JPH0862989A - 湿式現像装置 - Google Patents

湿式現像装置

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JPH0862989A
JPH0862989A JP20219194A JP20219194A JPH0862989A JP H0862989 A JPH0862989 A JP H0862989A JP 20219194 A JP20219194 A JP 20219194A JP 20219194 A JP20219194 A JP 20219194A JP H0862989 A JPH0862989 A JP H0862989A
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JP
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photoconductor
removing member
drum
protective film
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Application number
JP20219194A
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English (en)
Inventor
Akizo Shimomura
彰三 下村
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 感光体と余剰現像剤の除去部材であるスクイ
ズローラとの間の間隙の精度を簡単な構成により高めて
溶剤付着量の増加を抑え、かつ溶剤ガス濃度も低減でき
る湿式現像装置を提供すること。 【構成】 感光体11に有する感光体保護膜11Aに現
像剤除去部材14を当接させた状態に維持し、一旦、こ
の状態で感光体保護膜11Aを抜き取ることにより、感
光体保護膜11Aの厚さを基準とした感光体11と現像
剤除去部材14との間の間隙を設定する。これにより、
感光体11側に段付部等を形成することなく感光体保護
膜11Aの厚さを利用して画像部に付着した現像剤を剥
ぎ取ることがなく、かつ、必要最低限の現像剤を担持で
きる間隙を正確に設定することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、湿式現像装置に関し、
さらに詳しくは、感光体上に残留している余剰現像剤を
除去するための構成に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、複写機、プリンタあるいはファ
クシミリ装置等の画像形成装置においては、電子写真方
式を用いて画像形成を行なうものがある。電子写真方式
によって画像形成を行なう場合には、表面に光導電性層
を有する感光体が用いられ、この感光体に対して帯電工
程、露光工程、現像工程および転写工程がそれぞれ実行
され、転写紙等の記録媒体に対して可視像処理された画
像が転写されるようになっている。上記各工程におい
て、現像工程では、溶剤中に樹脂製トナ−を分散させた
液体現像剤を用いる湿式現像装置を用いる場合がある。
いま、湿式現像装置を用いた画像形成装置の一例を図5
において説明すると、次のとおりである。感光体1は、
ドラム状に構成されており(以下、感光体ドラムとい
う)、図示矢印方向に回転することができるようになっ
ている。感光体ドラム1の周囲には、その回転方向に沿
って、帯電工程を実行するための帯電装置2、露光工程
を実行するための露光装置(この詳細は示さないが、図
において露光光の入射状態が矢印によって示されてい
る)、現像工程を実行するための現像装置3、転写工程
を実行するための転写装置4およびクリ−ニング工程を
実行するためのクリ−ニング装置5がそれぞれ配置され
ている。
【0003】このような構成を備えた画像形成装置で
は、帯電装置2により一様帯電によって感光体ドラム1
の表面が例えば、正帯電とされるとともに、イレ−サ2
Aにより非画像部に相当する地肌部の電荷が除去され
る。帯電工程を終了した感光体ドラム1は、露光工程に
よって原稿像に応じた静電潜像が形成され、この静電潜
