妨げる重要な因
子である。
【0006】また、相変化型光ディスク特有の問題点と
して記録再生の繰返し寿命が挙げられる。繰返し寿命を
悪化させている因子として繰返し記録時に、記録層が溶
解固化を繰返すことにより流動し局所的に厚さむらを生
じることが指摘されている。
して記録再生の繰返し寿命が挙げられる。繰返し寿命を
悪化させている因子として繰返し記録時に、記録層が溶
解固化を繰返すことにより流動し局所的に厚さむらを生
じることが指摘されている。
【0007】さらに、樹脂保護層の内部応力により、記
録層内部で層間剥離が発生することがある。記録層を剥
離させようとする該内部応力は、樹脂保護層自身の固有
の値であり小さいことが好ましく、また樹脂保護層の膜
厚分布に不均一があるとより局所的に応力分布を生じ、
この現象を増長させるおそれがある。
録層内部で層間剥離が発生することがある。記録層を剥
離させようとする該内部応力は、樹脂保護層自身の固有
の値であり小さいことが好ましく、また樹脂保護層の膜
厚分布に不均一があるとより局所的に応力分布を生じ、
この現象を増長させるおそれがある。
【0008】以上の様に、樹脂保護層は空気中の酸素や
水分の遮断性が高く、変形の抑制効果を持ち、樹脂保護
層の内部応力が小さく、かつ膜厚分布がより均一あるこ
とが望まれ、また樹脂保護層組成液は塗工しやすい物性
を兼そなえたものであることが望まれていた。
水分の遮断性が高く、変形の抑制効果を持ち、樹脂保護
層の内部応力が小さく、かつ膜厚分布がより均一あるこ
とが望まれ、また樹脂保護層組成液は塗工しやすい物性
を兼そなえたものであることが望まれていた。
【0009】さらに、記録層上に樹脂保護層をスピンコ
ート法により塗工する際、ディスク表面の内周位置に滴
下された樹脂保護層組成物は、ディスクを高速に回転さ
せることにより展開され均一な膜が形成される。この時
周囲に飛び散った余分の液がアウターカバーに衝突し、
飛沫となって再びディスク表面および裏面に跳ね返って
くる。この飛沫がディスクの裏面すなわちディスクの光
入射面に付着すると、ディスクの記録再生に悪影響を与
えてしまう。さらには、紫外線を照射して樹脂保護層組
成物を重合固化しようとしても紫外線ランプのエネルギ
ーは記録膜にさえぎられて、光入射面に付着した樹脂保
護層組成物は重合固化しないで残るおそれがあり、製造
ライン等に転写付着して汚染の原因となるおそれがあり
好ましくない。以上の様に、樹脂保護層をスピンコート
法により塗工する際、ディスクの裏面すなわちディスク
の光入射面に付着させない方法が望まれていた。
ート法により塗工する際、ディスク表面の内周位置に滴
下された樹脂保護層組成物は、ディスクを高速に回転さ
せることにより展開され均一な膜が形成される。この時
周囲に飛び散った余分の液がアウターカバーに衝突し、
飛沫となって再びディスク表面および裏面に跳ね返って
くる。この飛沫がディスクの裏面すなわちディスクの光
入射面に付着すると、ディスクの記録再生に悪影響を与
えてしまう。さらには、紫外線を照射して樹脂保護層組
成物を重合固化しようとしても紫外線ランプのエネルギ
ーは記録膜にさえぎられて、光入射面に付着した樹脂保
護層組成物は重合固化しないで残るおそれがあり、製造
ライン等に転写付着して汚染の原因となるおそれがあり
好ましくない。以上の様に、樹脂保護層をスピンコート
法により塗工する際、ディスクの裏面すなわちディスク
の光入射面に付着させない方法が望まれていた。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、上記樹
脂保護層の問題点を改良することにより、相変化型光デ
ィスクの保存寿命、記録再生の繰返し寿命などの信頼性
の優れた相変化型光ディスクを提供することにある。
脂保護層の問題点を改良することにより、相変化型光デ
ィスクの保存寿命、記録再生の繰返し寿命などの信頼性
の優れた相変化型光ディスクを提供することにある。
【0011】すなわち、本発明は、透明基板の上に、少
なくとも一層の記録層を有する薄膜層を形成し、該薄膜
層の上に樹脂保護層を形成してなる相変化型光ディスク
媒体において、前記樹脂保護層が、式(I)に示す化合
物を20wt%以上80wt%以下、式(II)に示す
化合物を20wt%以上80wt%以下を少なくとも含
む組成物であって、かつ該組成物の25℃における粘度
が10mPa・sec以上40mPa・sec以下であ
り、かつ該組成物の25℃における表面張力が20dy
n/cm以上35dyn/cm以下である樹脂保護層組
成物を、化学線を照射して重合固化したものであること
を特徴とする相変化型光ディスク媒体であり、さらに、
本発明は、25℃における粘度が10mPa・sec以
上40mPa・sec以下であり、かつ25℃における
表面張力が20dyn/cm以上35dyn/cm以下
である樹脂保護層組成物を、少なくとも一層の記録層を
有する薄膜層の上にスピンコート法で塗布した後、重合
固化して樹脂保護層を形成する際、重合固化して樹脂保
護層を形成する際、スピンコーターのディスク基板吸着
回転台が裏回り防止板を有し、該裏回り防止板の外径
が、設置するディスク基板の外径以上ディスク基板の外
径+2.5mm以下であり、該裏回り防止板とディスク
基板とは0.05mm以上2.0mm以下の間隙を有す
るディスク基板吸着回転台を用いてスピンコートするこ
とを特徴とする相変化型光ディスク媒体の製造方法であ
る。
なくとも一層の記録層を有する薄膜層を形成し、該薄膜
層の上に樹脂保護層を形成してなる相変化型光ディスク
媒体において、前記樹脂保護層が、式(I)に示す化合
物を20wt%以上80wt%以下、式(II)に示す
化合物を20wt%以上80wt%以下を少なくとも含
む組成物であって、かつ該組成物の25℃における粘度
が10mPa・sec以上40mPa・sec以下であ
り、かつ該組成物の25℃における表面張力が20dy
n/cm以上35dyn/cm以下である樹脂保護層組
成物を、化学線を照射して重合固化したものであること
を特徴とする相変化型光ディスク媒体であり、さらに、
本発明は、25℃における粘度が10mPa・sec以
上40mPa・sec以下であり、かつ25℃における
表面張力が20dyn/cm以上35dyn/cm以下
である樹脂保護層組成物を、少なくとも一層の記録層を
有する薄膜層の上にスピンコート法で塗布した後、重合
固化して樹脂保護層を形成する際、重合固化して樹脂保
護層を形成する際、スピンコーターのディスク基板吸着
回転台が裏回り防止板を有し、該裏回り防止板の外径
が、設置するディスク基板の外径以上ディスク基板の外
径+2.5mm以下であり、該裏回り防止板とディスク
基板とは0.05mm以上2.0mm以下の間隙を有す
るディスク基板吸着回転台を用いてスピンコートするこ
とを特徴とする相変化型光ディスク媒体の製造方法であ
る。
【0012】
【化2】
【0013】本発明の樹脂保護層組成物においては、成
分として上記式(I)に示す化合物を20wt%以上8
0wt%以下、上記式(II)に示す化合物を20wt
%以上80wt%以下を含むことが必須である。さらに
より好ましくは、上記式(I)に示す化合物を40wt
%以上80wt%以下を含むことが望ましく、上記式
(II)に示す化合物を20wt%以上50wt%以下
を含むことが望ましい。
分として上記式(I)に示す化合物を20wt%以上8
0wt%以下、上記式(II)に示す化合物を20wt
%以上80wt%以下を含むことが必須である。さらに
より好ましくは、上記式(I)に示す化合物を40wt
%以上80wt%以下を含むことが望ましく、上記式
(II)に示す化合物を20wt%以上50wt%以下
を含むことが望ましい。
【0014】上記式(I)に示す化合物の重合物は適度
に剛直であり、本発明の樹脂組成物の第一の必須成分で
ある。ここで、上記式(I)に示す化合物の含有量が2
0wt%未満であると、紫外線を照射して重合固化した
