JPH0863495A - 幾何拘束条件表示装置 - Google Patents
幾何拘束条件表示装置Info
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Abstract
体の移動を効率良く行い得る三次元モデルの幾何拘束条
件表示装置を提供すること。 【構成】 入力部2によって入力された幾何拘束条件
は、幾何拘束記憶処理部12aによって、一旦、データ
部4に格納される。幾何拘束表示データ処理部12c
は、このデータ4から読み出した個々の幾何拘束データ
から、幾何拘束表示用データを作成する。組み立て処理
部11は、立体形状作成部13により作成された立体形
状のデータを、幾何拘束データに基づいて変位させて、
三次元モデル表示用データを作成する。表示処理部3
は、三次元モデルを表示した上に、全ての幾何拘束条件
を表示する。
Description
元モデルを組み立てる際の各多次元図形相互間の幾何拘
束条件を表示する幾何拘束条件表示装置に関する。
モデルを組み立てるためには、三次元座標上の座標値を
直接指定して点,線,及び面を定義する手法を用いるの
が、最も簡便である。但し、この方法では、三次元モデ
ルを構成するパーツとしての立体同士の位置関係を容易
に変更することができない。そのため、従来より、立体
の幾何拘束条件を定義する手法が開発されてきている。
デルを構成するパーツとしての複数の立体を、三次元モ
デルを組み立てる空間の座標とは独立している三次元座
標を用いて、定義しておく。次に、このように定義した
立体のうち基準となる立体(以下、「基準立体」とい
う。)を、上述の空間内の任意の座標位置に、任意の方
向を向かせて配置する。そして、他の立体(以下、「被
拘束立体」という。)をこの空間内に配置する際には、
基準立体に対する複数個(通常3個以上)の幾何拘束条
件(“面と面とが重なり合う”,“線と線とが一致す
る”,等)を定めることにより、その位置決めを行うの
である。
る。図9は、三次元モデルを組み立てる空間内に、2個
の立体101,102が定義されている状態を示してい
る。いま、立体(直方体)101が基準立体であるとす
る。この場合、少なくとも立体101,102相互間の
距離と、各立体101,102を構成する面の関係を2
個定義すれば、立体(直方体)102の位置及び向きを
定めることができるのである。具体的には、例えば、
“立体101の面1Aと立体102の面2Aとは同一平
面に乗る”という関係,“立体101の面1Bと立体1
02の面2Bとは同一平面に乗る”という関係,及び
“立体101の面1Cと立体102の面2Cとの間の距
離は100である”という関係を定義すればよい。
いると、以下の利点が得られる。即ち、被拘束立体の位
置及び方向を定めるのに必要な最小限の幾何拘束条件の
うち何れか一個の幾何拘束条件を削除すると、被拘束立
体は基準立体に対して、1個の自由度を持つことにな
る。即ち、被拘束立体は、この自由度に依る方向に変位
可能となる。従って、この自由度の範囲内で新たな幾何
拘束条件を設定するだけで、立体相互間の新たな位置又
は姿勢を決めることができるのである。例えば、“立体
101の面1Aと立体102の面2Aとは平行平面であ
る”と定められていた当初の幾何拘束条件を“立体10
1の面1Aと立体102の面2Aとは同一平面に乗る”
という幾何拘束条件に変更する如くである。同様に、残
りの幾可拘束条件を任意に設定し直すことにより、被拘
束立体の位置及び方向を任意に決め直すことができるの
である。
うな幾何拘束条件を用いる従来の三次元CADシステム
においては、一旦必要最小限の幾何拘束条件が設定され
た後では、定性的な幾何拘束条件は、三次元CADシス
テムの画面上に表示されなかった。即ち、図10に示す
ように、「面と面との間の距離」のように寸法として表
現できる幾何拘束条件は表示されるのであるが、「面と
面とが重なり合う」,「線と線とが一致する」等の定性
的な幾何拘束条件は画面上に表示されなかったのであ
る。
を設定した後では、どのような幾何拘束条件が設定して
いるかを確認することができなかった。従って、幾何拘
束条件の設定後に、その設定されている幾何拘束条件の
うちの一部のみを選択して編集する,即ち、削除したり
変更したりすることができなかった。
おいて、一旦必要最小限の幾何拘束条件を設定した後に
設定した幾何拘束条件を(一部でも)変更する場合に
は、設定されている全ての幾何拘束条件を一度削除し、
もう一度(新たな内容で)幾何拘束条件を設定し直すと
いう作業が必要となっていた。
においては、幾何拘束条件の変更による立体の移動のた
めの作業の効率が悪いという問題があった。本発明は、