像が現像装置3により可視像処理される。
【0004】現像装置3は、感光体ドラム1の周方向に
沿って近接させて配置された2個の回転可能な現像ロ−
ラ3A、3Bと、感光体ドラム1の回転方向における現
像ロ−ラの下流側において感光体ドラム1に当接して設
けられて現像ロ−ラとは逆方向に回転可能なスクイズロ
−ラ3Cとを備えている。現像装置3では、現像ロ−ラ
3Aに対して、図示しない液体現像剤の供給部から延長
された供給パイプ3Dによって現像剤が供給され、現像
ロ−ラ3A、3Bの周面に現像剤が担持される。現像剤
は、溶剤中に分散しているトナ−が静電潜像からの静電
気力により吸着され、潜像を可視像化する。
【0005】現像ロ−ラ3A、3Bとの対向部を通過し
た感光体ドラム1の表面には、余剰現像剤が残留してい
るので、この現像剤がスクイズロ−ラ3Cによって除去
される。また、スクイズロ−ラ3C上に堆積した余剰現
像剤は、スクイズロ−ラ3Cの周面に接触しているスク
レ−パ3Eにより掻き取られるようになっている。
【0006】現像工程において可視像処理された画像を
担持している感光体ドラム1は、転写装置4により転写
紙等の記録媒体Sに対して画像が静電転写される。転写
工程を終了した感光体ドラム1は、クリ−ニング装置5
によって、残留電荷および残留現像剤をそれぞれ除去さ
れて再度、帯電工程に向け移動する。
【0007】現像装置3に備えられているスクイズロ−
ラ3Cは、感光体ドラム1の表面との間に僅かな隙間が
設けられるように位置決めされている。これにより、画
像部でのトナ−を排除することなく余剰現像剤の除去が
できるようになっている。このため、従来では、上記し
た隙間を設けた状態で感光体ドラム1に対するスクイズ
ロ−ラ3Cの設置構造として、図6に示す構造が提案さ
れている。同図においてスクイズロ−ラ3Cは、図6
(A)に示すように、回転軸3C1の両端に樹脂製ブッ
シュ3C2を嵌め込み、この樹脂製ブッシュ3C2を軸
受3C3に嵌合させるようになっている。軸受3C3の
外径は、スクイズロ−ラ3Cの外径よりも大きく設定さ
れている。これにより、図6(B)に示すように、軸受
3C3が自らの外周面を感光体ドラム1の表面に当接す
るように配置されると、上記外径の差が感光体ドラム1
の表面とスクイズロ−ラ3Cとの間の隙間(δ)として
設定されることになる。このような軸受3C3の外周面
が当接する感光体ドラム1の軸方向両端の外表面は、上
記隙間分に相当する厚さを以て、例えば、ハ−ドアルマ
イト処理が施され、上記隙間の設定とともに硬度を確保
するようになっている。
【0008】このように、感光体ドラムに対向する現像
部材の周面と感光体ドラムの周面との間に間隙を設定す
るための構成としては、例えば、実公昭59ー1111
号公報、実開昭60ー145456号公報あるいは実開
平3ー67355号公報に記載された構成がある。これ
ら各公報に記載された構成は、現像部材のひとつである
現像ローラあるいはスクイズローラと感光体ドラムとの
周面間に隙間を設けるために、上記隙間に相当する位置
にスペサ部材を介在させている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した各構
成においては、隙間(δ)が、その隙間を設定するため
に形成されている構造の加工精度や組み立て精度によっ
て一定しないという問題があった。例えば、図6に示し
た構成の場合には、感光体ドラム表面でのハードアルマ
イト処理層と光導電性層との段差精度が45±16μ
m、スクイズローラ3Cと軸受3C3との組み立て精度
によるスクイズローラ表面の段差精度が100±10μ
mであるとすると、隙間(δ)は、55±26μm(2
9〜81μm)の範囲でバラツキが生じる。このため、
隙間に付着する溶剤の量が一定せず、余剰溶剤の量が多
くなることもあり、この場合には、溶剤から発生するガ
ス濃度が高くなるという問題があった。ちなみに、複写
機の場合での白ベタが像を形成したときのガス濃度に関
し、上記した隙間寸法での溶剤ガス濃度を測定したとこ
ろ、以下の結果が得られた。δ=29μmでは、20m
g/A4、δ=81μmでは、190mg/A4であ
る。このように、隙間の大きさに応じて溶剤ガス濃度は
高くなり、結果として、溶剤消費量の増加や溶剤ガス濃