膜が脆弱なものとなり、その結果機械的な保護性が劣る
ことになる。また、上記式(I)に示す化合物の含有量
が80wt%を越えると、組成物の粘度が高くなる。高
粘度液を、スピンコート法により樹脂保護層を形成する
際、ディスク表面に異物の付着など局所的欠点があった
場合、正常な部分との膜厚差が大きくなり好ましくな
い。この様なディスクを長期間保存したり、高温高湿下
にさらされると、樹脂保護層に生じる収縮応力分布は不
均一となり、記録膜に応力集中がかかり記録膜の層間で
の浮きを生じやすくなる。この結果、繰返し記録時に記
録膜にバーストを生じ信頼性を損うことになる。
に剛直であり、本発明の樹脂組成物の第一の必須成分で
ある。ここで、上記式(I)に示す化合物の含有量が2
0wt%未満であると、紫外線を照射して重合固化した
膜が脆弱なものとなり、その結果機械的な保護性が劣る
ことになる。また、上記式(I)に示す化合物の含有量
が80wt%を越えると、組成物の粘度が高くなる。高
粘度液を、スピンコート法により樹脂保護層を形成する
際、ディスク表面に異物の付着など局所的欠点があった
場合、正常な部分との膜厚差が大きくなり好ましくな
い。この様なディスクを長期間保存したり、高温高湿下
にさらされると、樹脂保護層に生じる収縮応力分布は不
均一となり、記録膜に応力集中がかかり記録膜の層間で
の浮きを生じやすくなる。この結果、繰返し記録時に記
録膜にバーストを生じ信頼性を損うことになる。
【0015】上記式(II)に示す化合物は上記式
(I)に示す化合物の粘度低下剤として、また上記式
(I)に示す化合物の持つ剛直性を低下させることが無
い点で、本発明の第二の必須成分である。上記式(I
I)に示す化合物の含有量が20wt%未満であると、
粘度が十分に低下せず前述の理由により繰返し記録時に
記録膜にバーストを生じ信頼性を損うことになる。上記
式(II)に示す化合物の含有量が80wt%を越える
と、紫外線を照射して重合固化した膜が脆弱なものとな
り、その結果機械的な保護性が劣ることになる。
(I)に示す化合物の粘度低下剤として、また上記式
(I)に示す化合物の持つ剛直性を低下させることが無
い点で、本発明の第二の必須成分である。上記式(I
I)に示す化合物の含有量が20wt%未満であると、
粘度が十分に低下せず前述の理由により繰返し記録時に
記録膜にバーストを生じ信頼性を損うことになる。上記
式(II)に示す化合物の含有量が80wt%を越える
と、紫外線を照射して重合固化した膜が脆弱なものとな
り、その結果機械的な保護性が劣ることになる。
【0016】ここで樹脂保護層組成物の、上記式(I)
に示す化合物としては、特にジシクロペンタニルジアク
リレートまたはエチレンオキサイド変性ビスフェノール
Aジアクリレートが好ましい。上記式(II)に示す化
合物としては、特にネオペンチルグリコールジアクリレ
ートまたはヘキサメチレングリコールジアクリレートが
好ましい。
に示す化合物としては、特にジシクロペンタニルジアク
リレートまたはエチレンオキサイド変性ビスフェノール
Aジアクリレートが好ましい。上記式(II)に示す化
合物としては、特にネオペンチルグリコールジアクリレ
ートまたはヘキサメチレングリコールジアクリレートが
好ましい。
【0017】以上が本発明の樹脂保護層組成物の必須成
分であるが、本発明ではさらに追加の成分を添加しても
よい。追加の成分の化合物としては、少なくとも1つの
エチレン性不飽和結合を有する付加重合可能な化合物が
挙げられる。
分であるが、本発明ではさらに追加の成分を添加しても
よい。追加の成分の化合物としては、少なくとも1つの
エチレン性不飽和結合を有する付加重合可能な化合物が
挙げられる。
【0018】この様な化合物としては、アクリロイルオ
キシ基またはメタアクリロイルオキシ基を有する化合物
が好ましい。たとえば、好ましくは、分子内にアクリロ
イルオキシ基またはメタアクリロイルオキシ基を1個有
するアクリル酸エステル化合物またはメタアクリル酸エ
ステル化合物として、メチルアクリレートまたはメチル
メタアクリレート(以下、アクリレートまたはメタアク
リレートをまとめて、「(メタ)アクリレート」と称す
る)、エチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシ
ル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、イソボロ
ニル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフリフリル
(メタ)アクリレート等が挙げられる。分子内に(メ
タ)アクリロイルオキシ基を2個以上有する(メタ)ア
クリル酸エステル化合物として、1,4−ブタンジオー
ル(メタ)アクリレート、1,6−ブタンジオール(メ
タ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)ア
クリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリ
レート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレ
ートなどが挙げられる。
キシ基またはメタアクリロイルオキシ基を有する化合物
が好ましい。たとえば、好ましくは、分子内にアクリロ
イルオキシ基またはメタアクリロイルオキシ基を1個有
するアクリル酸エステル化合物またはメタアクリル酸エ
ステル化合物として、メチルアクリレートまたはメチル
メタアクリレート(以下、アクリレートまたはメタアク
リレートをまとめて、「(メタ)アクリレート」と称す
る)、エチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシ
ル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、イソボロ
ニル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフリフリル
(メタ)アクリレート等が挙げられる。分子内に(メ
タ)アクリロイルオキシ基を2個以上有する(メタ)ア
クリル酸エステル化合物として、1,4−ブタンジオー
ル(メタ)アクリレート、1,6−ブタンジオール(メ
タ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)ア
クリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリ
レート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレ
ートなどが挙げられる。
【0019】さらに、表面張力を調整する目的でレベリ
ング剤や界面活性剤を添加することができる。この様な
ものとしては、シリコーン化合物、脂肪酸エステル系レ
ベリング剤、フッ素含有レベリング剤等が挙げられる。
これらのうち、フッ素含有レベリング剤等が表面張力の
低減能力が高く好ましく用いられる。具体的には、上記
パーフルオロアルキルスルホアミドポリオキシエチレン
メトキシレート、パーフルオロアルキルスルホアミドポ
リオキシプロピレンメトキシレート、パーフルオロアル
キルスルホアミドポリオキシエチレンエタノール、パー
フルオロアルキルスルホアミドポリオキシプロピレンエ
タノール、パーフルオロアルキルスルホン酸ポリオキシ
エチレンメトキシレート、パーフルオロアルキルスルホ
ン酸ポリオキシプロピレンメトキシレート、パーフルオ
ロアルキルスルホン酸ポリオキシエチレンエタノール、
パーフルオロアルキルスルホン酸ポリオキシプロピレン
エタノール、パーフルオロアルキルカルボン酸ポリオキ
シエチレンメトキシレート、パーフルオロアルキルカル
ボン酸ポリオキシプロピレンメトキシレート、パーフル
オロアルキルカルボン酸ポリオキシエチレンエタノー
ル、パーフルオロアルキルカルボン酸ポリオキシプロピ
レンエタノール、パーフルオロアルキルアルコールポリ