上記問題点に鑑み、幾何拘束条件の編集が容易であり、
もって多次元図形の移動を効率良く行い得る幾何拘束条
件表示装置を提供することを課題とする。
件表示装置は、原理図である図1に示すように、多次元
空間内に複数個の多次元図形(204)を配置する際に
前記複数の多次元図形の各要素相互間の位置を規制する
幾何拘束条件を表示する幾何拘束条件表示装置におい
て、複数個の前記多次元図形(204)を表示するため
の図形表示データを格納する第1の格納手段(200)
と、前記幾何拘束条件を格納する第2の格納手段(20
1)と、前記第1の格納手段(200)に格納された前
記複数個の図形表示データに基づいた複数個の多次元図
形(204)を前記第2の格納手段に格納された前記幾
何拘束条件によって定められる位置関係にて前記多次元
空間内に配置した状態を表示するとともに、表示された
前記多次元図形(204)を構成する前記各要素のうち
前記幾何拘束条件によって位置規制された要素とその拘
束の種類とを特定する表示を全幾何拘束条件に関して行
う表示手段(203)とを備えたことを特徴とする(請
求項1に対応)。以下、各構成要件について説明する。
ら第1の格納手段200及び第2の格納手段201は、
ディスク装置等の不揮発媒体であっても、CPUの主記
憶装置のような一時記憶用の揮発媒体で宛も良い。ま
た、第1の格納手段200及び第2の格納手段201
は、同一の装置内に構築されていても良いし、別体の装
置内に構築されていてもよい。
間内に存在し得る平面図形又は三次元空間内に存在し得
る立体図形である。この多次元図形は、表示手段によっ
て、それ自体の形状を変化させることなく、多次元空間
の任意の位置に且つ任意の方向を向いて配置される。
次元空間内に配置される複数の多次元図形の相互の位置
関係を規定する条件である。この場合、幾何拘束条件
は、一対の多次元図形相互間において規定されるように
定めることができる。このようにすれば、この一対の組
み合わせを数珠繋ぎに規定することで、3個以上の多次
元図形相互間の位置関係をも規定することができる。
る各要素,即ち、面,線,点,等が他の多次元図形の各
要素に対してどのような位置関係にあるかを定めるもの
である。この幾何拘束条件の具体例としては、“平面と
平面とが平行”,“平面と平面とが一致(平面又はその
延長面が他の平面と同一平面上に存在するというこ
と)”,“直線と平面とが一致”,“直線と直線とが平
行”,“直線と直線とが一致(直線と直線とが同軸上に
存在するということ)”,“点が面上に存在(点が平面
上に存在,点が円筒面上に存在,点が円錐面上に存在,
点が球面上に存在,点がトーラス面上に存在,等を含
む)”,“点が線上に存在(点が直線上に存在,点が円
弧状に存在,等を含む)”,“点と点とが一致”“回転
に対する自由度(立体が任意の角度で回転対称な形状の
場合、その図形の回転位置を具体的に決定しなくても、
その回転位置が確定しているものとみなすというこ
と)”,“平面と平面との距離”,“直線と直線との距
離”,“点と平面との距離”,“点と直線との距離”,
“点と点との距離”,“座標系相互の相対座標(各立体
が基準としている座標系同士の表示座標上での相対距
離)”,“座標系相互の相対角度(各立体が基準として
いる座標系同士の表示座標上での相対角度)”等が挙げ
られる。
力を行うディスプレイ装置と、このディスプレイ装置に
表示させるための画像データを作成するための処理部と
から構成することができる。
件に従った位置関係で多次元空間内に配置した状態を表
示する機能と、この幾何拘束条件が適用される各要素と
その拘束の種類とを特定する表示を行う機能とを、有し
ている。
束条件によって位置規制された一対の要素間を線で結ぶ
ようにしても良い(請求項5に対応)。このようにすれ
ば、幾何拘束条件が複雑に絡み合っている場合でも、容
易に各要素の特定を行うことができる。それ以外にも、
対応する要素間で同じ記号や数字を付するようにしても
良いし、同じ色を付するようにしても良い。
は、前記幾何拘束条件によって位置規制された要素上
に、その幾何拘束の種類に対応した記号又は数字を表示
するようにしても良い(請求項6に対応)。このように
すれば、拘束の種類を文字で特定しなくても、容易に拘
束の種類の表示を行うことができる。
複数の幾何拘束条件によって前記複数の多次元図形間の
位置関係が確定した場合には、前記幾何拘束条件によっ
て位置規制された要素とその拘束の種類とを特定する表
示を確定前とは異なった態様で行うように構成されても
良い(請求項7に対応)。このようにすれば、多次元図
形間の位置関係の確定が完了しているか否かが一目瞭然
で認識できるようになる。
よって位置規制された要素とその拘束の種類とを特定す