度の上昇による環境汚染を招く等の問題が生じる。な
お、このような結果は、連続複写を行なえばさらに溶剤
ガス濃度が高くなり、上記した問題が顕著となる。
【0010】本発明の目的は、このような問題に鑑み、
感光体と余剰現像剤の除去部材であるスクイズローラと
の間の間隙の精度を簡単な構成により高めて溶剤付着量
の増加を抑え、かつ溶剤ガス濃度も低減できる湿式現像
装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、感光体上に担持されている
静電潜像を湿式現像剤により可視像処理し、その処理
後、感光体上に残留する余剰現像剤を除去するための現
像剤除去部材を備えた湿式現像装置において、上記感光
体は、傷防止のための感光体保護膜を全周面に有し、上
記現像剤除去部材は、上記感光体保護膜に表面を当接さ
せた状態で設置され、設置後、上記感光体保護膜が除去
されることにより上記感光体表面との間に隙間が設定さ
れることを特徴としている。
【0012】請求項2記載の発明は、請求項1記載の湿
式現像装置において、上記感光体保護膜は、紙または樹
脂製フィルムによって構成されていることを特徴として
いる。
【0013】請求項3記載の発明は、請求項1記載の湿
式現像装置において、上記現像剤除去部材は、上記感光
体の表面に対して全面的に非接触状態にて設置されてい
ることを特徴としている。
【0014】請求項4記載の発明は、請求項1記載の湿
式現像装置において、上記感光体保護膜は、30μm以
上40μm以下の厚さに設定されていることを特徴とし
ている。
【0015】請求項5記載の発明は、請求項1記載の湿
式現像装置において、上記感光体はドラム上部材によっ
て構成され、上記現像剤除去部材はローラ部材によって
構成され、上記現像剤除去部材には、その表面に当接す
る現像剤掻き取り部材が備えられ、上記掻き取り部材
は、上記ドラム状感光体の中心と上記ローラ状現像剤除
去部材の中心とを結んだ線に対して垂直な方向から上記
現像剤除去部材の表面に当接していることを特徴として
いる。
【0016】請求項6記載の発明は、請求項1記載の湿
式現像装置において、上記感光体はドラム上部材によっ
て構成され、上記現像剤除去部材はローラ部材によって
構成され、上記現像剤除去部材には、その表面に当接す
る現像剤掻き取り部材が備えられ、上記掻き取り部材
は、上記現像剤除去部材が感光体に向けて変位する方向
以外の方向で相対位置にそれぞれ同じ圧力を以て当接し
ていることを特徴としている。
【0017】
【作用】請求項1記載の発明では、感光体と現像剤除去
部材との表面間には、感光体の全周面に設けられている
感光体保護膜の厚さを基準とした隙間が形成される。
【0018】請求項2記載の発明では、感光体保護膜が
低コストのもので賄うことができる。
【0019】請求項3記載の発明では、感光体と現像剤
除去部材とが全面的に接触しないことにより現像剤の推
積部をなくすことができる。
【0020】請求項4記載の発明では、感光体上の潜像
に吸着されているトナーを削り取るような事態が防がれ
る。
【0021】請求項5記載の発明では、感光体に向けた
現像剤除去部材の押圧力が作用しない。
【0022】請求項6記載の発明では、感光体に向けた
現像剤除去部材の進行が阻止できるとともに、相対位置
で現像剤が掻き取られる。
【0023】
【実施例】以下、図に示した実施例に基づいて本発明の
詳細を説明する。図1は、本発明による湿式現像装置の
要部を示す模式図であり、同図において、湿式現像装置
10は、現像装置本体10A内において、ドラム状の感
光体(以下、感光体ドラムという)11の回転方向(矢
印で示す方向)に沿って、並列された一対の現像ローラ
12、13と、現像剤除去部材14とを備えている。現
像ローラ12、13は、感光体ドラム11の周面との間
に液体現像剤を通過させるに足る隙間を設定されて配置
されている。また、これら現像ローラ12、13の周面
には、感光体ドラム11との対向部を通過した周面に接
触する現像ローラスクレーパ15が設けられ、現像ロー
ラ12、13上に残留している余剰現像剤を掻き取るよ
うになっている。
【0024】現像剤除去部材14は、ローラ状をなすス
クイズローラ(以下、スクイズローラ14という)によ