オキシエチレンメトキシレート、パーフルオロアルキル
アルコールポリオキシプロピレンメトキシレート、パー
フルオロアルキルアルコールポリオキシエチレンエタノ
ール、パーフルオロアルキルアルコールポリオキシプロ
ピレンエタノール、パーフルオロアルキルアミンポリオ
キシエチレンメトキシレート、パーフルオロアルキルア
ミンポリオキシプロピレンメトキシレート、パーフルオ
ロアルキルアミンポリオキシエチレンエタノール、パー
フルオロアルキルアミンポリオキシプロピレンエタノー
ル等が挙げられる。
ング剤や界面活性剤を添加することができる。この様な
ものとしては、シリコーン化合物、脂肪酸エステル系レ
ベリング剤、フッ素含有レベリング剤等が挙げられる。
これらのうち、フッ素含有レベリング剤等が表面張力の
低減能力が高く好ましく用いられる。具体的には、上記
パーフルオロアルキルスルホアミドポリオキシエチレン
メトキシレート、パーフルオロアルキルスルホアミドポ
リオキシプロピレンメトキシレート、パーフルオロアル
キルスルホアミドポリオキシエチレンエタノール、パー
フルオロアルキルスルホアミドポリオキシプロピレンエ
タノール、パーフルオロアルキルスルホン酸ポリオキシ
エチレンメトキシレート、パーフルオロアルキルスルホ
ン酸ポリオキシプロピレンメトキシレート、パーフルオ
ロアルキルスルホン酸ポリオキシエチレンエタノール、
パーフルオロアルキルスルホン酸ポリオキシプロピレン
エタノール、パーフルオロアルキルカルボン酸ポリオキ
シエチレンメトキシレート、パーフルオロアルキルカル
ボン酸ポリオキシプロピレンメトキシレート、パーフル
オロアルキルカルボン酸ポリオキシエチレンエタノー
ル、パーフルオロアルキルカルボン酸ポリオキシプロピ
レンエタノール、パーフルオロアルキルアルコールポリ
オキシエチレンメトキシレート、パーフルオロアルキル
アルコールポリオキシプロピレンメトキシレート、パー
フルオロアルキルアルコールポリオキシエチレンエタノ
ール、パーフルオロアルキルアルコールポリオキシプロ
ピレンエタノール、パーフルオロアルキルアミンポリオ
キシエチレンメトキシレート、パーフルオロアルキルア
ミンポリオキシプロピレンメトキシレート、パーフルオ
ロアルキルアミンポリオキシエチレンエタノール、パー
フルオロアルキルアミンポリオキシプロピレンエタノー
ル等が挙げられる。
【0020】また樹脂保護層組成物中には1種または2
種以上の光重合開始剤を加えることができる。光重合開
始剤としては公知のものが使用でき、例えばアセトフェ
ノン、ベンゾフェノンなどのケトン系、ベンゾイン、ベ
ンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテルな
どのベンゾイン系、テトラメチルモノスルフィドなどの
スルフィド系、チオキサンなどのチオキサン系、ベンゾ
インパーオキサイドジ−t−ブチルオキサイドなどのオ
キサイド系等があげられる。光重合開始剤の添加量は重
合性モノマー100重量部に対して0.01〜10重量
部が適当である。
種以上の光重合開始剤を加えることができる。光重合開
始剤としては公知のものが使用でき、例えばアセトフェ
ノン、ベンゾフェノンなどのケトン系、ベンゾイン、ベ
ンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテルな
どのベンゾイン系、テトラメチルモノスルフィドなどの
スルフィド系、チオキサンなどのチオキサン系、ベンゾ
インパーオキサイドジ−t−ブチルオキサイドなどのオ
キサイド系等があげられる。光重合開始剤の添加量は重
合性モノマー100重量部に対して0.01〜10重量
部が適当である。
【0021】本発明において、樹脂保護層組成物を用い
て、スピンコート条件を検討したところ、目的とする均
一かつ良好な塗工を行うには、樹脂保護層組成物の液粘
度と表面張力は、25℃において液粘度が10mPa・
sec以上40mPa・sec以下であり、表面張力が
20dyn/cm以上35dyn/cm以下であるよう
に調整することが必要であることがわかった。
て、スピンコート条件を検討したところ、目的とする均
一かつ良好な塗工を行うには、樹脂保護層組成物の液粘
度と表面張力は、25℃において液粘度が10mPa・
sec以上40mPa・sec以下であり、表面張力が
20dyn/cm以上35dyn/cm以下であるよう
に調整することが必要であることがわかった。
【0022】液状の樹脂保護層組成物を塗工しようとす
る際にディスク表面に付着しているゴミ等の異物がある
と、異物を核としてクレーター状にハジキを発生し樹脂
保護層に凹凸が生じる。このとき液粘度が10mPa・
sec未満、表面張力が35dyn/cmを越えると、
凹凸部の膜厚差が大きくなり、樹脂保護層の膜厚差によ
る応力集中が発生し記録膜のバーストに繋がる恐れがあ
り好ましくない。
る際にディスク表面に付着しているゴミ等の異物がある
と、異物を核としてクレーター状にハジキを発生し樹脂
保護層に凹凸が生じる。このとき液粘度が10mPa・
sec未満、表面張力が35dyn/cmを越えると、
凹凸部の膜厚差が大きくなり、樹脂保護層の膜厚差によ
る応力集中が発生し記録膜のバーストに繋がる恐れがあ
り好ましくない。
【0023】液状の樹脂保護層組成物を塗工しようとす
る際、まずディスクをゆっくり回転させながらディスク
内周位置に塗工しようとする際、まずディスクをゆっく
り回転させながらディスク内周位置に液状の樹脂保護層
組成物をドーナツ状に滴下し、その後ディスクを高速回
転させて液を展開する方法が一般的である。この時、液
粘度が40mPa・secを越えると、ノズルから回転
しているディスク上に液状の樹脂保護層組成物を吐出す
る際、吐出された液状の樹脂保護層組成物が均一にディ
スクに付着してドーナツ状を呈することが困難となる。
ノズルから吐出された液がディスクに付着せず、ノズル
の先端部分に溜まり結果的にディスク上で吐出先端部分
が大きく膨らむ(おたまじゃくし状を呈する)という現
象が生じやすくなる。この現象は以下の様に考えられ
る。ノズルから吐出された液の先端部分は、ノズル先端
で球を形成しディスク表面を転がる現象を生じてディス
ク表面に付着しない。ノズル先端で形成した液球がある
程度大きくなると重力効果により液球が変形しディスク
表面を濡らすようになり、吐出位置から少し遅れた位置
からをディスク表面に付着するようになる。このため液
が付着した先端部分が他の部分より大きく膨らむことに
なる。この現象が生じると、極端な場合は液滴下の始端
部と終端部が閉じずドーナツを形成しなくなる。ドーナ
ツ状に閉じていない状態から、ディスクを高速回転させ
ても液はディスク全面に均一に展開されず、塗布欠点を
生じ好ましくない。
る際、まずディスクをゆっくり回転させながらディスク
内周位置に塗工しようとする際、まずディスクをゆっく
り回転させながらディスク内周位置に液状の樹脂保護層
組成物をドーナツ状に滴下し、その後ディスクを高速回
転させて液を展開する方法が一般的である。この時、液
粘度が40mPa・secを越えると、ノズルから回転
しているディスク上に液状の樹脂保護層組成物を吐出す
る際、吐出された液状の樹脂保護層組成物が均一にディ
スクに付着してドーナツ状を呈することが困難となる。
ノズルから吐出された液がディスクに付着せず、ノズル
の先端部分に溜まり結果的にディスク上で吐出先端部分
が大きく膨らむ(おたまじゃくし状を呈する)という現
象が生じやすくなる。この現象は以下の様に考えられ
る。ノズルから吐出された液の先端部分は、ノズル先端
で球を形成しディスク表面を転がる現象を生じてディス
ク表面に付着しない。ノズル先端で形成した液球がある
程度大きくなると重力効果により液球が変形しディスク
表面を濡らすようになり、吐出位置から少し遅れた位置
からをディスク表面に付着するようになる。このため液
が付着した先端部分が他の部分より大きく膨らむことに
なる。この現象が生じると、極端な場合は液滴下の始端