る表示の表示色を変えることが挙げられる(請求項8に
対応)また、複数個の多次元図形間の位置関係確定の前
においては前記幾何拘束条件によって位置規制された一
対の要素間を線で結ぶことによりそれら各要素の特定を
行うとともに、前記複数個の多次元図形間の位置関係確
定の後においては前記線を消去するようにするようにし
ても良い(請求項9に対応)。また、複数個の多次元図
形間の位置関係確定の前においては前記幾何拘束条件に
よって位置規制された一対の要素上にその幾何拘束の種
類に対応した記号又は数字を表示することにより拘束の
種類を特定する表示を行うとともに、複数の多次元図形
間の位置関係確定の後においては一方の要素上に表示さ
れている前記記号又は数字を消去するようにしても良い
(請求項10に対応)。
須構成要件に、以下の付加的構成要件を加えても、本発
明は成立可能である。
条件を入力する入力部と、この入力部によって入力され
た幾何拘束条件に従って、第2の格納手段に格納されて
いる幾何拘束条件を更新する幾何拘束編集処理部を備え
ても良い(請求項2に対応)。このようにすれば、幾何
拘束条件の任意の編集が可能になる。このような編集
は、本発明の必須の構成要件である表示手段によって、
全ての幾何拘束条件が表示されていることから可能にな
る。この際、入力部は、個々の幾何拘束条件毎に、その
入力を受け付けることができる。
する旨の入力を受けても良い。この場合には、幾何拘束
編集処理部は、特定された幾何拘束条件を前記第2の格
納手段内から削除するように更新する(請求項3に対
応)。
れている幾何拘束条件が更新された場合には、表示手段
は、更新後の幾何拘束条件に従って多次元図形の位置決
めをするとともに、更新後の幾何拘束条件によって位置
決めがなされる要素とその拘束の種類とを特定する表示
を行う(請求項4に対応)。
するための図形表示データを格納する。一方、第2の格
納手段は、幾何拘束条件を格納する。
は、表示手段に通知される。そして、表示手段は、通知
された図形表示データに基づいて多次元図形を多次元空
間内に配置した状態を表示する。
た場合には、表示手段は、多次元図形相互の位置決め
を、通知された幾何拘束条件に従って行う。即ち、各多
次元図形の構成要素同士の位置関係を、幾何拘束条件に
従って規制することにより、多次元図形の位置決めを行
う。
よって位置決めされたこれらの多次元図形の構成要素と
この拘束の種類とを特定する表示も行う。この特定する
表示は、全ての幾何拘束条件について行う。従って、表
示された多次元図形を見れば、どの構成要素にどのよう
な種類の幾何拘束が付されているのかが一目瞭然である
(請求項1乃至10の作用)。
この入力部により入力された幾何拘束条件に従って第2
の格納部に格納されている幾何拘束条件を更新する幾何
拘束編集処理部を設ければ、幾何拘束条件を任意に編集
することができる(請求項2乃至請求項4の作用)。
格納手段に格納されている幾何拘束条件によって確定さ
れた場合に、拘束される構成要素と拘束の種類との特定
表示を、確定前と違った態様によって行うようにすれ
ば、配置位置の確定があったか否かが一目瞭然となる
(請求項7乃至請求項10の作用)。
する。
実施例による幾何拘束条件表示装置を含む三次元CAD
システムの構成を示す機能ブロック図である。
と、この処理部1に各々接続された入力部2,表示処理
部3,及びデータ部4から構成されている。この処理部
1は、三次元CADシステム全体の制御を行うととも
に、表示すべき三次元モデルを作成する構成部である。
また、入力部2は、処理部1に対してデータを入力する
構成部である。また、表示処理部3は、処理部1にて作
成された三次元モデルを表示する構成部である。また、
データ部4は、処理部1にて三次元モデルを作成するの
に用いられるデータを格納しておく構成部である。
成されており、操作者が表示を希望する三次元モデルを
表示するための諸データを処理部1に入力する機能を有
している。
段としての幾何拘束データ格納部4aと第2の格納手段
としての形状データ格納部4bとから構成されている。
この形状データ格納部4bは、三次元モデルを構成する
各立体の形状を規定するための立体形状データを格納す
る。個々の立体についての立体形状データは、面(要素
A)についてのデータと線(要素B)についてのデータ
とに分離されて格納される。
体相互間の位置関係を規定する幾何拘束条件を格納す
る。個々の幾何拘束条件は、拘束種類と利用要素列(及
び距離)とに分離されて格納される。この拘束種類と
は、具体的には、以下に掲げるもの等である。即ち、
“平面と平面とが平行”,“平面と平面とが一致(平面
又はその延長面が他の平面と同一平面上に存在するとい