って構成されており、その回転軸の両端が図2に示す取
付けブラケット16によって回転自在に支持されてい
る。取付けブラケット16は、スクイズローラ14の軸
方向長さに相当する長さが設定された基部を有する平面
視形状がコ字状に形成された部材であり、折り曲げ部に
形成された開口に図示しない軸受けが装着されている。
上記した回転軸は、この軸受けに挿入されて回転自在に
支持されている。回転軸の一方は、図示しない回転駆動
部に連結されて感光体ドラム11と等速を以て回転でき
るようになっている。取付けブラケット16の折り曲げ
片には、図2に示すように、ネジ孔16Aが形成されて
おり、そして、取付けブラケット16の基部には、引張
りバネ17の延長方向一端が掛けられている。この引張
バネ17は、その延長方向他端が現像装置本体10Aに
固定されているスクレーパ取付けブラケット18(図1
参照)に掛けられ、取付けブラケット16を感光体ドラ
ム11から離間させる方向に付勢している。
【0025】スクレーパ取付けブラケット18には、ス
クイズローラ14の周面に接触する現像剤掻き取り部材
に相当するスクレーパ19の基端が固定されている。ス
クレーパ19は、スクレーパ取付けブラケット18によ
って基端が固定されて片持ち梁状をなし、スクイズロー
ラ14の周面と対向する先端が、スクイズローラ14の
回転中心と感光体ドラム11の回転中心とを結ぶ線Lに
対して垂直な方向から当接するようになっている。
【0026】取付けブラケット16は、折り曲げ片に形
成されているネジ孔16Aに対して図2に示すように、
段付ネジ20が捩じ込まれるようになっているが、この
段付ネジ20は、現像装置本体10Aの壁部10Bに形
成された長孔10C内に挿通された上でネジ孔16Aに
捩じ込まれるようになっている。長孔10Cは、感光体
ドラム11の回転中心とスクイズローラ14の回転中心
とを結ぶ線L(図1参照)と平行な長手方向が設定され
て穿たれている。これにより、取付けブラケット16
は、引張バネ17の付勢により感光体ドラム11から離
間しようとするが、段付ネジ20を締結されることによ
り、その付勢に抗してスクイズローラ14を感光体ドラ
ム11と接触させた位置に保持することができるように
なっている。なお、引張バネ17の付勢による取付けブ
ラケット16の移動は、図示しないストッパによって規
制され、感光体ドラム11の周面とスクイズローラ14
の周面との間で、約0.5mm程度の隙間ができるよう
に位置決めが行なわれるようになっている。従って、ス
クイズローラ14は、上記ストッパにより位置決めされ
た状態が感光体ドラム11の周面に対する現像剤除去用
の隙間を形成する際の初期状態として設定され散ること
になる。
【0027】一方、感光体ドラム11の周面には、感光
体保護膜11Aが捲装されている。感光体保護膜11A
は、感光体ドラム11の着脱時に周辺機器との接触によ
る光導電層の損傷を防止するために設けられているもの
であり、30μm以上40μm以下の厚さに設定されて
いるフィルム状部材が用いられている。フィルム状部材
として、紙あるいは樹脂製フィルムがある。感光体保護
膜11Aの厚さは、感光体ドラム11上の画像を削り取
ることがないことを条件にして下限値が設定されてい
る。下限値に対し上限値に関しては、感光体ドラム11
の周面に接触するために供給される液体現像剤の量が可
視像処理に必要な最低限の量を確保できることを条件と
して設定されている。
【0028】感光体ドラム11は、図3に示すように、
画像形成装置内部に対して挿脱可能に設けられている。
このため、感光体ドラム11は、回転軸11Bに対して
挿脱可能なドラムフランジ21を有し、このドラムフラ
ンジ21が画像形成装置の壁部に着脱可能に設けられて
いる面板22によって支持されることにより回転するこ
とができるようになっている。回転軸11Bの軸端部
は、面板22から外側に突出し、固定ネジ23が締結さ
れるようになっている。これより、回転軸11Bは、固
定ネジ23によって面板22から離脱するのを防止され
ている。このような構成の感光体ドラム11は、面板2
2の取付け位置によってスクイズローラ14との間の配
置間隔が予め決められるようになっている。そして、交
換等の作業時に画像形成装置から取り出される場合に