部と終端部が閉じずドーナツを形成しなくなる。ドーナ
ツ状に閉じていない状態から、ディスクを高速回転させ
ても液はディスク全面に均一に展開されず、塗布欠点を
生じ好ましくない。
【0024】また、液状の樹脂保護層組成物の表面張力
が20dyn/cm未満であると、塗布した後、紫外線
を照射し重合硬化させるまでの間にハジキを生じ、塗工
欠点となり好ましくない。更に好ましくは、液粘度は1
5mPa・sec以上35mPa・sec以下であり、
表面張力は22dyn/cm以上30dyn/cm以下
であることが望ましい。
が20dyn/cm未満であると、塗布した後、紫外線
を照射し重合硬化させるまでの間にハジキを生じ、塗工
欠点となり好ましくない。更に好ましくは、液粘度は1
5mPa・sec以上35mPa・sec以下であり、
表面張力は22dyn/cm以上30dyn/cm以下
であることが望ましい。
【0025】次に、本発明のもう一つの要件であるディ
スク表面上に液状の樹脂保護層組成物をスピンコート法
により塗工する際、ディスク裏面を汚染しない塗工方法
について述べる。
スク表面上に液状の樹脂保護層組成物をスピンコート法
により塗工する際、ディスク裏面を汚染しない塗工方法
について述べる。
【0026】ディスク表面の内周位置に滴下された液状
の樹脂保護層組成物は、ディスクを高速に回転させるこ
とにより展開され均一な膜を形成される。この時周囲に
飛び散った余分の液が周囲のカバーに衝突し飛沫となっ
て跳ね返り、再びディスク表面および裏面に付着する。
この現象が生じると、前述したように種々の障害が発生
する。
の樹脂保護層組成物は、ディスクを高速に回転させるこ
とにより展開され均一な膜を形成される。この時周囲に
飛び散った余分の液が周囲のカバーに衝突し飛沫となっ
て跳ね返り、再びディスク表面および裏面に付着する。
この現象が生じると、前述したように種々の障害が発生
する。
【0027】本発明方法で使用するスピンコーターのデ
ィスク基板吸着回転台の構造の一例を図1に示す。
ィスク基板吸着回転台の構造の一例を図1に示す。
【0028】スピンコーターのディスク基板吸着回転台
が裏回り防止板を有し、裏回り防止板は円板状であり、
その裏回り防止板の外径が、ディスク基板の外径以上デ
ィスク基板の外径+2.5mm以下であり、該裏回り防
止板とディスク基板とは0.05mm以上2mm以下の
間隙を維持できる構造を有する。裏回り防止のため円板
を設置したことにより、ディスク裏面に飛散した樹脂保
護層組成物が付着することを防止できる。
が裏回り防止板を有し、裏回り防止板は円板状であり、
その裏回り防止板の外径が、ディスク基板の外径以上デ
ィスク基板の外径+2.5mm以下であり、該裏回り防
止板とディスク基板とは0.05mm以上2mm以下の
間隙を維持できる構造を有する。裏回り防止のため円板
を設置したことにより、ディスク裏面に飛散した樹脂保
護層組成物が付着することを防止できる。
【0029】裏回り防止板の外径が、設置するディスク
基板の外径+2.5mmより大きいと、ディスクが回転
し、ディスク表面の内周位置に滴下された液状の樹脂保
護層組成物が、展開流延される過程においてディスク外
周端よりあふれた液が端面をつたわり、裏回り防止板に
垂れ、裏回り防止板外周に付着するおそれがあり好まし
くない。この現象を生じると、次のディスクの塗工の際
裏回り防止板外周に付着した液により該ディスクが汚染
されてしまうという問題を生じる。
基板の外径+2.5mmより大きいと、ディスクが回転
し、ディスク表面の内周位置に滴下された液状の樹脂保
護層組成物が、展開流延される過程においてディスク外
周端よりあふれた液が端面をつたわり、裏回り防止板に
垂れ、裏回り防止板外周に付着するおそれがあり好まし
くない。この現象を生じると、次のディスクの塗工の際
裏回り防止板外周に付着した液により該ディスクが汚染
されてしまうという問題を生じる。
【0030】一方、裏回り防止板の外径が、設置するデ
ィスク基板の外径より小さいと、裏回り防止板よりはみ
出したディスク裏面外周部分に、アウターカバーより跳
ね返ってきた液が付着し、該ディスクを汚染してしまう
おそれがあり好ましくない。より好ましくは、裏回り防
止板の外径は、設置するディスク基板の外径+1.5m
m以下であることが好ましい。
ィスク基板の外径より小さいと、裏回り防止板よりはみ
出したディスク裏面外周部分に、アウターカバーより跳
ね返ってきた液が付着し、該ディスクを汚染してしまう
おそれがあり好ましくない。より好ましくは、裏回り防
止板の外径は、設置するディスク基板の外径+1.5m
m以下であることが好ましい。
【0031】また、裏回り防止板とディスク基板との間
隙が0.05mm未満であると、ディスクが高速回転す
る際、回転により生じた気流により面振れを生じ、ディ
スク裏面と裏回り防止板とが接触し、ディスク裏面にキ
ズを生じるおそれがある。裏回り防止板とディスク基板
との間隙が2.0mmを越えるとと、アウターカバーよ
り跳ね返ってきた液が、この隙間に入りこみ該ディスク
を汚染してしまうおそれが有る。裏回り防止板とディス
ク基板との間隙は、さらに好ましくは、0.1mm以上
1.0mm未満であることが好ましい。
隙が0.05mm未満であると、ディスクが高速回転す
る際、回転により生じた気流により面振れを生じ、ディ
スク裏面と裏回り防止板とが接触し、ディスク裏面にキ
ズを生じるおそれがある。裏回り防止板とディスク基板
との間隙が2.0mmを越えるとと、アウターカバーよ
り跳ね返ってきた液が、この隙間に入りこみ該ディスク
を汚染してしまうおそれが有る。裏回り防止板とディス
ク基板との間隙は、さらに好ましくは、0.1mm以上
1.0mm未満であることが好ましい。
【0032】本発明の相変化型光ディスクの構成として
は、特に限定されないが例えば図2に示すような基板1
1上に誘電体層12a、記録層13、誘電体層12b、
および反射冷却層14を設け、さらにその上に樹脂保護
層15および接着層16を積層したものを、接着層16
が内側になるように対向させて貼り合わせた記録消去可
能な光記録媒体を例としてあげることができる。
は、特に限定されないが例えば図2に示すような基板1
1上に誘電体層12a、記録層13、誘電体層12b、
および反射冷却層14を設け、さらにその上に樹脂保護
層15および接着層16を積層したものを、接着層16
が内側になるように対向させて貼り合わせた記録消去可
能な光記録媒体を例としてあげることができる。
【0033】本発明に使用される基板としては、基板側
から記録再生を行なうためにはレーザ光が透過する材料
を用いることが好ましく、例えばポリメチルメタアクリ
レート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリオレフィン樹
脂、エポキシ樹脂などの有機高分子樹脂やガラスなどが
挙げられる。
から記録再生を行なうためにはレーザ光が透過する材料
を用いることが好ましく、例えばポリメチルメタアクリ
レート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリオレフィン樹
脂、エポキシ樹脂などの有機高分子樹脂やガラスなどが
挙げられる。
【0034】誘電体層は、基板や記録層が記録により熱
によって変形したり記録消去再生特性が劣化したりする
のを防止したり、記録層の耐湿熱性や耐酸化性を持たせ
る役割を果たす。この様な誘電体層としてはZnS、S
iO2、Ta2O5、ITO、ZrC、TiC、MgF
2などの無機膜やそれらの混合膜が使用できる。とくに
ZnSとSiO2およびZnSとMgF2の混合膜は耐
湿熱性に優れており、さらに記録消去再生時の記録層の
劣化を抑制するので好ましい。
によって変形したり記録消去再生特性が劣化したりする
のを防止したり、記録層の耐湿熱性や耐酸化性を持たせ
る役割を果たす。この様な誘電体層としてはZnS、S
iO2、Ta2O5、ITO、ZrC、TiC、MgF