うこと)”,“直線と平面とが一致”,“直線と直線と
が平行”,“直線と直線とが一致(直線と直線とが同軸
上に存在するということ)”,“点が面上に存在(点が
平面上に存在,点が円筒面上に存在,点が円錐面上に存
在,点が球面上に存在,点がトーラス面上に存在,等を
含む)”,“点が線上に存在(点が直線上に存在,点が
円弧状に存在,等を含む)”,“点と点とが一致”“回
転に対する自由度(立体が任意の角度で回転対称な形状
の場合、その図形の回転位置を具体的に決定しなくて
も、その回転位置が確定しているものとみなすというこ
と)”,“平面と平面との距離”,“直線と直線との距
離”,“点と平面との距離”,“点と直線との距離”,
“点と点との距離”,“座標系相互の相対座標(各立体
が基準としている座標系同士の表示座標上での相対距
離)”,“座標系相互の相対角度(各立体が基準として
いる座標系同士の表示座標上での相対角度)”等であ
る。利用要素列とは、対応する拘束種類によって特定さ
れた幾何拘束条件が実際に適用される要素(面,線,
点,座標,等)の組み合わせを、具体的に特定するもの
である。
算装置)10と、このCPU1に接続されている組み立
て処理部11と、この組み立て処理部11に接続されて
いる幾何拘束条件作成部12及び立体形状作成部13と
から、構成されている。これら組み立て処理部11,幾
何拘束データ作成部12,及び立体形状作成部13は、
実際には、これらの機能を実現させるためのプログラム
を格納するメモリ(RAM)から構成される。CPU1
0は、これらメモリに格納されているプログラムを実行
して、各機能を実現させる装置である。また、CPU1
0は、オペレーションシステム(OS)による制御の
下、入力部2,表示処理部3,及びデータ部4との出入
力処理を実行する。
力されたデータに基づいて、三次元モデルを構成するパ
ーツとしての立体(立方体,直方体,円柱,球、等)を
表示するための立体形状データを作成する。この立体形
状データを作成する際には、三次元モデルを作成するた
めの表示座標系とは独立した座標系を基準として、この
データを作成する。
り入力されたデータに基づいて、立体形状作成部13に
より作成した立体の相互位置関係を規定する幾何拘束条
件を作成するとともに、この幾何拘束条件を画面上に表
示するための幾何拘束表示データを作成する。更に詳し
く述べると、幾何拘束条件作成部12内には、幾何拘束
記憶処理部12a,幾何拘束編集処理部12b,及び幾
何拘束表示データ処理部12cが含まれている。
集処理部12bにおいて作成された幾何拘束条件をデー
タ部4の幾何拘束データ格納部4aに格納したり、デー
タ部4に格納されている幾何拘束データを読み出す処理
を行う。
入力されたデータから幾何拘束条件を作成したり、幾何
拘束記憶処理部12aによってデータ部4の幾何拘束デ
ータ格納部4aから読み出された幾何拘束条件を削除し
たり、変更したり、追加する編集を行う。
拘束編集処理部12bによって編集された幾何拘束条件
に基づいて、この幾何拘束条件を視覚的に表示するため
の幾何拘束表示データを作成する。この幾何拘束表示デ
ータに基づく幾何拘束条件の表示例を、図6に示す。こ
の図6から明らかなように、幾何拘束条件の表示は、拘
束の種類を示すパターン(記号又は数字)と利用要素列
を特定する直線とによってなされる。
三角形は、“面と面とが一致”という幾何拘束条件が適
用される面を示している。そして、この黒塗りの三角形
を結ぶ直線(結合線)は、この“面と面とが一致”とい
う幾何拘束条件によって相互に位置決めがなされる要素
(面)の組み合わせを指示するものである。同様に、図
6(c〜d)に示す黒塗りの四角形は、“面と面とが垂
直”という幾何拘束条件が適用される面を示し、それら
黒塗りの四角形を結ぶ直線は、その幾何拘束条件によっ
て相互に位置決めされる要素(面)の組み合わせを示し
ている。一方、図6(a,c,d)に示す数字が付され
た矢印付き結線は、距離に関する幾何拘束条件が適用さ
れる面の組み合わせを示している。そして、その数字
(100,50)が矢印によって示される要素(面)相
互間の距離を示しているのである。但し、図6(c)に
示されるのは未だ表示データの組み立て(立体の配置位
置の確定)が行われていない状態であるので、幾何拘束
条件の表示内容と実際の立体の配置状態とは一致してい
ない。
は、幾何拘束編集処理部12bによって幾何拘束条件が
削除,変更,又は追加されるのに合わせて、幾何拘束表
示データを、削除,変更,又は追加する。また、幾何拘
束表示データ処理部12cは、組立処理部11における
組立処理の結果如何に応じて、幾何拘束条件の表示形態
を変化させる。