は、固定ネジ23および面板22が取り外される。これ
により、ドラムフランジ21とともに感光体ドラム11
を外部に取り出すことができる。このとき、周辺に配置
されている現像装置を始めとする各種装置は、感光体ド
ラム11とが接触するのを防止するために、図示しない
付勢部材によって感光体ドラム11から離間する構成が
用いられており、これによって各種装置が感光体ドラム
11に接触しないようになっている。
【0029】一方、感光体ドラム11を画像形成装置内
に装着する場合には、上記した取り外しの場合とは逆
に、感光体ドラム11を画像形成装置内に挿填し、面板
22内に回転軸を挿通した状態で固定ネジ23を締結す
る。
【0030】このような感光体ドラム11の挿脱に際し
ては、感光体ドラム11が図示しないガイド部材によっ
て案内され、各種装置との接触を防止されるようになっ
ている。
【0031】本実施例は以上のような構成であるから、
スクイズローラ14は、取付けブラケット16によって
回転自在に支持されることによりサブアッセンブリとさ
れて現像装置10に装着される。現像装置10内におい
てスクイズローラ14は、取付けブラケット16が引張
バネ17の付勢により感光体ドラム11から離間させら
れて初期状態を設定される。つまり、感光体ドラム11
の周面に対して0.5mm程度の離間距離が設定され
る。この状態において感光体ドラム11が画像形成装置
内に装着される場合には、感光体ドラム11が、周面に
感光体保護膜11Aを捲装した状態で装置内に挿填され
る。感光体ドラム11は、画像形成装置内に装填される
と、回転軸11Bがドラムフランジ21を介して面板2
2に挿通され、固定ネジ23によって抜け止めされて固
定される。
【0032】一方、スクイズローラ14は、感光体ドラ
ム11の周面に有する感光体保護膜11Aに当接するま
で初期状態から押し動かされ、図1において二点鎖線で
示すように、当接した位置で段付ネジ20が締結され
る。これにより、スクイズローラ14を支持している取
付けブラケット16が、引張バネ17の付勢に抗して感
光体保護膜11Aにスクイズローラ14の軸方向全域が
当接する位置に保持される。
【0033】スクイズローラ14が感光体保護膜11A
に当接した状態に保持された状態で、スクレーパ19が
スクレーパ取付けブラケット18に基端を取付けられ
る。スクレーパ19は、先端をスクイズローラ14の周
面に対し、図1において符号Lで示した直線と垂直な方
向に当接させて取付けられる。これにより、スクイズロ
ーラ14は、スクレーパ19からの押圧力(図1中、符
号Fで示す力)が感光体ドラム11の周面との間の距離
を縮めない状態に維持される。
【0034】スクイズローラ14が感光体保護膜11A
に当接した状態において感光体ドラム11は、周面に捲
装されている感光体保護膜11Aが取り外される。感光
体保護膜11Aを取り外すにあたっては、固定ネジ23
の締結を解除するとともに面板22を取り外して感光体
ドラム11の軸方向一方側を露呈させる。これにより、
感光体保護膜11Aは、感光体ドラム11の周面から抜
き取られる。
【0035】このように感光体保護膜11Aが抜き取ら
れると、感光体ドラム11の周面とスクイズローラ14
の周面との間に、感光体保護膜11Aの厚さに相当する
隙間が形成され、スクイズローラ14の軸方向全域が感
光体ドラム11の周面に対して非接触状態に設定され
る。
【0036】この隙間は、スクイズローラ14に対する
スクレーパ19の押圧力の影響が及ばないことによって
感光体保護膜11Aの厚さと略同じ間隔に維持される。
しかも、スクレーパ19の押圧力によってスクイズロー
ラ14が多少変形した場合においても、感光体ドラム1
1の周面に対するスクイズローラ14の周面との間の間
隔は変化しない。
【0037】感光体ドラム11は、再度、面板22の取
付けおよび固定ネジ23の締結により画像形成装置内に
設置される。
【0038】以上のように本実施例によれば、感光体ド
ラム11の周面に捲装されている感光体保護膜11Aを
スクイズローラ14と感光体ドラム11との間の隙間設
定に用いることができる。しかも、上記隙間は、感光体
ドラム11の軸方向に平行するスクイズローラ14の軸
方向全域に亘って一定しているので、感光体ドラム11