2などの無機膜やそれらの混合膜が使用できる。とくに
ZnSとSiO2およびZnSとMgF2の混合膜は耐
湿熱性に優れており、さらに記録消去再生時の記録層の
劣化を抑制するので好ましい。
【0035】記録層としては、Ge−Sb−Te系薄
膜、M−Ge−Sb−Te系薄膜、MはPd、Cu、A
g、Tl、Coなどの金属元素、In−Sb−Te系薄
膜等があげられる。特にGe−Sb−Te系薄膜、Pd
−Ge−Sb−Te系薄膜が記録消去再生を繰り返して
も劣化が起こり難く、さらに熱安定性が優れているので
好ましい。
膜、M−Ge−Sb−Te系薄膜、MはPd、Cu、A
g、Tl、Coなどの金属元素、In−Sb−Te系薄
膜等があげられる。特にGe−Sb−Te系薄膜、Pd
−Ge−Sb−Te系薄膜が記録消去再生を繰り返して
も劣化が起こり難く、さらに熱安定性が優れているので
好ましい。
【0036】反射冷却層としては金属または金属酸化
物、金属窒化物、金属炭化物、などと金属の混合物、例
えばZr、Hr、Ta、Mo、Si、Al、Auなどの
金属やこれらの合金、これらとZr酸化物、Si酸化
物、Si窒化物、Al酸化物などを混合したものを使用
できる。特にAl、Au、Taやそれらの合金などは膜
の形成が容易であり好ましい。
物、金属窒化物、金属炭化物、などと金属の混合物、例
えばZr、Hr、Ta、Mo、Si、Al、Auなどの
金属やこれらの合金、これらとZr酸化物、Si酸化
物、Si窒化物、Al酸化物などを混合したものを使用
できる。特にAl、Au、Taやそれらの合金などは膜
の形成が容易であり好ましい。
【0037】誘電体層、記録層、反射冷却層の厚さは誘
電体層12aが50〜300nm、誘電体層12bが1
0〜300nmであり、記録層が10〜100nmであ
り、かつ反射冷却層が20〜150nmであることが記
録消去再生特性上から好ましい。
電体層12aが50〜300nm、誘電体層12bが1
0〜300nmであり、記録層が10〜100nmであ
り、かつ反射冷却層が20〜150nmであることが記
録消去再生特性上から好ましい。
【0038】誘電体層、記録層、反射冷却層を基板上に
形成する方法としては、公知の真空中での薄膜形成方
法、例えば真空蒸着法、イオンプレーティング法、スパ
ッタリング法などが挙げられる。特に組成、膜厚のコン
トロールが容易なことからスパッタリング法が好まし
い。
形成する方法としては、公知の真空中での薄膜形成方
法、例えば真空蒸着法、イオンプレーティング法、スパ
ッタリング法などが挙げられる。特に組成、膜厚のコン
トロールが容易なことからスパッタリング法が好まし
い。
【0039】樹脂保護層組成物の硬化は、基板上に形成
した記録層上に該組成物を塗布した後、化学線、すなわ
ち紫外線、電子線、あるいはガンマ線などの活性エネル
ギー線を照射して行う。重合雰囲気としては、空気中で
もよいし必要に応じて不活性ガス中で行って良い。
した記録層上に該組成物を塗布した後、化学線、すなわ
ち紫外線、電子線、あるいはガンマ線などの活性エネル
ギー線を照射して行う。重合雰囲気としては、空気中で
もよいし必要に応じて不活性ガス中で行って良い。
【0040】塗布方法は公知の方法、例えばスピンコー
ト法、ロールコート法、スプレーコート法などを用いる
ことができるが、これらの方法に限定されるものではな
い。この内、スピンコート法を用いることが、塗工性、
塗膜の表面性、膜厚分布等の点から有利である。樹脂保
護層の膜厚は0.5〜30μmの範囲が好ましい。
ト法、ロールコート法、スプレーコート法などを用いる
ことができるが、これらの方法に限定されるものではな
い。この内、スピンコート法を用いることが、塗工性、
塗膜の表面性、膜厚分布等の点から有利である。樹脂保
護層の膜厚は0.5〜30μmの範囲が好ましい。
【0041】ホットメルト接着剤としてはベースポリマ
ー、軟化剤および粘着付与剤を主成分とするものを用い
ることができる。ベースポリマーとしては例えば下式に
示すブロック状熱可塑性エラストマーが挙げられる。
ー、軟化剤および粘着付与剤を主成分とするものを用い
ることができる。ベースポリマーとしては例えば下式に
示すブロック状熱可塑性エラストマーが挙げられる。
【0042】A−B A−B−A B−A−B (式中、Aは分子量2000〜25000のポリスチレ
ンブロックおよびBは分子量1000〜25000のポ
リブタジエンブロック、ポリイソプレンブロック、また
はエチレン・ブチレン共重合体ブロックを示す。) これらは1種あるいは2種以上混合して用いて良い。ま
たこれらにポリイソプレン、スチレンゴム、ブタジエン
ゴム、ブチルゴムなどの合成ゴムや、ポリオレフィン、
エチレン−ビニルアセテート共重合体などのポリオレフ
ィン系共重合体を適宜混合して用いて良い。
ンブロックおよびBは分子量1000〜25000のポ
リブタジエンブロック、ポリイソプレンブロック、また
はエチレン・ブチレン共重合体ブロックを示す。) これらは1種あるいは2種以上混合して用いて良い。ま
たこれらにポリイソプレン、スチレンゴム、ブタジエン
ゴム、ブチルゴムなどの合成ゴムや、ポリオレフィン、
エチレン−ビニルアセテート共重合体などのポリオレフ
ィン系共重合体を適宜混合して用いて良い。
【0043】軟化剤としてはプロセスオイル、パラフィ
ンオイル、ポリブテン、ポリイソブチレンなどを用いる
ことができる。
ンオイル、ポリブテン、ポリイソブチレンなどを用いる
ことができる。
【0044】さらに粘着付与剤として、ロジン樹脂、水
添石油樹脂、水添テルペン樹脂、フェノール樹脂、クマ
ロン樹脂などを用いることができる。水添タイプの粘着
付与剤は上記ブロック状熱可塑性エラストマーと相溶性
が良く、また熱安定性が良く、吸水性が低いので良好な
耐蝕性を示す。
添石油樹脂、水添テルペン樹脂、フェノール樹脂、クマ
ロン樹脂などを用いることができる。水添タイプの粘着
付与剤は上記ブロック状熱可塑性エラストマーと相溶性
が良く、また熱安定性が良く、吸水性が低いので良好な
耐蝕性を示す。
【0045】ホットメルト接着剤の塗布方法としてはロ
ールコータを用いることができる。貼り合わせ方法とし
ては平板プレスやロールプレスを用いることができる。
ールコータを用いることができる。貼り合わせ方法とし
ては平板プレスやロールプレスを用いることができる。
【0046】
【実施例】以下、実施例により本発明の効果を具体的に
説明する。なお、実施例中、耐湿熱腐食試験、ビットエ
ラーレイト、記録繰返し寿命試験、記録膜のバースト、
塗工欠点の発生率、裏回り付着数およびディスクのキ
ズ、粘度、表面張力は、次の測定方法により測定したも
のである。
説明する。なお、実施例中、耐湿熱腐食試験、ビットエ
ラーレイト、記録繰返し寿命試験、記録膜のバースト、
塗工欠点の発生率、裏回り付着数およびディスクのキ
ズ、粘度、表面張力は、次の測定方法により測定したも
のである。
【0047】測定方法 湿熱腐食試験は80℃・80%RHの雰囲気中に張り合
わせた光記録媒体を1500時間放置し、前後のビット
エラーレイト上昇率で比較した。ビットエラーレイト
は、2−7変調記録方式で1.5T(3.7MHz)の
単一信号を記録し、その後2−7ランダムパタ−ンを1
回オ−バライトしてビットエラ−レイトを求めた。
わせた光記録媒体を1500時間放置し、前後のビット
エラーレイト上昇率で比較した。ビットエラーレイト
は、2−7変調記録方式で1.5T(3.7MHz)の
単一信号を記録し、その後2−7ランダムパタ−ンを1
回オ−バライトしてビットエラ−レイトを求めた。
【0048】記録繰返し寿命試験は、2−7変調記録方
式で1.5T(3.7MHz)の単一信号を繰り返しオ
ーバライトし、その後2−7ランダムパターンを1回オ
ーバライトしてビットエラーレイトを求め、ビットエラ
ーレイトが1×10-4となる繰返し回数を寿命とした。
式で1.5T(3.7MHz)の単一信号を繰り返しオ
ーバライトし、その後2−7ランダムパターンを1回オ