3にて作成された各立体を規定するための立体形状デー
タに基づいて、各立体を表示するための立体表示データ
を作成する。そして、組み立て処理部11は、各立体表
示データを幾何拘束編集処理部12bにて作成された幾
何拘束条件に従って表示空間内で変位させて、三次元モ
デルを表示するための三次元モデル表示データに組み立
てる演算を実行する。組み立て処理部11は、この演算
を実行することにより、複数の立体間の相対位置関係を
確定する。演算実行の際には、各立体相互の位置関係を
確定するのに必要な最小限の幾何拘束条件が入力されて
いることが必要である。なお、組み立て処理部11は、
必要最小限の幾何拘束条件が入力されて組み立てが行わ
れる前においては、立体形状データを表示空間内の任意
の位置(以前に三次元モデル表示データの組み立てが行
われたが、その後一部の幾何拘束条件が削除された場合
には、そのままの位置)に配置するように、立体表示デ
ータを作成する。
にして組み立てた三次元モデル表示データ(立体表示デ
ータ)に、幾何拘束表示データ処理部12cにて作成さ
れた幾何拘束表示データを付加する。
備えている。そして、組み立て処理部11によって組み
立てられた三次元モデル表示データ(立体表示データ)
に基づいて、このディスプレイ装置3aに三次元モデル
を表示するとともに、幾何拘束表示データに基づいて、
幾何拘束表示を行う処理を実行する。
示処理部3とにより、表示手段が構成される。 〔三次元CADシステムの制御内容〕次に、処理部1及
び表示処理部3において実行される制御の内容を、図3
乃至図5のフローチャートに基づいて説明する。
のに必要な最低限の幾何拘束条件の入力が完了するとと
もに、それらの配置位置を確定するための組立演算が完
了する前において実行される処理を示している。
幾何拘束条件の入力がある度に,及び、幾何拘束条件編
集用のデータ入力がある度に、実行される。そして、最
初のステップS101において、幾何拘束条件編集処理
部12bは、入力された幾何拘束条件に基づいて、幾何
拘束データ(拘束の種類及び利用要素列(並びに距
離))を作成する。そして、幾何拘束記憶処理部12a
は、作成された幾何拘束データを、データ部4の幾何拘
束データ格納部4aに格納する。なお、入力部1から幾
何拘束条件を削除する旨のデータ入力があった場合に
は、幾何拘束記憶処理部12aは、幾何拘束データ格納
部4aに格納されている幾何拘束データを削除する。
て処理部11は、立体表示データを作成する。但し、以
前に三次元モデル表示用データの組み立てが行われた後
に一部の幾何拘束条件が削除された場合には、各立体の
位置関係をそのままにして、立体表示データを作成す
る。
束表示データ処理部12cは、幾何拘束の表示用データ
を作成する。以上のようにして幾何拘束の表示用データ
及び立体表示データが作成された後に、表示処理部3
は、作成された立体表示データに基づいて各立体をディ
スプレイ3aに表示する。それとともに、表示処理部3
は、作成された幾何拘束の表示用データに基づいて、表
示されている三次元モデルに幾何拘束の表示(パターン
及び結合線)を追加表示する。そして、以上の一連の処
理を終了する。
のに必要な最低限の幾何拘束条件の入力が完了した後に
おいて、それらの配置位置を確定するために実行される
処理を示している。
決定指示の入力があると、実行される。そして、最初の
ステップS201において、組み立て処理部11は、デ
ータ部4の幾何拘束データ格納部4aに格納されている
幾何拘束データと形状データ格納部4bに格納されてい
る形状データとに基づいて、三次元モデル表示用のデー
タの組み立て処理を実行する。
は、ステップS202において、組み立て完了時用の幾
何拘束の表示用データを作成する。以上のようにして幾
何拘束の表示用データ及び三次元モデル表示用データが
作成された後のステップS203において、表示処理部
3は、ディスプレイ3a上に幾何拘束データを表示中で
あるかどうかをチェックする。
判断した場合には、ステップS204において、現在表
示中の幾何拘束表示を削除する。そして、処理をステッ
プS205に進める。
タを表示中でないと判定した場合には、ステップS20
4をスキップして直接処理をステップS205に進め
る。ステップS205において、表示処理部3は、ステ
ップS202にて新規に作成した幾何拘束表示データを
表示する。そして、以上の一連の処理を終了する。
4のステップS202において幾何拘束表示データ処理
部12cが実行する幾何拘束の表示用データ作成処理の
サブルーチンを示している。このサブルーチンでは、最
初にステップS301において、記憶部4の幾何拘束デ
ータ格納部4aから未表示の幾何拘束データを一つ取り