の周面に特殊な段差部を形成するような加工が不要にな
る。また、軸方向全域に亘って感光体ドラム11の周面
とスクイズローラ14の周面とが非接触に維持されるの
で、感光体ドラム11とスクイズローラ14との間に現
像剤が推積するような事態の発生が防止される。さら
に、本実施例によれば、上記隙間は、感光体保護膜11
Aの厚さを利用して形成されることによりバラツキを小
さくすることが可能であるので、従来の構成と違って、
現像剤の担持量を少なくして現像剤の消費量および現像
剤ガス濃度を低いものとすることができる。
【0039】次ぎに、図4において本発明による湿式現
像装置の別実施例を説明する。
【0040】本実施例は、スクイズローラの変位をなく
すとともに、掻き取り効果を向上させる構成を備えてい
ることを特徴としている。図4において、スクイズロー
ラ14に当接するスクレーパ19は、スクイズローラ1
4が感光体ドラム11に向けて変位する方向以外の方向
で相対位置にそれぞれ同じ圧力(F1=F2)を以て当
接している。
【0041】これにより、図1に示した実施例のよう
に、スクイズローラ14の周面に対して一方からの押圧
が行なわれた場合に生じる押圧方向への変位を抑えるこ
とができる。この結果、スクイズローラ14は、感光体
ドラム11に向けた変位がなくなることにより、感光体
ドラム11と対向する周面の位置がずれるような事態が
防止される。このため、スクイズローラ14の周面と感
光体ドラム11の周面との間の間隔がより正確に維持さ
れることになる。しかも、相対位置においてスクイズロ
ーラ14の周面から現像剤が掻き取られるので、スクイ
ズローラ14に回収された現像剤の掻き取り作用を向上
させることができる。
【0042】なお、本発明は、上記した実施例に限るも
のではない。例えば、スクイズローラに代えて感光体ド
ラムとの間隔設定を必要とされる現像ローラを対象とす
ることも可能である。
【0043】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、感光体と
現像剤除去部材との表面間には、感光体の全周面に設け
られている感光体保護膜の厚さを基準とした隙間が設定
できるので、感光体と余剰現像剤の除去部材であるスク
イズローラとの間の間隙の精度を高めて溶剤付着量の増
加を抑えて溶剤ガスの濃度を低減することが可能にな
る。
【0044】請求項2記載の発明によれば、感光体保護
膜が低コストのもので賄うことができるので、感光体と
余剰現像剤の除去部材との間の間隙を設定するための構
成が低コストによって得られる。
【0045】請求項3記載の発明によれば、感光体と現
像剤除去部材とが全面的に接触しないことにより現像剤
の推積部をなくすことができるので、画像形成領域を拡
大することが可能になる。しかも、現像剤除去部材にに
対して感光体との間で電気的なフロ−ト対策を講じる必
要がないので、構成の簡略化と共に加工時間等を含めた
加工コストを低減することが可能になる。
【0046】請求項4記載の発明では、感光体上の潜像
に吸着されているトナーを削り取るような事態が防がれ
るので、感光体と現像剤除去部材との間隙を設定するた
めの特別な部材が必要ないので、加工および組み立てコ
ストを低減することが可能になる。
【0047】請求項5記載の発明では、感光体に向けた
現像剤除去部材の押圧力が作用しないので、感光体と現
像剤除去部材との間隙の変化を防止することが可能にな
る。請求項6記載の発明では、感光体に向けた現像剤除
去部材の進行が阻止できるとともに相対位置で現像剤が
掻き取られるので、掻き取り部材の押圧方向に向けた変
位が抑えられて感光体と現像剤除去部材との間の間隙の
変化が防止されるとともに現像剤除去部材からの現像剤
の除去効率が高められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による湿式現像装置の要部を説明するた
めの模式図である。
【図2】図1に示した要部に用いられる現像剤除去部材
の取付け構造を示す斜視図である。
【図3】図1に示した湿式現像装置に対向する感光体の
取付け状態を説明するための斜視図である。
【図4】本発明による湿式現像装置の別実施例を説明す
るための模式図である。