ーバライトしてビットエラーレイトを求め、ビットエラ
ーレイトが1×10-4となる繰返し回数を寿命とした。
【0049】記録膜のバーストは、あらかじめ顕微鏡観
察により樹脂保護層に異物を含む箇所を探しておき、そ
の部分を中心に100トラックについて、2−7変調記
録方式で1.5T(3.7MHz)の単一信号を記録
し、再生信号をオシロスコープで観察し信号の異常があ
る箇所の数を測定した。
察により樹脂保護層に異物を含む箇所を探しておき、そ
の部分を中心に100トラックについて、2−7変調記
録方式で1.5T(3.7MHz)の単一信号を記録
し、再生信号をオシロスコープで観察し信号の異常があ
る箇所の数を測定した。
【0050】塗工欠点の発生率、裏回り付着数およびデ
ィスクのキズについては、5枚のディスクについて全面
を目視により観察し、欠陥数の平均で表示した。
ィスクのキズについては、5枚のディスクについて全面
を目視により観察し、欠陥数の平均で表示した。
【0051】樹脂保護層組成物の粘度は、E型粘度計
(DVM−E型、トキメック製)を用い、使用コーンロ
ータは、コーン角度が1°34″、コーン半径が24m
mのものを用い、25℃で測定した。
(DVM−E型、トキメック製)を用い、使用コーンロ
ータは、コーン角度が1°34″、コーン半径が24m
mのものを用い、25℃で測定した。
【0052】樹脂保護層組成物の表面張力は、ジュヌー
イ式表面張力計タイプ528(日本油試験工業製)を用
い、25℃で測定した。
イ式表面張力計タイプ528(日本油試験工業製)を用
い、25℃で測定した。
【0053】実施例1 厚さ1.2mm、直径130mm、1.6μmピッチの
スパイラル状のグルーブ付きポリカーボネート基板を、
30rpmで回転させながらアルゴン圧力0.5Paの
雰囲気下でスパッタリング法により下記の記録層を形
成、積層した。基板上に200nmのZnS・SiO2
(モル比80:20)の誘電体層を形成し、次に20n
mのPd3Sb17Te50Ge30の記録層を形成
し、さらに20nmの上記ZnS・SiO2(モル比8
0:20)の誘電体層を形成し、その上に反射冷却層と
してAl合金層を100nm形成した。
スパイラル状のグルーブ付きポリカーボネート基板を、
30rpmで回転させながらアルゴン圧力0.5Paの
雰囲気下でスパッタリング法により下記の記録層を形
成、積層した。基板上に200nmのZnS・SiO2
(モル比80:20)の誘電体層を形成し、次に20n
mのPd3Sb17Te50Ge30の記録層を形成
し、さらに20nmの上記ZnS・SiO2(モル比8
0:20)の誘電体層を形成し、その上に反射冷却層と
してAl合金層を100nm形成した。
【0054】次に、ジシクロペンタニルジアクリレート
(R684、日本化薬製)を62wt%、ネオペンチル
ジアクリレート(NPA、共栄油脂化学製)を33wt
%、“イルガキュア”184(日本チバガイギー社製)
を5wt%、“フロラード”FC171(住友スリーエ
ム社製)を0.01wt%添加し25℃で5時間撹拌し
樹脂保護層組成物を得た。この樹脂保護層組成物の粘度
は25℃で31mPa・sec、表面張力は28dyn
/cmであった。この樹脂保護層組成物をスピンコート
法により塗布し、紫外線を照射して10μmの樹脂保護
層を積層した。さらにロールコート法によりホットメル
ト接着剤を平均で30μmの厚さに塗布した。かかるデ
ィスクを2枚用意し接着層面を対向させて、30秒間押
圧した後取りだし張り合わせ相変化型光ディスクを得
た。
(R684、日本化薬製)を62wt%、ネオペンチル
ジアクリレート(NPA、共栄油脂化学製)を33wt
%、“イルガキュア”184(日本チバガイギー社製)
を5wt%、“フロラード”FC171(住友スリーエ
ム社製)を0.01wt%添加し25℃で5時間撹拌し
樹脂保護層組成物を得た。この樹脂保護層組成物の粘度
は25℃で31mPa・sec、表面張力は28dyn
/cmであった。この樹脂保護層組成物をスピンコート
法により塗布し、紫外線を照射して10μmの樹脂保護
層を積層した。さらにロールコート法によりホットメル
ト接着剤を平均で30μmの厚さに塗布した。かかるデ
ィスクを2枚用意し接着層面を対向させて、30秒間押
圧した後取りだし張り合わせ相変化型光ディスクを得
た。
【0055】得られた相変化型光デイスクの湿熱試験に
よるビットエラーレートの上昇率、繰り返し寿命、バー
スト数、塗工欠点数を測定した。結果を表1に示す。
よるビットエラーレートの上昇率、繰り返し寿命、バー
スト数、塗工欠点数を測定した。結果を表1に示す。
【0056】実施例2 樹脂保護層組成物の組成をエチレンオキサイド変性ビス
フェノールAジアクリレート(R−551、日本化薬
製)を45wt%、ヘキサメチレンジオールジアクリレ
ート(HDDA、共栄油脂化学製)を45wt%、テト
ラヒドロフルオロアクリレート(THFA、大阪有機化
学製)を10wt%、“イルガキュア”184(日本チ
バガイギー社製)を5wt%、“フロラード”FC17
1(住友スリーエム社製)を0.01wt%に変更した
以外は実施例1と同様にして比較例1の張り合わせ相変
化型光ディスクを得た。このとき、樹脂保護層組成物の
粘度は24mPa・sec、表面張力は28dyn/c
mであった。
フェノールAジアクリレート(R−551、日本化薬
製)を45wt%、ヘキサメチレンジオールジアクリレ
ート(HDDA、共栄油脂化学製)を45wt%、テト
ラヒドロフルオロアクリレート(THFA、大阪有機化
学製)を10wt%、“イルガキュア”184(日本チ
バガイギー社製)を5wt%、“フロラード”FC17
1(住友スリーエム社製)を0.01wt%に変更した
以外は実施例1と同様にして比較例1の張り合わせ相変
化型光ディスクを得た。このとき、樹脂保護層組成物の
粘度は24mPa・sec、表面張力は28dyn/c
mであった。
【0057】得られた相変化型光デイスクの湿熱試験に
よるビットエラーレートの上昇率、繰り返し寿命、バー
スト数、塗工欠点数を測定した。結果を表1に示す。
よるビットエラーレートの上昇率、繰り返し寿命、バー
スト数、塗工欠点数を測定した。結果を表1に示す。
【0058】比較例1 樹脂保護層組成物の組成をウレタンアクリレート(UN
ー6060P、根上工業製)を30wt%、ネオペンチ
ルジアクリレート(NPA、共栄油脂化学製)を15w
t%、ベンジルアクリレート(V−160、大阪有機化
学製)を55wt%、“イルガキュア”184(日本チ
バガイギー社製)を5wt%、“フロラード”FC17
1(住友スリーエム社製)を0.01wt%に変更した
以外は実施例1と同様にして比較例1の張り合わせ相変
化型光ディスクを得た。このとき、樹脂保護層組成物の
粘度は85mPa・sec、表面張力は29dyn/c
mであった。
ー6060P、根上工業製)を30wt%、ネオペンチ
ルジアクリレート(NPA、共栄油脂化学製)を15w
t%、ベンジルアクリレート(V−160、大阪有機化
学製)を55wt%、“イルガキュア”184(日本チ
バガイギー社製)を5wt%、“フロラード”FC17
1(住友スリーエム社製)を0.01wt%に変更した
以外は実施例1と同様にして比較例1の張り合わせ相変
化型光ディスクを得た。このとき、樹脂保護層組成物の
粘度は85mPa・sec、表面張力は29dyn/c
mであった。
【0059】得られた相変化型光デイスクの湿熱試験に
よるビットエラーレートの上昇率、繰り返し寿命を測定
した。結果を表1に示す。
よるビットエラーレートの上昇率、繰り返し寿命を測定
した。結果を表1に示す。
【0060】比較例2 樹脂保護層組成物の組成をカプロラクトン変性ヒドロキ
シピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート
(HX−620、日本化薬製)を70wt%、ネオペン
チルジアクリレート(NPA、共栄油脂化学製)を30