出す。
ップS301にて取り出した幾何拘束データの拘束の種
類を判定する。次に、ステップS303では、ステップ
S302にて判定した拘束の種類に対応した利用表示パ
ターン(記号又は数字)を確定する。
301にて取り出した幾何拘束データの利用要素の種類
を判定する。即ち、この幾何拘束によって拘束される要
素が面であるのか、線であるのか、若しくは点であるの
かを判定する。この判定は、幾何拘束の種類を分析する
ことにより行う。
テップS305において、対応する利用要素列から面デ
ータを獲得する。また、利用要素が線である場合には、
ステップS306において、対応する利用要素列から線
データを獲得する。また、利用要素列が点データである
場合には、ステップS307において、対応する利用要
素列から点データを獲得する。なお、幾何拘束の種類が
距離に関するものである場合には、これらのステップに
おいて、対応する距離のデータも獲得する。
部11によって組み立て処理が完了しているかどうかを
判定する。このサブルーチンが図3のステップS103
から呼び出された場合には、三次元モデル表示データの
組立は完了していないので、処理をステップS309に
進める。これに対して、このサブルーチンが図4のステ
ップS202から呼び出された場合には、ステップS2
01にて三次元モデル表示データの組み立ては完了して
いるので、処理をステップS310に進める。
束の表示データの作成を行う。即ち、全ての幾何拘束条
件について、パターン(記号又は数字)及び結合線の表
示を行う。具体的に述べると、定性的な幾何拘束の場合
には、ステップS305乃至ステップS307の何れか
にて獲得した一対の利用要素の表示位置にステップS3
03にて確定した表示パターン(記号)を表示するとと
もに、それらの間を結ぶ結合線を表示するデータを作成
するのである。また、距離に関する幾何拘束の場合に
は、ステップS305乃至ステップS307の何れかに
おいて獲得した一対の利用要素を結ぶ矢印付結合線を表
示するとともに、距離を数字で表示するデータを作成す
るのである。
幾何拘束の表示データの作成を行う。即ち、ステップS
309にて作成される表示データとは異なった形態にて
幾何拘束条件を表示するための表示データを作成する。
具体的に述べると、図7に示すように、定性的な幾何拘
束の場合には、ステップS305乃至ステップS307
の何れかにて獲得した被拘束立体の利用要素の表示位置
にステップS303にて確定した表示パターン(図形)
のみを表示するデータを作成するのである。また、距離
に関する幾何拘束の場合には、ステップS309による
のと同様に、ステップS305乃至ステップS307の
何れかにおいて獲得した一対の利用要素を結ぶ矢印付結
合線を表示するとともに、距離を数字で表示するデータ
を作成するのである。
了時用の表示データとしては、図8に示すような表示を
するものでも良い。具体的に述べると、定性的な幾何拘
束の場合には、ステップS309にて作成した表示デー
タと同じ表示パターン及び結合線を、それらとは異なる
色によって表示するデータを作成するのである。また、
距離に関する幾何拘束の場合には、ステップS309に
よるのと同様に、ステップS305乃至ステップS30
7の何れかにおいて獲得した一対の利用要素を結ぶ矢印
付結合線を表示するとともに、距離を数字で表示するデ
ータを作成するのである。
実行した後、処理はステップS311に進む。このステ
ップS311では、データ部4の幾何拘束データ格納部
4aに未表示の幾何拘束データがあるかどうかを判定す
る。このサブルーチンが図3のステップS103により
呼び出された場合には、未表示の幾何拘束データはあり
得ないので、このサブルーチンを終了して元の処理位置
にリターンする。一方、このサブルーチンが図4のステ
ップS202により呼び出された場合には、未表示の幾
何拘束データがあり得るので、処理をステップS301
に戻す。そして、ステップS301からステップS31
1までのループを繰り返した結果、未表示の幾何拘束デ
ータが無くなった場合には、このサブルーチンを終了し
て元の処理位置にリターンする。 <実施例の作用> 〔組み立て完了前における表示〕本実施例による幾何拘
束表示装置によれば、幾何拘束条件の編集は以下のよう
にして行われる。いま、図7(a)に示すように、直方
体を表示する基準立体101と直方体を表示する被拘束
立体102とが作成されているとする。そして、“立体
101の面1Aと立体102の面2Aとが一致”という
幾何拘束条件(拘束A),“立体101の面1Bと立体
102の面2Bとが一致”という幾何拘束条件(拘束
C),及び“立体101の面1Cと立体102の面2C