【図5】湿式現像装置を用いた画像形成装置の外用を説
明するための模式図である。
【図6】図5に示した湿式現像装置に用いられる現像剤
除去部材の取付け状態を示す図であり、(A)は分解斜
視図、(B)は取付けた状態をそれぞれ示している。
【符号の説明】
10 湿式現像装置 10A 装置本体 10B 本体壁部 10C 長孔 11 感光体をなす感光体ドラム 11A 感光体保護膜 11B 回転軸 12、13 現像ローラ 14 現像剤除去部材をなすスクイズロー
ラ 15 スクレーパ 16 取付けブラケット 17 引張バネ 20 段付ネジ 22 感光体支持用面板 23 感光体支持用固定ネジ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】感光体上に担持されている静電潜像を湿式
    現像剤により可視像処理し、その処理後、感光体上に残
    留する余剰現像剤を除去するための現像剤除去部材を備
    えた湿式現像装置において、 上記感光体は、傷防止のための感光体保護膜を全周面に
    有し、 上記現像剤除去部材は、上記感光体保護膜に表面を当接
    させた状態で設置され、設置後、上記感光体保護膜が除
    去されることにより上記感光体表面との間に隙間が形成
    されることを特徴とする湿式現像装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の湿式現像装置において、 上記感光体保護膜は、紙または樹脂製フィルムによって
    構成されていることを特徴とする湿式現像装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の湿式現像装置において、 上記現像剤除去部材は、上記感光体の表面に対して全面
    的に非接触状態にて設置されていることを特徴とする湿
    式現像装置。
  4. 【請求項4】請求項1記載の湿式現像装置において、 上記感光体保護膜は、30μm以上40μm以下の厚さ
    に設定されていることを特徴とする湿式現像装置。
  5. 【請求項5】請求項1記載の湿式現像装置において、 上記感光体はドラム上部材によって構成され、 上記現像剤除去部材はローラ部材によって構成され、 上記現像剤除去部材には、その表面に当接する現像剤掻
    き取り部材が備えられ、上記掻き取り部材は、上記ドラ
    ム状感光体の中心と上記ローラ状現像剤除去部材の中心
    とを結んだ線に対して垂直な方向から上記現像剤除去部
    材の表面に当接していることを特徴とする湿式現像装
    置。
  6. 【請求項6】請求項1記載の湿式現像装置において、 上記感光体はドラム上部材によって構成され、 上記現像剤除去部材はローラ部材によって構成され、 上記現像剤除去部材には、その表面に当接する現像剤掻
    き取り部材が備えられ、 上記掻き取り部材は、上記現像剤除去部材が感光体に向
    けて変位する方向以外の方向で相対位置にそれぞれ同じ
    圧力を以て当接していることを特徴とする湿式現像装
    置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1102131A2 (en) * 1999-11-19 2001-05-23 Canon Kabushiki Kaisha Space securing member, developing device, charging device and process cartridge
KR100394380B1 (ko) * 2000-02-18 2003-08-09 닛뽄덴끼 가부시끼가이샤 습식형 현상장치 및 그것을 이용한 화상 형성장치

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EP1102131A2 (en) * 1999-11-19 2001-05-23 Canon Kabushiki Kaisha Space securing member, developing device, charging device and process cartridge
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