wt%、イルガキュア184(日本チバガイギー社製)
を5wt%、フロラードFC171(住友スリーエム)
を0.01wt%に変更した以外は実施例1と同様にし
て比較例2の張り合わせ相変化型光ディスクを得た。こ
のとき、樹脂保護層組成物の粘度は65mPa・se
c、表面張力は30dyn/cmであった。
シピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート
(HX−620、日本化薬製)を70wt%、ネオペン
チルジアクリレート(NPA、共栄油脂化学製)を30
wt%、イルガキュア184(日本チバガイギー社製)
を5wt%、フロラードFC171(住友スリーエム)
を0.01wt%に変更した以外は実施例1と同様にし
て比較例2の張り合わせ相変化型光ディスクを得た。こ
のとき、樹脂保護層組成物の粘度は65mPa・se
c、表面張力は30dyn/cmであった。
【0061】得られた相変化型光デイスクの湿熱試験に
よるビットエラーレートの上昇率、繰り返し寿命を測定
した。結果を表1に示す。
よるビットエラーレートの上昇率、繰り返し寿命を測定
した。結果を表1に示す。
【0062】表1の結果により、本発明の樹脂保護層組
成物は湿熱試験によるビットエラーレートの上昇率が小
さく、繰り返し寿命が優れていることがわかる。
成物は湿熱試験によるビットエラーレートの上昇率が小
さく、繰り返し寿命が優れていることがわかる。
【0063】実施例3 樹脂保護層組成物の組成をジシクロペンタニルジアクリ
レート(R684、日本化薬製)を45wt%、ネオペ
ンチルジアクリレート(NPA、共栄油脂化学製)を2
5wt%、テトラヒドロフルアクリレート(THFA、
大阪有機化学製)を30wt%、“イルガキュア”18
4(日本チバガイギー社製)を5wt%、“フロラー
ド”FC171(住友スリーエム社製)を0.01wt
%に変更した以外は実施例1と同様にして実施例2の張
り合わせ相変化型光ディスクを得た。このとき、樹脂保
護層組成物の粘度は15mPa・sec、表面張力は2
2dyn/cmであった。
レート(R684、日本化薬製)を45wt%、ネオペ
ンチルジアクリレート(NPA、共栄油脂化学製)を2
5wt%、テトラヒドロフルアクリレート(THFA、
大阪有機化学製)を30wt%、“イルガキュア”18
4(日本チバガイギー社製)を5wt%、“フロラー
ド”FC171(住友スリーエム社製)を0.01wt
%に変更した以外は実施例1と同様にして実施例2の張
り合わせ相変化型光ディスクを得た。このとき、樹脂保
護層組成物の粘度は15mPa・sec、表面張力は2
2dyn/cmであった。
【0064】得られた相変化型光デイスクの湿熱試験に
よるビットエラーレートの上昇率、繰り返し寿命、バー
スト数、塗工欠点数を測定した。結果を表1に示す。
よるビットエラーレートの上昇率、繰り返し寿命、バー
スト数、塗工欠点数を測定した。結果を表1に示す。
【0065】実施例4 樹脂保護層組成物の組成をジシクロペンタニルジアクリ
レート(R684、日本化薬製)を72wt%、ネオペ
ンチルジアクリレート(NPA、共栄油脂化学製)を2
3wt%、“イルガキュア”184(日本チバガイギー
社製)を5wt%、“フロラード”FC171(住友ス
リーエム社製)を0.01wt%に変更した以外は実施
例1と同様にして実施例3の張り合わせ相変化型光ディ
スクを得た。このとき、樹脂保護層組成物の粘度は29
mPa・sec、表面張力は29dyn/cmであっ
た。
レート(R684、日本化薬製)を72wt%、ネオペ
ンチルジアクリレート(NPA、共栄油脂化学製)を2
3wt%、“イルガキュア”184(日本チバガイギー
社製)を5wt%、“フロラード”FC171(住友ス
リーエム社製)を0.01wt%に変更した以外は実施
例1と同様にして実施例3の張り合わせ相変化型光ディ
スクを得た。このとき、樹脂保護層組成物の粘度は29
mPa・sec、表面張力は29dyn/cmであっ
た。
【0066】得られた相変化型光デイスクの湿熱試験に
よるビットエラーレートの上昇率、繰り返し寿命、バー
スト数、塗工欠点数を測定した。結果を表1に示す。
よるビットエラーレートの上昇率、繰り返し寿命、バー
スト数、塗工欠点数を測定した。結果を表1に示す。
【0067】比較例3 樹脂保護層組成物の組成をジシクロペンタニルジアクリ
レート(R684、日本化薬製)を10wt%、ネオペ
ンチルジアクリレート(NPA、共栄油脂化学製)を8
5wt%、テトラヒドロフルアクリレート(THFA、
大阪有機化学製)を5wt%、“イルガキュア”184
(日本チバガイギー社製)を5wt%に変更した以外は
実施例1と同様にして比較例3の張り合わせ相変化型光
ディスクを得た。
レート(R684、日本化薬製)を10wt%、ネオペ
ンチルジアクリレート(NPA、共栄油脂化学製)を8
5wt%、テトラヒドロフルアクリレート(THFA、
大阪有機化学製)を5wt%、“イルガキュア”184
(日本チバガイギー社製)を5wt%に変更した以外は
実施例1と同様にして比較例3の張り合わせ相変化型光
ディスクを得た。
【0068】このとき、樹脂保護層組成物の粘度は6m
Pa・sec、表面張力は38dyn/cmであった。
Pa・sec、表面張力は38dyn/cmであった。
【0069】得られた相変化型光デイスクのバースト
数、塗工欠点数を測定した。結果を表1に示す。
数、塗工欠点数を測定した。結果を表1に示す。
【0070】比較例4 樹脂保護層組成物の組成をジシクロペンタニルジアクリ
レート(R684、日本化薬製)を82wt%、ネオペ
ンチルジアクリレート(NPA、共栄油脂化学製)を1
8wt%、“イルガキュア”184(日本チバガイギー
社製)を5wt%、“フロラード”FC171(住友ス
リーエム)を0.01wt%に変更した以外は実施例1
と同様にして比較例4の張り合わせ相変化型光ディスク
を得た。このとき、樹脂保護層組成物の粘度は45mP
a・sec、表面張力は22dyn/cmであった。
レート(R684、日本化薬製)を82wt%、ネオペ
ンチルジアクリレート(NPA、共栄油脂化学製)を1
8wt%、“イルガキュア”184(日本チバガイギー
社製)を5wt%、“フロラード”FC171(住友ス
リーエム)を0.01wt%に変更した以外は実施例1
と同様にして比較例4の張り合わせ相変化型光ディスク
を得た。このとき、樹脂保護層組成物の粘度は45mP
a・sec、表面張力は22dyn/cmであった。
【0071】得られた相変化型光デイスクのバースト
数、塗工欠点数を測定した。結果を表1に示す。
数、塗工欠点数を測定した。結果を表1に示す。
【0072】比較例5 樹脂保護層組成物の組成をジシクロペンタニルジアクリ
レート(R684、日本化薬製)を62wt%、ネオペ
ンチルジアクリレート(NPA、共栄油脂化学製)を3
3wt%、“イルガキュア”184(日本チバガイギー
社製)を5wt%、“フロラード”FC171を0.8
wt%に変更した以外は実施例1と同様にして比較例5
の張り合わせ相変化型光ディスクを得た。このとき、樹
脂保護層組成物の粘度は24mPa・sec、表面張力
は18dyn/cmであった。
レート(R684、日本化薬製)を62wt%、ネオペ
ンチルジアクリレート(NPA、共栄油脂化学製)を3
3wt%、“イルガキュア”184(日本チバガイギー
社製)を5wt%、“フロラード”FC171を0.8
wt%に変更した以外は実施例1と同様にして比較例5
の張り合わせ相変化型光ディスクを得た。このとき、樹
脂保護層組成物の粘度は24mPa・sec、表面張力
は18dyn/cmであった。
【0073】得られた相変化型光デイスクのバースト
数、塗工欠点数を測定した。結果を表1に示す。
数、塗工欠点数を測定した。結果を表1に示す。
【0074】
【表1】
【0075】表1の結果により、本発明の樹脂保護層組
成物によると、塗工欠点が少なく、それによる記録膜の
バーストもないことが判る。