との距離が100”という幾何拘束条件(拘束D)を入
力部2から入力すると、図7(a)に示すような幾何拘
束条件の表示がディスプレイ3a上においてなされる。
図7(a)は、三次元モデル表示用のデータ組み立て完
了前の状態を示している。従って、全ての幾何拘束条件
の表示が行われている。 〔組み立て完了後における表示〕この状態において、組
み立て決定指示が入力部2から入力されて、三次元モデ
ル表示用のデータ組み立て計算が完了すると、図7
(b)に示す様な組み立て完了時用の幾何拘束条件表示
がなされる。即ち、定性的拘束である拘束A及び拘束C
において利用要素の組み合わせを示している結合線の表
示が消去される。それと同時に、拘束A及び拘束Cにお
いて基準立体101側の利用要素及び拘束の種類を示し
ている表示パターン(黒塗りの三角形)が消去される。
デル表示用データの組み立て完了(立体の相互位置関係
の確定)前後において幾何拘束の表示方法が変更される
ので、組み立てが完了しているのか否かが一目瞭然であ
る。しかも、組み立て完了後においても、幾何拘束の種
類は被拘束立体102に付された表示パターンから特定
できる。さらに、表示パターンが付されている被拘束立
体102上の利用要素の位置と幾何拘束の種類とから、
基準立体101上の用要素の位置も推測することが可能
である。従って、組み立て完了の前後に拘わらず、全て
の幾何拘束条件を確認することができ、その編集を行う
ことができる。
示が図8に従ってなされる場合には、図8(b)に示す
様な組み立て完了時用の幾何拘束条件表示がなされる。
即ち、定性的拘束である拘束A及び拘束Bにおける幾何
拘束表示(表示パターン(黒塗りの三角形)及び結合
線)が、組み立て完了前(図8(a)参照)とは異なっ
た色によってなされる。このようにした場合には、組み
立てが完了しているのか否かが一目瞭然でありながら、
組み立て完了後であっても幾何拘束条件を完全に認識す
ることができる。従って、幾何拘束条件の編集を容易に
行うことができる。 〔幾何拘束条件の編集〕次に、本実施例において幾何拘
束条件の編集をする際の手順を説明する。なお、本実施
例においては、三次元モデル表示用データの組み立て完
了の有無如何に拘わらず、幾何拘束条件の編集が可能で
ある。図6は、組み立て完了後において幾何拘束条件を
編集する際の状態を示している。
く、拘束A,拘束C,及び拘束Dの各幾何拘束条件を入
力した状態を示している。この状態から、被拘束立体1
02を反時計方向に回転させるとともに、立体101,
102相互間の距離を50に縮める編集を行うとする。
に表示されている幾何拘束条件表示を観察することによ
り、各幾何拘束条件のうち拘束A及び拘束Dが邪魔であ
ることが理解される。従って、入力部2を介して、拘束
A及び拘束Dを削除する旨を入力する。
とにより、データ部4の幾何拘束データ4a格納部4a
から拘束A及び拘束Dに関する幾何拘束データが削除さ
れる。従って、ステップS103においては、拘束A及
び拘束Dの幾何拘束表示が除外された幾何拘束データが
作成される。その結果、図6(b)に示すように、ディ
スプレイ3a上から拘束Aの幾何拘束表示及び拘束Dの
幾何拘束表示が消去される。また、残った拘束Cの幾何
拘束表示は、組み立て前用の態様になる。
に、新たに、“立体101の面1Aと立体102の面2
Aとが垂直”という幾何拘束条件(拘束B)を、入力部
2を介して入力する。同時に、被拘束立体102を基準
立体101に近づけさせるために、“立体101の面1
Cと立体102の面2Aとの距離が50”という幾何拘
束条件(拘束D’)を、入力部2を介して入力する。そ
の結果、ステップS103が実行されることにより、図
6(c)に示すように、幾何拘束条件が適用される要素
相互間に幾何拘束表示(拘束B,拘束D’)が表示され
る。但し、この時点では、組み立てがなされていないの
で、幾何拘束表示の態様が組み立て前用のものであり、
その幾何拘束の内容と実際の立体の配置位置は一致して
いない。
ステップS201が実行されることにより、立体102
の配置位置が、図6(c)に示すように変化する。即
ち、被拘束立体102は、“立体101の面1Bと立体
102の面2Bとが一致”という条件(拘束C)を満た
しつつ、この面2Bが存在する面内で反時計方向に90
度回転する。それとともに、相対する面(面1C,面2
A)の相対距離が50になるように、立体102は、立
体101に向けて接近する。
後に、更に編集が必要であれば、編集を続行することも
可能である。
において多次元モデルを表示する場合において、付加さ
れている幾何拘束条件を画面上で容易に確認することが
できる。従って、表示されている幾何拘束条件の各々