成物によると、塗工欠点が少なく、それによる記録膜の
バーストもないことが判る。
【0076】実施例5〜8、比較例6〜9 スピンコート時の裏回り防止板を使用し、裏回り防止板
の形状と、裏回り防止板とディスクとの間隙を各々表2
に示すように変更した以外は実施例1と同様にして、実
施例5〜8、比較例6〜9の相変化型光ディスクを作成
した。
の形状と、裏回り防止板とディスクとの間隙を各々表2
に示すように変更した以外は実施例1と同様にして、実
施例5〜8、比較例6〜9の相変化型光ディスクを作成
した。
【0077】得られたデイスクのキズ、デイスクの裏回
り付着数を測定し、裏回り防止板への塗料のタレを観察
した。結果を表2に示す。
り付着数を測定し、裏回り防止板への塗料のタレを観察
した。結果を表2に示す。
【0078】実施例9 スピンコート時の裏回り防止板を使用し、裏回り防止板
の形状と、裏回り防止板とディスクとの間隙を表2に示
すように変更した以外は実施例2と同様にして、実施例
9の相変化型光ディスクを作成した。
の形状と、裏回り防止板とディスクとの間隙を表2に示
すように変更した以外は実施例2と同様にして、実施例
9の相変化型光ディスクを作成した。
【0079】得られたデイスクのキズ、デイスクの裏回
り付着数を測定し、裏回り防止板への塗料のタレを観察
した。結果を表2に示す。
り付着数を測定し、裏回り防止板への塗料のタレを観察
した。結果を表2に示す。
【0080】実施例10 スピンコート時の裏回り防止板を使用し、裏回り防止板
の形状と、裏回り防止板とディスクとの間隙を表2に示
すように変更した以外は実施例3と同様にして、実施例
10の相変化型光ディスクを作成した。
の形状と、裏回り防止板とディスクとの間隙を表2に示
すように変更した以外は実施例3と同様にして、実施例
10の相変化型光ディスクを作成した。
【0081】得られたデイスクのキズ、デイスクの裏回
り付着数を測定し、裏回り防止板への塗料のタレを観察
した。結果を表2に示す。
り付着数を測定し、裏回り防止板への塗料のタレを観察
した。結果を表2に示す。
【0082】実施例11 スピンコート時の裏回り防止板を使用し、裏回り防止板
の形状と、裏回り防止板とディスクとの間隙を表2に示
すように変更した以外は実施例4と同様にして、実施例
11の相変化型光ディスクを作成した。
の形状と、裏回り防止板とディスクとの間隙を表2に示
すように変更した以外は実施例4と同様にして、実施例
11の相変化型光ディスクを作成した。
【0083】得られたデイスクのキズ、デイスクの裏回
り付着数を測定し、裏回り防止板への塗料のタレを観察
した。結果を表2に示す。
り付着数を測定し、裏回り防止板への塗料のタレを観察
した。結果を表2に示す。
【0084】
【表2】
【0085】表2の結果により、本発明の裏回り防止板
による製造方法によると、裏汚れを防止できかつ裏キズ
のないディスクを製造できることがわかる。
による製造方法によると、裏汚れを防止できかつ裏キズ
のないディスクを製造できることがわかる。
【0086】
【発明の効果】本発明は、上述のごとく相変化光ディス
ク媒体の樹脂保護層組成と、樹脂保護層組成物の塗工物
性と、樹脂保護層の塗工方法を改良することにより、相
変化型光ディスク媒体の保存寿命、記録再生の繰返し寿
命などの信頼性の優れた相変化型光ディスク媒体と、そ
の相変化型光ディスク媒体を製造する方法を実現するも
のである。
ク媒体の樹脂保護層組成と、樹脂保護層組成物の塗工物
性と、樹脂保護層の塗工方法を改良することにより、相
変化型光ディスク媒体の保存寿命、記録再生の繰返し寿
命などの信頼性の優れた相変化型光ディスク媒体と、そ
の相変化型光ディスク媒体を製造する方法を実現するも
のである。
【図1】本発明方法で使用するスピンコーターのデイス
ク基板吸着回転台の構造の一例。
ク基板吸着回転台の構造の一例。
【図2】本発明の層変化型光デイスクの構成の一例。
Claims (4)
- 【請求項1】 透明基板の上に、少なくとも一層の記録
層を有する薄膜層を形成し、該薄膜層の上に樹脂保護層
を形成してなる相変化型光ディスク媒体において、前記
樹脂保護層が、式(I)に示す化合物を20wt%以上
80wt%以下、式(II)に示す化合物を20wt%
以上80wt%以下を少なくとも含む組成物であって、
かつ該組成物の25℃における粘度が10mPa・se
c以上40mPa・sec以下であり、かつ該組成物の
25℃における表面張力が20dyn/cm以上35d
yn/cm以下である樹脂保護層組成物を、化学線を照
射して重合固化したものであることを特徴とする相変化
型光ディスク媒体。 【化1】 - 【請求項2】 樹脂保護層組成物の、式(I)に示す化
合物が、ジシクロペンタニルジアクリレートまたはエチ
レンオキサイド変性ビスフェノールAジアクリレートで
ある請求項1記載の相変化型光ディスク媒体。 - 【請求項3】 樹脂保護層組成物の、式(II)に示す
化合物がネオペンチルグリコールジアクリレートまたは
ヘキサメチレンジオールジアクリレートである請求項1
または請求項2に記載の相変化型光ディスク媒体。 - 【請求項4】 25℃における粘度が10mPa・se
c以上40mPa・sec以下であり、かつ25℃にお
ける表面張力が20dyn/cm以上35dyn/cm
以下である樹脂保護層組成物を、少なくとも一層の記録
層を有する薄膜層の上にスピンコート法で塗布した後、
重合固化して樹脂保護層を形成する際、スピンコーター
のディスク基板吸着回転台が裏回り防止板を有し、該裏
回り防止板の外径が、設置するディスク基板の外径以上
ディスク基板の外径+2.5mm以下であり、該裏回り
防止板とディスク基板とは0.05mm以上2.0mm
以下の間隙を有するディスク基板吸着回転台を用いてス
ピンコートすることを特徴とする相変化型光ディスク媒
体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6196704A JPH0863787A (ja) | 1994-08-22 | 1994-08-22 | 相変化型光ディスク媒体およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6196704A JPH0863787A (ja) | 1994-08-22 | 1994-08-22 | 相変化型光ディスク媒体およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0863787A true JPH0863787A (ja) | 1996-03-08 |
Family
ID=16362205
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6196704A Pending JPH0863787A (ja) | 1994-08-22 | 1994-08-22 | 相変化型光ディスク媒体およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0863787A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6582884B1 (en) * | 1997-06-19 | 2003-06-24 | Borden Chemical, Inc. | Coated optical disks |
-
1994
- 1994-08-22 JP JP6196704A patent/JPH0863787A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6582884B1 (en) * | 1997-06-19 | 2003-06-24 | Borden Chemical, Inc. | Coated optical disks |
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