を、単独に指定して編集を行うことができる。よって、
幾何拘束条件の編集が容易となり、立体の移動を効率良
く行うことができるようになる。
ち、組み立て完了部分と未完了部分とを異なった態様に
て表示するようにすれば、この組み立て完了部分と未完
了部分とを図面上で容易に確認することができる。その
ため、確認作業の時間短縮を図ることができる。
何拘束条件表示装置が含まれる三次元CADシステムの
構成を示すブロック図
フローチャート
を示すフローチャート
S202において実行される表示データ作成処理サブル
ーチンの内容を示すフローチャート
おける幾何拘束条件の表示態様変化の説明図。
おける幾何拘束条件の表示態様変化の説明図。
明図
Claims (10)
- 【請求項1】多次元空間内に複数個の多次元図形を配置
する際に前記複数の多次元図形の各要素相互間の位置を
規制する幾何拘束条件を表示する幾何拘束条件表示装置
において、 複数個の前記多次元図形を表示するための図形表示デー
タを格納する第1の格納手段と、 前記幾何拘束条件を格納する第2の格納手段と、 前記第1の格納手段に格納された前記複数個の図形表示
データに基づいた複数個の多次元図形を前記第2の格納
手段に格納された前記幾何拘束条件によって定められる
位置関係にて前記多次元空間内に配置した状態を表示す
るとともに、表示された前記多次元図形を構成する前記
各要素のうち前記幾何拘束条件によって位置規制された
要素とその拘束の種類とを特定する表示を全幾何拘束条
件に関して行う表示手段とを備えたことを特徴とする幾
何拘束条件表示装置 - 【請求項2】前記幾何拘束条件を入力する入力部と、 前記入力部によって入力された幾何拘束条件に従って、
前記第2の格納手段に格納されている前記幾何拘束条件
を更新する幾何拘束編集処理部を更に備えたことを特徴
とする請求項1記載の幾何拘束条件表示装置。 - 【請求項3】前記入力部は、特定の幾何拘束条件を削除
する旨の入力を受けることが可能であり、 前記幾何拘束編集処理部は、前記入力部が前記幾何拘束
条件を削除する旨の入力を行った場合には、特定された
幾何拘束条件を前記第2の格納手段内から削除すること
を特徴とする請求項2記載の幾何拘束条件表示装置。 - 【請求項4】前記表示手段は、前記第2の格納手段に格
納されている前記幾何拘束条件が前記幾何拘束編集処理
部によって更新された場合には、前記更新後の幾何拘束
条件に従って前記複数個の多次元図形間の位置関係を定
めるとともに、前記更新後の幾何拘束条件によって位置
規制された要素とその拘束の種類とを特定する表示を行
うことを特徴とする請求項2又は3記載の幾何拘束条件
表示装置。 - 【請求項5】前記表示手段は、前記幾何拘束条件によっ
て位置規制された一対の要素間を線で結ぶことにより、
それら各要素の特定を行うことを特徴とする請求項1記
載の幾何拘束条件表示装置。 - 【請求項6】前記表示手段は、前記幾何拘束条件によっ
て位置規制された要素上に、その幾何拘束の種類に対応
した記号又は数字を表示することにより、拘束の種類を
特定する表示を行うことを特徴とする請求項5記載の幾
何拘束条件表示装置。 - 【請求項7】前記表示手段は、前記第2の格納手段に格
納された前記複数の幾何拘束条件によって前記複数個の
多次元図形間の位置関係が確定した場合には、前記幾何
拘束条件によって位置規制された要素とその拘束の種類
とを特定する表示を確定前とは異なった態様で行うこと
を特徴とする請求項1記載の幾何拘束条件表示装置。 - 【請求項8】前記表示手段は、前記複数個の多次元図形
の位置関係確定の前後で、前記幾何拘束条件によって位
置規制された要素とその拘束の種類とを特定する表示の
表示色を変えることを特徴とする請求項7記載の幾何拘
束条件表示装置。 - 【請求項9】前記表示手段は、前記複数個の多次元図形
間の位置関係確定の前においては前記幾何拘束条件によ
って位置規制された一対の要素間を線で結ぶことにより
それら各要素の特定を行うとともに、前記複数個の多次
元図形間の位置関係確定の後においては前記線を消去す
ることを特徴とする請求項8記載の幾何拘束条件表示装
置。 - 【請求項10】前記表示手段は、前記複数個の多次元図
形間の位置関係確定の前においては前記幾何拘束条件に
よって位置決めがなされる一対の要素上にその幾何拘束
の種類に対応した記号又は数字を表示することにより拘
束の種類を特定する表示を行うとともに、前記複数個の
多次元図形の位置関係確定の後においては一方の要素上
に表示されている前記記号又は数字を消去することを特
徴とする請求項8記載の幾何拘束条件表示装置。
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